JP5885626B2 - 空気調和装置の室外ユニット及びそれを備えた空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置の室外ユニット及びそれを備えた空気調和装置に関するものである。
室外ユニットには、たとえば、室外熱交換器、この室外熱交換器に空気を供給するファン及び冷媒を圧縮する圧縮機などの機器が搭載され、それらを内蔵する箱状のケーシングを有しているものが各種提案されている。この室外ユニットは、冷媒配管を介して室内熱交換器などが搭載される室内ユニットに接続されており、室外ユニットから室内ユニットの室内熱交換器に冷媒を供給し、冷暖房を可能としている。
このような従来の空気調和装置の室外ユニットには、室外熱交換器における空気と冷媒との熱交換量を向上させるため、ケーシング内における室外熱交換器の実装体積を増加させたものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の技術は、ケーシングの側面のうちの複数の面に対してケーシング内外を連通するようにケーシングを構成し、当該複数の面に沿うような形状に室外熱交換器を構成している。すなわち、特許文献1に記載の技術では、室外熱交換器は、ケーシング内外を連通する面に沿うように、室外熱交換器を略L字形状や略コの字状などに構成されている。
特開2006−57864号公報(たとえば、図1〜図5参照)
特許文献1に記載の室外ユニットにおいて、ユニットサイズを大きくすることなく、室外熱交換器の熱交換量を増加させる方法として、天板や底板面に開口などを形成し、天板や底板面に沿って室外熱交換器を配置する方法が考えられる。
しかしながら、この方法では、天板の上側や底板面の下側に吸い込みスペースを設ける必要がある分、室外ユニットの設置位置が制約されてしまう可能性がある。また、この方法では、組立が複雑になるなどして室外ユニットの製造性の低下を招いてしまう可能性がある。
特許文献1に記載の室外ユニットにおいて、ユニットサイズを大きくすることなく、室外熱交換器の熱交換量を増加させるその他の方法として、室外熱交換器の「厚み」、すなわち、フィンの空気流れ方向に平行な幅を大きくして、室外熱交換器の実装体積を大きくする方法が考えられる。
しかしながら、室外熱交換器の空気流れ方向の下流側ほど空気と冷媒との温度差は小さくなるため、厚みの増加とともに熱交換効率が低下し、結果として熱交換量の増加もそれほど見込むことができない可能性がある。
また、室外熱交換器の通風抵抗、すなわちファン入力は室外熱交換器の厚さにほぼ比例して増加する。このため、室外熱交換器の厚さを増加させて実装体積を増加しても、通風抵抗が大きくなる分、熱交換量が減少し、厚みを増大させたことに見合うだけの熱交換量の増加を期待できない可能性がある。
なお、室外熱交換器の厚みを増加させると通風抵抗が増加することに対応して、ファン入力を増加させる方法も考えられる。しかし、室外熱交換器を通過する空気の速度を大きくすると、通風抵抗が大きくなることから、さらに余分にファン入力を増加させる必要があり、その分室外ユニットの消費電力が大きくなってしまう可能性があった。
特許文献1に記載の室外ユニットは、室外熱交換器に付設される室外ファンが、室外熱交換器の下流側に配置されるように支持部材(モーターサポート)によって室外ユニット内に固定される。支持部材は、室外ユニット内の空気が流れる風路内に設けられることから、室外ユニットの通風抵抗が増加する。このため、余分に室外ファンの入力を増加させる必要があり、その分室外ユニットの消費電力が大きくなってしまう可能性があった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、「ケーシングのサイズを大きくすることなく、室外熱交換器の熱交換量を高効率に増加させる」こと、及び、「室外ユニットの通風抵抗を低減する」ことを実現する空気調和装置の室外ユニット及びそれを備えた空気調和装置を提供することを目的としている。
本発明に係る空気調和装置の室外ユニットは、吸込口及び吹出口を有するケーシングと、ケーシング内に設けられた室外熱交換器と、ケーシング内に設けられ、室外熱交換器に空気を供給する室外ファンと、ケーシング内であって室外熱交換器の下流側に設けられ、室外ファンを支持するモーターサポートと、ケーシング内に設けられ、室外熱交換器に冷媒を供給する圧縮機と、ケーシング内に設けられ、圧縮機が設けられる側と、室外熱交換器、モーターサポート及び室外ファンが設けられる側とを区画する仕切板と、を有し、室外熱交換器は、熱交換器である熱交換部が、複数接続されて構成され、直断面視した状態において、複数の熱交換部が波形又はジグザグに配置され、モーターサポートは、ケーシング内に固定される第1の支柱及び第2の支柱と、一端側が第1の支柱に接続され、他端側が第2の支柱に接続され、当該一端側と当該他端側との間で室外ファンを支持する支持部とを有し、第1の支柱及び第2の支柱は、一端側がケーシングの側面側の外郭に固定され、他端側が仕切板に固定され、第1の支柱及び第2の支柱のうちの少なくとも一方、熱交換部同士の接続部のうちモーターサポート側の接続部に対向配置されている。
本発明に係る空気調和装置の室外ユニットによれば、複数の熱交換部が波形又はジグザグに配置され、第1の支柱及び第2の支柱のうちの少なくとも一方が、熱交換部同士の接続部のうちモーターサポート側の接続部に対向配置されるので、「ケーシングのサイズを大きくすることなく、室外熱交換器の熱交換量を高効率に増加させる」こと、及び、「室外ユニットの通風抵抗を低減する」ことができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室外ユニットの概要構成例図である。 図1に示すファンモータ及びモーターサポートの模式図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の室外ユニットの概要構成例図である。 図3に示すファンモータ及びモーターサポートの模式図である。 本発明の実施の形態3に係る空気調和装置の室外ユニットの概要構成例図である。 本発明の実施の形態4に係る空気調和装置の室外ユニットの概要構成例図である。 図6に示す室外ユニットの変形例である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
本実施の形態1に係る空気調和装置の室外ユニット50は、室外ユニット50に搭載された室外熱交換器7及びモーターサポート30に改良が加えられたものであり、「ケーシングのサイズを大きくすることなく、室外熱交換器の熱交換量を高効率に増加させる」こと、及び、「室外ユニットの通風抵抗を低減する」ことができるものである。
