JP5881850B2 - 工作機械の制御装置および工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械の制御装置および工作機械に関する。
従来の技術では、ワークに対して工具を相対移動させて切削等の加工を行う工作機械が知られている。また、このような工作機械において工具の経路を所定の軸の座標等により指定し、ワークに対して工具を自動的に移動させながら加工を行う数値制御式の工作機械が知られている。数値制御式の工作機械は、加工プログラムに座標や移動速度を記載することにより、所望の工具径路および速度にて加工を行うことができる。
特許文献1においては、工具の角度を変化させながら加工を行う際に、与えられた指令移動速度で工具の先端を移動させる速度制御方法が開示されている。この公報においては、工具の角度変化を無視し、直線移動軸のみで直線補間を行った場合の所定の周期毎の分配移動量を算出し、この後に工具先端に生じる回転移動による位置偏差を分配移動量に加算することが開示されている。
特開平6−332524号公報
ところで、ワークに対する工具の相対的な移動速度である送り速度は、加工面の加工精度に影響を与えることが知られている。この送り速度を遅くすることにより、高精度の加工面を生成することができる。一方で、十分に余裕を含んで送り速度を遅くすると加工時間が長くなってしまう。このために、送り速度が所望の速度になるように正確に制御することが好ましい。
従来の技術においては、加工プログラムに工作機械の移動軸に関する送り速度を入力することが知られている。ところが、工作機械の移動軸に関する送り速度は、ワークの加工面に対する工具の加工部の速度と一致しない場合がある。たとえば、円筒カムの製造においては、円柱状のワークの表面に溝部を形成する。溝部は、ワークの周方向の表面に形成されるために、ワークに対して工具が回転移動する。このような、回転送り軸の移動を伴って曲線状にワークを加工する場合には、ワークを加工している工具の領域のうち一部の領域の速度が工作機械の移動軸の送り速度と異なる場合がある。このために、ワークの加工面が所望の加工精度よりも劣ってしまう場合がある。
本発明の工作機械の制御装置は、ワークに対して工具を相対移動させながらワークを加工する工作機械の制御装置であって、工具にて加工を行うための工具経路およびワークの情報に基づいて、工具にてワークを加工する時の工具の最終的に加工面を生成する部分を推定する演算部を備える。制御装置は、最終的に加工面を生成する部分に含まれる複数の移動点のうち、ワークに対する工具の相対速度が最大になる最速移動点を推定し、最速移動点の相対速度が予め指定された相対速度以下になるように、工作機械の移動軸に関する送り速度を設定する送り速度設定部を備える。
上記発明においては、演算部に入力される入力数値データには、ワークに対する工具の複数の相対位置が指定されており、複数の相対位置は、第1の相対位置および第1の相対位置の直後の第2の相対位置を含み、送り速度設定部は、第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの最速移動点を推定し、第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの移動軸に関する送り速度を設定することができる。
上記発明においては、送り速度設定部は、ワークに対して工具が第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの時間を用いて移動軸に関する送り速度を設定することができる。
上記発明においては、演算部は、第1の相対位置と第2の相対位置との間に第3の相対位置を生成し、送り速度設定部は、連続する2つの相対位置の間を移動するときの最速移動点を推定し、連続する2つの相対位置の間を移動するときの移動軸に関する送り速度を設定することができる。
本発明の工作機械は、上述の工作機械の制御装置と、送り速度設定部で設定された送り速度に基づいて、ワークに対して工具を相対移動させる移動装置とを備える。
本発明によれば、加工面における加工精度の劣化を抑制する工作機械の制御装置および工作機械を提供することができる。
数値制御式の工作機械の概略図である。 代用工具を用いて溝加工を行う時のワークと溝部の概略図である。 指定工具を用いて溝加工を行う時のワークと溝部の概略図である。 指定工具を用いて溝加工を行う時の指定工具の中心軸の軌跡を説明する図である。 指定工具を用いて溝加工を行う時の仮想進行方向とワークを加工する部分とを説明する概略図である。 代用工具を用いて溝加工を行う時の概略断面図である。 溝加工の1回目の往路の加工と復路の加工とを説明する概略図である。 溝加工の2回目の往路の加工と復路の加工とを説明する概略図である。 溝加工の3回目の往路の加工と復路の加工とを説明する概略図である。 溝加工の1回目の往路の加工を説明する概略断面図である。 溝加工の2回目の往路の加工を説明する概略断面図である。 溝加工の3回目の往路の加工を説明する概略断面図である。 代用工具を用いてワークを加工する加工システムの概略図である。 工作機械の制御装置の制御を説明するフローチャートである。 指定工具における仮想進行方向を説明する概略断面図である。 指定工具における仮想進行方向と代用工具を配置する範囲とを説明する概略図である。 指定工具の加工領域および最終的に加工面を生成する線を説明する概略斜視図である。 代用工具を配置する位置を説明する指定工具および代用工具の概略斜視図である。 ワークを加工した時のスキャロップ高さを説明する概略図である。 溝加工の1回目の往路の加工において、代用工具の最終的に加工面を生成する線の説明図である。 溝加工の2回目の往路の加工において、代用工具の最終的に加工面を生成する線の説明図である。 溝加工の3回目の往路の加工において、代用工具の最終的に加工面を生成する線の説明図である。 代用工具の工具経路のうち第1の相対位置と第2の相対位置に配置されている代用工具を説明する概略斜視図である。 出力数値データの概略図である。 指定工具の工具経路のうち第1の相対位置と第2の相対位置に配置されている指定工具を説明する概略斜視図である。 指定工具を用いてワークを加工する加工システムの概略図である。 端面カムの概略斜視図である。 正面カムの概略斜視図である。
図1から図28を参照して、実施の形態における工作機械の制御装置および工作機械について説明する。工作機械としては、主軸が水平方向に延びている横形マシニングセンタを例示する。また、ワークに溝部を形成する溝加工を例に取り上げて説明する。本実施の形態では、使用者が指定する指定工具に代えて、指定工具よりも小型の代用工具を用いて溝加工を行う。
図1は、数値制御式の工作機械の概略図である。図1に示される工作機械10では、加工を行う回転工具として代用工具22が取り付けられている。工作機械10は、代用工具22とワーク1とを相対移動させる移動装置を備える。移動装置は、複数の移動軸を含む。複数の移動軸は、直線送り軸としてのX軸、Y軸およびZ軸と、回転送り軸としてのB軸を含む。工作機械10は、工場等の床面に設置されるベッド12を備える。ベッド12の上面には、Z軸ガイドレール28が固定されている。Z軸ガイドレール28は、Z軸方向(図1において左右方向)に延びるように配置されている。
