JP5881083B2 - 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ - Google Patents

矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ Download PDF

Info

Publication number
JP5881083B2
JP5881083B2 JP2013168689A JP2013168689A JP5881083B2 JP 5881083 B2 JP5881083 B2 JP 5881083B2 JP 2013168689 A JP2013168689 A JP 2013168689A JP 2013168689 A JP2013168689 A JP 2013168689A JP 5881083 B2 JP5881083 B2 JP 5881083B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cornea
pressing
region
contact lens
linking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013168689A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015036080A (ja
JP2015036080A5 (ja
Inventor
石根 三井
石根 三井
Original Assignee
石根 三井
石根 三井
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 石根 三井, 石根 三井 filed Critical 石根 三井
Priority to JP2013168689A priority Critical patent/JP5881083B2/ja
Publication of JP2015036080A publication Critical patent/JP2015036080A/ja
Publication of JP2015036080A5 publication Critical patent/JP2015036080A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5881083B2 publication Critical patent/JP5881083B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Eyeglasses (AREA)

Description

本発明は、一定時間装着して、患者の角膜の形状を変えて、近視、遠視、乱視あるいは円錐角膜が矯正された状態で、これを固定するための矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズに関する。
例えば、本発明者は特許文献1において、睡眠中等に装着して、患者の角膜の形状を変えることにより、取外した状態での近視及び/又は乱視を矯正するためのコンタクトレンズを提案している。本発明者は、その後、遠視を矯正するための同様のコンタクトレンズも開発した。
図4に示されるように、上記のような近視矯正用のコンタクトレンズ1Aは、患者の角膜2に接触する側に、凹部からなるリリーフ領域3と凸部からなる押圧領域4とが形成されていて、これらリリーフ領域3と押圧領域4とを角膜2に押し付けて角膜の一部を押圧領域4が押し込むとともに、その反作用として、リリーフ領域3に角膜2の一部を突出させることにより、角膜2の形状を所望の裸眼視力を得ることができる形状あるいは円錐角膜を滑らかに押さえ込む形状に矯正するものである。
図5に示されるように、遠視矯正用のコンタクトレンズ1Bのリリーフ領域5と押圧領域6は、近視矯正の場合と反対になる。
近視矯正用のコンタクトレンズ1Aでは、押圧領域4は角膜2に装着されたときに、角膜ドームの中央を押圧する位置で凸湾曲面状に突出して形成されている。これに対してリリーフ領域3は、押圧領域4の外周を囲むようにして、断面が凹円弧形状の環状凹部からなり、押圧領域4によって押し込められた角膜2の反作用として、角膜2の一部が環状凹部内に入り込むようにしている。また、リリーフ領域3の外周を囲む位置には、角膜2が装着されたときに、角膜2の輪郭に沿うような形状のアンカー領域7と、更にそのアンカー領域7の外周を囲む周縁部8とを有している。
上記のコンタクトレンズ1A、1Bは、長期間装着しないと角膜の復元力によって、元の近視や遠視の状態に戻ってしまうので、矯正状態に固定することが望まれている。
他方、角膜組織へ、リボフラビン(ビタミンB2)を浸透させた状態で紫外線を照射して、角膜を構成するコラーゲン同士を架橋(クロスリンキング)させ、角膜の強度を増大して、角膜を固定する屈折矯正手術もある。
このクロスリンキング方法と、上記コンタクトレンズを組み合わせれば、コンタクトレンズによって矯正された状態で、角膜の形状をある程度固定することができると考えられる(非公知)。