[構成説明]
図1は、実施の形態1に係る空気調和装置の室外ユニット50の概要構成例図である。
なお、図1(a)は、室外ユニット50の正面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A断面図である。図1(c)は、室外ユニット50の背面図(吸込口6側から見た図)である。図1(d)は、左側面図である。図1(e)は、図1(b)のB−B断面図である。また、図1(b)に示す矢印は、室外ユニット50を流れる空気の流れを示すものである。図2は、図1に示すファンモータ及びモーターサポートの模式図である。図1及び図2を参照して、室外ユニット50の構成について説明する。
室外ユニット50は、外郭であるケーシング1と、冷媒を圧縮する圧縮機9と、空気を送風する室外ファン4と、ファンを固定するモーターサポート30と、冷房運転時には凝縮器として機能し、暖房運転時には蒸発器として機能する室外熱交換器7と、室外熱交換器7及び室外ファン4側と圧縮機9側とを仕切る仕切板8とを有している。
(ケーシング1)
ケーシング1は、室外ユニット50外の空気を取り込む吸込口6、及び室外ユニット50内の空気が放出される吹出口2が形成された箱状の外郭である。ケーシング1内には、室外ファン4が駆動することによって吸込口6から流入した空気が室外熱交換器7及び室外ファン4を通って吹出口2へ流れる風路が形成されている。
ケーシング1は、たとえば、外郭のうちの底面側を構成するベース板1aと、前面側を構成し、吹出口2が形成されたフロントパネル1bと、両方の側面側を構成するサイドパネル1cと、背面側を構成するリアパネル1eと、上面側を構成する天板1dとを有している。
ベース板1aは、ケーシング1のうち下面側の外郭を構成するものである。ベース板1a上には、室外熱交換器7と圧縮機9とモーターサポート30が固定されている。また、ベース板1a上には、仕切板8が立設されており、ケーシング1内に取り込まれた後に放出される空気が流れる室外熱交換器7及び室外ファン4側と、圧縮機9などが設けられる側とが区画されている。
フロントパネル1bは、ケーシング1のうち室外ファン4が設けられている側の外郭を構成するものである。フロントパネル1bのうちの前面外郭であって吹出口2の形成位置には、室外ファン4がモーターサポート30を介して取り付けられている。なお、吹出口2の形成位置は、室外ファン4の取付位置と対向している。また、フロントパネル1bには、吹出口2の開口部分の周縁側において、吹出口2側から吸込口6側に向かって突出して形成されたベルマウス3が設けられている。
サイドパネル1cは、フロントパネル1bに対して略垂直な側面側の外郭を構成するものである。サイドパネル1cは、一方が室外熱交換器7側に設けられ、他方が圧縮機9側に設けられている。リアパネル1eはフロントパネル1bに対向する面に設けられ、圧縮機9側に設けられたサイドパネル1cと共に機械室10を構成する。
天板1dは、ケーシング1のうち上面側の外郭を構成するものである。天板1dは、たとえばフロントパネル1bの上端側、サイドパネル1cの上端側、リアパネル1eの上端側などに固定されている。
なお、ケーシング1は、室外熱交換器7の上流側の面と対向する側が、開放されており、この開放部分が吸込口6を構成している。
(圧縮機9)
圧縮機9は、冷媒を圧縮して吐出するものである。圧縮機9は、ベース板1a上であって仕切板8を介して室外熱交換器7および室外ファン4側とは反対側に設けられている。
(室外ファン4)
室外ファン4は、吸込口6を介してケーシング1内に空気を強制的に取り込み、この取り込んだ空気を吹出口2から放出させるものである。室外ファン4は、ボス4b、及びこのボス4bの外周から突設された複数の羽根4aを有する羽根車と、ボス4bにシャフト5aを介して接続され、この羽根車を回転させるファンモータ5とを有しているものである。
ボス4bは、略円板状の部材であり、内部にファンモータ5が内蔵されている。ボス4bは、シャフト5aに接続されており、シャフト5aの回転に伴って自身も回転し、羽根4aを回転させる。
羽根4aは、略円板状のボス4bの周縁側に接続されており、ボス4bの回転とともに回転するものである。
ファンモータ5は、図示省略のコイルが巻き付けられた固定子及び固定子によって回転させられる回転子などを有し、シャフト5aを介して羽根4aを回転させ、ケーシング1内に空気を取り込むことを可能とするものである。
ファンモータ5の回転子には、シャフト5aの一端側が接続されている。ファンモータ5の空気流れ方向の上流側には、モーターサポート30が設けられており、後述する支柱30a及び支持部30bによって、室外ファン4が固定される。
シャフト5aは、一端側がファンモータ5に接続され、他方側がボス4bに接続される棒状部材であり、ファンモータ5の回転子の回転をボス4b及び羽根4aに伝達させるものである。
なお、室外ファン4は、たとえば軸流ファンなどとするとよい。また、羽根4aの回転軸に平行な方向の幅を狭くするとともに、羽根4aの枚数を多くするとよい。たとえば、従来では3枚から4枚である羽根枚数を5枚以上にすると良い。これにより、室外ファン4が室外熱交換器7に空気を供給する能力を確保しながら、省スペース化を図ることができ、室外熱交換器7を設置することができるスペースを拡大することができる。すなわち、室外ファン4側のスペースを室外熱交換器7に割くことができる分、室外熱交換器7の実装体積を増大させることができ、ケーシング1のサイズを大きくすることなく、室外熱交換器7の熱交換量を高効率に増加させることができる。
(室外熱交換器7)
室外熱交換器7は、図1(b)に示すように、供給される空気と冷媒とを熱交換させる4つの熱交換部7a〜7dを有している。熱交換部7a〜7dは、熱交換器であり、これらが冷媒配管で接続されて室外熱交換器7を構成している。
熱交換部7a〜7dは伝熱管72で接続する。図1の例では、熱交換器の一方の端部をなす熱交換部7dに配管同士を接続するUベンド(図示省略)を接続するUベンド側伝熱管72aを設け、もう一方の端部をなす熱交換部7aにヘアピン側伝熱管72cを設ける。「熱交換部7aと熱交換部7b」、「熱交換部7bと熱交換部7c」、「熱交換部7cと熱交換部7d」は伝熱管折り曲げ部72bを介して接続されている。
熱交換部7a〜7dは、水平断面視した形状が略波形(ジグザグ状)となるように配置されている。このため、ケーシング1内に設けられる室外熱交換器7の実装体積が増大し、熱交換量を増大させることができる。
