JP5887059B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関し、特に手や指を引っ掛けて着用することができるパンツ型おむつに関する。
従来から、前胴回り領域、後胴回り領域、及び股下領域を有するシャーシに手や指を引っ掛ける掛部が形成され、手等を引っ掛けて着用できる吸収性物品としてのパンツ型オムツが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる吸収性物品によれば、着用者及び介護者は、手や指を掛部に引っ掛けて着用することができるため、吸収性物品を引き上げ易くなり、容易に着用することができる。
特表2007−521929号公報
特許文献1に記載の吸収性物品は、シャーシの前胴回り領域と後胴回り領域との間に配置される側部パネルに掛部が形成されている。例えば、図2(d)に示す掛部は、側部パネルの表面に接着された前後方向に延びるフラップによって構成されている。フラップの前端部と後端部とは、側部パネルに接着されている。フラップの前端部と後端部との間は、側部パネルに接着されていない。着用者は、フラップの前端部と後端部との間に手等を挿入して、吸収性物品を引き上げることができる。
また、図2(a)に示す掛部は、側部パネルの上端部を表面側に向けて折り返した折り返し部によって構成されている。折り返し部と側部フラップの表面とは、折り返し部の前端部、後端部及び上端部とにおいて接着されている。折り返し部の前端部と後端部との間は、側部パネルに接着されていない。着用者は、折り返し部の前端部と後端部との間に手等を挿入して、吸収性物品を引き上げることができる。
しかし、特許文献2に記載の吸収性物品には、以下の問題がある。吸収性物品を引き上げるために着用者が掛部に力を加えると、掛部に加えられた力は、掛部の周囲の接着された領域を介して側部パネルに伝わる。しかし、接着領域は、フラップや折り返し部の前端部と後端部とに部分的に設けられているため、フラップ等とフラップとの接着強度を十分に得ることができないことがある。側部パネルとフラップ等との接着強度が不十分であると、フラップ等を介して吸収性物品を引き上げる際に、例えば、接着領域が剥離して、掛部に加えられた力が側部パネルに適切に伝わず、着用者等が吸収性物品を容易に引き上げられないことがある。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、着用者等が容易に引き上げることが可能な吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明に係る吸収性物品(吸収性物品1)は、前胴回り領域(前胴回り領域S10A)、後胴回り領域(後胴周り領域S10B)、及び前記前胴回り領域と前記後胴回り領域との間に介在する股下領域(股下領域S20)を有するシャーシ(シャーシ3)を備える吸収性物品であって、前記シャーシは、前記前胴回り領域から前記股下領域を介して前記後胴回り領域に延びるシャーシ本体(シャーシ本体31)と、前記吸収性物品の横方向におけるシャーシ本体の両側端部(前側端部31A、後側端部31B)とそれぞれ接着され、かつ前記前胴回り領域と前記後胴回り領域との間に配置される側部パネル(側部パネル40)と、を有しており、前記側部パネルは、第1パネル(第1パネル41)と、前記第1パネルの下方に配置される第2パネル(第2パネル42)とを少なくとも備えており、前記第1パネルの下端部(下端部41D)には、前記第2パネルに接着されていない非接着領域(非接着領域R1)が設けられていることを要旨とする。
本発明によれば、前胴回り領域と前記後胴回り領域との間に配置される側部パネルを構成する第1パネルと第2パネルとの間に非接着領域が形成されているため、着用者等は、この非接着領域に手等を挿入して、吸収性物品を引き上げることができる。着用者等は、側部パネル自体を引き上げるため、引き上げようとする力が側部パネルに対して直接伝わり、吸収性物品を容易に引き上げることが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品の外観図である。 本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品の側面図である。 図1のA−A断面を模式的に示した断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る吸収性物品の模式断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る吸収性物品の模式断面図である。 図5のB−B断面を模式的に示した断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る吸収性物品の模式断面図である。