Z軸ガイドレール28の上面には、テーブル14が配置されている。テーブル14は、Z軸ガイドレール28に対して摺動可能に配置されている。テーブル14は、Z軸に沿って移動する。テーブル14の上面には、B軸の周りにワーク1を回転させるための数値制御式のロータリテーブル42が配置されている。ロータリテーブル42の上面には、ワーク用の保持部材40を介してワーク1が固定される。
ベッド12の上面には、X軸ガイドレール36が固定されている。X軸は、Z軸に直交し、更に水平方向(図1の紙面に垂直方向)に延びる。X軸ガイドレール36は、X軸に沿って延びるように形成されている。X軸ガイドレール36には、コラム16が摺動可能に配置されている。コラム16は、X軸に沿って移動する。
コラム16において、ワーク1に対向する前面には、Y軸ガイドレール34が固定されている。Y軸は、X軸およびZ軸に直交する方向に延びる。Y軸ガイドレール34は、Y軸に沿って延びている。Y軸ガイドレール34上には、主軸ヘッド18が配置されている。主軸ヘッド18は、Y軸ガイドレール34に摺動可能に形成されている。主軸ヘッド18は、Y軸に沿って移動する。主軸ヘッド18は、主軸20を回転自在に支持するように形成されている。
移動装置は、ワーク1に対して代用工具22をZ軸方向に相対移動させるZ軸移動装置を含む。ベッド12の内部において、テーブル14の下側にはZ軸送りねじ24が配置されている。Z軸送りねじ24は、Z軸方向に延びている。テーブル14の下面には、ナット26が固定されている。ナット26は、Z軸送りねじ24に螺合する。Z軸送りねじ24の一方の端部にはZ軸サーボモータ25が連結されている。Z軸サーボモータ25を駆動して、Z軸送りねじ24を回転させることにより、ナット26がZ軸方向に移動する。テーブル14は、ナット26の移動と共に、Z軸ガイドレール28に沿って移動する。この結果、ワーク1がZ軸方向に移動する。
移動装置は、ワーク1に対して代用工具22をX軸方向に相対移動させるX軸移動装置を備える。X軸移動装置は、Z軸移動装置と同様に、ベッド12の内部において、コラム16の下側に配置されているX軸送りねじを含む。X軸送りねじは、X軸方向に延びるように形成されている。コラム16の下面にはX軸送りねじに螺合するナット37が固定されている。X軸送りねじの一端にはX軸サーボモータ38が連結されている。X軸サーボモータ38を駆動し、X軸送りねじを回転させることにより、ナット37がX軸方向に移動する。コラム16は、ナット37の移動とともに、X軸ガイドレール36に沿って移動する。この結果、代用工具22がX軸方向に移動する。
移動装置は、ワーク1に対して代用工具22をY軸方向に相対移動させるY軸移動装置を備える。コラム16の内部にはY軸送りねじ32が配置されている。Y軸送りねじ32は、Y軸方向に延びるように形成されている。主軸ヘッド18の背面には、Y軸送りねじ32に螺合するナット30が固定されている。Y軸送りねじ32の上端にはY軸サーボモータ31が連結されている。Y軸サーボモータ31を駆動し、Y軸送りねじ32を回転させることにより、ナット30がY軸方向に移動する。主軸ヘッド18は、ナット30の移動と共に、Y軸ガイドレール34に沿って移動する。この結果、代用工具22がY軸方向に移動する。
移動装置は、ワーク1に対して代用工具22をB軸の周りに回転移動させるB軸移動装置を備える。ロータリテーブル42は、ワーク1を回転させるためのB軸サーボモータ43を含む。B軸サーボモータ43が駆動することにより、ワーク1がB軸の周りに回転する。
主軸20の先端には代用工具22が配置されている。代用工具22として、回転工具であるフラットエンドミルが装着されている。主軸20には、代用工具22を回転させるためのモータ23が接続されている。モータ23が駆動することにより、代用工具22は、主軸20の中心軸を回転軸として自転する。
このように、工作機械10は、直線送り軸(X軸、Y軸、Z軸)と回転送り軸(B軸)を有するため、コラム16、主軸ヘッド18、テーブル14をX軸、Y軸、Z軸方向に動作させることにより、テーブル14に固定されたワーク1に対して代用工具22を相対的に移動させることができる。更に、ロータリテーブル42を駆動することにより、ワーク1をB軸周りに回転させることができる。ワーク1に対して代用工具22を相対的に回転移動させることができる。
図2に、ワーク1の概略平面図を示す。円柱状のワーク1の周方向の表面に溝部66を形成する。溝部66は、ワーク1の表面に螺旋状に延びる。ワーク1に、このような溝部66を形成する溝加工を行うことにより、例えば円筒カムを製造することができる。
図1および図2を参照して、ワーク1に溝部66を形成する場合には、ワーク1の中心軸1aがY軸と平行になる様に、ワーク1をロータリテーブル42に固定する。また、中心軸1aがロータリテーブル42の回転軸と一致するようにワーク1を固定する。ワーク1の加工においては、X軸方向およびY軸方向の直線移動に加えてB軸の周りにワーク1を回転させる。
本実施の形態の溝加工では、溝部66の溝幅よりも小さな直径を有する代用工具22を用いて切削加工を行う。溝部66は、断面形状がほぼ四角形であり、一方の側面66aおよび他方の側面66bを有する。溝部66は、深さおよび溝幅が一定になるように形成される。このような溝部66を形成する場合には、切削の時の代用工具22の深さ方向の相対位置(Z軸の位置)を変化させずに、ワーク1の表面に沿って、X軸の位置、Y軸の位置およびB軸の位置を変化させる制御を行う。
溝加工方法は、代用工具22を溝部66の形状に沿って往復移動させる往復移動工程を含む。往復移動工程の往路では、溝部66の一方の側面66aを加工する。矢印95に示すように、代用工具22を溝部66の延びる方向に相対移動させることにより溝部66の一方の側面66aを加工する。工作機械10においては、主軸20をY軸方向に移動する。ワーク1は、矢印92に示すように代用工具22に対してY軸方向に相対的に移動する。更に、矢印91に示すように中心軸1aの周りにワーク1を回転させることにより、ワーク1と代用工具22との相対移動を行う。代用工具22が、予め定められた溝部66の端部まで到達したときには、代用工具22をX軸方向とY軸方向に移動して復路の位置に配置する。この後に、相対移動する向きを変えて復路の加工を行う。
往復移動工程の復路では、溝部66の他方の側面66bを加工する。代用工具22を溝部66の延びる方向に相対移動させることにより溝部66を形成する。矢印94に示すように、代用工具22に対してワーク1を相対的に移動させながら、矢印93に示すようにワーク1を回転させることにより、ワーク1と代用工具22との相対移動を行う。
ところで、溝部66の溝幅よりも小さな直径を有する代用工具22にて溝部66の側面66a,66bの加工を1回行った状態では、所望の形状の溝部66を形成することができずに、溝部66の側面66a,66bにおいて深さ方向のいずれかの部分に削り残しが生じる。ここで、溝部66の溝幅よりも小さな直径を有する代用工具22にて溝部66の側面を加工した場合の削り残しについて説明する。
