JP5889232B2 - 凹凸構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は凹凸構造体の製造方法に係り、特にシリコン基板にエッチング加工を施し、医療用経皮投薬装置などに用いられる針状体(マイクロニードル)や微小電気機械システム(MEMS:Micro Electro Mechanical System)デバイスに代表される微細な凹凸構造体を形成するのに好適な製造技術に関する。
従来、シリコン基板(シリコンウエハ)をエッチング加工することにより、微細な針状体を製造する方法が提案されている(特許文献1〜5)。特許文献1、2は、針の先端に向かって細径化したテーパ形状を成す先端部を持つ針状体の製造方法を開示している。
特許文献1では、シリコンウエハにおいて針状体を形成すべき部分にマスクを設け、等方性エッチングを行った後、エッチングステップと保護膜の堆積ステップとを交互に繰り返すプロセス(「ボッシュ法」或いは「BOSCHプロセス」などと呼ばれる方法)により針状体を形成する方法を開示している。
特許文献3〜5では、単純な突起形状の針(非中空針)ではなく、針の中央に薬液の供給や体液の採取などが可能なチャネルとして機能する孔を設けた中空針の製造方法を開示している。
特開2002−239014号公報 特開2005−199392号公報 特開2002−369816号公報 特開2009−78074号公報 特開2007−260889号公報
特許文献1、2に示されているように、非中空針の製造に際しては、ボッシュ法による高アスペクト比の異方性エッチングの前に、等方性エッチングを実施してマスクの下側にアンダーカットを入れることで、針の先端を2次元的或いは3次元的に鋭利な形状としている。
しかし、非中空針の表面に薬剤を塗布してから体内に差し込む方法では、使用可能な薬剤の種類が限定されることに加え、投与量の制御に問題が残る。この点、中空針は非中空針と違い、針に流体が通る孔(流体マイクロチャネル)が設けられているため、流体チャネルを通して薬液の投与や血液の採取などが可能である。中空針は使用可能な薬剤の種類に制約が少なく、投与量の制御も容易である。
その一方で、中空針は非中空針と比較して製造のプロセスが非常に複雑であり、形状安定性や歩留まり、コスト面に問題が残る。特許文献1、2に示されている製造方法を応用して中空針を製造しようとすると、針の肉厚分(外周半径−内周半径)の形状を規定する非常に微細なレジストパターンが必要とされるため、パターンの安定性やリソグラフィプロセスのコストの点で問題となる。また、特許文献3の方法では、基板の上下両面にマスクパターンを形成するため、両面露光の位置精度が問題となる。
特許文献4の方法では、基板に形成した孔に充填剤を充填し、充填剤の一部を孔から溢れ出させ、これをマスクとしてエッチングを行うが、高アスペクト比の孔内への充填剤の充填は困難であり、孔の周囲に均等に充填剤を露出させる(溢れさせる)制御も困難である。特許文献5の方法では、V字型に形成した溝(傾斜した凹凸鏡面)への高精度のレジストパターンの形成が困難である。
さらに、特許文献3〜5に記載のいずれの方法においても、マイクロチャネル(ニードル内径)に対してニードル外径を定義するためのマスクパターンの形成が必要とされており、ニードル内径を定義するマスクパターンの露光プロセスと、ニードル外径を定義するためのマスクパターンの露光プロセスとを含む2回の露光プロセス(リソグラフィプロセス)が行われるため、ニードル内径とニードル外径の中心ずれが起きてしまうという問題がある。
このような課題は、マイクロニードルに限らず、インクジェットヘッドに代表される流路構造物や、ナノインプリントのスタンプなど、様々な用途の微細凹凸構造体の製造に共通する課題である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、上記の課題に着目し、1回のリソグラフィプロセスで高精度に微細な凹凸構造体を製造することができる凹凸構造体の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、次の発明を提供する。
(第1態様):第1態様に係る凹凸構造体の製造方法は、基板をエッチングすることによって凹凸構造体を製造する方法であって、基板上にハードマスク材料を形成するハードマスク材料形成工程と、ハードマスク材料上にリソグラフィプロセスによりレジストのパターンを形成するレジストパターン形成工程と、レジストのパターンをマスクとしてハードマスク材料をエッチングするハードマスク材料エッチング工程と、ハードマスク材料の開口領域に対応する基板の非マスク領域に対して等方性エッチングを行い、ハードマスク材料の下部にアンダーカットを形成する等方性エッチング工程と、基板をエッチングするエッチングステップと保護膜を堆積させる堆積ステップとで反応ガスを切り替えてエッチングステップと堆積ステップとを交互に繰り返し、基板の非マスク領域及びハードマスク材料でマスクされているマスク領域に対して、基板の厚さ方向に選択エッチング性を有する第1の異方性エッチングを行う第1の異方性エッチング工程と、第1の異方性エッチング工程によって基板上からハードマスク材料が全て除去された後に、保護膜をマスクとして利用してエッチングステップと堆積ステップとを交互に繰り返すことにより、基板の厚さ方向に選択エッチング性を有する第2の異方性エッチングを行う第2の異方性エッチング工程と、を有する凹凸構造体の製造方法である。
