JP5889278B2 - 温度制御方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体の温度を制御するための方法及び装置、特に熱サイクル装置内の液体の温度を制御するための方法及び装置に関する。また、本発明は、熱サイクル装置内の液体の温度を決定するための方法及び装置に関する。
本明細書における、あらゆる先行刊行物(或いはそれから派生した情報)又は既知であるあらゆる事項への参照は、当該先行刊行物(或いはそれから派生した情報)又は既知である事項が、本明細書が関係する技術分野における一般的な常識の一部を形成しているとの同意若しくは容認又は何らかの示唆であるとしては解釈されず、かつ解釈されるべきではない。
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)は、各サイクルが完了する度に、特定のポリヌクレオチド配列の指数関数的増幅に至る複数のサイクルを伴う手法である。PCRの手法は周知であり、「PCR:プラクティカル・アプローチ(PCR: A Practical Approach)」エム・ジェー・マクファーソン(M. J. McPherson)ら、IRLプレス(1991)、イニス(Innis)らによる「PCRプロトコル:方法及びアプリケーションのガイド(PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications)」、アカデミックプレス社(1990)、及び「PCRテクノロジー:原理及びDNA増幅のためのアプリケーション(PCR Technology: Principals and Applications for DNA Amplification)」、エイチ・エー・エーリッヒ(H. A. Erlich)、ストックトン・プレス(Stockton Press)(1989)を含む多くの書籍に記載されている。PCRは、また、米国特許第4,683,195、第4,683,202号、第4,800,159号、第4,965,188号、第4,889,818号、第5,075,216号、第5,079,352号、第5,104,792号、第5,023,171号、第5,091,310号、及び第5,066,584号を含む多くの米国特許にも記載されている。
PCR法は、通常、ポリヌクレオチドを変性させる工程、それに続く、該変性させたポリヌクレオチドに少なくとも一対のプライマーオリゴヌクレオチドをアニールさせる工程、即ち、当該変性させたポリヌクレオチド鋳型にプライマーをハイブリダイズさせる工程を含む。アニーリング工程の後、プライマーオリゴヌクレオチドを取込み、かつ最初の変性させたポリヌクレオチドを合成鋳型として用いる、ポリメラーゼ活性を有する酵素が、新しいポリヌクレオチド鎖の合成を触媒する。この一連の工程(変性、プライマー・アニーリング、及びプライマー伸長)がPCRサイクルを構成する。
前のサイクルから新たに合成されたポリヌクレオチドは、後続のサイクルにおける合成のためのテンプレートとして役割を果たすことから、サイクルが繰り返されるにつれて、新たに合成されたポリヌクレオチドの量は指数関数的に増大する。プライマーオリゴヌクレオチドは、通常、与えられたる二本鎖ポリヌクレオチド配列の互いに反対の鎖にアニールすることが出来る対で選択されることから、その結果、2つのアニーリング部位の間の領域が増幅される。
DNAの変性は、通常90℃から95℃程度で行われ、変性DNAへのプライマーのアニーリングは、通常40℃から60℃程度で行われ、ポリメラーゼを用いてアニールさせたプライマーを伸長する工程は、通常70℃から75℃程度で行われる。従って、PCRサイクルの間、反応混合物の温度を変化させなければならず、複数サイクルのPCR実験の間は何度も変化させなければならない。
PCR法は、例えば、DNA配列解析、プローブ生成、核酸配列のクローニング、部位特異的変異誘発、遺伝子変異の検出、ウイルス感染症の診断、分子「フィンガープリンティング法」、並びに生体液及びその他ソースにおける汚染微生物の監視を含む、多種多様な生物学的アプリケーションを有する。
PCRに加えて、ランデグレン(Landegren)とフード(Hood)の米国特許第4,988,617号に開示されるようなリガーゼ連鎖反応を含む、その他インビトロ増幅の手順が知られており、先行技術において有利に使用されている。より一般的には、核酸ハイブリダイゼーション及び配列決定のようなバイオテクノロジー分野で知られている幾つかの重要な方法は、制御された様式で試料分子を含有する溶液の温度を変化させることに依存している。従来の手法では、異なる温度ゾーンを通してサイクルされる個々のウェル又はチューブの使用に依存している。例えば、DNA増幅及び配列決定のために用いられる、多くの熱「サイクラー」が、先行技術に開示されており、それら熱サイクラーでは、温度制御要素又は「ブロック」は反応混合物を保持し、ブロックの温度が時間とともに変化する。これらの装置の利点の1つは、相対的に多数の試料を同時に処理することが出来ることであり、例えば、96ウェルプレートが一般的に利用されている。
米国特許第7,645,070号には、アセンブリ、加熱されるカバー、内部コンピュータを利用した高精度のPCRを実施するための機器が提供されることが記載されている。アセンブリは、共に固定された、試料ブロック、幾つかのペルティエ熱電素子、及びヒートシンクで構成されている。試料温度の事前定義された温度プロファイルが実行可能となるようにブロックの熱力学的パフォーマンスを制御することが出来るよう、制御アルゴリズムにより熱電冷却器に供給される電流を操作する。試料の温度が、測定される代わりに、設計特異的モデル及び方程式を用いて計算される。制御ソフトウェアは、全ての機器が同等に機能するように、機器ごとの熱電冷却器の性能のばらつきが補正されることを可能にする、キャリブレーション診断を含む。ブロック/ヒート・シンク・アセンブリは、同一又は異なる設計の別のものに変えることができる。アセンブリは、自身のパフォーマンスを特徴づけるのに必須となる必要情報をオン・ボード・メモリ装置に保持し、その正確な動作特性を保持しつつ、アセンブリが機器の間でやり取り可能にする。
米国特許第5,475,610には、マイクロタイタートレイ形式で試料ブロック利用した、高精度PCRを実施するための器具が記載されている。試料ブロックは、局所バランス及び局所対称性を有している。また、コンピュータによって制御される3区分膜ヒーター、並びにブロックを通過する冷却剤の流れを開閉により制御し、コンピュータによってまた制御される傾斜冷却ソレノイドバルブが、ブロックの温度を制御する。一定のバイアス冷却が、小さな変化のために用いられる。試料温度は、測定されずに計算される。圧盤により、プラスチックのキャップが変形され、チューブを装着するために、最小限の許容可能な閾値力を適用し、熱的にそれらを隔離する。カバーは、ブロックを隔離する。制御ソフトウェアには、診断が含まれる。インストール・プログラムが機器を試験し、かつ特徴付ける。新しいユーザーインターフェイスが用いられる。個々の試料チューブに個別の自由度を与えるための、使い捨てかつ複数片のプラスチック・タイタートレイが教示されている。
しかしながら、このようなブロック装置は、それらが反応混合物を温度サイクリングするのに比較的遅いこと、それらが動作するのには比較的エネルギーを大量消費すること、温度制御が理想的とは言えないこと、並びにインサイチュでの反応混合物の検出が困難であることにおいて、様々な欠点を有する。
これらの欠点の幾つかを回避する目的のために、他のサーマルサイクラーが開発されており、該サーマルサイクラーでは、(単数又は複数の)反応混合物を保持するための複数の容器が、加熱及び冷却可能となるよう構成されたチャンバ内に回転可能に装着された回転可能な円形コンベヤー上に保持されている。例えば、ウイットワー(Wittwer)らに対する米国特許第7,081,226を参照。しかしながら、これらのデバイスには依然として様々な欠点がある。例えば、反応混合物の温度制御が理想的とは言えず、反応混合物の加熱速度及び冷却速度の制御が理想的とは言えず、さらにこれらのデバイスは、エネルギー効率が比較的悪い。
