JP5891197B2 - スカム除去装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、下水処理場の沈殿池等の水処理施設で発生するスカムを除去するためのスカム除去装置に係り、特に、スカムの移動性を向上させて、効率よくスカムを排出できるようにしたものに関する。
従来、沈殿池の水面上に発生するスカムは、その沈殿池の下流側に設けられているスカム除去装置により除去されるように構成されている。このようなスカム除去装置としては、例えば、特開平9−19682号公報の図4に示されているように、軸心方向が水面と平行し、かつ、その軸心方向(長手方向)に沿って細長の開口部を有するとともに、その軸心を中心にして回動することのできるパイプにより構成され、スカム排出時にそのパイプを回動させて開口部の一部を水面下に位置させ、スカムをその開口部からパイプ内に取入れて排出するパイプ式スカム排出機構を備えたものが知られている。また、スカム除去装置としては、上記特開平9−19682号公報の図1や特開2000−202436号公報等に示されているように、上下動する流入堰を有するトラフにより構成され、スカム排出時にトラフの流入堰の上端を水面下に位置させ、スカムをその流入堰を介してトラフ内に取入れて排出するようにしたものも知られている。
しかしながら、上記従来のスカム除去装置は、パイプの開口部やトラフの流入堰が水面下に位置した直後に、開口部や流入堰近くのスカムがパイプやトラフ内に流入するが、その後は、大量の水にわずかにスカムが同伴されてパイプやトラフ内に流入し、スカム全体の除去に長時間要し、結果的にスカムの除去に大量の水を必要とする欠点があった。
すなわち、水面上に発生して浮かんでいるスカムは、一つの大きな平板状を呈し、しかもそのスカムは、一定の厚さと固さと付着力(粘着力)とを有しているので、パイプやトラフが動作する前は、その平板状のスカムの一辺がパイプやトラフに付着している状態にあるとともに、他の辺が槽壁にそれぞれ付着している状態にあるので、パイプや流入堰の動きに合わせパイプや流入堰(トラフ)近くのスカムの一部が開口部や流入堰を介してパイプ内に流入するが、その後は水のみがパイプやトラフ内に流入しやすく、スカム全体を短時間で除去できないという欠点があった。そして、パイプやトラフに水が多く流れ込んだ場合は、その後のスカム処理装置において、処理負荷が大きくなるという欠点があった。
さらに、従来のスカム除去装置においては、例えば、特開平9−276860号公報等に示されるように、パイプの開口部の水面下への移動に合わせて、あるいはトラフの流入堰の水面下への移動に合わせて、スカムに対してパイプやトラフ側方向へ移動力を付与するために、スカムの上面に傾斜角を有する圧力水を噴射させることも行われている。しかし、水の流れのみを利用してスカムを移動させる従来のスカム排出方式では、水のみがパイプやトラフ内に流入し、この流入した水が沈殿池等へ返送され、そして、その返送された水が再び水処理施設にポンプアップされるために無駄に電力が消費され、動力費がかさむという欠点がある。
そこで、本出願人は、先に、特許第3943551号において、上記欠点を解決するためのスカム除去装置を提供している。この特許に係るスカム除去装置(以下、「特許装置」という。)では、槽内のスカムがスカム取入口に円滑に流入できるようにするとともに、スカム全体の移動が円滑に行えるようにして、スカムを効率よく排出するができるようにしている。
すなわち、上記特許装置は、発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させるとともに、スカム排出時にそのスカム排出機構のスカム取入口の一部を水中に没するようにして、その発生したスカムを除去するスカム除去装置であって、そのスカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうちのスカムが流れてくる壁面側に設けられ、かつ、その壁面に沿って、例えば圧縮空気からなる流体(空気)を上方に向けて噴出させる噴出手段を設けたことを特徴としている。
さらに、この特許装置は、槽壁側にも、スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中で、かつ、その槽壁に沿って空気を上方に向けて噴出させる噴出手段を設けたことを特徴としている。加えて、この特許装置は、スカム排出機構の設置位置よりも上流側に設置され、スカム排出時に、そのスカム排出機構側で、かつ、斜め下向きに水を噴射させて、その水の噴射圧によりスカムをそのスカム排出機構側に移動させる水噴射手段を設けたことを特徴としている。
上記構成からなる特許装置は、スカムがスカム取入口に円滑に流入できるとともに、スカム全体の移動が円滑に行えるので、スカムの排出を速やかに行うことができる。このため、この特許装置は、スカムの排出に伴う水の流出量を従来のスカム除去装置に比べて1/20〜1/30に減らすことができる。このように、本特許装置は、排出されるスカムに同伴される水の量が従来に比べて極端に少ないため、加圧浮上装置等の後処理装置の設備費が少なくて済むとともに、揚水ポンプの消費電力が少なくて済み、省エネルギーに貢献することができるという特長を有している。