第1態様によれば、ハードマスク材料のエッチング選択比と、堆積ステップで得られる保護膜を利用して、基板におけるハードマスク材料の開口領域(非マスク領域)と、ハードマスク材料で覆われる領域(マスク領域)とをそれぞれ第1の異方性エッチング工程、第2の異方性エッチング工程によってエッチングすることができる。第1の異方性エッチング工程と第2の異方性エッチング工程は連続的に実施することが可能である。
第1態様によれば、ハードマスク材料をパターニングする際の1回のリソグラフィプロセスのみで他に位置合わせが不要なため、高精度な加工を安定的に行うことができる。
(第2態様):第1態様に記載の凹凸構造体の製造方法において、基板に形成する凹凸の設計高さをL、ハードマスク材料の基板に対するエッチング選択比をAとするとき、ハードマスク材料形成工程にて基板上に形成するハードマスク材料の膜厚TをT=L/Aとすることができる。これにより、選択比Aが大きく、面内均一性に優れた材料を用いて、ウエハ全面で高精度なLが実現できるという効果がある。また、選択比Aの大きい材料を用いることで、Tを小さくすることができ、ハードマスク堆積プロセスの短縮を行うことができる。
第1の異方性エッチング工程では、エッチング選択比に従って、基板のエッチングとともにハードマスク材料もエッチングされる。ハードマスク材料の開口領域に対応する基板(非マスク領域)のエッチング量が基板の厚み方向にLとなったときに、ハードマスク材料が全てエッチングされるように、ハードマスク材料の膜厚Tを設計することが好ましい。
(第3態様):第1態様又は第2態様に記載の凹凸構造体の製造方法において、レジストのパターンにおける開口部の幅をW、開口部に隣接しているレジストによるマスク部の幅をWとするとき、W<Wである構成とすることができる。
第3態様によれば、保護膜の開口率の差によるエッチングレートの差を利用して、第1の異方性エッチングの際にハードマスク材料で覆われていた基板のマスク部の領域を第2の異方性エッチングにおいて優先的にエッチングすることができる。
(第4態様):第1態様から第3態様のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法において、等方性エッチング工程により、ハードマスク材料の下部に凹凸構造体の凸部の幅寸法を規定する基板平面方向の長さを有するアンダーカットを形成する構成とすることができる。
従来の方法では、微細な凸部を作るために、細かくアスペクト比の高いレジストマスクパターンを形成する必要があり、マスクの形状が不安定になるなどの問題があったが、第4態様によれば、等方性エッチングにより、凸部幅を定義することができるため、高精度な加工を安定的に行うことができる。
(第5態様):第1態様から第4態様のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法において、ハードマスク材料として、金属材料、酸化物材料や窒化物材料のうち少なくとも1つを用いることができる。
金属材料、酸化物材料や窒化物材料は、スパッタ法など気相で堆積が可能であり、基板内における膜厚の均一性を確保することができる。
(第6態様):第5態様に記載の凹凸構造体の製造方法において、ハードマスク材料として、SiOを用いることができる。
SiOはSi基板上に熱酸化やスパッタ法など気相形成によって均一性よく成膜することができる。また、SiOはSiとのエッチング選択比が一般的に100を超えるため、ハードマスク材料として有用である。
(第7態様):第1態様から第6態様のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法において、ハードマスク材料は気相成膜法によって形成される構成とすることができる。
気相成膜法は、基板上に均一性のよい膜を形成できる点で有益である。
(第8態様):第1態様から第7態様のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法において、基板として、SOI(Silicon On Insulator)構造の基板を用いることができる。
第8態様によれば、SOI構造の基板に埋め込まれた絶縁体層(埋め込み酸化膜)によってエッチングが止まるため、凸部の高さ制御が容易になる。また、基板上に凹凸形状を形成した後に、埋め込み酸化膜を除去することで凸部の取り出しが可能である。
(第9態様):第1態様から第8態様のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法において、等方性エッチング工程、第1の異方性エッチング工程、第2の異方性エッチング工程は、同じエッチング装置を用いて連続して実施される構成とすることができる。
同じエッチング装置を用いて、等方性エッチングに続けて異方性エッチングを実施することが好ましい。
(第10態様):第1態様から第9態様のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法において、凹凸構造体が中空針状体のマイクロニードルである構成とすることができる。