(第1の実施形態)
図1から図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品1について説明する。本実施形態に係る吸収性物品1は、パンツ型オムツや吸水下着等である。
図1に、本実施形態に係る吸収性物品1の外観図を示す。図1に示すように、本実施形態に係る吸収性物品1は、シャーシ3及び吸収体本体2を有している。図1には、おむつ1の前後方向と横方向と上下方向とが互いに直交する双頭矢印X,Y,Zで示されている。おむつの前後方向、横方向、及び上下方向は、着用者が吸収性物品を装着した状態における方向である。なお、横方向は、左右方向に沿った方向である。
具体的には、吸収体本体2は、着用者の肌に当接する液透過性のシートである吸収体本体側トップシートと、吸収体コアと、液不透過性のシートである吸収体本体側バックシートとによって構成されている。
吸収体本体側トップシートには、ポリオレフィンやポリエチレンテレフタレート(PET)等の繊維からなる親水性不織布からなり、スパンボンドやエアスルー等の製法によって製造されるものを使うことができる。吸収体本体側バックシートには、ポリエチレン(PE)等の防水性フィルムからなるものを使用できる。
例えば、吸収体本体側トップシートは、25g/mのエアスルー不織布であり、吸収体本体側バックシートは、22g/mの透湿性ポリエチレンフィルムである。
吸収体コアは、例えば、粉砕されたパルプ(例えば、200g/m)や高吸収性ポリマー(例えば、200g/m)の混合体を包装シートで包装することによって生成されるものである。
包装シートには、ポリオレフィンやポリエチレンテレフタレート等の繊維からなる親水性不織布からなり、スパンボンドやエアスルー等の製法によって製造されるものを使用できる。例えば、包装シートは、13g/mのSMS不織布によって構成されていてもよいし、ティッシュによって構成されていてもよい。
吸収体本体側トップシートと吸収体本体側バックシートと包装シートとの間は、それぞれ、接着剤によって接着されている。なお、接着剤には、ホットメルト型接着剤やアクリル系接着剤、ゴム系接着剤のいずれかを使用することができる。
例えば、ホットメルト型接着剤の目付は、1.5〜10g/mである。また、ホットメルト型接着剤の塗工方法としては、スパイラル塗工の他に、スロットコートやコントロールシームやビードやカーテンコーター等が用いられてもよい。
また、吸収体本体2の長手方向の両側部には、防漏壁が設けられている。すなわち、防漏壁は、吸収体本体側バックシートの横方向の両側部に接着されている。
また、図1及び図2に示すように、シャーシ3は、着用者の前胴回りに対応する前胴回り領域S10Aと、後胴回りに対応する後胴回り領域S10Bと、前胴回り領域S10Aと後胴回り領域S10Bとの間に介在する股下領域S20とを有するシャーシ本体31と、シャーシ本体31の横方向Yにおける前側端部31A及び後側端部31Bと接着され、かつ前胴回り領域S10Aと後胴回り領域S10Bとの間に配置される側部パネル40と、を有する。
ここで、吸収体本体2は、シャーシ3の吸収性物品1の肌当接面側に、股下領域S20から前胴回り領域S10A及び後胴回り領域S10Bに渡って設けられている。前胴回り領域S10A及び後胴回り領域S10Bでは、吸収体本体2は、横方向Yの中央領域に設けられている。
シャーシ本体31は、例えば、ポリプロピレン(PP)からなるSMS不織布によって構成されている。シャーシ本体31の目付は、11〜30g/mが好ましい。より好ましくは、15〜17g/mがよい。また、2枚の不織布によって構成されるシャーシ本体31においては、2枚の不織布の目付が30〜35g/mであることが好ましい。2枚の不織布によって構成されるシャーシ本体31の内側の不織布は、例えば、SMS不織布であり、外側の不織布は、スパンボンド不織布又はエアスルー不織布である。
シャーシ本体31には、腰回り用弾性部材91や胴回り用弾性部材92や脚回り用弾性部材(図示せず)が伸張された状態で保持されている。したがって、シャーシ本体31は、伸縮可能である。腰回り用弾性部材91や胴回り用弾性部材92には、天然ゴムや合成ゴムやスパンデックス等を使用でき、その伸張倍率は、1.3〜4.0倍が望ましい(スパンデックスの場合、その太さは、300〜1300dtexが望ましい)。
