JP5885385B2 - 管内加工装置及び管内加工工法 - Google Patents

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Description

本発明は、本管及び本管に接続される取付管からなる管路を移動体に装備した工具によって加工する際に、移動体を管壁に固定することなく一方側の端部に接続した軸部材の回転を拘束することで、加工時の反力を支持し得るように構成した管内加工装置と、この管内加工装置を利用して行う管内加工工法に関するものである。
地中には、下水道用の管路や配線用の管路、或いは工業用水用の管路や農業用水用の管路等、種々の管路が敷設されている。これらの管路は、本管と、該本管から分岐されて各分配先(例えば建物)に接続される取付管(枝管)と、を有するのが一般的である。例えば、下水道用の管路は、地中にヒューム管を連続させて埋設することで本管が構成されている。そして、本管には住宅やビル等の建物に設けた下水の取水桝から延長された取付管が接続され、各建物で発生した下水が集合して本管内を流下し得るように構成されている。また、管路には、多数のマンホールが設置されており、このマンホールの側壁に本管を構成するヒューム管の端部が接続されている。
上記の如く構成された下水道用の管路では、利用年数の増加に伴って、管路を構成する本管や取付管等の管の内周にゴミ等が堆積したり、管の継ぎ目から木の根が入り込んだり、管の継ぎ目に段差が形成されることがある。特に、管路の内部に入り込んだ木の根や、管の継ぎ目に形成された段差は障害となり、円滑な流れを阻害することとなる。このため、ブラシやカッターを装備した作業装置を管の内部に挿入し、内面の清掃、木の根の切除、段差部分の切削、劣化部分の排除等、必要な作業を行っている。
また、管路を構成する管の内周面に腐食が生じたり、管にひび割れが生じたり、或いは管どうしの継ぎ目にずれが生じたりして、管路が劣化した場合には、該管の内周面を補修する必要がある。例えば、劣化した管路(本管)を補修する場合、本管の内部に新たな管を施工するのが一般的である。新たな管としては、長尺状の合成樹脂の補修材を本管の内周面にらせん状に巻き付けて構成した管、未硬化状態のスリーブを本管内に配置した後、このスリーブを膨らませて内周面に付着させた状態で硬化させた管、等が利用されている。
本管の内部に新たな管を施工することで劣化した内周面を補修した場合、該本管に接続されている取付管の開口部分は新たな管によって塞がれることとなる。このため、本管の補修が終了した後、該本管に接続された取付管を閉塞している新たな管に開口を形成することで、取付管を本管に連通させることが行われる。
新たな管に開口を形成する際の工法としては、取付管側から形成する工法と、本管側から形成する工法とがある。取付管側からの工法は、先端に取付管の内径よりも小さい径を持ったホールソー等の切削工具を軸心と一致して取り付けた作業装置を用意し、この作業装置を取付管の内部に挿入して新たな管の側壁を切削して開口を形成している。また、本管側からの工法は、軸心に対し直交方向の回転軸を持った切削工具を取り付けた作業装置を用意し、この作業装置を新たな管の内部に挿入して取付管と対向する位置で停止させて新たな管の側壁を切削して開口を形成している。
本管や取付管の内部に挿入した作業装置に装備した工具によって、管の内面の清掃や、木の根の切除、段差の切削、新たな管に対する開口の形成、等の作業を行う場合、作業装置には作業に伴う反力が作用する。このため、作業装置は取付管や本管、或いは新たな管の内壁に固定されて、作用する反力を支持し得るように構成されるのが一般的である(例えば特許文献1参照)。
また、本管や取付管の内部を移動して目的の位置で停止して目的の加工を行う作業装置としては、自走式又は従動式に構成されるのが一般的である。自走式の作業装置は、駆動モーターによって駆動される車輪を有して構成される。また従動式の作業装置は、端部に接続されたワイヤロープや合成樹脂ロープ等のロープを管路の外部に設置したウインチによって巻き取ることで移動可能に構成される。
特開平10−000614号公報
上記の如く、管路を構成する取付管又は本管の内部に挿入した作業装置によって、これらの管の内周面を清掃したり、内壁を切削するような場合、この作業に伴って作業装置には作業に応じた反力が作用する。このため、作用する反力を支持するために作業装置を管の内周面に固定することが行われるが、複数個所に対する作業を行う場合には作業装置の固定と固定の解除を頻繁に行うことが必要となり煩雑な作業となる。
また、管の継ぎ目に生じた段差を解消するような切削を行う場合、作業台車を移動させながら連続的に作業を行うことが好ましい。しかし、作業台車が有する工具の位置変更能力よりも長い切削が必要な場合には、結局、煩雑な固定、固定解除の作業を行うことになる。このように、管内で作業台車を移動させ、固定し、固定解除し、移動させるという作業を繰り返すことは煩雑である。
また、作業装置を自走式とする場合、駆動モーターを設けることが必要となり、作業装置自体の大型化をまぬがれることができないという問題が生じる。また、作業装置を牽引式とする場合、管内で往復移動させるためにはこの作業装置の両端にロープを接続すると共に夫々のロープ毎にウインチを設けなければならないという問題が生じる。