図3に、指定工具を用いて加工を行う時のワーク1の概略平面図を示す。指定工具81は、溝部66の溝幅と同一の直径を有する回転工具である。指定工具81は、フラットエンドミルである。指定工具81は、溝部66を形成するために最適な回転工具である。指定工具81を用いる場合には、矢印95に示すように、溝部66の延びる方向に沿って1回の相対移動を行うことにより、溝部66を形成することができる。工作機械10においては、主軸20をY軸方向に移動させながら、ワーク1をB軸周りに回転移動させる。指定工具81に対してワーク1を矢印92に示すようにY軸方向に相対的に移動させながら、矢印91に示すようにワーク1を中心軸1aの周りに回転させることにより、溝部66を形成することができる。
図4に、指定工具81を用いたときの指定工具81の中心軸81aの軌跡を説明する概略図を示す。図4に示す例では、指定工具81の中心軸81aが、ワーク1の半径方向を向くように指定工具81を配置する。すなわち、中心軸81aとワーク1の中心軸1aが交わるように配置される。
指定工具81は、矢印98に示すように中心軸81aの周りに自転している。指定工具81は、一方の端部がワーク1の内部に挿入される。展開図71は、ワーク1の周方向の表面を、矢印96に示すように展開した図である。ワーク1の周方向の表面において、中心軸81aが通る軌跡71aが示されている。また、指定工具81は、先端における中心軸81a上の点、すなわち工具先端点を有する。展開図72は、工具先端点を通るワーク1の円周方向の領域を矢印97に示すように展開した図である。展開図72には、工具先端点の軌跡72aが示されている。
ワーク1の表面における工具中心軸81a上の点の軌跡71aと、工具先端点の軌跡72aとを比較すると、軌跡の形状が互いに異なることが分かる。指定工具81に対してワーク1が回転する時の回転半径が互いに異なるために、それぞれの点の軌跡が異なる。このために、ワーク1に対する指定工具81の相対的な進行方向が溝部66の深さ方向で異なる。
図5に、ワーク1に対して指定工具81を相対移動させたときに、中心軸81aが移動する向きを説明する概略図を示す。矢印101は、指定工具81の深さ方向において所定の点における仮想進行方向を示している。仮想進行方向とは、ワーク1を停止させて工具が移動すると仮定したときの工具の仮想的な進行方向である。中心軸81aの延びる方向において、仮想進行方向が変化することが分かる。すなわち、溝部66の深さ方向において、仮想進行方向が変化することが分かる。
矢印102は、仮想進行方向を示す矢印101の方向に垂直な方向を示している。矢印102と指定工具81の表面との交点が接触箇所81bになる。接触箇所81bは、溝部66の側面66a,66bを形成する部分である。更に、後述するように、接触箇所81bは、ワークを加工するときに最終的にワークの加工面を生成する線に相等する。図5に示す例では、接触箇所81bの線は、指定工具81の中心軸81aと平行にならない。なお、図5に示す例では、接触箇所81bの線が曲線状であるが、接触箇所が直線状になる場合もある。
指定工具81よりも小さな工具径を有する代用工具22を使用する場合には、代用工具22は、中心軸22aが指定工具81の中心軸81aと平行になるように配置することができる。また代用工具22の表面が、指定工具81を用いた場合の指定工具81の表面の位置に接触するように配置することができる。この時に、代用工具22の中心軸22aは、指定工具81の中心軸81aからずれた位置になる。ここで、中心軸22aの位置をどのように選んでも、1回の加工では代用工具22の表面が接触箇所81bの全てを通過することができない。このために、代用工具22を配置して切削加工を行うと、溝部66の深さ方向において一部の領域では削り残しが生じる。本実施の形態の溝加工では、代用工具22を用いて、1回の加工で溝部66の側面66aまたは側面66bを形成しようとしても、所望の側面の形状を得ることができない特性を有する。そこで、溝部66の一つの側面を形成するために、ワーク1に対する代用工具22の相対位置を変更して複数回の加工を行う。
図6に、代用工具22を用いた溝加工を説明する概略断面図を示す。この溝加工では、矢印99に示す溝部66の溝幅よりも小さな直径を有する代用工具22を用いる。すなわち、指定工具81の代わりに代用工具22を用いる。図6は、溝部66の一方の側面66aの加工を例示している。
代用工具22の傾きは、代用工具22の中心軸22aが、溝部66の深さ方向と平行になるように設定する。すなわち、代用工具22を配置するための円84の中心軸が、代用工具22の回転軸と平行になる様に代用工具22の傾きを設定している。
この溝加工方法では、溝部66の一方の側面66aに対して、少しずつ代用工具22の位置を変更しながら、複数回の加工を行っている。図6に示す例においては、1回目の側面66aの加工において、位置85aに代用工具22を配置する。そして、矢印103に示すように、溝部66の延びる方向に沿って代用工具22を相対的に移動させている。2回目の側面66aの加工においては、位置85bに代用工具22を配置して、溝部66の延びる方向に沿って代用工具22を相対的に移動させる。さらに、3回目の側面66aの加工においては、位置85cに代用工具22を配置して、溝部66の延びる方向に沿って代用工具22を相対的に移動させている。それぞれの位置85a,85b,85cは、溝部66の溝幅を直径とする円84に内接するように設定されている。すなわち、指定工具81を使用するときの指定工具81の表面の位置に、代用工具22の表面が接するように配置される。
復路の加工においても、往路の加工と同様に、溝部66の他方の側面66bを形成するために、代用工具22の位置を変えて複数回の加工を行っている。本実施の形態では、往路および復路において、代用工具22の位置を変えて3回の加工を行っている。一つの側面を形成するための加工の回数は、任意の回数を選択することができる。加工の回数を多くすることにより、後述するようにスキャロップ高さを小さくすることができる。すなわち、溝部の加工精度を向上させることができる。
図7に、1回目の加工における代用工具22の往路の位置と復路の位置とを説明する概略断面図を示す。矢印100は、代用工具22の自転する方向を示しており、往路および復路で同一の回転方向が採用されている。1回目の往路の加工においては、位置85aに代用工具22を配置する。代用工具22を、矢印103に示すように溝部66の延びる形状に沿って移動させることにより、一方の側面66aの加工を行う。1回目の復路の加工においては、位置86aに代用工具22を配置する。代用工具22を、矢印104に示すように、溝部66の延びる形状に沿って移動させることにより、他方の側面66bの加工を行う。
図8に、2回目の加工における代用工具22の往路の位置と復路の位置とを説明する概略断面図を示す。2回目の加工では、往路において位置85bに代用工具22を配置して、矢印103に示す方向に移動させることにより、一方の側面66aを加工する。復路においては、位置86bに代用工具22を配置して、矢印104に示す方向に移動させることにより、他方の側面66bを加工する。
図9に、3回目の加工における代用工具22の往路の位置と復路の位置とを説明する概略断面図を示す。3回目の加工においても、1回目の加工および2回目の加工と同様に、往路において位置85cに代用工具22を配置して一方の側面66aの加工を行い、復路において位置86cに代用工具22を配置して他方の側面66bの加工を行っている。
