JP5892101B2 - 圧延スタンド用パスライン芯合せ装置および圧延スタンドのパスライン芯合せ方法 - Google Patents

圧延スタンド用パスライン芯合せ装置および圧延スタンドのパスライン芯合せ方法 Download PDF

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Description

本発明は、一対のロールの軸方向に配置された複数の孔型(カリバ)を有し、一対のロールの軸方向に圧延スタンドをシフト移動することによって、複数の孔型のうちから一の孔型を圧延ラインのパスラインに位置合わせすることにより、被圧延材を所望の孔型で棒線材に熱間圧延する孔型式の圧延スタンドに係り、特に、この種の圧延スタンドに好適な、圧延スタンド用パスライン芯合せ装置および圧延スタンドのパスライン芯合せ方法に関する。
棒線材圧延設備は、加熱炉から抽出された鋼片を被圧延材とし、この被圧延材を所望形状の棒線材に熱間圧延する圧延ラインを備えている。圧延ラインは、通常、複数の圧延スタンドを被圧延材のパスラインに沿って互いに間隔を置いて直列に配置している。そして、第一の圧延スタンドに噛み込まれた被圧延材は、順次下流側の圧延スタンドに移動していき、各圧延スタンドの対をなす圧延ロールで連続的に棒線材へと熱間圧延される。このような圧延ラインの複数の圧延スタンドとして、圧延ロールとして左右一対の垂直ロールを備え、この一対の垂直ロールに縦方向に配置された複数の孔型(カリバ)を有する垂直ロールスタンドと、圧延ロールとして上下一対の水平ロールを備え、この一対の水平ロールに横方向に配置された複数の孔型(カリバ)を有する水平ロールスタンドとを交互に配置した圧延ラインが知られている。
ここで、この種の孔型式の圧延スタンドは、一対の圧延ロールの表面に、寸法の異なる溝(孔型)が軸方向に離隔して複数条設けられており、棒線材のオーダ変更に伴い、圧延サイズによって異なる孔型が適宜使用される。
そして、圧延サイズを変更する際に、圧延スタンドの孔型の変更を要する場合には、圧延ロール入側や出側に取り付けているロールガイドの調整作業や点検作業のために、圧延機の使用する孔型の芯をパスラインに合せる(以下、「パスライン芯合せ」という)作業が必要となる。従来は、圧延機の孔型に対応した位置に設置するロールガイドと、被圧延材を誘導する水冷トラフの中心基準線とが重なるように、使用される孔型をパスラインの芯に合せるように圧延スタンドをオペレータによる目視で判断し、その判断に基づいて圧延スタンドのシフト移動機構を駆動することによって圧延スタンドのパスラインの調整を行っている。
特開2002−66615号公報
しかし、パスライン芯合せ作業は、複数の圧延スタンド一台毎に、各圧延スタンドでの使用される孔型をパスラインの芯に合せるように調整することが必要であり非効率である。また、従来のパスライン芯合せの判断は、オペレータによる目視に基づく調整であるため、パスライン芯の調整精度に限界がある一方、使用する孔型のパスラインからの芯ズレ量が大きくなると、ミスロールや製品形状不良、誘導板との接触疵が発生する等のリスクがある。
これに対し、例えば特許文献1には、レーザ距離計を用い、圧延スタンドのハウジング外の基準点からハウジング内のロール端面までの距離を計測し、その計測値に基づいて、ロールスラスト量を測定する技術が開示されている。よって、この技術をパスライン芯合せ作業に利用すれば、ロール端面からロール軸方向の複数の孔型までの距離が既知であることから、オペレータによる目視によらずパスライン芯合せを行えるとも考えられる。
しかしながら、特許文献1記載の技術であると、レーザ距離計の測距対象がロール端面とされているので、多くの圧延スタンド一台毎に、また、多くの圧延ロールの複数の孔型(カリバ)毎に、個別のシフト量を計算する必要がある。そのため、漏れなくデータを入力する必要があるし、また、多くの圧延ロールの複数の孔型に対して、ロール端面からロール軸方向の複数の孔型までの距離を正確に測定しておかなければならない。