JP5895573B2 - プリント配線板用基材およびプリント配線板用基材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、多孔質フッ素樹脂基材の少なくとも一方の面に導電層が形成されたプリント配線板用基材およびこのプリント配線板用基材の製造方法に関する。
プリント配線板用基材における高周波信号の伝送損失特性は絶縁材の誘電率に依存する。伝送損失を小さくするためには、絶縁材の誘電率が低いほうが好ましい。このため、高周波用のプリント配線板用基材の絶縁材にはフッ素樹脂等の低誘電率材料が用いられている。例えば、特許文献1には、フッ素樹脂パルプがプリント配線板用基材の絶縁材として採用されている。
特開2006−229028号公報
近年、信号の更なる高周波化により従来よりも更に低誘電率のプリント配線板用基材が要求されている。プリント配線板用基材の低誘電率化を図るためには、フッ素樹脂よりも小さい絶縁材を用いることが考えられるが、フッ素樹脂よりも低誘電率である材料は少ない。そこで、空気を含むフッ素樹脂、例えば多孔質フッ素樹脂を用いることが考えられている。空気の誘電率はフッ素樹脂の誘電率よりも小さいため、この構成によりプリント配線板用基材の低誘電率化を図ることが可能である。
しかし、上記特許文献1に記載のプリント配線板用基材の絶縁材に空気を存在させることは難しい。特許文献1に記載の技術によれば、銅箔の圧着により導電層を形成するため、多孔質フッ素樹脂を絶縁材として用いたとしても孔が押し潰されるためである。
圧着によらずに銅箔と多孔質フッ素樹脂基材とを接着させる方法も考えられる。例えば、接着剤で銅箔と多孔質フッ素樹脂基材とを接着する。しかし、一般に用いられている接着剤はフッ素樹脂よりも誘電率が高いものが多いため、このような構造では誘電率を低くすることが困難である。
すなわち、多孔質フッ素樹脂基材を絶縁材として用いる場合には、プリント配線板用基材の構造として、導電層が多孔質フッ素樹脂基材に対して接着しかつ多孔質フッ素樹脂基材の孔が潰れない状態で維持される構造とすることが必要である。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、多孔質フッ素樹脂基材の少なくとも一方の面に導電層が形成されたプリント配線板用基材において、圧着によらずに形成されかつ多孔質フッ素樹脂基材に接着する導電層を有するプリント配線板用基材およびそのプリント配線板用基材の製造方法を提供することにある。
(1)請求項1に記載の発明は、多孔質フッ素樹脂基材の少なくとも一方の面に導電層が形成されたプリント配線板用基材において、前記導電層は、導電粒子と、これら導電粒子を接続する導電体とを含み、幾つかの前記導電粒子は前記多孔質フッ素樹脂基材の孔に入り、幾つかの前記導電粒子は焼結または溶融により互いに結合し、幾つかの前記導電粒子は前記多孔質フッ素樹脂基材に固着することを要旨とする。
この発明によれば、導電粒子が多孔質フッ素樹脂基材の孔に入り、かつこれら導電粒子が導電体により接続されている。すなわち、導電層は、導電粒子の孔への侵入によるアンカー効果で多孔質フッ素樹脂基材に接着する。
また、導電層は、圧着により多孔質フッ素樹脂基材に接着する構造ではないため、多孔質フッ素樹脂基材の孔が押し潰されずに存在する。これにより、プリント配線板用基材の誘電率を低くすることができる。
(2)参考発明1は、請求項1に記載のプリント配線板用基材において、前記導電粒子は、前記導電粒子を含む導電性インクの塗布により前記多孔質フッ素樹脂基材に導入されていることを要旨とする。
この発明では、多孔質フッ素樹脂基材に圧力が加わらない導電層形成方法により、すなわち導電性インクの塗布により、導電層が形成されている。このため、多孔質フッ素樹脂基材の孔の変形が小さい。これにより、圧着により導電層が形成されているプリント配線板用基材に比べて、プリント配線板用基材の気孔率を大きくかつ誘電率を低くすることができる。
(3)参考発明2は、請求項1または参考発明1に記載のプリント配線板用基材において、前記多孔質フッ素樹脂基材のうち前記導電層が形成されている面には親水基が付与され、かつ前記導電粒子が、前記導電粒子および極性溶媒を含む導電性インクの塗布により前記多孔質フッ素樹脂基材に導入されていることを要旨とする。
多孔質フッ素樹脂基材のうち導電層が形成されている面に親水基が付与されているため、多孔質フッ素樹脂基材の表面に対する導電性インクの濡れ性が高い。このようなことから、導電性インクが塗布されるとき、導電性インクが多孔質フッ素樹脂基材の表面に斑なく広がり、導電粒子が多孔質フッ素樹脂基材に対して斑なく分布する。
(4)参考発明3は、請求項1、参考発明1及び参考発明2のいずれか一項に記載のプリント配線板用基材において、前記導電体は、無電解めっき法、金属蒸着法およびスパッタリング法のうちのいずれかの方法により形成されていることを要旨とする。この発明によれば、電気めっき法に比べて、緻密な導電体の層を形成することができる。
(5)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプリント配線板用基材において、前記多孔質フッ素樹脂基材の気孔率が30%〜90%であることを要旨とする。
この発明によれば、気孔率が30%未満の多孔質フッ素樹脂基材を有するプリント配線板用基材よりも誘電率が低く、かつ気孔率が90%よりも大きい多孔質フッ素樹脂基材を有するプリント配線板用基材よりも剛性が高いプリント配線板用基材を提供することができる。
(6)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のプリント配線板用基材において、このプリント配線板用基材の比誘電率が2.0以下であることを要旨とする。この発明によれば、比誘電率が2.0よりも大きいプリント配線板用基材に比べ、伝送損失を小さくすることができる。
(7)請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のプリント配線板用基材において、前記多孔質フッ素樹脂基材の平均孔径が0.1μm〜5.0μmであることを要旨とする。
多孔質フッ素樹脂基材の平均孔径が小さくなると、多孔質フッ素樹脂基材の孔に導電粒子が入りにくくなる。この結果、導電粒子の孔への侵入によるアンカー効果が低下する。一方、多孔質フッ素樹脂基材の平均孔径が大きくなると、1つの孔に入る導電粒子の個数が多くなる。この結果、多孔質フッ素樹脂基材の繊維(節部もしくは枝部)に引っ掛かる導電粒子の個数が少なり、導電粒子の孔への侵入によるアンカー効果が低下する。
本発明では、多孔質フッ素樹脂基材の平均孔径が0.1μm〜5.0μmに設定される。これにより、多孔質フッ素樹脂基材の平均孔径が0.1μm未満のプリント配線板用基材に比べて、導電層の剥離強度を大きくすることができる。また、多孔質フッ素樹脂基材の平均孔径が5.0μmよりも大きいプリント配線板用基材の導電層の剥離強度に比べて、導電層の剥離強度を大きくすることができる。