この特許装置を使用して実際の、ある下水処理場で行った実証試験について説明する。この実証試験で用いられたパイプ式スカム排出機構を備えたスカム除去装置は、パイプの開口部の長さが5mである。そして、そのパイプから上流側に、厚さが7〜10cmに生長したスカムがパイプから5mまで生成したとき、パイプの開口部の一部を5〜7分間、水没させるとスカムを完全に排出することができた。また、他の下水処理場の実証試験では、24時間毎に5分間、36時間毎に5分間、パイプの開口部の一部を水没させて、スカムを完全に除去できることが確認されている。したがって、本特許装置は、週に一度、パイプの開口部の一部を10分程度水没するだけで足りるので、「週一君」の愛称が付されており、平成18年2月28日発行の「月刊 下水道増刊号(P.71)」等でも紹介されている。
しかしながら、上記特許装置においては、スカム取入口側に径が10cmを超えるような大きなスカムの塊が存在したときは、空気からなる流体を上方に向けて噴出しても空気の力でスカムをスカム取入口の縁まで持ち上げられず、このためスカムをパイプ内に円滑に流入できず、スカムの排出に支障を来たすおそれがあった。
このような大きなスカムの塊は、特に、汚水と雨水を一本の同じ管に集めて下水処理場へ流す合流式の場合で、かつ、豪雨時に発生しやすいという性質を有している。また、このようなスカムの大きな塊は、下水中に含まれる油脂分を含む汚泥が下水管内面に付着し、そこで生長しオイルボール状に生成されたもの、あるいは、汚泥中の有機物が嫌気状態に保たれることによりで生成されたもの等であり、これらが豪雨時に水流や水圧により下水管内面等から剥離して塊状となって下水処理場に流れ着いたものである。
上記特許装置は、豪雨時以外の通常時において、スカム取入口側に径(厚さ)が10cmを超えるような大きなスカムの塊が存在しないので、空気の力のみでスカムをスカム取入口の縁まで持ち上げてスカムをパイプ内に円滑に流入させることができる。しかし、豪雨の後には、上述のように、大きなスカムの塊が存在するときがあり、スカムの排出に支障を来たすおそれがあった。
また、上記特許装置を含む従来のスカム除去装置においては、スカムの一部がパイプの下方を通過して、つまり、スカムの一部がスカム排出機構の下方を回り込んで処理水中に混入し、処理水の水質を悪化させるおそれがあった。
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、スカム取入口側に径が10cmを超えるような大きなスカムの塊が存在した場合でも、例えば、豪雨時及び豪雨時以外の通常時等の動作モードに応じて、その大きなスカムの塊をスカム取入口の縁まで持ち上げてパイプ内に円滑に流入できるようにしたスカム除去装置を提供することにある。
本発明に係るスカム除去装置は、上記目的を達成するために、発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させるとともに、スカム排出時にそのスカム排出機構のスカム取入口の一部を水中に没するようにし、その発生したスカムを除去するスカム除去装置において、前記スカム除去装置の動作モードとして、豪雨時の豪雨モードや豪雨時以外の通常モード等の各種モードを設定する手段と、前記スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうちのスカムが流れてくる壁面側に設けられ、前記動作モードに従って圧力水又は空気を噴出する噴出手段と、前記スカム排出機構及び前記噴出手段を駆動制御する制御部と、前記スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中で、かつ、その槽壁に沿って空気を上方に向けて噴出する空気噴出手段と、スカム排出機構の設置位置よりも上流側であって、スカム排出時に、そのスカム排出機構側で、かつ、斜め下向きに水を噴射させて、その水の噴射圧によりスカムをそのスカム排出機構側に移動させる水噴射手段とを備え、前記制御部は、スカム取入口の一部が水中に没したときからスカムがそのスカム取入口に流入開始するまでの間、前記各種モードを設定する手段によって設定された動作モードに従って、前記スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうち、そのスカムが流れてくる側の壁面に沿って上方に向けて圧力水又は空気が噴出されるように前記噴出手段を駆動することを特徴としている。
また、本発明は、発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させるとともに、スカム排出時にそのスカム排出機構のスカム取入口の一部を水中に没するようにし、その発生したスカムを除去するスカム除去装置において、前記スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうちのスカムが流れてくる壁面側に設けた圧力水噴出手段と、前記圧力水噴出手段に併設して配された圧縮空気噴出手段と、前記スカム除去装置の動作モードを設定する手段と、前記スカム排出機構、前記圧力水噴出手段、及び前記圧縮空気噴出手段を駆動制御する制御部と、前記スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中で、かつ、その槽壁に沿って空気を上方に