図10に、1回目の往路の加工を行っているときの概略断面図を示す。図11に、2回目の往路の加工を行っているときの概略断面図を示す。図12に、3回目の往路の加工を行っているときの概略断面図を示す。それぞれの図においては、使用者の所望の形状の加工面67が示されている。複数回の加工を行なうことにより、溝部66の側面66aが加工面67に一致する。
図10を参照して、1回目の往路の加工においては、一方の側面66aの上部を、加工面67とほぼ同一になるように切削することができる。ところが、一方の側面66aの中央部および下部においては、加工面67までの加工を行なうことができずに削り残りが生じる。図11を参照して、2回目の往路の加工においては、一方の側面66aの中央部を加工面67に近づけるように加工することができる。図12を参照して、3回目の往路の加工においては、一方の側面66aの下部の削り残りを切削することができる。この結果、溝部66を所望の形状の加工面67に一致させることができる。復路の加工においても、往路の加工と同様に、複数回の加工により溝部66の他方の側面66bを加工面67に一致させることができる。
このように、溝加工方法は、溝部66の延びる方向に沿った工具経路にて、代用工具22を相対的に移動させてワーク1を加工する加工工程を含む。加工工程は、ワーク1に形成する溝部66の溝幅を直径にした円84に内接するように代用工具22を配置する。そして、ワーク1に対する代用工具22の相対位置を変更して複数回の加工を行っている。この方法を採用することにより、溝幅と同一の直径を有する回転工具を用いなくても、高い精度で溝部の加工を行うことができる。
次に、本実施の形態における溝加工方法を行う工作機械の制御装置について説明する。
図13に、工作機械10と、工作機械10に入力する入力数値データ54を生成する装置とを備える加工システムの概略図を示す。CAD(Computer Aided Design)装置51にてワーク1の形状を設計する。CAD装置51は、ワーク1の形状データ52をCAM(Computer Aided Manufacturing)装置53に供給する。形状データ52にはワーク1に形成する溝部66の形状のデータが含まれている。ここで、使用者は、CAM装置53に対して指定工具81を入力することができる。溝部66の溝幅と同一の直径を有する指定工具81を入力している。または、指定工具81は、CAM装置53により自動的に指定されても構わない。
CAM装置53においては、形状データ52に基づいて、工作機械10の制御装置55に入力するための入力情報としての入力数値データ54が生成される。入力数値データ54は、溝部66の溝幅と同一の直径を有する指定工具81を用いて溝部を形成するときの数値データである。
数値制御式の工作機械10は、制御装置55を備える。制御装置55は、演算処理装置を含む。演算処理装置は、演算処理等を行うマイクロプロセッサ(CPU)、記憶装置としてのROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、およびその他の周辺回路を有する。
制御装置55は、入力数値データ54を用いて、出力数値データ62を生成する。出力数値データ62は、指定工具81よりも小さな工具径を有する代用工具22を用いたときの機械に対する指令が含まれている。出力数値データ62には、溝部66を形成するために複数回の加工を行う工具経路の情報が含まれている。出力数値データ62には、ワーク1に対して代用工具22を相対移動させる数値データが含まれている。
制御装置55は、入力情報読取部として機能する数値データ読取部56と、演算部57とを含む。数値データ読取部56は、入力数値データ54を読込む機能を有する。演算部57は、仮想進行方向設定部58と、範囲設定部59と、位置設定部60とを含む。演算部57は、読み込んだ入力数値データ54に基づいて、代用工具22を配置する位置を設定する。すなわち、代用工具の工具経路を設定する。更に、演算部57は、代用工具22の最終的に加工面を生成する線を推定する。送り速度設定部61は、演算部57にて演算した工具経路および最終的に加工面を生成する線に基づいて、ワーク1に対する代用工具22の相対速度を演算する。すなわち、工作機械10のそれぞれの移動軸に関する送り速度を設定する。送り速度設定部61は、出力数値データ62を生成する。出力数値データ62は、数値制御部63に入力される。数値制御部63は、出力数値データ62に基づいて各軸サーボモータ64を駆動する。各軸サーボモータ64には、X軸サーボモータ38、Y軸サーボモータ31、Z軸サーボモータ25およびB軸サーボモータ43が含まれる。
図14に、工作機械10の制御装置55における制御のフローチャートを示す。図13および図14を参照して、制御装置55の数値データ読取部56には、CAM装置53により生成された入力数値データ54が入力される。入力数値データ54は、指定工具81を用いたときの工具先端点の経路を示すデータを含む。すなわち、指定工具81の工具経路が含まれる。入力数値データ54は、例えば、XYZ軸の座標値とABC軸の回転角度とによって構成されている。制御装置55に入力する入力情報としては、上記の数値データに限られず、指定工具の任意の部分の経路を示す入力情報を採用することができる。
制御装置55においては、はじめにステップ121において、数値データ読取部56により、入力数値データ54を読み込む。ステップ122においては座標値列を出力する。ここでの座標値列は、XYZ軸の座標値およびABC軸の回転角度によって構成されている。
次に、演算部57において、指定工具81よりも小さな直径を有する代用工具22を用いて加工を行なうための工具経路を設定する。ステップ123において、演算部57の仮想進行方向設定部58は、工作機械10のデータを読み込む。工作機械10のデータには、工作機械10の軸構成および座標系などが含まれる。次に、ステップ124において、仮想進行方向設定部58は、仮想進行方向を算出する。
図15に、仮想進行方向を説明する概略断面図を示す。仮想進行方向は、ワーク1が停止していたと仮定したときのワーク1に対する指定工具81の進行方向である。仮想進行方向としては、指定工具81のそれぞれの高さにおける複数の点が進行する方向を採用することができる。図15に示す例では、指定工具81の位置を変更せずに、ワーク1を矢印91に示す向きに回転している。すなわち、指定工具81の中心軸81aは停止した状態であり、ワーク1を回転させている。このときに、ワーク1が停止していると仮定すると、指定工具81の工具先端点81cの仮想進行方向は、矢印101に示す方向になる。仮想進行方向は、例えば、XYZ軸における単位長さのベクトルにて設定する。
図16に、溝加工を行っているときの概略平面図を示す。指定工具81の所定の高さの点における仮想進行方向を矢印101にて示している。仮想進行方向は、円84の直径と同一の直径を有する指定工具81が、溝部66の延びる方向に沿って進行する方向を示している。
図13および図14を参照して、ステップ124までは、指定工具81を用いた場合を想定して仮想進行方向を求めている。次に、指定工具81の仮想進行方向に基づいて、代用工具22の工具経路を設定する。制御装置55の範囲設定部59において、代用工具22を配置する範囲を設定する。