そのため、特許文献1記載の技術では、多くの測定検査を行う手間やデータ管理の手間が多く、使用される孔型に対してパスライン芯合せができるように圧延スタンドを自動的にシフト移動させる上では未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、上述のような問題点に着目してなされたものであり、使用される孔型をパスラインの芯に容易に合せるように、圧延スタンドを自動的にシフト移動させ得る圧延スタンド用パスライン芯合せ装置、および圧延スタンドのパスライン芯合せ方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る圧延スタンド用パスライン芯合せ装置は、一対のロールと、該一対のロールの軸方向に配置された複数の孔型とを有し、前記複数の孔型のうちの一の孔型により被圧延材を棒線材に熱間圧延する複数の圧延スタンドが、被圧延材のパスラインに沿って互いに間隔を置いて直列に配置され、該複数の圧延スタンドにより連続的に棒線材へと熱間圧延を行う棒線材圧延設備に用いられて、前記軸方向に前記圧延スタンドをシフト移動することによって、選択された一の孔型の芯を圧延ラインのパスラインに位置合わせする圧延スタンド用パスライン芯合せ装置であって、前記一の孔型に対して前記圧延スタンドの使用される孔型に対応した位置に装着されるロールガイドに付設される基準板と、該基準板との前記軸方向における対向距離を測定可能に且つ前記圧延スタンドのシフト移動に干渉しない位置に設けられた距離センサと、前記圧延スタンドのシフト移動量を制御するシフト移動量制御手段とを備え、前記シフト移動量制御手段は、シフト移動の方向を常に一方向として前記圧延スタンドをシフト移動させ、前記距離センサで取得した前記基準板との前記軸方向における対向距離の情報に基づいて、当該距離情報の値が予め設定された設定値と一致するように前記圧延スタンドをシフト移動させることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る圧延スタンドのパスライン芯合せ方法は、一対のロールと、該一対のロールの軸方向に配置された複数の孔型とを有し、前記複数の孔型のうちの一の孔型により被圧延材を棒線材に熱間圧延する複数の圧延スタンドが、被圧延材のパスラインに沿って互いに間隔を置いて直列に配置され、該複数の圧延スタンドにより連続的に棒線材へと熱間圧延を行う棒線材圧延設備に用い、前記軸方向に前記圧延スタンドをシフト移動することによって、選択された一の孔型の芯を圧延ラインのパスラインに位置合わせする圧延スタンドのパスライン芯合せ方法であって、前記一の孔型に対して前記圧延スタンドの使用される孔型に対応した位置に装着されるロールガイドに基準板を付設し、シフト移動の方向を常に一方向として前記圧延スタンドをシフト移動させ、前記基準板との前記軸方向における対向距離を前記圧延スタンドのシフト移動に干渉しない位置に設けた距離センサにより測定し、該距離センサで取得した前記基準板との前記軸方向における対向距離の情報に基づいて、当該距離情報の値が予め設定された設定値と一致するように前記圧延スタンドをシフト移動させることを特徴とする。
本発明によれば、距離センサによる測距対象がロールガイドに設けられた基準板とされており、ロールガイドは、圧延スタンドの使用(選択)される孔型に対応した位置に装着されるものであるので、ロールガイドの基準板を測距して得られた距離情報を、予め設定された設定値と比べるだけで、全ての孔型に対してパスラインへの芯合せを迅速に行うことができる。そのため、多くの測定検査を行う手間もなく、多くの圧延ロールの複数の孔型(カリバ)毎に、個別のシフト量の計算が不要であり、多くのデータ管理の手間も生じない。したがって、オペレータによる目視作業に比べて、パスラインへの芯合せ時間を短縮することができることは勿論、使用される孔型の芯をパスラインに容易に合せるように圧延スタンドを自動的にシフト移動させることができる。
本発明に係るパスライン芯合せ装置が装備された圧延スタンドを複数備えてなる棒線材圧延設備の一実施形態である圧延ラインを説明する模式的平面図である。 型替えに際して、図1に示す圧延スタンドを横行台車設備で入れ替える手順を説明する模式的斜視図(同図は、図1での被圧延材の入側から見た図)である。 本発明に係るパスライン芯合せ装置の一実施形態(水平ロールスタンドに装備した例)を説明する模式的正面図(同図は、図1での被圧延材の出側から見た図)である。 コントローラで実行されるシフト移動量制御処理のフローチャートである。 シフト移動量制御処理により、圧延スタンドをシフト移動させて、使用される孔型の芯をパスラインに合せる手順を説明する図であり、同図(a)は、手順中、圧延スタンドを最後退位置にシフト移動しそのときの測定値(後退限位置)を測定している状態を示し、同図(b)は、圧延スタンドを最後退位置から孔型の芯をパスラインに合せるために、前進方向にシフト移動させた状態を示している。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。図1に、本発明に係るパスライン芯合せ装置が装備された圧延スタンドを複数備えてなる棒線材圧延設備の一実施形態を示す。