(8)請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のプリント配線板用基材において、前記導電粒子の平均粒径は1.0nm〜500nmであることを要旨とする。
導電粒子の平均粒径が大きくなると、導電粒子が多孔質フッ素樹脂基材の孔に入る個数が少なくなるため導電粒子と多孔質フッ素樹脂基材との間のアンカー効果が低下する。このため、本発明では、導電粒子の平均粒径が1.0nm〜500nmに設定される。これにより、導電粒子の平均粒径が500nmよりも大きいプリント配線板用基材の導電層の剥離強度に比べて、導電層の剥離強度を大きくすることができる。
(9)請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプリント配線板用基材において、前記導電層は更に電気めっき層を含むことを要旨とする。この発明によれば、導電層が電気めっき層により補強される。このため、剛性が大きいプリント配線板用基材を提供することができる。
プリント配線板用基材の製造方法の一例は、多孔質フッ素樹脂基材の少なくとも一方の面に導電層が形成されたプリント配線板用基材の製造方法において、前記多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理する工程と、導電粒子および極性溶媒を含む導電性インクを前記多孔質フッ素樹脂基材の親水化処理面に塗布し、加熱処理する工程とを含む。
この製造方法によれば、多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理した後に極性溶媒を含む導電性インクを塗布するため、多孔質フッ素樹脂基材に対して斑なく導電性インクを塗布することができる。また、親水化処理により、多孔質フッ素樹脂基材の孔に入る導電粒子の個数が増大するため、導電層の接着力が大きくなる。更に、導電層の形成において、多孔質フッ素樹脂基材には圧力が加わらないため、多孔質フッ素樹脂基材の孔の形状が維持される。このため、導電箔の圧着により導電層を形成するプリント配線板用基材の製造方法に比べて、気孔率を大きくすることができる。
(10)請求項7に記載の発明は、多孔質フッ素樹脂基材の少なくとも一方の面に導電層が形成されたプリント配線板用基材の製造方法において、前記多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理する工程と、導電粒子および極性溶媒を含む導電性インクを前記多孔質フッ素樹脂基材の親水化処理面に塗布して乾燥し、複数の前記導電粒子が焼結または溶融により結合しかつ前記多孔質フッ素樹脂基材の軟化により前記導電粒子が前記多孔質フッ素樹脂基材に固着するように加熱処理する工程と、前記導電性インクの塗布および加熱処理された前記多孔質フッ素樹脂基材を無電解めっき処理する工程と、前記無電解めっき処理された前記多孔質フッ素樹脂基材を電気めっき処理する工程とを含むことを要旨とする。
この発明では、導電性インクの塗布および加熱処理された導電層に対して無電解めっき処理を行った後、電気めっき処理をする。この処理によれば、無電解めっき処理により所定厚さの導電層を形成する場合に比べて、導電層の形成時間を短縮することができる。
(11)請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のプリント配線板用基材の製造方法において、前記多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理する工程では、前記多孔質フッ素樹脂基材の表面における水の接触角を、前記多孔質フッ素樹脂基材の内部における水の接触角よりも小さくすることを要旨とする。
この発明によれば、多孔質フッ素樹脂基材において、表面が内部に比べて導電性インクの濡れ性が高い。このため、多孔質フッ素樹脂基材の内部に比べて多孔質フッ素樹脂基材の表面に多くの導電粒子を分布させることができる。
(12)請求項9に記載の発明は、請求項7または請求項8に記載のプリント配線板用基材の製造方法において、前記多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理する工程では、前記多孔質フッ素樹脂基材の表面における水の接触角を120°以下にすることを要旨とする。
多孔質フッ素樹脂基材に対する水の接触角が120°よりも大きいとき、多孔質フッ素樹脂基材に対する導電性インクの塗布状態に斑が生じる。この点、本発明では、多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理において接触角を120°以下にするため、上記導電性インクの斑の発生頻度を小さくすることができる。
(13)請求項10に記載の発明は、請求項7〜請求項9のいずれか一項に記載のプリント配線板用基材の製造方法において、前記多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理する工程では、大気圧プラズマ処理および親水性官能基付与処理の少なくとも一方の処理を行うことを要旨とする。
プラズマ処理または親水性官能基付与処理によれば、主に、多孔質フッ素樹脂基材の表面に親水基を導入することができる。このため、多孔質フッ素樹脂基材の内部においては撥水性を維持することができる。すなわち、多孔質フッ素樹脂基材の内部に親水基を導入する処理に比べて、吸湿性の小さいプリント配線板用基材を形成することができる。
(14)請求項11に記載の発明は、多孔質フッ素樹脂基材の少なくとも一方の面に導電層が形成されたプリント配線板用基材の製造方法において、導電粒子を含む導電性インクを親水化処理した前記多孔質フッ素樹脂基材に塗布して、前記導電粒子を、前記多孔質フッ素樹脂基材に導入する工程と、幾つかの前記導電粒子は前記多孔質フッ素樹脂基材の孔に入り、幾つかの前記導電粒子は焼結または溶融により互いに結合し、幾つかの前記導電粒子は前記多孔質フッ素樹脂基材に固着するように加熱処理する工程と、前記導電粒子を導電体により接続して、前記導電層を形成する工程とを含む。
(15)請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプリント配線板用基材において、前記導電層を形成する工程では、無電解めっき法、金属蒸着法、およびスパッタリング法のうちのいずれかの方法により、前記導電粒子を前記導電体により接続する。
本発明によれば、圧着によらずに形成され、かつ多孔質フッ素樹脂基材に接着する導電層を有するプリント配線板用基材を提供することができる。また、このような構造のプリント配線板用基材の製造方法を提供することができる。
実施形態に係るプリント配線板用基材の断面構造を示す模式図。 実施形態に係るプリント配線板用基材の断面の走査型電子顕微鏡写真図。 実施形態に係るプリント配線板用基材の断面の走査型電子顕微鏡写真図。 図3のA部を拡大した拡大図。
[プリント配線板用基材]
プリント配線板用基材の一実施形態について説明する。
図1に示すように、プリント配線板用基材1は、絶縁材としての多孔質フッ素樹脂基材10と、多孔質フッ素樹脂基材10の一面およびその反対側の面に形成された導電層20とを備えている。