このように、依然として、反応混合物の温度制御の向上を提供し、用いるのに煩雑で無く、試料容器において生じる反応のリアルタイム解析の提供を可能とし、かつエネルギー効率の良い、PCR用のサーモサイクラーのニーズがある。
本発明は、上記従来技術の欠点の少なくとも1つを克服又は改善しようとするものであり、或いは有用な代替手段を提供しようとするものである。
第一の広い形態においては、本発明は、熱サイクル装置のチャンバにおける反応容器内に保持された液体の温度を制御する方法であって、以下を含む、方法を提供しようとするものである:
a)チャンバにおける温度センサから感知されるチャンバ温度を決定すること;
b)上記感知されたチャンバ温度を用いて空気温度を決定すること;
c)上記空気温度を用いて液体温度を決定すること;並びに
d)上記液体温度に応じて、チャンバにおける空気を選択的に加熱又は冷却すること。
通常、方法は、以下を含む:
a)チャンバ外の温度センサから感知される周囲温度を決定すること;並びに
b)少なくとも部分的に、上記感知された周囲温度と、上記感知されたチャンバ温度とを用いて、上記空気温度を決定すること。
通常、方法は、空気熱モデルを用いて、上記空気温度を決定することを含む。
通常、方法は、以下を含む:
a)チャンバが閉じているか否かを決定すること;並びに
b)以下の少なくとも一つ:
i)チャンバが閉じている場合に、上記感知されたチャンバ温度と、閉じたチャンバモデルとを用いて、有効空気温度を決定すること;及び
ii)チャンバが開いている場合に、上記感知されたチャンバ温度と、感知された周囲温度と、開いたチャンバモデルとを用いて、有効空気温度を決定すること。
通常、方法は、閉じたチャンバモデルのために、以下を含む:
a)上記感知されたチャンバ温度と、閾値温度とを比較すること;並びに
b)以下の少なくとも一つ:
i)上記感知されたチャンバ温度が上記閾値温度未満である場合に、第一の閉じたチャンバモデルを用いて、上記空気温度を決定すること;及び
ii)上記感知されたチャンバ温度が上記閾値温度を超える場合に、第二の閉じたチャンバモデルを用いて、上記空気温度を決定すること。
通常、少なくとも部分的に、以下の関係を用いて、上記空気温度が決定される:
通常、開いたチャンバモデルに関し、方法は、少なくとも部分的に、以下の関係を用いて、上記空気温度を決定することを含む:
通常、方法は、少なくとも部分的に、以下の関係を用いて上記空気温度を決定することを含む:
通常、方法は、上記空気温度と液体熱モデルとを用いて、上記液体温度を決定することを含む。
通常、方法は、予め決定した液体温度を用いて、上記液体温度を決定することを含む。
通常、方法は、少なくとも部分的に、以下の関係を用いて、上記液体温度を決定することを含む:
通常、方法は、以下を含む:
a)標的液体温度を決定すること;
b)上記標的液体温度に応じて標的空気温度を決定すること;並びに
c)上記標的空気温度に応じて、上記チャンバにおいて空気を選択的に加熱又は冷却すること。
通常、方法は、少なくとも部分的に、上記液体温度を用いて、上記標的空気温度を決定することを含む。
通常、方法は、以下を含む:
a)標的液体温度における変化を決定すること;
b)上記変化を閾値と比較すること;並びに
c)以下の少なくとも一つ:
i)上記変化が上記閾値よりも小さい場合に、上記標的空気温度が上記標的液体温度であると決定すること;及び
ii)上記変化が上記閾値よりも大きい場合に、上記標的液体温度及び上記液体温度に応じて上記標的空気温度を決定すること。
通常、上記変化が上記閾値よりも大きい場合に、方法は、以下の関係を用いて空気標的温度を決定することを含む:
通常、方法は、基準定数値から少なくとも1つの定数を決定することを含む。
通常、方法は、データ・ストアから基準定数値を決定することを含む。
通常、少なくとも1つの定数は以下の少なくとも1つを含む:
通常、方法は、校正手順の間に基準定数値を決定することを含む。
通常、方法は、以下によって、閉じたチャンバモデル定数を決定することを含む:
a)上記チャンバを閉じた状態で、チャンバ温度を徐々に増加させること;
b)上記チャンバにおいて提供される少なくとも3つのマーカーのそれぞれにおいて変化を検出すること、但し、上記少なくとも3つのマーカーのそれぞれは、各マーカー温度における検出可能な変化を生じるように適応されている;
c)各マーカー変化に対して、感知されたチャンバ温度を決定すること;並びに
d)上記感知されたチャンバ温度と対応するマーカー温度とを用いて、閉じたチャンバモデル定数を決定すること。
通常、方法は、以下によって、与えられる液体体積について液体モデル定数を決定することを含む:
a)一定回数の熱サイクル実行を実施すること;
b)各実行に対して:
i)上記チャンバが閉じている場合に上記チャンバに提供されている液体試料の特性をモニターすること、但し、当該試料の特性は上記液体試料の液体温度の指標である、
ii)上記特性を用いて、少なくとも1つの液体温度を決定すること;
iii)上記少なくとも1つの液体温度に対応する少なくとも1つの感知されたチャンバ温度を決定すること;
iv)上記少なくとも1つの感知されたチャンバ温度と、閉じた熱モデルとを用いて、空気温度を決定すること;並びに、
c)回帰分析を実施し、上記液体温度に上記空気温度を関連付けることによって、液体モデル定数を決定すること。
通常、方法は、以下を含む:
a)一定数の与えられる液体体積について液体モデル定数を決定すること;並びに、
b)中間液体体積についての液体モデル定数を内挿すること。
通常、方法は、以下によって、開いたチャンバモデル定数を決定することを含む:
a)上記チャンバを開いた状態で、チャンバ温度を変化させること;
b)上記チャンバに提供されている液体試料の特性をモニターすること、但し、当該試料特性は、上記液体試料の液体温度の指標である;
c)上記特性を用いて、一定数の液体温度を決定すること;
d)上記一定数の液体温度に対応する、一定数の感知されたチャンバ温度及び感知された周囲温度を決定すること;
e)上記一定数の感知されたチャンバ温度と、閉じた熱モデルとを用いて、一定数の空気温度を決定すること;並びに、
f)上記一定数の液体温度と、液体熱モデルとを用いて、一定数の空気温度を決定すること;並びに、
g)上記空気温度と、上記感知されたチャンバ温度と、上記感知された周囲温度とを用いて、開いたチャンバモデル定数を決定すること。
通常、方法は、熱サイクル装置のコントローラであって、少なくとも部分的に、プロセッサ及びメモリを含むコントローラを用いて実施される。
通常、方法は、上記プロセッサにおいて、上記メモリから少なくとも1つの定数を取り出すことを含む。
通常、方法は、上記プロセッサにおいて、以下を含む:
a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を受信すること;
b)上記感知されたチャンバ温度と、上記メモリに保存された空気熱モデルとを用いて空気温度を決定すること;
c)上記空気温度と、上記メモリに保存された液体熱モデルとを用いて液体温度を決定すること;並びに、
d)上記液体温度に応じて、ヒーター、ファン、及びベントフラップの少なくとも1つを制御することにより、上記チャンバにおける空気を選択的に加熱又は冷却すること。
第二の広い形態においては、本発明は、熱サイクル装置のチャンバにおける反応容器内に保持された液体の温度を制御するための装置であって、
a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を決定し;
b)上記感知されたチャンバ温度を用いて空気温度を決定し;
c)上記空気温度を用いて液体温度を決定し;並びに、
d)上記液体温度に応じて、上記チャンバにおける空気を選択的に加熱又は冷却する
コントローラを含む、装置を提供しようとするものである。
通常、コントローラは、プロセッサ及びメモリを含む。
通常、上記メモリは、以下の少なくとも1つを保存するためのものである:
a)液体熱モデル;
