JP5881523B2 - タービンロータ、ガスタービン、及びタービンロータにおけるシールアッセンブリの組立方法 - Google Patents

タービンロータ、ガスタービン、及びタービンロータにおけるシールアッセンブリの組立方法 Download PDF

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Description

本発明は、タービンロータに関し、特に、動翼のプラットフォームよりも径方向内側の冷却空気空間又は通路の軸方向の端部をシールするシールアッセンブリの構造、及びその組立方法に関する。
ガスタービンのタービンロータは、回転軸線を中心とするロータディスクと、回転軸線に対する周方向に並んでロータディスクに固定される複数の動翼と、を備えている。
タービンロータは、さらに、動翼のプラットフォームよりも径方向内側の領域で、周方向で隣り合う動翼相互間における空間の軸方向の端部をシールするために、シールアッセンブリを備えている。
このようなシールアッセンブリとしては、例えば、以下の特許文献1に開示されているものがある。このシールアッセンブリは、前述の空間の軸方向の端部を塞ぐシール板と、シール板の周方向の移動を規制するためのボルト及び座金とを有している。
動翼のプラットフォームにおける軸方向の端部には、径方向内側から径方向外側に凹み、且つ周方向に延びているシール板外側溝が形成されている。また、ロータディスクには、動翼のシール板外側溝と径方向で対向する位置に、径方向外側から径方向内側に凹み、且つ周方向に延びているシール板内側溝が形成されている。
シール板は、その径方向外側端部がプラットフォームのシール板外側溝に嵌まり込み、その径方向内側端部がロータディスクのシール板内側溝に嵌まり込んでいる。
ボルトは、座金が装着されている状態で、ロータディスクのシール板内側溝の一面を形成する堰及びこのシール板内側溝に嵌まり込んでいるシール板に捻じ込まれている。シール板は、このボルトにより、ロータディスクに対する周方向の相対移動が規制されている。座金は舌付座金であり、ボルトが軸方向に移動して抜けないよう、ボルトの回り止めの役目を担っている。このため、ボルトを捻じ込んだ後、この座金の舌部は折り曲げられる。
また、特許文献1に記載のシール板には、軸方向に凹むチャネルが形成されている。この中間チャネル内には、シールロッドが配置されている。この特許文献1では、遠心力の作用によりシールロッドがロータディスクの軸方向の端面に押し付けられることで、ロータディスク内を流れてきた冷却空気をシールしている。
米国特許第4021138号
上記特許文献1のタービンロータでは、シール板の周方向の移動規制するためにボルト及び舌付座金を用いており、部品点数が増加する上に、修理・点検等の毎に、舌付座金を新たなものに交換する必要があり、場合によってはボルトも交換する必要がある、という問題点がある。
そこで、本発明は、メンテナンス性及びシール性を向上させることができるタービンロータ、これを備えているガスタービン、及びタービンロータにおけるシールアッセンブリの組立方法を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するための発明に係るタービンロータは、
回転軸線を中心とするロータディスクと、前記回転軸線に対する周方向に並んで前記ロータディスクに固定される複数の動翼と、前記ロータディスクを軸方向に貫通する冷却空気通路の軸方向の端部、及び前記動翼のプラットフォームよりも径方向内側の領域で周方向で隣り合っている動翼間に形成されている冷却空気空間の軸方向の端部をシールするシールアッセンブリと、を備えているタービンロータにおいて、前記動翼の前記プラットフォームにおける軸方向の端部には、径方向内側から径方向外側に凹み、且つ周方向に延びているシール板外側溝が形成され、前記ロータディスクには、前記動翼の前記シール板外側溝と径方向で対向する位置に、径方向外側から径方向内側に凹み、且つ周方向に延びているシール板内側溝が形成され、該シール板内側溝の軸方向で対向する一対の面のうち、前記冷却空気通路から軸方向で外側の面を形成する堰には、該軸方向に貫通するディスクキー溝が形成され、前記シールアッセンブリは、径方向の外側端部が前記シール板外側溝に嵌まり込んで、前記冷却空気空間の軸方向の端部を塞ぐ外側シール板と、断面がクランク状を成し、径方向の外側端部が前記外側シール板の径方向の内側端部に接し、径方向の内側端部が前記シール板内側溝に入り込んで、前記冷却空気通路の軸方向の端部を塞ぐ内側シール板と、前記内側シール板の径方向の内側端部と共に、前記シール板内側溝内であって該内側シール板の軸方向の外側に配置される受け板と、前記受け板を軸方向に貫通して、該受け板に螺合可能な押付ネジと、前記内側シール板の周方向の移動を規制する規制部材と、を有し、前記内側シール板には、軸方向に貫通するシール板キー溝が形成され、前記規制部材は、軸方向の上流側及び下流側に突出する凸部を有し、一方の凸部が前記内側シール板の前記シール板キー溝に嵌め込まれ、他方の凸部が前記堰のディスクキー溝に嵌め込まれていることを特徴とする。