図2〜図4に示すように、多孔質フッ素樹脂基材10は、節部11と、各節部11を互いに接続する枝部12とを有している。なお、節部11から突出し、先端が節部11に接続されていない枝部12もある。
節部11は、フッ素樹脂の塊であり、枝部12の起点となっている。節部11は不定形であり、その表面には多数の凹凸が形成されている。幾つかの枝部12は、繊維状または膜状であり、節部11から離れるにしたがって細くまたは薄くなっている。また、幾つかの枝部12は、複数に分岐する。
各節部11の間または枝部12の間には不定形の空間がある。各空間は互い連通する。これら空間は外部空間と連通する。なお、節部11および枝部12に囲われた空間が孔13に該当する。なお、図2〜図4の写真図において黒色の部分が孔13に該当する。孔径は、孔13内の空間容積に相当する容積を有する球体の直径を示す。
多孔質フッ素樹脂基材10としては、フッ素樹脂を加熱および延伸処理することにより形成された延伸処理フッ素樹脂シートが用いられる。延伸処理フッ素樹脂シート以外にも、多孔質フッ素樹脂基材10として、フッ素樹脂繊維を含みかつ多孔質のフッ素樹脂不織布等を用いることができる。
延伸処理フッ素樹脂シートは、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」)、ポリクロロトリフルオロエチレン(以下、「PCTFE」)等により形成される。フッ素樹脂不織布は、PTFEまたはPCTFEの他、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等により形成される。
多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率は、30%〜90%が好ましく、より好ましくは、40%〜80%である。なお、気孔率は、対象となる多孔質フッ素樹脂基材10の体積と比重2.17g/cm(PTFEの比重)とに基づいて算出した。
このような気孔率の範囲設定は次の理由により行われる。すなわち、気孔率が大きいとき、多孔質フッ素樹脂基材10の剛性が低下し、プリント配線板用基材1のハンドリング性が低下する。一方、気孔率が小さいとき、多孔質フッ素樹脂基材10の空気の比率が小さくなり、プリント配線板用基材1の誘電率がフッ素樹脂に近くなる。すなわち、多孔質フッ素樹脂基材10の採用のメリットが小さい。このため、多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率は上記範囲に設定される。
多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径は0.1μm〜5.0μmである。
平均孔径が0.1μmよりも小さいとき、導電粒子31が多孔質フッ素樹脂基材10に入りにくくなり、この結果、アンカー効果が低下する。平均孔径が5.0μmよりも大きいとき、1つの孔13に入る導電粒子31が増大し、導電粒子31と節部11または枝部12との接触箇所が少なくなるため、アンカー効果が低下する。このようなことから、多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径は上記範囲に設定される。
多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径は次の方法で規定される。
多孔質フッ素樹脂基材10を濾過膜として用いて、所定粒径の標準粒子(ポリスチレンラテックス粒子)を含む溶液を濾過する。そして、標準粒子の粒径の小さい順に濾過を繰り返し、多孔質フッ素樹脂基材10により捕捉される標準粒子の割合が質量比90%以上となる最初の標準粒子の粒径を求める。このときの粒径の大きさが多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径とされる。すなわち、質量比90%以上の割合で捕捉することのできる最も小さい標準粒子の粒径の大きさが、多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径となる。
多孔質フッ素樹脂基材10の表面すなわち導電層20が形成されている面には、親水基が導入されている。具体的には、COOH基等の親水基が多孔質フッ素樹脂基材10の節部11または枝部12の表面に導入されている。COOH基は、大気圧プラズマ法、もしくはCOOH基を有する材料の転写処理(親水性官能基付与処理)により与えられる。このような処理は、プリント配線板用基材1の製造工程における導電層20の形成の容易化のために行われる。すなわち、導電層20は、導電性インクの塗布により多孔質フッ素樹脂基材10の表面に導入されるが、導電性インクの溶媒として極性溶媒を用いているとき、多孔質フッ素樹脂基材10に対して導電性インクが濡れ広がらない。これを改善するため、多孔質フッ素樹脂基材10の表面には親水基が導入されている。
一方、多孔質フッ素樹脂基材10の内部には親水基は導入されていない。すなわち、大気圧プラズマ法、または転写処理は、主として、多孔質フッ素樹脂基材10の表面に行われる。多孔質フッ素樹脂基材10の内部に親水基に導入した場合、多孔質フッ素樹脂基材10の吸湿性が高くなる。吸湿性の増大は誘電率を低下させる要因となる。また、内部まで親水処理されていると導電粒子31が多孔質フッ素樹脂基材10の内部まで侵入し、絶縁性が低下する。このため、主として、多孔質フッ素樹脂基材10の表面に親水基を導入する。
図3に示すように、導電層20は、多孔質フッ素樹脂基材10の表面に形成されている第1導電層30と、第1導電層30に対し電気めっき処理することにより形成されている第2導電層40(電気めっき層)とを含む。
図4に示すように、第1導電層30は、導電粒子31と、これら導電粒子31の周囲に存在する導電体32とを含む。
導電粒子31は、多孔質フッ素樹脂基材10の表面に存在する。
幾つかの導電粒子31は、多孔質フッ素樹脂基材10の表面にある孔13に入っている。他の幾つかの導電粒子31は、多孔質フッ素樹脂基材10の表面にある節部11に接触している。他の幾つかの導電粒子31は、多孔質フッ素樹脂基材10の表面にある枝部12に接触している。幾つかの導電粒子31は互いに接触している。導電粒子31の接触部分は焼結または溶融により結合している。幾つかの導電粒子31は、導電体32により接続されている。
導電粒子31は、導電粒子31を含む導電性インクの塗布により、多孔質フッ素樹脂基材10の表面に導入される。導電性インクの塗布の方法としては、例えば、噴霧法、ローラによる塗布方法、浸漬法等が挙げられる。
導電粒子31の平均粒径は1.0nm〜500nmであることが好ましく、更には、導電粒子31の平均粒径は10nm〜100nmがより好ましい。なお、導電粒子31の平均粒径は、多孔質フッ素樹脂基材10との関係で次のように設定することがより好ましい。すなわち、導電粒子31の平均粒径を多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径の0.12倍〜1.0倍の大きさに設定する。これは、導電粒子31の平均粒径が多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径の0.12倍よりも小さいとき、アンカー効果が小さくなるためである。また、導電粒子31の平均粒径が多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径の1.0倍よりも大きいとき、導電粒子31が多孔質フッ素樹脂基材10の孔13に入り難くなるためである。
