JP5886233B2 - 自己保持型電磁弁 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁コイルに通電して開閉状態を切り換えた後、通電を停止しても切り換え後の開閉状態を維持することが可能な電磁弁(自己保持型電磁弁)に関する。
自己保持型電磁弁は、開弁状態/閉弁状態の切り換え時には電磁コイルに通電する必要があるが、切り換え完了後は電流を流し続けなくてもその状態を保持しておくことができるという優れた特性を有している。このため、電力消費を抑制することが可能であり、特に電池を用いて動作させる電磁弁として広く使用されている。
この自己保持型電磁弁は、次のような原理によって動作する。先ず、電磁コイルに通電すると、閉弁バネによって付勢されていた可動鉄心が電磁コイルに引き付けられて、可動鉄心の端部に設けられた弁体が開弁する。またこの時、可動鉄心の反対側の端部が、電磁コイルの中心軸上に設けられた固定鉄心に接触し、固定鉄心を介して永久磁石によって磁着される。このため、その後は電磁コイルへの通電を停止しても、可動鉄心が電磁コイルに引き付けられた状態(開弁状態)を保持することができる。
一方、開弁状態が保持されている状態で、上述の開弁時とは逆方向の電流を電磁コイルに通電すると、電磁コイルは永久磁石の磁力を打ち消す方向の磁力を発生させる。このため、永久磁石が可動鉄心を磁着する力が弱められ、固定鉄心に接触していた可動鉄心の端部が閉弁バネの付勢力によって引き剥がされて、可動鉄心の他端側に設けられた弁体が弁座に押し付けられて自己保持型電磁弁が閉弁する。その後は、電磁コイルの通電を停止しても、閉弁バネの付勢力によって弁体が弁座に押し付けられた状態(閉弁状態)が保持される。
自己保持型電磁弁は以上のような原理によって動作する関係上、閉弁時に電磁コイルが発生する磁力が大きすぎると、永久磁石の磁力を打ち消した残りの磁力で、電磁コイルが可動鉄心を引き付けようとする。そして、この残りの磁力が閉弁バネの付勢力を上回ると、今度は電磁コイルの磁力で可動鉄心の端部が固定鉄心に磁着したままの状態となってしまい、電磁弁を閉弁させることができなくなる。そこで、電磁弁を確実に閉弁させるために、閉弁時には、電磁コイルに印加する電圧を所定の上限電圧以下に設定した自己保持型電磁弁が提案されている(特許文献1)。
特開2009−63060号公報
しかし、上記の提案されている自己保持型電磁弁は、閉弁時に電磁コイルに印加する電圧が低めに設定される関係上、電池が消耗してくると閉弁時に電磁コイルに印加する電圧が低下して、電磁弁を閉弁させることが困難になるという問題があった。
この発明は従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、電池が消耗しているか否かに拘わらず閉弁させることが可能な自己保持型電磁弁の提供を目的とする。
上述した課題を解決するために本発明の自己保持型電磁弁は次の構成を採用した。すなわち、
流路を開閉する弁体が一端側に形成されて軸方向に移動可能に設けられた可動鉄心と、該弁体が該流路を閉じる方向に前記可動鉄心を付勢する閉弁バネと、該弁体が該流路を開く方向に前記可動鉄心を引き込む電磁コイルと、該電磁コイルで引き込まれた前記可動鉄心を保持する永久磁石と、前記電磁コイルに駆動電圧を印加する電圧印加部とを備える自己保持型電磁弁において、
前記電圧印加部は、前記永久磁石で前記可動鉄心が保持された開弁状態から前記自己保持型電磁弁を閉弁させる際には、所定期間に亘って電圧値が保たれた閉弁電圧を前記電磁コイルに印加すると共に、該閉弁電圧の印加に先立って、あるいは該閉弁電圧の印加後に、該閉弁電圧よりは電圧値が低いが、前記駆動電圧が印加されない状態よりは電圧値が高い中間電圧を前記電磁コイルに印加する
ことを特徴とする。
かかる本発明の自己保持型電磁弁においては、電磁コイルに所定期間の閉弁電圧を印加して開弁状態の自己保持型電磁弁を閉弁させるに際して、閉弁電圧の印加に先立って、あるいは閉弁電圧に印加後に、中間電圧を電磁コイルに印加する。そして、この中間電圧の電圧値は、閉弁電圧よりは低いが、駆動電圧が印加されない状態よりは高い電圧値に設定されている。こうすれば閉弁電圧を低めに設定しておかなくても、中間電圧を印加することによって電磁弁を閉弁させることができる。また、電池が消耗してきた場合には閉弁電圧で電磁弁を閉弁させることができる。このため、電池の消耗の程度に拘わらず、常に確実に電磁弁を閉弁させることが可能となる。
