JP5894844B2 - 制振制御装置及び制振制御方法 - Google Patents
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Description
車体は、上下方向、枕木方向(左右方向)等に所定の支持剛性で支持されるとともに、車体の台車枠に対する相対変位を所定範囲内に規制する左右動ストッパが設けられる。
この左右動ストッパは、例えば新幹線車両の場合には、中立位置から左右へそれぞれ40mm程度の変位を許容するとともに、それ以上の変位はストッパ当たりが生じて規制されるようになっている。
このようなストッパ当たりが発生すると、ストッパ当たり自体に起因する衝撃が発生するとともに、台車と車体との間の支持剛性が通常時に対して著しく大きくなって、台車枠から車体への振動伝達が顕著となり、乗り心地が著しく悪化する。
また、特許文献2には、スカイフック制御により車体の左右方向の振動を抑制する制振制御を行うとともに、曲線通過時にアクチュエータ発生力がストッパ当たりを助長することを防止するため、アクチュエータ出力を低減することが記載されている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、著大な左右相対変位の発生時に左右動ストッパのストッパ当たりに起因して発生する衝撃的な振動を緩和した制振制御装置及び制振制御方法を提供することである。
これによれば、台車枠と車体との間の著大な左右相対変位が発生する箇所を車両が通過する際に、事前に車体を台車枠に対して逆方向に相対変位させておくことによって、当該箇所通過時に左右動ストッパのストッパ当たりが発生するまでの距離を長くすることができる。
このため、左右動ストッパによって規制されるストロークを最大限利用して衝撃吸収を行うことができ、またストッパ当たりを防止して車体に大きな振動や衝撃が伝達することを防止でき、鉄道車両の乗り心地を改善することができる。
これによれば、簡単な装置構成によって容易に著大な左右相対変位の発生を正確に予測することができる。
なお、このような著大左右相対変位発生予測手段は、振動検出手段と同一車両(例えば先頭車両等)に設けてもよく、また、振動検出手段が設けられる車両とは別の車両であって、実際に左右動アクチュエータの制御を行う車両に分散して設けてもよい。後者の場合には、振動検出手段の出力は、後続車両等に搭載された各著大左右相対変位発生予測手段に伝達される。
これによって、左右動アクチュエータの駆動を適切なタイミングで行い、確実に上述した効果を得ることができる。
これによれば、著大な左右相対変位の発生時及びその直前以外は、通常時制振制御を行うことによって車両の振動を低減することができる。
これによれば、車体を著大な左右相対変位が発生する方向と逆側へ駆動するとともに制振制御も継続することによって、車体の駆動中においても振動を抑制することができる。
これによれば、著大な左右相対変位の発生とともに発生するロール振動を抑制し、車内の乗客の足のふらつき等を防止し、乗り心地をさらに改善することができる。
この場合、ロール動アクチュエータとして、例えば、台車枠と車体との間に設けられ、台車枠に対して車体をロール方向に相対変位させる力を発生するものを用いることができる。
また、このロール動アクチュエータは、直接車体に対してロール方向の力を付与するものに限らず、他部品を介して間接的に車体にロール方向の力を付与するものも用いることができる。例えば、軸箱と台車枠との間に設けられる軸ダンパに可変減衰機構を設けて、台車枠−車体間のロール動アクチュエータと連動させて、軸ダンパの減衰力を制御することによって、台車枠のロール振動を抑制することができ、その結果車体のロール振動を一段と低減させることができる。
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態の制振制御装置及び制振制御方法について説明する。
図1は、第1実施形態の制振制御装置が設けられる鉄道車両を前後方向から見た状態を示す模式図である。
第1実施形態の制振制御装置は、第1実施形態の制振制御方法を実行するものである。
鉄道車両1は、例えば、機関車により牽引される客車あるいは分散動力型の電車、気動車等であって、車体前後にボギー角付与可能に取り付けられた2軸台車を有するボギー車である。
車体10は、台枠の前後左右から上方に妻構、側構を立ち上げ、上部に屋根構を設けることによって、実質的に六面体状に形成されている。