吸収性物品1は、着用者の腰の側部に対応する側部パネル40を有する。側部パネル40は、第1パネル41と、第1パネル41の下方に配置される第2パネル42と、を有する。第1パネル41は、前胴回り領域S10Aにおけるシャーシ本体31の横方向Yにおける前側端部31Aと接着される前側端部41Aと、後胴回り領域S10Bにおけるシャーシ本体31の横方向Yにおける後側端部31Bと接続される後側端部41Bと、を有する。第2パネル42は、前胴回り領域S10Aにおけるシャーシ本体31の横方向Yにおける前側端部31Aと接着される前側端部42Aと、後胴回り領域S10Bにおけるシャーシ本体31の横方向Yにおける後側端部31Bと接続される後側端部42Bと、を有する。すなわち、側部パネル40は、前胴回り領域S10Aと後胴回り領域S10Bとの間に配置される。
第1パネル41の前側端部41A及び第2パネル42の前側端部42Aは、シャーシ本体31の前胴回り領域S10Aの側端部31Aよりも前方に配置されている。また、第2パネル42の後側端部41B及び第2パネル42の後側端部42Bは、シャーシ本体31の後胴回り領域S10Bの側端部31Bよりも後方に配置されている。すなわち、第1パネル41の両側端部とシャーシ本体31の両側端部とは、重なって互いに接着されており、第2パネル42の両側端部とシャーシ本体31の両側端部とは、重なって互いに接着されている。シャーシ本体31と第1パネル41との間及びシャーシ本体31と第2パネル42との間は、ホットメルト型接着剤60によって接着されている。
なお、シャーシ本体31と側部パネル40との接着は、音波シール、熱接着、圧力接着、その他接着剤又は凝集結合、縫合、自己結合などで接着してもよい。また、ホットメルト型接着剤等の接着剤によって、シャーシ本体31と側部パネル40とを接着する場合には、接着剤が周囲にはみ出すことを考慮して、シャーシ本体31と側部パネル40とが重なった領域よりも小さい領域に接着剤を塗布することが望ましい。具体的には、シャーシ本体31と側部パネル40とが重なった領域よりも、前後方向に3mm〜20mm内側であって、上下方向に0mm〜2mm内側の領域に、接着剤を塗布することが望ましい。また、接着剤を塗布する幅(前後方向に沿った長さ)は、5mm〜30mmが望ましい。
また、シャーシ本体31の前側端部31A及び後側端部31Bには、腰回り弾性部材91及び胴回り弾性部材92が配置されている。しかし、弾性部材によって側部パネル40に皺等が生じることを抑制するため、弾性力が作用しないように加工することが望ましい。
第1パネル41の下端部41Dは、第2パネル42の上端部42Cよりも下方に配置されている。したがって、第1パネル41と第2パネル42とは、一部重なっている。第1パネル41と第2パネル42とが一部重なっているため、着用者の身体が吸収性物品1の外側に露出することを防ぐことができる。第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域において、第2パネル42は、第1パネル41よりも着用者の肌当接面側に配置されている。すなわち、第1パネル41は、第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域において、第2パネル42の外側に配置されている。なお、本実施の形態では、第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域において、第1パネル41は、第2パネル42の外側に位置するが、第1パネル41が第2パネル42の内側に配置されるように構成してもよい。
第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域の上下方向の長さは、5mm以上であって100mm以下であることが望ましく、本実施の形態では30mmである。第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域が5mm未満であると、第1パネル41の下端部41Dがめくれた場合等において、第1パネル41と第2パネル42との隙間を介して、着用者の身体が露出するおそれがある。一方、第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域が100mmよりも長いと、第1パネル41と第2パネル42とが重なる領域が増えることで、通気性が低下したり、装着感が悪化したりするおそれがある。