本発明の目的は、取付管又は本管に対し清掃や切削や穴開けを含む加工を行うに際し、移動体を容易に移動させることができ且つ管の内周面に固定することなく目的の加工を行えるようにした管内加工装置を提供すると共に、該管内加工装置を用いた管内加工工法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る管内加工装置は、本管又は取付管からなる管路に対し切削又は穴開けを含む加工を行う管内加工装置であって、本管又は取付管からなる管路の内部を移動可能に構成された移動体と、前記移動体に取り付けられて管路に対する加工を行う加工工具と、前記移動体の一方側の端部に接続され、可撓性を有し且つ軸心方向に作用する軸力と周方向に作用するねじり力とに対抗し得る強度を有する軸部材と、加工すべき管の外部に設置され前記軸部材を拘束するための送給拘束装置と、を有し、前記送給拘束装置によって軸部材を押し引きすることによって移動体を管路の内部で移動させ、加工工具が管路の内部に於ける加工すべき位置に到達したとき、前記送給拘束装置によって前記軸部材の回転を拘束して加工工具による管路の加工を行うことによって、該加工に伴って生じる反力を回転を拘束された軸部材によって支持し得るように構成したものである。
上記管内加工装置に於いて、前記移動体に取り付けられ、該移動体の軸心を中心として回転可能に且つ半径方向に回動可能に構成された支持部材を有し、前記加工工具が前記支持部材に支持されていることが好ましい。
また、上記何れかの管内加工装置に於いて、前記送給拘束装置は、軸部材を繰り出し又は引き戻す送給部材が駆動ローラによって構成されると共に、前記軸部材の回転を拘束する拘束部材が該駆動ローラに対向して配置された把持ローラによって構成され、前記把持ローラを駆動ローラに対し離隔又は接近させることで、把持ローラの駆動ローラに対する押圧力を調整し得るように構成されていることが好ましい。
また、上記何れかの管内加工装置に於いて、前記移動体が、支持部材を取り付けた前部体と軸部材が接続された後部体とを有して構成され、前記前部体と後部体とが屈曲可能な屈曲部材を介して接続されていることが好ましい。
また、上記何れかの管内加工装置に於いて、前記移動体に管路の内部を撮影するカメラを設けることが好ましい。
上記管内加工装置に於いて、前記カメラが移動体に取り付けられた支持部材に設けられており、該カメラによって加工工具による管路に対する加工状況を監視し得るように構成されていることが好ましい。
本発明に係る管内加工工法は、上記何れかに記載した管内加工装置を用いて管路を構成する本管に接続された取付管に対し切削又は穴開けを含む加工を行う管内加工工法であって、設置された取水桝を介して加工工具を取り付けた移動体を取付管の内部に挿入すると共に、該移動体に接続された軸部材を押し引きすることで移動体を加工すべき位置に到達させた後、前記軸部材の回転を拘束して加工工具による取付管の加工又は本管の加工を行い、該加工に伴って生じる反力を拘束された軸部材によって支持することを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の管内加工工法は、上記何れかに記載した管内加工装置を用いて管路を構成する本管に対し切削又は穴開けを含む加工を行う管内加工工法であって、マンホール又は地上からマンホールを介して加工工具を取り付けた移動体を本管の内部に挿入すると共に、該移動体に接続された軸部材を押し引きすることで移動体を加工すべき位置に到達させた後、前記軸部材の回転を拘束して加工工具による本管の加工を行い、該加工に伴って生じる反力を拘束された軸部材によって支持することを特徴とするものである。
本発明に係る管内加工装置では、本管又は取付管に対する加工を行う加工工具を取り付けた移動体の一方の端部に接続された軸部材が、可撓性を有し且つ軸心方向に作用する軸力と周方向に作用するねじり力に対抗し得る強度を有する。このため、軸部材に軸心方向の力を付与することによって移動体を管の内部で進退させることができ、且つ管が屈曲しているような場合にこの屈曲に追従することができる。また、軸部材の回転を拘束することによって移動体の周方向への移動を拘束することができる。
従って、移動体を管の内部に挿入して軸部材に作用する軸力を調整することで、移動体を管の内部に於ける所望の位置まで移動させることができ、軸部材に作用するねじり力を調整することで移動体を軸心を中心として回動させることができる。このため、移動体に取り付けた加工工具を管に於ける所望の位置で且つ所望の向きに設定することができる。
更に、軸部材の回転を拘束することによって、移動体の軸心を中心とする回動を拘束することができる。このため、加工工具による管に対する加工を行う際に、軸部材の回転を拘束しておくことで、加工の際に生じる反力による移動体の軸心を中心とする回動を拘束することができる。
即ち、移動体を管路内に挿入して移動させる際には、軸部材を押し引きするという簡単で且つ一方側からの操作で実現することができ、また移動体を管路の内周面に固定することなく、加工に伴う反力を支持することができる。
また、移動体に、軸心を中心とする回転が可能で且つ半径方向への回動が可能な支持部材を設け、この支持部材に加工工具を設けることによって、加工工具の管路の内周面に対する姿勢を調整することができる。
また、送給拘束装置によって、移動体に接続した軸部材を繰り出し又は引き戻し、或いは軸部材の回転を拘束し得るように構成したので、該送給拘束装置を本管の外部であるマンホール或いは地上に、又は取付管の外部である取水桝の外部に設置して操作することで、容易に移動体の移動、拘束を行うことができる。
また、移動体を、屈曲部材によって支持部材を取り付けた前部体と軸部材が接続された後部体とを屈曲可能に接続することによって、管の曲率の大きい部位でも作業することができる。