台車20は、台車枠21、輪軸22、軸箱23、軸ばね24、軸ダンパ25等を有して構成されている。
台車枠21は、台車20の本体部を構成する構造部材であって、側梁、横梁等を結合して枠状に形成されている。
輪軸22は、車軸の両端部に車輪を結合して構成されている。
軸箱23は、輪軸22の両端部に設けられたジャーナル部を回動可能に支持するものである。
軸箱23は、軸受け及び潤滑装置等を有し、台車枠21に対して、図示しない軸箱支持装置を介して上下方向等に相対変位可能に支持されている。
軸ばね24は、台車枠21と軸箱23との間に設けられた1次ばねである。
軸ダンパ25は、台車枠21と軸箱23との間に軸ばね24と並列に設けられた油圧緩衝器である。
枕ばね30は、例えば空気ばねを有し、台車枠21の左右の側梁の上部にそれぞれ設けられている。
枕ばね30は、車体10を、台車枠21に対して所定の上下剛性、左右剛性で相対変位可能に支持している。
左右動ストッパ装置40は、車体10の下面から下方に突き出した突起41と、台車枠21の上面から上方に突出し、突起41を枕木方向に挟んで配置された1対のストッパ42とを有して構成されている。
ストッパ42の突起41と対向する部分には、ストッパ当たり時の衝撃を緩衝するため、ゴム等の弾性体が設けられている。
左右動ストッパ装置40は、車体10が台車枠21に対して中立位置から左右それぞれ例えば40mm程度の変位を許容し、それ以上の変位は防止するように構成されている。
この左右動アクチュエータ50は、油圧の他に、有機圧、電動式など様々なものが使用できる。
左右動アクチュエータ50は、後述する制振制御装置100によって、通常時(後述する著大な左右相対変位の発生時以外)には、例えばスカイフック制御側などを用いて、車体10の左右方向の振動を抑制する制振制御に応じた駆動力を発生する。
このため、例えば鉄道車両1がポイント等の著大な左右相対変位が発生する箇所を通過する場合には、車体10に作用する力によって車体10が左右動ストッパ装置40の最大ストロークまで変位し、突起41とストッパ42とが当接するいわゆるストッパ当たりが生じる場合がある。
図2は、図1の鉄道車両における左右動ストッパ当たりが生じた状態を示す模式図である。
このようなストッパ当たりが生じると、突起41とストッパ42との衝突に起因する衝撃が発生するだけでなく、台車枠21から車体10への振動絶縁が不可能となって、車体10に枕木方向の衝撃的な振動が発生し、乗客の快適性が著しく損なわれてしまう。
図2において、太線の破線は、このときの振動伝達経路を示している。
図3は、第1実施形態の制振制御装置における振動検出手段と制振制御手段の配置を示す模式図である。
複数の鉄道車両からなる列車は、進行方向前方側から順に、1号車C1、2号車C2、3号車C3等を有して構成されている。
ここで、列車が客車列車である場合には、1号車C1は機関車であって、2号車C2以降の車両は付随車である客車である。
制振制御装置100は、上述した左右動アクチュエータ50に加えて、以下説明する振動検知装置110、アクチュエータ制御装置120を有して構成されている。
振動検知装置110は、1号車C1の車体中央部に配置され、例えば枕木方向(左右方向)の加速度を検出する加速度センサや、ロール方向、ヨー方向等の回動を検出するジャイロセンサ等を有して構成される。
振動検知装置110は、例えば、各センサの検出値の一部が所定の閾値を超えた場合に、著大な左右相対変位の発生に起因する衝撃的な振動が発生したものと判別することができる。
振動検知装置110は、著大な左右相対変位の発生に起因する衝撃的な振動発生を判別した場合には、後続車両のアクチュエータ制御装置120に、所定の制御信号(検知信号)を送信する。
振動検知装置110は、これが振動を検出した後、所定時間後に後続車両においても振動が発生することを予測する振動発生予測手段として機能する。
各車両のアクチュエータ制御装置120は、振動検知装置110と通信可能となっている。
通常時においては、アクチュエータ制御装置120は、自車両の枕木方向加速度に応じて、例えばスカイフック制御側を用いた制振制御(通常時制振制御)を行っている。
また、アクチュエータ制御装置120は、1号車C1の振動検知装置110から、著大な左右相対変位の発生に起因する衝撃的な振動発生を判別したことを示す制御信号を受信した場合には、以下説明する車体寄せ制御を実行する。
