JP5878582B2 - タイヤ内発電装置 - Google Patents
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Description
例えば、発電体を螺旋状に摺動させることで磁石とコイルで発電させる技術(特許文献1等参照)、回転錘を回転させて発電させる技術(特許文献2等参照)などが知られている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、高電力を得ることができるタイヤ内発電装置を提供する。
回転磁石は、コイル部に対向する面とは反対側の面にヨークを備えたので、コイル巻体の筒内を通過する磁束φの磁束密度を大きくでき、高電力を得ることができる。
回転磁石の偶数数分の領域の数は、6であるので、コイル巻体の筒内を通過する磁束φの向きが変化する速度を早くできることと磁束密度の大きさとのバランスが良くなり、高電力を得ることができる。
回転磁石の偶数数分の各領域は、周方向に沿って等分割された領域であるので、回転磁石の回転により連続して一定の高電力を得ることができる。
コイル部のコイル巻体の数と回転磁石の偶数数分の領域の数とが同じであり、コイル巻体は、筒の中心線に直交する断面形状が領域の形状と同じ形状に形成され、当該コイル巻体が回転中心線の周りに配置され、各コイル巻体の筒の両端と2つの回転磁石の相対向する各領域とを1対1で対応するように対向させた場合に、コイル巻体の筒の中心線と回転磁石の領域の中心とを一致させたので、複数のコイル巻体の筒内を通過する磁束φの向きが変化する速度を早くでき、高電力を得ることができる。
回転錘が、各回転磁石のコイル部と対向する面とは反対側の面側にそれぞれ設けられ、当該回転磁石及び回転錘のセットがコイル部を中心として左右対称に設けられたので、回転磁石及び回転錘の回転のバランスが良くなり、故障を低減できる。
回転錘及び回転磁石が、1本の回転軸に取付けられ、回転軸の両端が、トレッド面の裏面にベースを介して固定された回転軸支持部材に回転可能に支持されたので、互いに対向して回転する2つの回転磁石を、互いに異なる磁極に形成された領域同士が対向する状態に常に正確に維持でき、磁束の乱れを防止でき、発電効率が高くなる。
本発明に係るタイヤ内発電装置によれば、タイヤ気室内に取付けられるタイヤ内発電装置において、回転軸に取付けられ回転中心と重心とが異なるように少なくとも一部が磁石により形成されて車両走行時のタイヤに加わる力の変化に応じて回転する回転体と、回転により互いに対向する2つの回転体の磁石間に位置されて当該磁石との電磁誘導作用により電圧を発生するコイル部とを備え、コイル部は、回転により互いに対向する磁石の互いに異なる磁極間で発生する磁束が通る空間を取り囲む筒形状にコイルが巻回されたコイル巻体を備え、タイヤ気室内においてトレッド面の裏面に相当する位置にベースを介して取付けられ、回転体の回転軸の両端がベースに設けられた回転軸支持部材に回転可能に支持されて回転体の回転軸がタイヤの幅方向に延長するように設けられたので、回転体が回転することで、コイル巻体の筒内の空間を通過する磁束φの向きが変化するので、高電力を得ることができる。また、回転体と磁石とを別々に備えた構成と比べて、部品点数を削減できるので、小型軽量化が図れる。また、回転体の回転軸が、タイヤの幅方向に延長するようにトレッド面の裏面に取付けられていることで、車両走行時のタイヤに加わる遠心力の変化と周方向加速度の変化に応じて回転錘が回転しやすくなったり、車両走行時のタイヤに加わる遠心力の変化と周方向加速度の変化に応じて回転体が回転しやすくなる。よって、高電力を得ることができる。
回転体の回転中心を通る平面で回転体を2分割して回転体の慣性モーメントが最大となるよう分割した場合の慣性モーメント(Imax)が、回転体の全慣性モーメント(Itotal)の80%以上としたので、回転体の偏心度を大きくできてタイヤ接地時に回転体が大きな周方向加速度を取り込めるようになって、回転体が回転しやすくなり、コイル巻体の筒内の空間を通過する磁束φの向きが変化する速度がより速くなるので、高電力を得ることができ、また、効率的に連続発電が可能となり、発電量を増加させることができる。