また、移動体に管路の内部を撮影するカメラを設けることで、管内を監視することができる。特に、カメラを支持部材に設けられることによって、加工工具による加工状況を監視することができる。
また、本発明に係る管内加工工法では、取付管に対する加工を行う場合、取付管の末端である建物側に設置された取水桝、或いは道路の側溝に設置された取水桝を介して移動体を取付管の内部に挿入し、軸部材を押し引きすることで加工すべき位置に到達させた後、軸部材の回転を拘束して加工工具による加工を行うことができる。このときの加工に伴う反力は移動体を介して軸部材に伝えられる。しかし、軸部材が回転を拘束された状態にあるため回転することはなく、従って、加工に伴って作用する反力を軸部材によって支持することができる。
即ち、移動体に設けた加工工具によって管に対する加工を行ったとき、この加工に伴って生じる反力を軸部材によって支持することができ、移動体を管の内周面に固定する必要がない。
また、本管に対する加工を行う場合、マンホール又は地上からマンホールを介して移動体を本管の内部に挿入し、軸部材を押し引きすることで移動体を加工すべき位置に到達させた後、軸部材の回転を拘束して加工工具による本管の加工を行うことができる。このときの加工に伴う反力は移動体を介して軸部材に伝えられる。しかし、軸部材が回転を拘束された状態にあるため回転することはなく、従って、加工に伴って作用する反力を軸部材によって支持することができる。
即ち、移動体に設けた加工工具によって管に対する加工を行ったとき、この加工に伴って生じる反力を軸部材によって支持することができ、移動体を管の内周面に固定する必要がない。
第1実施例に係る加工装置の構成を模式的に説明する図である。 加工工具の例を説明する図である。 送給拘束装置の構成を模式的に説明する図である。 第2実施例に係る加工装置の構成を模式的に説明する図である。 第2実施例に係る加工装置の屈曲状態を説明する図である。 本実施例に係る加工装置を用いた加工工法を説明する図である。
以下、本発明に係る管内加工装置(以下単に「加工装置」という)の実施形態について説明する。本発明の加工装置は、管路を構成する本管、又は本管に接続される取付管等の管の内部に挿入されて移動し、所望の加工位置に到達して管の内部を清掃或いは切削等の加工を行うものである。そして、これらの加工を行う際に、移動体を管の内周面に固定することなく、移動体に接続された軸部材の回転を拘束することで、加工に伴う反力を支持し得るようにしたものである。
本管、取付管の内部に於ける加工とは一義的に設定されるものではなく、管の内周面に付着した汚れを除去するための清掃や、管の継ぎ目から入り込んだ木の根の切除、継ぎ目を介して隣接する管どうしの段差を解消するための内周面の切削、本管に新たな管を施工して内周面の補修を行ったときの取付管に対応する部分を開口するための新たな管の切削、等を含む。
従って、加工工具も一義的に設定されるものではなく、前記した加工を含む種々の加工を行うために最適なものが選択される。このような加工工具として、例えば、ブラシ、ホールソー、エンドミル、ドリル、フライスカッター等があり、加工目的に対応してこれらの加工工具が適宜選択される。
加工装置を構成する移動体は、管路を構成する本管又は取付管等の管の内部を移動し得るように構成されている。移動体は、管の内面に接触して回転する車輪を有していても良く、車輪を有することなく外周面の一部が管の内面に滑り接触し得るように構成されていても良い。
目的の管路に対して円滑な加工を行うためには、管路の中心と移動体の中心を略一致させておくことが好ましい。例えば加工すべき管路が比較的口径の大きく、管路の径と移動体の径とに大きな差が生じるような場合、移動体に車輪を設けることで前記差を小さくすることが好ましい。このように、車輪を有する移動体を用いた場合、移動の際の力を小さくすることが可能となり、長距離の移動を必要とするような管の加工にも有利である。また、車輪を有しない移動体では外径を小さくすることが可能であり、取付管のように口径が小さい管に対する加工装置を構成するのに有利である。
移動体は、単独のケーシングを有する一体型として形成することが可能である。しかし、複雑に屈曲したり、本管から取付管、又は取付管から本管へと入り込んで目的の加工を行うような場合を考慮すると、複数のケーシングを屈曲可能な部材を介して接続した複合型として形成することが好ましい。このように、複合型の移動体の場合、管の内部を移動しつつ、該管の屈曲状態に応じて移動体が屈曲して追従することが可能となる。
移動体の一方側の端部(例えば後部)には軸部材が接続され、この軸部材を押し引きすることによって移動体が管の内部で移動し得るように構成されている。また、加工の際には、軸部材の回転を拘束することによって加工の際に生じる反力を支持し得るように構成されている。従って、軸部材は、移動体を押し引きする際に作用する軸力、及び加工の際に生じる反力に応じて作用するねじり力に対抗し得る強度を有することが必要である。
移動体による加工を行うべき管は必ずしも直線状に敷設されているものではなく、全体に緩やかな曲線を描いていることがある。また、本管から取付管に入り込んだり、取付管から本管に入り込んで加工することが必要になる場合もある。このため、軸部材は十分な可撓性を有することが好ましい。即ち、軸部材には、可撓性と強度が要求されることになる。
軸部材の材質や太さは一義的に設定されるものではなく、目的の管路内で移動体を移動させる際に必要な力を想定すると共に目的の加工に伴って生じる反力を想定し、これら想定した力に対抗し得る強度を発揮し得る材質と太さを設定して用いることが好ましい。