同図に示すように、この棒線材圧延設備1は、複数の圧延スタンドFを10個有する圧延ラインの例である。各圧延スタンドFは、上下または左右一対のロールを有するとともに、一対のロールの軸方向には複数の孔型(カリバ)が形成されている(図3に示す、一対のロール21、および孔型22の例を参照)。一対のロールは、各圧延スタンドのハウジングに対して着脱可能に構成されている。本実施形態の圧延ラインは、複数の圧延スタンドFとして、水平ロールスタンドF7,F9,F11,F13,F15と、垂直ロールスタンドF8,F10,F12,F14,F16が、被圧延材の搬送方向に対して交互に等間隔で配置されている。
各水平ロールスタンドF7,F9,F11,F13,F15は、油圧シリンダやモータ等の適宜の駆動手段によりパスラインと交差する水平方向に自身の位置を移動可能に設置され、所定ピッチずつの水平方向へのシフト移動が可能になっている。また、各垂直ロールスタンドF8,F10,F12,F14,F16は、油圧シリンダやモータ等の適宜の駆動手段によりパスラインPLと交差する垂直方向に自身の位置を移動可能に設置され、所定ピッチずつの昇降方向へのシフト移動が可能になっている。これにより、各水平ロールスタンドF7,F9,F11,F13,F15は、水平ロールの複数の孔型のうちの所望の孔型をパスラインPL上に配置できるとともに、各垂直ロールスタンドF8,F10,F12,F14,F16は、垂直ロールの複数の孔型のうちの所望の孔型をパスラインPL上に配置できるようになっている。
そして、被圧延材は、同図右側の水平ロールスタンドF7から導入され、各圧延スタンドFを流れていく過程で、上下および左右から挟持される一対のロールにより、パス毎に順次異なる孔型にて熱間圧延され、最後に、垂直ロールスタンドF16で所望形状の棒線材に成形されるように構成されている。なお、この棒線材圧延設備1は、圧延ラインに併設して、圧延ライン側(同図Dr側)に対向するように横行台車設備2がオペレータ側(同図OP側)に設けられている。これにより、この棒線材圧延設備1は、横行台車設備2を用いることにより、図2に示すように、被圧延材の搬送方向前後の圧延スタンドF自体を適宜に入れ替えて、別の孔型をパスラインPLに配置することにより、オーダ変更に伴い、異なる孔型により所望の圧延を行なえるようになっている。
つまり、図2に示す例は、圧延スタンドFbから、異なる孔型の圧延スタンドFa(同図に丸囲みした)に換装する例であり、同図(a)に示すように、まず、圧延スタンドFbを圧延ライン側から横行台車設備2上に移動する。次いで、同図(b)に示すように、横行台車設備2の搬送方向への駆動によって横行台車設備2上の圧延スタンドFaを移動する。次いで、圧延スタンドFaが所期の位置まで搬送方向に移動されたら、同図(c)に示すように、横行台車設備2側から圧延ライン側に圧延スタンドFaを移動し、これにより、圧延スタンドFbから圧延スタンドFaに換装される。
ここで、連続圧延される被圧延材(棒線材)は、その先端部分及び後端部分が形状不良となる。そこで、この棒線材圧延設備1は、図1に示すように、上記圧延ラインの途中にクロップ処理装置3が設けられている。クロップ処理装置3は、シャー3aとクロップシュート3bとを有し、パスラインPL上を走行している棒線材に対して、シャー3aにより棒線材の先端部分及び後端部分をクロップとして切断し、切断されたクロップをクロップシュート3bに迅速かつ確実に案内してパスラインPL外に排出可能になっている。これにより、後続の棒線材が正規のパスラインPL上を正常に走行可能とされている。
また、連続圧延される被圧延材(棒線材)は、圧延速度が高速になると、被圧延材の圧延変形による温度上昇が大きくなる。そこで、この棒線材圧延設備1は、被圧延材の昇温を抑制するために、各圧延スタンドFの被圧延材の出側に、被圧延材を誘導しつつ冷却する水冷トラフ4が冷却手段としてそれぞれパスラインPLに沿って配設されている。水冷トラフ4は、その内部が被圧延材の通過穴とされるとともに周壁部に水冷ジャケットが形成されている。これにより、各圧延スタンドFで圧延されて昇温した被圧延材を水冷トラフ4でパスラインPLに沿って誘導しつつ冷却し、被圧延材の温度を圧延に適した温度に保つようになっている。