回転体が、回転体の回転方向に沿って配置された複数の異なる磁極の磁石を備えたので、磁極変化点が多くなり、回転体が回転することで、コイル巻体の筒内の空間を通過する磁束φの向きが変化する速度がより速くなるので、高電力を得ることができる。
回転体の磁石は、コイル部に対向する面とは反対側の面にヨークを備えたので、磁石内での自己完結の磁界発生状態を抑制できてコイル巻体の筒内を通過する磁束φの磁束密度を大きくでき、高電力を得ることができる。
コイル巻体が、回転体の磁石の回転軌跡の投影部分に設けられたので、コイル巻体の筒内を通過する磁束φの磁束密度を大きくでき、高電力を得ることができる。
コイル巻体の筒の断面の外周形状と回転体の磁石の断面の外周形状とが同じ形状に形成され、回転体の回転により、磁石の断面の中心線とコイル巻体の筒の断面の中心線とが一致した場合に、コイル巻体の断面の外周の長さが回転体の磁石の断面の外周の長さ以下である構成としたので、コイル巻体の抵抗を小さくでき、発電効率が高くなる。
コイル巻体を複数備え、コイル巻体毎に整流回路及び充電回路を設けたことにより、充電量を多くできる。
2つの回転体の磁石がコイル部を中心として対称な形状に形成されるとともに、これら2つの回転体が1本の回転軸に取付けられ、2つの回転体の磁石がコイル部を中心として対称な形状で対向した状態に維持されて回転体と回転軸とが一緒に回転可能に構成されたことにより、コイル部に対して安定した磁界を供給できるので、発電効率を高めることができる。
回転体のすべてが磁石により形成された構成としたことで、タイヤ内発電装置全体に対する磁石の割合を大きくでき、コイル巻体の筒内を通過する磁束φの磁束密度を大きくできるので、高電力を得ることができる。
コイル部が、トレッド面の裏面にベースを介して固定されたコイル部固定部材に固定されたので、互いに対向して回転する2つの回転磁石に対するコイル部の位置を正確に維持できたり、互いに対向して回転する2つの回転体の磁石に対するコイル部の位置を正確に維持できる。よって、磁束の乱れを防止できて、発電効率が高くなる。
図1乃至9に基づいて実施形態1を説明する。
図1;2に示すように、本実施形態1に係るタイヤ気室内に取付けられるタイヤ内発電装置1は、ベース2と、2つの回転軸支持部材3;3と、1本の真っ直ぐな回転軸4と、コイル部固定部材5と、コイル部6と、2つの回転磁石7;7と、各回転磁石7;7に設けられた円板状のヨーク(軟磁性体)8;8と、2つの回転錘9;9とを備える。コイル部6より引き出されたコイルの両端は整流回路25に接続される。
コイル部6を挟んで互いに対向する2つの回転磁石7;7は、互いに異なる磁極に形成された領域72;72の面同士が対向する状態を維持して回転するように回転軸4に固定される。
そして、コイル部6を挟んで対向する2つの回転磁石7;7は、対向する扇形状板面同士が互いに異なる磁極となるように回転軸4に固定される。
・タイヤサイズ:225/55R17を用いた。
・トレッド面の裏面における幅方向中央孔部にベース2の他方の面15を接着してタイヤ内発電装置1をタイヤ気室内に取付けた。回転軸4がタイヤの幅方向に延長するように取付けた。トレッド面の裏面から回転軸4までの距離は20mmとした。
・2つの回転磁石7;7間の距離は2mm、回転磁石7の回転中心線Xに沿った方向の板厚は1.5mm、ヨーク8の回転中心線Xに沿った方向の板厚は0.5mmとした。
・コイル部6は、外周径が10mm、中央孔部61の径が4mm、回転中心線Xに沿った方向の厚さが1.5mm、コイルの線径が0.08mm、コイル巻体67の巻数が900回とした。
・回転磁石7は、外周径が10mm、回転中心線Xに沿った方向の板厚が1.5mmとした。
・ヨーク8は、外周径が10mm、回転中心線Xに沿った方向の板厚が0.5mmとした。
・2つの回転磁石7;7間の距離は2mmとし、回転磁石7とコイル部6との間の距離を0.25mmとした。
・回転錘9は、扇の中心角が60°、半径が8mm、重さ7gのものを用いた。
・回転軸は、軸受11と軸受11との間の長さを22mm、軸径を2mmとした。
・車速30km/hから120km/hまでの範囲において10km/h間隔毎の各速度で、蓄電圧が0Vから安定するまで走行させた。