導電粒子31としては、タングステン、タンタル、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、金、白金を主成分または副成分とする金属粒子が挙げられる。なお、導電粒子31として、カーボン粒子等を用いることもできる。
導電粒子31の形状は限定されない。球状、樹枝状、鱗片状等のいずれの形態の粒子でも導電粒子31として用いられる。このような形態のうちでも、球状の導電粒子31を用いることが好ましい。これは、プリント配線板用基材1の製造工程における導電層20の形成に関わる。すなわち、導電層20は、導電性インクの塗布により多孔質フッ素樹脂基材10の表面に導入されるが、導電粒子31の形状が樹枝状、鱗片状等であるときは、塗布時に多孔質フッ素樹脂基材10の表面において導電粒子31が円滑に移動せず、導電粒子31の分布に偏りが生じるおそれがあるためである。
導電粒子31の平均粒径は、体積累積分布グラフにおける積算値50%の値(D50)を示す。体積累積分布グラフを作成するための粒径データは、走査型電子顕微鏡の画像解析で計測される。この計測において、粒径は、対象粒子の走査型電子顕微鏡の画像面積に相当する面積を有する円の直径で与えられる。
導電粒子31としての金属粒子は、例えば気相化学反応法および液相還元法のいずれかで形成される。気相化学反応法および液相還元法の方法によれば、球状の導電粒子31を容易に得ることができる。
液相還元法としては、チタンレドックス法が挙げられる。
チタンレドックス法では、三塩化チタンを含む塩酸溶液と、形成目的の金属粒子の金属イオンを含む溶液とを混合し、pHを金属析出条件の値に調整し、これを撹拌する。これにより、金属粒子(導電粒子31)が得られる。チタンレドックス法によれば、金属粒子の組成および粒径を制御することが可能であり、真空装置等も必要とせず、容易に導電粒子31を形成することができる。
導電体32は、導電粒子31の全部またはその表面の一部を覆い、導電粒子31同士を接続する。すなわち、導電粒子31と導電体32とにより、多孔質フッ素樹脂基材10の表面が覆われている。
導電体32は、無電解めっき法、金属蒸着法、スパッタリング法等により形成される。無電解めっき法では、溶液中で酸化還元反応により金属膜(導電体32)を析出させる。金属蒸着法およびスパッタリング法では、真空中で金属膜(導電体32)を形成する。無電解めっき法では真空設備が不要であるため、金属膜を容易に形成することができるというメリットがある。
導電体32の材料としては、銅、ニッケル、または金等が挙げられる。
導電体32の厚さは、0.05μm〜10μmの間の所定厚に設定される。好ましくは、0.1μm〜1.0μmの間の所定厚に設定される。
第2導電層40(電気めっき層)の厚さは、プリント配線板用基材1を用いて形成されるプリント配線板の仕様により適宜設定される。例えば、第2導電層40の厚さは、5.0μm〜100μmの間の所定厚に設定される。
プリント配線板用基材1の構造およびその作用について説明する。
導電粒子31が多孔質フッ素樹脂基材10の孔13に入り、かつこれら導電粒子31が導電体32により接続されている。このため、図4に示すように、導電粒子31および導電体32により形成される第1導電層30は、多孔質フッ素樹脂基材10の節部11および枝部12の一部を内包する。また、孔13に入った導電粒子31同士が導電体32により互いに接続されているため、導電層20に剥離の力が加わるとき、複数の導電粒子31にその力が加わる。このとき、孔13に入っている導電粒子31は、節部11または枝部12に引っ掛かる。このような作用により導電層20の接着力(すなわち剥離強度)が高くなる。
また、導電層20は圧着によらずに形成されているため、多孔質フッ素樹脂基材10の孔13は殆ど変形せずに存在する。このため、銅箔の圧着等により孔13が押し潰れた多孔質フッ素樹脂基材10を有するプリント配線板用基材1に比べて、プリント配線板用基材1の気孔率は大きくかつ誘電率は低い。
[プリント配線板用基材の製造方法]
次に、プリント配線板用基材1の製造方法について説明する。
第1工程では、多孔質フッ素樹脂基材10を形成する。
延伸処理法による多孔質フッ素樹脂基材10の製造方法の一例を説明する。
まず、液状潤滑剤を含むテトラフルオロエチレン樹脂ファインパウダーのペーストを押出機で成形する。次に、この成形体をテトラフルオロエチレン樹脂の転移点以上の温度で加熱処理し、ローラに巻き取り、更にこれをテトラフルオロエチレン樹脂の転移点未満の温度で熱処理する。この処理によりテトラフルオロエチレン樹脂の結晶化度を上げる。結晶化度の程度により、孔径を制御することができる。すなわち、結晶化度を高くするほど、孔径を小さくすることができる。
次に、熱処理したテトラフルオロエチレン樹脂を一軸方向または二軸方向に延伸する。延伸処理時の温度は、0℃〜転移点未満の温度で行われる。この延伸処理時の温度によっても、孔径を制御することができる。すなわち、延伸処理を高温で行うほど孔径を小さくすることができる。また、延伸倍率により、気孔率を制御することもできる。すなわち、延伸倍率を大きくするほど気孔率を大きくすることができる。延伸処理の後は、延伸したテトラフルオロエチレン樹脂を引っ張った状態で、アニール処理する。以上の工程により、多孔質フッ素樹脂基材10が形成される。
第2工程では、多孔質フッ素樹脂基材10の親水化処理を行う。
親水化処理は、大気圧プラズマ処理または転写処理により行われる。
大気圧プラズマ処理では、酸素、窒素等のガスのプラズマガスを、多孔質フッ素樹脂基材10に噴射する。これにより、多孔質フッ素樹脂基材10の表面に親水基等が導入される。なお、プラズマガス雰囲気中に、多孔質フッ素樹脂基材10を置くことによっても、多孔質フッ素樹脂基材10の表面処理は可能である。また、親水基を有する化合物を含む不活性ガスのプラズマにより、親水化処理を行ってもよい。
転写処理では、カルボキシル基を有する化合物を多孔質フッ素樹脂基材10に付与する。例えば、カルボキシル基を有する化合物を含む可溶性フィルムを多孔質フッ素樹脂基材10に貼り付け、可溶性フィルムをアルカリ溶液で溶解する。そして、多孔質フッ素樹脂基材10に可溶性フィルムの残渣が残るように洗浄する。これにより、可溶性フィルムの成分を多孔質フッ素樹脂基材10に付与される。
このような転写処理は次の作用がある。