当該タービンロータでは、規制部材の凸部を内側シール板と堰とキー溝に嵌めこむ構造を備えるので、規制部材の着脱が簡単になり、メンテナンス性を向上させることができる。さらに、当該タービンロータでは、押付ネジを受け板に捻じ込むことにより、シール板内側溝の軸方向で対向する一対の面のうち、堰で形成される面とは反対側の面に、この押付ネジの先端部でシール板を押し付けることで、シール板とシール板内側溝との軸方向の密着性を高めることができる。この結果、当該タービンロータでは、翼間冷却空気空間のシール性を高めることができる。
ここで、前記規制部材は、前記シール板の径方向の内側端部と共に前記シール板内側溝に入り込む胴部と、該胴部から該シール板側に突出して、該シール板の前記シール板キー溝に嵌まり込むシール板係合凸部と、該胴部から前記堰側に突出して、該堰の前記ディスクキー溝に嵌まり込むディスク係合凸部と、を有し、該胴部は、軸方向に対して垂直ないずれかの方向における寸法が前記シール板の前記シール板キー溝の同方向における寸法及び前記堰の前記ディスクキー溝の同方向における寸法より大きくしてもよい。
当該タービンロータでは、規制部材のシール板係合凸部がシール板のシール板キー溝に嵌まり込み、この規制部材のディスク係合凸部がロータディスクのディスクキー溝に嵌まり込んでいるため、シール板のロータディスクに対する周方向の相対移動を規制することができる。しかも、当該タービンロータの規制部材は、この規制部材の胴部がシール板キー溝及びディスクキー溝に入り込めない寸法になっているため、この胴部の存在により、軸方向の移動がシール板内側溝内に規制される。このため、当該タービンロータでは、規制部材の軸方向の移動を規制するための部品を別途必要としない。さらに、当該タービンロータでは、シール板の周方向の移動を規制する部品として、特許文献1に記載のシールアッセンブリのように、ボルトや舌付座金等の消耗部品を用いないため、修理・点検時における交換部品の数量を少なくすることができる。
また、前記タービンロータにおいて、前記シール板の前記シール板キー溝は、径方向内側から径方向外側に向かって切り込まれて、軸方向に貫通していてもよい。
当該タービンロータでは、規制部材が所定の位置に配置されている状態でも、シール板のキー溝の径方向内側の開口から、このキー溝内に規制部材のシール板係合凸部を嵌め込むことができる。このため、当該タービンロータでは、シールアッセンブリを容易に組み立てることができる。
上記問題点を解決するためのガスタービンは、
前記タービンロータと、前記タービンロータを覆うケーシングと、を備えていることを特徴とする。
上記問題点を解決するためのタービンロータにおけるシールアッセンブリの組立方法は、
回転軸線を中心とするロータディスクと、前記回転軸線に対する周方向に並んで前記ロータディスクに固定される複数の動翼と、前記ロータディスクを軸方向に貫通する冷却空気通路の軸方向の端部、及び前記動翼のプラットフォームよりも径方向内側の領域で周方向で隣り合っている動翼間に形成されている冷却空気空間の軸方向の端部をシールするシールアッセンブリと、を備え、前記動翼の前記プラットフォームにおける軸方向の端部には、径方向内側から径方向外側に凹み、且つ周方向に延びているシール板外側溝が形成され、前記ロータディスクには、前記動翼の前記シール板外側溝と径方向で対向する位置に、径方向外側から径方向内側に凹み、且つ周方向に延びているシール板内側溝が形成され、該シール板内側溝の軸方向で対向する一対の面のうち、前記冷却空気通路から軸方向で外側の面を形成する堰には、該軸方向に貫通するディスクキー溝が形成され、前記シールアッセンブリは、径方向の外側端部が前記シール板外側溝に嵌まり込んで、前記冷却空気空間の軸方向の端部を塞ぐ外側シール板と、断面がクランク状を成し、径方向の外側端部が前記外側シール板の径方向の内側端部に接し、径方向の内側端部が前記シール板内側溝に入り込んで、前記冷却空気通路の軸方向の端部を塞ぐ内側シール板と、前記内側シール板の径方向の内側端部と共に、前記シール板内側溝内であって該内側シール板の軸方向の外側に配置される受け板と、前記受け板を軸方向に貫通して、該受け板に螺合可能な押付ネジと、前記内側シール板の周方向の移動を規制する規制部材と、を有し、前記内側シール板には、軸方向に貫通するシール板キー溝が形成され、前記規制部材は、前記内側シール板の径方向の内側端部と共に前記シール板内側溝に入り込む胴部と、該胴部から該内側シール板側に突出して、該内側シール板の前記シール板キー溝に嵌まり込むシール板係合凸部と、該胴部から前記堰側に突出して、該堰の前記ディスクキー溝に嵌まり込むディスク係合凸部と、を有し、該胴部は、軸方向に対して垂直ないずれかの方向における寸法が前記シール板の前記キー溝の同方向における寸法及び前記堰の前記キー溝の同方向における寸法より大きい、タービンロータにおけるシールアッセンブリの組立方法であって、
前記規制部材の前記ディスク係合凸部を前記堰の前記ディスクキー溝に嵌め込み、前記外側シール板の径方向の外側端部を前記シール板外側溝に挿入してから、前記内側シール板の径方向の外側端部を該外側シール板の内側端部と接触させ、該内側シール板の径方向の内側端部を前記シール板内側溝に挿入しつつ、該内側シール板の径方向内側から該内側シール板の前記シール板キー溝に前記規制部材のシール板係合凸部を嵌め込み、前記シール板内側溝内であって、前記内側シール板と前記堰との間の位置で、前記受け板を周方向に移動させて、該受け板を周方向の目的の位置に配置し、前記受け板を基準にして前記堰側から、前記押付ネジを該受け板のネジ孔に捻じ込み、該押付ネジで前記内側シール板を軸方向に押し付けることを特徴とする。
