JP5888444B2 - 空気電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、空気電池内における放電生成物の析出位置を自在に制御できる空気電池システムに関する。
空気電池は、金属単体又は金属化合物を負極活物質に、酸素を正極活物質に利用した、充放電可能な電池である。正極活物質である酸素は空気から得られるため、電池内に正極活物質を封入する必要がないことから、理論上、空気電池は、固体の正極活物質を用いる二次電池よりも大きな容量を実現できる。
空気電池の一種であるリチウム空気電池においては、放電の際、負極では式(I)の反応が進行する。
2Li→2Li+2e (I)
式(I)で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、空気極に到達する。そして、式(I)で生じたリチウムイオン(Li)は、負極と空気極に挟持された電解質内を、負極側から空気極側に電気浸透により移動する。
また、放電の際、空気極では式(II)及び式(III)の反応が進行する。
2Li+O+2e→Li (II)
2Li+1/2O+2e→LiO (III)
生じた過酸化リチウム(Li)及び酸化リチウム(LiO)は、固体として空気極に蓄積される。
充電時においては、負極において上記式(I)の逆反応、空気極において上記式(II)及び(III)の逆反応がそれぞれ進行し、負極において金属リチウムが再生するため、再放電が可能となる。
空気電池の空気極には、主に空気が供給される。空気電池に供給される空気の制御を目的とした技術として、特許文献1には、筐体、及び当該筐体内に収容される発電部を備え、当該筐体には、開閉操作が可能な気体供給部と、開閉操作が可能な気体排出部と、当該筐体内の圧力を調整する圧力調整部とが設けられることを特徴とする、空気電池システムが開示されている。
特開2010−267476号公報
特許文献1の請求項2及び請求項5には、当該文献に開示された空気電池システムにおいて、電池始動時には、気体供給部及び気体排出部が閉じられ、圧力調整部により筐体内が加圧されること、並びに、電池停止時には、気体供給部及び気体排出部が閉じられ、圧力調整部により筐体内が減圧されることが記載されている。しかし、放電生成物が空気極内の所定の部位に多く析出した場合、酸素が空気極全体に浸透しにくくなったり、リチウムイオンを負極側に十分供給しにくくなったりするおそれがあるが、単に筐体内の圧力を変えるのみでは、これらの課題を解決することはできない。
本発明は、上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、空気電池内における放電生成物の析出位置を自在に制御できる空気電池システムを提供することを目的とする。
本発明の空気電池システムは、少なくとも空気極、負極、並びに、当該空気極及び当該負極の間に介在する電解質層を備える空気電池を備える空気電池システムであって、さらに、前記空気電池の空気極側にガスを供給し、且つ、前記空気極への前記ガスの供給量を変化させることができるガス供給手段、前記ガスの利用量を測定するガス利用量測定手段、前記ガス利用量測定手段により測定されるガスの利用量に基づき、前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給する必要性の有無を判定する判定手段、並びに、前記判定手段により前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが必要と判定された場合に、前記ガスの供給量を所定量以上とする多量供給モードを選択し、前記判定手段により前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが不要と判定された場合に、前記ガスの供給量を前記所定量未満とする少量供給モードを選択し、選択した運転モードに基づきガス供給手段を制御する、ガス制御手段、を備え、前記ガス供給手段は、前記空気極に接して設けられた空気極側ガス流路を備え、前記空気極側ガス流路は、当該空気極側ガス流路の断面積以下の互いに異なる面積を有する2以上のガス透過孔を備えるガス供給量調節装置を備え、前記ガス供給量調節装置は、前記空気極側ガス流路の出口近傍に、前記2以上のガス透過孔の内の1つが当該空気極側ガス流路の出口に接するように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、ガスの供給圧力や供給量を調節することにより、放電反応により生じた過酸化リチウム(Li)及び酸化リチウム(LiO)等の放電生成物の空気電池内部における析出位置を制御でき、その結果、空気極内部の酸素の拡散経路、及び空気極から負極までの電解質層を介した金属イオンの伝導経路を十分確保できる。
本発明に使用される空気電池の層構成の一例を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図である。 第1の空気電池システムの空気電池における空気極及び空気極側ガス流路の層構成の一部を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図である。 第2の空気電池システムに使用されるガス供給量調節装置の正面図、並びに、当該ガス供給量調節装置が備え付けられた、第2の空気電池システムの空気電池における空気極及び空気極側ガス流路の層構成の一部を示す断面模式図である。 本発明に係る第1の空気電池システムの制御の典型例を示したフローチャートである。 本発明に係る第2の空気電池システムの制御の典型例を示したフローチャートである。 従来の空気電池における空気極及び空気極側ガス流路の層構成の一部を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図である。