しかしながら、上記クロスリンキングは患者の円錐角膜の進行を抑えることができるが、クロスリンキング後の視力は様々であり、正常の視力に矯正することは困難であり、ここに上記のような矯正用コンタクトレンズを用いたとしても、目標どおりに視力を回復できない確率が高いと予想される。
特許第3881221号公報
本発明は、クロスリンキングによって強度が増大した角膜の挙動を解析して、視力又は乱視矯正用コンタクトレンズによって正確に角膜を矯正し、且つ、その状態を固定することができる矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズを提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、クロスリンキングにより強度が向上された角膜が眼球の弾性復元力によって前方に突出するということを見出し、この復元力を考慮して、目標の裸眼視力を得られるようにした矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズを発明した。
即ち、以下の実施例により上記課題を解決するものである。
(1)患者の角膜に接触する側に、凹部からなるリリーフ領域と凸部からなる押圧領域とが形成されていて、これらリリーフ領域と押圧領域とを角膜に押し付けて角膜の形状を変えることにより、裸眼視力及び円錐角膜の少なくとも一方を矯正するためのコンタクトレンズであって、前記押圧領域は、角膜に装着されたときに、角膜ドームの中央を押圧する位置で曲率R S 凸湾曲面状に突出されていて、角膜に凹湾曲面を形成するようにされ、前記リリーフ領域は、前記押圧領域の外周を囲む位置に形成された、断面が凹円弧形状の環状凹部からなり、前記リリーフ領域の外周を囲む位置に設けられ、角膜に装着されたときに、角膜の輪郭に沿うような形状のアンカー領域と、このアンカー領域の外周を囲む周縁部と、を有してなり、角膜に装着した状態で角膜に紫外線照射可能で、角膜に形成しようとする前記凹湾曲面の曲率をR0としたとき、前記曲率R S 、RS=R0+5.0D〜R0+10.0Dとなるようにしたことを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
(2)(1)において、前記凸湾曲面状の押圧領域により患者の角膜を押圧した後に、この押圧を、クロスリンキング後に解除した際の、角膜ドーム中央部の、眼球の弾性復元力によるスプリングバック量をΔRとしたとき、前記曲率RSは、RS=R0+ΔRであることを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
(3)患者の角膜に接触する側に、凹部からなるリリーフ領域と凸部からなる押圧領域とが形成されていて、これらリリーフ領域と押圧領域とを角膜に押し付けて角膜の形状を変えることにより、裸眼視力及び円錐角膜の少なくとも一方を矯正するためのコンタクトレンズであって、前記リリーフ領域は、角膜に装着されたときに、角膜ドームの中央に接触する位置で曲率r S 凹湾曲面状に形成されていて、角膜に凸湾曲面を形成するようにされ、前記押圧領域は、前記リリーフ領域の外周を囲む位置に形成された、断面が凸円弧形状の環状凸部からなり、前記押圧領域の外周を囲む位置に設けられ、角膜に装着されたときに、角膜の輪郭に沿うような形状のアンカー領域と、このアンカー領域の外周を囲む周縁部と、を有してなり、角膜に装着した状態で角膜に紫外線照射可能で、角膜に形成しようとする前記凸湾曲面の曲率をr0としたとき、前記曲率r S 、rS=r0−6.5D〜r0−11.5Dとなるようにしたことを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
(4)(3)において、前記凹湾曲面状のリリーフ域により患者の角膜を押圧した後に、この押圧を、クロスリンキング後に解除した際の、角膜ドーム中央部の、眼球の弾性復元力によるスプリングバック量をΔrとしたとき、前記曲率rSは、rS=r0−Δrであることを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
(5)(1)乃至(4)のいずれかにおいて、前記周縁部の外径Dは、人間の角膜の外周縁の平均的外径D0よりも3.0〜5.0mm大きくされ、且つ、該周縁部における直径がD0−3.0mm〜D0−5.0mmの位置から最も外周までの環状領域での角膜に接触する側に、紫外線を遮蔽するUV遮蔽膜を設けたことを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
(6)角膜組織へリボフラビン溶液を浸透させる過程と、前記リボフラビンの浸透後に、(1)乃至(5)のいずれかに記載の矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズを前記角膜に装着して、前記押圧領域により角膜を押圧して、押圧された角膜の変形により押された角膜の一部が、前記リリーフ領域に入り込むようにする過程と、前記矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズを角膜に装着した状態で、前記矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズを介して、前記角膜に紫外線を照射して、角膜を構成するコラーゲン繊維を架橋させる過程と、を有してなる矯正角膜のクロスリンキング方法。