b)空気熱モデル;
c)閉じたチャンバ熱モデル;
d)開いたチャンバ熱モデル;並びに、
e)少なくとも1つのモデル定数。
通常、上記プロセッサは、
a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を受信し;
b)上記感知されたチャンバ温度と、メモリに保存されている空気熱モデルとを用いて、空気温度を決定し;
c)上記空気温度と、メモリに保存されている液体熱モデルとを用いて、液体温度を決定し;並びに、
d)上記液体温度に応じて、ヒーター、ファン、及びベントフラップの少なくとも1つを制御することにより、上記チャンバにおける空気を選択的に加熱又は冷却する。
通常、上記コントローラが、以下の少なくとも1つに連結されている:
a)チャンバ温度を感知するためのチャンバ温度センサ;
b)周囲温度を感知するための周囲温度センサ;
c)上記チャンバを加熱するためのヒーター;
d)上記チャンバを介して周囲空気を循環させるためのファン;並びに
e)上記チャンバを閉じるためのベントフラップ。
第三の広い形態においては、本発明は、熱サイクル装置のチャンバにおける反応容器内に保持された液体の温度を決定する方法であって、以下を含む、方法を提供しようとするものである:
a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を決定すること;
b)上記感知されたチャンバ温度を用いて、空気温度を決定すること;並びに、
c)上記空気温度を用いて液体温度を決定すること。
通常、方法は、上記空気温度と液体熱モデルとを用いて、上記液体温度を決定することを含む。
通常、方法は、上記感知されたチャンバ温度と、空気熱モデルとを用いて、空気温度を決定することを含む。
通常、方法は、以下を含む:
a)上記チャンバが閉じている場合に、上記感知されたチャンバ温度と、閉じたチャンバモデルとを用いて、有効空気温度を決定すること;並びに
b)上記チャンバが開いている場合に、上記感知されたチャンバ温度と、感知された周囲温度と、開いたチャンバモデルとを用いて、有効空気温度を決定すること。
第四の広い形態においては、本発明は、熱サイクル装置のチャンバにおける反応容器内に保持された液体の温度を決定するための装置であって、
a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を決定し;
b)上記感知されたチャンバ温度を用いて、空気温度を決定し;並びに、
c)上記空気温度を用いて液体温度を決定する、
プロセッサを含む、装置を提供しようとするものである。
当然のことながら、本発明の多岐にわたる形態は、個別に、又は組み合わされて用いてもよく、限定されるものではないが核酸増幅を含む、多種多様なアプリケーションにおける温度制御のために用いられ得る。
本発明の実施例を、以下、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、反応混合物の温度を制御するための装置の一例の模式図である。 図2は、図1の装置を用いて、反応混合物の温度を制御するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。 図3は、反応混合物の温度を制御するための装置の第2の例の模式的側面図である。 図4は、図3の装置のコントローラの一例の模式図である。 図5は、図3の装置を用いて、反応混合物の温度を制御するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。 図6は、図5の制御プロセスを使用して作動する図3の装置の温度反応の一例を示すグラフである。 図7は、図3の装置を用いて、反応混合物の温度を決定するためのプロセスの一例を示したフローチャートである。 図8Aは、チャンバが閉じている図3の装置における空気の流れの一例の模式図である。図8Bは、第1及び第2の閉じたチャンバモデルの一例を示すグラフである。図8Cは、チャンバが開いた図3の装置における空気の流れの一例の模式図である。 図9は、熱サイクル装置の閉じたチャンバ空気熱モデルを校正するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。 図10は、熱サイクル装置を用いて液体熱モデルを校正するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。 図11は、熱サイクル装置の開いたチャンバ空気熱モデルを校正するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。 図12は、液体熱モデルの熱フロー図の一例を示す模式図である。 図13は、着色した液体を含有する200μL反応容器の例であり、関連する液体熱モデル量を示すイメージ図である。
例えば熱サイクルプロセスの間に、液体の温度を検出し、かつ任意に制御するための装置の例を、以下、図1を参照して説明する。
この例では、装置100は、その中に、反応混合物等の液体110を有する反応容器111を含むチャンバ101を含む。装置100は、典型的には、ヒーター130及び温度センサ140に接続されるコントローラ120を含む。ヒーター130は、典型的には、チャンバ101における空気を加熱するのに配置された対流ヒーター、又は類似のものであり、温度センサ140がチャンバ温度を感知するために使用される。
装置100は、任意に、コントローラ120に結合されたファン150及び周囲温度センサ160を含んでもよい。ファン150は、チャンバ101に周囲空気を供給することを可能にするのに用いられ得、それによってチャンバ101を冷却するのを助け、周囲空気の温度が周囲温度センサ160を用いて決定される。しかしながら、これは必須ではなく、以下に詳細に説明するように、他の冷却機構を用いてもよい。
一実施例では、複数の反応容器がチャンバ内のアレイにおいて提供され、実質的に同時に、複数の反応容器における液体の温度が決定され、かつそれに続いて任意に制御されるようにしてもよいことが理解される。
使用においては、コントローラ120は、温度センサ140からのシグナルをモニターし、それらを用いてヒーター130を制御するように構成される。従って、コントローラ120は、適宜にプログラムされた処理システム、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ;Field Programmable Gate Array)等、任意の適切な形態のコントローラであり得る。
次に、液体120の温度を制御するためのプロセスの一例について図2を参照して説明する。
この例では、工程200において、コントローラ120が、温度センサ140から感知されたチャンバ温度を決定する。工程210においては、コントローラ120は、上記感知されたチャンバ温度を用いて空気温度を決定する。該空気温度は、一般的には、感知されたチャンバ温度と空気温度との間における1以上の関係を定義する空気熱モデルを用いて、感知されたチャンバ温度から決定される。幾つかの例では、空気熱モデルにおいて周囲温度センサ160から決定された、感知された周囲温度もまた考慮されてもよい。
工程220において、コントローラ120は、空気温度を用いて液体温度を決定する。液体の温度は、典型的には、空気温度と液体温度との間における1以上の関係を定義する液体熱モデルを用いて、空気温度から決定される。
工程230において、コントローラ120は、任意に、例えばヒーター130及び/又はファン150を選択的に制御することによって、液体温度に応じてチャンバにおける空気を選択的に加熱又は冷却する。
従って、上述したプロセスは、チャンバにおける温度センサによって感知されたチャンバ温度に基づいて、(複数の)反応容器がさらされる空気温度を計算することにより作動する。空気温度が計算されると、該空気温度を用いて液体温度を決定し、液体温度の直接測定を要すること無く、液体温度を正確に決定することが可能となる。これは、多くの利点がある。