本発明の第1の空気電池システムは、少なくとも空気極、負極、並びに、当該空気極及び当該負極の間に介在する電解質層を備える空気電池を備える空気電池システムであって、さらに、前記空気電池の空気極側にガスを供給し、且つ、前記空気電池の空気極内部においてガスの供給圧力に差を設けることができるガス供給手段、前記空気電池の放電電気量を測定する放電電気量測定手段、前記放電電気量測定手段により測定される空気電池の放電電気量に基づき、前記空気電池の空気極内部まで前記ガスを供給する必要性の有無を判定する判定手段、並びに、前記判定手段により前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが必要と判定された場合に、前記空気極内部において前記ガスの圧力に差を設ける圧力差付与モードを選択し、前記判定手段により前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが不要と判定された場合に、前記空気極内部において前記ガスの圧力を均一にする圧力均一モードを選択し、選択した運転モードに基づきガス供給手段を制御する、ガス制御手段、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の空気電池システムは、少なくとも空気極、負極、並びに、当該空気極及び当該負極の間に介在する電解質層を備える空気電池を備える空気電池システムであって、さらに、前記空気電池の空気極側にガスを供給し、且つ、前記空気極への前記ガスの供給量を変化させることができるガス供給手段、前記ガスの利用量を測定するガス利用量測定手段、前記ガス利用量測定手段により測定されるガスの利用量に基づき、前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給する必要性の有無を判定する判定手段、並びに、前記判定手段により前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが必要と判定された場合に、前記ガスの供給量を所定量以上とする多量供給モードを選択し、前記判定手段により前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが不要と判定された場合に、前記ガスの供給量を前記所定量未満とする少量供給モードを選択し、選択した運転モードに基づきガス供給手段を制御する、ガス制御手段、を備えることを特徴とする。
本発明の第1及び第2の空気電池システムは、いずれも、(1)空気電池、(2)ガス供給手段、(3)測定手段、(4)判定手段、及び(5)ガス制御手段を備える点で共通する。そこで、本明細書においては、第1及び第2の空気電池システムを構成するこれら5つの発明特定事項について項を分けて順に説明し、各空気電池システム固有の特徴については、各項においてその都度説明することとする。また、本明細書の末尾において、各空気電池システムの制御例について説明する。
1.空気電池
本発明に使用される空気電池は、少なくとも空気極、負極、及び、当該空気極及び当該負極の間に介在する電解質層を備える。図1は、本発明に使用される空気電池の層構成の一例を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図である。なお、本発明に使用される空気電池は、必ずしもこの例のみに限定されるものではない。
空気電池100は、空気極層2及び空気極集電体4を備える空気極6と、負極活物質層3及び負極集電体5を備える負極7と、空気極6及び負極7に挟持される電解質層1を備える。
以下、本発明に使用される空気電池を構成する、空気極、負極、及び電解質層、並びに当該空気電池に好適に使用されるセパレータ及び電池ケースについて、詳細に説明する。
本発明に使用される空気極は、好ましくは空気極層を備え、通常、空気極集電体、及び当該空気極集電体に接続された空気極リードをさらに備える。
本発明に使用される空気極層は、少なくとも導電性材料を含有する。さらに、必要に応じて、触媒及び結着剤の少なくとも一方を含有していても良い。
本発明に使用される導電性材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば炭素材料、ペロブスカイト型導電性材料、多孔質導電性ポリマー及び金属多孔体等を挙げることができる。特に、炭素材料は、多孔質構造を有するものであっても良く、多孔質構造を有しないものであっても良いが、本発明においては、多孔質構造を有するものであることが好ましい。比表面積が大きく、多くの反応場を提供することができるからである。多孔質構造を有する炭素材料としては、具体的にはメソポーラスカーボン等を挙げることができる。一方、多孔質構造を有しない炭素材料としては、具体的にはグラファイト、アセチレンブラック、カーボンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンファイバー等を挙げることができる。空気極層における導電性材料の含有量としては、例えば、空気極層全体の質量を100質量%としたとき、10〜99質量%、中でも50〜95質量%であることが好ましい。導電性材料の含有量が少なすぎると、反応場が減少し、電池容量の低下が生じる可能性があり、導電性材料の含有量が多すぎると、相対的に触媒の含有量が減り、充分な触媒機能を発揮できない可能性があるからである。
本発明に使用される空気極用の触媒としては、例えば、酸素活性触媒が挙げられる。酸素活性触媒の例としては、例えば、ニッケル、パラジウム及び白金等の白金族;コバルト、マンガン又は鉄等の遷移金属を含むペロブスカイト型酸化物;ルテニウム、イリジウム又はパラジウム等の貴金属酸化物を含む無機化合物;ポルフィリン骨格又はフタロシアニン骨格を有する金属配位有機化合物;酸化マンガン等が挙げられる。空気極層における触媒の含有割合としては、特に限定されるものではないが、例えば、空気極層全体の質量を100質量%としたとき、0〜90質量%、中でも1〜90質量%であることが好ましい。
電極反応がよりスムーズに行われるという観点から、上述した導電性材料に触媒が担持されていてもよい。
上記空気極層は、少なくとも導電性材料を含有してれば良いが、さらに、導電性材料を固定化する結着剤を含有することが好ましい。結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や、スチレン・ブタジエンゴム(SBRゴム)等のゴム系樹脂等を挙げることができる。空気極層における結着剤の含有割合としては、特に限定されるものではないが、例えば、空気極層全体の質量を100質量%としたとき、1〜40質量%、中でも1〜10質量%であることが好ましい。
空気極層の作製方法としては、例えば、上記導電性材料を含む空気極層の原料等を、混合して圧延する方法や、当該原料に溶媒を加えてスラリーを調製し、後述する空気極集電体に塗布する方法等が挙げられるが、必ずしもこれらの方法に限定されない。スラリーの空気極集電体への塗布方法としては、例えば、スプレー法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、グラビア印刷法、ダイコート法等の公知の方法が挙げられる。
上記空気極層の厚さは、空気電池の用途等により異なるものであるが、例えば2〜500μm、中でも5〜300μmであることが好ましい。