本発明に係る矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズによれば、角膜を変形させるためのコンタクトレンズの凹凸を、予め眼球の弾性復元力に基く、クロスリンキング後の角膜の変形(スプリングバック)を考慮して設定することによって、クロスリンキング後の角膜の形状を、目標の視力を回復できるように正確に設定することができるという効果を有する。
本発明の実施例1に係る矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズを模式的に示す断面図 図1のII−II線に沿うコンタクトレンズの背面図 本発明の実施例2に係る矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズを模式的に示す断面図 従来の近視矯正用のコンタクトレンズを角膜及び眼球の一部と共に模式的に示す断面図 従来の遠視矯正用のコンタクトレンズを模式的に示す図4と同様の断面図
本実施形態に係るコンタクトレンズは、患者の角膜に接触する側に、凹部からなるリリーフ領域と凸部からなる押圧領域とが形成されていて、これらリリーフ領域と押圧領域とを角膜に押し付けて角膜の一部を押圧領域が押し込むとともに、その反作用として、リリーフ領域に角膜の一部を突出させることにより、角膜の形状を所望の裸眼視力を得ることができる形状あるいは円錐角膜を滑らかに押さえ込む形状に矯正するものであり、この状態で、クロスリンキングにより角膜の変形を固定してから、コンタクトレンズを取外したときの眼球の弾性復元力に基づく角膜のスプリングバックによる変形の戻りを予め見込んで凸部又は凹部の湾曲の曲率を設定しておくものである。
本発明の特徴は、近視矯正の場合、角膜に形成しようとする凹湾曲面の曲率をR0とし、押圧領域の凸湾曲面の曲率をRSとしたとき、RS=R0+5.0D〜R0+10.0Dとなるようにしたものである。
ここで、上記の+5.0D〜+10.0Dの数値は、眼球の弾性復元力に基く、クロスリンキング後の角膜の変形(スプリングバック)を考慮した補正量であり、本発明者による多くの治療例から導かれたものである。
これは、曲率R0の押圧領域で患者の角膜を押圧した後に、この押圧を解除した際の、角膜ドーム中央部の、眼球の弾性復元力によるスプリングバック量をΔRとしたとき、曲率RSが、RS=R0+ΔRであることから決定される。
また、本発明の特徴は、遠視矯正の場合、押圧領域とリリーフ領域は、近視矯正の場合と反対になり、その特徴は、角膜に形成しようとする凸湾曲面の曲率をr0とし、リリーフ領域の凹湾曲面の曲率をrSとしたとき、rS=r0−6.5D〜r0−11.5Dとなるようにする。ここでも、上記−6.5D〜−11.5Dの数値は、治療例から導き出したものである。
上記遠視矯正の場合も、角膜ドーム中央部の、眼球の弾性復元力によるスプリングバック量をΔrとしたとき、曲率rSが、rS=r0−Δrとなることに基くものである。
また、矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズにおいて、周縁部の外径Dは、人間の角膜の外周縁の平均的外径D0よりも3.0〜5.0mm大きくされ、且つ、該周縁部における直径がD0−3.0mm〜D0−5.0mmの位置から最も外周までの環状の領域での角膜に接触する側に、紫外線を遮蔽するUV遮蔽膜を設けるとよい。
これは、クロスリンキングの際の紫外線照射によって、万能細胞が存在する角膜の外周縁(角膜輪部)までクロスリンキングされてしまうと、角膜の再生が困難となるのでこれを防止するためのものである。
紫外線を遮蔽するUV遮蔽膜の材料は、角膜に対して無害の材料、例えば金薄膜、チタン薄膜、銀薄膜等を用いるとよい。
UV遮蔽膜をコンタクトレンズの外側に設けると、コンタクトレンズの中央部から入射した紫外線が内部で反射・回折して、角膜の外周縁に到達してしまうことがあるので、UV遮蔽膜は角膜に接触する側に設ける。
図1に示されるように、本発明の実施例1に係る近視矯正用コンタクトレンズ10は、角膜12に装着して用いられる。図1において、符号14は水晶体を示す。
近視矯正用コンタクトレンズ10は、角膜ドーム(角膜の前端面の最も隆起している所)の中央を押圧する位置で凸湾曲面状に突出して形成された押圧領域18と、この押圧領域18の外周を囲む位置に形成された、断面が凹円弧形状の環状凹部からなるリリーフ領域20と、押圧領域18の外周を囲む位置に設けられ、角膜12に装着されたときに、角膜の輪郭22(図2参照)に沿うような形状のアンカー領域24と、このアンカー領域24の外周を囲む周縁部26とを有して構成されている。
図1において、二点鎖線により、図4に示される従来の近視矯正用コンタクトレンズ(以下、従来レンズ)1Aを示す。
実施例1に係る近視矯正用コンタクトレンズ10において、図1に実線で示されるように、押圧領域18は従来レンズ1Aに対して角膜12方向に突出し、逆に、リリーフ領域20は従来レンズ1Aのリリーフ領域3よりも深い環状凹部となっている。更に、周縁部26は周縁部8よりも大きく、角膜12の輪郭に沿って延在されている。
