JP5879144B2 - プレス加工方法及びプレス金型 - Google Patents

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本発明は、プレス加工方法及びプレス金型に関し、特にフランジを成形するプレス加工方法及びプレス金型に関する。
例えば、図9に斜視図を示すように円筒状のフランジFがベース部Bから突出するパネルPは、薄板鋼板をプレス加工することにより作られる。
このようなベース部Bから円筒状のフランジFが突出するパネルPを成形するプレス金型の一例を図10を参照して説明する。
図10(a)に模式的に示すようにプレス金型100は、下型101及び下型101に対向して上下動する図示しない上型を有する。下型101には円筒状のパンチガイド孔102aが形成された下型パンチ102、下型パンチ102の下方において水平方向に移動可能に支持されたカム面113a、113bを有するカムスライド113と、円柱状の頂部114aがパンチガイド孔102a内に上下動可能に嵌合すると共にカムスライド113のカム面113bに摺接するカム面114bが形成されたパンチ114とを備える。また、カムスライド113及びパンチ114を退避位置、即ち図10(a)に示す位置に付勢するカムリターンスプリング等の付勢手段を有する。
一方、上型にカムスライド113のカム面113aと対向して摺接可能なカム面115aを有するカムドライバ115が設けられ、更に上型には弾性部材を介して上型パッド116が設けられる。上型パッド116にパンチ114の頂部114aが間隙を有して嵌挿可能な円筒状のパンチ孔116aが形成される。
プレス加工にあたり、図10(a)に示すように、上型が下型101から離反した上死点位置において、下型パンチ102上にフランジFを成形する部分に対応して孔Cが形成された素材となるパネルPを搬入してセットする。
そして、上型を上死点から下降する。上型の下降に伴って図10(b)に示すように上型に支持された上側パッド116がパネルPのベース部Bを下型パンチ102に押し付ける。更に上型が下降するとカムドライバ115のカム面115aがカムスライド113のカム面113aに当接してカムスライド113を矢印方向に押動せしめ、移動するカムスライド113のカム面113bがパンチ114のカム面114bに圧接してパンチ114を上方に押し上げる。このパンチ114の上昇によってベース部Bに形成された孔Cの周囲を上型パッド116のパンチ孔116a内に押し込んで円筒状のフランジFを成形する。
しかる後、上型を上昇する。上型の上昇に伴うカムドライバ115の上昇により押圧が解除されたカムスライド113及びパンチ114が付勢手段によって退避位置に復帰してパンチ114がフランジF内から退避すると共に上型パッド116が上昇する。そして、フランジFが成形されたパネルPを金型100から搬出する。
このようにカムドライバ及びカムスライド等によって構成されるカム機構にとってパンチを作動させてパネルにフランジを成形するプレス装置は、例えば特許文献1等によって種々提案されている。
特開昭60−166125号公報
しかし、上記パンチを作動させるカムドライバ、カムスライド、パンチ等によって構成されるカム機構は構成及び作動が複雑で比較的大型に形成され、かつ主に下型及び上型の外周近傍に配置されることから、金型へのパネルの円滑な搬入及び搬出、特にパネルを水平方向から搬入及び搬出する作業の妨げになることが懸念される。また、このカム機構の作動スペース、即ち占有スペースが比較的大き、パンチ等の設置位置や配置個数が制限される。
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、簡単な構成及び作動で効率的にフランジ成形が可能でかつパネルの搬入及び搬出等の作業性に優れたプレス加工方法及びプレス金型を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に記載の発明によるプレス加工方法は、下型に設けられた下型パンチ及び下型に対向配置されて上下動する上型に設けられたフランジ刃と先行刃を備え、下型パンチの頂面上に載置されたパネルに前記上型の下降により前記フランジ刃及び先行刃によってフランジを成形するプレス加工方法であって、前記フランジ刃は、前記下型パンチの頂面に対向する頂端面及び該頂端面にコーナ部を介して連続して上型の上下動方向と同方向に延在するフランジ成形面とを有し、前記先行刃は、溝部及び該溝部に連続形成されてフランジ成形面と隙間を有して対向可能な頂部を有し、前記上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルに形成された隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて該隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に該隆起部をフランジ刃のフランジ成形面と先行刃の頂部との間に絞り込みフランジを成形することを特徴とする。