向けて噴出する空気噴出手段と、スカム排出機構の設置位置よりも上流側であって、スカム排出時に、そのスカム排出機構側で、かつ、斜め下向きに水を噴射させて、その水の噴射圧によりスカムをそのスカム排出機構側に移動させる水噴射手段とを備え、前記制御部は、前記動作モードを設定する手段によって設定された動作モードに従って、前記スカム取入口の一部が水中に没すると同時に、前記スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうち、そのスカムが流れてくる側の壁面に沿って圧縮空気が所定時間噴出されるように前記圧縮空気噴出手段を駆動した後、スカムがそのスカム取入口に流入開始するまでの間、該スカムが流れてくる側の壁面に沿って上方に向けて圧力水が噴出されるように前記圧力水噴出手段を駆動することを特徴としている。
さらに、本発明は、空気噴出手段の空気の噴出は、常時、行われることを特徴としている。
そして、本発明は、スカム排出機構がパイプ式スカム排出機構、または、トラフ式スカム排出機構であることを特徴としている。
さらに、本発明は、圧縮空気噴出手段からの圧縮空気の噴出は、空気供給管の下部の長手方向に沿って所定の間隔を保って設けられた小孔から行われることを特徴としている。
また、本発明は、圧縮空気噴出手段からの圧縮空気の噴出は、空気供給管の上部の長手方向に沿って所定の間隔を保って小孔を設け、その小孔の上方には所定の間隔を保ってカバーが設けられていることを特徴としている。
そして、本発明は、水噴射手段からの水の噴出は、槽内の中層の水をポンプアップし、扁平で、かつ、末広がりに形成されたノズルから行われることを特徴としている。
本発明は、スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうちのスカムが流れてくる壁面側に圧力水又は空気を噴出する噴出手段を設け、その噴出手段を、あらかじめ設定されたスカム除去装置の動作モードに従って駆動することで、スカム取入口の一部が水中に没したときからスカムがそのスカム取入口に流入開始するまでの間、そのスカムが流れてくる側の壁面に沿って圧力水又は空気を上方に向けて噴出させるものであるから、スカム中に径が10cmを超えるような大きなスカムの塊が存在した場合でも、噴出される水流又は空気流により、その大きなスカムの塊をスカム取入口の縁まで持ち上げてスカム取入口に円滑に流入でき、スカムの排出を速やかに行うことができる。
また、本発明は、前記スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうちのスカムが流れてくる壁面側に圧力水噴出手段を設け、その圧力水噴出手段に併設して圧縮空気噴出手段を配し、あらかじめ設定した動作モードに従ってスカム排出機構を駆動制御するとともに、スカム取入口の一部が水中に没すると同時にそのスカムが流れてくる側の壁面に沿って圧縮空気が所定時間噴出されるように圧縮空気噴出手段を駆動した後、スカムがそのスカム取入口に流入開始するまでの間、上方に向けて圧力水が噴出されるように圧力水噴出手段を駆動することで、圧縮空気によりスカムが壁面から剥離し、その剥離したスカムがスカム取入口に噴出される圧力水により円滑に流入される。
そして、本発明は、スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中で、かつ、その槽壁に沿って空気を上方に向けて噴出させる空気噴出手段を設けているので、空気によりスカムの槽壁への付着がなくなり、スカムをスカム排出機構側へ効率よく移動させることができる。
さらに、本発明は、空気噴出手段の空気の噴出は、常時、行われるので、空気によりスカムの槽壁への付着がなくなり、スカムをスカム排出機構側へより効率よく速やかに移動させることができる。
また、本発明は、スカム排出機構の設置位置よりも上流側に設置され、スカム排出時に、そのスカム排出機構側で、かつ、斜め下向きに水を噴射させて、その水の噴射圧によりスカムをそのスカム排出機構側に移動させる水噴射手段が設けられているので、スカムの移動をより促進させることができる。
そして、本発明は、スカム排出機構がパイプ式スカム排出機構、または、トラフ式スカム排出機構であるので、スカム排出機構を簡単に実施することができるとともに、既設のスカム排出機構に対しても容易に付設することができる。
また、本発明は、噴出手段の空気の噴出は、空気供給管の下部の長手方向に沿って所定の間隔を保って設けられた小孔から行われるので、小孔の目詰まりを効果的に防止することができる。
そして、本発明は、噴出手段の空気の噴出は、空気供給管の上部の長手方向に沿って所定の間隔を保って小孔を設け、その小孔の上方には所定の間隔を保ってカバーが設けられているので、小孔の目詰まりを効果的に防止することができる。
さらに、本発明は、水噴射手段の水の噴出は、槽内の中層の水をポンプアップし、扁平で、かつ、末広がりに形成されたノズルから行われるので、簡単に水を噴出させることができるとともに、スカムの広い面積にわたって圧力水を散布でき、スカムを効率よく移動させることができる。