第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域には、第1パネル41と第2パネル42とが接着されていない非接着領域(図2における斜線領域)R1が設けられている。非接着領域R1は、第1パネルの下端部41Cを含む領域である。非接着領域R1は、第1パネル41の前側端部41Aとシャーシ本体31とが接着された接着領域よりも後方であって、第1パネル41の後側端部41Bとシャーシ本体31とが接着された接着領域よりも前方に設けられている。非接着領域R1は、着用者や介護者の少なくとも手や指が挿入され、少なくとも手や指が引っ掛かるように構成される。着用者等は、この非接着領域R1に手等を挿入して、吸収性物品1を引き上げることができる。非接着領域R1の幅は、少なくとも指が挿入できる幅が必要であり、10mm以上であることが望ましい。
このように第1パネル41と第2パネル42とが接着されていない非接着領域R1に手等を挿入できるように構成することにより、手等を挿入するためのフラップを折り曲げたり接着したりする工程や手等を挿入するための開口を形成する工程が不要となり、製造工程を簡略化することができる。また、着用者は、第1パネル41自体を引き上げるため、第1パネル41とシャーシ本体31との接着強度を高めることにより、引き上げる際において手等を挿入する部分の周囲が剥離したり、伸びたりすることを防止できる。よって、引き上げ時に剥離等する不安を払拭することができ、かつ吸収性物品の耐久性を向上させることができる。
側部パネル40を構成する第1パネル41及び第2パネル42は、非伸長性である。側部パネル40が非伸長性であるため、吸収性物品を上方に引き上げる力が第1パネル41を介して側部パネル40の全体に作用しやすくなり、容易に吸収性物品1を引き上げることが可能となる。
具体的には、第1の実施の形態に係る第1パネル41は、40g/mのポリプロピレン・スパンボンド不織布からなり、縦100mm×横150mmである。第1パネル41の前後方向の両側端部は、30mmずつシャーシ本体31と重なっており、重なった領域よりも5mmずつ内側の領域がシャーシ本体31とホットメルト型接着剤60によって接着されている。
第2パネル42は、20g/mのポリプロピレン・スパンボンド不織布からなり、縦210mm×横150mmである。第2パネル42の前後方向の両側端部は、幅30mmずつシャーシ本体31と重なっており、重なった領域よりも5mmずつ内側の領域がシャーシ本体31とホットメルト型接着剤60によって接着されている。
なお、第1パネル41と第2パネル42とは、同じ材質によって構成されていてもよいし、異なる材質によって構成されていてもよい。例えば、第1パネル41のみ非伸長性であってもよいし、第1パネル41が第2パネル42よりも引裂き強度が高くなるように構成されていてもよい。着用者が引き上げる力は、第1パネル41にかかり、第1パネル41が引き上げられることにより、第2パネル42が追従して引き上げられる。したがって、引き上げる力が作用する第1パネル41は、非伸長性であることが望ましく、かつ引裂き強度が高いことが望ましい。このように第1パネルを構成することにより、耐久性を高めることができる。具体的には、第1パネル41の引裂き強度は、3.0N以上が好ましく、第2パネル42の引裂き強度は、2.0N以上が好ましい。
しかし、引裂き強度が高い材質や非伸長性の材質は、一般的に引裂き強度が低い材質や伸長性の材質に比べて剛性が高かったり、表面の摩擦係数が高かったりする。よって、第2パネル42が非伸長性であったり、第2パネル42の引裂き強度が比較的高いと、装着時において第2パネル42が身体にフィットし難くなったり、着用者が肌に触れた際の摩擦や違和感を感じたりするおそれがある。しかし、第2パネル42が伸長性であったり、第2パネル42の引裂き強度を第1パネル41よりも低く構成したりすることにより、引き上げ易さ、フィット性及び装着快適性を向上させることができる。
このように、側部パネルを複数のパネル(本実施の形態においては、第1パネル及び第2パネル)によって構成することにより、引き上げる力の掛かる部分(本実施の形態においては、第1パネル)の引裂き強度等を個別に高めることができ、引き上げ時に必要な強度を容易に得ることができる。
なお、一般的に、スパンボンド不織布や、SMS不織布は、機械方向(MD方向)に沿って繊維が配向し易く、MD方向に沿って裂けやすい。したがって、MD方向と交差する交差方向(CD方向)が着用物品の上下方向となるように用いることが望ましい。
また、第1パネル41とシャーシ本体31との接着強度は、第2パネル42とシャーシ本体31との接着強度よりも高いことが望ましい。引き上げる力がかかる第1パネル41とシャーシ本体31との接着強度を高めることにより、引き上げ時に第1パネル41とシャーシ本体31とが分離することを防止できる。