これによると、頂端面とフランジ成形面とを有するフランジ刃と溝部及び頂部を有する先行刃を備え、上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルに形成された隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて、その隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に隆起部をフランジ刃のフランジ成形面と先行刃の頂部との間に絞り込みフランジを成形することから、カム機構等の作動機構が不要であり簡単な構成及び作動で効率的にフランジ成形が可能である。また、カム機構等の作動機構がなくコンパクトに構成されることから、フランジ刃や先行刃等の設置に制限されることなく設置位置及び設置個数の自由度が容易に確保できる。更に、素材となるパネルの搬入及びパネルの搬出作業性に優れる。
上記目的を達成する請求項2に記載の発明によるプレス金型は、下型に設けられた下型パンチ及び下型に対向配置されて上下動する上型に設けられたフランジ刃と先行刃を備え、下型パンチの頂面上に載置されたパネルに前記上型の下降により前記フランジ刃及び先行刃によってフランジを成形するプレス金型であって、前記フランジ刃は、前記下型パンチの頂面に対向する頂端面及び該頂端面にコーナ部を介して連続して上型の上下動方向と同方向に延在するフランジ成形面とを有し、前記先行刃は、溝部及び該溝部に連続形成されてフランジ成形面と隙間を有して対向可能な頂部を有し、前記上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルに形成された隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて該隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に該隆起部をフランジ刃のフランジ成形面と先行刃の頂部との間に絞り込みフランジを成形することを特徴とする。
これによると、フランジ刃及び溝部を有する先行刃により構成され、上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルに形成された隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて、その隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に隆起部をフランジ刃のフランジ成形面と先行刃の頂部との間に絞り込みフランジを成形することから、カム機構等の作動機構が不要であり簡単な構成及び作動で効率的にフランジ成形が可能である。また、カム機構等の作動機構がなくコンパクトに構成されることから、フランジ刃や先行刃等の設置に制限されることなく設置位置及び設置個数の自由度が容易に確保できる。また、下型パッドの頂面等に何ら構成部材がなく、パネルの搬入及び搬出等の作業性に優れる。
請求項3に記載の発明は、請求項2のプレス金型において、前記フランジ成形面は、フランジ刃に形成された円筒状の内孔であって、前記溝部は環状溝状で頂部は前記内孔と隙間を有して対向可能な円柱状であり、前記上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルの隆起部に形成された孔に進入して隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて該隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に該隆起部をフランジ刃の内孔と先行刃の頂部との間に絞り込み円筒状のフランジを成形することを特徴とする。