例えば、液体温度の正確な決定は、液体の熱制御を向上させることが可能となる。これは、結果的に、より迅速な加熱と冷却の実施を可能とし、それによって熱サイクル回数を減らすことを可能にする。加えて、必要とされる液体温度制御を達成するために用いられる加熱及び冷却の程度が減じられ、熱制御プロセスのエネルギー効率をより良くし、従って動作コストが削減され得る。間接的な液体温度測定の使用はまた、複数の反応容器が回転盤に取り付けられており、液体温度の直接測定が問題となる、回転式熱サイクル装置において特に有益である。
従って、上述したプロセスは、回転式熱サイクル装置において液体試料の正確な熱制御を可能とし、このような正確熱制御はその他方法では容易に達成することができない。
さらなる特徴について、以下の例を参照しながら説明する。
反応プロセスの温度を制御するための装置の一例を、図3を参照しながら説明する。
本例では、装置300は、チャンバ311を定義する、本体310及び蓋312を含む。チャンバ311は、回転盤321を受けるための台320を含む。回転盤321は、反応混合物等の液体試料を含むエッペンドルフチューブ等の反応容器323を受けるための複数の開口部322を含む。
台320は、回転盤321に接続され、回転盤321は、次いで駆動モータ332に接続されており、回転盤321はチャンバ311内で回転出来るようになっている。チャンバ311を横切って伸びる壁313が設けられ、回転盤321から駆動モータ332が分離されている。壁313は、通常、装置内部にメッシュ314を有する開口部を含み、メッシュ314を介した気流を確保している。
チャンバ311は、ヒーター340を含んでおり、ヒーター340は、本例では、加熱素子341と、チャンバ311内の空気を循環させるためのファン342を含む。サーミスタ等のチャンバ温度センサ343が、チャンバ温度を示すシグナルを生成するために、チャンバ311に通常設けられている。
一例では、光学センサ360が、壁313に取り付けられており、反応混合物中の指示物質の色に基づいて反応状態を感知する。光センサ360は、レーザー等の光源、及び反射光を検出するための対応する光検出器を含むことが出来る。
チャンバ311はまた、通常、通気口372に設けられたファン371を含み、チャンバ311外部から周囲空気がチャンバ311を通って循環可能となるようにされている。通気口は、通常、通気口372を閉じるためのベントフラップ373を含む。一例では、周囲温度センサ374が、感知される周囲温度を示すシグナルを生成するために、チャンバ311の外部に設けられている。
本装置はまた、通常、コントローラを含むことが理解され、次に、図4を参照してその一例を説明する。
この例では、プロセッサ410、メモリ411、キーパッド及びディスプレイ等の入出力装置412、並びにインターフェース413が、バス414を介して互いに接続されてコントローラ400に含まれる。コントローラ400を、ヒーター340、駆動部332、温度センサ343、374、ファン371、及びベントフラップ373の何れか1つ以上と接続させ得るように、インターフェース413が設けられてもよい。インターフェースはまた、バーコードスキャナ、コンピュータシステム等の外部周辺機器への接続を提供するために用いられる外部インターフェースを含んでもよい。従って、コントローラ400は、任意の適切な処理システム、FPGA等から形成され得ることが理解されるであろう。
使用においては、プロセッサ410は、通常、メモリ411に保存された命令を実行し、装置300が制御され得るようにする。この点で、ユーザは、通常、入出力装置412を用いて、必要とされる温度プロファイルを含む、所望の熱サイクルプロセスを選択する。これにより、プロセッサ410が命令にアクセスし、かつ装置300を制御することが可能となり、それによって装置300が選択された熱サイクルプロセスを実行し得るようになる。
特に、これは、プロセッサ410に、温度センサ343、374からのシグナルをモニターさせ、これらを用いて液体温度を決定する。液体温度の決定は、通常、プロセッサ410を、メモリ411からの、関連する参照定数値と共に、空気熱モデル及び液体熱モデルにアクセスさせることを含む。一例において、そのモデルが、以下に概説されており、さらに以下に詳細にまた説明される通り、参照定数が校正及び/又は設定プロセス(configuration process)の間に導き出される。プロセッサ410は、次いで液体温度を用い、ヒーター340、ファン371、及びベントフラップ373の動作を制御し、それによって必要とされる温度プロファイルが実行されるようにする。
プロセッサ410は、また、例えば光学センサ350から決定したシグナルを用いて、反応状態を決定し、駆動部332の制御等、追加の制御を実施することにより熱サイクルプロセスを実行し得ることが理解される。そのような機能は当該技術分野で知られているので、その事についてはそれ以上詳細には説明しない。
装置は、特に、核酸増幅のためのサーモサイクラーであって、反応容器が、チャンバ内に回転可能に装着された回転可能な円形の回転盤上に取り付けられた、該サーモサイクラーに関することが上記から理解されるだろう。当該装置と共に用いるのに特に好適なサーモサイクラーは、キアゲン(QIAGEN)社(www.qiagen.com)によって製造され、かつ流通されている、ロータ・ジーン(Rotor-Gene;商標)ファミリーのサーモサイクラーである。その他類似の装置は、PCT国際公開公報第WO92/20778及び第WO98/49340に開示されている。しかしながら、その他市販のサーモサイクラーを上記の通り動作するように改変され得ることが理解されるであろう。
図3の装置の動作の一例であって、反応容器内における液体の温度を制御する動作の一例を、以下、図5を参照しながら説明する。
本例では、工程500において、コントローラ400が、熱サイクルプロセスに関する標的液体温度TLS(n)に基づいて、標的液体温度における変化ΔTLSを決定する。この情報は、通常、現在の熱サイクルプロセスに関係する、メモリ411に保存されている温度プロファイルから決定される。工程510において、コントローラ400は、閾値ΔTOSTHと、標的液体温度における変化ΔTLSとを比較する。これは、一般にホールディング・モード(holding mode)及びオーバーシュート・モード(overshoot mode)と称される、2つのモードのうちの1つにおいて装置を動作させるのを可能にするのに用いられる。
本例では、標的液体温度における変化ΔTLSの大きさが閾値ΔTOSTH未満である場合、コントローラ400は、ホールディング・モードで動作する。従って、コントローラ400は、工程520において、標的液体温度TLS(n)に対して標的空気温度TAS(n)を設定し、次いで、工程530において、標的空気温度TAS(n)に基づき、ヒーター340及び/又はファン371並びにベントフラップ373を用いて、チャンバ311を選択的に加熱又は冷却する。その結果、ホールディング・モードでは、空気温度における変化が十分に小さいので、液体温度が、空気温度と、実質的に平衡状態のままとどまるものと考えられる。
しかしながら、標的液体温度における変化ΔTLSの大きさが閾値ΔTOSTHよりも大きい場合は、コントローラ400は、オーバーシュート・モードで動作する。オーバーシュート・モードでは、工程540において、コントローラ400は、以下で詳細に説明する液体熱モデルを用いて、液体温度TLM(n)を決定する。工程550において、コントローラ400は、一例では、次の関係式を用いて達成される通り、液体温度TLM(n)を用いて標的空気温度TAS(n)を決定する。
本例では、空気温度は、急速に変化しているので、その結果、チャンバ311における空気温度は液体温度と有意に異なる。この事は、液体と反応容器との熱質量を考慮すると、液体を迅速に加熱又は冷却すること可能にする。液体温度が標的温度に近づくと、加熱効果又は冷却効果は減じられ、その結果、液体温度がちょうど標的温度に達する。温度プロファイルの一例を図6に示す。
この設定の結果は、オーバーシュート・モードでは、以下の通りとなる:
・遷移の最初の90%については、加熱力又は冷却力は最大であり、遷移速度を最大化する。
・液体温度遷移の最後の10%の部分では、空気設定温度と標的液体温度との間の差が、急激に変化するのではなく、徐々に減少するので、液体の加熱速度/冷却速度は、標的温度にどれだけ近いかに比例して減じられる。
従って、この設定では、液体温度が徐々に標的温度に近づくので、その結果、加熱/冷却の速度を最大化することにより熱サイクル時間を短縮しつつ、液体温度が標的温度を過度に超えたり、或いは達しなかったりすることは無い。また、55℃から95℃まで加熱する場合には、冷却ベントフラップ373は開かれないことにも留意すべきである。これは、冷却ベントフラップ373が遷移の最後に開かれ、空気を迅速に冷却するので、その結果、装置について総エネルギーの消費がより大きくなってしまう、幾つかの従来の制御プロセスとは対照的である。従って、この事は、特に有益な熱制御プロセスを提供することが理解されよう。
上述した熱制御プロセスに従って動作させるために、液体温度が決定されるが、以下、これを達成するためのプロセスの一例を、図7を参照しながら説明する。
本例では、工程700において、コントローラ400は、チャンバ温度センサ343から感知されるチャンバ温度TSを決定する。チャンバ温度センサ343は、チャンバ311内の局所的な空気温度を検出するので、空気熱モデルを用い、チャンバ311内の有効空気温度をより正確に反映する空気温度を導き出す必要がある。この意味では、従って、空気温度は、反応容器がさらされている有効空気温度である。空気温度は次式で与えられる。
従って、本例では、閉じたチャンバモデルと開いたチャンバモデルとに分けられる空気熱モデルを用いて、空気温度が計算される。
ベントフラップ373が閉鎖され、ファン371が動作を停止しており、その結果、チャンバの内側とチャンバの外側との間にはごく僅かの空気交換しかない時は、閉じたチャンバモデルが用いられる。閉じたチャンバモデルについて有効な空気の流れが、図8Aに模式的に示されている。
一例では、閉じたチャンバモデルは、チャンバ温度センサ343によって感知された温度を、反応容器の外側がさらされている、認められた実際平均空気温度に関連付ける第一モデル及び第二モデルを有する、二要素線形モデルである。数学的には、当該モデルは次式で与えられる。
得られる伝達関数が、図8Bに示されているが、図8Bでは、第1モデル及び第2モデルが、遷移温度TTで交わっていることが強調されている。本例では、2つの1次モデルを用い、感知されたチャンバ温度と実際の空気温度との間における如何なる非線形性も補う。また、それは、上記モデルが校正さえる必要のある温度点を3つのみとすることを可能とし、これは、以下に詳細に説明するように、3セットの感温液晶(thermal liquid crystal;TLC)を用いて達成することが出来る。校正を実施し、閾値温度TT、第一の閉じたチャンバモデルの係数kSL、第二の閉じたチャンバモデルの係数kSU、第一の閉じたチャンバモデルのオフセット値cL、及び第二の閉じたチャンバモデルのオフセット値cUを含む、閉じたチャンバモデル定数が決定される。
閉じたチャンバモデル定数は、一般的には、メモリ411に保存されており、その結果、温度決定プロセスの間にそれら定数にアクセスすることが出来る。
対照的に、ベントフラップ373が開かれており、ファン371が作動している場合には、チャンバを介した空気の流れは、閉じたチャンバの場合とは異なり、有効な空気の流れの例を図8Cに模式的に示す。その結果は、チャンバ温度と空気温度との関係が異なっており、さらに周囲空気温度に依存する。
従って、コントローラ400は、開いたチャンバモデルを用いて、開いたチャンバモデルの空気温度TOCを決定する。開いたチャンバ熱モデルは、この差を、閉じたチャンバ空気熱モデル及び周囲空気温度の単純線形重ね合わせ(simple linear superposition)としてモデル化したものであり、本例では、次式で与えられる。
第一の開いたチャンバモデル係数kSS、第二の開いたチャンバモデル係数kAM、及び開いたチャンバモデルのオフセット値cOCを含む開いたチャンバモデル定数は、以下に詳細に説明するように、校正プロセスの間に決定することが出来、メモリ411に保存され得る。
上記の例では、閉じたチャンバモデル空気温度が開いたチャンバモデルで用いられ、従って、ベント373が開いているか、或いは閉じているかとは無関係に、閉じたチャンバモデル空気温度が決定されることに留意されたい。
よって、工程710において、プロセッサ410は、感知されたチャンバ温度TSが閾値温度TTを超えているか、或いは下回っているかを決定する。閾値温度を超えた場合には、プロセッサ410は工程720に移行し、メモリ411の、第一の閉じたチャンバモデル係数kSL及び第一の閉じたチャンバモデルオフセット値cLにアクセスする。或いは、感知されたチャンバ温度TSが閾値温度を下回る場合、プロセッサ410は工程730に移行し、感知された閉じたチャンバモデル係数kSU及び第二の閉じたチャンバモデルオフセット値cUにアクセスする。工程740において、プロセッサ410は、アクセスした定数を用い、閉じたチャンバモデル空気温度TSSを決定する。
工程750において、プロセッサ410は、ベントフラップ373が開いているか否かを決定し、開いている場合には、プロセスは工程760に進み、工程760において、プロセッサ410は、周囲温度センサ374から感知された周囲温度を決定する。工程770において、プロセッサ410は、開いたチャンバモデル空気温度TOCを計算する前に、第一の開いたチャンバモデル係数kSS、第二の開いたチャンバモデル係数kAM、及び開いたチャンバモデルオフセット値cOCを含む、開いたチャンバモデル定数にアクセスする。
これに続いて、又はベントフラップ373が閉じている場合に、プロセッサ410は、閉じたチャンバモデル空気温度TSS又は開いたチャンバモデル空気温度TOCの何れかに基づく空気温度TEffを用い、液体温度を決定する。一例では、これは液体熱モデルを用いて達成される。
液体熱モデルは、唯一の入力、即ち空気温度TEffを有し、液体温度は次式で与えられる。
この方程式の導出は、以下アペンディックスAに概説されている。
また、以下でより詳細に説明する通り、第一の液体モデル係数kE及び第二の液体モデル係数kLを含む、液体モデル定数が、校正プロセスの間に決定され、メモリ411に保存される。このモデルは、コントローラ400によって実行され、本質的に、離散時間における全体の液体熱モデルである。
液体モデル定数は、用いられる試料の体積に依存し、さらに、用いられる反応容器にも任意に依存しており、従って、様々な液体体積及び/又は反応容器の様々な種類について、異なる液体モデル定数が保存され得る。本例では、ユーザが、実行されるべき特定の熱サイクルプロセスを選択する時に、試料体積及び反応容器種類等の関連する詳細を提供することにより、工程790において、プロセッサ410が、メモリ411の、関連のある液体モデル定数にアクセスできるようにする。現在の液体体積について参照定数が利用可能でない場合には、それら参照定数は、一般に、線形補間法又はその他類似の手法を用いて、利用可能な液体モデル定数から推定される。
関連する液体モデル定数が決まったら、プロセッサ410は、工程800において、液体温度を計算し、図5の熱制御プロセスに従って、コントローラ400に、ヒーター340、ファン371、及びベントフラップ373を制御させる。
従って、図7のプロセスは、コントローラ400に、温度センサ343、374からのシグナル基づき、かつ空気熱モデル及び液体熱モデルを用いて、リアルタイムで液体温度を計算させることが理解されるであろう。その後、この情報は、図5の制御アルゴリズムにおいて用いることが出来、迅速かつ正確な液体温度制御を実現させることが可能になる。
上述のように、空気モデル及び液体モデルで用いられる基準定数は校正プロセスの間に決定することが出来、この校正プロセスの例について、以下、図9〜11を参照しながら説明する。この例では、一般的なプロセスとしては、最初に特定の熱サイクル装置300を校正し、閉じたチャンバモデル定数を決定することを目的とする。これが完了すると、校正が同機器で実施され、液体熱モデルに関する定数が決定され、それらの結果が開いたチャンバモデルを校正するのに用いられる。