図4(a)、図4(b)、図4(c)は、列車がポイントを通過して本線から左側へ分岐する分岐線へ進入する際の各車両の位置関係を時系列に示す模式図である。
図4(d)、図4(e)、図4(f)は、それぞれ鉄道車両の通常走行状態、車体寄せ制御を終了した状態、ポイント通過時の状態を示す模式的断面図である。
1号車C1に搭載された振動検知装置110は、振動発生を判別したことを示す制御信号(検知信号)を、2号車C2以降の各車両のアクチュエータ制御装置120に伝達する。
この際、1号車C1と同様に、著大な左右相対変位の発生に起因して、図4(f)に示すように、車体10が台車枠21に対して著大な左右相対変位が発生する方向に変位するが、上述した車体寄せ制御を行なうことによって、このとき車体10が著大な左右相対変位が発生する方向に変位可能なストロークが拡大されており、衝撃及び振動の緩和効果は大きく向上する。
図5(a)、図5(b)、図5(c)、図5(d)は、図4と同様に本線から左側に分岐するポイントに進入、通過する列車の状態を、時系列で示したものである。
図5(a)に示すように、1号車C1から2号車C2までの距離をL1(m)、1号車C1から3号車C3までの距離をL2(m)とし、列車の走行速度をV(m/秒)とすると、図5(b)に示すように1号車C1に搭載された振動検知装置110が振動を検知してから、2号車C2、3号車C3において同地点通過による振動が発生するまでの時間は、それぞれL1/V(秒)、L2/V(秒)となる。
そこで、2号車C2、3号車C3に搭載されたアクチュエータ制御装置120は、振動検知装置110からの制御信号の入力後、それぞれL1/V秒後、L2/V秒後までに上述した車体寄せ制御を完了させるように左右動アクチュエータ50を制御する。
図5(d)に示す状態においては、2号車C2は車体寄せ制御を終了した状態でポイントを通過しており、3号車C3のアクチュエータ制御装置120は、車体寄せ制御を開始している。
また、車体寄せ制御の実行中にも、車体10の著大な左右相対変位が発生する方向と逆側への駆動と重畳して、通常の制振制御を継続するようにしてもよい。
そして、車体10の台車枠21に対する著大な左右相対変位が発生する方向と逆側への変位が、予め設定した所定値(例えば、ストッパ当たりの発生あるいはストッパ当たりの直前)まで到達すると、アクチュエータ制御装置120は車体寄せ制御を終了し、通常の制振制御に復帰する。
これによって、左右動ストッパ装置40のストッパ当たりを防止し、台車枠21と車体10との間の振動絶縁を確保して車両の乗り心地を改善することができる。
次に、本発明を適用した制振制御装置及び制振制御方法の第2実施形態について説明する。
なお、以下説明する各実施形態において、従前の実施形態と実質的に共通する箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図6は、鉄道車両における著大な左右相対変位の発生時の車体ロール振動の発生状態を示す模式図である。
ポイント通過時などの著大な左右相対変位の発生時においては、実施例1において述べたような枕木方向の並進方向の振動に加えて、車体10が台車枠21に対して傾斜するロール振動が発生することがある。
このようなロール振動が発生すると、車内の乗客の足のふらつき等が発生し、乗り心地が悪化してしまう。
そこで、第2実施形態においては、上下方向の制振制御に用いられる上下動アクチュエータ60を利用して、ロール振動の抑制を図っている。
図7に示すように、第2実施形態の鉄道車両1においては、第1実施形態における左右動アクチュエータ50に加えて、共通のアクチュエータ制御装置120あるいは独立した図示しないアクチュエータ制御装置によって制御される上下動アクチュエータ60を備えている。
上下動アクチュエータ60は、車体10の下部と台車枠21との間に設けられ、これらの間で上下方向の力を発生するものである。
上下動アクチュエータ60は、鉄道車両10の左右に、枕木方向に離間して配置されている。
ロール抑制制御は、左右の上下動アクチュエータ60によって、ロール振動を抑制する方向の力を発生させてロール振動を低減する。
例えば、図4、図5に示すように、鉄道車両がポイントを通過する場合、台車枠21と車体10との間の著大な左右相対変位の発生に伴って、車体10には著大なロール振動が発生する。
そこで、第2実施形態においては、車両が著大な左右相対変位が発生する箇所を通過する直前に、上述した左右方向の車体寄せ制御とともに、上下動アクチュエータ60にこのようなロール振動を抑制する方向のアクチュエータ力を発生させている。