これによると、フランジ刃に形成されるフランジ成形面が円筒状の内孔で、かつ先行刃に形成される溝部が環状溝状で頂部は内孔と隙間を有して対向可能な円柱状とすることで、パネルに円筒状のフランジをプレス成形することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2のプレス金型において、前記フランジ成形面は、上型の上下動方向と同方向に延在する平面状であって、前記溝部は前記フランジ成形面と対向して延在する凹溝状で、かつ頂部は前記フランジ成形面と隙間を有して対向可能であり、前記上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルに形成された隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて該隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に該隆起部をフランジ刃のフランジ成形面と先行刃の頂部との間に絞り込みフランジを成形することを特徴とする。
これによると、フランジ刃に形成されるフランジ成形面が平面状で、かつ溝部がフランジ成形面と対向して延在する凹溝状で、かつ頂部は前記フランジ面と隙間を有して対向せしめることで、パネルの端縁にフランジを形成できる。
本発明は、頂端面とフランジ成形面とを有するフランジ刃と溝部及び頂部を有する先行刃を備え、上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルに形成された隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて該隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に隆起部をフランジ刃のフランジ成形面と先行刃の頂部との間に絞り込みフランジを成形することから、カム機構等の作動機構が不要であり簡単な構成及び作動で効率的にフランジ成形が可能である。また、カム機構等の作動機構がなくコンパクトに構成されることから、フランジ刃や先行刃等の設置に制限されることなく設置位置及び設置個数の自由度が容易に確保できる。
第1実施の形態におけるプレス型の構成を模式的に示す断面図である。 図1のA部拡大図である。 同じく、作動説明図である。 同じく、作動説明図である。 同じく、作動説明図である。 同じく、作動説明図である。 同じく、作動説明図である。 第2実施の形態におけるプレス型の要部を示す作動説明図である。 プレス成形品の説明図である。 従来のプレス金型の説明図である。
以下、本発明に係るプレス加工方法及びプレス金型の実施の形態を図を参照して説明する。
(第1実施の形態)
本発明の第1実施の形態について、上記図9に示すベース部Bから円筒状のフランジFが上方に突出するパネルPを成形する場合を例に図1乃至図7を参照して説明する。
図1はプレス金型1の構成を模式的に示す断面図、図2は図1のA部拡大図であり、図3〜図7は作動説明図である。
図1及び図2に示すようにプレス金型1は、図示しない下型に配置される下型パンチ2を有し、下型パンチ2の頂面3は素材となるパネルPのベース部Bに倣った平面状に形成される。
一方、下型及び下側パンチ2と対向して上死点と下死点との間で上下動する上型5の下面に複数の弾性部材6を介在して上型パッド7が設けられる。下型パンチ2と対向する上型パッド7の頂部8に上下に延在する基準線Lに沿って頂部8に開口する有底円筒状の上型保持孔10が形成される。上型保持孔10は頂部8に開口を有する円筒状のフランジ刃保持孔11と、環状に形成された段部12と、フランジ刃保持孔11より小径のパンチ保持孔13と、付勢手段保持孔14とが同軸上に円筒状に連続形成されて底部15を有する。
上型保持孔10に円筒状のフランジ刃21及びパンチ31が装着される。フランジ刃21は、外周22がフランジ刃保持孔11に嵌合し、基端面23が段部12に当接すると共に下型パンチ2の頂面3と対向する頂端面24が頂部8から突出する円筒状で、フランジ成形面となり上型の上下動方向と同方向に延在する円筒状の内孔25と頂端面24とが連続するコーナ部26に断面円弧状の面取りが施されている。
パンチ31は、上型パンチ保持孔13に装着された円筒状のスリーブ16にシャンク32が摺動可能に嵌合する円柱状であって、平坦な環状のシャンク32の頂端33から突出してフランジ刃21の内孔25を貫通して頂端39が突出する略円柱状の先行刃35を有する。先行刃35は図2に示すようにシャンク32側から順にフランジ刃21の内孔25に摺動可能に嵌合する円柱状の基部36、環状溝状の溝部37、内孔25より小径で間隙を有して内孔25と対向可能に貫通する円柱状の頂部38及び平坦な頂端39を有する。
溝部37は、図2に示すように基部36の先端に連続すると共に基部36から頂端39側に離反するに従って漸次小径となる円錐面状のテーパ面37a、テーパ面37aに連続する環状の底面37b、底面37bから頂部38側に移行するに従って次第に大径となる円錐面状のショルダ部37cを有する。