また、この棒線材圧延設備1は、各圧延スタンドFで使用される孔型(カリバ)の入側ないし出側に、圧延される被圧延材の当該孔型への進入や脱出を正しく案内するロールガイド5が設けられている(図3参照)。入側のロールガイドは、各圧延スタンドFの当該孔型へのロール入側で、ガイド溝底がパスレベルに合う位置に設置され、当該孔型への被圧延材の進入姿勢を案内しながら孔型に噛み込みを行わせる。また、出側のロールガイド5は、当該孔型への被圧延材の巻き付きを防止しつつ真直ぐに噛み放しが行えるようにする。
ロールガイド5は、オーダ変更に伴い、棒線材のサイズ変更等による他の孔型への変更などにより組替を要する。ロールガイド5の装着にあたっては、各圧延スタンドFに設置されているレストバー6(図3参照)を装着の基準とする。レストバー6は、使用される孔型に対応した位置に位置決め凹部6mを有する。ロールガイド5を使用される孔型に対応した位置に装着する際は、レストバー6の位置決め凹部6mにロールガイド5の位置決め部(不図示)を嵌め込んで一対のロール21の軸方向での位置合わせを行い、その位置で各圧延スタンドFのハウジング8に設けられた固定部7(図3参照)にロールガイド5をボルト等で固定するようになっている。なお、このロールガイド5は、用役(水または油脂)を供給する用役有給型であって、用役ホースとカップリング結合される専用の用役受入部9を有する例である。
ここで、この棒線材圧延設備1は、使用される孔型22の芯をパスラインPLに容易に合せるように各圧延スタンドFを自動的に一対のロール21の軸方向に沿ってシフト移動させるパスライン芯合せ装置を備えている。
詳しくは、このパスライン芯合せ装置は、図3に示すように、各圧延スタンドFのハウジング8の外(圧延ラインに対するオフライン位置)に圧延スタンドFのシフト移動に干渉しない位置に設置されたレーザ距離計10を距離センサとして有する。また、圧延スタンドFのロールガイド5には、反射板として基準板12が付設されている。レーザ距離計10は、基準板12に向けてレーザを照射し、その反射光を受光することにより、一対のロール21の軸方向に沿って基準板12との対向距離Xを測距可能に設けられている。なお、基準板12は、レーザ距離計10により自身との対向距離Xを測定可能なように、圧延スタンドFの選択される孔型に対応した位置に装着されるロールガイド5の側面に設けられている。
さらに、このパスライン芯合せ装置は、圧延スタンドFのシフト移動量を制御するシフト移動量制御手段としてのコントローラ20を有している。コントローラ20は、コンピュータを含んで構成されており、レーザ距離計10からの対向距離Xの距離情報を取得可能とされるとともに、予めプログラムされたシフト移動量制御処理を実行し、その過程での処理または最終出力の結果に基づき、圧延スタンドFの上記駆動手段に駆動信号を出力して、圧延スタンドFに所望のシフト移動を行えるようになっている。
以下、上記コントローラ20で実行されるパスライン芯合せ処理について詳しく説明する。なお、このパスライン芯合せ処理は、上記圧延スタンドF(水平ロールスタンドF7,F9,F11,F13,F15および垂直ロールスタンドF8,F10,F12,F14,F16)に対していずれも同様に実行されるものであり、また、垂直ロールスタンドF8,F10,F12,F14,F16でのパスライン芯合せ処理は、水平ロールスタンドF7,F9,F11,F13,F15でのパスライン芯合せ処理に対して、レーザ距離計10の設置方向がパスラインPLに対して垂直方向である点と、圧延スタンドFのシフト移動の方向が上下方向(上昇限側が基準位置)である点が異なる以外は全て同様である。そのため、以下の説明では、一の圧延スタンドFとして、図3に示す水平ロールスタンドF(F7,F9,F11,F13,F15)を例に説明し、垂直ロールスタンドについてはその図示および説明を省略する。
上記コントローラ20でシフト移動量制御処理が実行されると、図4に示すように、まずステップS1に移行して、水平ロールスタンドFを後退限(基準位置)までシフト移動させてステップS2に移行する(図5(a)参照)。ステップS2では、レーザ距離計10にて基準板12との対向距離Xを計測してステップS3に移行する。このときの測定値(後退限位置)をX1とする。なお、基準板12は、図3に示すように、実際にはロールガイド5の側面に貼り付けられている。そのため、パスラインPLに対して固定値ΔXだけ対向距離Xを加算(補正)してX1としている。以下、対向距離Xの計測値について同様の補正を行っているので、固定値ΔX分の補正についての説明は省略する。
