JP5879153B2 - プローブの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路(以下、ICと称する。)のような被検査体の通電試験に用いるのに好適なプローブの製造方法に関する。
半導体ウエハ上に作り込まれた多数のICは、一般的に、チップ毎の分離に先立って、仕様書通りに製造されているか否かの通電試験を受ける。この種の通電試験は、プローブ基板と、該プローブ基板に取り付けられた多数のプローブとを備えるプローブ組立体を用いて行うことができる。
このようなプローブ組立体のためのプローブの従来の製造方法では、特許文献1及び2に示されているように、シリコン結晶基板を基台として、該基台上にフォトリソグラフィ技術を利用してプローブの平面形状が感光性のフォトレジストで模られる。前記レジストにより模られた前記基台上の凹所内にプローブのための金属材料が堆積される。この金属材料の堆積によってプローブが形成された後、各プローブが前記基台から取り外され、これにより、多数のプローブが効率的に製造される。
前記したプローブの製造工程では、シリコン基台から多数のプローブを取りはずために、エッチング技術が用いられている。このエッチングによる各プローブの損傷を防止し、シリコン基台からのプローブの剥離を容易にするために、前記したプローブ材料の堆積に先立ち、該プローブ材料と異なる金属材料であって該プローブ材料の堆積を許す例えば銅のような金属材料からなる犠牲層が基台上に形成され、この犠牲層上に前記したプローブ材料が堆積されている。したがって、例えば、エッチング液を用いたウエットエッチングによって前記犠牲層をその一部を残して除去することにより、多数のプローブがエッチング液中に浮遊することを防止して、多数のプローブを順次シリコン基台から容易に剥離することができる。
しかしながら、前記した従来技術では、前記犠牲層は単一の金属元素からなる純金属が用いられている。そのため、前記したエッチング工程で、前記犠牲層はエッチング液に極めて反応し易く、該犠牲層のエッチング速度はエッチング液の温度に大きく影響を受ける。このことから、多数のプローブをエッチング液に遊離させることなくしかもシリコン基台から容易にプローブを剥離できるように適正に前記犠牲層を残すためには、該犠牲層のエッチング処理で、エッチング液の温度管理及びエッチング時間の管理に細心の注意を払う必要があり、そのエッチングプロセスを安定化させる必要がある。
特開2008−151515号公報 特開2008−191027号公報
したがって、本発明の目的は、基台の犠牲層上に形成された多数のプローブを前記基台から剥離するために利用されるエッチング処理の安定化を図ることにある。
本発明は、エッチング処理の安定化を図り、該エッチング処理を容易とするために、犠牲層の耐エッチング特性を高めるべく該犠牲層の合金化を図るという基本構造に立脚する。
すなわち、本発明に係るプローブ製造方法は、基台上の単一金属元素から成る犠牲層上に該犠牲層が露出する凹所をレジストで形成し、該凹所内にプローブ金属材料を堆積してプローブを形成した後、前記レジストを除去し、さらにエッチング処理により、前記犠牲層の一部を残してその残部を除去し、この残存する前記犠牲層の一部で前記基台上に保持された前記プローブを前記基台上から剥離することを含むプローブの製造方法において、前記エッチング処理による前記犠牲層の残存部分の制御のために、該エッチング処理に先立って前記犠牲層の一部に耐エッチング特性を高めるべく合金化処理を施すことを特徴とする。
本発明に係るプローブ製造方法では、基台と該基台上へのプローブ材料の堆積によって形成されたプローブとの間に介在する犠牲層は、該犠牲層のエッチング処理に先立って、部分的に合金化処理を受けることから、合金化処理を受けた合金化処理部分の耐エッチング特性が高められる。
そのため、前記犠牲層の合金化処理部分は、エッチング液の温度及び時間に対して従来ほど敏感に反応することがないので、前記合金化処理部分を選択的に残すエッチング処理について、エッチング液の温度及び処理時間についての制御が従来に比較して容易となる。
したがって、エッチングプロセスの安定化を図ることができるので、前記した犠牲層のエッチング処理において、多数のプローブをエッチング液に遊離させることなくしかも基台から容易にプローブを剥離できるように、適正に前記犠牲層を部分的に残すことができる。