付勢手段保持孔14内に先行刃35がフランジ刃21から突出すると共にシャンク32の頂端33がフランジ刃21の基端面23に当接する突出位置に押圧付勢するスプリングや弾性部材等の付勢手段、本実施の形態では底部15とシャンク31との間に弾装される円筒状の弾性部材40が設けられる。弾性部材40に押圧されてシャンク32の頂端33がフランジ刃21の基端面23に当接した突出位置において先行刃35に形成された溝部37のショルダ部37cがフランジ刃21の頂端面24から突出した状態となる。
一方、素材となるパネルPは、図2に示すように平板状のベース部Bから上方に突出する円筒状のフランジFを形成する部位に予めドーム状に膨出する隆起部Dが形成され、隆起部Dの頂部に先行刃35の頂部38が挿入可能な円形の孔Eが開口する。この孔Eの形成によって隆起部Dに環状の端縁Daが形成される。また、隆起部Dの高さhは先行刃35の頂端39から溝部37内に達する長さを有する。
次ぎに図2乃至図7を参照してプレス型1の作動を説明する。
図1及び図2に示すように、上型5を下型に設けた下型パンチ2から上方に離反した上死点に保持する。このときパンチ31は、弾性部材39によって押圧付勢されてシャンク32の頂端33がフランジ刃21の基端面23に当接すると共に先行刃35がフランジ刃21の内孔25から突出した突出位置に保持される。
この上型5が上死点位置に保持された状態で下型パンチ2の頂面3上に素材となるパネルPを搬入して、下型パンチ2の頂面3上にベース部Bを、その孔Eの中心が基準線L上となる加工位置に位置決めしてパネルPを載置する。
ベース部Bを下型パンチ2の頂面3上に載置してパネルPセットした状態で、上型5を上死点から下型に向かって下降する。上型5の下降に伴って上型5と共に上型パッド7が下降して、図3に示すようにフランジ刃21の内孔25から突出する先行刃35の頂部38がパネルPの孔E内に進入する。更に、上型5が下降して図4に示すように先行刃35の頂端39が下型パンチ2の頂面3に当接する。この先行刃35の頂端39が下型パンチ2の頂面3に当接した状態ではパネルPの隆起部Dの端縁Daが溝部37内に対向、即ち、端縁Daがショルダ部37cより上方でかつショルダ部37cと対向する。
更に、先行刃35の頂端39が下型パンチ2の頂面3に当接した状態から上型5を下降する。この上型5の下降に伴って図5に示すように下型パンチ2の頂面3に当接したパンチ31が弾性部材40の付勢に抗して上型保持孔10内に押し込まれると共にフランジ刃21の頂端面24がパネルPに形成された隆起部Dの端縁Daに当接する。
更なる上型5の下降によりフランジ刃21の頂端面24によって隆起部Dの端縁Daを押し下げる。このフランジ刃21の頂端面24による隆起部Dの押し下げに伴って図6に示すように隆起部Dが順次押し潰されると共に隆起部Dの端縁Daが頂端面24上を滑動してコーナ部26から迫り出して先行刃25のショルダ部37cに係止する。
更に、上型5が下死点位置まで下降するに従って端縁Daがショルダ部37cに係止された隆起部Dをフランジ刃21の内孔25と先行刃35の頂部38との間に絞り込みかつフランジ刃21の頂端面24によってベース部Bを下側パンチ2の頂面3に押圧して図7に示すように上向き円筒状のフランジFが成形される。
しかる後、上型5を下死点から上死点まで上昇する。上型5の上昇に伴って上型パッド7が上昇してフランジ刃21がパネルPから離反すると共にパンチ31の先行刃35が円筒状のフランジFから抜け出し、パンチ31は弾性部材40に押圧されてシャンク32の頂端33がフランジ刃21の基端面23に当接して先行刃35に形成された溝部37のショルダ部37cがフランジ刃21の頂端面24から突出した突出位置に復帰する。
このように構成された本実施の形態によると、フランジFを成形する機構がフランジ刃21及びパンチ31及びパンチ31を押圧付勢する弾性部材40により構成され、上型5の下降に伴って下降する先行刃35の溝部37が下型パンチ2の頂面3上に載置されたパネルPの隆起部Dに形成された孔Eに進入して隆起部Dの端縁Daに対向し、かつ下降するフランジ刃21の頂端面24が隆起部Dを押し下げてこの隆起部Dの端縁Daが溝部37に係止すると共に隆起部Dをフランジ刃21の内孔25と先行刃35の頂部38との間に絞り込み円筒状のフランジFを成形することから、カム機構等の作動機構が不要であり簡単な構成及び作動で効率的に円筒状のフランジ成形が可能である。また、カム機構等の作動機構がなくコンパクトに構成されることから、フランジ刃21やパンチ31等の設置に制限されることなく設置位置及び設置個数の自由度が容易に確保できる。