また、上述した本発明の自己保持型電磁弁においては、閉弁電圧の電圧値および中間電圧の電圧値を、それぞれ次のような電圧値としても良い。すなわち、閉弁電圧の電圧値は、電磁弁を閉弁させることが可能な上限電圧値よりも高い電圧値とする。また、中間電圧の電圧値は、電磁弁を閉弁させることが可能な下限電圧値と上限電圧値との中間値よりも高い電圧値としても良い。
こうすれば、中間電圧が下限電圧値を下回るまでの電圧低下量を十分に大きく取ることができる。このため、電池の消耗による電圧低下によって閉弁電圧で電磁弁を閉弁可能となるまでの間に、中間電圧が下限電圧値を下回って電磁弁を閉弁できなくなる事態を回避することが可能となる。
また、上述した本発明の自己保持型電磁弁においては、電圧値の異なる複数の中間電圧を切り換えて電磁コイルに印加することとしてもよい。
詳細には後述するが、自己保持型電磁弁には、電磁コイルに電圧を印加した時に電磁弁を閉弁させる力が最も強くなる最適な電圧値が存在する。従って、電圧値の異なる複数の中間電圧を切り換えて電磁コイルに印加しておけば、電池の消耗の程度に拘わらず、最適な電圧値に近い中間電圧を印加することができるので、電磁弁を確実に閉弁させることが可能となる。
また、上述した本発明の自己保持型電磁弁においては、閉弁電圧と接地電圧との間の少なくとも一部で電圧値が連続的に変化するような中間電圧を、電磁コイルに印加することとしてもよい。
このように中間電圧の電圧値を連続的に変化させれば、電池の消耗の程度に拘わらず、中間電圧が最適な電圧値(電磁弁を閉弁させる力が最も強くなる電圧値)を通過するようにすることができる。このため、より一層確実に電磁弁を閉弁させることが可能となる。
本実施例のラッチ弁100の内部構造および動作原理についての説明図である。 ラッチ弁100を閉弁させるための電圧が、所定の電圧範囲内に制限される理由を示す説明図である。 電磁コイル102に駆動電圧を印加する電圧波形を示した説明図である。 本実施例の電圧波形を用いれば、電池の消耗の程度に拘わらずラッチ弁100を閉弁させることが可能な理由を示す説明図である。 第1変形例の電圧波形を例示した説明図である。 第1変形例の電圧波形を用いる利点を示す説明図である。 第2変形例の電圧波形を例示した説明図である。 第3変形例の電圧波形を例示した説明図である。
図1は、本実施例の自己保持型電磁弁(以下、ラッチ弁)100の内部構造および動作原理を示した説明図である。図1(a)には、閉弁状態のラッチ弁100の断面図が示されており、図1(b)には開弁状態のラッチ弁100の断面図が示されている。先ず始めに、図1(a)を参照しながら、ラッチ弁100の大まかな内部構造について説明する。
図1(a)に示されるようにラッチ弁100は、電線を巻回して中空の略円柱形状に形成された電磁コイル102と、電磁コイル102の中心軸内に摺動可能な状態で挿入された可動鉄心104と、電磁コイル102の中心軸内で可動鉄心104よりも上方に固定された固定鉄心106と、固定鉄心106の上端に接触させて設けられた円板形状の永久磁石108と、可動鉄心104の下端に取り付けられた弁体110と、可動鉄心104を電磁コイル102の中心軸内から引き出す方向に付勢する閉弁バネ112と、電磁コイル102に駆動電圧を印加する電圧印加部114とを備えている。また、弁体110に対向する位置には、流路200の開口部202が設けられており、図1(a)に示したラッチ弁100の閉弁状態では、閉弁バネ112で付勢された弁体110によって開口部202が塞がれて、流路200が閉じた状態となっている。
このような構造のラッチ弁100は、次のように動作する。先ず、図1(a)に示した閉弁状態で、電圧印加部114から電磁コイル102に正方向の駆動電圧を印加する。ここで「正方向の電圧」とは、電磁コイル102が発生する磁力の向きが、永久磁石108の磁力の向きと同じになるような方向の電圧である。すると、閉弁バネ112によって付勢されていた可動鉄心104が、電磁コイル102の磁力によって引き上げられ、その結果、弁体110が流路200の開口部202から離れてラッチ弁100が開弁状態となる(図1(b)参照)。
また、電磁コイル102によって可動鉄心104が引き上げられると、可動鉄心104の上端が固定鉄心106の下端に当接する。すると、永久磁石108の磁力が固定鉄心106を介して可動鉄心104に効率よく作用するようになり、永久磁石108の磁力で可動鉄心104が固定鉄心106に磁着される。こうして可動鉄心104が磁着された後は、電圧印加部114から電磁コイル102への通電を停止しても、図1(b)に示したように可動鉄心104が引き上げられた状態(開弁状態)が保持される。