カルボキシル基を有する化合物を多孔質フッ素樹脂基材10のように撥水性の高い材料の表面に斑なく導入することは難しい。これは、カルボキシル基を多孔質フッ素樹脂基材10の表面に導入することを目的として、カルボキシル基を有する化合物を含む水溶液を多孔質フッ素樹脂基材10に塗布したとしても、この水溶液が多孔質フッ素樹脂基材10の表面に濡れ広がらないためである。これに対し、可溶性フィルムの貼り付けによる転写処理によれば、多孔質フッ素樹脂基材10の表面に斑なく親水基を付与することができる。すなわち、転写処理によれば、多孔質フッ素樹脂基材10の面と可溶性フィルムの面とを密着させることができ、かつ可溶性フィルムが溶解するまでの間にわたって密着状態を維持することができる。このため、可溶性フィルム内に含まれる化合物を多孔質フッ素樹脂基材10の表面に均一に導入することができる。可溶性フィルムとしては、例えば、カルボキシル基を有する化合物を含む感光性ドライフィルムレジストが用いられる。
大気圧プラズマ処理または転写処理による親水化処理では、多孔質フッ素樹脂基材10に対する水の接触角を120°以下にする。例えば、大気圧プラズマ処理での処理時間を調整することにより、または、転写処理での可溶性フィルムの溶解後の洗浄時間を調整することにより、多孔質フッ素樹脂基材10に対する水の接触角を所定範囲の値にする。なお、接触角とは、接線法により求めた値である。
次に、導電性インクを多孔質フッ素樹脂基材10の親水化処理面(親水化処理した面)に塗布する。
塗布方法としては、噴霧法、ローラ法、浸漬法、インクジェット法等が挙げられる。なお、塗布方法は、これらに限定されるものではない。
導電性インクは、水またはエタノール等の極性溶媒に導電粒子31を分散させた溶液である。導電粒子31としては、金属粒子またはカーボン粒子が用いられる。なお、導電性インクには、導電粒子31を分散させる分散剤を含めることが好ましい。例えば、分散剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミン−エチレンオキサイド付加物、アリルエーテルコポリマー、スチレンマレイン酸共重合物、オレフィンマレイン酸共重合物、およびナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。また、これらの群から1種以上を選択し、分散剤として用いてもよい。
次に、加熱処理により導電性インクの溶媒を除去し、この後、導電性インクが塗布された多孔質フッ素樹脂基材10を、窒素等の不活性ガスまたはフォーミングガス(窒素ガス97%、水素ガス3%)等の還元性ガス中において、400℃以下で加熱処理する。これにより、導電粒子31を焼結もしくは溶融させる。また、多孔質フッ素樹脂基材10の表面を軟化させて導電粒子31を多孔質フッ素樹脂基材10の節部11または枝部12の表面に固着させる。
次に、多孔質フッ素樹脂基材10を無電解めっき処理する。
例えば、銅により、無電解めっき層(導電体32の層)を形成する。そして、この次に、多孔質フッ素樹脂基材10に銅で電気めっきし、第2導電層40(電気めっき層)を形成する。以上により、プリント配線板用基材1が完成する。
プリント配線板用基材1の製造方法についてその作用を説明する。
上記のプリント配線板用基材1の製造方法では、多孔質フッ素樹脂基材10を親水化処理する工程と、極性溶媒の導電性インクを塗布する工程と、窒素雰囲気中での加熱処理工程と、無電解めっき工程と、電気めっき工程とを含む。
多孔質フッ素樹脂基材10の濡れ性は低いため、親水化処理を行うことにより、多孔質フッ素樹脂基材10の表面に斑なく導電性インクを塗布することができる。また、親水化処理により、導電粒子31が多孔質フッ素樹脂基材10の孔13に侵入させることができる。更に、加熱処理を行うことにより、導電粒子31同士を結合させることができ、また、導電粒子31を多孔質フッ素樹脂基材10に固着させることができる。このため、導電粒子31と多孔質フッ素樹脂基材10とは強固に結合する。
また、これら導電粒子31は無電解めっきの金属(導電体32)により互いに接続され、かつ、無電解めっき層は電気めっき層(第2導電層40)により補強される。
すなわち、上記製造方法によれば、導電層20の導電粒子31が多孔質フッ素樹脂基材10に固着され、かつ導電粒子31と無電解めっき層と電気めっき層とが一体となって導電層20が形成されるため、多孔質フッ素樹脂基材10に対する導電層20の接着力が大きくなる。
また、上記工程のいずれの工程(親水化処理工程、塗布工程、無電解めっき処理工程、および電気めっき処理工程)においても、多孔質フッ素樹脂基材10に圧力が加えられることはない。すなわち、従来の銅張りプリント配線基板の製造方法では多孔質フッ素樹脂基材10に圧力と熱が同時に加えられるが、多孔質フッ素樹脂基材10に圧力と熱が同時に加えられることはない。このため、多孔質フッ素樹脂基材10の多孔質の形態が維持される。
すなわち、上記製造方法によれば、多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率を低減させることなく、プリント配線板用基材1を形成することができる。このため、誘電率の低いプリント配線板用基材1を形成することができる。
表1を参照して、上記実施形態の実施例について説明する。
(実施例1)
多孔質フッ素樹脂基材10(絶縁材)として、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜(住友電気工業、ポアフロン(登録商標)HP−010−060:平均孔径0.1μm、厚さ60μm)を用いた。ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜に対する水の接触角は135°である。
まず、このポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜に対して大気圧プラズマ処理を行い、この延伸多孔膜に対する水の接触角を112°とした。
次に、チタンレドックス法により、平均粒径50nmの銅粒子含有の導電性インクを形成した。導電性インクの溶媒としては水を用いた。導電性インクに対する銅濃度を8.0質量%とした。分散剤として、ポリエチレンイミンを用いた。
次に、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜に導電性インクを塗布し、加熱により溶媒を蒸発させた。更に、窒素雰囲気中で350℃、30分にわたって加熱処理した。
そして、銅により無電解めっきを行った後、銅で電気めっきを行い、厚さ18μmの導電層20を形成した。なお、図2〜図4の走査型電子顕微鏡写真図は本実施例のプリント配線板用基材1の断面を示している。
プリント配線板用基材1の導電層20の剥離強度は480g/cmであり、比誘電率は1.4であった。なお、比誘電率は、空気の誘電率に対するプリント配線板用基材1の誘電率の比とする。比誘電率は、摂動方式試料穴閉鎖形空洞共振器法により、周波数10GHz、温度27℃、湿度50%の条件下において測定した値である。なお、比誘電率の定義および測定条件は、以下の実施例および比較例において同じである。
導電層20の剥離強度は、導電層20の剥離部分と接着部分との境界線に対して180度かつプリント配線板用基材1の面に平行な方向に向けて導電層20を引き剥がすとき、この引き剥がしに要する力の大きさを示す。