このような条件を満足する軸部材の材質としては、金属、硬質合成樹脂、或いは繊維や金属によって補強された合成樹脂等がある。また、太さとしては、20mm〜40mm程度の丸棒或いは角棒等の金属棒や硬質合成樹脂棒、直径が25mm〜50mm程度の金属パイプ、硬質合成樹脂パイプ、或いは繊維や金属によって補強された合成樹脂パイプ等があり、何れも採用することが可能である。しかし、前記太さや材質は限定するものではなく、可撓性と必要な強度を有するものであれば用いることが可能であることは当然である。
可撓性を有する軸部材は、加工すべき管路の長さよりも十分に長いことが必要である。このため、軸部材は巻胴の径が1m〜1.5m程度のドラムに巻き付けた状態で工事現場まで搬送し得るようにすることが好ましい。また、軸部材は必ずしも1本の長尺状に形成されたものである必要はなく、単位長さ(例えば2m程度)の棒或いはパイプをソケット等を利用して連結し得るように構成されたものであっても良い。
移動体に加工工具を取り付ける場合、移動体の軸心の延長線上に該軸心に沿った回転中心を配置する場合と、移動体の軸心に対し交差する方向に回転中心を配置する場合とがある。前者の場合には加工の内容が限定されるものの、直径が小さい管に対する加工を行うのに適している。また後者の場合には加工内容が限定されることがなく、また直径の大きい管に対する加工を行うことが可能である。
移動体に加工工具を取り付ける位置は特に限定するものではなく、移動体の軸心の延長線上に該軸心に沿った回転中心を配置する場合には移動体の他方側の端部(例えば前部)である。また、移動体の軸心に対し交叉する方向に回転中心を配置する場合には、移動体の前部であっても良く、胴体部分から側方に配置されていても良い。
加工工具の回転中心を移動体の軸心に対し交差させて配置する場合、移動体の前部に、該移動体の軸心を中心として回転可能に、且つ移動体の半径方向に回動可能に構成された支持部材を設け、この支持部材に加工工具を配置することが好ましい。移動体をこのような構成とすることによって、加工工具による管の内面に対し如何なる方向にも対向させることが可能となる。
移動体又は支持部材に管の内部を撮影するカメラを設けることが好ましい。移動体に設けたカメラは管の内部を撮影して、管の内部の状況や加工すべき位置を把握することが可能となる。また、支持部材に設けたカメラは、加工工具を撮影することが可能となり、該加工工具による管の内面に対する加工状況を把握することが可能となる。
次に、第1実施例に係る加工装置Aの構成について図1を用いて説明する。加工装置Aは、図示しない管の内部を移動する移動体1と、移動体1に取り付けられた加工工具2と、移動体1の後部側の後端面1aに接続された軸部材3と、を有して構成されている。
移動体1の内部には図示しないエアモーターが設けられており、このエアモーターによって駆動される駆動軸4が移動体1の前部側の前端面1bから突出している。駆動軸4は移動体1の軸心と一致する軸心を有しており、先端に加工工具2を装着して例えばナット等の固定具4aによって固定し、駆動軸4から固定具4aを離脱させることで加工工具を取り外すことが可能なように構成されている。
本実施例では加工工具2を駆動するためにエアモーターを利用している。このため、移動体1の後端面1aには、エアホース5が接続されている。尚、加工工具2の駆動源としては必ずしもエアモーターである必要はなく、電動モーターや油圧モーターであっても良い。そして、電動モーターや油圧モーターを採用した場合には、エアホース5に代えて電気コードや油圧用ホースが移動体1に接続される。
本実施例に於いて、加工工具2としては加工すべき管を円形に切削するホールソー2を用いている。しかし、加工工具2をホールソー2に限定するものではなく、図2に示すように種々の機能を持った工具を、加工目的に応じて選択的に採用することが可能である。
図2(a)に示す加工工具2は円形のブラシ2であり、管の内面に汚れが生じたような場合、この汚れを除去するために用いられる。このため、ブラシ2は、金属繊維、植物繊維、合成樹脂繊維、等から選択された繊維によって構成されており、中心に形成した孔に移動体1の駆動軸4を嵌合することで該移動体1に装着される。
同図(b)はホールソー2であり、管の内壁を円形に切削して該管のサンプリングを行ったり、本管を新たな管によって補修した後、新たな管の取付管と対応する位置に円形の開口を形成する際に用いられる。このため、ホールソー2は、外径が形成すべき開口の径に対応したカップ状に形成されており、該カップ状の先端に複数の切刃が形成されている。そして、カップ状の底部に形成した孔に移動体1の駆動軸4を嵌合することで該移動体1に装着される。
同図(c)はテーパカッター2であり、管の内部に入り込んだ木の根を切除したり、管に継ぎ目に段差が生じたような場合にこの段差を解消するような切削を行う際に用いられる。このため、テーパカッター2は、外周部分に複数の切刃を配置すると共に外形が先細テーパ状に形成されている。そして、中心に形成された孔に移動体1の駆動軸4を嵌合することで移動体1に装着される。
軸部材3は、端部が移動体1の後端面1aに形成されたブラケット1cにねじ6によって固定されることで、移動体1に接続されている。軸部材3の材質や太さは、移動体1を移動させる際に生じる力を想定すると共に目的の加工に伴って生じる反力を想定し、これらの想定した力に対抗し得る強度を発揮し得るものを選択して利用している。本実施例では軸部材3としてアラミド系の強化プラスチックを用いている。