更に、第2パネル42の着用者の肌当接面側の摩擦係数は、第1パネル41の着用者の肌当接面側の摩擦係数よりも低く構成されていることが望ましい。このように、第2パネルの肌当接面側の摩擦係数を第1パネルの肌当接面側の摩擦係数よりも低くすることにより、肌に対する第2パネルの摩擦が低減され、第2パネルが滑り易くなり、より装着快適性を向上させることができる。なお、摩擦係数の測定は、例えば、カトーテック株式会社製のKESFB4−AUTO−A(商品面)を用いて測定することができる。
非伸長性とは、MD方向及びCD方向それぞれの荷重が2Nに達したときに、100%未満の伸長率を示すものである。例えば、40g/mのスパンボンド不織布は、MD方向の伸長率が102%未満、CD方向の伸長率が103%未満の伸長率である。
伸長率は、次のようにして測定することができる。
まず、測定しようとする不織布の成形時のMD方向を縦方向、これに直交する方向をCD方向として、縦150mm、幅50mmのサンプルと、縦50mm、幅150mmのサンプルとを作製する。次に、それぞれのつかみしろを約20mmとして引っ張り試験機に取り付け、チャック間距離100mm、引っ張り速度100mm/分で引っ張る。引っ張り試験機に取り付ける前のサンプルの寸法と、MD方向及びCD方向それぞれの荷重が2Nに達したときのサンプルの寸法とに基づいて、伸長率を測定する。サンプルサイズが小さいときには、サンプルサイズに合わせてチャック間距離を小さくし、同様に測定する。
引裂き強度の測定は次のようにして行なう。
まず、測定しようとする不織布の成形時のMD方向を縦方向、これに直交する方向をCD方向として、縦50mm、幅30mmのサンプルを作製する。次に、サンプルの前後方向を2等分する点を起点として、カッターで縦方向に20mm のスリットを入れる。そして、サンプルをスリット部で二股に振り分け、それぞれのつかみしろを約15mmとして引っ張り試験機に取り付け、チャック間距離10 mm、引っ張り速度300mm/分で引っ張り、破断に至るまでの最大荷重を求め、その値を引裂き強度とする。
なお、側部パネル40には、側部パネル40を補強する補強部材としての補強シートが接着されていてもよい。例えば、補強シートは、ホットメルト型接着剤によって側部パネルに接着することができる。なお、補強シートと側部パネル40との接着は、音波シール、熱接着、圧力接着、その他接着剤又は凝集結合、縫合、自己結合などで接着してもよい。
例えば、第1パネル41の下端部に補強シートを接着することにより、引き上げ時に手等が引っ掛かる箇所を補強することができる。なお、補強シートは、第1パネル全体を覆うように配置されていてもよい。第1パネル全体を覆うように補強シートを配置することにより、側部パネル全体の剛性を高めることができる。また、補強シートは、シャーシ本体31と別部材によって構成されていてもよいし、シャーシ本体31と一体化して構成されていてもよい。シャーシ本体31と補強シートとを一体化して構成することにより、部品点数を減らすことができ、かつシャーシ本体と側部パネル40とを接着する工程と補強シートと側部パネルを接着する工程とを合わせてできるため、製造効率を向上させることができる。
更に、補強シートが、シャーシ本体31と別部材によって構成されている場合には、補強シートの材質等を適宜変更することにより、容易に所望の補強効果を得ることができる。
このように構成された吸収性物品の製造方法としては、例えば、シャーシ本体と第2パネル42とを接着する工程と、シャーシ本体31と第1パネル41とを接着する工程と、を含む方法によって吸収性物品を製造することができる。なお、シャーシ本体31等、他の部分は、公知の製造方法に従って製造し得る。
(第2の実施形態)
次いで、第2の実施形態に係る吸収性物品について、図4を参照して詳細に説明する。なお、第2の実施形態の説明においては、第1の実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成については同符号を用いて説明を省略する。
第2の実施形態に係る吸収性物品1Aは、側部パネル40を構成する第1パネル41と第2パネル42との間に隙間が設けられている。図4は、吸収性物品1Aの側面図である。第1パネル41の下端部41Dは、第2パネル42の上端部42Cよりも上方に配置されている。第1パネル41の下端部41Dと第2パネル42の上端部42Cとの上下方向の長さは、100mm未満であることが望ましい。第2の実施形態に係る吸収性物品1によれば、着用者の身体の一部が隙間を介して露出するため、通気性を向上させることができる。
(第3の実施形態)