前記合金化処理は、前記犠牲層への合金化材料の堆積又はドーピングと、熱処理とを含むことができる。合金化材料は、単一又は複数の金属元素から選択することができる。
前記合金化材料の堆積は、メッキ法、スパッタ法又は蒸着法のいずれかを採用することができる。
前記合金化材料のドーピンには、イオン注入法又はプラズマドーピング法のいずれかを採用することができる。
前記基台にシリコン結晶基板を用い、前記犠牲層にCuを用いることができる。また、前記合金化材料にSn、Al、Zn、Ag、Fe、Auの少なくとも一つを含む金属材料を採用することができ、前記プローブ材料にNi、Ni−P、Rh又はWの少なくとも一つを含む金属材料を採用することができる。前記エッチング処理はエッチング液を用いたウエットエッチング処理とすることが望ましい。
前記エッチング液は塩化テトラアミン銅を主成分とするエッチングとすることができる。
前記プローブ材料の堆積後に該プローブ材料によって形成されるプローブの強度を高めるために該プローブに熱処理を施すことができる。この熱処理を前記合金化処理のための熱処理とすることができる。
前記レジストの凹所に、前記プローブの平面形状に対応した本体部分と、該本体部分に細幅部分を経て連続する補助部分とを形成することができる。この場合、前記凹所の前記補助部分に位置する犠牲層部分に合金化処理を施すことができる。
また、前記レジストの凹所に、前記本体部分及び該本体部分に連続する前記補助部分を形成した場合、前記凹所の本体部分へのプローブ材料の堆積によりプローブ本体が形成され、前記凹所の補助部分に堆積するプローブ材料の堆積により、前記プローブ本体に連続するプローブの補助部が形成される。このとき、前記プローブ本体に連続する前記補助部を前記基台上に残して前記プローブ本体を前記プローブの補助部から折り取ることができる。
また、前記プローブ本体を前記補助部から折り取ることに代えて、前記プローブ本体に連続する前記補助部を前記基台から剥がすことにより、前記補助部を前記プローブ本体と共に前記基台から取り外すことができる。この場合、前記プローブ本体に連続する前記補助部を微細なプローブ本体を取り扱うためのタブとして利用することができる。
本発明によれば、前記したように、犠牲層を部分的に残すためのエッチングプロセスはその安定化を図ることができるので、多数のプローブをエッチング液に遊離させることなくしかもシリコン基台から容易にプローブを剥離できるように適正に前記犠牲層を残すことができる。したがって、過度のエッチング処理による損傷からプローブを確実に防止して多数のプローブを効率的かつ容易に製造することができる。
本発明に係るプローブが適用されるプローブ組立体を示す正面図である。 図1に示したプローブの基台からの取り外し工程を説明する斜視図である。 図1に示したプローブの製造手順の一例を示す工程図である。 図1に示したプローブの製造手順の他の一例を示す工程図である。
本発明に係るプローブ組立体は、従来よく知られているように、例えば半導体ウエハ上に作り込まれた多数のICの電気試験に用いられる。
本発明に係るプローブ組立体10は、図1に示されているように、例えば全体に円形の配線基板12と、該配線基板の下面の中央部に取り付けられた例えば矩形平面形状を有する接続基板14と、該接続基板の下面に取り付けられた全体に矩形平面形状を有するプローブ基板16と、該プローブ基板の下面に取り付けられた多数のプローブ18とを備える。各プローブ18は、プローブ基板16の前記下面に形成された対応する導電路のそれぞれの接続部(図示せず)に固着されている。
各プローブ18が接続されるプローブ基板16の各導電路は、従来よく知られているように、接続基板14及び配線基板12の内部にそれぞれ対応して形成された導電路(図示せず)を経て、配線基板12の上面の周縁部に設けられた図示しない各テスタランドに電気的に接続されている。各テスタランドは、半導体ウエハに作り込まれた各ICの電気試験のためのテスタ本体(図示せず)に電気的に接続されている。したがって、各プローブ18は、該プローブが前記半導体ウエハの各ICの対応する電極に押圧されることにより該電極に電気的に接続され、これにより、各ICの電極が前記テスタ本体に電気的に接続される。
図2は、本発明に係る多数のプローブ18が製造のための基台となる例えばシリコン結晶基板20上に集合的に形成されている例を示す。