当該シールアッセンブリの組立方法では、規制部材のシール板係合凸部をシール板のシール板キー溝に嵌め込み、この規制部材のディスク係合凸部をロータディスクのディスクキー溝に嵌め込むことで、内側シール板のロータディスクに対する周方向の相対移動を規制することができる。しかも、規制部材は、この規制部材の胴部がシール板キー溝及びディスクキー溝に入り込めない寸法になっているため、この胴部の存在により、軸方向の移動がシール板内側溝内に規制される。このため、当該組立方法では、規制部材の軸方向の移動を規制するための部品を別途必要としない。さらに、当該組立方法では、シール板の周方向の移動を規制する部品として、特許文献1に記載のシールアッセンブリのように、ボルトや舌付座金等の消耗部品を用いないため、修理・点検時における交換部品の数量を少なくすることができる。
さらに、当該シールアッセンブリの組立方法では、規制部材が所定の位置に配置されている状態で、シール板のシール板キー溝の径方向内側の開口から、このシール板キー溝内に規制部材のシール板係合凸部を嵌め込む。このため、当該組立方法では、シールアッセンブリを容易に組み立てることができる。
本発明によれば、タービンロータにおけるシールアッセンブリのメンテナンス性及びシール性を向上させることができる。
本発明に係る一実施形態におけるガスタービンの要部を切り欠いた全体側面図である。 本発明に係る一実施形態における動翼の要部斜視図である。 本発明に係る一実施形態におけるロータディスクの要部斜視図である。 本発明に係る第一実施形態におけるロータディスクの径方向外側部分を下流側から見た図である。 同図(A)は図4におけるV−V線断面図であり、同図(B)は同図(A)のB矢視図である。 図4におけるVI−VI線断面図である。 本発明に係る第一実施形態におけるシールアッセンブリの斜視図である。 本発明に係る第一実施形態における規制部材の正面図である。 本発明に係る第一実施形態におけるシールアッセンブリの組立手順を示すフローチャートである。 本発明に係る第一実施形態におけるシール板周りの冷却空気の流れを示す説明図を示す。 本発明に係る第二実施形態における周方向から見たシールアッセンブリの断面図である。
以下、本発明に係るガスタービンの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
〔第一実施形態〕
第一実施形態のガスタービンは、図1に示すように、外気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機1と、燃料供給源からの燃料を圧縮空気に混合して燃焼させ燃焼ガスを生成する複数の燃焼器2と、燃焼ガスにより駆動するタービン3と、を備えている。
タービン3は、ケーシング4と、このケーシング4内で回転するタービンロータ10とを備えている。このタービンロータ10は、例えば、このタービンロータ10の回転で発電する発電機(図示されていない。)と接続されている。なお、以下では、タービンロータ10の回転中心となる回転軸線Arが延びている方向を軸方向Daとする。また、回転軸線Arに対する径方向Drで、回転軸線Arに近づく側を径方向内側、回転軸線Arから遠ざかる側を径方向外側とする。さらに、軸方向Daにおける燃焼ガスの流れにおける上流側及び下流側を、単に、上流側、下流側ということにする。
タービンロータ10は、軸方向Daに並んでいる複数の段毎に、回転軸線Arを中心とするロータディスク11と、ロータディスク11に固定され回転軸線Arに対する周方向Dcに並んでいる複数の動翼21とを有している。ケーシング4の内周には、複数の段毎の動翼21の上流側に、複数の静翼5が固定されている。各段の複数の静翼5は、回転軸線Arに対する周方向Dcに並んで配置されている。
動翼21は、図2に示すように、径方向Drに延びる動翼本体22と、この動翼本体22の径方向内側に設けられているプラットフォーム23と、プラットフォーム23の径方向内側に設けられているシャンク24と、シャンク24の径方向内側に設けられている翼根25と、を有している。プラットフォーム23よりも径方向外側、つまり動翼本体22が存在する領域は、燃焼器2からの燃焼ガスGが通過する燃焼ガス流路8を形成する。一方、動翼21のプラットフォーム23よりも径方向内側の領域で、周方向で隣り合っている動翼21相互間の空間は、冷却空気Aが流れ込む冷却空気空間9を形成している。
プラットフォーム23の上流端部及び下流端部には、それぞれ、径方向内側から径方向外側に向かって凹み、且つ周方向に延びているシール板外側溝23u,23dが形成されている。また、翼根25は、動翼本体22の上流端と下流端とを結んだ翼弦が伸びている翼弦方向に対して垂直な断面形状が径方向内側に向って拡幅部と縮幅部とが交互に繰り返されるクリスマスツリー形状を成している。