(第11態様):第1態様から第9態様のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法において、凹凸構造体がインクジェットヘッドのインク流路を構成する流路構造物である構成とすることができる。
(第12態様):第1態様から第9態様のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法において、凹凸構造体がナノインプリントに用いられるスタンプである構成とすることができる。
本発明によれば、1回のリソグラフィプロセスでハードマスク材料をパターニングした後は、等方性エッチング、第1の異方性エッチング、第2の異方性エッチングの各工程を通じてプロセス内でセルフアラインにより位置合わせが行われるため、高精度な加工を簡単に行うことができる。これにより、凹凸構造体を精度よく製造することができる。
本発明の実施形態に係る凹凸構造体の製造方法の手順を示したフローチャート 本実施形態による凹凸構造体の製造プロセスの説明図 図2(e)のアンダーカット部分の拡大図 本実施形態による凹凸構造体の製造プロセスの説明図 凹凸構造体の凸部の形状例を示す平面図 SOI基板を用いる例の説明図 圧電注射器の構成例を示す断面図 インク供給流路の構成例を示す断面図 ナノインプリントのスタンプとして用いる例の説明図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る凹凸構造体の製造方法の手順を示したフローチャートである。ここでは、シリコン(Si)基板を用いて凹凸構造体を製造する例を説明する。図2乃至図4は製造プロセスの説明図である。本例において、最終的に製作する目標形状の凹凸構造は図4(i)の符号40に示すような形状(例えば、中空マイクロニードル)が複数個アレイ状に並んだ構造体とする。なお、図2や他の図面に示す各層の厚さやそれらの比率は、説明の都合上、適宜変更して描いており、必ずしも実際の膜厚や比率を反映したものではない。
本実施形態の凹凸構造体は次の手順で製作される。
〔手順1〕まず、シリコンの基板上にハードマスク材料を形成する(図1のステップS12、「ハードマスク材料形成工程」に相当)。図2(a)はシリコン基板10の上にハードマスク材料12が一定の膜厚で形成された様子を示している。本例では、通常のシリコン基板(シリコンウエハ)を用いるが、これに限らず、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いてもよい。
<<ハードマスク材料について>>
ハードマスク材料とは、エッチングを行いたい材料(ここでは、シリコン)に対するエッチング条件でエッチングを行った場合に、被エッチング材料であるシリコンよりもエッチングが進みづらい材料のことである。本例では、シリコンをエッチングするプロセスにおいてフッ素ラジカルを用いている。このためフッ素と反応が進みづらい材料がハードマスク材料として用いられる。
また、本実施形態では、ハードマスク材料のエッチング選択比及びマスク開口率の差を利用して加工形状の制御(凹部の深さ、凸部の高さの形状制御)を行うため、基板面における面内均一性に優れる方法で膜形成可能な材料であることが望ましい。
本実施形態においてはハードマスク材料として、面内均一性に優れ、フッ素との反応が進み難いSiOを用いた。ハードマスク材料には、SiO以外にもフッ素ラジカルとの反応性が極めて低く、スパッタ法で堆積できるAlなどの酸化物やSiNなどの窒化物を用いることができる。また、反応性が低くフッ素ラジカルとの反応も進みづらいPtやAu、膜応力の制御が容易なNiCrなどの金属材料もハードマスク材料に適している。
さらに、金属とSiの反応により形成されるMoSiといったシリサイド材料はSiと比較してエッチングされづらく、Siとの界面が良好なため、ハードマスク材料として用いることができる。
ハードマスク材料は、上記に例示した材料に限らず、他の金属材料、酸化物材料や窒化物を用いることができる。
<<ハードマスク材料の形成方法について>>
基板上にハードマスク材料の膜層を形成する方法は、熱酸化法やスパッタ法、化学蒸着法(CVD:chemical vapor deposition)、蒸着などの気相形成を主とするウエハ内の均一性に優れた方法が好ましい。本実施形態で例示するハードマスク材料12であるSiOは熱酸化法、或いはTEOS-CVD法により形成することができる。また、MoSiやAl、NiCrなどはスパッタ法により形成することができる。
<<ハードマスク材料の選択比の評価方法について>>
ハードマスク材料12のエッチング選択比は、例えば次のような方法で評価することができる。シリコン基板上に50nm(ナノメートル)から1μm(マイクロメートル)の範囲の所定膜厚で堆積したハードマスク材料に対して、実際の凹凸構造の形成プロセスと同じパターン及び異方性エッチング条件を用いて、一定時間(例えば10分間)のBOSCHプロセスを行う。