エアホース5は図示しないエアコンプレッサーに接続され、移動体1に設けたエアモーターに圧縮空気を供給するものである。このため、エアホース5としては、エアモーターが必要とする圧力に設定された圧縮空気を所要量供給し得る太さを有するものであれば良く、特別な仕様である必要はない。
しかし、前述したように、軸部材3は可撓性を有し、且つ作用する軸力とねじり力に対抗し得る強度を有するものであれば良い。従って、例えばゴム或いは合成樹脂製のチューブを金属網等によって補強することで十分な強度を発揮させることで、エアホース5を軸部材として利用することも可能となる。また、油圧用ホースの場合、十分な強度と可撓性を有するため、軸部材3として利用することが可能である。
上記の如く構成された加工装置Aでは、目的の加工に最適な加工工具2を取り付けた移動体1を目的の管(例えば取付管)の内部に挿入し、作業員が軸部材3を把持して押操作することで、移動体1を移動させることが可能である。移動体1が移動して加工工具2が目的の加工位置に到達した後、エアモーターを駆動することで、目的の加工を行うことが可能である。そして、加工工具2により管に対する加工を行っている間、作業員が軸部材3を強固に把持して回転を拘束する状態を保持することによって、加工に伴って移動体1、軸部材3に作用する反力を支持することが可能である。
しかし、加工工具2によって管に対する加工を行っている間、作業員が軸部材3を保持しているのでは、作業効率が低下したり、作業員の疲労が蓄積する恐れがあるため、軸部材3を送給し、又は回転を拘束するための装置を利用することが好ましい。このように、軸部材3を送給し且つ回転を拘束することが可能な送給拘束装置Bの構成について図3により説明する。
加工すべき目的の管に対する加工を行うに際し、送給拘束装置Bは管の外部に設置される。即ち、目的の管が本管である場合、送給拘束装置Bは、本管の外部であるマンホール内、或いはマンホールの更に外部である地上に設置される。また、目的の管が取付管である場合、送給拘束装置Bは取水桝の外部である地上に設置される。
図に示すように、送給拘束装置Bは、フレーム10に回転可能に配置された一対の駆動ローラ11と、夫々の駆動ローラ11に対向する位置に回転可能に配置された一対の把持ローラ12を有している。駆動ローラ11は正逆回転可能なモーター13又はハンドル14の手動操作によって正逆所望の方向に駆動される。
把持ローラ12は駆動ローラ11に対して離隔、接近可能に構成された移動ブラケット15に取り付けられており、レバー16の回動操作に伴って、駆動ローラ11に接近し、或いは離隔し得るように構成されている。特に、把持ローラ12の駆動ローラ11に対する接近距離は、レバー16の回動角度を調節することで調整し得るように構成されている。
上記の如く構成された送給拘束装置Bでは、軸部材3を駆動ローラ11と把持ローラ12との間に配置した後、レバー16を操作して把持ローラ12を駆動ローラ11に接近させることで把持することが可能である。このとき、レバー16の回動角度を調節して把持ローラ12の駆動ローラ11に対する接近距離を調整することで、両ローラ11、12による軸部材3の把持力を調整することが可能である。このように、両ローラ11、12による軸部材3に対する押圧力を調整することによって、軸部材3の繰り出し引き戻しを行い、或いは繰り出し引き戻しを拘束すると共に回転を拘束することが可能である。
従って、レバー16を操作して駆動ローラ11と把持ローラ12とによって繰り出し引き戻し可能に軸部材3を把持した後、駆動ローラ11を所望の方向に回転させることで、軸部材3を矢印a、b方向に送給することが可能である。そして、例えば、軸部材3を矢印a方向に繰り出したとき、該軸部材3に接続された移動体1を管の内部で前進させ、矢印b方向に引き戻したとき、移動体1を後退させることが可能である。
軸部材3を繰り出して移動体1を目的の加工位置に到達させたとき、レバー16を操作して駆動ローラ11と把持ローラ12とによる軸部材3の押圧力を大きくすることによって、該軸部材3の回転を拘束することが可能である。そして、この状態で加工工具2による管に対する加工を行ったとき、加工に伴って生じる反力が移動体1に作用し、この反力は軸部材3を介して送給拘束装置Bに伝えられ、該送給拘束装置Bによって支持される。
従って、管に対する加工を行う際に、移動体1を管の内面に固定することなく、作用する反力を支持することが可能となり、作業性を向上させることが可能となる。
次に第2実施例に係る加工装置Cの構成について図4、5により説明する。図に示す加工装置Cは、前部体21と後部体22とを屈曲部材23によって接続した移動体20を有している。このため、移動体20は自体が可撓性を有しており、管路に於ける曲率の大きい屈曲部、例えばエルボやベント或いはティー等の部位であっても追従することが可能である。
移動体20を構成する前部体21の前端部21aにアーム状の支持部材25が配置されており、この支持部材25に加工工具2が設けられている。また支持部材25にはカメラ26が設けられており、該カメラ26によって管の内部、或いは加工工具2と該加工工具2による加工部位を撮影し得るように構成されている。
支持部材25は前部体21の軸心21bと同一の回転軸25aを有しており、該回転軸25aを中心として回転可能に構成されている。支持部材25の回転軸25aを中心とする回転は前部体21に対して回転する構成でも良く、また後部体22に対して前部体21と共に回転する構成であっても良い。