本発明の一実施の形態に係るスカム除去装置を適用した沈殿池の上カバーを除いた状態の一部の平面図である。 図1のA−A線断面図である。 パイプの開口部の一部が水面上に位置している状態のパイプの断面図である。 図3に示されるパイプの上面図である。 空気供給管の下部の長手方向に沿って所定の間隔を保って小孔を設けたときの噴出手段の線断面図である。 空気供給管の上部の長手方向に沿って所定の間隔を保って小孔を設けたときの線断面図である。 圧力水を噴射するノズルの斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るスカム除去装置の制御器のブロック図である。 パイプの開口部の一部が水面下に位置している状態で、かつ、スカム中に径が10cmを超えるような大きなスカムの塊が存在していないときのパイプの断面図である。 パイプの開口部の一部が水面下に位置している状態で、かつ、スカム中に径が10cmを超えるような大きなスカムの塊が存在しているときのパイプの断面図である。 本発明の一実施の形態に係るスカム除去装置におけるスカム排出の制御動作を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態に係るスカム除去装置にトラフ式スカム排出機構を採用したときの説明図である。 本発明の一実施の形態に係るスカム除去装置に他の形式のトラフ式スカム排出機構を採用したときの説明図である。
以下、本発明をより詳細に説明するために、添付の図面に基づいて説明する。
図1は、一実施の形態に係るスカム除去装置を適用した下水処理場の沈殿池1の一部分の平面図、図2は、図1のA−A断面図であり、この図1は、図2から上カバー2を除いて示されている。なお、この沈殿池1は、下水処理場の初沈又は終沈、あるいはこれらの導水渠で、スカムの発生する水槽であればその性質は問わない。
上記図1及び図2において、右側には原水を流入するための導水渠(図示せず)が設けられ、その下流側には、処理水を取り出すための溢流トラフ3が設けられている。したがって、この図示の例では、水は矢印aで示されるように、左側から右側に向けて流れるように構成されている。そして、この沈殿池1は、水の流れの下流側(図示の例では右側)の水路幅が上流側よりも狭くなるように構成されている。また、図1及び図2では、図面の煩雑さを回避するために沈殿池1の上面に生成されるスカムは省略されている。なお、このスカムは、後述する図9及び図10に「S,S´」の符号で示されている。
図中、10は、沈殿池1の下流側に設けられたパイプ式スカム排出機構であり、そして、20は本発明に係る噴出手段、30は本発明に係る空気噴出手段、40は本発明に係る水噴出手段である。先ず、パイプ式スカム排出機構10、噴出手段20及び空気噴射手段30について図3及び図4をも用いて説明する。
上記パイプ式スカム排出機構10は、軸心が水面とほぼ一致するように設けられた所定の太さをするパイプ11が沈殿池1を横断するように設けられている。このパイプ11の一端側(図1では上端側)は、沈殿池1の一方の側壁(図1では上側の側壁)1aに設けられている排水ピット12内に位置し、そのパイプ11の他端側には、パイプ11を図1の矢印bに示されるように往復回動させるモータ等を備えて構成される回転機構13が設けられている。そして、このパイプ11には、その軸心方向に沿った細長の本発明のスカム取入口に相当する開口部14が設けられている。図示の例では、この開口部14は、その開口長さは沈殿池1の横幅と同じに形成され、その開口幅は、パイプ11の中心位置を中心にしてほぼ90°の角度に相当して形成されている。
上記回転機構13は、パイプ11がスカムを排出しないときは、図2及び図3に示されるように、パイプ11の開口部14が水面上に位置するように回動し、そして、スカム排出時には、後述する図9及び図10に示されるように、パイプ11の開口部14の一部分が水面下に位置するように、所定の角度(図9及び図10の例では、反時計方向への所定角度)、回動できるように構成されている。
図3において、15は阻止板であって、パイプ11の下部に設けられている。この阻止板15は、パイプ11の軸心方向に沿い、かつ、パイプ11の下部から所定の長さ、例えば30cm程度下方に伸びて構成されている。このように、パイプ11に阻止板15を設けたときは、スカムがパイプ11の下方を回って下流へ流出するのを効果的に阻止でき、処理水へのスカムの混入を防止することができる。なお、この阻止板15は、下方への伸びが長くなるほど処理水へのスカムの混入防止効果を高めることができるが、長すぎると沈殿池の沈殿効果に悪影響を与えるので、上述の30cm程度が好ましい。
上記噴出手段20は、圧縮空気を噴出するための合成樹脂等のパイプからなる空気噴出パイプ21と、圧力水を噴出するための合成樹脂等のパイプからなる圧力水噴出パイプ22とを有している。これらパイプ21,22の軸心方向は、パイプ11の軸心方向と並行し、かつ、そのパイプ11のスカムが流れてくる側の側壁(図示の例では、パイプ11の左側の側壁)に支持部材23を介して設けられ、これらパイプ21,22は、少なくとも、生成されるスカムの下方に位置するように設けられている。そして、これらパイプ21,22のうち、空気噴出パイプ21は、圧力水噴出パイプ22よりもパイプ11寄りに設けられている。