そして、得られた基板の断面形状を走査型電子顕微鏡(SEM;Scanning Electron Microscope)などで観察し、ハードマスク材料で覆われていない部分(非マスク領域)のSiがエッチングされた深さXと、ハードマスク材料の膜厚減少量Xから、A=X/Xとしてハードマスク材料の選択比Aを求める。
<<ハードマスク材料の膜厚について>>
本実施形態においてシリコン基板10上に形成するハードマスク材料12の膜厚Tは、シリコン基板10に形成しようとする凹凸の設計高さをL(図4(g),(i)参照)、ハードマスク材料のエッチング選択比をAとした場合、T=L/Aとして形成される。これは、後述する第1の異方性エッチング(ボッシュ法)のプロセスにおいて、ハードマスク材料12の開口部18(非マスク領域)のシリコンが深さLだけ削れたときに、ハードマスク材料12の膜が全て削れてシリコン基板上から除去されるように(図4(g)参照)、エッチング選択比を考慮して設計される膜厚である。
なお、本明細書では、積層構造を表現するにあたり、シリコン基板10の表面から膜の厚み方向に離れる方向を「上」として表現する。図2ではシリコン基板10を水平に保持した状態でシリコン基板10の上面に、ハードマスク材料12の膜を形成した構成となっているため、重力の方向(図2の下方)を下方向としたときの上下の関係と一致している。ただし、シリコン基板10の姿勢を傾けたり、反転させたりすることも可能である。シリコン基板10の姿勢に依存する積層構造の積み重ね方向が必ずしも重力の方向を基準とする上下方向と一致しない場合についても、積層構造の上下関係を混乱なく表現するために、基板面を基準にして、その面から厚み方向に離れる方向を「上」と表現する。
〔手順2〕次に、ハードマスク材料の上にレジストをパターニングする(図1のステップS14、「レジストパターン形成工程」に相当)。図2(b)はハードマスク材料12の上にレジスト14がパターニングされた様子を示している。感光性レジスト材料(フォトレジスト)を用いてレジスト膜を形成した後、リソグラフィプロセスによって露光/現像の処理を行い、レジスト14のパターニングを行う。
製作しようとする凹凸構造体40(図4(i)参照)の形状に合わせてレジストパターンが形成される。レジストパターンにおいてレジスト14が残っている部分をマスク部16或いは被覆領域と呼ぶ。また、レジストパターンにおいてレジスト14が除去されている部分(図2(b)において符号18)をレジストパターンにおける開口部或いは非マスク領域と呼ぶ。
<<レジストパターンの設計方法>>
レジストパターンの形成を行う際に、レジストパターンの開口部18の幅(「開口部幅」といい、図2(b)において符号Wで示す)は、当該開口部18に隣接するマスク部16の幅(「マスク部幅」といい、図2(b)において符号Wで示す)よりも小さく設計される(W<W)。つまり、レジストパターンの開口部幅W(レジストで覆われていない部分の幅)は、他の開口部18までの幅(マスク部幅W)よりも小さくする。露光装置によって開口部幅Wの開口部18とマスク部幅Wのマスク部16のパターニングが行われ、開口部18に対応した領域のレジストが除去される。
本実施形態において最終的に製作しようとする微小凹凸の構造体(図4(i)の符号40参照)において隣接する凸部42同士の間隔が狭い方を開口部幅Wで定義し、隣接する凸部42の間隔が広い方をマスク部幅W−2×Wで規定する。これは、後述する第1の異方性エッチング(ボッシュ法)により開口部幅Wのシリコン領域を深掘りした後、ハードマスク材料が全て除去された状態で保護膜24をマスクとする第2の異方性エッチング(ボッシュ法)を連続的に実施し、第2の異方性エッチングにおいて、開口部幅Wとマスク部幅W−2×Wの大きさの差(保護膜24の開口率の差)によって、両者の領域のエッチングレートに差が生じることを利用し、マスク部幅Wのシリコン領域(凸部42の外周部分)を優先的にエッチングするためである。
例えば、開口部幅Wは、開口部18における最大見通し距離とすることができる。開口部18が円形の場合は直径、楕円形の場合には長径がWに相当する。マスク部幅Wは1つの開口部18の縁から次の(最も近い)開口部の縁までの最短距離とすることができる。
本実施形態では、マスクアライナ(一例として、ユニオン光学社製の露光装置PEM-6M)を用いて、開口部幅Wに対するマスク部幅W比(W/W)が1.5以上100以下の範囲となるレジストパターンの形成を行った。なお、マスクアライナに代えて、ステッパやスキャナといった縮小投影型のリソグラフィー装置を用いても良い。
〔手順3〕次に、パターニングされたレジスト14をマスクとしてハードマスク材料12をエッチングする(図1のステップS16、「ハードマスク材料エッチング工程」に相当)。図2(c)はレジスト14をマスクとして利用してハードマスク材料12がエッチングされた様子を示している。
<<ハードマスク材料のエッチング>>
図1のステップS14で形成したレジストパターンをマスクとして用いて、エッチングを行うことでハードマスク材料12のパターニングを行う。ここでのエッチングには、ウエットエッチング、ドライエッチングのいずれをも用いることが可能である。一例として、ハードマスク材料12がSiOであれば、HF系のエッチャントを用いたウエットエッチングが可能である。また、SiO膜に対しては、反応性イオンエッチング(RIE:reactive ion etching)を用いて発生させたフッ素ラジカルによるドライエッチングも可能である。