図2に示す例では、該図のA及びCで示す各円内に拡大して示されているように、各プローブ18は、直角三角形の斜辺を挟む一辺22aがプローブ基板16への取付け端となる取付け部18aと、前記斜辺を挟む他方の一辺22bに連続して該一辺から離れる方向へ取付け部18aの一辺22aとほぼ平行に伸長する全体に矩形平面形状のアーム部18bと、該アーム部の先端から取付け部18aの一辺22aより離れる方向へ突出する針先部18cとから成る。
また、図示の例では、取付け部18aには該取付け部と相似形の3角形の穴24がプローブ18の板厚方向に貫通して形成され、またアーム部18bには該アーム部と相似形の矩形の穴26がプローブ18の板厚方向に貫通して形成されている。穴24及び26はプローブ18の材料の削減及び重量軽減の作用をなす。また、穴26はアーム部18bに設けられた針先部18cが被検査体である前記半導体ウエハに作り込まれた多数のICの各電極に押圧されたとき、アーム部18bの弾性変形を容易にする。さらに、これら穴24及び26は、後述するプローブ18の製造工程で、犠牲層のエッチング処理において該犠牲層のエッチングを促進する作用をなす。
また、図2に示す例では、該図のBで示す円内に拡大して示されるように、取付け部18aの一辺22bに細幅部18dを経て連なる補助部18eが、取付け部18a、アーム部18b及び針先部18cから成るプローブ本体と共に、一体的に形成されている。この補助部18eが設けられた多数のプローブ18は、図示の例では、基台20上に一括的かつ集合的に形成されている。
以下、シリコン結晶基板を基台20として該基台上に多数のプローブ18を形成するための手順を図3に沿って説明する。なお、図3及び本発明の変形例を示す図4では、図面の簡素化のために便宜的に単一のプローブ18についての製造工程の各手順が示されている。
本発明に係るプローブ18の製造方法では、図3(a)に示すように、基台として表面がエッチングにより鏡面処理されたシリコン結晶基板20が用意される。シリコン結晶基板すなわち基台20の鏡面上には、例えばCu(銅)からなる例えば0.28μmの厚さを有する犠牲層28が、例えばスパッタ法で形成される。
犠牲層28が銅から成る場合、この銅の成長を促進するために、基台20上へ犠牲層28を成長するに先立って、例えばNi−Fe(ニッケル−鉄合金)のような接着層を例えばスパッタ法により、基台20上に均一に形成することが望ましい。
図3(b)の示すように、犠牲層28上には、感光材料からなるフォトレジスト材料が例えばスピンコート法により均一な厚さに塗布され、これにより感光性のレジスト層30が形成される。
レジスト層30は、マスク(図示せず)を用いて選択露光を受け、その後、現像される(図3(c))。この現像により、レジスト層30には、プローブ18の補助部18eに対応する平面形状を有する凹所30aが犠牲層28上に開放する。
図3(d)に示すように、犠牲層28の凹所30aから露出する領域には、レジスト層30を選択マスクとして、犠牲層28を合金化するための合金化材料が例えばイオン注入法により注入される。合金化材料として、Sn(錫)、Al(アルミニゥム)、Zn(亜鉛)、Ag(銀)、Fe(鉄)、Au(金)の少なくとも一つを含む金属材料を採用することができる。
犠牲層28への合金化材料の打ち込みにより、その一部の金属原子は犠牲層28を構成するCu原子の格子間に割り込む。この格子間位置にある合金化材料の原子を格子位置に移動させ、これにより犠牲層28を確実に合金化するためのアニーリングのような熱処理が必要になる。このアニーリング処理は例えば300℃で行うことができ、これにより犠牲層28の凹所30a内に開放する部分28aは、確実に合金化処理を受ける。前記したアニーリング処理は、イオンの打ち込み後、後述するプローブ18の剥離のためのエッチング処理を受けるまでに行えばよい。
合金化材料のイオン注入後、図3(e)に示すように、レジスト層30が除去される。その後、合金化材料の注入を受けたドープ部分28aを含む犠牲層28の露出面には、再び感光材料からなるフォトレジスト材料が例えばスピンコート法により均一な厚さに塗布される。これにより、ドープ部分28aを含む犠牲層28の露出面には、図3(f)に示すように、新たな感光性のレジスト層32が形成される。
レジスト層32の形成後、図1に沿って説明したプローブ18の平面形状を有する新たなマスク(図示せず)を用いて、レジスト層32が選択的に露光を受け、また現像処理を受ける。この露光及び現像処理により、レジスト層32には、図3(g)に示すように、凹所32aが形成される。