本発明に使用される空気極集電体は、空気極層の集電を行うものである。空気極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、カーボン等を挙げることができる。空気極集電体の形状としては、例えば箔状、板状、及びメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。中でも、本発明においては、集電効率に優れるという観点から、空気極集電体の形状がメッシュ状であることが好ましい。この場合、通常、空気極層の内部にメッシュ状の空気極集電体が配置される。さらに、本発明に使用される空気電池は、メッシュ状の空気極集電体により集電された電荷を集電する別の空気極集電体(例えば箔状の集電体)を備えていても良い。また、本発明においては、後述する電池ケースが空気極集電体の機能を兼ね備えていても良い。
空気極集電体の厚さは、例えば10〜1000μm、中でも20〜400μmであることが好ましい。
本発明に使用される負極は、好ましくは負極活物質を含有する負極活物質層を備え、通常、負極集電体、及び当該負極集電体に接続された負極リードをさらに備える。
本発明に使用される負極活物質層は、金属材料、合金材料、及び炭素材料からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む負極活物質を含有する。負極活物質に用いることができる金属及び合金材料としては、具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム等の第2族元素;アルミニウム等の第13族元素;亜鉛、鉄等の遷移金属;これらの金属を含有する合金;又は、これらの金属を含有する金属酸化物、金属窒化物、金属硫化物等の化合物;を例示することができる。
リチウム元素を含有する合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属酸化物としては、例えばリチウムチタン酸化物等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属窒化物としては、例えばリチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物等を挙げることができる。また、負極活物質層には、固体電解質をコートしたリチウムを用いることもできる。
上記負極活物質層は、負極活物質のみを含有するものであっても良く、負極活物質の他に、導電性材料及び結着剤の少なくとも一方を含有するものであっても良い。例えば、負極活物質が箔状である場合は、負極活物質のみを含有する負極活物質層とすることができる。一方、負極活物質が粉末状である場合は、負極活物質及び結着剤を含有する負極活物質層とすることができる。なお、結着剤の種類及び含有割合については上述した通りである。
負極活物質層が含有する導電性材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば炭素材料、ペロブスカイト型導電性材料、多孔質導電性ポリマー及び金属多孔体等を挙げることができる。炭素材料は、多孔質構造を有するものであっても良く、多孔質構造を有しないものであっても良い。多孔質構造を有する炭素材料としては、具体的にはメソポーラスカーボン等を挙げることができる。一方、多孔質構造を有しない炭素材料としては、具体的にはグラファイト、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ及びカーボンファイバー等を挙げることができる。
本発明に使用される負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば銅、ステンレス、ニッケル、カーボン等を挙げることができる。負極集電体は、これらの内、SUS及びNiを用いることが好ましい。上記負極集電体の形状としては、例えば箔状、板状及びメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。本発明においては、後述する電池ケースが負極集電体の機能を兼ね備えていても良い。
本発明に使用される電解質層は、空気極層及び負極活物質層の間に保持され、空気極層及び負極活物質層との間で金属イオンを交換する働きを有する。
電解質層には、電解液、ゲル電解質、及び固体電解質等を用いることができる。これらは、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
電解液としては、水系電解液及び非水系電解液を用いることができる。
非水系電解液の種類は、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択することが好ましい。例えば、リチウム空気電池に用いる非水系電解液としては、通常、リチウム塩及び非水溶媒を含有したものを用いる。上記リチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClO及びLiAsF等の無機リチウム塩;LiCFSO、LiN(SOCF(Li−TFSA)、LiN(SO及びLiC(SOCF等の有機リチウム塩等を挙げることができる。上記非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、エチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル(AcN)、ジメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びこれらの混合物等を挙げることができる。非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.5〜3mol/Lである。
本発明においては、非水系電解液又は非水溶媒として、例えば、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(PP13TFSA)、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(P13TFSA)、N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(P14TFSA)、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(DEMETFSA)、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(TMPATFSA)に代表されるような、イオン性液体等の低揮発性液体を用いても良い。