また、下型パッド2の頂面3等に何ら構成部材がなく、フランジFがベース部Bから上向きに突出成形されることと相俟ってパネルPの搬入及び搬出等の作業性に優れる。
(第2実施の形態)
本発明の第2実施の形態を、例えば、図8(a)に斜視図を示すようにベース部Bの側縁に沿ってフランジFaが形成されるパネルPを成形する場合を例に図8(b)〜(f)の作動説明図を参照して説明する。
プレス金型50は、図8(b)に要部を示すように図示しない下型にパネルPのベース部Bに倣った平面状の頂面52を有する下型パンチ51が配置される。一方、図示しない上型に設けられた上型パッドに下型パンチ51の頂面52と対向する頂端面62及び上型の上下動方向と同方向に延在する平面状のフランジ成形面63を有するフランジ刃61が設けられ、上型パッドにフランジ刃61に隣接して弾性部材を介して先行刃71が設けられる。先行刃71は頂端75がフランジ刃61の頂端面62から下方に突出する突出位置に付勢される。
先行刃71は、フランジ成形面63に摺動する基部72、基部72に連続形成されてフランジ成形面63と対向して延在する凹溝状の溝部73、溝部73に連続形成されてフランジ成形面63と隙間を有して対向可能な頂部74を有し、溝部73は基部72に連続すると共に基部72から離反するに従ってフランジ成形面63から離反するテーパ面73a、テーパ面73aに連続してフランジ成形面63と対向する底面73b、底面73bから頂部74側に移行するに従ってフランジ成形面63側に接近するショルダ部73cを有する。
一方、素材となるパネルPは、図8(b)に示すように平板状のベース部BのフランジFaを成形する端縁Gaに沿って膨出する隆起部Gが形成される。
次ぎに図8(b)乃至(f)を参照してプレス型50の作動を説明する。
図8(b)に示すように、上型が下型に設けた下型パンチ51から上方に離反した上死点に保持する。このとき先行刃71は、弾性部材によって押圧付勢されて頂部74及び溝73のショルダ部73cがフランジ刃61の頂端面62から下方に突出した突出位置に保持される。
この上型が上死点位置に保持された状態で下型パンチ51の頂面52上に素材となるパネルPを搬入して載置する。
パネルPのベース部Bを下型パンチ51の頂面52上に載置してセットした状態で、上型を上死点から下型に向かって下降する。上型の下降に伴って上型と共に上型パッドが下降して、図8(c)に示すようにフランジ刃61の頂端面62から突出する先行刃71の頂部74がパネルPの隆起部Gの端縁Ga内に進入して該端縁Gaが溝部73内に対向、即ち端縁Gaがショルダ部73cより上方でかつショルダ部73cと対向する。
更に上型が下降して図8(d)に示すように先行刃71の頂端75が下型パンチ51の頂面52に当接する。更に上型の下降によってパネルPの隆起部Gの端縁Gaにフランジ刃61の頂端面62が当接する。
更なる上型の下降によりフランジ刃61の頂端面62によって隆起部Gの端縁Gaを押し下げる。このフランジ刃61の頂端面62による隆起部Gの押し下げに伴って図8(e)に示すように隆起部Gが順次押し潰されると共に隆起部Gの端縁Gaが頂端面62上を滑動してコーナ部63から迫り出て先行刃71のショルダ部73cに係止される。
更に上型が下死点位置まで下降するに従って端縁Gaがショルダ部73cに係止された隆起部Gをフランジ刃61のフランジ成形面63と先行刃71の頂部74との間に絞り込みかつフランジ刃61の頂端面62によってベース部Bを下側パンチ51の頂面52に押圧して図8(f)に示すように上向きのフランジFが成形される。
しかる後、上型を下死点から上死点まで上昇する。上型の上昇に伴う上型パッドが上昇してフランジ刃61及び先行刃71がパネルPから離反し、先行刃71は弾性部材に押圧されて、先行刃71に形成された溝部73のショルダ部73cがフランジ刃61の頂端面62から突出した突出位置に復帰する。
このように構成された本実施の形態によると、フランジFaを成形する機構がフランジ刃61及び先行刃71及び先行刃71を付勢する弾性部材により構成され、上型の下降に伴って下降する先行刃71の溝部73が下型パンチ51の頂面52上に載置されたパネルPの隆起部Gの端縁Gaに対向し、かつ下降するフランジ刃61の頂端面62が隆起部Gを押し下げて隆起部Gの端縁Gaが溝部73に係止すると共に隆起部Gをフランジ刃61のフランジ成形面63と先行刃71の頂部74との間に絞り込みフランジFaを成形することから、カム機構等の作動機構が不要であり簡単な構成及び作動で効率的にフランジ成形が可能である。また、カム機構等の作動機構がなくコンパクトに構成されることから、フランジ刃61や先行刃71等の設置に制限されることなく設置位置及び設置個数の自由度が容易に確保できる。また、下型パッドの頂面等に何ら構成部材がなく、フランジFaがベース部Bから上向きに突出成形されることと相俟ってパネルPの搬入及び搬出等の作業性に優れる。