この凹所32aは、図2に示したプローブ本体(18a、18b、18c)及び該プローブ本体に細幅部18dを経て連続する補助部18eの平面形状に対応する平面形状を有し、凹所32aは、その補助部18eに対応する部分がドープ部分28aに対応するように、形成される。
レジスト層32に凹所32aを形成した後、図3(h)に示すように、凹所32a内で露出するドープ部分28aを含む犠牲層28の表面上には、プローブ金属材料34が堆積される。
プローブ金属材料34は、例えばNi(ニッケル)、Ni−P(ニッケル燐合金)、Rh(ロジウム)、W(タングステン)のような従来よく知られたプローブ金属材料を用いることができ、このようなプローブ金属材料34が、例えば電鋳法(電気メッキ法)により、例えば30〜40μmの厚さに堆積される。
プローブ金属材料34の凹所32a内への堆積によって、犠牲層28のドープ部分28aを除く領域上には、プローブ本体(18a、18b、18c)と細幅部18dとが犠牲層28に固着して形成される。また、ドープ部分28a上には、細幅部18dを経て前記プローブ本体に連続する補助部18eが、ドープ部分28aに固着して前記プローブ本体と一体に形成される。
前記プローブ本体と、該プローブ本体に細幅部18dを経て連続する補助部18eとを一体的に形成した後、図3(i)に示されているように、レジスト層32が除去される。レジスト層32の除去後、プローブ18の歪みを除去し、その機械的強度を高めるために、プローブ18は、ドープ部分28aを含む犠牲層28及び基台20と共に、例えば300℃の熱処理を受ける(3(j)参照)。
プローブ18の歪みを除去し、その機械的強度を高めるための前記した熱処理を不要とすることができる。しかしながら、この熱処理は、前記したドープ部分28aへのアニーリグ処理を兼ねることができるので、この熱処理を行うことにより、図3(d)に関連して説明したアニーリング処理(熱処理)を不要とすることができる。この場合、図3(d)で説明したドープ部分28aに打ち込まれた合金化材料のほぼすべては、図3(j)で説明した熱処理により、始めて犠牲層28の銅原子の格子位置に移動することから、ドープ部分28aは、この時点でほぼ完全に合金化が図られる。
いずれにしても、ドープ部分28aは、合金化材料の注入及びアニーリング処理(熱処理)を受けることにより、合金化処理が図られ、その耐エッチング特性を高められる。
図3(j)で説明した熱処理後、プローブ18を基台20上から取り外すために、犠牲層28のプローブ18下に位置する部分を除去すべく、エッチング液を用いたウエットエッチング処理が施される。このエッチング液に、例えば塩化テトラアミン銅を主成分とするエッチング液を用いることができる。
このウエットエッチング処理により、犠牲層28が浸食を受ける。このとき、犠牲層28は、まず、プローブ本体(18a、18b、18c)、細幅部18d及び補助部18eから成るプローブ18から露出する部分が浸食を受ける。引き続くエッチング処理により、犠牲層28は、プローブ18の穴24及び穴26の縁部を含むプローブ18の縁部から、プローブ18下の部分で浸食を受ける。
プローブ18の補助部18e下に位置する犠牲層28のドープ部分28aは、前記したように、合金化処理を受けることにより、耐エッチング特性を高められている。そのため、図3(k)に示されているように、犠牲層28の合金化処理を受けたドース部分すなわち合金化処理部分28aを除く部分は、エッチング処理により除去されるが、合金化処理部分28aは除去されずに残り、この合金化処理部分28aを介して、プローブ18はその補助部18eで基台20上に確実に保持される。したがって、前記したエッチング処理中にプローブ18が基台20から遊離することはなく、各プローブ18は合金化処理部分28aで基台20上に確実に保持される。
また、前記したエッチング処理の後、多数のプローブ18は該プローブを保持する基台20と共に、例えば水洗いを受け、それらの乾燥のために負圧下で真空乾燥処理を受ける。このとき、各プローブ18は、前記した合金化処理を受けた部分28aで確実に基台20に保持されていることから、これらの後処理工程で各プローブ18が基台20から分離することが確実に防止される。