上記非水溶媒のうち、上記式(II)又は(III)で表される酸素還元反応を進行させるために、酸素ラジカルに安定な電解液溶媒を用いることがより好ましい。このような非水溶媒の例としては、アセトニトリル(AcN)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(PP13TFSA)、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(P13TFSA)、N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(P14TFSA)等が挙げられる。
水系電解液の種類は、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択することが好ましい。例えば、リチウム空気電池に用いる水系電解液としては、通常、リチウム塩及び水を含有したものを用いる。上記リチウム塩としては、例えばLiOH、LiCl、LiNO、CHCOLi等のリチウム塩等を挙げることができる。
本発明に使用されるゲル電解質は、通常、非水系電解液にポリマーを添加してゲル化したものである。例えば、リチウム空気電池の非水ゲル電解質は、上述した非水系電解液に、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)又はポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリマーを添加し、ゲル化することにより得られる。本発明においては、LiTFSA(LiN(CFSO)−PEO系の非水ゲル電解質が好ましい。
固体電解質としては、硫化物系固体電解質、酸化物系固体電解質、及びポリマー電解質等を用いることができる。
硫化物系固体電解質としては、具体的には、LiS−P、LiS−P、LiS−P−P、LiS−SiS、LiS−SiS、LiS−B、LiS−GeS、LiI−LiS−P、LiI−LiS−SiS−P、LiS−SiS−LiSiO、LiS−SiS−LiPO、LiPS−LiGeS、Li3.40.6Si0.4、Li3.250.25Ge0.76、Li4−xGe1−x等を例示することができる。
酸化物系固体電解質としては、具体的には、LiPON(リン酸リチウムオキシナイトライド)、Li1.3Al0.3Ti0.7(PO、La0.51Li0.34TiO0.74、LiPO、LiSiO、LiSiO等を例示することができる。
ポリマー電解質は、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択することが好ましい。例えば、リチウム空気電池のポリマー電解質は、通常、リチウム塩及びポリマーを含有する。リチウム塩としては、上述した無機リチウム塩及び有機リチウム塩の少なくともいずれか1つを使用できる。ポリマーとしては、リチウム塩と錯体を形成するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
本発明に使用される空気電池は、空気極及び負極の間に、セパレータを備えていてもよい。上記セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン製の多孔膜;及びポリプロピレン等の樹脂製の不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
セパレータに使用できるこれらの材料は、上述した電解液を含浸させることにより、電解液の支持材として使用することもできる。
本発明に使用される空気電池は、通常、空気極、負極、及び電解質層等を収納する電池ケースを備えることが好ましい。電池ケースの形状としては、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。電池ケースは、大気開放型の電池ケースであっても良く、密閉型の電池ケースであっても良い。大気開放型の電池ケースは、少なくとも空気極層が十分に大気と接触可能な構造を有する電池ケースである。一方、電池ケースが密閉型電池ケースである場合は、密閉型電池ケースに、気体(空気)の導入管及び排気管が設けられることが好ましい。空気極に供給される気体については後述する。
電池ケース内には、電池ケースの構造に応じて、酸素透過膜や、撥水膜を設けてもよい。
2.ガス供給手段
2−1.第1の空気電池システムについて
本発明の第1の空気電池システムにおいて使用されるガス供給手段は、空気電池の空気極側にガスを供給し、且つ、当該空気電池の空気極内部においてガスの供給圧力に差を設けることができるガス供給手段である。当該ガス供給手段において、空気極側にガスを供給する手段と、ガスの供給圧力に差を設ける手段とは、異なる装置が担ってもよいし、同じ1つの装置が担ってもよい。
ガス供給手段から供給されるガスは、酸素濃度が高いことが好ましく、乾燥空気や純酸素であることがより好ましい。また、放電時には酸素濃度を高くし、充電時には酸素濃度を低くすることが好ましい。
ガス供給手段のうち、空気極側にガスを供給する手段の例としては、酸素を供給する酸素ガスボンベや、空気を供給するコンプレッサ等が挙げられる。
本発明の第1の空気電池システムにおいて、ガス供給手段は、空気極に接して設けられた空気極側ガス流路を備え、空気極側ガス流路は、その内部に1又は2以上のガス拡散抑制壁を備え、当該ガス拡散抑制壁は、当該空気極側ガス流路の断面積よりも小さい面積を有し、且つ、当該面積が温度条件、時間、又は空気電池の放電電気量によって可変であり、当該ガス拡散抑制壁は、その外周の一部を空気極側ガス流路の内壁と共有し、且つ、空気極側ガス流路のガス流れ方向に対し略垂直となるように配置されていることが好ましい。
以下、本発明との比較のため、従来の空気電池における空気極側のガス供給について説明する。
図6は、従来の空気電池における空気極及び空気極側ガス流路の層構成の一部を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図である。図6には、空気極31及び空気極側ガス流路32が積層し、且つ、空気極側ガス流路32中に、図の右側から左側にかけてガスが流通する様子が描かれている。なお、図中の黒矢印はガスの流通方向及び流通するガスの量及び/又は圧力を示し、当該黒矢印が太いほど流通するガスの量が多いこと及び/又は圧力が高いことを示す。また、図中の二重波線は図の省略を示す。
図6に示すように、従来の空気電池の空気極側のガス制御は、ガスを一定量及び/又は一定の圧力で、空気極内部に均等に分配していた。このため、供給されるガスの圧力が高い場合及び/又はガスの流量が多い場合には、空気電池内におけるリチウムイオンの拡散が律速段階となるため、放電反応により生じた過酸化リチウム(Li)及び酸化リチウム(LiO)等の放電生成物が、空気極においてガス流路の反対側、すなわち空気極と電解質層との界面に集中して析出する。その結果、空気極内部の細孔が当該放電生成物によって塞がれることにより、金属イオンの伝導パスが当該界面において途切れ、放電反応が停止するおそれがあった。また、供給されるガスの圧力が低い場合及び/又はガスの流量が少ない場合には、空気電池内における酸素の拡散が律速段階となるため、放電反応により生じた上記放電生成物が、空気極と空気極側ガス流路との界面に集中して析出する。その結果、空気極の細孔が当該放電生成物によって塞がれることにより、空気極側ガス流路からの酸素の拡散パスが当該界面において途切れ、放電反応が停止するおそれがあった。