範囲設定部59は、ステップ125において加工設定データを読み込む。ここでの加工設定データには、溝部66の溝幅、溝部66の深さ等のワークの情報および代用工具22の工具径等が含まれる。更に、加工設定データには、使用者が設定した加工面における工具の送り速度が含まれる。すなわち、ワークに対する工具の相対速度が指定されている。なお、ワークに対する工具の所望の相対速度は、使用者によりCAM装置53に入力され、入力数値データ54に含まれていても構わない。または、CAM装置53により、自動的に指定されていても構わない。
加工設定データには、ワークに対して工具が接触する位置の制限データが含まれていても構わない。例えば、代用工具22による加工では、溝部66の2つの側面のうち、1つの側面の加工が行われる。代用工具22がワークに接触する位置を制限しない場合には、代用工具22が溝部の両方の側面を一度に加工すると判断される場合がある。このような場合に、代用工具が1つの側面のみに接触することを指定することができる。
範囲設定部59は、ステップ126において、加工設定データと仮想進行方向とを用いて、代用工具22を配置する範囲を設定する。ここで、範囲設定部59は、仮想進行方向に基づいて指定工具81の最終的に加工面を生成する線を推定する。範囲設定部59は、最終的に加工面を生成する線に基づいて、代用工具22を配置する範囲を設定する。ここで、最終的に加工面を生成する線について説明する。
図17に、指定工具の概略斜視図を示す。図17は、指定工具81の実際に加工を行う部分を示している。たとえば、図17に示す指定工具81の上端は、溝部の上端に相等する。前述の通り、指定工具81の中心軸81aの高さ方向の位置に依存して、矢印101に示す仮想進行方向が徐々に変化している。
中心軸81a上における点の仮想進行方向に対して垂直な方向と指定工具81の表面の交点とが、ワーク1の加工を行ったときに最終的にワークに接触している点になる。この点を接続すると、指定工具81の最終的に加工面を生成する線132が得られる。
ところで、指定工具81の軸方向において、仮想進行方向が変化するために、最終的に加工面を生成する線132は、指定工具81の中心軸81aとはほぼ平行にならずに中心軸81aに対して捩れている。更に、図17に示す例では、最終的に加工面を生成する線132は、曲線状になっている。
指定工具81が矢印101に示す仮想進行方向に移動する時には、指定工具81の表面の一部の領域にてワークの切削を行うことができる。指定工具81は、ワークの加工面を形成するための加工領域131を有する。実際にワークを加工する加工領域131は、線132よりも仮想進行方向の向かう側に設定される。加工領域131においてワーク1を切削して溝部66を形成することができる。また、加工領域131の端部が最終的に加工面を生成する部分になる。この例では、最終的に加工する部分が、最終的に加工面を生成する線132になる。
最終的に加工面を生成する線132は、演算により推定することができる。矢印110,111に示すように、算出した仮想進行方向に対して垂直な線を設定する。この線と指定工具81の表面との交点である移動点183,184を演算する。同様に、中心軸81a上の複数の点について、それぞれの指定工具81の表面上の点を演算することにより、最終的に加工面を生成する線132を推定することができる。
次に、最終的に加工面を生成する線132に基づいて、代用工具22を配置する範囲を設定する。
図18に、代用工具22を配置する範囲を説明する概略斜視図を示す。図16および図18を参照して、代用工具22は、代用工具22の表面が指定工具81を用いた場合の指定工具81の表面に接触するように配置される。指定工具81における最終的に加工面を生成する線132に対応するように、代用工具22を配置する。最終的に加工面を生成する線132の上端の移動点183と、下端の移動点184との間の領域を代用工具22を配置する範囲に設定することができる。代用工具22を配置する範囲は、矢印176にて示されている。
図13および図14を参照して、次に、位置設定部60は、代用工具22を配置する範囲内において、代用工具22を配置する位置の設定を行う。位置設定部60は、ステップ127において、加工設定データを読み込む。ここで読み込む加工設定データとしては、スキャロップ高さおよび代用工具の工具径などが含まれる。
図19に、スキャロップ高さを説明する概略図を示す。代用工具22の位置85a,85b,85cは、円84に内接するように設定されている。このために、代用工具22を配置する位置の数に応じて矢印106に示すスキャロップ高さが定まる。また、スキャロップ高さは、代用工具22の直径にも依存する。例えば、代用工具22を配置する範囲の内部において、代用工具22を配置する位置の数を多くする。代用工具22を配置する位置同士の間隔を小さくすることにより、スキャロップ高さを小さくすることができる。すなわち、溝部の側面を加工する回数を増加することにより、スキャロップ高さを小さくすることができる。
図13および図14を参照して、ステップ128においては、入力されたスキャロップ高さ等の加工設定データに基づいて、代用工具22の位置を設定することができる。スキャロップ高さに基づいて、代用工具22を配置する位置の数を計算により算出することができる。本実施の形態の加工では、3回の加工が設定されている。このように、スキャロップ高さの許容値を指定すると、代用工具22を配置する範囲の内部に、代用工具22の複数個の位置を設定することができる。代用工具22の位置は、例えば、工具先端点におけるXYZ軸の座標値および回転送り軸の角度、または、ステップ122において出力した座標値列との差を出力することができる。
次に、送り速度設定部61は、ステップ129において、ワーク1に対する代用工具22の相対速度を設定する。すなわち、工作機械の移動軸に関する送り速度を設定する。本実施の形態では、Y軸方向の移動速度およびB軸周りの回転速度を設定する。ステップ129では、最終的に加工面を生成する線に含まれる複数の移動点のうち、ワーク1に対する代用工具22の相対速度が最大になる最速移動点を推定する。そして、最速移動点の相対速度が予め指定された相対速度以下になるように、工作機械の移動軸に関する送り速度を設定する。ここでの例では、入力数値データに記載されているブロックごとに相対速度を設定する。
図20は、1回目の往路の加工を行うときの代用工具22の概略斜視図である。図21は、2回目の往路の加工を行うときの代用工具22の概略斜視図である。図22は、3回目の往路の加工を行うときの代用工具22の概略斜視図である。代用工具22を用いる場合にも、代用工具22の最終的に加工面を生成する線が生成される。図20を参照して、代用工具22による1回目の加工では、代用工具22の最終的に加工面を生成する線132aは、溝部の上部の領域に形成される。図21を参照して、代用工具22による2回目の加工では、代用工具22の最終的に加工面を生成する線132bは、溝部の中央部の領域に形成される。図22を参照して、代用工具22による3回目の加工では、代用工具22の最終的に加工面を生成する線132cは、溝部の下部の領域に形成される。