次いで、第3の実施形態に係る吸収性物品1Bについて、図5及び図6を参照して詳細に説明する。第3の実施形態に係る吸収性物品1Bは、側部パネル40を構成する第1パネル41と第2パネル42とが重なっており、第2パネル42の上端部42Cと第1パネル41の下端部41Dとが接着されている。図5は、吸収性物品1Bの側面図であり、図6は、図5に示すB−B断面図である。
第1パネル41の下端部41Dは、第2パネル42の上端部42Cよりも非肌当接面側に位置している。すなわち、第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域において、第1パネル41は、第2パネル42の外側に配置されている。第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域には、第1パネル41と第2パネル42とが接着された接着領域R2と、第1パネル41と第2パネル42とが接着されていない非接着領域R1とが設けられている。非接着領域R1は、第1パネル41の下端部41Dを含む領域である。着用者等は、第1パネル41の下端部41Dから非接着領域R1に手等を挿入し、第1パネル41に手等を引っ掛けて吸収性物品1Aを引き上げることができる。
第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域の上下方向の長さは、5mm以上であって100mm以下であることが望ましく、本実施の形態では30mmである。非接着領域R1の上下方向の長さは、指等を引っ掛ける領域を確保するため、接着領域R2の上下方向の長さよりも長いことが望ましい。また、例えば、ホットメルト型接着剤で接着した場合の接着領域R2の上下方向の長さは、接着強度を保つため、5mm以上が好ましい。また、熱シール、超音波シール等で接着した場合の非接着領域R1と接着領域R2との境界は、指等が引っ掛かることができるように、第1パネル41の下端部41Dよりも10mm以上上側に位置することが好ましい。
このように第3の実施の形態に係る吸収性物品によれば、第1パネル41と第2パネル42とが重なった領域の一部が接着されているため、着用者が第1パネル41に手等を挿入して吸収性物品1Aを引き上げた際に、引き上げる力が第2パネル42にも伝達し易くなり、側部パネル40全体をバランス良く引き上げることが可能となる。また、引き上げる力が第1パネル41及び第2パネル42の両方にかかるため、第1パネル41にかかる負荷を軽減することができる。
(第4の実施形態)
次いで、第4の実施形態に係る吸収性物品1Cについて、図7を参照して詳細に説明する。第4の実施形態に係る吸収性物品1Cは、第1パネル41、第2パネル42及び第3パネル43によって側部パネル40が構成されている。図7は、吸収性物品1Cの側面図である。
具体的には、側部パネル40は、側部パネル40の上端部を含む第1パネル41と、第1パネル41よりも肌当接面側において下方に配置される第2パネル42と、第2パネル42よりも肌当接面側において下方に配置される第3パネル43と、を有する。第1パネル41の下端部41Dと第2パネル42の上端部42C、及び第2パネル42の下端部42D及び第3パネル43の上端部43Cは、互いに重なっている。第1パネル41の下端部41Cには、第2パネル42に接着されていない非接着領域R1が設けられ、第2パネル42の下端部42Dには、第3パネル43に接着されていない非接着領域R1が設けられている。
本実施の形態に係る第1パネル41は、80g/mのポリプロピレン・スパンボンド不織布からなり、縦100mm×横150mmである。第2パネル42は、40g/mのポリプロピレン・スパンボンド不織布からなり、縦140mm×横150mmである。第2パネル42と第1パネル41とが重なった領域の上下方向の長さは、30mmである。
第3パネル43は、20g/mのSMS不織布からなり、縦110mm×横150mmである。第3パネル43と第2パネル42とが重なった領域の上下方向の長さは、30mmである。
したがって、着用者等は、第1パネル41と第2パネル42との間の非接着領域R1や第2パネル42と第3パネル43との間の非接着領域R1に手等を挿入して、吸収性物品1を引き上げることができる。サイドパネルを3枚にすることにより、段階的に剛性や目付を変化させることができる。また、第1パネル41を用いて引き上げた後、吸収性物品1Cの下部が十分に引き上げられていない(シャーシ本体31が引き上げられているが、吸収体本体2が十分に引き上げられていない)場合に、第2パネル42を持って引き上げることができ、吸収性物品1C全体をバランス良く引き上げることができる。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本実施の形態では、手や指を引っ掛けるパネル(例えば、第1パネル)の下端部は、着用者が立った状態において略水平に配置される。一般的に、パンツ型おむつを着用する際は、着用者が立った状態で吸収性物品を引き上げる。その際、パネルの下端部が前後方向に沿って配置されていることにより、パンツ型おむつを略水平な状態で引き上げ易くなり、前胴回り領域又は後胴回り領域が偏って上がることを抑制することができる。しかし、手や指を引っ掛けるパネルの下端部が、傾斜していてもよい。