ロータディスク11には、図3に示すように、動翼21の翼根25が嵌まり込む翼根溝12が形成されている。この翼根溝12は、ロータディスク11を軸方向Daに貫通しており、その断面形状が翼根25のクリスマスツリー形状の断面形状に対応した形状を成している。よって、この翼根溝12は、径方向内側に向って、翼根25の拡幅部が収まる拡幅室と翼根25の縮幅部が収まる縮幅室とが交互に繰り返す形状を成している。但し、本実施形態において、翼根溝12の複数の拡幅室のうちで、最も径方向内側に位置する拡幅室は、翼根25の複数の拡幅部のサイズよりも遥かに大きく形成されている。このため、本実施形態では、動翼21の翼根25をロータディスク11の翼根溝12に嵌め込んだ際、翼根25で最も径方向内側の面、つまり翼根25の底面25bと、翼根溝12で最も径方向内側に位置する拡幅室の径方向内側の面、つまり翼根溝12の溝底面12bとの間には、径方向で隙間がある。本実施形態では、翼根溝12の溝底面12bと翼根25の底面25bとの間の隙間が溝内冷却空気通路19を成している。この溝内冷却通路19は、ロータディスク11を軸方向Daに貫通している。
ロータディスク11には、さらに、この翼根溝12の上流側及び下流側のそれぞれに、径方向外側から径方向内側に凹み、且つ周方向Dcに延びているシール板内側溝13,15が形成されている。上流側のシール板内側溝13は、プラットフォーム23における上流側のシール板外側溝23uと径方向Drで対向している。また、下流側のシール板内側溝15は、プラットフォーム23における下流側のシール板外側溝23dと径方向Drで対向している。上流側のシール板内側溝13における軸方向Daで対向する一対の面のうち、上流側の面は上流側堰14で形成されている。また、下流側のシール板内側溝15における軸方向Daで対向する一対の面のうち、下流側の面は下流堰16で形成されている。
下流堰16には、径方向外側から径方向内側に向かって切り込まれて軸方向Daに貫通している複数のネジ操作開口17と、同じく、径方向外側から径方向内側に向かって切り込まれて軸方向Daに貫通している複数のディスクキー溝18と、が形成されている。複数のネジ操作開口17は、いずれも、軸方向Daで翼根溝12と対向する位置、言い換えると、周方向Dcにおいて翼根溝12と同じ位置に形成されている。また、複数のディスクキー溝18は、周方向Dcにおいて、複数のネジ操作開口17の間の位置に形成されている。
ロータディスク11には、図4〜図6に示すように、径方向内側から径方向外側に延びて翼根溝12の溝底面12bで開口する径方向冷却空気通路11aが形成されている。なお、図4は、ロータディスク11の外側部分を下流側から見た図であり、図5は図4におけるV−V線断面図であり、図6は図4におけるVI−VI線断面図である。径方向冷却空気通路11aを通ってきた冷却空気A(図5)は、溝内冷却空気通路19内に流入し、一部が動翼21の翼根25に形成されている冷却空気通路(不図示)を通って、動翼21を冷却し、他の一部が前述の冷却空気空間9(図2、図6)に流れ込む。
タービンロータ10は、さらに、動翼21のプラットフォーム23の上流端部の位置で前述の冷却空気空間9をシールする上流側シールアッセンブリ30と、動翼21のプラットフォーム23の下流端部の位置で冷却空気空間9をシールする下流側シールアッセンブリ40を備えている。
上流側シールアッセンブリ30は、板状を成し、その厚み方向が軸方向Daを向いている上流側シール板31を有している。この上流側シール板31は、径方向外側端部がプラットフォーム23における上流側のシール板外側溝23uに嵌まり込む外側シール板32と、径方向内側端部がロータディスク11における上流側のシール板内側溝13に嵌まり込む内側シール板33と、を有している。外側シール板32の径方向内側端部と内側シール板33の径方向外側端部とは、径方向で互いにオーバーラップした状態で係合している。
下流側シールアッセンブリ40は、図4〜図7に示すように、板状を成し、その厚み方向が軸方向Daを向いている下流側シール板41と、この下流側シール板41を上流側に押すための受け板48及び押付ネジ49と、下流側シール板41のロータディスク11に対する周方向Dcの相対移動を規制する規制部材50と、を有している。
下流側シール板41は、その厚み方向が軸方向Daを向いている。この下流側シール板41は、径方向外側端部がプラットフォーム23における下流側のシール板外側溝23dに嵌まり込む外側シール板42と、径方向内側端部がロータディスク11における下流側のシール板内側溝15に嵌まり込む内側シール板43と、を有している。外側シール板42は、冷却空気空間9における軸方向Daの下流端部を塞ぎ、内側シール板43は、溝内冷却空気通路19における軸方向Daの下流側端部を塞ぐ。外側シール板42の径方向内側端部と内側シール板43の径方向外側端部とは、径方向Drで互いにオーバーラップした状態で係合している。内側シール板43は、平板状を成し、周方向Dcに延びて、ロータディスク11の下流側のシール板内側溝15に入り込むシール板本体部44と、シール板本体部44の径方向外側端部から下流側に延びる立上り部45と、立上り部45の下流端部から径方向外側に伸びるラップ部46と、を有している。すなわち、この内側シール板43は、その断面形状がクランク形を成している。外側シール板42の径方向内側端部は、内側シール板43の立上り部45よりも径方向外側であってラップ部46よりも上流側に位置して、このラップ部46と径方向Drでオーバーラップしている。
内側シール板43におけるシール板本体部44の下流側を向く面には、押付ネジ49の先端が当接するネジ当接部44a(図5)が形成されている。また、このシール板本体部44には、径方向内側から径方向外側に向かって切り込まれて、軸方向Daに貫通しているシール板キー溝44b(図4、図6、図7)が形成されている。このシール板キー溝44bは、内側シール板43のネジ当接部44aが周方向Dcで翼根溝12と同じ位置に位置している際、つまり、このネジ当接部44aが周方向Dcでネジ操作開口17と同じ位置に位置している際、周方向Dcで下流堰16のディスクキー溝18の位置と同じ位置になるよう形成されている。