(実施例2)
多孔質フッ素樹脂基材10として、実施例1と同じポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜を用いた。
まず、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜に対して、転写処理を行い、この延伸多孔膜に対する水の接触角を115°とした。
転写処理は次のように行った。感光性ドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ、感光性ドライフィルムレジスト、SUNFORT(登録商標)UFG−255)をポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜に貼り付け、露光を行わず、炭酸ナトリウム1.0質量%の水溶液(30℃)に、60秒間浸漬した。そして、水による洗浄を10秒間にわたって行った。すなわち、洗浄を完全には行なわず、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜の表面に、感光性ドライフィルムレジストの残渣(親水基を含む化合物)を付着させた。そして、これを乾燥した。
次に、転写処理(親水化処理)を行ったポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜に、導電性インクを塗布し、乾燥した。導電性インクとしては、実施例1と同じものを使用した。この後の工程は実施例1と同様である。すなわち、銅により無電解めっきを行った後、銅で電気めっきを行い、厚さ18μmの導電層20を形成した。プリント配線板用基材1の導電層20の剥離強度は500g/cmであり、比誘電率は1.4であった。
(実施例3)
多孔質フッ素樹脂基材10として、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜(住友電気工業、ポアフロン(登録商標)HP−020−060:平均孔径0.2μm、厚さ60μm)を用いた。
すなわち、実施例3では、平均孔径が0.2μmのポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜を用いた。他の条件は実施例1と同じである。
プリント配線板用基材1の導電層20の剥離強度は450g/cmであり、比誘電率は1.4であった。
(実施例4)
多孔質フッ素樹脂基材10として、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜(住友電気工業、ポアフロン(登録商標)HP−045−060:平均孔径0.45μm、厚さ60μm)を用いた。
すなわち、実施例4では、平均孔径が0.45μmのポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜を用いた。他の条件は実施例1と同じである。
プリント配線板用基材1の導電層20の剥離強度は420g/cmであり、比誘電率は1.4であった。
(実施例5)
多孔質フッ素樹脂基材10として、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜(住友電気工業、ポアフロン(登録商標)WP−100−100:平均孔径1.0μm、厚さ100μm)を用いた。
すなわち、実施例5では、平均孔径が1.0μmかつ厚さが100μmのポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜を用いた。他の条件は実施例1と同じである。
プリント配線板用基材1の導電層20の剥離強度は350g/cmであり、比誘電率は1.3であった。
(実施例6)
多孔質フッ素樹脂基材10として、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜(住友電気工業、ポアフロン(登録商標)WP−500−100:平均孔径5.0μm、厚さ100μm)を用いた。
すなわち、実施例6では、平均孔径が5.0μmかつ厚さが100μmのポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜を用いた。他の条件は実施例1と同じである。
プリント配線板用基材1の導電層20の剥離強度は300g/cmであり、比誘電率は1.3であった。
(比較例1)
絶縁材として、非多孔質のポリテトラフルオロエチレンのフィルム(ニチアス、ナフロンPTFEテープT/#9001、厚さ50μm)を用いた。そして、厚18μmの銅箔をポリテトラフルオロエチレンのフィルムに貼り付け、350℃で加熱圧着して、導電層20を形成した。このように形成したプリント配線板用基材1の導電層20の剥離強度は700g/cmであった。比誘電率は2.2であった。
(比較例2)
多孔質フッ素樹脂基材10として、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜(住友電気工業、ポアフロン(登録商標)HP−045−060:平均孔径0.45μm、厚さ60μm)を用いた。そして、厚18μmの銅箔をポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔膜に貼り付け、350℃で加熱圧着して、導電層20を形成した。このように形成したプリント配線板用基材1の導電層20の剥離強度は400g/cmであった。比誘電率は2.1であった。
(評価)
(a)「プリント配線板用基材1の製造方法の比較」
実施例1〜6では、圧着を行わずに導電層20を形成した。これに対して、比較例1および比較例2では、銅箔の圧着により導電層20を形成した。導電層20の製法に違いにより、多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率に差が生じる。すなわち、実施例1〜6のいずれのプリント配線板用基材1においても、多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率は、比較例1および比較例2に係るプリント配線板用基材1の多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率よりも大きい。また、実施例1〜6と比較例1および2との間で比誘電率に差が生じている。すなわち、実施例1〜6のいずれのプリント配線板用基材1においても、比誘電率は、比較例1および比較例2に係るプリント配線板用基材1の比誘電率よりも小さい。この結果は、多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率と比誘電率との間に相関があることを示す。すなわち、多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率の設定により、比誘電率を調整することが可能である。
(b)「プリント配線板用基材1の気孔率の比較」