また、室外熱交換器7は、水平断面形状が略波形であることに対応して、たとえば水平断面形状が直線状の室外熱交換器と比較すると、室外熱交換器7の通風面積も増大する。このため、室外熱交換器7は、たとえば水平断面形状が直線状のものと同じ値だけ実装体積を増加させても、増大する通風抵抗を抑制することが可能となっている。すなわち、室外熱交換器7は、室外熱交換器7の実装体積の増大に伴ってファン入力を増大させても、室外熱交換器7の通風抵抗を抑制することができる分、ファン入力を低減することができる。
さらに、室外熱交換器7は、実装体積及び通風面積が大きいが、水平断面視した形状が略波形となっているため、コンパクトとなっている。
このように、室外熱交換器7は、ケーシング1のサイズを大きくすることなく、実装体積及び通風面積を大きくすることができ、室外熱交換器7の熱交換量を高効率に増加させることができるようになっている。
熱交換部7aと熱交換部7bとの接続角度(第1の角度)、熱交換部7bと熱交換部7cとの接続角度(第2の角度)、及び熱交換部7cと熱交換部7dとの接続角度(第3の角度)は、室外熱交換器7を水平断面視したときに、鋭角となるように接続されている。なお、これらの接続角度は同じ値でなくてもよい。
室外熱交換器7は、熱交換器である熱交換部7a〜7dが4つ接続されて構成されており、熱交換部7a〜7d同士を接続する冷媒配管が曲げられたような形状をしている。すなわち、室外熱交換器7は、熱交換部7aと熱交換部7bとの接続箇所に対応する伝熱管折り曲げ部72b(第1の折れ曲がり部)と、熱交換部7bと熱交換部7cとの接続箇所に対応する伝熱管折り曲げ部72b(第2の折れ曲がり部)と、熱交換部7cと熱交換部7dとの接続箇所に対応する伝熱管折り曲げ部72b(第3の折れ曲がり部)とを有している。このように、室外熱交換器7は、熱交換部7a〜7dを合計4台有しているため、これに対応して折れ曲がり部が3つ形成されている。すなわち、熱交換部の台数が仮にN台(Nは2以上の整数)である場合には、折れ曲がり部はN−1つ形成されるということである。
また、熱交換部7a〜7dの室外ファン4側の端部側は、室外ファン4に近接し、室外熱交換器7の通風面積が十分大きくなるように配置されている。
熱交換部7a〜7dは、フィン71と伝熱管72で構成されている。図1(b)でフィン71は、紙面直交方向(垂直方向)に伸びた短冊状の板で、空気が流れるすきまが形成されるように一定の間隔を介して水平方向に複数積層されている。
なお、熱交換部7a〜7dの構成は、それに限定されるものではなく、フィン71が垂直方向に複数積層されたものであってもよい。フィン71を垂直方向に積層すると空気流れ方向に対してフィン71が平行となる。すなわち、フィン71を垂直方向に積層すると、フィン71間のすきまが水平方向に拡がっている。このため、室外熱交換器7の通風抵抗を低減することができ、ファン入力を低減することができる。
(モーターサポート30)
モーターサポート30は、室外ファン4をケーシング1内に支えるものである。モーターサポート30は、図2に示すように、略垂直方向に延びるように設けられた2本の支柱30aと、この支柱30aに対して略直交するように設けられた2本の支持部30bとを有している。
支柱30aは、図2に示すように、ケーシング1のベース板1a側から天板1d側にかけて、略垂直方向に延びるように設けられた直線棒状部材であり、支持部30bを介して室外ファン4のファンモータ5を支持するものである。この支柱30aは、下端側がベース板1aに固定され、上端側が天板1d等に固定されている。また、支柱30aの断面形状(水平断面形状)は、図2に示すように、略四角形状となっている。
支柱30aは、空気流れ方向の上流側が、室外熱交換器7の伝熱管折り曲げ部72bの対向位置となるようにケーシング1に設けられている。より詳細には、図2の紙面左側の支柱30aは、室外熱交換器7の第1の折れ曲がり部の対向位置に設けられ、図2の紙面右側の支柱30aは、室外熱交換器7の第3の折れ曲がり部の対向位置に設けられている。
伝熱管折り曲げ部72b側に流入する空気は、伝熱管折り曲げ部72bの上流側の表面に沿うように流れた後に、伝熱管折り曲げ部72bの下流側に流れる。このため、伝熱管折り曲げ部72bの下流側の近傍は、空気の流れが少なくなっている。すなわち、支柱30aは、空気の流れの少ない伝熱管折り曲げ部72bの対向位置に配置されているので、モーターサポート30による通風抵抗の増加を抑制することができる。これにより、室外ファン4の入力の増加を抑制できる。また、気流の干渉による乱れに起因する騒音の増加も抑制できる。
なお、本実施の形態1では、支柱30aの「両方とも」に、伝熱管折り曲げ部72bに対向配置されているものとして説明したが、それに限定されるものではない。
モーターサポート30は、支柱30aのうちの「少なくとも一方」が、熱交換部7a〜7d同士の接続部である伝熱管折り曲げ部72bに対向配置されたものであっても、同質の効果を得ることができることは言うまでもない。たとえば、熱交換部の台数が4台ではなく、3台であり、モーターサポート30側の伝熱管折り曲げ部72bが1つだけとなるような場合があてはまる。
また、本実施の形態1では、「隣接」する伝熱管折り曲げ部72bに、支柱30aが対向配置されている場合を例に説明したが、それに限定されるものではない。たとえば、熱交換部が6台あり、モーターサポート30側の伝熱管折り曲げ部72bが3つある場合には、「中央の伝熱管折り曲げ部72bではなく、両端」の伝熱管折り曲げ部72bに支柱30aを配置してもよいということである。
さらに、本実施の形態1では、支柱30aと伝熱管折り曲げ部72bとが対向配置されるものとして説明したが、この「対向配置」とは、支柱30aと伝熱管折り曲げ部72bとが完全に真向かいに配置されることに限定されない。すなわち、支柱30a及び伝熱管折り曲げ部72bの配置は、若干ずれていていても、通風抵抗の増加を抑制する効果は得ることができる。
なお、支柱30aが、直線棒状部材であるものとして説明したが、それに限定されるものではなく、たとえば、支柱30aの一部が曲がっていてもよい。
また、支柱30aの断面形状についても、略四角形形状に限定されるものではなく、たとえば、円形、楕円形などとしてもよい。支柱30aの断面形状として楕円形を採用する場合には、その長軸が空気流れ方向に対して平行となるように、支柱30aをケーシング1に設置するとよい。これにより、ケーシング1内の風路の通風抵抗のうち、モーターサポート30が寄与する分を抑制することができる。また、断面形状は略四角形状のみならず、板を折り曲げて略コ字形等にしても良い。