この結果、図2に示したように、多数のプローブ18が、各補助部18e下の合金化処理部分28aを介して基台20上に保持された状態で該基台上に一括的に形成される。
その後、各プローブ18が基台20から分離される。このプローブ18の分離工程を再び図2を参照して詳細に説明する。
この分離工程を受ける各プローブ18は、図3(k)に示したように、合金化処理部分28aを経て基台20に結合された補助部18eを除く部分が基台20から浮いた状態にある。このプローブ18の浮いた部分の下に、例えばピンセット、へらあるいはナイフのような工具を差し入れ、これを全体的に持ち上げることにより、補助部18eをその下の合金化処理部分28aと共に基台20上に残した状態で、図2のAの円内に拡大して示されているように、プローブ本体(18a、18b、18c)を細幅部18dで補助部18eから折り取ることができる。
これに代えて、さらにエッチング処理の促進によって補助部18e下の合金化処理部分28aの浸食を進めた後、前記した工具を用いて、図2のBの円内に拡大して示されているように、補助部18eを基台20から引き剥がすことにより、プローブ本体(18a、18b、18c)、細幅部18d及び補助部18eを一体的に基台20から分離することができる。
この場合、前記プローブ本体に細幅部18dを経て連続する補助部18eを微細なプローブ18を取り扱うための取り扱いタブとして利用することができる。このタブ18eは、不要となったとき、図2のBの円内に拡大して示されているように、細幅部18dで前記プローブ本体から折り取ることができる。
前記した犠牲層28への合金化材料の注入のために、イオン注入法に代えて、従来よく知られたプラズマドーピング法を用いることができる。
また、イオン注入法やプラズマドーピン法に代えて、図4に示すような堆積及び熱拡散法によって合金化処理部を形成することができる。
図4(a)から図4(c)に示す各工程は図3(a)〜図3(c)におけると同様である。すなわち、基台20の鏡面上に犠牲層28が形成され(図4(a))、この犠牲層28を覆うレジスト層30が形成され(図4(b)、また、犠牲層28にはプローブ18の補助部18eに対応する平面形状を有する凹所30aが形成される。
凹所30a内の犠牲層28が露出する表面には、図4(d)に示すように、前記したと同様な合金化金属材料が堆積法によって堆積されることにより、合金材料層36が形成される。この合金材料層36の堆積は、例えば電解メッキ法、スパッタ法、蒸着法を用いることができ、この堆積により、後述する犠牲層28のCuと合金化を図るに必要な厚さ寸法に、Sn(錫)、Al(アルミニゥム)、Zn(亜鉛)、Ag(銀)、Fe(鉄)、Au(金)の少なくとも一つを含む金属材料が堆積される。
犠牲層28上の一部に合金材料層36を形成した後、図3(e)におけると同様に、レジスト層30が除去され(図4(e)参照)、犠牲層28及び合金材料層36の露出面上に新たなレジスト層32が塗布される(4(f)参照)。その後、図2に示したプローブ本体(18a、18b、18c)及び該プローブ本体に細幅部18dを経て連続する補助部18eの平面形状に対応する平面形状を有する凹所32aが形成される(図4(g)参照)。この凹所32aは、その補助部18eに対応する部分を合金材料層36に対応するように、形成される。
レジスト層32に形成された凹所32a内には、図3(h)に沿って説明したと同様に、凹所32a内で露出する合金材料層36及び犠牲層28の表面上に、前記したと同様なプローブ金属材料34が堆積される(図4(h)参照)。
プローブ金属材料34の堆積後、レジスト層32が除去され(図4(i)参照)、基台20上の犠牲層28、該犠牲層上の合金材料層36及び両層28、36を覆うプローブ金属材料34が例えば300℃の熱処理を受ける。
この熱処理により、合金材料層36は犠牲層28内に熱拡散して、犠牲層28の合金材料層36に対応する部分は合金材料層36と合金処理を受ける。その結果、犠牲層28の合金材料層36に対応する部分及び合金材料層36は、合金化された合金化処理部分28aとなる(図4(j)参照)。またこの熱処理により、プローブ18は機械的強度が増大される。
合金化処理部分28aは、前記した例におけると同様にプローブ18の補助部18e下に形成されることから、前記したと同様なエッチング処理により、図4(k)に示されているように、プローブ18は、その補助部18e下の合金化処理部分28aで基台20上に確実に保持され、補助部18eを除く他の部分が基台20から浮いて状態に保持される。