なお、圧力水噴出パイプ22は、空気噴出パイプ21よりもパイプ11寄りに設けることもできる。さらに、これらパイプ21,22は、パイプ11に添設させたが、これらをパイプ11に添設させることなく、これらパイプ21,22の両端側を槽壁1a,1bにそれぞれ固定して取付けることもできる。しかし、図示のようにパイプ11に添設した方が機構も簡単で、かつ、取付けが容易になる特長がある。
空気噴出パイプ21には、図5に拡大して示されるように、その空気噴出パイプ21の下部で、かつ、その長手方向に沿って所定間隔を保って複数の小孔24,24・・・が開けられていて、それら小孔24,24・・・から圧縮空気を下向きに噴出させ、その後、浮力で上方に向けられるように構成されている(図5の矢印c参照)。また、圧力水噴出パイプ22には、図5に拡大して示されるように、その圧力水噴出パイプ22の上部で、かつ、その長手方向に沿って所定間隔を保って複数の小孔25,25・・・が開けられていて、それら小孔25,25・・・から圧力水を上方に向けて送出できるように構成されている(図5の矢印d参照)。
図6は、空気噴出パイプ21の他の例を示したもので、この空気噴出パイプ21に設けられる小孔24,24・・・は、空気噴出パイプ21の上部で、かつ、その長手方向に沿って所定間隔を保って開けられ、さらに、各小孔24,24・・・の上方には、所定の間隔を保ってカバー26,26・・・が設けられている。したがって、空気は、図6の矢印eに示されるように、カバー26を迂回して上昇する。このように、小孔24,24・・・の上方にカバー26,26・・・を設けたときは、小孔24,24・・・が上向きに設けられていても、図5のように、小孔24,24・・・を下向きに設けたと同様に小孔24,24・・・がスカムで閉塞されるのを効果的に防止することができる。なお、この図6においても、圧力水噴出パイプ22は、図5と同様に構成されているので、小孔25,25・・・から圧力水を上方に向けて噴出させることができる(図6の矢印f参照)。
上記空気噴出手段30は、沈殿池1の両側壁1a,1bにそれぞれ取付けられる散気管31a,31bを有している。これら散気管31a,31bは、沈殿池1の水面下10cm程度の水中に図示しない取付金具を介して側壁面1a,1bにそれぞれ設けられ、これら散気管31a,31bは、上記空気噴出パイプ21と同様に、合成樹脂等のパイプの長手方向に沿って所定間隔を保って複数の小孔を開けて構成されている。
図1において、51aは、上述した空気噴出パイプ21に図示しない圧縮空気の供給源から圧縮空気を供給するための途中に自動開閉弁V1を備えた空気供給管であり、51bは、上述した散気管31a,31bに図示しない圧縮空気の供給源から圧縮空気を供給するための空気供給管である。圧縮空気の供給源としては、沈殿池1が下水処理場に設けられているときは、曝気槽に用いられる圧縮空気の一部を用いることができる。もちろん、コンプレッサを設置してここから圧縮空気を得ることもできる。なお、図示の例では、パイプ11に設けられる空気噴出パイプ21は、パイプ11の回動に伴って移動するので、空気供給管51aと空気噴出パイプ21との接続箇所には、図示しない可撓性のチューブが設けられる。
水噴射手段40は、パイプ式スカム排出機構10よりも所定距離上流側の位置(図示の例では、沈殿池1の幅が狭くなる部分よりも少し上流側の位置)で、かつ、沈殿池1の水流に直交する方向に伸びて設けられたヘッダ管41を有している。そして、ヘッダ管41にそのヘッダ管41の長手方向に沿って所定の間隔を保って複数のノズル42,42・・・を配設して構成されている。各ノズル42,42・・・は、パイプ式スカム排出機構10側に向けて、つまり沈殿池1の下流方向の下側に向けて圧力水を噴射できるように構成されている。
各ノズル42,42・・・は、図7に示されるように、その外形形状が扁平な末広がりに形成されていて、その末広がりの端面に開口されたスリット42a,42a・・・から膜状の圧力水をそれぞれ噴射できるように構成されている。したがって、各ノズル42,42・・・からは、スカムの広い面積にわたって圧力水を散布でき、スカムをパイプ式スカム排出機構10側に向けて効率よく移動させることができる。
図1において、52aは、上述した圧力水噴出パイプ22にパイプ式スカム排出機構10の設置位置よりも下流側の中層からポンプPでポンプアップされた圧力水を供給するための途中に自動開閉弁V2を備えた圧力水供給管であり、52bは、上述したヘッダ管41にポンプPでポンプアップされた圧力水を供給するための圧力水供給管である。
図2において、60は、沈殿池1の汚泥掻寄機構であり、無端のチェーンコンベヤ61に掻寄板62,62・・・を所定の間隔を保って設けて構成されている。この汚泥掻寄機構60は、チェーンコンベヤ61の往動側において、沈殿池1の底部に堆積した汚泥(沈殿物)を図示しないピットへ排出できるように構成され、チェーンコンベヤ61の復動側において、スカムをパイプ式スカム排出機構10側へ移動できるように構成されている。
図8は、スカム除去装置の駆動制御を司るプログラムコントローラからなる制御器70のブロック図である。この制御器70は、CPUを中心に構成される制御部71を有している。そして、この制御部71には、パイプ11の回動時間や自動開閉弁V1,V2の開閉時間等を設定するとともに、スカム除去装置を豪雨時以外の通常モードや豪雨時(豪雨時及びその後の所定時間を含んでいる。)の豪雨モード、及びその他の各種モードを選択設定する設定器72と、回転機構13のモータを駆動制御してパイプ11の回動を駆動するパイプ回転ドライバ73と、ポンプPを駆動制御するポンプドライバ74と、自動開閉弁V1,V2を駆動制御するバルブドライバ75とが接続されている。