支持部30bは、図2に示すように、支柱30aに対して略直交するように設けられた直線棒状部材であり、室外ファン4のファンモータ5を支持するものである。この支持部30bの一端側は、一方の支柱30aに固定され、支持部30bの他端側は、他方の支持部30bに固定されている。また、支持部30bの断面形状(縦断面形状)は、支柱30aと同様に、略四角形状となっている。
さらに、支持部30bは、室外熱交換器7の熱交換部7b及び熱交換部7cの下流側の位置に配置されている。
支持部30bの高さ位置は、吹出口2の形成位置に対応して設けられるファンモータ5の高さ位置に応じて決定される。すなわち、本実施の形態1では、支柱30aの全高に対する略中央の位置にファンモータ5が固定されるため、当該配置に対応して支持部30bも支柱30aの全高に対する中央部の位置に固定されている。なお、中央部とは、中央に限定されるものではなく、一定の幅を持っているものとする。以下の説明でも同様である。
図2の紙面上側の支持部30bは、室外ファン4のシャフト5aに対して上側となるように支柱30aに固定され、図2の紙面下側の支持部30bは、シャフト5aに対して下側となるように支柱30aに固定されている。
支持部30bの中央部には、室外ファン4のファンモータ5が固定される。より詳細には、図2の紙面上側の支持部30bの中央部には、ファンモータ5の上側が固定され、図2の紙面下側の支持部30bの中央部には、ファンモータ5の下側が固定されている。このため、室外熱交換器7を通過した空気は、支柱30a、支持部30b及びファンモータ5によって形成される空間Sを通過することができるようになっており、通風抵抗の低減を抑制することができるようになっている。
支持部30bの太さは、図2に示すように、支柱30aよりも細く構成するとよい。
支柱30aは、モーターサポート30及び支持部30bを支えるものであるため強度を確保することが望ましいこと、及び、空気の流れの少ない伝熱管折り曲げ部72bの対向位置に設けられることを考慮すると、その分、太くしてもよい。一方、支持部30bは、空気が遮られない室外熱交換器7の熱交換部7b及び熱交換部7cの下流側に配置されるため、通風抵抗が増大し過ぎてしまわないような太さとすることが望ましい。これらを考慮して、支持部30bの太さは、支柱30aよりも細くするとよい。
また、図2では、支持部30bの本数が2本である場合を例に説明したが、それに限定されるものではない。室外ファン4を確実に支持することができるのであれば、支持部30bが1本でもよいし、逆に、支持部30bが2本では足りない場合には、3本以上設けてもよい。または、紙面上側と紙面下側の支持部30bを一枚の面状の板等で構成しても良い。
支柱30a及び支持部30bを構成する素材については、特に、限定されるものではないが、コイルが巻かれた固定子及び回転子などを搭載して重量がかさむ室外ファン4を確実に支持することができるように、たとえば、鉄などの金属で構成するとよい。
(仕切板8)
仕切板8は、室外熱交換器7及び室外ファン4などが設けられる側の空間と、圧縮機9などが設けられる側の空間とを区画するものである。仕切板8は、一端側がケーシング1のうち吸込口6が形成されているリアパネル1e側に固定され、他端側がケーシング1のフロントパネル1b側に固定されている。なお、仕切板8が、サイドパネル1cに対して略平行に設けられている場合を例に図示しているが、それに限定されるものではない。たとえば、仕切板8の一端側が、圧縮機9などの設けられている側に曲げられて形成され、風路を上流側もしくは下流側に拡大するように仕切板8を構成してもよい。
本実施の形態1では、室外熱交換器7の熱交換部の台数を4つとし、折れ曲がり部の数を3つとした場合を例に説明したが、それに限定されるものではない。たとえば、熱交換部の台数を6つ以上とし、室外熱交換器7の折れ曲がり部の数を5つ以上としてもよい。この場合には、通風抵抗の増加も伴うことがあるため、室外熱交換器7を薄くするなど、室外熱交換器7の仕様を適宜選択するとなお良い。
また、室外熱交換器7は、第1〜第3折れ曲がり部のうちのいずれかが設けられていなくてもよい。たとえば、第2折れ曲がり部が設けられていない場合には、熱交換部7bと熱交換部7cが吸込口6に対して略平行に配置されることとなる。これによっても、室外熱交換器7の少なくとも一部は、水平断面形状が略波形となっており、ケーシング1のサイズを大きくすることなく、室外熱交換器7の熱交換量を高効率に増加させることができる。
また、本実施の形態1では、羽根4aの径方向の長さを大きくして1台の室外ファン4で所定の風量を発生させるようにしている。これは、羽根4aの径方向の長さを大きくして1台の室外ファン4で所定の風量を発生させることにより、室外ファン4を比較的低回転数で効率良く運転でき、また、騒音を抑制することができるからである。ただし、ケーシング1内に設置する室外ファン4の台数は1台に限定されるものではない。
たとえば、室外熱交換器7の熱交換部7a〜7dの台数の増加に応じて、すなわちケーシング1内を占める室外熱交換器7の体積(実装体積)の増加に応じて室外熱交換器7に供給する風量を増加させる場合がある。この場合には、ケーシング1に複数の室外ファン4を設けてもよい。
また、室外熱交換器7は、4つの熱交換部7a〜7dを別体で構成し、伝熱管折り曲げ部72bをろう付けなどで接続して構成しても良い。あるいは、熱交換部を一体で製造後、上述の第1〜第4の折れ曲がり部に対応する部分で室外熱交換器7を曲げることで構成してもよい。このように、室外熱交換器7を構成する場合には、第1〜第3の折れ曲がり部に対応する折り曲げ部分には、予めフィン71を取り付けない構成にするとよい。これにより、フィン71同士が干渉することが抑制され、室外熱交換器7の曲げ加工性を向上させることができる。また、折れ曲がり部は、もともと空気が流通しにくく熱交換への寄与は小さいため、室外熱交換器7の熱交換量を低下させることなくフィン71の材料の使用量を削減することができ、コストアップを抑制することができる。
ここで、「垂直方向」は、重力の方向と厳密に一致する方向を示すものではなく、重力の方向から若干傾いてもよいものである。つまり、「垂直方向」は、実質的に垂直方向であることを示していることを付言しておく。
また、「水平方向」は、重力と直角に交わる方向と厳密に一致する方向を示すものではなく、重力と直角に交わる方向から若干傾いてもよいものである。つまり、「水平方向」は、実質的に水平方向であることを示していることを付言しておく。
[動作説明(空気の流れ)]
次に、本実施の形態1に係る室外ユニット50の動作について説明する。