受け板48は、板状を成し、その厚み方向が軸方向Daを向いている状態で、内側シール板43のシール板本体部44と共に、ロータディスク11の下流側のシール板内側溝15内に入れられる。この際、受け板48は、軸方向Daにおいて内側シール板43のシール板本体部44と下流堰16との間に位置し、周方向Dcにおいて下流堰16のネジ操作開口17と同じ位置に位置する。この受け板48は、周方向Dcの寸法がネジ操作開口17の周方向Dcの寸法よりも大きく、径方向Drの寸法もネジ操作開口17の径方向Drの寸法よりも大きい。この受け板48には、軸方向Daに貫通し、押付ネジ49が螺合可能な雌ネジ孔48aが形成されている。
規制部材50は、図4、図6〜図8に示すように、軸方向Daの上流側及び下流側のそれぞれ突出する凸部(以下、シール板係合凸部およびディスク係合凸部と呼ぶ)を有し、一方の凸部(シール板係合凸部)が内側シール板43のシール板キー溝44bに嵌め込まれ、他方の凸部(ディスク係合凸部)は下流堰16のディスクキー溝18に嵌め込まれている。すなわち、内側シール板43のシール板本体部44と共に、ロータディスク11の下流側のシール板内側溝15内に入り込む胴部51と、この胴部51から上流側に突出して、内側シール板43のシール板キー溝44bに嵌まり込むシール板係合凸部52と、この胴部51から下流側に突出して、ロータディスク11のディスクキー溝18に嵌まり込むディスク係合凸部53と、を有している。胴部51は、受け板48と同様、板状を成し、その厚み方向が軸方向Daを向いている状態で、軸方向Daにおいて、内側シール板43のシール板本体部44と下流堰16との間に配置される。但し、規制部材50の胴部51と受け板48とは周方向Dcにおける位置が異なっている。また、この規制部材50の胴部51は、周方向Dcの寸法が内側シール板43のシール板キー溝44bの周方向Dcの寸法及びロータディスク11のディスクキー溝18の周方向Dcの寸法よりも大きく、且つ径方向Drの寸法が内側シール板43のシール板キー溝44bの径方向Drの寸法及びロータディスク11のディスクキー溝18の径方向Drの寸法よりも大きい。
なお、規制部材50の胴部51は、軸方向Daに対して垂直ないずれかの方向における寸法がシール板キー溝44bにおける同方向の寸法及びディスクキー溝18における同方向の寸法よりも大きければよい。
複数の外側シール板42は、図4に示すように、回転軸線Arを中心として環状に配置され、それぞれの外側シール板42の周方向端部42aは、隣接する他の外側シール板42の周方向端部42aと互いに重なり合うオーバーラップ構造を成している。これにより、冷却空気空間9内の冷却空気が、隣接する外側シール板42の周方向端部42aの相互間から燃焼ガス中に漏れ出すのを防止している。
また、外側シール板42の径方向外側端部には、外側シール板42の周方向の動きを規制する突起部42bが設けられている。突起部42bを備えた外側シール板42の径方向外側端部は、シール板外側溝23d内に嵌め込まれる。この際、外側シール板42の突起部42bがシール板外側溝23d内に設けられた段差(図示せず)に突き当たり、この外側シール板42の周方向Dcの動きを規制する。
次に、以上で述べた下流側シールアッセンブリ40の組立手順について、図9のフローチャートに従って説明する。
下流側シールアッセンブリ40の組み立ては、ロータディスク11の各翼根溝12に各動翼21の翼根25を嵌め込んでから実行される。
まず、規制部材50のディスク係合凸部53を下流堰16のディスクキー溝18に嵌め込む(S1)
次に、下流側シール板41を構成する外側シール板42の径方向外側端部をプラットフォーム23のシール板外側溝23dに嵌め込む(S2)。
次に、下流側シール板41を構成する内側シール板43を外側シール板42に係合させて、この内側シール板43のシール板本体部44をロータディスク11のシール板内側溝15に挿入しつつ、内側シール板43のシール板キー溝44bに規制部材50のシール板係合凸部52を嵌め込む(S3)。この際、外側シール板42の径方向外側端部をシール板外側溝23dのさらに奥に入れることで、外側シール板42と内側シール板43とを一体的に径方向外側に移動させてから、内側シール板43のシール板キー溝44bの径方向内側開口44c(図4、図6)から、このシール板キー溝44b内に規制部材50のシール板係合凸部52を嵌め込む。なお、ここでは、外側シール板42の径方向外側端部をシール板外側溝23dに挿入してから、この外側シール板42に内側シール板43を係合させているが、この外側シール板42に内側シール板43を係合させてから、この状態で外側シール板42の径方向外側端部をシール板外側溝23dに挿入してもよい。
このステップ3の完了で、規制部材50のシール板係合凸部52が下流側シール板41を構成する内側シール板43のシール板キー溝44bに嵌まり込み、この規制部材50のディスク係合凸部53がロータディスク11のディスクキー溝18に嵌まり込んでいるため、下流側シール板41を構成する内側シール板43のロータディスク11に対する周方向Dcの相対移動が規制されることになる。しかも、本実施形態において、規制部材50は、この規制部材50の胴部51が内側シール板43のシール板キー溝44b及びロータディスク11のディスクキー溝18に入り込めない寸法になっているため、この胴部51の存在により、軸方向Daの移動がシール板内側溝15内に規制される。このため、本実施形態では、規制部材50の軸方向Daの移動を規制するための部品を別途必要としない。