一方、永久磁石108の磁力で可動鉄心104が引き上げられた状態で、電圧印加部114から電磁コイル102に負方向の駆動電圧を印加する。ここで「負方向の電圧」とは、電磁コイル102が発生する磁力の向きが、永久磁石108の磁力の向きと逆になるような方向の電圧である。すると、永久磁石108の磁力が電磁コイル102の磁力によって打ち消されるため、閉弁バネ112の付勢力に抗して可動鉄心104を磁着しておくことができなくなる。その結果、固定鉄心106に磁着されていた可動鉄心104の上端が、閉弁バネ112の付勢力によって固定鉄心106から引き離されて、可動鉄心104の下端の弁体110が流路200の開口部202に押しつけられた状態(閉弁状態)となる。こうしてラッチ弁100が閉弁状態となった後は、電磁コイル102への通電を停止しても、閉弁バネ112の付勢力によって閉弁状態が保持される(図1(a)参照)。
以上のようなラッチ弁100の動作原理から、開弁状態から閉弁状態に切り換える際に電磁コイル102に印加する駆動電圧は、所定の電圧範囲内であることが必要となり、この範囲外の駆動電圧を印加してもラッチ弁100を閉弁させることができなくなる。この点について、図2を用いて説明する。
図2には、開弁状態のラッチ弁100で電磁コイル102に印加する駆動電圧をゆっくりと増加させた時に、可動鉄心104に作用する磁着力(可動鉄心104を固定鉄心106に磁着させておく力)が変化する様子が示されている。尚、このときに電磁コイル102に流れるコイル電流は、駆動電圧の電圧値を電磁コイル102の抵抗Rで除算した電流値となる。
周知のように、電磁コイル102が発生する磁力はコイル電流に比例するから、電磁コイル102に印加する駆動電圧に比例する。また、前述したようにラッチ弁100が開弁状態にある時には、電磁コイル102に負方向の駆動電圧が印加されるので、電磁コイル102が発生する磁力の向きは、永久磁石108の磁力を打ち消す方向となる。従って、図2に白抜きの丸印で示したように、電磁コイル102の駆動電圧が「0」の場合は、永久磁石108による磁着力だけが可動鉄心104に作用しているが、駆動電圧を増加させると、図2に実線で示したように、電磁コイル102の磁力によって永久磁石108の磁力が弱められて、可動鉄心104に作用する磁着力が直線的に減少して行く。そして、電磁コイル102の磁力が永久磁石108の磁力と等しくなった時点で、可動鉄心104に作用する磁着力が「0」となる。その状態から更に駆動電圧を増加させると、電磁コイル102の磁力が永久磁石108の磁力を上回ることとなって、今度は電磁コイル102による磁着力が可動鉄心104に作用するようになる。その結果、それ以降は、図2に破線で示したように、駆動電圧を増加させるに従って可動鉄心104に作用する磁着力が直線的に増加していく。
また、可動鉄心104には、固定鉄心106から可動鉄心104を引き離す方向に、閉弁バネ112の付勢力も作用している。この付勢力の大きさは、可動鉄心104の位置によって決まるから、ラッチ弁100が開弁状態(可動鉄心104の上端が固定鉄心106に当接した状態)にある間は一定と考えて良い。図2では、閉弁バネ112による付勢力が一点鎖線で示されている。当然ながら、開弁状態にあるラッチ弁100を閉弁させるためには、閉弁バネ112の付勢力が、可動鉄心104に作用する磁着力を上回る必要がある。結局、閉弁時の電磁コイル102に印加する駆動電圧は、図2に示した下限電圧値Vmin から上限電圧値Vmax の範囲内になければならない。また、可動鉄心104に作用する磁着力が「0」となる電圧値(従って、下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax との中間値)が、ラッチ弁100を閉弁させる力が最も強くなる最適な電圧値となる。
もっとも、この電圧範囲内に駆動電圧を制限したのでは、電池が消耗したときに駆動電圧が電圧範囲内から外れてしまい、ラッチ弁100を閉弁させることができなくなる。そこで本実施例では、電池が消耗した場合でもラッチ弁100を閉弁可能とするために、以下のような電圧波形で電磁コイル102に駆動電圧を印加する。