なお、レジストマスクパターンの開口部18には、レジスト14の表面張力によりエッチャントが入らないことがあるため、ウエットエッチングよりもドライエッチングでハードマスク材料12のエッチングを行うことが望ましい。
レジスト14の開口部18に対応する領域のハードマスク材料12が除去され、レジスト14のパターンに対応したハードマスク材料12のパターンが形成される。
〔手順4〕次に、レジスト14の剥離を行う(図1のステップS18)。図2(d)はレジスト14を剥離した後の様子が図示されている。レジストマスクの開口部18に対応する領域のハードマスク材料12をエッチングによって除去し(図2(c))、ハードマスク材料12のパターニングを行った後に、アッシングによりレジスト14の剥離を行う(図1のステップS18)。なお、レジストマスクは剥離せずにそのまま残すことも可能であり、その場合、手順4の工程は省略される。
〔手順5〕次に、パターニングされたハードマスク材料12をマスクとして用い、等方性エッチングにより、ハードマスク材料12の下部にアンダーカット20を入れる(図1のステップS20、「等方性エッチング工程」に相当)。
図2(e)は、ハードマスク材料12の下部にアンダーカット20が形成された様子を示している。図3は、図2(e)のアンダーカット部分の拡大図である。アンダーカット20は、ハードマスク材料12の縁(エッジ)12Aから基板の面方向(厚さ方向に直交する基板平面方向、図2(e)の横方向)に幅Wの寸法で形成される。このWは、目標形状の凹凸構造体40(図4(i)における凸部42の横幅の寸法に相当している。
図2(e)及び図3に示したように、等方性エッチングを行うことにより、シリコン基板10の厚み方向と面方向(基板平面方向)にエッチングが進行し、ハードマスク材料12の下部に横幅がWのアンダーカット20が形成される。
<<等方性エッチング装置について>>
本実施例では、エッチング装置としてBOSCHプロセス装置(住友精密工業社製Deep RIE装置MUC-21)を用い、SFガスを導入したプラズマにより、等方性エッチングを行った。ガス流量は300sccm、圧力40mTorr(約5.33Pa)、プラズマ電力2000Wにてエッチングを行い、100nm〜10μmの等方性エッチングを行った。
なお、等方性エッチングを実施するに際し、次のプロセスである異方性エッチングを続けて行うことができるため、BOSCHプロセス装置を用いることが好ましい。ただし、異方性エッチングを行うことができる他の装置(例えば、ULVAC社製のドライエッチング装置NE-500など)を用いることもできる。
〔手順6〕次に、ボッシュ法により、ハードマスク材料12の開口領域(開口部幅W)に対応するシリコンを異方性エッチングする(図1のステップS22、「第1の異方性エッチング工程」に相当)。
ボッシュ法は、エッチングステップと、保護膜の堆積ステップとを交互に繰り返しながら、基板の厚さ方向にエッチングを行う手法であり、エッチングステップと堆積ステッププロセスとで反応ガスの切り替えが行われる。
図4(f)は、ボッシュ法による第1の異方性エッチングの様子を示している。図示のように、基板の厚み方向にSiのエッチングが進行すると同時に、ハードマスク材料12もSiの選択比に従って膜厚が減少する。また、ボッシュ法の堆積ステップにより、アンダーカット20内に保護膜24の堆積物が充填されていく。
<<異方性エッチング装置について>>
本実施例では、エッチング装置として、BOSCHプロセス装置(住友精密工業社製Deep RIE装置MUC-21)を用いてCガス及びSFガスを交互に導入し、堆積とエッチングを繰り返すことで、側壁部の保護をしつつ異方性エッチングを行った。
側壁部の保護膜24を堆積する際には、等方性エッチング(図1のステップS20)によりハードマスク材料12の下面に入ったアンダーカット20内にも保護膜24が堆積され、堆積ステップとエッチングステップを交互に繰り返すプロセスの中で、アンダーカット20内に保護膜24が厚く堆積される。
実施例において、一例として、Cの流量100sccm、圧力15mTorr(約2.00Pa)、プラズマ電力1500Wにて側壁部の保護を、SF流量300sccm、圧力40mTorr(約5.33Pa)、プラズマ電力2000Wにてエッチングを交互に行った。
〔手順7〕手順6のボッシュ法によるSiの異方性エッチングが進行し、ハードマスク材料12の膜厚T×選択比Aのエッチング深さ(L=T×A)だけSiのエッチングが進行したところで、ハードマスク材料12が全てエッチングされる(図1のステップS24、図4(g)参照)。
〔手順8〕ハードマスク材料12がエッチングによって消失した後、さらにボッシュ法による異方性エッチングのプロセスを継続し、これまでハードマスク材料12でマスクされていた領域(マスク部幅Wに相当する外周部の領域)のエッチングを行う(図1のステップS26、「第2の異方性エッチング工程」に相当)。
すなわち、アンダーカット20内部に堆積された保護膜24(横幅W)をマスクとしてボッシュ法による第2の異方性エッチングを行い、開口部幅Wの凹部44の外側における凸部42の外形(外周側壁部42A)と次の凸部(図示せず)までの間隔(幅W)に相当する凹部46領域を形成する(図4(h)参照)。