支持部材25を前部体21に対して回転し得るように構成する場合、前部体21にモーターを配置して駆動することが可能である。また、支持部材25を前部体21と共に後部体22に対して回転し得るように構成した場合、後部体22にモーターを配置し、屈曲部材23の内部を貫通して設けた軸或いはベルト、チェン等の伝道部材を介して駆動することが可能である。
支持部材25は移動体20の軸心となる前部体21の軸心21bを中心とする半径方向に回動可能に構成されている。即ち、支持部材25は軸心21bを中心として図4に一点鎖線で示すように半径方向に回動することで、先端部分を管の内面に対して接近させ、或いは離隔させることが可能である。特に、支持部材25の先端部分に加工工具2を設けると共にカメラ26を設けた場合、該支持部材25を軸心21bを中心として半径方向に回動させても、加工工具2の新管32への対向状態や稼働状況をカメラ26によって監視することが可能である。
本実施例に於いて、加工工具2は球面状の表面に砥粒を固着させた重研削可能な研削工具として構成されている。また、加工工具2は支持部材25の先端側に該支持部材25の回転軸25aと交差する回転軸を有している。このように配置された加工工具2を回転させる機構は特に限定するものではなく、支持部材25の先端部分に図示しない駆動モーターを配置して直接駆動し得るように構成しても良く、前部体21の内部に駆動モーターを配置して軸或いはベルト等の伝道部材を介して駆動し得るように構成しても良い。
上記の如く球面状に形成された加工工具2では、管の内面を削るように加工することが可能である。例えば、本管又は取付管を構成する管どうしが継ぎ目でずれが生じ、この結果、段差が生じた場合、この段差を解消するように高い部分を削り取る加工を行う際に用いて有利である。
加工工具2を駆動するモーター及び支持部材25を駆動するモーターの駆動源を如何なるものとするかを限定するものではなく、エアモーター、電動モーター、油圧モーター等のモーターを選択的に採用することが可能である。本実施例では、加工工具2、支持部材25を駆動するモーターとしてエアモーターを採用している。
カメラ26はCCDカメラによって構成されており、支持部材25に於ける加工工具2と同じ側に、常に加工工具2が視野に入るように配置されている。即ち、支持部材25が前部体21の軸心21bを中心として回転したとき、加工工具2とカメラ26は一体的に回転し得るように構成されている。また、カメラ26には撮影動作を指令する信号や撮影データを伝える図示しない信号線が接続されており、この信号線は前部体21、後部体22及び軸部材3に沿って延長されている。
後部体22は前部体21と屈曲部材23を介して接続され、後端面22aに軸部材3が接続されている。後部体22の内部には、加工装置Cの動作を制御するための器具類が配置されている。即ち、後部体22の内部には、加工工具2を駆動するモーター、支持部材25を駆動するモーターにエアを供給し、或いは停止させるためのバルブ類や、これらのバルブ類の動作を制御するスイッチ類が設けられている。
前部体21と後部体22を接続する屈曲部材23は、自体が屈曲可能で作用する軸力やねじり力に対抗し得る強度を持った筒状体として構成されている。このような性質を持つ材料として特に限定するものではなく、硬質ゴムホースや硬質合成樹脂ホース或いは繊維で補強したゴムホースや合成樹脂ホース、又は金属製の筒体等の中から最適なものを採用することが好ましい。本実施例では、硬質ゴムホースを採用している。
上記筒状体の内部には、加工工具2、支持部材25の駆動機構に応じて、これらを駆動するモーターに接続されたエアホース、或いはこれらに駆動力を伝える軸やベルト等の伝道部材が配置されている。また、カメラ26の信号線を挿通しても良いことは当然である。
後部体22の後端面22aに対し、軸部材3を直接接続するか、更に屈曲部材23と同様のホース27を介して接続するかについては限定するものではない。本実施例では、後部体22の後端面22aにホース27を接続し、該ホース27に設けたカップリング27aを介してエアホース5と軸部材3を接続している。
上記の如く構成された加工装置Cでは、管の内部を移動する際に該管に屈曲部分が存在した場合、先ず、前部体21が管の内面に沿って進行し、この進行に伴って、屈曲部材23が矢印c方向或いは矢印d方向に屈曲する。その後、後部体22が屈曲部分に進行して行き、加工装置C全体として、図5に示すように、前部体21と後部体22とが互いに屈曲して管の屈曲部分に追従することが可能である。
次に、加工装置Cを用いた加工工法について図6により説明する。前述したように加工装置Cによる加工内容は一義的に設定されるものではない。このため、以下、劣化した本管31の内部に新たな管(新管)32を挿入して補修した後、取付管33の取付部位を開口する加工を行う場合について説明する。
本管31を新管32によって補修する際の工法は限定するものではなく、例えば長尺状の合成樹脂部材を本管31の内面にスパイラル状に巻き付けて新管32とするもの、硬化性樹脂を含侵させた可撓性を有するスリーブを本管31の内面に密着させた状態で硬化させて新管32とするもの、等があり、何れの工法で形成された新管32にも対応することが可能である。
また、加工装置Cを構成する移動体20に接続される軸部材3は、エアホース5を兼ねて形成されている。
新管32に取付管33に対する開口を形成する場合、取付管33側から該取付管33の径と略等しい径を持った開口を形成する工法、予め取付管33側から径の小さい孔を形成して位置出しをしておき、本管31側から前記孔の径を拡大して取付管の径と略等しい径を持った開口を形成する工法、本管31側から取付管の径と略等しい径を持った開口を形成する工法、等の加工工法があり、何れの加工工法を採用しても良好な開口を形成することが可能である。