図3は、本実施例で電磁コイル102に駆動電圧を印加する電圧波形を示した説明図である。図示されるように、本実施例の電圧波形は、時間T0の間、電圧値Vaが維持されるが、それに先立って電圧値Vaよりも低い電圧値Vbを時間T1の間、維持するような電圧波形に設定されている。このような電圧波形とすれば、以下の理由から、電池の消耗の程度に拘わらずラッチ弁100を閉弁させることが可能となる。尚、本実施例では、最高電圧値(図3では電圧値Va)で保たれる部分の電圧が、本発明における「閉弁電圧」に対応し、最高電圧値よりも低い電圧値(図3では電圧値Vb)で保たれる部分の電圧が、本発明における「中間電圧」に対応する。また、本実施例の中間電圧の電圧値Vbは、閉弁電圧の電圧値Vaの半分よりも高い電圧値に設定されており、このため、電圧値Vbは下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax との中間値よりも高い電圧値となっている。中間電圧の電圧値Vbをこのような電圧値に設定する理由についても後述する。
図4は、本実施例の電圧波形で駆動電圧を印加することで、電池の消耗の程度に拘わらずラッチ弁100を閉弁させることが可能な理由を示す説明図である。先ず始めに、図4(a)を参照して、電池が全く消耗していない場合について説明する。図示されているように、電池が消耗していない状態では、閉弁電圧の電圧値Vaは、図2を用いて前述した上限電圧値Vmax よりも高い電圧値に設定されている。しかし、中間電圧の電圧値Vbは、閉弁電圧よりも電圧値が低く設定されており、図2の下限電圧値Vmin から上限電圧値Vmax の電圧範囲(閉弁可能な電圧範囲)内に存在する。図4では、ラッチ弁100を閉弁可能な電圧範囲が斜線を付して示されている。このため、電池が消耗していない状態では、中間電圧を印加した段階でラッチ弁100が閉弁する。
電池が消耗してくると、電池の発生する電圧が次第に低下して、規定の電圧値を発生させることができなくなる。このため、電圧印加部114が電磁コイル102に印加する閉弁電圧も当初の電圧値Vaを維持できなくなる。図4(b)には、電池が消耗したために、閉弁電圧が、上限電圧値Vmax よりも低い電圧値Va1まで低下した状態の電圧波形が示されている。このように、閉弁電圧の電圧値Va1が上限電圧値Vmax よりも低くなると、たとえ中間電圧でラッチ弁100を閉弁させることができなくても、閉弁電圧で閉弁させることが可能となる。
また、前述したように本実施例の電圧波形では、中間電圧が、下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax との中間値よりも高い電圧値に設定されている。このため、電池の消耗によって閉弁電圧が上限電圧値Vmax 以下の電圧値Va1まで低下するまでは、中間電圧の電圧値Vb1を下限電圧値Vmin より高い値(開弁可能な電圧範囲内)に保っておくことができる。更に電池の消耗が進んで、図4(c)に示したように中間電圧の電圧値Va2が下限電圧値Vmin を下回ると、中間電圧ではラッチ弁100を閉弁させることができなくなるが、それ以降も、閉弁電圧の電圧値Va2が下限電圧値Vmin から上限電圧値Vmax の範囲内にある間は、閉弁電圧でラッチ弁100を閉弁させることが可能となる。
以上に説明したように、図3に示す電圧波形で駆動電圧を印加してやれば、電池の消耗がそれほど進んでいない間は中間電圧の部分でラッチ弁100を閉弁させ、電池の消耗が進んだ場合は閉弁電圧の部分でラッチ弁100を閉弁させることができるので、電池の消耗の程度に拘わらず、ラッチ弁100を確実に閉弁させることが可能となる。
上述した本実施例には、幾つかの変形例が存在している。以下では、これらの変形例について、本実施例との相違点を中心として簡単に説明する。
上述した実施例では、接地電圧と閉弁電圧との間の中間電圧は1つであるものとして説明した。しかし、複数の中間電圧を有するような電圧波形を用いて駆動電圧を印加することとしても良い。図5には、複数の中間電圧を有する第1変形例の電圧波形が例示されている。図示した電圧波形では、電圧値Vcおよび電圧値Vb(但し、Vc<Vb)の2つの中間電圧を有している。このように複数の中間電圧を設ければ、以下の理由から、より一層確実にラッチ弁100を閉弁させることができる。尚、図5に例示した電圧波形で、2つの中間電圧を区別する必要がある場合には、電圧値Vcの中間電圧を「低電圧側の中間電圧」と称し、電圧値Vbの中間電圧を「高電圧側の中間電圧」と称するものとする。また、図5に例示した電圧波形では、低電圧側の中間電圧(3つ以上の中間電圧が存在する場合には、最も低い電圧の中間電圧)の電圧値(図示した例では電圧値Vc)が、下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax とのほぼ中間値に設定されている。この理由についても後述する。