ボッシュ法においては、マスク開口率が大きい領域ほどシリコンのエッチングレートが早いという性質がある。このため、開口部幅Wと比較して開口率が大きい部分(マスク部幅Wの領域)ではSiのエッチングレートが早い性質にしたがって、Wの領域が優先的にエッチングされる。このようなエッチングレートの差を利用して、マスク部幅Wの領域を所望の深さ(L=L)までエッチングする。
反応ガスを切り替えて、保護膜24の堆積ステップと、エッチングステップとが交互に繰り返されるため、エッチングの進行とともに凸部42の外周側壁部42A及び内周側壁部42Bに保護膜24が堆積される。こうして、目標とする設計高さLの凹凸形状が得られる。なお、開口率の差によるエッチングレートの差を反映して開口部幅Wの領域についてもエッチングは進むため、凹部44の深さ(凸部42の内周側の高さL1)は、その分Lよりも僅かに大きいものとなりうる。
第1の異方性エッチング工程(図1のステップS22)と第2の異方性エッチング工程(図1のステップS26)は連続して実施され、ステップS22からステップS26の工程は一連の深掘りエッチング処理の工程として把握することができる。
〔手順9〕その後、保護膜24を除去する(図1のステップS28、「保護膜除去工程」)。こうして、凹凸高さL、凸部42の幅(肉厚)Wの形状を持つ凹凸構造体40を得る。なお、実際のシリコン基板10には、図4(i)に示す凹凸構造体40を1つの構造単位(例えば、1本の中空マイクロニードル)として、これが基板面内に複数個配列(1次元配列又は2次元配列)された凹凸構造群(例えば、マイクロニードル群)として形成される。
<凹凸構造の形態例>
凹凸構造体の平面視形状は特に制限はなく、様々な形態が可能である。図5(a)〜(e)に各種の凹凸構造体の上面図を例示した。各図における4−4線は、図4(i)の断面図で説明している切断面の場所である。
図5(a)に示すように、平面視で円環状の凸部42を有する構造とすることができる。また、図5(b)に示すように、平面視で楕円環状の凸部42を有する構造とすることができる。或いはまた、図5(c)、(d)に示すように平面視で矩形環状の凸部42を有する構造とすることができる。図5(c)は正方形、図5(d)は長方形を例示しているが、四角形(矩形)に限らず、三角形、五角形など他の多角形であってもよい。また、必ずしも環状(平面視で閉じた図形)である必要はなく、直線、曲線、若しくはこれらの適宜の組み合わせによって得られる任意の図形形状とすることができる。
図5(e)では、平面視で2本平行に並んだ直線状の凸部42を有する凹凸構造体の例が示されている。
<変形例1>
保護膜24は必ずしも除去する必要はなく、保護膜除去工程(図1のステップS28)は省略することができる。ボッシュ法の堆積プロセスで形成される保護膜24を残し、保護膜24を有する凹凸構造体を得ることもできる。
保護膜24はフッ素を含有し、耐アルカリ性、撥液性を有する。したがって、凹凸構造体の用途によっては、保護膜24を残し、保護膜24の機能により耐アルカリ性、撥液性に優れた構造体とすることが好ましい。例えば、マイクロニードルや他の流路構造物の場合に、保護膜24を残す形態とすることができる。
<変形例2>
シリコン基板として、通常のシリコンウエハに代えて、SOI構造の基板を用いることができる。図6はSOI基板を用いて凹凸構造体を作成した例である。図6(a)に示すように、SOI基板50は、シリコン基板51(第1のシリコン層、「ハンドル層」)の上にBOX層と呼ばれる埋め込み酸化膜(SiO膜)52と単結晶のシリコン層53(第2のシリコン層、「デバイス層」)が積層された積層構造を有する。
基板表面のシリコン層53が被エッチング材料であり、図1乃至図5で説明したシリコン基板10に相当するものとなる。図6(a)に示したSOI基板50のシリコン層53に対して、図1で説明した加工プロセスと同様のプロセスが適用されることにより、図6(b)に示すように、凸部42を持つ凹凸構造体40が形成される。
SOI構造の基板を用いることにより、第2の異方性エッチング工程(図1のステップS26)において、埋め込み酸化膜52がエッチングストップ層として機能し、埋め込み酸化膜52によってエッチングが止まるため、凸部42高さ(L1又はL2)の制御が容易になる。図6(b)では、開口部幅Wの領域のエッチングが埋め込み酸化膜52によって止まる例が示されている。
また、図6(b)において埋め込み酸化膜52を除去することで凸部42の取り出しが可能である。このため、例えば、中空針のマイクロニードル(凹凸構造体40)を作製した後に、埋め込み酸化膜52を除去してマイクロニードルの部分を取り出し、この作製したマイクロニードルをシリンジの部分(図6中図示せず、図7参照)へ取り付けるなどの組み立てが容易である。
<用途例1>
次に、図1乃至図6で説明した方法によって形成される凹凸構造体の利用例について説明する。図7は圧電注射器への適用例を示す図である。