多孔質フッ素樹脂基材10として同じ材料を用いている実施例4と比較例2とを比較する。実施例4のプリント配線板用基材1の気孔率は30%以上である。これに対して、比較例2の気孔率は30%以下である。このような構造の差は、比誘電率の差として顕れている。すなわち、実施例4の比誘電率は比較例2の比誘電率よりも小さい。
なお、実施例1〜6のいずれのプリント配線板用基材1も比誘電率は1.8以下である。また、この結果によれば次のことが示される。すなわち、多孔質フッ素樹脂基材10を絶縁材として用いること、および多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率を30%以上とすることにより、プリント配線板用基材1の比誘電率を1.87以下にすることが可能である(実施例4と比較例2との比例計算による推定)。
(c)「プリント配線板用基材1の密着力の比較」
実施例1〜6(実施例2を除く)を比較すると、多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径が大きい程、剥離強度(すなわち導電層20の接着力)が低下している。このことは、導電層20の導電粒子31のアンカー効果に起因する。すなわち、導電粒子31に対して多孔質フッ素樹脂基材10が大きすぎるとき、節部11または枝部12に対する導電粒子31の引っ掛かりが小さくなり、剥離強度が小さくなると考えられる。
このようなことから、多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径に対する導電粒子31の平均粒径の比(以下、平均粒径/平均孔径)により、多孔質フッ素樹脂基材10に対する導電層20の剥離強度の大きさを設定することができる。例えば、平均粒径/平均孔径の値を0.12以上にすることにより、熱圧着による剥離強度(比較例2)よりも大きくすることができる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態のプリント配線板用基材1では、導電層20の導電粒子31が多孔質フッ素樹脂基材10の孔13に入っている。この構成によれば、導電粒子31の孔13への侵入によるアンカー効果により多孔質フッ素樹脂基材10に接着する。また、導電層20は、圧着により多孔質フッ素樹脂基材10に接着する構造ではないため、多孔質フッ素樹脂基材10の孔13が押し潰されない。このため、孔13が押し潰された多孔質フッ素樹脂基材10を有するプリント配線板用基材に比べて、プリント配線板用基材1の誘電率を低くすることができる。
(2)本実施形態では、導電層20の導電粒子31が、導電性インクの塗布により多孔質フッ素樹脂基材10の表面に導入されている。すなわち、導電層20は、多孔質フッ素樹脂基材10に圧力が加わらない方法で導電層20が形成されているため、多孔質フッ素樹脂基材10の孔13の変形が小さい。このため、圧着により導電層20が形成されているプリント配線板用基材に比べて、本実施形態のプリント配線板用基材1は、気孔率が大きくかつ低誘電率である。
(3)本実施形態では、多孔質フッ素樹脂基材10のうち導電層20が形成される面に親水基が付与され、導電性インクの塗布により導電粒子31が親水化処理面に導入されている。このため、製造工程において導電性インクが斑なく広がる。このようなことから、親水基が付与されていないプリント配線板用基材と比べて、導電層20の導電粒子31の層厚を均一にすることができる。
(4)本実施形態のプリント配線板用基材1において、多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率を30%〜90%とすることが好ましい。この構成によれば、気孔率が30%未満の多孔質フッ素樹脂基材10を有するプリント配線板用基材1よりも、プリント配線板用基材1の誘電率を低くすることができる。また、気孔率が90%よりも大きい多孔質フッ素樹脂基材10を有するプリント配線板用基材1よりも、プリント配線板用基材1の剛性を大きくすることができる。
(5)本実施形態のプリント配線板用基材1において多孔質フッ素樹脂基材10の気孔率を30%〜90%に設定することにより、プリント配線板用基材1の比誘電率を2.0以下とすることができる。比誘電率を2.0以下のプリント配線板用基材1は、比誘電率が2.0よりも大きいプリント配線板用基材に比べて、伝送損失が小さいため、高周波用基板に適する。
(6)本実施形態のプリント配線板用基材1は、多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径が0.1μm〜5.0μmである。これにより、多孔質フッ素樹脂基材10の平均孔径が0.1μm未満のプリント配線板用基材1に比べて、導電層20の剥離強度を大きくすることができる。
(7)本実施形態では、1.0nm〜500nmの導電粒子31の平均粒径を用いている。これにより、導電粒子31の平均粒径が500nmよりも大きいプリント配線板用基材1の導電層20の剥離強度に比べて導電層20の剥離強度を大きくすることができる。
(8)本実施形態のプリント配線板用基材1の導電層20には、第2導電層40(電気めっき層)が含まれている。このため、導電層20が第2導電層40により補強される。第2導電層40がなければプリント配線板用基材1の曲げ等により導電層20にクラックが発生しうるが、このようなクラックの発生頻度を低減することができる。また、プリント配線板用基材1の剛性を大きくすることができる。
(9)本実施形態のプリント配線板用基材1の製造方法は、多孔質フッ素樹脂基材10を親水化処理する工程と、導電性インクを多孔質フッ素樹脂基材10に塗布し、加熱処理する工程とを含む。この製造方法によれば、多孔質フッ素樹脂基材10に対して斑なく導電性インクが塗布される。また、親水化処理により、多孔質フッ素樹脂基材10の孔13に入る導電粒子31の個数が増大するため、導電層20の接着力が大きくなる。更に、導電層20の形成において、多孔質フッ素樹脂基材10には圧力が加わらないため、多孔質フッ素樹脂基材10の孔13の形状が維持される。このため、圧着により導電層20を形成するプリント配線板用基材1の製造方法に比べて、気孔率を大きくすることができる。すなわち、低誘電率のプリント配線板用基材1を形成することができる。
(10)本実施形態のプリント配線板用基材1の製造方法は、多孔質フッ素樹脂基材10を親水化処理する工程と、導電性インクを多孔質フッ素樹脂基材10に塗布し、加熱処理する工程と、無電解めっき処理する工程と、電気めっき処理する工程とを含む。この構成によれば、無電解めっきで所定厚の導電層20を形成する場合と比較して、導電層20の形成時間を短縮することができる。
(11)本実施形態のプリント配線板用基材1の製造方法では、親水化処理する工程では、多孔質フッ素樹脂基材10の表面における水の接触角を、多孔質フッ素樹脂基材10の内部における水の接触角よりも小さくする。これにより、多孔質フッ素樹脂基材10の内部に比べて多孔質フッ素樹脂基材10の表面に多くの導電粒子31を分布させることができる。
(12)本実施形態のプリント配線板用基材1の製造方法では、親水化処理する工程において、多孔質フッ素樹脂基材10に対する水の接触角を120°以下にする。親水化処理において水の接触角を120°よりも大きい値で管理する場合に比べて、導電性インクの斑の発生頻度を小さくすることができる。