したがって、前記したように、エッチング処理の後、多数のプローブ18は該プローブを保持する基台20と共に、例えば水洗いを受け、それらの乾燥のために負圧下で真空乾燥処理を受けるが、この後処理においても、各プローブ18は、前記した合金化処理部分28aで確実に基台20に保持されていることから、これらの後処理工程で各プローブ18が基台20から分離することが確実に防止される。
その結果、図2に示したように、多数のプローブ18は、その補助部18eを基台20に残し、あるいは該補助部と一体で、基台20から比較的容易に分離することができる。
前記したところでは、1つの合金化処理部分28aを補助部18e下に形成した例を示したが、補助部18eの有無に限らず、プローブ本体(18a、18b、18c)下の1箇所又は複数箇所に合金化処理部分28aに形成することができる。また前記プローブ本体及び補助部18eのそれぞれの下に各合金化処理部分28aを形成することができる。
また、各合金化処理部分28aの横断面積は、前記したエッチングの後処理における水洗の水流、乾燥時の空気流及び真空引きでの吸引負圧時の空気流等によって各プローブ18が基台20から剥離することを防止するに十分な広さを有するように、設定することが望ましい。
また、エッチング液、合金化処理部及びプローブ金属材料については、合金化処理部のエッチング速度が犠牲層のそれよりも遅く、かつプローブ金属材料のエッチング速度よりも速い条件を満たす限り、種々の材料の組合せで本発明を具体化することができる。
本発明は、上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない限り、種々に変更することができる。例えば、針先部をアーム部に一体形成した例を示したが、針先部をアーム部とは異なる硬質金属材料で形成することができる。
10 プローブ組立体
18 プローブ
20 基台
28 犠牲層
28a 合金化処理部分(ドープ部分)
34 プローブ金属材料
36 合金材料層

Claims (8)

  1. 基台上の単一金属元素から成る犠牲層上に該犠牲層が露出する凹所をレジストで形成し、該凹所内にプローブ金属材料を堆積してプローブを形成した後、前記レジストを除去し、さらにエッチング処理により、前記犠牲層の一部を残してその残部を除去し、この残存する前記犠牲層の一部で前記基台上に保持された前記プローブを前記基台上から剥離することを含むプローブの製造方法において、
    前記エッチング処理による前記犠牲層の残存部分の制御のために、前記エッチング処理に先立って前記犠牲層の一部に耐エッチング特性を高めるべく合金化処理を施すことを特徴とする、プローブの製造方法。
  2. 前記合金化処理は、前記犠牲層への合金化材料の堆積又はドーピングと、熱処理とを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記合金化材料の堆積は、メッキ法、スパッタ法又は蒸着法のいずれかが採用される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記合金材料のドーピングには、イオン注入法又はプラズマドーピング法のいずれかが採用される、請求項2に記載の方法。
  5. 前記基台はシリコン結晶基板であり、前記犠牲層はCuであり、前記合金化材料は、Sn、Al、Zn、Ag、Fe、Auの少なくとも一つを含み、前記プローブ金属材料はNi、Ni−P、Rh又はWの少なくとも一つを含み、前記エッチング処理はエッチング液を用いたウエットエッチング処理である、請求項に記載の方法。
  6. 前記エッチング液は塩化テトラアミン銅を主成分とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記プローブ金属材料の堆積後に該プローブ金属材料によって形成されるプローブの強度を高めるための熱処理が施され、該熱処理は前記合金化処理のための熱処理を兼ねる、請求項1に記載の方法。
  8. 前記レジストの凹所には前記プローブの平面形状に対応した本体部分と、該本体部分に細幅部を経て連続する補助部分とが形成され、前記犠牲層は、前記補助部分が位置する部分で合金化処理を受ける、請求項1に記載の方法。

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