図6は、第1変形例の電圧波形を用いることで、より確実にラッチ弁100を閉弁させることが可能な理由を示す説明図である。図6(a)には、電池が全く消耗していない場合が示されている。上述したように、低電圧側の中間電圧の電圧値Vcは、下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax とのほぼ中間値に設定されているので、電池が消耗していない状態では電圧値Vcの中間電圧でラッチ弁100を閉弁させることができる。また、図2を用いて説明したように、ラッチ弁100を閉弁させる力は、電磁コイル102に印加する電圧値が、下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax とのほぼ中間値の場合に最大となる。このため第1変形例の電圧波形では、電池が消耗していない間は強い力でラッチ弁100を閉弁させることができる。
図6(b)には、電池が消耗した場合の電圧波形が例示されている。図示した例では、閉弁電圧の電圧値Va1はまだ上限電圧値Vmax よりも高いので、閉弁電圧の部分ではラッチ弁100を閉弁させることはできない。また、低電圧側の中間電圧の電圧値Vc1は、閉弁可能な電圧範囲内にあるので閉弁は可能であるが、電圧値Vc1が下限電圧値Vmin に近いので、ラッチ弁100を閉弁させる力は大きなものではない。しかし、高電圧側の中間電圧については、電池が消耗することによって、下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax との中間付近の電圧値Vb1に低下している。このため、たとえ低電圧側の中間電圧(電圧値Vc1の部分)でラッチ弁100を閉弁させることができなかった場合でも、高電圧側の中間電圧(電圧値Vb1の部分)で確実にラッチ弁100を閉弁させることができる。
更に電池の消耗が進んで、高電圧側の中間電圧でラッチ弁100を閉弁させる力が弱くなった場合には、今度は、閉弁電圧の電圧値が下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax との中間付近の電圧値まで低下する。このため、閉弁電圧によって強い閉弁力を発生させることができるので、ラッチ弁100を確実に閉弁させることができる。このように第1変形例の電圧波形を用いれば、常に強い力でラッチ弁100を閉弁させることができるので、電池の消耗の程度に拘わらず、確実にラッチ弁100を閉弁させることが可能となる。
また、上述した実施例および変形例では、電磁コイル102に印加する電圧波形は、中間電圧を印加した後に閉弁電圧を印加するような電圧波形を用いるものとして説明した。しかし、中間電圧と閉弁電圧とを印加することができればよく、例えば、図7に例示するような第2変形例の電圧波形を用いることができる。すなわち、図7(a)に例示したように、電圧値Vaの閉弁電圧を印加した後に、電圧値Vbの中間電圧を印加する電圧波形や、図7(b)に例示したように、閉弁電圧の前後で中間電圧を印加するような電圧波形を用いることができる。あるいは図7(c)に例示したように、中間電圧の前後で閉弁電圧を印加するような電圧波形を用いることも可能である。
また、上述した実施例および変形例では、中間電圧は、一定の電圧値で保たれるものとして説明した。しかし、中間電圧は閉弁電圧よりも低い電圧値であれば良く、電圧値が連続的に変化するような電圧であっても構わない。例えば、図8(a)に例示したように、接地電圧(図中の電圧値0)から閉弁電圧(図中の電圧値Va)に向かって電圧値が連続的に増加するような中間電圧としてもよいし、あるいは図8(b)に例示したように、閉弁電圧から接地電圧に向かって電圧値が連続的に減少するような中間電圧としても良い。
このような第3変形例の電圧波形を用いた場合、中間電圧は、ラッチ弁100の閉弁力が最も強くなる最適の電圧値(下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax との中間値)を通過する。従って、少なくとも電池の消耗が進んで閉弁電圧の電圧値が最適の電圧値まで低下するまでの間は、必ず中間電圧が最適の電圧値を通過することになるので、電池の消耗の程度に拘わらずより一層確実にラッチ弁100を閉弁させることが可能となる。