圧電注射器70は、中空筒状の凹凸構造体であるマイクロニードル(ここでは中空針)72と、液室74を構成する流路部材76と、振動板78と、圧電素子80と、を含んで構成される。振動板78は液室74の一部の面(図7において下面)を構成する。振動板78に接合されている圧電素子80は第1電極82と第2電極84との間に圧電体86が介在する積層構造を有する。第1電極82と第2電極84の間に駆動電圧を印加することによって圧電体86を変形させることで振動板78を膜厚方向に変位させることができる。
マイクロニードル72は、図1乃至図6で説明した方法によって作製されるものである。流路部材76と圧電素子80の積層構造体は別途の製造プロセスによって作製される。例えば、SOI構造の表面シリコン層(振動板78となる部分)の上に第1電極82、圧電体86、第2電極84の各膜を順次、スパッタ法にて成膜し、その後ハンドル層の一部を裏側からエッチングして液室74となる凹部を形成する。
或いはまた、流路部材76、振動板78、圧電素子80をそれぞれ別々に作製し、これらを貼り合わせてもよい。
本実施形態で説明した方法によって作製したマイクロニードル72を図7のように、液室74を形成する流路部材76、振動板78、圧電素子80と貼り合わせることで、圧電注射器70を得ることができる。
このような圧電注射器70によれば、液室74内に液状の薬剤やインクなどの液体を充填しておき、圧電駆動によりマイクロニードル72の中空部(流体マイクロチャネル)73から液体を押し出すことができる。また、液室74を広げる方向に圧電素子80を駆動することにより、マイクロニードル72の中空部73を通して外部から液室74内に液体を吸い込むことができる。例えば、体内から血液を採取することができる。
中空のマイクロニードル72を製造する場合、W、W、W、Lの各寸法の目安は例えば次のとおりである。
=1〜100μm
/W=1.5〜100
=1〜100μm
L=10〜900μm
<用途例2>
図7で説明した圧電注射器70の構成は、インクジェットヘッドに応用することができる。圧電注射器70のマイクロニードル72の部分がインク吐出用のノズルとして機能する。図7で説明した液室74にインクを充填し、圧電駆動によってインクを吐出させるインクジェットヘッドとして用いることができる。
<用途例3>
図8は、他の用途例に係るインク供給流路の構成例である。
図8に示したインクの供給流路構造90は、図1乃至図6で説明した方法によって形成される滴下型流路構造物92(「流路構造物」に相当)と、インク室94の側壁面を構成する側壁部材96と、インク室94の底面を構成する底板部材98と、を含んで構成される。
滴下型流路構造物92は、図7で説明したマイクロニードル72と同様の流体マイクロチャネル93を有する。図8の上側からインクが供給され、滴下型流路構造物92の流体マイクロチャネル93を通してインク室94にインクが滴下する構成となっている。
このような構成によれば、インク室94に対して点滴のように、少しずつインクを滴下供給する流路構造を実現することができる。
なお、図8の構造は、インクに限らず、薬液その他の液体を滴下供給する手段として利用することができる。
インクジェットヘッドその他の流路構造物を製造する場合、W、W、W、Lの各寸法の目安は例えば次のとおりである。
=1〜100μm
/W=1.5〜100
=1〜300μm
L=10〜700μm
<用途例4>
図9は、ナノインプリントのスタンプ(モールド)として用いる例を示している。ナノインプリントは、微細な凹凸構造を有する原版(スタンプ)をレジストに押し当てて、原版上の凹凸パターンをレジストに転写する技術である。原版となるスタンプを図1乃至図6で説明した方法によって形成することができる。
図9(a)に示すように、基板100の最表層が平坦化され、この平坦化層102の上にレジスト110の膜が形成される。このレジスト110に対して、図9(b)に示すように、スタンプ112の凹凸構造114を押し付け、その後、スタンプ112を剥離する(図9(c)。これにより、レジスト110は、スタンプ112の凹凸と逆の凹凸形状でパターニングされる。
このようにレジスト110をパターニングするナノインプリントのスタンプ112として本実施形態による凹凸構造体を用いることができる。
ナノインプリントのスタンプを製造する場合、W、W、W、Lの各寸法の目安は例えば次のとおりである。
=10nm〜100μm
/W=1.5〜100
=5nm〜1μm
L=30nm〜100μm
<本実施形態の利点>
(1)本実施形態ではリソグラフィプロセスが1回であり、セルフアラインにより位置合わせを行うため、高精度な加工を安定的に行うことができる。
(2)凸部42の形状として、図5(a)〜(d)に例示したように、円筒型や四角筒型など、基板面内で閉じている形状を加工した場合、外周と内周の重心が確実に一致する。
(3)一方、図5(e)に例示したように、閉じていない線型のパターンを用いた場合、線方向に均一に加工することができる。
(4)ボッシュ法ではエッチングステップと堆積ステップとが交互に繰り返されるため、本実施形態によってマイクロニードルを作製した場合には、凸部側壁がノコギリ状の形状となる。無痛針においては、針の先端が3次元的に鋭利で、かつ、側壁がノコギリ状の形状をしている「蚊の針」を模した形状が良いとされている。
基板上に複数の針状体がアレイ状に立設された無痛針を製造する場合に、ボッシュ法以外のエッチングでは針の側面が平滑になり、また、針の上面は平坦な構造になる。