図20から図22に示すそれぞれの最終的に加工面を生成する線132a,132b,132cを組み合わせることにより、指定工具81にて加工を行うときの最終的に加工面を生成する線132に対応する線を形成することができる。
図23に、1回目の往路の加工において所定の位置に配置されている代用工具22の概略斜視図を示す。演算部に入力される入力数値データには、ワークに対する工具の複数の相対位置が含まれている。図23には、工具経路のうち第1の相対位置201に配置されている代用工具22と、第2の相対位置202に配置されている代用工具22が示されている。ここで、第1の相対位置201は、図14のステップ122において出力される座標値列の特定のブロックに記載されている位置である。第2の相対位置202は、特定のブロックの直後のブロックに記載されている位置である。すなわち、代用工具22の2つの位置は、連続する2つのブロックに記載されている位置に相等する。
図23には、ワーク1が停止していると仮定したときのワーク1に対する代用工具22の移動が示されている。代用工具22が第1の相対位置201から第2の相対位置202に移動することにより、矢印195に示すように、代用工具22の工具先端点22cが移動する。代用工具22の移動に伴って、最終的に加工面を生成する線132aが移動する。このときに、線132aの上には、複数の移動点を設定することができる。複数の移動点の移動速度は、線132a上の位置によって互いに異なる。
図23に示す例では、最終的に加工面を生成する線132aの両端の点を移動点183,185として設定している。移動点183は、矢印191に示すように移動する。移動点185は、矢印192に示すように移動する。なお、この溝加工では回転移動を含むために、移動点183,185は、曲線状の移動経路を有するが、矢印191,192は、移動前の位置と移動後の位置を直線で示している。
ワーク1に対する移動点183の相対速度と、ワーク1に対する移動点185の相対速度とは互いに異なる。移動点の相対速度は、B軸の回転中心からの距離が遠いほど大きくなる。この例では、移動点183の相対速度が移動点185の相対速度よりも大きくなる。したがって、最終的に加工面を生成する線132a上における複数の移動点のうち、ワーク1に対する工具の相対速度が最も速くなる最速移動点は、移動点183になる。このように、最速移動点を推定することができる。または、第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの移動距離が最も長くなる移動点を最速移動点として推定することができる。
本実施の形態の溝加工では、2回目の往路の相対速度および3回目の往路の相対速度を1回目の往路の相対速度と同一にしている。図21を参照して、2回目の往路の加工の最終的に加工面を生成する線132bにおいては、移動点186の相対速度が移動点187の相対速度よりも大きくなる。更に、図22を参照して、3回目の往路の加工の最終的に加工面を生成する線132cにおいては、移動点188の相対速度が移動点184の相対速度よりも大きくなる。移動点186,188は、それぞれの加工における最速移動点になる。
ここで、前述のように、最終的に加工面を生成する線132a,132b,132cにおける移動点の相対速度は、回転中心のB軸からの距離が遠いほど大きくなる。すなわち、移動点183,186,188の相対速度のうち、最もワーク1に対する相対速度が速くなるのは移動点183であると推定できる。このために、2回目の往路の加工および3回目の往路の加工においても、図6に示す対応する位置85a,85b,85cにおいては、1回目の往路の加工の移動点183の相対速度を用いて工作機械の移動軸に関する送り速度を設定することができる。なお、2回目の加工および3回目の加工において、それぞれの加工の最速移動点である移動点186,188の相対速度に基づいて工作機械の移動軸に関する送り速度を設定しても構わない。
次に、移動点183の速度が予め指定された相対速度以下になるように、移動軸に関する送り速度を設定する。本実施の形態では、移動点183の相対速度が予め指定された相対速度と一致するように送り速度を設定する。また、代用工具22が第1の相対位置201から第2の相対位置202に移動するときの時間を用いて送り速度を設定する。このときに、それぞれのブロックにおいて時間の逆数により送り速度を設定する。すなわち、出力数値データにおいてインバースタイム指令を記載する。
ところで、図18を参照して、代用工具22の移動点183は、指定工具81の移動点183と同一になる。図14、図18および図23を参照して、ステップ128において、代用工具22の位置を設定するときに移動点183の座標値を算出することができる。第1の相対位置201における移動点183の座標値と、第2の相対位置202における移動点183の座標値とを算出する。次に、第1の相対位置201における移動点183と第2の相対位置202における移動点183との距離を算出する。この距離は、矢印191,192に示すように直線的な移動距離に近似して算出している。
次に、移動装置の移動軸に関する送り速度の算出方法について説明する。使用者が入力画面で入力した加工面における工具の速度、すなわち予め指定されたワークに対する工具の相対速度をF[mm/min]とする。第1の相対位置201における代用工具22の機械座標値をp1とし、第2の相対位置202における代用工具22の機械座標値をp2とする。この座標値には、3次元のXYZ座標の他に、回転移動の座標も含まれている。すなわち、この座標値には、ワークに対する工具の角度の情報が含まれる。
代用工具22が座標値p1から座標値p2に、例えば時間t[min]かけて移動する時の最速移動点の速度をf(t)[mm/min]とする。このときの、最速移動点が時間t[min]の期間中に移動する距離は、f(t)・tになる。従って、インバースタイム指令値I[1/min]は、次の式(1)で求められる。
I=F/(f(t)・t) …(1)
変数の時間tは、任意の値を採用することができる。時間tに1[min]を代入すると、インバースタイム指令値Iは次の式(2)に変形される。
I=F/f(1) …(2)
図23を参照して、本実施の形態においては、f(1)に、第1の相対位置201における移動点183と第2の相対位置202における移動点183との移動距離を代入する。f(1)に最速移動点の移動距離を代入することにより、第1の相対位置から第2に位置に移動するときのインバースタイム指令値Iを算出することができる。
本実施の形態においては、第1の相対位置と第2の相対位置とは、連続する2つのブロックに相等するために、それぞれのブロックごとにインバースタイム指令を算出することができる。このように、工具経路とワークの情報とに基づいて、第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの移動軸に関する送り速度を設定することができる。
図13および図14を参照して、送り速度設定部61は、ステップ129において、それぞれの移動軸に関する送り速度を算出した後に、ステップ130において、出力数値データ62を生成する。出力数値データ62は、例えば、XYZ軸の座標と、ABC軸における代用工具22とワーク1との相対的な角度により設定することができる。