なお、さらにロール振動低減効果を高めたい場合には、軸ダンパ25に可変減衰機構を設けるとともに、その減衰力を上下動アクチュエータ60と連動させて制御して、軌道面に対する台車枠のロール振動を低減することで、さらなる車体のロール振動低減効果が得られる。
次に、本発明を適用した制振制御装置及び制振制御方法の第3実施形態について説明する。
図8は、第3実施形態におけるにおける振動検出手段と制振制御手段の配置を示す模式図である。
図8に示すように、第3実施形態においては、振動検知装置110を1号車C1の1位台車(進行方向前方側の台車)の直上に配置するとともに、この振動検知装置110による振動検知に応じて、2号車C2以降だけでなく、1号車C1においてもアクチュエータ制御装置120による車体寄せ制御を実行するようにしている。
以上説明した第3実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と実質的に同様の効果に加えて、1号車C1においても衝撃的な振動等の軽減を図ることができる。
次に、本発明を適用した制振制御装置及び制振制御方法の第4実施形態について説明する。
図9は、第4実施形態におけるにおける振動検出手段と制振制御手段の配置を示す模式図である。
第4実施形態においては、1号車C1の車体中央部に振動検知装置110及びアクチュエータ制御装置120を設けるとともに、1号車C1が先頭となって走行する際には、1号車C1の振動検知装置110の振動検知に応じて、2号車C2以降の各車両の車体寄せ制御を行い、1号車C1が最後尾車両となって走行する際には、先行する車両に設けられた図示しない振動検知装置による振動検知に応じて、1号車C1においても車体寄せ制御を実行する。
以上説明した第4実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を、列車が逆方向に走行する場合にも得ることができる。
なお、本発明は上述した各実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。
例えば、上述した各実施形態では、先頭車両に設けられた振動検出手段によって後続車両の著大な左右相対変位の発生を予測しているが、振動検出手段は先頭車両以外の車両に設けてもよい。
例えば、先頭車両である機関車を交換することが想定される場合には、進行方向前方にある客車に振動検知装置を搭載してもよい。
また、振動検出手段と、その出力に基づいて著大な左右相対変位の発生を予測する手段は、別個の車両に搭載するようにしてもよい。例えば、加速度センサ等を有する振動検出手段を先頭車両等に搭載し、著大左右相対変位発生予測手段は、編成中の各車両に分散して搭載する構成としてもよい。
20 台車 21 台車枠
22 輪軸 23 軸箱
24 軸ばね 25 軸ダンパ
30 枕ばね 40 左右動ストッパ装置
41 突起 42 ストッパ
50 左右動アクチュエータ 60 上下動アクチュエータ
100 制振制御装置 110 振動検知装置
120 アクチュエータ制御装置 C1 1号車
C2 2号車 C3 3号車
Claims (10)
- 軸箱支持装置を介して輪軸が取り付けられる台車枠と、
前記台車枠に対して枕木方向に相対変位可能に取り付けられた車体と、
前記台車枠と前記車体との枕木方向の相対変位量を規制する左右動ストッパとを有する鉄道車両に設けられ、
前記台車枠と前記車体とを枕木方向に相対変位させる力を発生する左右動アクチュエータと、
前記左右動アクチュエータを制御する左右動アクチュエータ制御手段と
を備える制振制御装置であって、
前記鉄道車両がポイントを通過する際の所定以上の台車枠と車体との間の左右相対変位の発生を予測する著大左右相対変位発生予測手段を有し、
前記左右動アクチュエータ制御手段は、著大な左右相対変位の発生が予測される場合に、前記左右動アクチュエータを制御して著大な左右相対変位の発生に先立って前記車体を前記台車枠に対して著大な左右相対変位が発生する方向と逆側に相対変位させ、
前記著大左右相対変位発生予測手段は、先行車両に設けられた振動検出手段が所定以上の大きさの枕木方向の振動を検出した場合に著大な左右相対変位の発生を予測すること