(13)本実施形態のプリント配線板用基材1の製造方法における多孔質フッ素樹脂基材10の親水化処理では、大気圧プラズマ処理、または転写処理(親水性官能基付与処理)の処理を行う。これにより、主に多孔質フッ素樹脂基材10の表面に親水基を導入することができるため、多孔質フッ素樹脂基材10の内部においては撥水性を維持することができる。すなわち、吸湿性の小さいプリント配線板用基材1を形成することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記に示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態では、導電粒子31同士を接続する導電体32を無電解めっきにより形成する。このような導電体32は、無電解めっきによる形成に限定されない。例えば、金属蒸着法およびスパッタリング法により、多孔質フッ素樹脂基材10に導電体32を導入することができる。なお、無電解めっき法、金属蒸着法およびスパッタリング法のいずれか2つまたは3つを組み合わせて用いてもよい。これらの方法によれば、電気めっき法に比べ、多孔質フッ素樹脂基材10の表面に対し導電体32の緻密な層を形成することができる。また、多孔質フッ素樹脂基材10に対し圧力が加わることもない。
・上記実施形態では、多孔質フッ素樹脂基材10と導電層20との間でアンカー効果を増大させるために導電粒子31を用いているが、導電粒子31の他に、絶縁粒子または半導体粒子を用いてもよい。すなわち、導電性インクに導電粒子31の他、絶縁粒子または半導体粒子を含めてもよい。
・上記実施形態のプリント配線板用基材1の製造方法における親水化処理では、大気圧プラズマ処理を行っているが、プラズマ処理の種類はこれに限定されない。低圧プラズマ処理により親水化処理を行うこともできる。
1…プリント配線板用基材、10…多孔質フッ素樹脂基材、11…節部、12…枝部、13…孔、20…導電層、30…第1導電層、31…導電粒子、32…導電体、40…第2導電層(電気めっき層)。

Claims (12)

  1. 多孔質フッ素樹脂基材の少なくとも一方の面に導電層が形成されたプリント配線板用基材において、
    前記導電層は、導電粒子と、これら導電粒子を接続する導電体とを含み、
    幾つかの前記導電粒子は前記多孔質フッ素樹脂基材の孔に入り、幾つかの前記導電粒子は焼結または溶融により互いに結合し、幾つかの前記導電粒子は前記多孔質フッ素樹脂基材に固着する
    ことを特徴とするプリント配線板用基材。
  2. 請求項1に記載のプリント配線板用基材において、
    前記多孔質フッ素樹脂基材の気孔率が30%〜90%である
    ことを特徴とするプリント配線板用基材。
  3. 請求項2に記載のプリント配線板用基材において、
    このプリント配線板用基材の比誘電率が2.0以下である
    ことを特徴とするプリント配線板用基材。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のプリント配線板用基材において、
    前記多孔質フッ素樹脂基材の平均孔径が0.1μm〜5.0μmである
    ことを特徴とするプリント配線板用基材。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のプリント配線板用基材において、
    前記導電粒子の平均粒径は1.0nm〜500nmである
    ことを特徴とするプリント配線板用基材。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプリント配線板用基材において、
    前記導電層は更に電気めっき層を含む
    ことを特徴とするプリント配線板用基材。
  7. 多孔質フッ素樹脂基材の少なくとも一方の面に導電層が形成されたプリント配線板用基材の製造方法において、
    前記多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理する工程と、
    導電粒子および極性溶媒を含む導電性インクを前記多孔質フッ素樹脂基材の親水化処理面に塗布して乾燥し、複数の前記導電粒子が焼結または溶融により結合しかつ前記多孔質フッ素樹脂基材の軟化により前記導電粒子が前記多孔質フッ素樹脂基材に固着するように加熱処理する工程と、
    前記導電性インクの塗布および加熱処理された前記多孔質フッ素樹脂基材を無電解めっき処理する工程と、
    前記無電解めっき処理された前記多孔質フッ素樹脂基材を電気めっき処理する工程とを含む
    ことを特徴とするプリント配線板用基材の製造方法。
  8. 請求項7に記載のプリント配線板用基材の製造方法において、
    前記多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理する工程では、前記多孔質フッ素樹脂基材の表面における水の接触角を、前記多孔質フッ素樹脂基材の内部における水の接触角よりも小さくする
    ことを特徴とするプリント配線板用基材の製造方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載のプリント配線板用基材の製造方法において、
    前記多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理する工程では、前記多孔質フッ素樹脂基材の表面における水の接触角を120°以下にする
    ことを特徴とするプリント配線板用基材の製造方法。
  10. 請求項7〜請求項9のいずれか一項に記載のプリント配線板用基材の製造方法において、
    前記多孔質フッ素樹脂基材を親水化処理する工程では、大気圧プラズマ処理および親水性官能基付与処理の少なくとも一方の処理を行う
    ことを特徴とするプリント配線板用基材の製造方法。
  11. 多孔質フッ素樹脂基材の少なくとも一方の面に導電層が形成されたプリント配線板用基材の製造方法において、
    導電粒子を含む導電性インクを親水化処理した前記多孔質フッ素樹脂基材に塗布して、前記導電粒子を、前記多孔質フッ素樹脂基材に導入する工程と、
    幾つかの前記導電粒子は前記多孔質フッ素樹脂基材の孔に入り、幾つかの前記導電粒子は焼結または溶融により互いに結合し、幾つかの前記導電粒子は前記多孔質フッ素樹脂基材に固着するように加熱処理する工程と、
    前記導電粒子を導電体により接続して、前記導電層を形成する工程とを含む
    ことを特徴とするプリント配線板用基材の製造方法。
  12. 請求項11に記載のプリント配線板用基材の製造方法において、
    前記導電層を形成する工程では、無電解めっき法、金属蒸着法、およびスパッタリング法のうちのいずれかの方法により、前記導電粒子を前記導電体により接続する
    ことを特徴とするプリント配線板用基材の製造方法。
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