閉じたチャンバモデル定数と開いたチャンバモデル定数とは、温度センサ343、374からの読取値を、チャンバにおける空気温度に関連付けるので、これら定数は熱サイクル装置に特異的なものである。これらの校正が、従って、機器ごとに実施される。これとは対照的に、液体モデルは、反応容器がさらされる空気温度を、液体の加熱に関連付けるので、液体モデルは熱サイクル装置から独立したものである。しかしながら、これらの定数は、チューブ内の液体の体積に実に依存するものであり、さらに任意に反応容器自体の性状にも依存するものであるから、それに応じて液体モデルの校正は、一般的には、多種多様な試料体積、及び任意に反応容器に関して実施される。
特定の熱サイクル装置のための閉じたチャンバモデル定数を校正するためのプロセスの例について、以下、図9を参照しながら説明する。
本例では、工程900において、熱サイクル装置300には、それぞれのマーカーを含む、少なくとも3つの液体試料がロードされる。各マーカーは、各マーカー温度で検出可能な変化が生じるように適合されており、任意のマーカーが用いられ得るが、典型的には感温液晶(TLC)、ピロニン-Y等の形態のマーカーが用いられ得る。マーカーは、既知温度において、光センサ360によって検出され得る光学的変化を受け、3つの既知の液体温度を検出することができる。
工程910において、プロセッサ410は、ヒーター340を制御し、ベントフラップ373を閉じた状態にしてチャンバ311の温度を徐々に上昇させる。温度を徐々に上昇させることにより、液体試料は、チャンバにおける空気と熱平衡にあると推測され、その結果、液体温度が空気温度に有効に等しくなる。
工程920においては、プロセッサ410が光センサ360からのシグナルをモニターし、マーカー変化が生じているか否かを決定する。マーカー変化が検出されない場合、プロセスは工程910に戻り、さらに加熱を生じさせる。それとは異なり、マーカー変化が検出されると、コントローラ400は、工程930において、チャンバ温度センサ343によって感知されたチャンバ温度を、変化を受けたマーカーの関連マーカー温度と共に記録する。
工程940においては、コントローラ400は、マーカーのそれぞれが変化を受けているか否かを決定し、もし変化を受けていない場合には、プロセスは工程910に戻り、さらに加熱を生じさせる。もしそうではない場合には、工程950において、プロセッサ410は、閉じたチャンバモデル定数を導出する。
方程式(3)における上記モデルから、3つの基準温度のうちの2つが第一の閉じたチャンバモデル定数を定義するのに用いられ、3つの基準温度のうち他の2つが第二の閉じたチャンバモデル定数を定義するのに用いられ、各モデルは線形関係に基づいていることが理解されるであろう。決定した定数は、次いで、その後に取出して用いるためにメモリ411に保存され得る。
液体モデル定数を校正するためのプロセスの例について、以下、図10を参照しながら説明する。
この例では、工程1000において、熱サイクル装置300には、所定の体積を有し、かつ所定の反応容器にある液体試料がロードされる。液体試料は、温度変化を伴う検出可能な変化を生じる特性を有する。一例では、液体試料は、温度により蛍光において連続的な変化を生じるピロニン−Yを含むことにより、液体蛍光に基づいて液体温度を決定することを可能にする。
一例では、上記図9において用いられるものと類似のTLCは、PCRバッファー溶液(水溶液)並びにピロニン−Y溶液の熱特性をエミュレートしないので、液体モデル定数を校正するのに用いられないことに留意すべきである。しかしながら、PCRバッファー溶液を適宜エミュレートする、任意のマーカーが用いられ得ることが理解されるであろう。
工程1010において、プロセッサ410は、ヒーター340、フラップ373及びファン371を制御し、熱サイクルプロセスを実施し、特に、試料が一連の温度変化を受けるようにさせる。工程1020においては、プロセッサ410は、液体試料の特性をモニターするが、本例では、光センサ360からのシグナルをモニターして試料の蛍光を決定し、次いでこの情報を用いて液体温度を導き出すことを含む。同時に、工程1030において、コントローラ400は、チャンバ温度センサ343からのシグナルをモニターし、感知されたチャンバ温度を決定し、このチャンバ温度は次いで空気温度を導き出すのに用いられる。閉じたチャンバモデルと図9のプロセス由来の校正の情報とを用いて感知されたチャンバ温度から、空気温度が決定される。よって、このプロセスは、チャンバが閉じている場合に実施され、チャンバが開いている場合には蛍光及びチャンバ温度は、従って、モニターされない。
工程1040においては、コントローラ400は、熱サイクルの実行が完了しているか否かを決定し、熱サイクルの実行が完了していない場合には、プロセスは工程1010に戻り、熱サイクルの実行を続けさせる。熱サイクルの実行が完了している場合には、工程1050において、プロセッサ410は、感知されたチャンバ温度から導き出した空気温度、並びに液体試料の蛍光から導き出した液体温度に基づいて線形回帰を実施する。線形回帰を用いて、工程1060において液体モデル定数を導き出すが、その詳細はアペンディックスBに記載される。
工程1070において、コントローラ400は、全ての試料体積及び全ての反応容器の種類が既に試されているか否か決定し、もし全てが試されていない場合、プロセスは、工程1000に戻り、異なる試料体積及び/又は反応容器を校正させるようにする。もし全てが試されている場合には、工程1080において、プロセスは、決定した液体モデル定数をメモリ411に保存し、さらに任意に該定数をその他熱サイクル装置上で用いるためにエクスポートして、終了する。
以下、特定の熱サイクル装置に関する開いたチャンバモデル定数を校正するためのプロセスの例について、図11を参照しながら説明する。
この例では、工程1100において、熱サイクル装置300には、所定の体積を有し、かつ所定の反応容器にある液体試料がロードされる。液体試料は、温度変化を伴う検出可能な変化を生じる特性を有する。一例では、液体試料が温度により蛍光において連続的な変化を生じるピロニン−Yを含むことにより、液体蛍光に基づいて液体温度を決定することが出来る。
一例では、上記図9において用いられるものと類似のTLCは、PCRバッファー溶液(水溶液)並びにピロニン−Y溶液の熱特性をエミュレートしないので、液体モデル定数を校正するのに用いられないことに留意すべきである。しかしながら、PCRバッファー溶液を適宜エミュレートする、任意のマーカーが用いられ得ることが理解されるであろう。
工程1110において、プロセッサ410は、フラップ373を開き、かつファン371を作動させ、熱サイクル実行の一部である冷却を開始することによりチャンバ311を冷却させる前に、ヒーター340を制御し、最初にチャンバを加熱する。工程1120において、プロセッサ410は、液体試料の特性をモニターするが、本例では、光センサ360からのシグナルをモニターして試料の蛍光を決定することを含む。これを実施することにより異なる時間における複数の液体温度を決定する。同時に、工程1130において、プロセッサ410は、チャンバ温度センサ343によって感知されたチャンバ温度と、周囲温度センサ374によって感知された周囲温度とをモニターすることにより、対応する時間において測定された、感知されたチャンバ温度及び周囲温度を決定する。
工程1140においては、コントローラ400は、冷却の実行が完了しているか否かを決定し、冷却の実行が完了していない場合には、プロセスは工程1110に戻り、さらに冷却を生じさせる。
冷却の実行が完了している場合には、工程1150において、プロセッサ410は、液体モデルを用い、試料の蛍光を用いて検出された各液体温度に対する空気温度を導き出す。この情報、並びに感知されたチャンバ温度及び感知された周囲温度及び閉じたチャンバモデルを用いて、プロセッサ410は、工程1160において開いたチャンバモデル定数を決定することが可能であり、決定した定数は、後に取出して用いるためにメモリ411に保存され得る。