この点、本実施形態で説明したようにボッシュ法でエッチング(第1の異方性エッチング、第2の異方性エッチング)を行った場合、側面がノコギリ状となる。このため、針を差し込む際の抵抗が抑制され、痛みを低減できる。
(5)本実施形態によれば、基板上に複数の凹凸形状を1度に形成することができる。このため、1度に大量のマイクロニードルを形成することができる。さらに、基板上に複数のマイクロニードルをアレイ状に形成することで、採血や投薬個所へのアクセスを確実なものにできる。
本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有するものにより、多くの変形が可能である。
10…基板、12…ハードマスク材料、14…レジスト、16…マスク部、18…開口部、20…アンダーカット、24…保護膜、40…凹凸構造体、42…凸部、50…SOI基板、72…マイクロニードル、92…滴下型流路構造物、112…スタンプ

Claims (12)

  1. 基板をエッチングすることによって凹凸構造体を製造する方法であって、
    前記基板上にハードマスク材料を形成するハードマスク材料形成工程と、
    前記ハードマスク材料上にリソグラフィプロセスによりレジストのパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
    前記レジストのパターンをマスクとして前記ハードマスク材料をエッチングするハードマスク材料エッチング工程と、
    前記ハードマスク材料の開口領域に対応する前記基板の非マスク領域に対して等方性エッチングを行い、前記ハードマスク材料の下部にアンダーカットを形成する等方性エッチング工程と、
    前記基板をエッチングするエッチングステップと保護膜を堆積させる堆積ステップとで反応ガスを切り替えて前記エッチングステップと前記堆積ステップとを交互に繰り返し、前記基板の前記非マスク領域及び前記ハードマスク材料でマスクされているマスク領域に対して、前記基板の厚さ方向に選択エッチング性を有する第1の異方性エッチングを行う第1の異方性エッチング工程と、
    前記第1の異方性エッチング工程によって前記基板上から前記ハードマスク材料が全て除去された後に、前記保護膜をマスクとして利用して前記エッチングステップと前記堆積ステップとを交互に繰り返すことにより、前記基板の厚さ方向に選択エッチング性を有する第2の異方性エッチングを行う第2の異方性エッチング工程と、
    を有する凹凸構造体の製造方法。
  2. 前記基板に形成する凹凸の設計高さをL、前記ハードマスク材料の前記基板に対するエッチング選択比をAとするとき、前記ハードマスク材料形成工程にて前記基板上に形成する前記ハードマスク材料の膜厚TをT=L/Aとする請求項1に記載の凹凸構造体の製造方法。
  3. 前記レジストのパターンにおける開口部の幅をW、前記開口部に隣接している前記レジストによるマスク部の幅をWとするとき、W<Wである請求項1又は2に記載の凹凸構造体の製造方法。
  4. 前記等方性エッチング工程により、前記ハードマスク材料の下部に前記凹凸構造体の凸部の幅寸法を規定する基板平面方向の長さを有する前記アンダーカットを形成する請求項1から3のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法。
  5. 前記ハードマスク材料として、金属材料、酸化物材料のうち少なくとも1つを用いる請求項1から4のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法。
  6. 前記ハードマスク材料として、SiOを用いる請求項5に記載の凹凸構造体の製造方法。
  7. 前記ハードマスク材料は、気相成膜法によって形成される請求項1から6のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法。
  8. 前記基板として、SOI(Silicon On Insulator)構造の基板を用いる請求項1から7のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法。
  9. 前記等方性エッチング工程、前記第1の異方性エッチング工程、前記第2の異方性エッチング工程は、同じエッチング装置を用いて連続して実施される請求項1から8のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法。
  10. 前記凹凸構造体が中空針状体のマイクロニードルである請求項1から9のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法。
  11. 前記凹凸構造体がインクジェットヘッドのインク流路を構成する流路構造物である請求項1から9のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法。
  12. 前記凹凸構造体がナノインプリントに用いられるスタンプである請求項1から9のいずれか1項に記載の凹凸構造体の製造方法。
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