上記構成からなるスカム除去装置のスカム排出動作を図9及び図10の説明図と図11(a),(b),(c)のタイムチャートとを用いて説明する。図9及び図10は、スカム排出時が到来してパイプ11が図3の位置から所定角度、反時計方向に回転し、開口部14の上流側(図示の例では左側)の端部(縁)14aが所定深さ水面下に位置した状態をそれぞれ示している。また、図9は、生成されるスカムSが厚さ10cm以下の豪雨時以外の通常状態を示している。そして、図10は、生成されるスカムS中に厚さ(直径)が10cmを超えるような大きな塊状のスカムS´を含む、豪雨時の状態を示している。さらに、図11(a)は、豪雨時でない通常時モードのタイムチャートを示し、図11(b),(c)は、豪雨時モードのタイムチャートを示している。
さて、今、豪雨時でない状態とする。この場合において、スカム除去装置は、設定器72を介して通常モードに設定される。この場合、スカムSを排出する時刻が到来するまでは、パイプ式スカム排出機構10のパイプ11が図3に示されるように、そのパイプ11の開口部14が水面上に位置される。したがって、スカムSは、パイプ11から排出されないので、パイプ11の上流側に徐々に板状に集積されてくる。さらに、散気管31a,31bからは、常時、圧縮空気が供給され、パイプ11の沈殿槽1の両側壁1a,1bに沿って気泡が噴出している状態にあり、従って、スカムSが両側壁1a,1bに付着(粘着)していない状態、つまり、板状のスカムSの塊が完全に水面上に浮かんだ状態に保たれている。
次に、スカムSを排出する時刻が到来すると、例えば、前回のスカム排出時から一週間経過すると、図11(a)に示されるように、パイプ11は回転機構13により開口部14の一部が水中に没するように(図9参照)、所定時間(例えば10分間)回転させられる。また水噴出手段40も、パイプ11の開口部14の一部が水中に没すると同時に駆動開始されてノズル42,42・・・からスカムS上に圧力水が噴出される。したがって、スカムSは、沈殿池1の水流(矢印a参照)によるスカム移動の他にその圧力水によるスカム移動力が付与されてパイプ式スカム排出機構10側への移動がより促進される。
さらに、パイプ11の開口部14の一部が水中に没すると同時に、自動開閉弁V1が所定時間(例えば30秒間)開かれ、空気噴出パイプ21から空気が噴出される。この噴出された空気によりパイプ11の開口部14近辺のスカムSは、気泡により持ち上げられ、その持ち上げられたスカムSが開口部14の端部14aを越えてパイプ11内にスムーズに導かれる(図9の矢印g参照)。一旦、スカムSが開口部14からパイプ11内に入ると、それに続くスカムSの全体がパイプ11内に円滑に導かれる。空気噴出によるスカムSの開口部14への導入は、極めて短時間の30秒前後で十分であり、その後は、スカムSの流れの勢いによってパイプ11内に連続して円滑に導かれる。このように、空気噴出が短時間で済むので、より低コストにスカム排出を行うことができる。
しかも、このスカム排出に当っては、スカムSは、両側壁1a,1bの面から散気管31a,31bからの気泡により完全に離れているので、スカム全体の移動が円滑に行われ、スカム全体が開口部14からパイプ11内に速やかに移動する。このため、このスカム除去装置では、スカムS全体を排出するためのパイプ11に取込まれる水量を、水噴射手段40のみを駆動させてスカムS全体を排出したときの水量の1/20〜1/30に減らすことができるという極めて優れた効果を得ることができる。
パイプ11内に取込まれたスカムSは、排水ピット12に導かれ、ここから脱水機等を備えた図示しないスカム処理装置に送出されて処理される。このスカム処理装置においてもスカムSに含まれる水の量が極めて少ないので、処理コストを低減できる等の効果を有することができる。
スカムSがパイプ11内に取込まれて沈殿池1の水面から除去された後、パイプ11は、元の位置、すなわちパイプ11の開口部14が水面上に位置するように(図3参照)、回転機構13を介して回動させられるとともに、水噴射手段40の駆動が停止させられて一連のスカム排出動作は終了となる。
次に、豪雨時の場合について説明する。この場合、スカム除去装置は、設定器72を介して豪雨時モードに設定される。この場合において、スカムSを排出する時刻が到来するまでは、パイプ11の開口部14が水面上に位置し、スカムSは、パイプ11から排出されないのでパイプ11の上流側に徐々に板状に集積されてくる。このスカムS中には、豪雨時の水流や水圧により下水管内面等から剥離した径が10cmを超えるような大きな塊状のスカムS´が含まれている。なお、この場合においても、散気管31a,31bからは、常時、圧縮空気が供給され、パイプ11の沈殿槽1の両側壁1a,1bに沿って気泡が噴出している状態にあり、従って、スカムSが両側壁1a,1bに付着(粘着)していない状態、つまり、板状のスカムSの塊が完全に水面上に浮かんだ状態に保たれている。