従って、上記の校正プロセスは、上述した空気熱モデル及び液体熱モデルに関して基準定数を容易に決定することを可能にし、それによってモデルを容易に実施し得る。
何れの場合も、上記の方法及び装置は、チャンバ温度センサ及び任意に周囲温度センサからのシグナルを用いて、試料液体の温度を決定することを可能にすることが理解されるであろう。液体温度は、反応容器内の液体試料の温度を正確に反映することから、例えばPCR反応において用いられるような熱サイクルプロセスを制御するのに決定した液体温度を用いることが可能になる。一例では、液体温度は、次いで、図5を参照して上記に説明したものと類似する、比例オーバーシュートプロセスにおいて用いることが出来、液体試料の迅速かつ正確な温度調節の達成が可能になる。
上記のシステムは、通常、開いたチャンバモデルと閉じたチャンバモデルと用いるものであるが、この事は、例えば別の冷却機構が用いられる場合に生じるように、チャンバが熱サイクルプロセスの間に閉じたままである場合には必須とはならないかもしれないことが理解されるであろう。本例では、冷却機構がチャンバ内にある場合には、チャンバ温度センサのみを用いて温度変化をモニターすることによってこの事が考慮され得る。或いは、その他の同等のモデルが用いられ得る。
本発明を特定の例を参照しながら説明したが、本発明は、その他多くの形態で実施され得ることが当業者に理解されるであろう。特に、様々な記載した例の何れか1つにおける特徴が、その他記載の例の何れかにおける任意の組合せで提供され得る。
アペンディックスA
液体熱モデルにおいては、「チューブ・プラスチック(tube plastic)」と、液体との2つの熱ストア(thermal stores)があると想定される。また、2つの対応する熱抵抗器(thermal resistors)、1つは空気からプラスチックのもの、もう一つはプラスチックから液体のものが存在すると想定される。さらに、液体はプラスチック温度に対して無視できる影響しか有していないものと想定される。液体熱モデルの熱フロー図が図12に示されており、どのようにして液体熱モデルの数量が、モデル化される現実の系に関連すると想定されるのかを示す、色付きの液体を含む典型的な200μLの反応容器のイメージが、図13に示されている。
液体熱モデルの連続時間方程式(Liquid Thermal Model Continuous-Time Equations)
プラスチックへの熱の流れは、この方程式で表すことができる:
同様に、液体への熱の流れは同様の形態の方程式で表すことが出来る:
連続時間型微分方程式(Continuous-Time Differential Equation)
プラスチックの温度の変化率は、以下の方程式で表すことが出来る:
同様に、液体の温度の変化率は、以下の方程式で表すことが出来る:
熱の流れの上記方程式[方程式(6)及び(7)]と、温度の変化率の上記方程式[方程式(8)及び(9)]とは、以下の通り組合せて未知の定数を簡略化することが出来る:
定数
は、また、式(12)によって、
に関連付けられる。
同様に、定数
は、また、式(13)によって、
にも関連付けられる。
定数
は、また、以下の逆時定数と考えることも出来る:
微分連続時間方程式の解(Solutions to Differential continuous-Time Equations)
定数TEffを仮定すると、方程式(10)の解は、方程式(14)の減衰する指数関数となる。
同様に、定数TPを仮定すると、方程式(11)の解は、方程式(15)の減衰する指数関数となる。
液体熱モデル離散時間分離方程式(Liquid thermal Model Discrete-Time Separated Equations)
液体熱モデルは、一般に熱サイクル装置電子機器におけるマイクロコントローラ上で実行されるため、離散時間形式でなければならない。方程式(16)を用いて、連続時間tは、次いで、離散時間サンプル・インデックスnに関連付けられる。

と置き換えると、
全サンプル採取間隔(whole sample interval)に渡り、
が一定のままであると仮定すると、
時間依存性をサンプル・インデックス依存性で置き換えると、
そして、方程式(11)におけるプロセスを繰り返すと、以下が導かれる:
液体熱モデル複合方程式(Liquid Thermal Model Combined Equation)
(たとえ現実の系が本明細書に記載されるモデルと同じであったとしても)プラスチック温度を直接測定することは実用的ではない。しかしながら、液体温度を測定することは可能でありかつ実用的である。加えて、我々が関心があるのは、プラスチック温度では無くて液体温度である。上記の2つの一次方程式を組合せると、プラスチック温度離散時間シグナル(plastic temperature discrete-time signal)を除去する二次方程式を与えることが出来る。
これは、再び定数を簡易化することにより、さらに単純化することが出来る。
従って、それは以下の通りとなる。
従って、経時的液体温度を経時的有効空気温度に関連付ける、液体熱モデルを記述する簡素化された離散時間二次微分方程式は、以下の通りとなる。
上記の形(即ち、プラスチック温度の項が無い)の方程式があれば、(アペンディックスBに記載されるような)多変量線形回帰等を用いることによって、液体と空気との温度離散時間シグナルデータのセットから、定数を容易に計算することが可能になる。
離散時間分離方程式定数(Discrete-Time Separated Equation constants)を抽出するための後方作業
上記方程式(17)及び(18)の定数、即ちhAP及びhPLは、方程式(21)の定数、即ちkE及びkLから導き出すことが出来る。方程式(19)及び(20)を組み合わせると、
APを乗じると、
一時変数a、b及びcを用いて二乗を完了すると、
これらの方程式を典型的なフィットさせた定数に当てはめると、hAP及びhPLの値を決定することが可能になる。
連続時間方程式定数(Continuous-Time Equation Constants)を抽出するための後方作業
上述したように、以下の関係が存在する。
及び
これらの方程式を典型的なフィットさせた定数に当てはめると、(AP及び(PLの値を見出すことが可能になる。
時定数も以下の通り容易に見出すことができる。
これらの方程式を典型的なフィットさせた定数に当てはめると、(AP及び(PLの値を見出すことが可能になる。後方作業により、その他の数も抽出することが可能である。
プラスチックから液体への熱伝導
液体熱容量の値は、以下の通り、試料の体積値と、容認済みの水の比熱容量定数とを用いて、典型的な水溶液試料において推定することが出来る。
定数(PLの値が、この液体熱容量と共に既知であれば、液体加熱熱伝導率GPLは方程式(13)を用いて導き出せる。
液体加熱/冷却力(Liquid Heating/Cooling Power)
ここでは、所定の時間に液体試料を加熱する加熱力を決定する、2つの方法が提示されている。
液体熱容量が予め決められており(方程式(22)において上記の通り)、かつ与えられた時点での液体温度の変化率が既知である場合、その時点にチューブに侵入する液体加熱力は、方程式(9)の変形を用いて算出することが出来る。
プラスチックから液体への熱伝導率、並びにプラスチック温度と液体温度との間の差が、与えられた時点において既知である場合には、その時点でチューブに侵入する液体加熱力は、上述の方程式(7)を用いて計算することができる。
アペンディックスB
多変量線形回帰を用いた熱モデルに関する定数をフィッティングするためのプロセスの例を、以下に説明する。
この目的のためには、以下の形を取る単純な線形モデルを用いて、一般的な現実の系の挙動を近似するのが便利である。
通常、比例定数