先ず、取付管33側から開口を形成する工法について説明する。取付管33の末端に設置された取水桝35の近傍に送給拘束装置Bを設置すると共に軸部材3を巻き付けたドラム29を設置する。支持部材25に球面状の加工工具2を回転軸を支持部材25の方向と一致させて装着し、車輪を有しない移動体20を取水桝35から取付管33の内部に挿入する。移動体20に接続した軸部材3を送給拘束装置Bの駆動ローラ11と把持ローラ12によって把持した状態で、駆動モーター13を駆動して取付管33の内部を移動(前進)させる。この移動に伴って、加工工具2が新管32に接触したとき、移動体1の移動を停止させる。
取付管33は取水桝35から本管31まで直線的に敷設されることはなく、複雑に屈曲しているのが一般的である。しかし、移動体20を構成する前部体21と後部体22が屈曲部材23を介して接続され、且つ軸部材3が可撓性を有するため、移動体20及び軸部材3は取付管33の屈曲に追従しつつ移動することが可能である。
移動体20に装着された加工工具2は、回転軸が取付管33の軸心と略一致又は平行な状態で該取付管33の内部を通る。このため、加工工具2の外径は取付管33の内径よりも十分小さく形成されている。
加工工具2が新管32に接触したとき、送給拘束装置Bの駆動ローラ11と把持ローラ12とによる軸部材3の把持力を上昇させて該軸部材3の回転を拘束し、その後、加工工具2を駆動するエアモーターに圧縮空気を供給して加工工具2を回転させ、同時に駆動ローラー11を低速回転させて移動体1を前進させることにより、新管32に対し取付管33の取付位置に開口を形成することが可能である。しかし、このようにして形成された開口の径は取付管33の内径よりも小さいため、形成された開口の径を拡大する必要がある。
加工工具2が球面状に形成されており、該球面の全面で研削加工を行うことが可能なように構成されている。このため、新管32に開口を形成した後、加工工具2の新管32に対する位置をカメラ26によって監視しながら、軸部材3を前後方向に移動させると共に回転させることで、加工工具2によって新管32に形成されている開口の周縁を加工して径を拡大させることが可能である。
そして、新管32に取付管33の内径と略等しい径を持った開口を形成した後、送給拘束装置Bの駆動ローラ11を逆回転させて移動体20を取水桝35から地上に引き戻すことで、取付管33を本管31に連通させることが可能である。
次に、取付管33側から径の小さい孔を形成しておき、その後、本管31側から径を拡大して取付管の径と略等しい径を持った開口を形成する加工工法について説明する。この加工方法では、取付管33から挿入される加工装置Cを構成する移動体20の支持部材25に加工工具2としてホールソー或いはエンドミルを装着しておく。
上記移動体20を前述と同様の手順で移動体20を取付管33の内部に挿入して新管32に径の小さい開口を形成する。この結果、新管32には、取付管33の軸心と略一致し又は平行で且つ取付管33の内形よりも小さい径を持った開口(下穴)が形成される。このようにして下穴を加工することで、取付管33の位置出しを行うことが可能となる。
上記の如き取付管33に対する加工と並行して本管31に対する加工の段取りを行う。本管31は隣接するマンホール間に略直線状に敷設されており、屈曲部が存在しないのが一般的であるため、本管31に挿入される移動体20は必ずしも屈曲し得るように構成される必要はない。このため、本実施例では、移動体20は前後に車輪を有する台車として構成されている。
取付管33側から新管32に対する下穴の加工を行いつつ、本管31の端部に設けたマンホール34に送給拘束装置Bを設置すると共に、地上に軸部材3を巻き付けたドラム29を設置する。支持部材25に球面状の加工工具2を該加工後部2の回転軸を支持部材25に対し交差させて装着し、前部体21と後部体22に夫々車輪を設けた移動体20を、本管31の外部であるマンホール34から該本管31の内部に挿入する。
移動体20に接続した軸部材3を送給拘束装置Bの駆動ローラ11と把持ローラ12によって把持した状態で、駆動モーター13を駆動して本管31の内部を移動(進行)させる。このとき、支持部材25に設けたカメラ26によって本管31の内部を撮影して、新管32に形成された下穴を確認し、加工工具2が下穴に到達するまで移動させ、目的の位置に到達したとき停止させる。
その後、カメラ26による球面状の加工工具2を監視しつつ、該加工工具2が下穴の縁部分に対向するように移動体20を移動させると共に支持部材25を前部体21の軸心21bを中心として回転させ、或いは半径方向に回動させて、加工工具2を下穴の縁部に到達させる。次いで、送給拘束装置Bの駆動ローラ11と把持ローラ12とによる軸部材3の把持力を上昇させて該軸部材3の回転を拘束し、その後、加工工具2を駆動するエアモーターに圧縮空気を供給して加工工具2を回転させ、同時に駆動ローラー11を低速回転させて移動体20を移動(前後進)させると共に支持部材25を前部体21の軸心21bを中心に回転させ、この過程で下穴の周縁部分を削り取って径を拡大させ、取付管33の内径と略等しい径を持った開口を形成する。
本管31に取り付けられた取付管33毎に、該取付管33の内径と略等しい径を持った開口を新管32に形成した後、送給拘束装置Bの駆動ローラ11を逆回転させて移動体20をマンホール34に引き戻す。
上記の如くして本管31に接続された取付管33毎に新管32によって閉塞された部位を開口すると共に、該開口を拡大して取付管33の内径と略等しくすることで、取付管33を本管31に接続することが可能である。