図2(a)及び(b)は、第1の空気電池システムの空気電池における空気極及び空気極側ガス流路の層構成の一部を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図である。図2(a)及び(b)には、空気極11及び空気極側ガス流路12が積層し、且つ、空気極側ガス流路12中に、図の右側から左側にかけてガスが流通する様子が描かれている。なお、図2(a)及び(b)中の黒矢印はガスの流通方向及び流通するガスの量及び/又は圧力を示し、当該黒矢印が太いほど流通するガスの量が多いこと及び/又は圧力が高いことを示す。また、図2(a)及び(b)中の二重波線は図の省略を示す。
図2(a)及び(b)に示すように、第1の空気電池システムの好適な態様においては、空気極側ガス流路12内に、その外周の一部を空気極側ガス流路の内壁と共有するように、ガス拡散抑制壁12aが1又は2以上配置されている。
図2(a)は、空気極内部においてガスの供給圧力差が設けられた状態である。ガス拡散抑制壁12aは、空気極側ガス流路12の断面積よりも小さいが、ガスの進路が妨げられる程度に十分な面積を有する。さらに、ガス拡散抑制壁12aは、空気極側ガス流路内部において、当該空気極側ガス流路のガス流れ方向に対し略垂直となるように配置されているため、ガスは、ガス拡散抑制壁12aを避けながら、当該流路12aの上流から下流へと流通する。ここで、「空気極側ガス流路のガス流れ方向」とは、ガス拡散抑制壁12aを回り込む微視的なガスの流れの方向ではなく、空気極側ガス流路内の巨視的なガスの流れ方向を指し、典型的には、空気極側ガス流路の上流から下流への略直線方向や、図2(a)に示すような空気極側ガス流路の右側から左側へのガス流れ方向等が例示できる。
このように、図2(a)に示すガス拡散抑制壁12aは、空気極側ガス流路のガス流れ方向を適度に阻害し、ガスが当該流路の下流に進むほどガスの供給圧力を弱めることができる。その結果、図2(a)に示すように、空気極側ガス流路12内部におけるガス圧力に差を設けることができ、空気極11に供給されるガスの供給圧力を、空気極の部位によって変化させることができる。
一方、図2(b)は、空気極内部においてガスの供給圧力差のない状態である。ガス拡散抑制壁12aは、空気極側ガス流路12の断面積よりも小さく、ガスの進路を妨げない程度の面積しか有していない。そのため、ガスは、ガス拡散抑制壁12aにより阻害されることなく、当該流路12aの上流から下流へとほぼ最短経路で流通する。したがって、図2(b)に示すガス拡散抑制壁12aは、空気極側ガス流路のガス流れ方向を阻害しない。その結果、図2(b)に示すように、空気極側ガス流路12内部におけるガス圧力をほぼ均一にでき、空気極11に供給されるガスの供給圧力を、空気極の部位に関わらず一定とすることができる。
ガス拡散抑制壁12aは、上記条件を満たせば、その形状や配置、材質等は特に限定されない。ただし、ガス拡散抑制壁12aの面積が大きい状態において、ガスの進路を十分阻害でき且つガスの供給圧力を十分弱められるように、ガス拡散抑制壁12aは、図2(a)及び(b)に示すように、ガス流通方向に沿って互い違いに配置されることが好ましい。また、ガス拡散抑制壁12aは、温度条件や、時間、又は空気電池の放電電気量により適度に伸縮可能な材料であれば特に限定されず、例えば、ナフィオン(登録商標)等の高分子電解質膜等を用いてもよい。また、ガス拡散抑制壁12aの面積を3段階以上に変化させたり、空気極の部位によってガス拡散抑制壁12aの面積を変えたりして、空気極内の圧力分布をより緻密に制御してもよい。
空気極側ガス流路12の部位によって、ガス拡散抑制壁12aの形状、配置、及び材質を適宜変えてもよい。また、ガス制御手段によって、ガス拡散抑制壁12aの面積を適宜制御できるようにしてもよい。
特に、空気電池の電解質層に電解液が使用される場合には、空気極の部位によってガスの供給圧力を変えることにより、電解液面の高さを変え、空気電池内に電解液の対流を起こすことができる。その結果、放電生成物を電解液へ移動させることができ、電極活性面を維持しながら、金属イオン伝導経路及び酸素拡散経路を保持できる。
ガス供給手段は、後述するガス制御手段と連動し、ガスの供給圧力を適宜変動させる。
2−2.第2の空気電池システムについて
本発明の第2の空気電池システムにおいて、本発明に使用されるガス供給手段は、空気電池の空気極側にガスを供給し、且つ、空気極への当該ガスの供給量を変化させることができるガス供給手段である。当該ガス供給手段において、空気極側にガスを供給する手段と、ガスの供給量を変化させる手段とは、異なる装置が担ってもよいし、同じ1つの装置が担ってもよい。
ガス供給手段から供給されるガス、及び空気極側にガスを供給する手段については、上述した第1の空気電池システムにおけるガス供給手段と同様である。
本発明の第2の空気電池システムにおいて、ガス供給手段は、空気極に接して設けられた空気極側ガス流路を備え、当該空気極側ガス流路は、当該空気極側ガス流路の断面積以下の互いに異なる面積を有する2以上のガス透過孔を備えるガス供給量調節装置を備え、当該ガス供給量調節装置は、空気極側ガス流路の出口近傍に、2以上のガス透過孔の内の1つが空気極側ガス流路の出口に接するように配置されていることが好ましい。
図3(a)及び(c)は、第2の空気電池システムに使用されるガス供給量調節装置の正面図である。図3(a)及び図3(c)には同一のガス供給量調節装置を示しており、図3(a)に示すガス供給量調節装置23は、紙面に平行な方向に回転させることにより、図3(c)に示す向きとなる。図3(a)及び図3(c)に示すように、ガス供給量調節装置23は、ガス透過孔23a及び23bを含む2以上のガス透過孔を備える。これらのガス透過孔は、互いに異なる面積を有し、且つ、当該面積はいずれも空気極側ガス流路の断面積以下である。ここで、ガス透過孔23aは最も小さい面積を有する孔であるとする。また、ガス透過孔23bは最も大きい面積を有し、当該面積が空気極側ガス流路の断面積とほぼ等しいとする。