次に、この受け板48を周方向Dcの目的の位置に配置する(S4)。具体的には、受け板48を周方向Dcに移動させて、受け板48の雌ネジ孔48aと内側シール板43のネジ当接部44aとの周方向Dcの位置を一致させる。なお、この受け板48は予めシール板内側溝15内に入れておくことが好ましい。具体的には、ステップ3において、内側シール板43のシール板本体部44をシール板内側溝15に挿入する際に、この受け板48もシール板内側溝15内に入れておき、このステップ4で、受け板48を周方向Dcの目的の位置に移動させるとよい。
最後に、受け板48の雌ネジ孔48aに押付ネジ49を捻じ込み、この押付ネジ49の先端部で内側シール板43を上流側に押す(S5)。内側シール板43が上流側に押されると、この内側シール板43のシール板本体部44がシール板内側溝15で下流側を向く面に密着し、この内側シール板43のラップ部46が外側シール板42の下流側を向く面に密着する。この結果、内側シール板43とシール板内側溝15との間の密着性、及び内側シール板43と外側シール板42との間の密着性が高まる。
図10は、シール板41周りから燃焼ガス中に漏洩する冷却空気Aの流れを示している。図10において、溝内冷却空気通路19を流れる冷却空気Aの一部は、溝内冷却空気通路19の下流側端部に配置された内側シール板43とロータディスク11の下流側端面11bの間の隙間から径方向Drの外側に向かって流れ、さらに外側シール板42とロータディスク11の下流側端面11bの間の隙間を流れて、環状に配置された外側シール板42の周方向端面42a(図4)から、リーク空気RA1として燃焼ガス中に漏洩する。また、冷却空気Aの他の一部は、内側シール板43とシール板内側溝15の上流側内面15aの間の隙間から下流側に流れ、受け板48の下流側面48bとシール板内側溝15の下流側内面15bの間の隙間を径方向Drの外側に向かって流れ、リーク空気RA2として燃焼ガス中に漏洩する。
本実施形態のシールアッセンブリ40では、これらのリーク空気RA1,RA2の漏洩を低減できる。すなわち、押付ネジ49を受け板48から前方(上流側方向)に突き出るように受け板48に捻じ込むことにより、押付ネジ49の先端は下流側内側シール板48に設けたネジ当接部44に突き当たり、内側シール板43は下流堰16からの反力を受ける。内側シール板43は、この反力により上流側に押圧されて、内側シール板43とロータディスクの下流側端面11bの間、及び内側シール板43とシール板内側溝15の上流側内面15aとの間の密着性が向上する。また、ガスタービンの通常運転の際は、タービンロータの高速回転により、タービンロータを構成する各部品は遠心力を受ける。このため、内側シール板43も遠心力を受けて、径方向Drの外側に移動し、ロータディスク11の下流側における径方向の内側端面11c(図10)に当接する。つまり、内側シール板43は、遠心力により、ロータディスク11の内側端面11cに押付けられ、この接触面での密着性が上がる。よって、シールアッセンブリ40では、内側シール板43とロータディスクの下流側端面11bの間、内側シール板43とシール板内側溝15の上流側内面15aとの間、さらに、内側シール板43とロータディスク11の内側端面11cとの間の密着性が向上し、前述のリーク空気RA1,RA2の漏洩を低減できる。
一方、特許文献1に示すシールアッセンブリの場合、冷却通路を流れる冷却空気の一部が、シール板の中間チャンネル内に配置されたシールロッド(特許文献1の図2)の周りを流れて燃焼ガス中に漏洩する。ガスタービンの運転時、シーリングロッドは、回転による遠心力を受けて中間チャンネルの内壁に押付けられる。従って、特許文献1のシールアッセンブリの場合、遠心力の作用のみによって、シールロッドが中間チャンネルの内壁に密着して、冷却空気がシールされる。
これに対して、本実施形態のシールアッセンブリ40では、上述のように、押付ネジ49の軸方向Daへの押圧により、内側シール板43とロータディスク11の下流側端面11bやシール板内側溝15の上流側内壁15aとの密着性を高めることができる。さらに、遠心力の作用により、ロータディスク11の下流側端部の径方向内側端面11cの密着性も高めることができる。従って、特許文献1に記載されたシールアッセンブリより、本実施形態のシールアッセンブリ40の方が、冷却空気のシール性が高くなり、シールの信頼性が高まる。
以上のように、本実施形態では、内側シール板43とこれに軸方向Daで対向するシール板内側溝15の一面及び外側シール板42との密着性を高めることができ、下流側シールアッセンブリ40による冷却空気空間9の下流端のシール性を高めることができる。
また、本実施形態では、前述したように、規制部材50により、下流側シール板41を構成する内側シール板43のロータディスク11に対する周方向Dcの移動を規制することができる。しかも、この規制部材50は、この規制部材50の胴部51の存在により、軸方向Daの移動がシール板内側溝15内に規制されるため、規制部材50の軸方向Daの移動を規制するための部品を別途必要としない。さらに、本実施形態では、シール板の周方向Dcの移動を規制する部品として、特許文献1に記載のシールアッセンブリのように、ボルトや舌付座金等の消耗部品を用いないため、修理・点検時における交換部品の数量を少なくすることができる。