次に、本管31側から取付管の径と略等しい径を持った開口を形成する加工工法について説明する。新管32が光透過性の基材を有している場合、取付管33の内部を灯光器によって照射することで、本管31の内部からカメラ26で撮影して監視することで取付管33の位置を確認することが可能である。
従って、前述と同様の手順で移動体20を本管31の内部に挿入して移動させる過程で支持部材25に設けたカメラ26によって新管32の内周面を撮影して監視しつつ、取付管33の内部を照射している光を確認することが可能である。そして、取付管33の位置を確認した後、加工工具2を確認した位置に対向させて新管32に対する加工を行うことで該新管32に開口を形成し、取付管33と本管31を連通させることが可能である。
本発明に係る加工装置では、目的の加工に対応させて加工工具を選択することで、管路に対する種々の加工を行うことができる。このため、管の内部を清掃したり、継ぎ目に形成された段差を切除する際に利用して有利である。
A、C 加工装置
B 送給拘束装置
1 移動体
1a 後端面
1b 前端面
2 加工工具
3 軸部材
4 駆動軸
4a 固定具
5 エアホース
10 フレーム
11 駆動ローラ
12 把持ローラ
13 モーター
14 ハンドル
15 移動ブラケット
16 レバー
20 移動体
21 前部体
21a 前端面
21b 軸心
22 後部体
22a 後端面
23 屈曲部材
25 支持部材
25a 回転軸
26 カメラ
27 ホース
27a カップリング
29 ホースリール
31 本管
32 新管
33 取付管
34 マンホール
35 取水桝

Claims (8)

  1. 本管又は取付管からなる管路に対し切削又は穴開けを含む加工を行う管内加工装置であって、
    本管又は取付管からなる管路の内部を移動可能に構成された移動体と、
    前記移動体に取り付けられて管路に対する加工を行う加工工具と、
    前記移動体の一方側の端部に接続され、可撓性を有し且つ軸心方向に作用する軸力と周方向に作用するねじり力とに対抗し得る強度を有する軸部材と、
    加工すべき管の外部に設置され前記軸部材を拘束するための送給拘束装置と、
    を有し、
    前記送給拘束装置によって軸部材を押し引きすることによって移動体を管路の内部で移動させ、加工工具が管路の内部に於ける加工すべき位置に到達したとき、前記送給拘束装置によって前記軸部材の回転を拘束して加工工具による管路の加工を行うことによって、該加工に伴って生じる反力を回転を拘束された軸部材によって支持し得るように構成したことを特徴とする管内加工装置。
  2. 前記移動体に取り付けられ、該移動体の軸心を中心として回転可能に且つ半径方向に回動可能に構成された支持部材を有し、前記加工工具が前記支持部材に支持されていることを特徴とする請求項1に記載した管内加工装置。
  3. 前記送給拘束装置は、軸部材を繰り出し又は引き戻す送給部材が駆動ローラによって構成されると共に、前記軸部材の回転を拘束する拘束部材が該駆動ローラに対向して配置された把持ローラによって構成され、前記把持ローラを駆動ローラに対し離隔又は接近させることで、把持ローラと駆動ローラとで把持した軸部材に対する押圧力を調整し得るように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載した管内加工装置。
  4. 前記移動体が、支持部材を取り付けた前部体と軸部材が接続された後部体とを有して構成され、前記前部体と後部体とが屈曲可能な屈曲部材を介して接続されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した管内加工装置。
  5. 前記移動体に管路の内部を撮影するカメラを設けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載した管内加工装置。
  6. 前記カメラが移動体に取り付けられた支持部材に設けられており、該カメラによって加工工具による管路に対する加工状況を監視し得るように構成されていることを特徴とする請求項5に記載した管内加工装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れかに記載した管内加工装置を用いて管路を構成する本管に接続された取付管に対し切削又は穴開けを含む加工を行う管内加工工法であって、
    設置された取水桝を介して加工工具を取り付けた移動体を取付管の内部に挿入すると共に、該移動体に接続された軸部材を押し引きすることで移動体を加工すべき位置に到達させた後、前記軸部材の回転を拘束して加工工具による取付管の加工又は本管の加工を行い、該加工に伴って生じる反力を拘束された軸部材によって支持することを特徴とする管内加工工法。
  8. 請求項1乃至請求項6の何れかに記載した管内加工装置を用いて管路を構成する本管に対し切削又は穴開けを含む加工を行う管内加工工法であって、
    マンホール又は地上からマンホールを介して加工工具を取り付けた移動体を本管の内部に挿入すると共に、該移動体に接続された軸部材を押し引きすることで移動体を加工すべき位置に到達させた後、前記軸部材の回転を拘束して加工工具による本管の加工を行い、該加工に伴って生じる反力を拘束された軸部材によって支持することを特徴とする管内加工工法。
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