ステップS3では、レーザ距離計10から所定のパスラインPLまでの距離(予め設定されたパスラインPLの設定値)をX0(パスライン芯による固有値)とし、水平ロールスタンドFをシフト距離「X0−X1」だけシフト移動により前進させる。続くステップS4では、シフト距離「X0−X1」だけ水平ロールスタンドが前進した位置での対向距離Xの測定値を求める。このときの測定値(シフト位置)をX2とする(図5(b)参照)。続くステップS5では、誤差σ=X2−X0が、予め設定された許容値A以内か否かを判定する。つまり、誤差σが許容値A以内であれば(Yes)シフト移動量制御処理を終えて処理を棒線材圧延設備1の主制御に渡し、そうでなければ(No)ステップS6に移行して対向距離Xの測定値をリセットしてから処理をステップS1に戻す。なお、使用する孔型の位置の変更に応じてロールガイド5に設けられた基準板12が装着される軸方向の位置も変わるため、上述のシフト移動量制御処理は、各圧延スタンドFの孔型の位置の変更の都度、コントローラ20で実行される。
次に、上記実施形態の動作および作用・効果について説明する。
上述の棒線材圧延設備1は、まず、加熱炉から抽出された鋼片を被圧延材とし、この被圧延材を、上述の複数の圧延スタンドF7〜F16により順次下流側の圧延スタンドに移動して、各圧延スタンドFの対をなす圧延ロールで所望形状の棒線材に熱間圧延する。ここで、この棒線材圧延設備1では、オーダ変更に伴い、棒線材のサイズ変更等により、各圧延スタンドFの複数の孔型のうち他の孔型への変更などによりロールガイド5の組替や圧延スタンドF自体の換装を要する場合がある(図2参照)。
このような場合に、この棒線材圧延設備1では、パスライン芯合せ装置が装備されており、このパスライン芯合せ装置は、レーザ距離計10、基準板12およびコントローラ20を有し、基準板12は、圧延スタンドFの選択される孔型に対応した位置に装着されたロールガイド5に付設され、レーザ距離計10は、基準板12と自身との一対のロール21の軸方向における対向距離Xを測定し、コントローラ20は、レーザ距離計10で取得した基準板12との対向距離Xの距離情報に基づいて、当該距離情報の値が予め設定された設定値、すなわち、ロールガイド5の芯がパスラインPLに一致するときのレーザ距離計10と基準板12との対向距離として予め設定してある値と一致するように圧延スタンドFを一対のロール21の軸方向にシフト移動させることができる。
つまり、このパスライン芯合せ装置、およびこれによるパスライン芯合せ方法によれば、レーザ距離計10による測距対象がロールガイド5に設けられた基準板12とされており、ロールガイド5は、圧延スタンドFの使用(選択)される孔型に対応した位置に常に装着されているものなので、ロールガイド5の基準板12を測距して得られた距離情報を、予め設定された設定値と比べるだけで、全ての孔型に対してパスライン芯合せを一括して迅速に行うことができる。
そのため、このパスライン芯合せ装置、およびこれによるパスライン芯合せ方法によれば、多くの測定検査を行う手間もなく、多くの圧延ロールFの複数の孔型(カリバ)毎に、個別のシフト量の計算を行うことも不要であり、また、多くのデータ管理の手間も生じない。したがって、従来のオペレータによる目視作業に比べて、パスラインの芯合せ時間を短縮することができることは勿論、使用される孔型に対してパスラインの芯を容易に合せるように圧延スタンドを自動的にシフト移動させることができる。
上述した本実施形態のパスライン芯合せ装置およびパスライン芯合せ方法の効果を検証した。効果の検証は、4台の圧延スタンドFのパスライン調整に要する所要時間を、従来の目視によるパスライン芯合せ方法と上記本実施形態によるパスライン芯合せ装置を用いたパスライン芯合せ方法とで比較した。その結果、従来の目視によるパスライン芯合せ方法では、圧延スタンドFの一台ずつ順次にパスラインの目視合せが必要であるため、その所要時間が、一台あたり1.5分であり、計6分を要した。これに対し、本実施形態によるパスライン芯合せ方法によれば、調整対象の圧延スタンドFが複数台であっても、全ての圧延スタンドFのパスライン芯合せを上記コントローラ20のシフト移動量制御処理によって一括して自動調整することができた。そのため、その所要時間は、0.3分であり、調整時間を95%削減することができた。