図3(b)及び(d)は、当該ガス供給量調節装置が備え付けられた、第2の空気電池システムの空気電池における空気極及び空気極側ガス流路の層構成の一部を示す断面模式図である。図3(a)に示すガス供給量調節装置23は図3(b)に示すガス供給量調節装置23に、図3(c)に示すガス供給量調節装置23は図3(d)に示すガス供給量調節装置23に、それぞれ対応している。また、図3(b)及び(d)には、空気極21及び空気極側ガス流路22が積層し、空気極側ガス流路22の出口近傍にガス供給量調節装置23が設置され、且つ、空気極側ガス流路22中に、図の右側から左側にかけてガスが流通する様子が描かれている。なお、図中の黒矢印及び二重波線は、図2(a)及び(b)と同様のものを示す。
図3(b)及び(d)に示すように、第2の空気電池システムの好適な態様においては、空気極側ガス流路22の出口近傍にガス透過孔の内の1つが接するように、ガス供給量調節装置23が配置されている。したがって、図3(b)及び(d)に黒矢印で示すように、空気極側ガス流路22の出口近傍に接するガス透過孔の面積によって、空気極21に供給されるガスの量が異なる。すなわち、図3(b)に示すように、最も小さい面積を有するガス透過孔23aが空気極側ガス流路22の出口近傍に接する場合には、空気極側ガス流路22の出口から流出するガスは少なくなり、その結果、空気極21に供給されるガスの量が多くなる。一方、図3(d)に示すように、空気極側ガス流路の断面積とほぼ等しい面積を有するガス透過孔23bが空気極側ガス流路22の出口近傍に接する場合には、空気極側ガス流路22の出口から流出するガスは多くなり、その結果、空気極21に供給されるガスの量が少なくなる。このように、ガス供給量調節装置23の向きを回転させることにより、空気極21に供給されるガスの供給量を適宜変化させることができる。
ガス供給量調節装置23は、上記条件を満たせば、その形状や面積、材質等は特に限定されない。また、ガス供給量調節装置23は、図3(a)〜(d)に示すような円盤状に限定されない。また、ガス供給量調節装置23は、空気極側ガス流路22と同じ材料からなるものであってもよいし、異なる材料からなるものであってもよい。
ガス供給量調節装置23は、温度条件や、時間、又は空気電池の電気量によって制御されるものであってもよい。図3(a)及び図3(c)に示すガス供給量調節装置23には、ガス透過孔23a及び23bの他に、ガス透過孔23aよりも面積の大きいガス透過孔23c、ガス透過孔23cよりも面積が大きく且つガス透過孔23bよりも面積の小さいガス透過孔23dが描かれている。例えば、空気電池システムの作動時間t=0〜10分のときにガス透過孔23cが、t=10〜20分のときにガス透過孔23dが、t=20〜30分のときにガス透過孔23bが、t=30〜40分のときにガス透過孔23aが、それぞれ空気極側ガス流路22の出口近傍に接するようにガス供給量調節装置23の向きを回転させ、ガス供給量調節装置23を時間によって自動的に制御してもよい。また、このような40分間のルーチンを繰り返してもよい。
空気電池内に2本以上の空気極側ガス流路が設けられる場合、各空気極側ガス流路によって、ガス供給量調節装置23の形状、面積、及び材質を適宜変えてもよい。また、ガス制御手段によって、ガス供給量調節装置23の向きを適宜制御できるようにしてもよい。
3.測定手段
3−1.第1の空気電池システムについて
本発明に係る第1の空気電池システムに使用される放電電気量測定手段は、空気電池における放電電気量を測定できるものであれば特に限定されず、一般に電池の放電電気量を測定する方法を採用することができる。放電電気量測定手段の具体例としては、電荷量測定器(クーロンメータ)等を用いた測定方法が挙げられる。
3−2.第2の空気電池システムについて
本発明に係る第2の空気電池システムに使用されるガス利用量測定手段は、空気電池におけるガスの利用量を測定できるものであれば特に限定されず、一般に電池のガス利用量を測定する方法を採用することができる。ガス利用量測定方法の具体例としては、ガス量計(ガスメータ)等を用いた測定方法が挙げられる。
4.判定手段
本発明に係る第1の空気電池システムに使用される判定手段は、放電電気量測定手段により測定される空気電池の放電電気量に基づき、空気電池の空気極内部までガスを供給する必要性の有無を判定する判定手段である。また、本発明に係る第2の空気電池システムに使用される判定手段は、ガス利用量測定手段により測定されるガスの利用量に基づき、空気電池の空気極内部までガスを供給する必要性の有無を判定する判定手段である。
判定手段の一態様としては、ガス供給の必要性を判断するための基準となるデータとして、空気電池における最低放電電気量のデータ又は最低ガス利用量のデータを保有させ、空気電池の放電電気量が当該最低放電電気量未満である場合、又は、空気電池のガス利用量が当該最低ガス利用量未満である場合に、空気極内部までガスを供給する必要があると判断するという態様が例示できる。判定手段がこのような最低放電電気量のデータ又は最低ガス利用量のデータを保有することにより、空気極内部までガスを供給する必要があるか否かを、空気電池における現在の放電電気量又はガス利用量から判断できる。
最低放電電気量のデータの具体例としては、予め空気電池について、ガスの供給圧力差に対する放電電気量を測定しておき、当該放電電気量をプロットしたガスの供給圧力差−放電電気量曲線等に基づき作成したデータ等を挙げることができる。
最低ガス利用量のデータの具体例としては、予め空気電池について、ガス供給量に対するガス利用量を測定しておき、当該ガス利用量をプロットしたガス供給量−ガス利用量曲線等に基づき作成したデータ等を挙げることができる。
判定手段の判定結果は、後述するガス制御手段に伝達される。
5.ガス制御手段
5−1.第1の空気電池システムについて
第1の空気電池システムにおけるガス制御手段は、圧力差付与モード及び圧力均一モードのいずれか一方を選択し、選択した運転モードに基づきガス供給手段を制御する手段である。圧力差付与モードは、空気極内部においてガスの圧力に差を設けるモードであり、判定手段により空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが必要と判定された場合に選択される。圧力均一モードは、空気極内部においてガスの圧力を均一にするモードであり、判定手段により空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが不要と判定された場合に選択される。
圧力差付与モードとは、例えば、図2(a)に描かれた態様のように、空気極側ガス流路12内にガス拡散抑制壁12aが設けられ、且つ、当該ガス拡散抑制壁12aがガスの流通を十分妨げられるような面積を有する態様である。また、圧力均一モードとは、例えば、図2(b)に描かれた態様のように、空気極側ガス流路12内にガス拡散抑制壁12aが設けられているが、当該ガス拡散抑制壁12aがガスの流通を阻害しない程度に小さい面積を有する態様である。図2(a)の態様と図2(b)の態様とは、温度条件、時間、又は空気電池の放電電気量によってガス拡散抑制壁12aの面積を変えることにより、交互に繰り返すことができる。