ここで、実施例1における押圧領域18の凸湾曲面の曲率をRS、従来レンズ1Aの凸湾曲面の曲率をR0としたとき、RS=R0+5.0D〜R0+10.0Dとなるようにされている。
前記曲率R0は、患者の裸眼視力及び円錐角膜の少なくとも一方を矯正する際の、角膜12に形成しようとする凹湾曲面の曲率である。RS>R0となるようにしているのは、凸湾曲面の曲率R0の押圧領域で患者の角膜を押圧した後に、この押圧を解除した場合、角膜ドーム中央部の、眼球の弾性復元力(スプリングバック)により凹湾曲面の曲率が小さくなるように変形するので、このスプリングバック量を予め見込んだものであり、このスプリングバック量をΔRとしたとき、曲率RSは、RS=R0+ΔRとなるようにする。
具体的には、スプリングバック量は患者毎に異なり、試行錯誤によりΔRを求めることになるが、治療例から、概ねRS=R0+5.0D〜R0+10.0Dとなるようにすれば対応できることがわかった。
図1及び図2に示されるように、近視矯正用コンタクトレンズ10の周縁部26の外径Dは、人間の角膜の外周縁の平均的外径D0よりも3.0〜5.0mm大きくされ、且つ、該周縁部26における直径がD0−3.0mm〜D0−5.0mmの位置から最も外周までの環状領域での角膜12に接触する側に、紫外線を遮蔽するUV遮蔽膜28が設けられている。このUV遮蔽膜28は、角膜12に接触しても無害な材料、例えば、金、チタン、銀等の薄膜がよい。
図2に示されるように、UV遮蔽膜28を形成すると、角膜12の周縁部26は、クロスリンキングの際の紫外線照射によっても障害を受けることがなく、角膜再生のための万能細胞を温存することができる。
次に、前記近視矯正用コンタクトレンズ10を用いて矯正した角膜12をクロスリンキングによって固定する過程について説明する。
まず、角膜12へ、リボフラビン(ビタミンB2)溶液を点眼により浸透させる。
次に、リボフラビンの浸透後に、実施例1の近視矯正用コンタクトレンズ10を角膜12に装着して、中央の押圧領域18により角膜12を押圧して、押圧された角膜12の変形により押された角膜の一部が、リリーフ領域20に入り込むようにする。
この状態で、近視矯正用コンタクトレンズ10を介して、角膜12に紫外線を照射して、角膜を構成するコラーゲン繊維を架橋させる。
紫外線は、近視矯正用コンタクトレンズ10の角膜12に接触する側で、周縁部26を覆うようにしてUV遮蔽膜28が形成されているために、角膜12に到達することがなく、従って周縁部26の内側にある角膜12における万能細胞が損傷することがない。
また、紫外線照射終了後に、近視矯正用コンタクトレンズ10を取り外しても、角膜12は押圧領域18及びリリーフ領域20によって付加された形状のままで固定される。
近視矯正用コンタクトレンズ10の取り外し後に、眼球の弾性復元力によって角膜12の中央部が突出するが、これは予めスプリングバック量を見込んで押圧領域18の凸湾曲面の曲率RSが設定されているので、スプリングバック後における、角膜12に形成された凹湾曲面の曲率はR0となる。
次に、図3に示される実施例2に係る遠視矯正用コンタクトレンズ110について説明する。図3において、図5に示される従来の遠視矯正用コンタクトレンズ1Bが二点鎖線で示される。
実施例2の遠視矯正用コンタクトレンズ110は、上記図1に示される近視矯正用コンタクトレンズ10に対して、押圧領域とリリーフ領域の凹凸が入れ替わった構成となっている。
この遠視矯正用コンタクトレンズ110におけるリリーフ領域120は、角膜12に装着されるときに、角膜ドームの中央部に接触する位置で凹湾曲面状に形成されていて、また、押圧領域118は、リリーフ領域120の領域の外周を囲む位置に形成された、断面が凸円弧形状の環状凸部からなる。
また、アンカー領域124は、押圧領域118の外周を囲む位置に設けられ、角膜12に装着されたときに、角膜の輪郭に沿うような形状とされ、周縁部126は、アンカー領域124の外周を囲むようにされている。図3の符号128はUV遮蔽膜を示す。
更に、実施例2に係る遠視矯正用コンタクトレンズ110は、視力矯正の際の、角膜12に形成しようとする凸湾曲面の曲率をr0とし、リリーフ領域120の凹湾曲面における曲率をrSとしたとき、rS=r0−6.5D〜r0−11.5Dとなるようにしたものである。
この数値は、遠視矯正用コンタクトレンズ110の押圧を解除した際の、角膜ドーム中央部の、眼球の弾性復元力によるスプリングバック量Δrを考慮した補正量であり、本発明者による多くの治療例から導かれたものであり、曲率rSは、rS=r0−Δrである。
この遠視矯正用コンタクトレンズ110を用いて、矯正角膜をクロスリンキングする場合は、前記実施例1に係る近視矯正用コンタクトレンズ10と同様の過程を経てクロスリンキングを行う。
コンタクトレンズにより形状を矯正した状態で、角膜をクロスリンキングにより固定する際の矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズとして利用可能性がある。
1A、1B…従来レンズ
10…近視矯正用コンタクトレンズ
12…角膜
14…水晶体
18、118…押圧領域
20、120…リリーフ領域
22…輪郭
24、124…アンカー領域
26、126…周縁部
28、128…UV遮蔽膜
110…遠視矯正用コンタクトレンズ