図1において白抜き矢印で空気の流れを示すように、室外ファン4により発生させる空気の流れは、吸込口6から、ベース板1a、フロントパネル1b、サイドパネル1c、リアパネル1e及び天板1dで形成された風路に流入し、吹出口2から放出される。
すなわち、室外ファン4を駆動することにより、室外ユニット50近傍の空気は、吸込口6から風路内に流入し、風路内に配置された室外熱交換器7のフィン71、及びモーターサポート30の支柱30a、30bを通過し、吹出口2から排出される。なお、室外熱交換器7のフィン71間を通る空気は、伝熱管72を流れる冷媒と熱交換する。
ここで、図1中の白抜き矢印からわかるように、本実施の形態1に係る室外ユニット50においては、吸込口6から吸い込まれた空気は、ほぼ直線状に風路内を通過して室外ファン4から放出される。このため、風路内での圧力損失の多くは室外熱交換器7を通過する際に発生する圧力損失であり、空気の曲がりや拡大・縮小などに起因する圧力損失、いわゆる形状損失が抑制されている分、ファン入力の低減を図ることができる。
また、本実施の形態1に係る室外ユニット50においては、室外ファン4の回転軸に略平行に空気が流入するという、軸流ファンに適した流入条件となっている。このため、室外ファン4のファン効率が向上するとともに、乱れの少ない流れが室外ファン4に流入するので、騒音も低減することができる。
[実施の形態1に係る室外ユニット50の有する効果]
本実施の形態1に係る室外ユニット50は、ケーシング1内に内蔵されている室外熱交換器7を熱交換部7a〜7dで構成し、これらを略波形(ジグザグ状)に配置したので、ユニットサイズを大きくすることなく室外熱交換器7の実装体積を増加させることができる。すなわち、室外ユニット50は、ケーシング1のサイズを大きくすることなく、室外熱交換器7の熱交換量を高効率に増加させることが可能となっている。
本実施の形態1に係る室外ユニット50は、室外熱交換器7を構成する熱交換部7a〜7dを略波形に配置しているため、室外熱交換器7に供給される空気を吸込む面積を十分大きく確保することができるようになっている。これにより、室外熱交換器7の通風抵抗が低減する分、ファン入力を低減させることができ、室外ユニット50の消費電力を抑制することができる。
本実施の形態1に係る室外ユニット50は、モーターサポート30の支柱30aを熱交換部7aと熱交換部7bとの接続箇所に対応する伝熱管折り曲げ部72b(第1の折れ曲がり部)と、熱交換部7cと熱交換部7dとの接続箇所に対応する伝熱管折り曲げ部72b(第3の折れ曲がり部)に対向配置した。これにより、モーターサポート30が設置されることによる通風抵抗の増加を抑制することができ、室外ファン4の入力の増加を抑制できる。また、気流の干渉による乱れに起因する騒音の増加も抑制できる。
本実施の形態1に係る室外ユニット50は、熱交換部7a〜7dを略波形(ジグザグ状)に配置し、モーターサポート30の支柱30aを折れ曲がり部の下流側に対向配置したので、室外熱交換器7の熱交換量を高効率に増加させることと、通風抵抗(つまりはファン入力)の低減をすることとの両立を図ることができるようになっている。
より詳細には、室外熱交換器7が略波状となるようにして室外熱交換器7の体積増加をさせて高効率に熱交換量を増大させることができる。これと同時に、室外熱交換器7が略波状である分通風面積が増加していること、及び、支柱30aが折れ曲がり部の下流側に対向配置されたことによって、通風抵抗の低減が図られているということである。
室外熱交換器7を略L字形状や略コの字状などに構成し、この室外熱交換器7がケーシング1の面に沿うようにした従来の室外ユニットと、本実施の形態1に係る室外ユニット50とを比較すると、室外ユニット50は次のような効果を奏する。
なお、以下では、室外熱交換器7の体積を、「積み幅長(フィン71の積層方向において両端部に配置されたフィン71間の距離)」×「フィン71の長手方向長さ」×「フィン71の短手方向長さ」と定義する。また、本実施の形態1に係る室外熱交換器7のように複数の熱交換部7a〜7dで構成されたものの場合、各熱交換部7a〜7dの体積の総和を室外熱交換器7の体積とする。
(1)フィン71が水平方向に積層され、フィン71の長手方向が垂直方向となっている室外熱交換器7を搭載した室外ユニット50の場合(図1(b)参照)。
従来の室外ユニットと本実施の形態1に係る室外ユニット50のユニットサイズを同じとし、両室外ユニットに内蔵される熱交換器の体積も同一と仮定した場合、本実施の形態1に係る室外ユニット50は、室外熱交換器7の積み幅長(つまり、各熱交換器の積み幅長の総和)を従来の室外ユニットよりも長くできるので、フィン71の短手方向長さ(つまり、室外熱交換器7の厚み)を薄くすることが可能となる。
また、フィン71の短手方向の長さと、フィン71の短手方向に沿って配置される伝熱管の列数とは、対応関係がある。このため、従来の室外ユニットと本実施の形態1に係る室外ユニット50のユニットサイズを同じとし、両室外ユニットに内蔵される室外熱交換器の体積も同一と仮定した場合、本実施の形態1に係る室外ユニット50は、伝熱管72の列数を少なくすることも可能となる。
(2)フィン71が垂直方向に積層され、フィン71の長手方向が水平方向となっている室外熱交換器7を搭載した室外ユニット50の場合(図示省略)。
従来の室外ユニットと本実施の形態1に係る室外ユニット50のユニットサイズを同じとし、両室外ユニットに内蔵される熱交換器の体積も同一と仮定した場合、本実施の形態1に係る室外ユニット50は、各熱交換器のフィン71の長手方向の長さの総和を従来の室外ユニットよりも長くできるので、フィン71の短手方向の長さ(つまり、室外熱交換器7の厚み)を薄くすることが可能となる。
このため、上述のように、従来の室外ユニットと本実施の形態1に係る室外ユニット50のユニットサイズを同じとし、両室外ユニットに搭載される室外熱交換器の体積も同一と仮定した場合、本実施の形態1に係る室外ユニット50は、伝熱管72の列数を少なくすることも可能となる。
上述の(1)及び(2)より、本実施の形態1に係る室外ユニット50は、従来の室外ユニットと比べ、室外熱交換器7を効率良く動作させることができるので、ユニットサイズを大きくすることなく室外ユニット50の性能を向上させることができる。すなわち、本実施の形態1に係る室外ユニット50は、従来の室外ユニットと同等の熱交換効率を得ようとした場合、熱交換効率の向上分だけ室外熱交換器7の体積を削減できる。すなわち、室外熱交換器7の体積の削減量の分だけ、材料コストを抑制することができる。
実施の形態2.