を特徴とする制振制御装置。 - 前記左右動アクチュエータ制御手段は、前記振動検出手段が設けられた車両から自車両までの距離、及び、列車の走行速度に基づいて、自車両の著大な左右相対変位の発生時期を推定し、前記著大な左右相対変位の発生時期までに前記車体の著大な左右相対変位が発生する方向と逆側への相対変位が完了するように前記左右動アクチュエータを制御すること
を特徴とする請求項1に記載の制振制御装置。 - 前記左右動アクチュエータ制御手段は、前記著大左右相対変位発生予測手段が著大な左右相対変位の発生を予測しない場合は所定の制御側に基づいた通常時制振制御を行うとともに、前記著大な左右相対変位の発生が予測される場合には前記車体の前記台車枠に対する著大な左右相対変位が発生する方向と逆側への相対変位が完了するまで前記通常時制振制御を中断すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振制御装置。 - 前記左右動アクチュエータ制御手段は、前記著大左右相対変位発生予測手段が著大な左右相対変位の発生を予測しない場合は所定の制御側に基づいた通常時制振制御を行うとともに、前記著大な左右相対変位の発生が予測される場合には前記車体の前記台車枠に対する著大な左右相対変位が発生する方向と逆側への駆動制御及び前記通常時制振制御を重畳させて前記左右動アクチュエータを制御すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振制御装置。 - 前記車体をロール方向に相対変位させる力を発生するロール動アクチュエータと、
前記ロール動アクチュエータを制御するロール動アクチュエータ制御手段とを備え、
前記ロール動アクチュエータ制御手段は、著大な左右相対変位の発生が予測される場合に、前記ロール動アクチュエータを制御して前記車体に著大な左右相対変位とともに発生するロール振動を抑制する制振力を著大な左右相対変位の発生に先立って発生させること
を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の制振制御装置。 - 軸箱支持装置を介して輪軸が取り付けられる台車枠と、
前記台車枠に対して枕木方向に相対変位可能に取り付けられた車体と、
前記台車枠と前記車体との枕木方向の相対変位量を規制する左右動ストッパとを有する鉄道車両に設けられ、
前記台車枠と前記車体とを枕木方向に相対変位させる力を発生する左右動アクチュエータを制御する制振制御方法であって、
前記鉄道車両がポイントを通過する際の台車枠と車体との間の所定以上の著大な左右相対変位の発生が予測される場合に、前記左右動アクチュエータを制御して著大な左右相対変位の発生に先立って前記車体を前記台車枠に対して著大な左右相対変位が発生する方向と逆側に相対変位させ、
先行車両に設けられた振動検出手段が所定以上の大きさの枕木方向の振動を検出した場合に著大な左右相対変位の発生を予測すること
を特徴とする制振制御方法。 - 前記振動検出手段が設けられた車両から自車両までの距離、及び、列車の走行速度に基づいて、自車両の著大な左右相対変位の発生時期を推定し、前記著大な左右相対変位の発生時期までに前記車体の著大な左右相対変位が発生する方向と逆側への相対変位が完了するように前記左右動アクチュエータを制御すること
を特徴とする請求項6に記載の制振制御方法。 - 著大な左右相対変位の発生を予測しない場合は所定の制御側に基づいた通常時制振制御を行うとともに、前記著大な左右相対変位の発生が予測される場合には前記車体の前記台車枠に対する著大な左右相対変位が発生する方向と逆側への相対変位が完了するまで前記通常時制振制御を中断すること
を特徴とする請求項6又は請求項7に記載の制振制御方法。 - 著大な左右相対変位の発生を予測しない場合は所定の制御側に基づいた通常時制振制御を行うとともに、前記著大な左右相対変位の発生が予測される場合には前記車体の前記台車枠に対する著大な左右相対変位が発生する方向と逆側への駆動制御及び前記通常時制振制御を重畳させて前記左右動アクチュエータを制御すること
を特徴とする請求項6又は請求項7に記載の制振制御方法。 - 著大な左右相対変位の発生が予測される場合に、前記車体をロール方向に相対変位させる力を発生するロール動アクチュエータを制御して前記車体に著大な左右相対変位とともに発生するロール振動を抑制する制振力を著大な左右相対変位の発生に先立って発生させること
を特徴とする請求項6から請求項10までのいずれか1項に記載の制振制御方法。
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