ところで、本実施形態では、シール板内側溝15内における規制部材50の軸方向Daの移動を規制するため、シール板内側溝15内に入るが、内側シール板43のシール板キー溝44bにもロータディスク11のディスクキー溝18にも入り込まない胴部51を規制部材50に形成している。このため、本実施形態では、シール板内側溝15の軸方向Daの幅寸法として、シール板内側溝15内に入り込む内側シール板43のシール板本体部44の寸法分の他に、規制部材50の胴部51が入り込める寸法が必要になる。
また、本実施形態では、前述したように、下流側シールアッセンブリ40によるシール性を高めるために、シール板内側溝15内に内側シール板43のシール板本体部44と共に受け板48も入れる必要がある。このため、本実施形態では、シール板内側溝15の軸方向Daの幅として、シール板溝内に入り込む内側シール板43のシール板本体部44の寸法分の他に、受け板48が入り込める寸法を確保している。そこで、本実施形態では、シール板内側溝15の軸方向Daの幅のうちで、この受け板48が入り込める幅を有効利用して、ここに規制部材50の胴部51を入れる空間を確保している。
〔第二実施形態〕
次に、図11を用いて、本発明に係る第二実施形態のガスタービンについて説明する。
図11に、第二実施形態に係る周方向から見たシールアッセンブリの断面図を示す。本実施形態は、動翼用冷却空気Aがロータディスクの下流側から径方向冷却空気通路11aを介して溝内冷却空気通路19に供給される場合を示している。また、本実施形態では、上流側シールアッセンブリ30a及び下流側シールアッセンブリ40は、いずれも、第一実施形態の下流側シールアッセンブリ40と同じ構成である点が、第一実施形態と異なる。その他の構成は、第一実施形態と基本的に同様である。
本実施形態では、上流側シールアッセンブリ30aが第一実施形態の下流側シールアッセンブリ40と同じ構成である関係上、ロータディスク11には、翼根溝12の上流側に、下流側のシール板内側溝15dと同様のシール板内側溝15uが形成されている。この上流側のシール板内側溝15uにおける軸方向Daで対向する一対の面のうち、上流側の面は上流側堰16uで形成されている。上流側堰16uには、下流堰16dと同様、径方向外側から径方向内側に向かって切り込まれて軸方向Daに貫通している複数のネジ操作開口17が形成されている。さらに、この上流側堰16uには、下流堰16dと同様、複数のディスクキー溝(図示せず)も形成されている。
本実施形態では、冷却空気空間9及び溝内冷却空気通路19の下流側端部のみならず上流側端部においても、内側シール板43とシール板内側溝15uとの間等の密着性を高めることができる。よって、本実施形態では、冷却空気空間9及び溝内冷却空気通路19の上流側及び下流側端部における冷却空気のシール性を高めることができる。
また、本実施形態でも、第一実施形態と同様の規制部材を用いているので、内側シール板の周方向の移動を規制でき、メンテナンスの際の規制部材の着脱も容易である上に、修理・点検時における交換部品の数量を少なくすることができる。
1:圧縮機、2:燃焼器、3:タービン、4:ケーシング、5:静翼、9:冷却空気空間、10:タービンロータ、11:ロータディスク、12:翼根溝、13,15:シール板内側溝、14,16u:上流堰、16,16d:下流堰、17:ネジ操作開口、18:ディスクキー溝、19:溝内冷却空気通路、21:動翼、22:動翼本体、23:プラットフォーム、23u,23d:シール板外側溝、25:翼根、30,30a:上流側シールアッセンブリ、31,31a:上流側シール板、40:下流側シールアッセンブリ、41:下流側シール板、42:外側シール板、43:内側シール板、44a:ネジ当接部、44b:シール板キー溝、48:受け板、49:押付ネジ、50:規制部材、51:胴部、52:シール板係合凸部(凸部)、53:ディスク係合凸部(凸部)

Claims (5)

  1. 回転軸線を中心とするロータディスクと、
    前記回転軸線に対する周方向に並んで前記ロータディスクに固定される複数の動翼と、
    前記ロータディスクを軸方向に貫通する冷却空気通路の軸方向の端部、及び前記動翼のプラットフォームよりも径方向内側の領域で周方向で隣り合っている動翼間に形成されている冷却空気空間の軸方向の端部をシールするシールアッセンブリと、
    を備えているタービンロータにおいて、
    前記動翼の前記プラットフォームにおける軸方向の端部には、径方向内側から径方向外側に凹み、且つ周方向に延びているシール板外側溝が形成され、
    前記ロータディスクには、前記動翼の前記シール板外側溝と径方向で対向する位置に、径方向外側から径方向内側に凹み、且つ周方向に延びているシール板内側溝が形成され、該シール板内側溝の軸方向で対向する一対の面のうち、前記冷却空気通路から軸方向で外側の面を形成する堰には、該軸方向に貫通するディスクキー溝が形成され、
    前記シールアッセンブリは、
    径方向の外側端部が前記シール板外側溝に嵌まり込んで、前記冷却空気空間の軸方向の端部を塞ぐ外側シール板と、