図24に、送り速度設定部61により生成された出力数値データ62の例を示す。1つの行の座標値が1つのブロックに対応する。移動軸に関する送り速度は、それぞれのブロック毎に指定されている。送り速度はインバースタイム指令により指定されている。X軸の座標、Y軸の座標およびZ軸の座標は、代用工具22の工具先端点22cの位置を示している。B軸の角度は、ワーク1の回転角度を示している。
出力数値データ62の記号「G93」は、これ以降の速度の指令がインバースタイム指令により行われることを示している。Y軸方向の直線送り移動とB軸周りの回転移動とが、所定の時間内に行われるように送り速度が定められている。たとえば、インバースタイムの指令が「F10」であれば、1/10[min]の時間で、所定のY座標およびB軸の回転角度の位置まで移動することが示されている。
図13を参照して、数値制御部63は、出力数値データ62に基づいて各軸サーボモータ64を駆動する。これにより、ワーク1と代用工具22との相対位置を調整することができる。
このように、制御装置の演算部は、ワークを加工する時の代用工具の加工領域のうち最終的に加工面を生成する線を推定している。更に、送り速度設定部は、最終的に加工面を生成する線に含まれる最速移動点を推定し、最速移動点の相対速度が予め指定された相対速度以下になるように、工作機械の移動軸に関する送り速度を設定している。この構成により、加工面の任意の点における加工速度を所望の速度以下にすることができる。加工面全体の領域において、加工精度を所望の精度以上にすることができる。加工面の一部においてワークに対する工具の相対速度が所望の相対速度を超えてしまって、加工面の一部の加工精度が劣化してしまうことを抑制できる。
本実施の形態においては、最終的に加工面を生成する線における最速移動点の相対速度が、予め指定された相対速度と等しくなるように制御しているが、この形態に限られず、最速移動点の相対速度が、予め指定された相対速度以下になるように設定すれば構わない。
また、送り速度設定部は、第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの最速移動点を推定し、第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの移動軸に関する送り速度を設定している。この構成により、出力数値データのブロックごとに、それぞれの移動軸に関する送り速度を設定することができる。
更に、送り速度設定部は、ワークに対して工具が第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの時間を用いて移動軸に関する送り速度を設定している。この構成により、回転移動を含む相対移動においても、容易に送り速度を所望の速度にすることができる。移動装置を制御する数値データにおいて、直線移動は、XYZ座標にて指定することができるが、回転移動は回転角度を指定する必要がある。直線移動と回転移動とは単位が異なるために、移動軸ごとの送り速度の算出が複雑になる。これに対して、ブロックごとに、それぞれの移動軸に関する送り速度を時間を用いて設定することにより、回転移動を含む相対移動を含んでいても容易に送り速度の制御を行うことができる。
ところで、上記の実施の形態では、指定工具81の工具経路を代用工具22の工具経路に変換し、溝加工を行っている。溝部66を形成する場合に溝幅と同一の工具径を有する指定工具81が準備できれば、図3に示すように、指定工具81を用いて加工を行うことができる。この場合にも、指定工具81の最終的に加工面を生成する線における最速移動点を推定し、最速移動点の相対速度が予め指定された相対速度以下になるように制御を行うことができる。
図25に、第1の相対位置201と第2の相対位置202とに配置されている指定工具81の概略斜視図を示す。指定工具81が、第1の相対位置201から第2の相対位置202に移動することにより、工具先端点81cは、矢印196に示すように移動する。ここで、第1の相対位置201および第2の相対位置202のそれぞれの位置において、最終的に加工面を生成する線132を推定し、指定工具81の最終的に加工面を生成する線132に含まれる移動点のうち、ワークに対する移動点の相対速度が最大になる最速移動点を推定する。
図25に示す例では、最終的に加工面を生成する線132に含まれる移動点として、移動点183と移動点184とを指定する。移動点183および移動点184は、最終的に加工面を生成する線132の両端の点である。指定工具81が第1の相対位置201から第2の相対位置202に移動することにより、移動点183は矢印193に示すように移動し、移動点184は矢印194に示すように移動する。最終的に加工面を生成する線132の上端における移動点183のワーク1に対する相対速度と、最終的に加工面を生成する線132の下端における移動点184のワーク1に対する相対速度とを比較する。
移動点183の相対速度と移動点184の相対速度とを比較したときに、回転軸から遠い点、すなわちB軸からの距離が大きな移動点183の相対速度が速くなる。移動点183が最速移動点であると推定できる。このために、移動点183の相対速度が予め指定された相対速度以下になるように、移動軸に関する送り速度を設定する。たとえば、矢印193に示す移動点183の移動距離を算出し、算出した移動距離に基づいて、ブロック毎にインバースタイム指令を設定することができる。
図26は、指定工具81を用いてワークを加工する加工システムの概略図である。図13および図26を参照して、溝幅と同一の工具径を有する指定工具81を用いて加工を行う場合には、指定工具81の工具経路を代用工具22の工具経路に変換する必要がない。このために、演算部57においては、仮想進行方向設定部58にて指定工具81の仮想進行方向を求めた後に、加工線設定部68にて指定工具81の最終的に加工面を生成する線132を推定することができる。送り速度設定部61は、最終的に加工面を生成する線132に含まれる最速移動点の相対速度に基づいて、それぞれの移動軸に関する送り速度を設定することができる。出力数値データ62には、指定工具81の工具経路およびワーク1に対する指定工具81の相対速度の情報が含まれている。
上記の実施の形態では、最終的に加工面を生成する線の両端の点を移動点として設定しているが、この形態に限られず、最終的に加工面を生成する線に含まれる任意の点を移動点として設定することができる。但し、多くの種類の加工において、最終的に加工面を生成する線の両端の移動点のうち一方の移動点が最大の速度で移動するために、両端の移動点を含むことが好ましい。
上記の実施の形態では、入力数値データに含まれるブロック毎に移動速度を算出しているが、この形態に限られず、送り速度設定部は、第1の相対位置から第2の相対位置に移動する期間中における移動点の相対速度の変化を演算しても構わない。工具が第1の相対位置から第2の相対位置に移動する期間中に、所定の移動点の相対速度が変化する場合がある。たとえば、回転軸に向かって工具が移動し、その後に回転軸から工具が離れる加工を行う場合には、移動点が回転軸に近づくほどワークに対する工具の相対速度が遅くなる。このような場合には、工具が第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの移動点の移動速度の変化を関数等により算出することができる。これらの関数を用いて、所定の移動点が第1の相対位置から第2の相対位置に移動するときの最大の相対速度を算出しても構わない。