実施の形態1において室外熱交換器7は、熱交換部7a〜7dが複数接続されて構成され、水平断面視した形状が略波形となるように熱交換部7a〜7dを配置したものであった。本実施の形態2において室外熱交換器7は、熱交換部7a〜7dが複数接続されて構成されている点では実施の形態1と共通しているが、垂直断面視した形状が略波形となるように熱交換部7a〜7dを配置している点で実施の形態1と異なっている。図3及び図4を参照して実施の形態2に係る室外ユニット50について説明する。
図3は、実施の形態2に係る空気調和装置の室外ユニット50の概要構成例図である。
なお、図3(a)は、室外ユニット50の正面図である。図3(b)は、図3(a)のA−A断面図である。図3(c)は、室外ユニット50の背面図である。図3(d)は、紙面左側のサイドパネル1c側から室外ユニット50内部を見た図である。図3(e)は、仕切板8側から室外ユニット50内部を見た図である。ただし、図3(d)及び図3(e)においては、室外熱交換器7、室外ファン4及びモーターサポート30の位置関係が分かるように、室外ファン4及びモーターサポート30も図示している。図4は、図3に示すファンモータ及びモーターサポートの模式図である。
なお、本実施の形態2では、実施の形態1と同一部分には同一符号とし、実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。また、図3(b)に示す白抜き矢印は、室外ユニット50を流れる空気の流れを示すものである。
室外熱交換器7は、供給される空気と冷媒とを熱交換させる4つの熱交換部7a〜7dを有している。熱交換部7a〜7dは、熱交換器であり、これらが伝熱管72で接続されて室外熱交換器7を構成している。
熱交換部7a〜7dは、垂直断面視した形状が略波形(ジグザグ状)となるように配置されている。このため、ケーシング1内に設けられる室外熱交換器7の実装体積が増大し、熱交換量を増大させることができる。
また、室外熱交換器7は、垂直断面形状が略波形であることに対応して、室外熱交換器7の通風面積も増大している。このため、室外熱交換器7は、実装体積の増加に対応して増大する通風抵抗を抑制することが可能となっている。すなわち、室外熱交換器7は、室外熱交換器7の実装体積の増大に伴ってファン入力を増大させても、室外熱交換器7の通風抵抗を抑制することができる分、ファン入力を低減することができる。
さらに、室外熱交換器7は、実装体積及び通風面積が大きいが、垂直断面視した形状が略波形となっているため、コンパクトとなっている。
このように、室外熱交換器7は、ケーシング1のサイズを大きくすることなく、実装体積及び通風面積を大きくすることができ、室外熱交換器7の熱交換量を高効率に増加させることができるようになっている。
熱交換部7aは、室外熱交換器7のうちの上端部側を構成するものであり、熱交換部7aを流れる空気(図3の矢印)の上流側から下流側に向かって下方に傾斜するようにケーシング1内に設けられている。熱交換部7aは、熱交換部7bに接続されている。
熱交換部7bは、上端部側が熱交換部7aに接続され、下端部側が熱交換部7cに接続されている。熱交換部7bは、下流側から上流側に向かって下方に傾斜するようにケーシング1内に設けられている。
熱交換部7cは、上端部側が熱交換部7bに接続され、下端部側が熱交換部7dに接続されている。熱交換部7cは、熱交換部7aと同様に、熱交換部7aを流れる空気(図3の矢印)の上流側から下流側に向かって下方に傾斜するようにケーシング1内に設けられている。
熱交換部7dは、室外熱交換器7のうちの下端部側を構成するものであり、熱交換部7aを流れる空気(図3の矢印)の下流側から上流側に向かって下方に傾斜するようにケーシング1内に設けられている。熱交換部7dは、熱交換部7cに接続されている。
このように、室外熱交換器7は、熱交換器である熱交換部7a〜7dが4つ配置されている。すなわち、室外熱交換器7は、熱交換部7aと熱交換部7bとの接続箇所に対応する第1の折れ曲がり部と、熱交換部7bと熱交換部7cとの接続箇所に対応する第2の折れ曲がり部と、熱交換部7cと熱交換部7dとの接続箇所に対応する第3の折れ曲がり部とを有している。
また、熱交換部7a〜7dの室外ファン4側の端部側は、室外ファン4に近接し、室外熱交換器7の通風面積が十分大きくなるように配置されている。
熱交換部7a〜7dは、フィン71と伝熱管72で構成されている。フィン71は、図3(b)の紙面平行方向(垂直から傾斜する方向)に伸びた短冊状の板で、紙面直交方向(水平方向)の伝熱管と共に、空気が流れるすきまが形成されるように一定の間隔を介して紙面直交方向(水平方向)に複数積層されている。このため、実施の形態2では、実施の形態1で示した効果に加え、フィン71間のすきまが空気の流れ方向と平行になっているため、空気は室外熱交換器7を通過する際に、移動しやすくなっている。このため、室外熱交換器7の通風抵抗がより低減し、ファン入力を低減することができる。
実施の形態2に係るモーターサポート31は、実施の形態1に係るモーターサポート30を90度回転させたような構成となっている。
支柱31aは、図4に示すように、ケーシング1のサイドパネル1c側から仕切板8側にかけて、略水平方向に延びるように設けられている。支柱31aの一端側はサイドパネル1cに固定され、支柱31aの他端側は仕切板8に固定されている。支柱31aは、支持部31bを介して室外ファン4のファンモータ5を支持している。
支持部31bは、図4に示すように、支柱31aに対して略直交するように設けられており、室外ファン4のファンモータ5を支持している。
なお、本実施の形態2では、室外熱交換器7の熱交換部の台数を4つとし、折れ曲がり部の数を3つとした場合を例に説明したが、それに限定されるものではない。たとえば、室外熱交換器7の熱交換部の台数を5つ以上とし、折れ曲がり部の数を4箇所以上としてもよい。この場合、通風抵抗の増加も伴うため、室外熱交換器7の「厚み」を薄くするなど、室外熱交換器7の仕様を適宜選択するとなお良い。
また、本実施の形態2では、4つの熱交換部7a〜7dを別体で構成しているが、熱交換部を一体で製造後、上述の第1〜第3の折れ曲がり部に対応する部分で室外熱交換器7を曲げることで構成してもよい。また、もともと略波形に一体で製造しても良い。
[実施の形態2に係る室外ユニット50の有する効果]
本実施の形態2に係る室外ユニット50は、実施の形態1に係る室外ユニット50と同様な効果を奏する。
実施の形態3.