    断面がクランク状を成し、径方向の外側端部が前記外側シール板の径方向の内側端部に接し、径方向の内側端部が前記シール板内側溝に入り込んで、前記冷却空気通路の軸方向の端部を塞ぐ内側シール板と、
    前記内側シール板の径方向の内側端部と共に、前記シール板内側溝内であって該内側シール板の軸方向の外側に配置される受け板と、
    前記受け板を軸方向に貫通して、該受け板に螺合可能な押付ネジと、
    前記内側シール板の周方向の移動を規制する規制部材と、
    を有し、
    前記内側シール板には、軸方向に貫通するシール板キー溝が形成され、
    前記規制部材は、軸方向の上流側及び下流側に突出する凸部を有し、一方の凸部が前記内側シール板の前記シール板キー溝に嵌め込まれ、他方の凸部が前記堰のディスクキー溝に嵌め込まれている、
    ことを特徴とするタービンロータ。
  2. 請求項1に記載のタービンロータにおいて、
    前記規制部材は、前記シール板の径方向の内側端部と共に前記シール板内側溝に入り込む胴部と、該胴部から該シール板側に突出して、該内側シール板の前記シール板キー溝に嵌まり込むシール板係合凸部と、該胴部から前記堰側に突出して、該堰の前記ディスクキー溝に嵌まり込むディスク係合凸部と、を有し、該胴部は、軸方向に対して垂直ないずれかの方向における寸法が前記シール板の前記シール板キー溝の同方向における寸法及び前記堰の前記ディスクキー溝の同方向における寸法より大きい、
    ことを特徴とするタービンロータ。
  3. 請求項1に記載のタービンロータにおいて、
    前記内側シール板の前記シール板キー溝は、径方向内側から径方向外側に向かって切り込まれて、軸方向に貫通している、
    ことを特徴とするタービンロータ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のタービンロータと、
    前記タービンロータを覆うケーシングと
    を備えていることを特徴とするガスタービン。
  5. 回転軸線を中心とするロータディスクと、
    前記回転軸線に対する周方向に並んで前記ロータディスクに固定される複数の動翼と、
    前記ロータディスクを軸方向に貫通する冷却空気通路の軸方向の端部、及び前記動翼のプラットフォームよりも径方向内側の領域で周方向で隣り合っている動翼間に形成されている冷却空気空間の軸方向の端部をシールするシールアッセンブリと、を備え、
    前記動翼の前記プラットフォームにおける軸方向の端部には、径方向内側から径方向外側に凹み、且つ周方向に延びているシール板外側溝が形成され、
    前記ロータディスクには、前記動翼の前記シール板外側溝と径方向で対向する位置に、径方向外側から径方向内側に凹み、且つ周方向に延びているシール板内側溝が形成され、該シール板内側溝の軸方向で対向する一対の面のうち、前記冷却空気通路から軸方向で外側の面を形成する堰には、該軸方向に貫通するディスクキー溝が形成され、
    前記シールアッセンブリは、
    径方向の外側端部が前記シール板外側溝に嵌まり込んで、前記冷却空気空間の軸方向の端部を塞ぐ外側シール板と、
    断面がクランク状を成し、径方向の外側端部が前記外側シール板の径方向の内側端部に接すると共に、前記シール板内側溝に入り込んで、前記冷却空気通路の軸方向の端部を塞ぐ内側シール板と、
    前記内側シール板の径方向の内側端部と共に、前記シール板内側溝内であって該内側シール板の軸方向の外側に配置される受け板と、
    前記受け板を軸方向に貫通して、該受け板に螺合可能な押付ネジと、
    前記内側シール板の周方向の移動を規制する規制部材と、
    を有し、
    前記内側シール板には、軸方向に貫通するシール板キー溝が形成され、
    前記規制部材は、前記内側シール板の径方向の内側端部と共に前記シール板内側溝に入り込む胴部と、該胴部から該内側シール板側に突出して、該内側シール板の前記シール板キー溝に嵌まり込むシール板係合凸部と、該胴部から前記堰側に突出して、該堰の前記ディスクキー溝に嵌まり込むディスク係合凸部と、を有し、該胴部は、軸方向に対して垂直ないずれかの方向における寸法が前記シール板の前記キー溝の同方向における寸法及び前記堰の前記キー溝の同方向における寸法より大きい、
    タービンロータにおけるシールアッセンブリの組立方法であって、
    前記規制部材の前記ディスク係合凸部を前記堰の前記ディスクキー溝に嵌め込み、
    前記外側シール板の径方向の外側端部を前記シール板外側溝に挿入してから、前記内側シール板の径方向の外側端部を該外側シール板の内側端部と接触させ、該内側シール板の径方向の内側端部を前記シール板内側溝に挿入しつつ、該内側シール板の径方向内側から該内側シール板の前記シール板キー溝に前記規制部材のシール板係合凸部を嵌め込み、
    前記シール板内側溝内であって、前記内側シール板と前記堰との間の位置で、前記受け板を周方向に移動させて、該受け板を周方向の目的の位置に配置し、
    前記受け板を基準にして前記堰側から、前記押付ネジを該受け板のネジ孔に捻じ込み、該押付ネジで前記内側シール板を軸方向に押し付ける、
    ことを特徴とするシールアッセンブリの組立方法。
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