スカムSを排出する時刻が到来すると、図11(b)に示されるように、パイプ11は回転機構13により開口部14の一部が水中に没するように(図10参照)、所定時間(例えば10分間)回転させられる。また水噴出手段40も、パイプ11の開口部14の一部が水中に没すると同時に駆動開始されてノズル42,42・・・からスカムS上に圧力水が噴出される。したがって、スカムSは、沈殿池1の水流(矢印a参照)によるスカム移動の他にその圧力水によるスカム移動力が付与されてスカムS,S´がパイプ式スカム排出機構10側への移動がより促進される。
さらに、パイプ11の開口部14の一部が水中に没すると同時に、自動開閉弁V2が所定時間(例えば30秒間)開かれ、圧力水噴出パイプ22から圧力水が噴出される。この噴出された圧力水によりパイプ11の開口部14近辺のスカムS´は、噴出された水流により持ち上げられ、スカムS´が開口部14の端部14a越えてパイプ11内にスムーズに導かれる(図10の矢印h参照)。一旦、スカムS´が開口部14からパイプ11内に入ると、それに続くスカムS,S´の全体が円滑にパイプ11内に導かれる。圧力水噴出によるスカムSの開口部14への導入は、極めて短時間の30秒前後で十分であり、その後は、スカムSの流れの勢いによってパイプ11内に連続して円滑に導かれる。このように、圧力水噴出が短時間で済むので、低コストにスカム排出を行うことができる。
しかも、このスカム排出に当っては、スカムS,S´は、両側壁1a,1bの面から散気管31a,31bからの気泡により完全に離れているので、スカム全体の移動が円滑に行われ、スカム全体が開口部14からパイプ11内に速やかに移動する。
図11(c)に示されるタイムチャートのスカム排出動作は、上述の図11(b)に示されるスカム排出動作に空気噴出パイプ21から空気が放出される動作を付加している。すなわち、この空気放出動作は、パイプ11の開口部14の一部が水中に没すると同時に、自動開閉弁V1が所定時間(例えば10秒間)開かれ、空気噴出パイプ21から空気が噴出される。この噴出された空気によりパイプ11に付着していたスカムS,S´がパイプ11から効果的に剥離され、その後、自動開閉弁V2が所定時間(例えば30秒間)開かれ、圧力水噴出パイプ22から圧力水が噴出される。この噴出された圧力水によりパイプ11の開口部14近辺のスカムS,S´は、噴出された水流により持ち上げられ、スカムS,S´が開口部14の端部14aを越えパイプ11内にスムーズに導かれる。
以上のように、沈殿池1に生成されるスカムS中に厚さ(直径)が10cmを超えるような大きな塊状のスカムS´を含んでいても、圧力水噴出パイプ22から噴出された水流によりパイプ11内にスムーズに導くことができるので、従来の水噴射手段のみを駆動させてスカムを排出する従来のスカム除去装置よりも、スカムの排出に伴う水の排出量を1/20〜1/30に減らすことができるという極めて優れた効果を得ることができる。
図12及び図13は、本発明に係るスカム除去装置のスカム排出機構をトラフ式スカム排出機構で実現したものである。このうち、図12は、スカムを取込むためのトラフ80の上流側(図12では左側)に上下動する流入堰81を設けて構成されている。そして、この流入堰81の上流側に空気噴出パイプ21及び圧力水噴出パイプ22を含む噴出手段20が支持部材23を介して設けられている。また、このトラフ80の下部には、上述したパイプ11に設けられていると同様の阻止板15が設けられている。
また、図13は、本発明に係るスカム除去装置のスカム排出機構を他の形式のトラフ式スカム排出機構で実現したものである。このトラフ式スカム排出機構では、スカムを取込むためのトラフ90の上流側(図13では左側)の側壁上部91がヒンジ92を介して回動自在に設けられている。そして、スカムを取込むときには、その側壁上部91の上端部が水中に没するよう回動されてスカムをトラフ90内に取込めるように構成されている。このトラフ90の上流側にも上述のトラフ80と同様に、噴出手段20が設けられているとともに、このトラフ90の下部にも、上述のトラフ80と同様の阻止板15が設けられている。
スカム排出機構を上述のようなトラフ式スカム排出機構とした場合は、制御器70のパイプ回転ドライバ73は、流入堰81を上下動するドライバ又は側壁上部91を回動するドライバとされる。
〔実験例〕
実際の下水処理場の沈殿池において、豪雨時にスカム排出実験を行った。この実験の沈殿池には、図6に示される噴出手段20を備えたパイプ式スカム排出機構が設置されている。豪雨時にこのパイプ式スカム排出機構のパイプの上流側には、スカム中に厚さ(直径)が10cmを超えるような大きな塊状のスカムが存在していた。スカム排出到来時に噴出手段の圧力水噴出パイプから圧力水を30秒間噴出させたところ、大きな塊状のスカムをパイプの開口部の端部の位置まで簡単に持ち上げることができ、その後のスカム排出を円滑に行うことができた。これに対して、噴出手段から空気のみを噴出させた場合、大きな塊状のスカムをパイプの開口部の端部の位置まで持ち上げることができず、その後のスカム排出に支障を来たした。
本発明に係るスカム除去装置は、下水処理場で使用されるだけでなく、各種工場廃水等の廃水処理施設において、スカムの発生する水槽においても適用可能である。さらに、食品工場や化学工場等において有価物を浮上させて分離するときにも適用可能である。したがって、本発明で水というときは、下水や廃水の水だけでなく各種の液体をも意味している。

Claims (7)