上述したように、空気極内部にガス供給圧力の差がある場合には、ガス供給圧力の高い部分においては放電生成物を空気極と電解質層との界面や、電解質層中、又は負極と電解質層との界面に移動させることができ、ガス供給圧力の低い部分においては放電生成物を空気極と空気極ガス流路との界面に析出させることができる。放電生成物を負極側に移動することにより、空気極内における酸素及び金属イオンの伝達経路を確保できる。特に電解質層に電解液を用いた場合には、圧力差により電解液の対流が起きる結果、放電生成物を電解液へ移動させることができる。
一方、空気極内部におけるガス供給圧力が均一な場合には、放電生成物を空気電池内の所定の部位に一様に析出させることができる。
このように、空気極内部においてガスの供給圧力に差があるモード(例えば、図2(a)の態様)と差がないモード(例えば、図2(b)の態様)を適切に選択し、これらのモードを交互に制御することにより、空気電池内における放電生成物の析出位置を制御でき、その結果、放電容量を向上させ、且つ、放電時の拡散抵抗の増加を抑えて、放電出力の維持率を向上させることができる。
なお、本発明における圧力差付与モード及び圧力均一モードは、上述した図2(a)及び(b)に描かれた態様のみに必ずしも限定されない。例えば、圧力差付与モードにおいて、ガス拡散抑制壁の面積を3段階以上に変化させたり、空気極の部位によってガス拡散抑制壁の面積を変えたりして、空気極内の圧力分布をより緻密に制御してもよい。
5−2.第2の空気電池システムについて
第2の空気電池システムにおけるガス制御手段は、多量供給モード及び少量供給モードのいずれか一方を選択し、選択した運転モードに基づきガス供給手段を制御する手段である。多量供給モードは、ガスの供給量を所定量以上とする運転モードであり、判定手段により空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが必要と判定された場合に選択される。少量供給モードは、ガスの供給量を前記所定量未満とする運転モードであり、判定手段により空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが不要と判定された場合に選択される。
ここで、ガスの所定量とは、空気極内部まで供給できるガスの最低量のことを示す。
多量供給モードとは、例えば、図3(a)及び(b)に描かれた態様のように、空気極側ガス流路22の出口近傍にガス透過孔23aが接するように、ガス供給量調節装置23が設けられた態様である。ここで、ガス透過孔23aとは、空気極側ガス流路22の断面積未満の面積を有する孔である。図3(b)に示すように、空気極側ガス流路22の断面積未満の面積を有するガス透過孔を選択することにより、空気極側ガス流路22の出口近傍においてガス排出量を絞れる結果、空気極21内にガスを多量に供給できる。また、少量供給モードとは、例えば、図3(c)及び(d)に描かれた態様のように、空気極側ガス流路22の出口近傍にガス透過孔23bが接するように、ガス供給量調節装置23が設けられた態様である。ここで、ガス透過孔23bとは、空気極側ガス流路22の断面積とほぼ等しい面積を有する孔である。図3(d)に示すように、空気極側ガス流路22の断面積とほぼ等しい面積を有するガス透過孔を選択することにより、空気極側ガス流路22を流通するガスのほとんどが排出される結果、空気極21内へのガス供給量を少なくできる。図3(a)及び(b)の態様と図3(c)及び(d)の態様とは、ガス供給量調節装置23を適宜回転させて、空気極側ガス流路22の出口近傍に接するガス透過孔の面積を変えることにより、交互に繰り返すことができる。
上述したように、空気極内部へガスを多量に供給する場合には、放電生成物を空気極と電解質層との界面や、電解質層中、又は負極と電解質層との界面に移動させることができる。特に、放電生成物を負極側に移動することにより、空気極内における酸素及び金属イオンの伝達経路を確保できる。一方、空気極内部へのガス供給量が少ない場合には、放電生成物を空気極内部に析出させることができる。
このように、空気極内部へガスを多量に供給するモード(例えば、図3(a)及び(b)の態様)とガスの供給量が少ないモード(例えば、図3(c)及び(d)の態様)を適切に選択し、これらのモードを交互に制御することにより、放電生成物の析出位置を制御でき、その結果、放電容量を向上させ、且つ、放電時の拡散抵抗の増加を抑えて、放電出力の維持率を向上させることができる。
なお、本発明における多量供給モード及び少量供給モードは、上述した図3(a)〜(d)に描かれた態様のみに必ずしも限定されない。例えば、少量供給モードにおいて、ガス透過孔23aよりも面積の大きいガス透過孔23cを空気極側ガス流路22の出口近傍に配置してもよいし、多量供給モードにおいて、ガス透過孔23bよりも面積の小さいガス透過孔23dを空気極側ガス流路22の出口近傍に配置してもよい。すなわち、多量供給モード及び少量供給モードが、それぞれさらに2段階以上に分かれていてもよい。
6.制御例
6−1.第1の空気電池システムについて
図4は、本発明に係る第1の空気電池システムの制御の典型例を示したフローチャートである。以下、図2(a)及び(b)の模式図、並びに、図4のフローチャートに基づいて、本発明に係る第1の空気電池システムの制御例について説明する。
システムを始動させる際の初期状態を仮に圧力均一モード(図2(b))とする。まず、初期状態である図2(b)の状態からシステムを始動させ(S1)、次に放電電気量測定手段及び判定手段を実行する(S2)。続いて、判定手段によって空気極内部までガスを供給する必要性があるか否かを判定する(S3)。判定手段は上述したような最低放電電気量のデータを有しており、当該データに基づきガス供給の必要性の有無を判断する。空気極内部へのガス供給が必要であればガス制御手段を実行する(S4)。また、空気極内部へのガス供給が必要でなければ、引き続き圧力均一モードを実行する(S2)。なお、ステップS3を実行する時間間隔、すなわち、判定手段によって空気極内部までガスを供給する必要性がないと判定されてから再度判定手段による判定を実行する時間間隔としては、短くて数秒、長くても数分の時間間隔とする。