1 プレス金型
2 下型パンチ
5 上型
7 上型パッド
8 頂部
L 基準線
10 上型保持孔
14 付勢手段保持孔
21、61 フランジ刃
24、62 頂端面
25 内孔(フランジ成形面)
26 コーナ部
31 パンチ
35、71 先行刃
36、72 基部
37、73 溝部
37a、73a テーパ面
37b、73b 底面
37c、73c ショルダ部
38 頂部
39 頂端
50 プレス型
63 フランジ成形面
P パネル
B ベース部
D 隆起部
Da 端縁
E 孔
F、Fa フランジ
G 隆起部
Ga 端縁

Claims (4)

  1. 下型に設けられた下型パンチ及び下型に対向配置されて上下動する上型に設けられたフランジ刃と先行刃を備え、下型パンチの頂面上に載置されたパネルに前記上型の下降により前記フランジ刃及び先行刃によってフランジを成形するプレス加工方法であって、
    前記フランジ刃は、前記下型パンチの頂面に対向する頂端面及び該頂端面にコーナ部を介して連続して上型の上下動方向と同方向に延在するフランジ成形面とを有し、
    前記先行刃は、溝部及び該溝部に連続形成されてフランジ成形面と隙間を有して対向可能な頂部を有し、
    前記上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルに形成された隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて該隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に該隆起部をフランジ刃のフランジ成形面と先行刃の頂部との間に絞り込みフランジを成形することを特徴とするプレス加工方法。
  2. 下型に設けられた下型パンチ及び下型に対向配置されて上下動する上型に設けられたフランジ刃と先行刃を備え、下型パンチの頂面上に載置されたパネルに前記上型の下降により前記フランジ刃及び先行刃によってフランジを成形するプレス金型であって、
    前記フランジ刃は、前記下型パンチの頂面に対向する頂端面及び該頂端面にコーナ部を介して連続して上型の上下動方向と同方向に延在するフランジ成形面とを有し、
    前記先行刃は、溝部及び該溝部に連続形成されてフランジ成形面と隙間を有して対向可能な頂部を有し、
    前記上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルに形成された隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて該隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に該隆起部をフランジ刃のフランジ成形面と先行刃の頂部との間に絞り込みフランジを成形することを特徴とするプレス金型。
  3. 前記フランジ成形面は、フランジ刃に形成された円筒状の内孔であって、
    前記溝部は環状溝状で頂部は前記内孔と隙間を有して対向可能な円柱状であり、
    前記上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルの隆起部に形成された孔に進入して隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて該隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に該隆起部をフランジ刃の内孔と先行刃の頂部との間に絞り込み円筒状のフランジを成形することを特徴とする請求項2に記載のプレス金型。
  4. 前記フランジ成形面は、上型の上下動方向と同一方向に延在する平面状であって、前記溝部は前記フランジ成形面と対向して延在する凹溝状で、かつ頂部は前記フランジ成形面と隙間を有して対向可能であり、
    前記上型の下降に伴って下降する先行刃の溝部が下型パンチの頂面上に載置されたパネルに形成された隆起部の端縁に対向し、かつ下降するフランジ刃の頂端面が隆起部を押し下げて該隆起部の端縁が前記溝部に係止すると共に該隆起部をフランジ刃のフランジ成形面と先行刃の頂部との間に絞り込みフランジを成形することを特徴とする請求項2に記載のプレス金型。
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