の最も適切な値は、明らかではないが、現実の系から取得した実際のデータ(x及びy)の幾つかのサンプルと、直線回帰の手法とを用いて、それらをフィッティングすることが出来る(アペンディックスBを参照)。
液体熱モデル(The Liquid Thermal Model)
二次液体熱モデルは、以下の形式(方程式(21))を有する。
方程式式(25)の一般方程式の形にそれをフィットさせるためには、以下の通り変形する必要がある。
従って、方程式(25)の観点から、以下となる。
閉じたチャンバ・データのみが実行により用いられた場合には、液体モデル定数
は、開いたチャンバ空気熱モデル定数を決定する必要も無く、上記の方法を用いて計算することが出来る。
開いたチャンバ空気熱モデル(Open-Chamber Air Thermal Model)
再編方程式(22):
もし、液体熱モデル定数が既知であれば、上記方程式を用いて、有効空気温度を、液体温度データから計算することが出来る。一旦、有効空気温度が判れば、開いたチャンバ・データ(のみ)を用いて、開いたチャンバ空気熱モデル定数を見出すことが出来る。従って、方程式(4)から、方程式(25)の形態において、以下となる。
多変量線形回帰のための線形最小二乗解(Linear Least Squares Solution for Multivariate Linear Regression)
現実の系からy及びxの幾つかのサンプルNが利用可能である場合、方程式(25)の線形モデルの定数kは、多変量線形回帰を用いてフィッティングすることが出来る。
定数kを見出す線形最小二乗法は次式で与えられる。

Claims (19)

  1. 熱サイクル装置のチャンバにおける反応容器内に保持された液体の温度を制御する方法であって、以下を含む、方法:
    a)チャンバにおける温度センサから感知されるチャンバ温度を決定すること;
    b)上記感知されたチャンバ温度を用いて空気温度を決定すること;
    c)上記空気温度を用いて液体温度を決定すること;並びに
    d)上記液体温度に応じて、チャンバにおける空気を選択的に加熱又は冷却すること。
  2. 以下を含む、請求項1に記載の方法:
    a)チャンバ外の温度センサから感知される周囲温度を決定すること;並びに
    b)少なくとも部分的に、上記感知された周囲温度と、上記感知されたチャンバ温度とを用いて、上記空気温度を決定すること。
  3. 空気熱モデルを用いて、上記空気温度を決定することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 以下を含む、請求項に記載の方法:
    a)チャンバが閉じているか否かを決定すること;並びに
    b)以下の少なくとも一つ:
    i)チャンバが閉じている場合に、上記感知されたチャンバ温度と、閉じたチャンバモデルとを用いて、有効空気温度を決定すること;及び
    ii)チャンバが開いている場合に、上記感知されたチャンバ温度と、感知された周囲温度と、開いたチャンバモデルとを用いて、有効空気温度を決定すること。
  5. 上記空気温度と液体熱モデルとを用いて、上記液体温度を決定することを含む、請求項1からの何れか1項に記載の方法。
  6. 予め決定した液体温度を用いて、上記液体温度を決定することを含む、請求項に記載の方法。
  7. 以下を含む、請求項1からの何れか1項に記載の方法:
    a)標的液体温度を決定すること;
    b)上記標的液体温度に応じて標的空気温度を決定すること;並びに
    c)上記標的空気温度に応じて、上記チャンバにおいて空気を選択的に加熱又は冷却すること。
  8. 少なくとも部分的に、上記液体温度を用いて、上記標的空気温度を決定することを含む、請求項に記載の方法。
  9. 少なくとも部分的に、熱サイクル装置のコントローラであってプロセッサ及びメモリを含むコントローラを用いて、実施される、請求項1からの何れか1項に記載の方法。
  10. 上記プロセッサにおいて、以下を含む、請求項に記載の方法:
    a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を受信すること;
    b)上記感知されたチャンバ温度と、上記メモリに保存された空気熱モデルとを用いて空気温度を決定すること;
    c)上記空気温度と、上記メモリに保存された液体熱モデルとを用いて液体温度を決定すること;並びに、
    d)上記液体温度に応じて、ヒーター、ファン、及びベントフラップの少なくとも1つを制御することにより、上記チャンバにおける空気を選択的に加熱又は冷却すること。
  11. 熱サイクル装置のチャンバにおける反応容器内に保持された液体の温度を制御するための装置であって、
    a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を決定し;
    b)上記感知されたチャンバ温度を用いて空気温度を決定し;
    c)上記空気温度を用いて液体温度を決定し;並びに、
    d)上記液体温度に応じて、上記チャンバにおける空気を選択的に加熱又は冷却する
    コントローラを含む、装置。
  12. コントローラが、プロセッサ及びメモリを含む、請求項11に記載の装置。
  13. 上記プロセッサが、
    a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を受信し;
    b)上記感知されたチャンバ温度と、メモリに保存されている空気熱モデルとを用いて、空気温度を決定し;
    c)上記空気温度と、メモリに保存されている液体熱モデルとを用いて、液体温度を決定し;並びに、
    d)上記液体温度に応じて、ヒーター、ファン、及びベントフラップの少なくとも1つを制御することにより、上記チャンバにおける空気を選択的に加熱又は冷却する、
    請求項12に記載の装置。
  14. 上記コントローラが、以下の少なくとも1つに連結されている、請求項13に記載の装置:
    a)チャンバ温度を感知するためのチャンバ温度センサ;
    b)周囲温度を感知するための周囲温度センサ;
    c)上記チャンバを加熱するためのヒーター;
    d)上記チャンバを介して周囲空気を循環させるためのファン;並びに
    e)上記チャンバを閉じるためのベントフラップ。
  15. 熱サイクル装置のチャンバにおける反応容器内に保持された液体の温度を決定する方法であって、以下を含む、方法:
    a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を決定すること;
    b)上記感知されたチャンバ温度を用いて、空気温度を決定すること;並びに、
    c)上記空気温度を用いて液体温度を決定すること。
  16. 上記空気温度と液体熱モデルとを用いて、上記液体温度を決定することを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 上記感知されたチャンバ温度と空気熱モデルとを用いて、空気温度を決定することを含む、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 以下を含む、請求項17に記載の方法:
    a)上記チャンバが閉じている場合に、上記感知されたチャンバ温度と、閉じたチャンバモデルとを用いて、有効空気温度を決定すること;並びに
    b)上記チャンバが開いている場合に、上記感知されたチャンバ温度と、感知された周囲温度と、開いたチャンバモデルとを用いて、有効空気温度を決定すること。
  19. 熱サイクル装置のチャンバにおける反応容器内に保持された液体の温度を決定するための装置であって、
    a)上記チャンバにおける温度センサから感知されたチャンバ温度を決定し;
    b)上記感知されたチャンバ温度を用いて、空気温度を決定し;並びに、
    c)上記空気温度を用いて液体温度を決定する、
    プロセッサを含む、装置。
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