  1. 発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させるとともに、スカム排出時にそのスカム排出機構のスカム取入口の一部を水中に没するようにし、その発生したスカムを除去するスカム除去装置において、
    前記スカム除去装置の動作モードとして、豪雨時の豪雨モードや豪雨時以外の通常モード等の各種モードを設定する手段と、
    前記スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうちのスカムが流れてくる壁面側に設けられ、前記動作モードに従って圧力水又は空気を噴出する噴出手段と、
    前記スカム排出機構及び前記噴出手段を駆動制御する制御部と
    前記スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中で、かつ、その槽壁に沿って空気を上方に向けて噴出する空気噴出手段と、
    スカム排出機構の設置位置よりも上流側であって、スカム排出時に、そのスカム排出機構側で、かつ、斜め下向きに水を噴射させて、その水の噴射圧によりスカムをそのスカム排出機構側に移動させる水噴射手段とを備え、
    前記制御部は、スカム取入口の一部が水中に没したときからスカムがそのスカム取入口に流入開始するまでの間、前記各種モードを設定する手段によって設定された動作モードに従って、前記スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうち、そのスカムが流れてくる側の壁面に沿って上方に向けて圧力水又は空気が噴出されるように前記噴出手段を駆動することを特徴とするスカム除去装置。
  2. 発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させるとともに、スカム排出時にそのスカム排出機構のスカム取入口の一部を水中に没するようにし、その発生したスカムを除去するスカム除去装置において、
    前記スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうちのスカムが流れてくる壁面側に設けた圧力水噴出手段と、
    前記圧力水噴出手段に併設して配された圧縮空気噴出手段と、
    前記スカム除去装置の動作モードを設定する手段と、
    前記スカム排出機構、前記圧力水噴出手段、及び前記圧縮空気噴出手段を駆動制御する制御部と
    前記スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中で、かつ、その槽壁に沿って空気を上方に向けて噴出する空気噴出手段と、
    スカム排出機構の設置位置よりも上流側であって、スカム排出時に、そのスカム排出機構側で、かつ、斜め下向きに水を噴射させて、その水の噴射圧によりスカムをそのスカム排出機構側に移動させる水噴射手段とを備え、
    前記制御部は、前記動作モードを設定する手段によって設定された動作モードに従って、前記スカム取入口の一部が水中に没すると同時に、前記スカム排出機構のスカム取入口を形成する壁面のうち、そのスカムが流れてくる側の壁面に沿って圧縮空気が所定時間噴出されるように前記圧縮空気噴出手段を駆動した後、スカムがそのスカム取入口に流入開始するまでの間、該スカムが流れてくる側の壁面に沿って上方に向けて圧力水が噴出されるように前記圧力水噴出手段を駆動することを特徴とするスカム除去装置。
  3. 前記制御部は、前記上方に向けた空気の噴出が常時、行われるよう前記空気噴出手段を駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載のスカム除去装置。
  4. 前記スカム排出機構は、軸心方向が水面と平行し、かつ、その軸心方向に沿って細長の開口部を有するとともに、前記制御部による駆動でその軸心を中心にして回動するパイプを有し、そのパイプの開口部の一部が水面下に位置したときに、その開口部からスカムをそのパイプ内に取入れるパイプ式スカム排出機構、または、前記制御部による駆動で上下動する流入堰の上部が水面下に位置したときに、その流入堰からスカムをトラフ内に取入れるトラフ式スカム排出機構であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のスカム除去装置。
  5. 前記圧縮空気噴出手段からの圧縮空気の噴出は、空気供給管の下部の長手方向に沿って所定の間隔を保って設けられた小孔から行われることを特徴とする請求項2からのいずれか1項に記載のスカム除去装置。
  6. 前記圧縮空気噴出手段からの圧縮空気の噴出は、空気供給管の上部の長手方向に沿って所定の間隔を保って小孔を設け、その小孔の上方には所定の間隔を保ってカバーが設けられていることを特徴とする請求項2からのいずれか1項に記載のスカム除去装置。
  7. 前記水噴射手段からの水の噴出は、槽内の中層の水をポンプアップし、扁平で、かつ、末広がりに形成されたノズルから行われることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載のスカム除去装置。
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