または、演算部は、第1の相対位置から第2の相対位置までの間に、第3の位置を加えても構わない。この場合には、演算部は、第3の位置における工具の最終的に加工面を生成する線を推定する。送り速度設定部は、第1の相対位置から第3の相対位置に移動するときの最速移動点を推定し、第1の相対位置から第3の相対位置に移動するときの移動軸に関する送り速度を設定する。また、第3の相対位置から前記第2の相対位置に移動するときの最速移動点を推定し、第3の相対位置から第2の相対位置に移動するときの移動軸に関する送り速度を設定する。
このように、送り速度設定部は、連続する2つの相対位置の間を移動するときの最速移動点を推定し、連続する2つの相対位置の間を移動するときの移動軸に関する送り速度を設定することができる。この結果、入力数値データにおけるブロックの数よりも多くのブロックを出力数値データに出力することができる。この構成により、最終的に加工面を生成する線における移動点の最大速度をより正確に算出することができて、加工精度を向上させることができる。
更には、第1の相対位置から第2の相対位置までの間に、複数の位置を設定しても構わない。すなわち、第1の相対位置から第2の相対位置までの間に、第3の位置および第4の位置等の複数の位置を加えても構わない。このように、第1の相対位置から第2の相対位置までの区間を、任意の微小区間に分割することができるために、加工精度を向上させることができる。
上記の実施の形態における数値制御式の工作機械は、1つの回転軸と複数の直線送り軸とを用いて加工を行っているが、この形態に限られず、曲線状に加工を行う工作機械の制御装置に本発明を適用することができる。たとえば、回転移動を伴う加工や複数の直線移動を組み合わせて曲線状に移動する加工を行う工作機械に本発明を適用することができる。
図27に、端面カムの概略斜視図を示す。端面カム136は、端面136aを有する。端面136aには、カムフォロア135が接触する。カムフォロア135は円柱状に形成されており、回転可能に支持されている。端面カム136が中心軸137を中心に回転することにより、カムフォロア135の上下方向の位置を変化させることができる。
端面カム136の端面136aの加工においては、カムフォロア135の直径と同じ工具径を有する回転工具を用いることが好ましい。カムフォロア135が回転する時の回転軸と、回転工具の回転軸とが一致するようにして加工を行うことが好ましい。例えば、カムフォロア135の直径と同じ径を有するエンドミルを用いて、中心軸137の周りにワークを回転させながら切削加工を行うことにより、端面136aを形成することができる。一方で、端面136aの加工に用いる回転工具として、カムフォロア135の直径よりも小さな工具径を有する回転工具を用いる場合には、上記の溝部の側面の加工と同様の加工方法により、端面カム136の端面136aを形成することができる。この場合には、カムフォロア135の直径と同じ工具径を有する回転工具を指定工具に指定することができる。また、代用工具として、カムフォロア135の直径よりも小さな工具径を有する回転工具を指定することができる。この加工においても、最終的に加工面を生成する線を推定し、最終的に加工面を生成する線に含まれる最速移動点に基づいて、工作機械の移動軸に関する送り速度を設定することができる。
図28に、正面カムの概略斜視図を示す。正面カムの製造においては、板状の部材の表面に溝部66を形成する。正面カムの溝部66は、直線状の部分66cと曲線状の部分66dを含む場合がある。このような曲線状の部分66dを含む加工を行う場合に、本発明を好適に適用することができる。溝部66の溝幅と同一の工具径を有する回転工具を用いる場合には、一方の側面66aを加工する加工領域に最終的に加工面を生成する線が生成され、他方の側面66bを加工する加工領域にも最終的に加工面を生成する線が生成される。両方の最終的に加工面を生成する線に含まれる移動点に関して、ワークに対する工具の相対速度が最大になる最速移動点を推定する。最速移動点の相対速度が予め指定された相対速度以下になるように、工作機械の移動軸に関する送り速度を設定することができる。
本実施の形態における工具は、工具が自転する回転工具であるが、この形態に限られず、任意の工具について本発明を適用することができる。
上記の実施の形態は、適宜組み合わせることができる。上述のそれぞれの図において、同一または相等する部分には同一の符号を付している。なお、上記の実施の形態は例示であり発明を限定するものではない。また、実施の形態においては、請求の範囲に示される変更が含まれている。
1 ワーク
10 工作機械
22 代用工具
54 入力数値データ
55 制御装置
57 演算部
58 仮想進行方向設定部
61 送り速度設定部
62 出力数値データ
68 加工線設定部
131 加工領域
132,132a 最終的に加工面を生成する線
183〜188 移動点
201 第1の相対位置
202 第2の相対位置

Claims (5)

  1. ワークに対して工具を相対移動させながら前記ワークを加工する工作機械の制御装置であって、
    前記工具にて加工を行うための工具経路および前記ワークの情報に基づいて、前記工具にて前記ワークを加工する時の前記工具の最終的に加工面を生成する部分を推定する演算部と、
    最終的に加工面を生成する部分に含まれる複数の移動点のうち、前記ワークに対する前記工具の相対速度が最大になる最速移動点を推定し、前記最速移動点の相対速度が予め指定された相対速度以下になるように、工作機械の移動軸に関する送り速度を設定する送り速度設定部とを備えることを特徴とした、工作機械の制御装置。
  2. 前記演算部に入力される入力数値データには、前記ワークに対する前記工具の複数の相対位置が指定されており、
    前記複数の相対位置は、第1の相対位置および前記第1の相対位置の直後の第2の相対位置を含み、
    前記送り速度設定部は、前記第1の相対位置から前記第2の相対位置に移動するときの前記最速移動点を推定し、前記第1の相対位置から前記第2の相対位置に移動するときの前記移動軸に関する送り速度を設定する、請求項1に記載の工作機械の制御装置。
  3. 前記送り速度設定部は、前記ワークに対して前記工具が前記第1の相対位置から前記第2の相対位置に移動するときの時間を用いて前記移動軸に関する送り速度を設定する、請求項2に記載の工作機械の制御装置。
  4. 前記演算部は、前記第1の相対位置と前記第2の相対位置との間に第3の相対位置を生成し、
    前記送り速度設定部は、連続する2つの相対位置の間を移動するときの前記最速移動点を推定し、連続する2つの相対位置の間を移動するときの前記移動軸に関する送り速度を設定する、請求項2に記載の工作機械の制御装置。
  5. 請求項1に記載の工作機械の制御装置と、
    前記送り速度設定部で設定された送り速度に基づいて、ワークに対して工具を相対移動させる移動装置とを備える、工作機械。
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