なお、本発明に係る圧延スタンド用パスライン芯合せ装置および圧延スタンドのパスライン芯合せ方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態において、コントローラ20でのシフト移動量制御処理は、水平ロールスタンドF7,F9,F11,F13,F15の後退限、ないし垂直ロールスタンドF8,F10,F12,F14,F16の上昇限での測定値に基づき、シフト移動の方向を常に一方向からパスラインに近づける制御とされているが、これは、シフト移動の方向を常に一方向からにすることにより、油圧シリンダやモータ等の適宜の駆動手段に基づく累積ガタやバックラッシ等による累積誤差の拡大を防止するためであり、これら累積誤差の問題がなければ、上記ステップS6のリセット処理を実行せずに、単純に、レーザ距離計10で取得した基準板12との対向距離Xを、誤差σ内に収束させるように圧延スタンドをパスラインの設定値に近づけるようシフト移動させてもよい。
また、シフト移動の完了をオープンループとしてもよいが、圧延スタンドFが所定の位置にシフト移動が完了したかを確実に判定する上では、上記実施形態のシフト移動量制御処理でのループ処理のように、測定値X2の結果がシフト距離X0に対し許容値A以内か否かを判定することにより誤差σを監視することが望ましい。
1 棒線材圧延設備
2 横行台車設備
3 クロップ処理装置
4 水冷トラフ
5 ロールガイド
6 レストバー
7 固定部
8 ハウジング
9 用役受入部
10 レーザ距離計(距離センサ)
12 基準板
20 コントローラ(シフト移動量制御手段)
21 一対のロール
22 孔型(カリバ)
F 圧延スタンド
F7,F9,F11,F13,F15 水平ロールスタンド
F8,F10,F12,F14,F16 垂直ロールスタンド
PL パスライン

Claims (2)

  1. 一対のロールと、該一対のロールの軸方向に配置された複数の孔型とを有し、前記複数の孔型のうちの一の孔型により被圧延材を棒線材に熱間圧延する複数の圧延スタンドが、被圧延材のパスラインに沿って互いに間隔を置いて直列に配置され、該複数の圧延スタンドにより連続的に棒線材へと熱間圧延を行う棒線材圧延設備に用いられて、
    前記軸方向に前記圧延スタンドをシフト移動することによって、選択された一の孔型の芯を圧延ラインのパスラインに位置合わせする圧延スタンド用パスライン芯合せ装置であって、
    前記一の孔型に対して前記圧延スタンドの使用される孔型に対応した位置に装着されるロールガイドに付設される基準板と、該基準板との前記軸方向における対向距離を測定可能に且つ前記圧延スタンドのシフト移動に干渉しない位置に設けられた距離センサと、前記圧延スタンドのシフト移動量を制御するシフト移動量制御手段とを備え、
    前記シフト移動量制御手段は、シフト移動の方向を常に一方向として前記圧延スタンドをシフト移動させ、前記距離センサで取得した前記基準板との前記軸方向における対向距離の情報に基づいて、当該距離情報の値が予め設定された設定値と一致するように前記圧延スタンドをシフト移動させることを特徴とする圧延スタンド用パスライン芯合せ装置。
  2. 一対のロールと、該一対のロールの軸方向に配置された複数の孔型とを有し、前記複数の孔型のうちの一の孔型により被圧延材を棒線材に熱間圧延する複数の圧延スタンドが、被圧延材のパスラインに沿って互いに間隔を置いて直列に配置され、該複数の圧延スタンドにより連続的に棒線材へと熱間圧延を行う棒線材圧延設備に用い、
    前記軸方向に前記圧延スタンドをシフト移動することによって、選択された一の孔型の芯を圧延ラインのパスラインに位置合わせする圧延スタンドのパスライン芯合せ方法であって、
    前記一の孔型に対して前記圧延スタンドの使用される孔型に対応した位置に装着されるロールガイドに基準板を付設し、シフト移動の方向を常に一方向として前記圧延スタンドをシフト移動させ、前記基準板との前記軸方向における対向距離を前記圧延スタンドのシフト移動に干渉しない位置に設けた距離センサにより測定し、該距離センサで取得した前記基準板との前記軸方向における対向距離の情報に基づいて、当該距離情報の値が予め設定された設定値と一致するように前記圧延スタンドをシフト移動させることを特徴とする圧延スタンドのパスライン芯合せ方法。
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