また、上述した第3変形例の電圧波形では、接地電圧(図中の電圧値0)から閉弁電圧に向かって連続的に増加(あるいは減少)する中間電圧とするのではなく、図8(c)に例示したように接地電圧よりも高い電圧(図中の電圧値Vd)から閉弁電圧(図中の電圧値Va)に向かって連続的に増加(あるいは減少)する中間電圧としても良い。また、このときの電圧値Vdは、下限電圧値Vmin から最適の電圧値(下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax との中間値)の範囲内の値としておくことが望ましい。
連続的に変化する中間電圧の中で、下限電圧値Vmin よりも電圧値が低い部分はラッチ弁100の閉弁には寄与しない。従って、図8(c)に例示したように、接地電圧よりも高い電圧(図中の電圧値Vd)から閉弁電圧(図中の電圧値Va)に向かって連続的に増加(あるいは減少)する中間電圧としておけば、中間電圧の印加中にラッチ弁100の閉弁に寄与する時間比率を増やすことができる。このため、より一層確実にラッチ弁100を閉弁させることが可能となる。
また、下限電圧値Vmin よりも少しだけ電圧値が高い部分は、電池が消耗していない間はラッチ弁100の閉弁に寄与し得るが、電池が消耗すると閉弁に寄与しなくなる。従って、図8(c)中の電圧値Vdを、下限電圧値Vmin から最適の電圧値(下限電圧値Vmin と上限電圧値Vmax との中間値)の範囲内の値に設定しておけば、電池が消耗した状態でも、中間電圧の印加中にラッチ弁100の閉弁に寄与する時間比率を増やすことができる。このため、電池の消耗が進んだ場合でも、より一層確実にラッチ弁100を閉弁させることが可能となる。
以上、本実施例および変形例のラッチ弁100について説明したが、本発明は上記の実施例および変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
100…ラッチ弁、 102…電磁コイル、 104…可動鉄心、
106…固定鉄心、 108…永久磁石、 110…弁体、
112…閉弁バネ、 114…電圧印加部、 200…流路、
202…開口部。

Claims (4)

  1. 流路を開閉する弁体が一端側に形成されて軸方向に移動可能に設けられた可動鉄心と、該弁体が該流路を閉じる方向に前記可動鉄心を付勢する閉弁バネと、該弁体が該流路を開く方向に前記可動鉄心を引き込む電磁コイルと、該電磁コイルで引き込まれた前記可動鉄心を保持する永久磁石と、前記電磁コイルに駆動電圧を印加する電圧印加部とを備える自己保持型電磁弁において、
    前記電圧印加部は、前記永久磁石で前記可動鉄心が保持された開弁状態から前記自己保持型電磁弁を閉弁させる際には、所定期間に亘って電圧値が保たれた閉弁電圧を前記電磁コイルに印加すると共に、該閉弁電圧の印加に先立って、あるいは該閉弁電圧の印加後に、該閉弁電圧よりは電圧値が低いが、前記駆動電圧が印加されない状態よりは電圧値が高い中間電圧を前記電磁コイルに印加する
    ことを特徴とする自己保持型電磁弁。
  2. 請求項1に記載の自己保持型電磁弁において、
    前記自己保持型電磁弁を前記開弁状態から閉弁させるために前記電磁コイルに印加するべき電圧値には、所定の下限電圧値および所定の上限電圧値が存在しており、
    前記電圧印加部は、前記上限電圧値よりも高い電圧値の前記閉弁電圧と、前記下限電圧値と前記上限電圧値との中間値よりも高い電圧値の前記中間電圧とを前記電磁コイルに印加する
    ことを特徴とする自己保持型電磁弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の自己保持型電磁弁において、
    前記電圧印加部は、電圧値の異なる複数の前記中間電圧を切り換えて前記電磁コイルに印加する
    ことを特徴とする自己保持型電磁弁。
  4. 請求項1に記載の自己保持型電磁弁において、
    前記電圧印加部は、前記閉弁電圧と接地電圧との間の少なくとも一部で電圧値が連続的に変化する前記中間電圧を前記電磁コイルに印加する
    ことを特徴とする自己保持型電磁弁。
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