Claims (5)

  1. 患者の角膜に接触する側に、凹部からなるリリーフ領域と凸部からなる押圧領域とが形成されていて、これらリリーフ領域と押圧領域とを角膜に押し付けて角膜の形状を変えることにより、裸眼視力及び円錐角膜の少なくとも一方を矯正するためのコンタクトレンズであって、
    前記押圧領域は、角膜に装着されたときに、角膜ドームの中央を押圧する位置で曲率R S 凸湾曲面状に突出されていて、角膜に凹湾曲面を形成するようにされ、
    前記リリーフ領域は、前記押圧領域の外周を囲む位置に形成された、断面が凹円弧形状の環状凹部からなり、
    前記リリーフ領域の外周を囲む位置に設けられ、角膜に装着されたときに、角膜の輪郭に沿うような形状のアンカー領域と、
    このアンカー領域の外周を囲む周縁部と、
    を有してなり、
    角膜に装着した状態で角膜に紫外線照射可能で、角膜に形成しようとする前記凹湾曲面の曲率をR0としたとき、前記曲率R S 、RS=R0+5.0D〜R0+10.0Dとなるようにしたことを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
  2. 請求項1において、
    前記凸湾曲面状の押圧領域により患者の角膜を押圧した後に、この押圧を、クロスリンキング後に解除した際の、角膜ドーム中央部の、眼球の弾性復元力によるスプリングバック量をΔRとしたとき、前記曲率RSは、RS=R0+ΔRであることを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
  3. 患者の角膜に接触する側に、凹部からなるリリーフ領域と凸部からなる押圧領域とが形成されていて、これらリリーフ領域と押圧領域とを角膜に押し付けて角膜の形状を変えることにより、裸眼視力及び円錐角膜の少なくとも一方を矯正するためのコンタクトレンズであって、
    前記リリーフ領域は、角膜に装着されたときに、角膜ドームの中央に接触する位置で曲率r S 凹湾曲面状に形成されていて、角膜に凸湾曲面を形成するようにされ、
    前記押圧領域は、前記リリーフ領域の外周を囲む位置に形成された、断面が凸円弧形状の環状凸部からなり、
    前記押圧領域の外周を囲む位置に設けられ、角膜に装着されたときに、角膜の輪郭に沿うような形状のアンカー領域と、
    このアンカー領域の外周を囲む周縁部と、
    を有してなり、
    角膜に装着した状態で角膜に紫外線照射可能で、角膜に形成しようとする前記凸湾曲面の曲率をr0としたとき、前記曲率r S 、rS=r0−6.5D〜r0−11.5Dとなるようにしたことを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
  4. 請求項3において、
    前記凹湾曲面状のリリーフ域により患者の角膜を押圧した後に、この押圧を、クロスリンキング後に解除した際の、角膜ドーム中央部の、眼球の弾性復元力によるスプリングバック量をΔrとしたとき、前記曲率rSは、rS=r0−Δrであることを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記周縁部の外径Dは、人間の角膜の外周縁の平均的外径D0よりも3.0〜5.0mm大きくされ、且つ、該周縁部における直径がD0−3.0mm〜D0−5.0mmの位置から最も外周までの環状領域での角膜に接触する側に、紫外線を遮蔽するUV遮蔽膜を設けたことを特徴とする矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ。
JP2013168689A 2013-08-14 2013-08-14 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ Active JP5881083B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013168689A JP5881083B2 (ja) 2013-08-14 2013-08-14 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013168689A JP5881083B2 (ja) 2013-08-14 2013-08-14 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015036080A JP2015036080A (ja) 2015-02-23
JP2015036080A5 JP2015036080A5 (ja) 2015-04-02
JP5881083B2 true JP5881083B2 (ja) 2016-03-09