また、本実施の形態では、一対の側部パネルそれぞれを複数のパネルによって構成していているため、着用者の腰の左右側方に手等を引っ掛けることができ、バランス良く吸収性物品を引き上げることが可能となる。しかし、いずれか一方の側部パネルのみを複数のパネルによって構成してもよい。
実施の形態に係る吸収性物品の側部パネルは、2枚及び3枚のパネルによって構成されているが、本発明の吸収性物品は、4枚以上のパネルによって構成されていてもよい。
吸収性物品の側部パネルは、手や指が引っ掛かる構成であればよく、上方に引き上げるための治具等、人間の身体以外の装置等が引っ掛かるように構成されていてもよい。
また、第1パネル、第2パネル等の側部パネルと、吸収体本体とが接合されていてもよい。側部パネルと吸収体本体とが接合されている場合には、側部パネルと吸収体本体2を一体として引き上げることが可能であるため、より引き上げ易くなる。また、本実施の形態に係るパンツ型おむつは、着用者の腰両側部に側部パネルが設けられている。しかし、パンツ型おむつによっては、前胴回り領域における着用者の腰側部に位置する側端部と後胴回り領域における側端部とが接合された接合部を有するものがある。このようなパンツ型おむつにおいて、着用者の両腰側部を持って引き上げると、接合部が剥離等するおそれがある。しかし、本実施の形態に係るパンツ型おむつは、側部パネル自体を引き上げることができるため、側部パネルと吸収体本体とが接合されていない場合であっても、吸収体本体を適切に引き上げることが可能となる。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…吸収性物品、 2…吸収体本体、 3…シャーシ、 31…シャーシ本体、 31A…前側端部、 31B…後側端部、 40…側部パネル、 41…第1パネル、 41A…前側端部、 41B…後側端部、 41C…上端部、 41D…下端部、 42…第2パネル、 42A…前側端部、 42B…後側端部、 42C…上端部、 42D…下端部、 43…第3パネル、 91…腰回り用弾性部材、 92…腰回り用弾性材

Claims (3)

  1. 前胴回り領域、後胴回り領域、及び前記前胴回り領域と前記後胴回り領域との間に介在する股下領域を有するシャーシを備える吸収性物品であって、
    前記シャーシは、前記前胴回り領域から前記股下領域を介して前記後胴回り領域に延びるシャーシ本体と、前記吸収性物品の横方向におけるシャーシ本体の両側端部とそれぞれ接着され、かつ前記前胴回り領域と前記後胴回り領域との間に配置される側部パネルと、を有しており、
    前記側部パネルは、第1パネルと、前記第1パネルの下方に配置される第2パネルとを少なくとも備えており、
    前記第1パネルの下端部と前記第2パネルの上端部との間に隙間が形成されており、
    前記第1パネルの引裂き強度は、前記第2パネルの引裂き強度よりも高く構成されている、吸収性物品。
  2. 前胴回り領域、後胴回り領域、及び前記前胴回り領域と前記後胴回り領域との間に介在する股下領域を有するシャーシを備える吸収性物品であって、
    前記シャーシは、前記前胴回り領域から前記股下領域を介して前記後胴回り領域に延びるシャーシ本体と、前記吸収性物品の横方向におけるシャーシ本体の両側端部とそれぞれ接着され、かつ前記前胴回り領域と前記後胴回り領域との間に配置される側部パネルと、を有しており、
    前記側部パネルは、第1パネルと、前記第1パネルの下方に配置される第2パネルとを少なくとも備えており、
    前記第1パネルの下端部と前記第2パネルの上端部との間に隙間が形成されており、
    前記第2パネルの着用者の肌当接面側の摩擦係数は、前記第1パネルの着用者の肌当接面側の摩擦係数よりも低く構成されている、吸収性物品。
  3. 前記第1パネルは、非伸長性である、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
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