ステップS4においては、ガス制御手段を実行する。具体的には、図2(b)に示した圧力均一モードから、図2(a)に示した圧力差付与モードになるように、ガス拡散抑制壁12aに所定の温度を与えて所定の面積以上とし、空気極内部においてガス供給圧力に差を設ける。次に放電電気量測定手段及び判定手段を実行する(S5)。続いて、判定手段によって空気極内部までガスを供給する必要でないか否かを判定する(S6)。判定手段は上述したような最低放電電気量のデータを有しており、当該データに基づきガス供給の必要性の有無を判断する。空気極内部へのガス供給が必要でなければガス制御手段を実行する(S7)。また、空気極内部へのガス供給が必要であれば、引き続き圧力差付与モードを実行する(S5)。なお、ステップS6を実行する時間間隔、すなわち、判定手段によって空気極内部までガスを供給する必要性があると判定されてから再度判定手段による判定を実行する時間間隔としては、短くて数秒、長くても数分の時間間隔とする。
ステップS7においては、ガス制御手段を実行する。具体的には、図2(a)に示した圧力差付与モードから、図2(b)に示した圧力均一モードになるように、ガス拡散抑制壁12aに所定の温度を与えて所定の面積未満とし、空気極内部のガス供給圧力を均一にする。ガス制御手段を実行後、制御を初めに戻す(S1)。
このように、放電電気量を逐一測定しながら、測定結果に基づき圧力均一モードと圧力差付与モードを交互に繰り返すことにより、空気電池内部における放電生成物の析出位置を制御でき、その結果、空気電池の放電容量を従来よりも向上させることができる。
なお、本発明に係る第1の空気電池システムの制御は、必ずしも上記典型例のみに限定されるものではない。
6−2.第2の空気電池システムについて
図5は、本発明に係る第2の空気電池システムの制御の典型例を示したフローチャートである。以下、図3(a)〜(d)の模式図、並びに、図5のフローチャートに基づいて、本発明に係る第2の空気電池システムの制御例について説明する。
システムを始動させる際の初期状態を仮に少量供給モード(図3(c)及び(d))とする。まず、初期状態である図3(c)及び(d)の状態からシステムを始動させ(S11)、次にガス利用量測定手段及び判定手段を実行する(S12)。続いて、判定手段によって空気極内部までガスを供給する必要性があるか否かを判定する(S13)。判定手段は上述したような最低ガス利用量のデータを有しており、当該データに基づきガス供給の必要性の有無を判断する。空気極内部へのガス供給が必要であればガス制御手段を実行する(S14)。また、空気極内部へのガス供給が必要でなければ、引き続き少量供給モードを実行する(S12)。なお、ステップS13を実行する時間間隔、すなわち、判定手段によって空気極内部までガスを供給する必要性がないと判定されてから再度判定手段による判定を実行する時間間隔としては、短くて数秒、長くても数分の時間間隔とする。
ステップS14においては、ガス制御手段を実行する。具体的には、図3(c)及び(d)に示した少量供給モードから、図3(a)及び(b)に示した多量供給モードになるように、ガス供給量調節装置を回転させ、ガス透過孔23aを空気極側ガス流路22の出口近傍に配置することにより、空気極へのガス供給量を多くする。次にガス利用量測定手段及び判定手段を実行する(S15)。続いて、判定手段によって空気極内部までガスを供給する必要性がないか否かを判定する(S16)。判定手段は上述したような最低ガス利用量のデータを有しており、当該データに基づきガス供給の必要性の有無を判断する。空気極内部へのガス供給が必要でなければガス制御手段を実行する(S17)。また、空気極内部へのガス供給が必要であれば、引き続き多量供給モードを実行する(S15)。なお、ステップS16を実行する時間間隔、すなわち、判定手段によって空気極内部までガスを供給する必要性があると判定されてから再度判定手段による判定を実行する時間間隔としては、短くて数秒、長くても数分の時間間隔とする。
ステップS17においては、ガス制御手段を実行する。具体的には、図3(a)及び(b)に示した多量供給モードから、図3(c)及び(d)に示した少量供給モードになるように、ガス供給量調節装置を回転させ、ガス透過孔23bを空気極側ガス流路22の出口近傍に配置することにより、空気極へのガス供給量を少なくする。ガス制御手段を実行後、制御を初めに戻す(S11)。
このように、ガス利用量を逐一測定しながら、測定結果に基づき少量供給モードと多量供給モードを交互に繰り返すことにより、空気電池内部における放電生成物の析出位置を制御でき、その結果、空気電池の放電容量を従来よりも向上させることができる。
なお、本発明に係る第2の空気電池システムの制御は、必ずしも上記典型例のみに限定されるものではない。
1 電解質層
2 空気極層
3 負極活物質層
4 空気極集電体
5 負極集電体
6 空気極
7 負極
11 空気極
12 空気極側ガス流路
12a ガス拡散抑制壁
21 空気極
22 空気極側ガス流路
23 ガス供給量調節装置
23a,23b,23c,23d ガス透過孔
31 空気極
32 空気極側ガス流路
100 空気電池

Claims (1)

  1. 少なくとも空気極、負極、並びに、当該空気極及び当該負極の間に介在する電解質層を備える空気電池を備える空気電池システムであって、
    さらに、
    前記空気電池の空気極側にガスを供給し、且つ、前記空気極への前記ガスの供給量を変化させることができるガス供給手段、
    前記ガスの利用量を測定するガス利用量測定手段、
    前記ガス利用量測定手段により測定されるガスの利用量に基づき、前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給する必要性の有無を判定する判定手段、並びに、
    前記判定手段により前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが必要と判定された場合に、前記ガスの供給量を所定量以上とする多量供給モードを選択し、前記判定手段により前記空気電池の空気極内部まで当該ガスを供給することが不要と判定された場合に、前記ガスの供給量を前記所定量未満とする少量供給モードを選択し、選択した運転モードに基づきガス供給手段を制御する、ガス制御手段、
    を備え、
    前記ガス供給手段は、前記空気極に接して設けられた空気極側ガス流路を備え、
    前記空気極側ガス流路は、当該空気極側ガス流路の断面積以下の互いに異なる面積を有する2以上のガス透過孔を備えるガス供給量調節装置を備え、
    前記ガス供給量調節装置は、前記空気極側ガス流路の出口近傍に、前記2以上のガス透過孔の内の1つが当該空気極側ガス流路の出口に接するように配置されていることを特徴とする、空気電池システム。
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