図5は、実施の形態3に係る空気調和装置の室外ユニット50の概要構成例図である。図5(a)は、室外ユニット50の正面図である。図5(b)は、図5(a)におけるA−A断面図である。図5(c)は、室外ユニット50の背面図である。本実施の形態3では、実施の形態2と同一部分には同一符号とし、実施の形態2との相違点を中心に説明するものとする。また、図5(b)に示す白抜き矢印は、室外ユニット50を流れる空気の流れを示すものである。
実施の形態3は、実施の形態2における室外熱交換器7の配置と同様であるが、室外熱交換器7の機械室10側のサイドプレート80が、仕切板8と共通化がなされている点で異なる。すなわち、実施の形態3では、室外熱交換器7の一方のサイドプレート80と仕切板8とが一体成型されている。
このように、仕切板8と室外熱交換器7の一方のサイドプレート80を構成すれば、「部品の共通化によるコストダウン」、「一体化による組立部品点数削減」、及び「組立工程の簡素化」を図ることができる。
また、仕切板8に室外熱交換器7、つまり各熱交換部7a〜7dを固定できるため、室外熱交換器7を垂直方向に対して略波形に配置するための「配置精度の向上」を図ることができる。
また、図5(d)、(e)に示すように室外熱交換器7の機械室10とは反対側のサイドプレート80にモーターサポート30を取り付ける構造にしても良い。こうすることでサイドパネル1cとは独立してモーターサポート30を配置することが出来るため、「組立工程の簡素化」を図ることができる。
また、図5(f)に示すようにベルマウス3にモーターサポート30を取り付ける構造にしてもよい。こうすることで室外ファン4とベルマウス3を配置するための「組立制度の向上」を図ることができる。
[実施の形態3に係る室外ユニット50の有する効果]
本実施の形態3に係る室外ユニット50は、実施の形態1に係る室外ユニット50と同様な効果を奏するとともに、「部品の共通化によるコストダウン」、「一体化による組立部品点数削減」、「組立工程の簡素化」及び「配置精度の向上」を図ることができる。
実施の形態4.
本実施の形態4では、実施の形態1、2で説明した室外ユニット50の室外ファン4に対して改良が加えられている。図6は、実施の形態4に係る空気調和装置の室外ユニット50の概要構成例図である。図6(a)は、室外ユニット50の正面図である。図6(b)は、図6(a)におけるA−A断面図である。本実施の形態4では、実施の形態1と同一部分には同一符号とし、実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。
本実施の形態4に係る室外ファン4の羽根は、図6に示すように、内周側端部がボス4bに接続される内周羽根101と、内周羽根101の外周側端部に接続される中間リング100と、内周側端部が中間リング100に接続される外周羽根102とを有している。
内周羽根101は、内周側端部がボス4bに接続され、外周側端部が中間リング100に接続されたものである。
中間リング100は、平面視形状がリング状の部材であり、内周羽根101と外周羽根102とを接続して固定するものである。中間リング100は、羽根の略中間位置(ボス4bの外周と外周羽根102の外周側端部の略中間位置)に設けられている。
外周羽根102は、内周側端部が中間リング100に接続され、外周側端部がベルマウス3に対向するように設けられている。
本実施の形態4では、外周羽根102の枚数を内周羽根101の枚数より多くして、室外ファン4の空力性能を確保している。
また、図6に示すように、中間リング100は、その径が支柱30aの対向間隔と略同一となっているとともに、支柱30aに対向配置されている。
このため、室外ファン4の回転軸を通る水平断面視をしたとき、熱交換部7aと熱交換部7bとの接続部(第1の折れ曲がり部)及び熱交換部7cと熱交換部7dとの接続部(第3折れ曲がり部)と、支柱30aと、中間リング100とが、略同一直線上に配置されることとなる。
実施の形態1で説明したように、室外熱交換器7の接続部(第1〜第3の折れ曲がり部)付近では比較的空気が流れにくいが、羽根のない中間リング100の位置と略一致しているため、中間リング100を設けたことに起因する室外ファン4の空力性能の低下を抑制することができる。また、中間リング100への空気流入がないため、吸い込み空気と中間リング100との干渉による乱れに起因する騒音増加を抑制することができる。
このように、室外ファン4の空力性能の低下、騒音の増加を招くことなく室外ファン4の薄型化、つまりは室外熱交換器7の実装体積を増加させることができる。
実施の形態1における室外ファン4は、羽根の幅を狭くし、その分、羽根の枚数を多くして、回転軸方向の厚みが薄くなるように構成している。
一方、本実施の形態4に係る室外ファン4は、内周羽根101と外周羽根102との間に中間リング100が設けられているため、羽根の根元側の強度を向上させることができるようになっている。このため、より一層、羽根の幅を狭くすることが可能となり、幅を狭くした分、内周羽根101及び外周羽根102の枚数を多くすることができる。
すなわち、本実施の形態4に係る室外ファン4は、実施の形態1に係る室外ファン4よりも空気を搬送する能力が低減することなく、実施の形態1に係る室外ファン4よりも回転軸方向の厚みの薄型化を図ることが可能となっている。そして、室外ファン4の羽根の軸方向厚みがより小さくなるため、室外ユニット50内に室外熱交換器7を実装するスペースが増加し、室外熱交換器7の実装体積が増加する。
なお、本実施の形態4における羽根の構成は、内周羽根101、外周羽根102及び中間リング100を有する構成としたが、それに限定されるものではない。たとえば、隣接する外周羽根102を接続するリング状の部材(外周リング)をさらに設けてもよい。
より詳細には、図6(a)のボス4bを中心としたとき、この中心から広がる方向(径方向)の外側部分、すなわち、外周羽根102の端部側を固定するように、外周羽根102にリング状の部材を設けてもよいということである。これにより、羽根の強度をさらに向上させることができる。
[変形例]
図7は、図6に示す室外ユニット50の変形例である。なお、図7(a)は、室外ユニット50の正面図である。図7(b)は、図7(a)のA−A断面図である。図7(c)は、紙面左側のサイドパネル1c側から室外ユニット50内部を見た図である。図7(d)は、仕切板8側から室外ユニット50内部を見た図である。ただし、図7(c)及び図7(d)においては、室外熱交換器7、室外ファン4及びモーターサポート30の位置関係が分かるように、室外ファン4及びモーターサポート30も図示している。