Family

ID=52686795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013168689A Active JP5881083B2 (ja) 2013-08-14 2013-08-14 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5881083B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5828535B1 (ja) 2014-10-10 2015-12-09 石根 三井 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ
CN108601673B (zh) * 2015-12-22 2019-08-27 三井医学贸易有限公司 矫正角膜胶原交联用隐形眼镜及其制造方法
CN117695527B (zh) * 2023-11-14 2024-07-02 超目科技(北京)有限公司 一种角膜交联系统

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5270051A (en) * 1991-10-15 1993-12-14 Harris Donald H Enzyme-orthokeratology
JP3881221B2 (ja) * 2001-11-16 2007-02-14 石根 三井 近視および/または乱視矯正用コンタクトレンズ
JP4653437B2 (ja) * 2004-08-04 2011-03-16 株式会社ニデック オルソケラトロジー処方支援システム
WO2009090763A1 (ja) * 2008-01-16 2009-07-23 Tokuichiro Hasegawa 視力矯正冶具及び同冶具用の冷却流体注入具
JP2012502668A (ja) * 2008-09-19 2012-02-02 アヴェドロ・インコーポレーテッド 眼治療システム
US20100318017A1 (en) * 2009-06-11 2010-12-16 Lewis Scott E Method of improving vision using contact lenses and corneal collagen crosslinking
WO2011094758A2 (en) * 2010-02-01 2011-08-04 Montefiore Medical Center Methods and devices for crosslinking of corneal collagen and for treatment of disorders of the eye
WO2013052511A2 (en) * 2011-10-02 2013-04-11 Avedro, Inc. Systems and methods for applying and monitoring eye therapy

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015036080A (ja) 2015-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5828535B1 (ja) 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ
KR101383496B1 (ko) 소프트 콘택트 렌즈
JP4842266B2 (ja) 屈折手術後若しくは以前受けた角膜矯正後の、又は円錐角膜の変形した角膜を再成形するコンタクトレンズ
EP2616876B1 (en) System for retarding progression of myopia
JP2008507345A6 (ja) 屈折手術後若しくは以前受けた角膜矯正後の、又は円錐角膜の変形した角膜を再成形するコンタクトレンズ
JP6443900B2 (ja) 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ及びその製造方法
US20050213030A1 (en) Corrective lens for corneal reshaping and method of determining the design of the corrective lens
KR20180087285A (ko) 신장된 초점 깊이를 가진 원환형 작은 구멍의 안구내 렌즈
WO2017096995A1 (zh) 软性角膜接触镜
UA121463C2 (uk) Багатофункціональна контактна лінза
JP5881083B2 (ja) 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ
CN112105321B (zh) 角膜植入系统和方法
KR20020033603A (ko) 수정체안에서 노안을 교정하기 위한 이식물
KR20080011097A (ko) 각막교정술에 사용되는 콘택트렌즈
US10564447B2 (en) Contact lens for corrected-cornea crosslinking, corrected-cornea crosslinking method, and ring-shaped contact lens
TWI656381B (zh) Hard contact lens
JP2015036080A5 (ja) 矯正角膜クロスリンキング用コンタクトレンズ
JP6120338B2 (ja) リング状角膜矯正用コンタクトレンズ
CN214896075U (zh) 能够避开巩膜异物的巩膜镜
JP7379366B2 (ja) 眼内レンズ(iol)用のハイブリッド光学エッジ
KR100708446B1 (ko) 치료용 콘텍트 렌즈
WO2020202081A1 (en) Contact lens and method to prevent myopia progression
KR20230161611A (ko) 중심부 및 편심부 중 적어도 하나는 빈 공간을 포함하는 콘택트 렌즈 및 이의 착용 방법
JP2000042022A (ja) 視力回復レンズ
TWM496775U (zh) 隱形眼鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150202

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150202

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20150202

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20150303

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5881083

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250