上述の図6の室外ユニット50は、室外ファン4の羽根が、外周羽根102、内周羽根101及び中間リング100を有する態様を、実施の形態1における室外熱交換器7及びモーターサポート30に対して適用したものであった。
一方、図7の室外ユニット50は、室外ファン4の羽根が、外周羽根102、内周羽根101及び中間リング100を有する態様を、実施の形態2における室外熱交換器7及びモーターサポート30に対して適用したものである。この図7の構成によっても、図6の態様と同等の効果を得ることができる。
[実施の形態4に係る室外ユニット50の有する効果]
本実施の形態4に係る室外ユニット50は、実施の形態1、2に係る室外ユニット50と同様な効果を奏することに加えて、以下の効果を奏する。すなわち、本実施の形態4に係る室外ユニット50は、空力性能の低下、騒音の増加を招くことなく、室外ファン4の薄型化、つまりは室外熱交換器7の実装体積を増加させることができる。
1 ケーシング、1a ベース板、1b フロントパネル、1c サイドパネル、1d 天板、1e リアパネル、2 吹出口、3 ベルマウス、4 室外ファン、4a 羽根、4b ボス、5 ファンモータ、5a シャフト、6 吸込口、7 室外熱交換器、7B 室外熱交換器、7a 熱交換部、7b 熱交換部、7c 熱交換部、7d 熱交換部、8 仕切板、9 圧縮機、10 機械室、30、31 モーターサポート、30a、31a 支柱(第1の支柱及び第2の支柱)、30b、31b 支持部、50 室外ユニット、71 フィン、72 伝熱管、72a Uベンド側伝熱管、72b 伝熱管折り曲げ部、72c ヘアピン側伝熱管、80 サイドプレート、100 中間リング、101 内周羽根、102 外周羽根、S 空間。

Claims (9)

  1. 吸込口及び吹出口を有するケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられた室外熱交換器と、
    前記ケーシング内に設けられ、前記室外熱交換器に空気を供給する室外ファンと、
    前記ケーシング内であって前記室外熱交換器の下流側に設けられ、前記室外ファンを支持するモーターサポートと、
    前記ケーシング内に設けられ、前記室外熱交換器に冷媒を供給する圧縮機と、
    前記ケーシング内に設けられ、前記圧縮機が設けられる側と、前記室外熱交換器、前記モーターサポート及び前記室外ファンが設けられる側とを区画する仕切板と、
    を有し、
    前記室外熱交換器は、
    熱交換器である熱交換部が、複数接続されて構成され、
    直断面視した状態において、複数の前記熱交換部が波形又はジグザグに配置され、
    前記モーターサポートは、
    前記ケーシング内に固定される第1の支柱及び第2の支柱と、
    一端側が前記第1の支柱に接続され、他端側が第2の支柱に接続され、当該一端側と当該他端側との間で前記室外ファンを支持する支持部とを有し、
    前記第1の支柱及び前記第2の支柱は、
    一端側が前記ケーシングの側面側の外郭に固定され、他端側が前記仕切板に固定され、
    前記第1の支柱及び前記第2の支柱のうちの少なくとも一方
    前記熱交換部同士の接続部のうち前記モーターサポート側の接続部に対向配置されている
    ことを特徴とする空気調和装置の室外ユニット。
  2. 前記室外熱交換器は、
    前記モーターサポート側の前記接続部が2つ以上形成されるように、4台以上の前記熱交換部から構成され、
    前記モーターサポートは、
    前記第1の支柱及び前記第2の支柱の双方が、前記モーターサポート側の接続部に対向配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置の室外ユニット。
  3. 前記室外熱交換器は、
    前記モーターサポートとは反対側の前記接続部が、前記吸込口側に設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和装置の室外ユニット。
  4. 前記室外熱交換器は、
    所定の間隔を介して積層された複数のフィンと、これらフィンを貫通し、冷媒が流れる伝熱管とを有し、
    前記フィンの積層方向が略水平方向である
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の空気調和装置の室外ユニット。
  5. 前記室外熱交換器は、
    所定の間隔を介して積層された複数のフィンと、これらフィンを貫通し、冷媒が流れる伝熱管とを有し、
    前記フィンの積層方向が略垂直方向である
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の空気調和装置の室外ユニット。
  6. 前記室外ファンは、
    ボス、及び当該ボスの外周から突設された複数の羽根を有する羽根車と、
    前記ボスに接続され、前記羽根車を回転させるモータと、
    を有し、
    前記モータが、
    前記ボスに内蔵されている
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の空気調和装置の室外ユニット。
  7. 前記室外ファンの前記羽根は、
    内周側端部が前記ボスに接続された内周羽根と、
    前記内周羽根の外周側端部に接続される中間リングと、
    内周側端部が前記中間リングに接続された外周羽根と、
    を有し、
    前記中間リングは、
    当該中間リングの径が前記第1の支柱と前記第2の支柱との対向間隔と略同一に形成され、
    前記第1の支柱及び前記第2の支柱に対向配置されている
    ことを特徴とする請求項に記載の空気調和装置の室外ユニット。
  8. 前記室外ファンは、
    前記中間リングよりも前記羽根の径方向において外側に設けられ、隣接する前記外周羽根を接続する外周リングを有する
    ことを特徴とする請求項に記載の空気調和装置の室外ユニット。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の空気調和装置の室外ユニットと、
    室内熱交換器を有する室内ユニットとを備えた
    ことを特徴とする空気調和装置。
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