・安定した電圧とデバイスの負荷(R=500Ω)とにより、発電量(W=V2/R)を算出した。
・実施例により得られた車速と発電量との関係を図5に示す。
図10乃至図22に基づいて実施形態2を説明する。尚、実施形態1と実施形態2とで同じ符号の付いている名称の異なる構成要素については、各実施形態においてそれぞれ採用している構成要素と符号との組み合わせを有効なものとする。
図10;図11に示すように、本実施形態2に係るタイヤ気室内に取付けられるタイヤ内発電装置1は、ベース2と、2つの回転軸支持部材3;3と、1本の真っ直ぐな回転軸4と、コイル部固定部材5と、コイル部6と、2つの回転体7;7とを備える。コイル部6の両端は電線23により整流回路18(図13参照)に接続される。ベース2、2つの回転軸支持部材3;3、回転軸4、コイル部固定部材5は、非磁性材料により形成される。ベース2、回転軸支持部材3;3、コイル部固定部材5は、例えば、アクリル樹脂により形成され、回転軸4は、例えば、JIS規格のSUS304により形成される。尚、実施形態2において、説明に用いる、上下、前後、左右の位置関係は、図10において矢印で示した。
ヨーク体71は、扇形状のヨーク面板73と、位置決め孔74と、磁石位置決め板75;75;76とを備える。ヨーク面板73は、扇部73aと扇の要部73bとを備える。ヨーク面板73の扇形状は、扇の2つの半径のなす角度が例えば120°に形成される。位置決め孔74は、ヨーク面板73の扇の要部73bに形成された孔であり、回転軸4のヨーク体位置決め部42の断面正六角形状に対応した正六角形状の孔に形成される。磁石位置決め板75;75は、ヨーク面板73の2つの半径線縁に沿って設けられる。磁石位置決め板76は、ヨーク面板73の円弧線縁に沿って設けられる。磁石位置決め板75;75;76は、ヨーク面板73の一方の面より一方向に突出して、かつ、ヨーク面板73と垂直に設けられる。
ヨーク体71は、鉄、ニッケル、パーマロイ、センダスト、アモルファス金属などの軟磁性体により形成される。
即ち、回転体7が、回転体7の回転方向に沿って配置された複数の異なる磁極の単位扇形状磁石77;77を備えるので、磁極変化点が多くなり、回転体7が回転することで、コイル巻体61の筒内の空間60を通過する磁束φの向きが変化する速度がより速くなるので、高電力を得ることができるようになる。
例えば、磁石位置決め板75;75;76で囲まれた扇部73aの一方の扇面73uの面積と同じ面積の扇面を有した扇形状の磁石72を形成し、扇部73aの一方の扇面73uと磁石72の一方の扇面とが互いに磁力あるいは接着剤などの固定手段で固定されて回転体7が形成される。
即ち、回転体7の磁石72は、コイル部6に対向する面とは反対側の面にヨーク面板73を備え、かつ、磁石72の扇の外周面にヨークとして機能する磁石位置決め板75;75;76を備えた構成としたので、磁石72内で自己完結する磁界発生状態を抑制できてコイル巻体61の筒内の空間60を通過する磁束φの磁束密度を大きくできるので、高電力を得ることができるようになる。
また、ヨーク体71が磁石設置部79を備えるので、磁石72をヨーク体71の決まった位置である磁石設置部79に容易に設置できるので、回転体の製作が容易となり、また、磁石71の位置ずれも防止できるので、コイル部6に安定な磁界を供給できる。
即ち、磁石72に回転軸4への取付部を設けない構成としたので、回転体7がより回転しやすくなるので、コイル巻体61の筒内の空間60を通過する磁束φの向きが変化する速度がより速くなって、高電力を得ることができ、また、効率的に連続発電が可能となり、発電量を増加させることができる。
また、磁石72を偏心錘として利用したので、部品点数を削減できるとともに、磁石72が回転しやすくなるので、高電力を得ることができるとともに発電量を増加させることができるようになる。
そして、回転軸4の端部41;41を回転軸支持部材3の軸受21内に回転可能に挿入した状態で、回転軸支持部材3を屋根板15の上面に接着剤などの固定手段で固定する。
回転軸4の各ヨーク体位置決め部42;42には、各回転体7;7の磁石72;72の扇面同士が向き合うように取付けられる。
実施形態2では、ヨーク体位置決め部42の断面形状及び位置決め孔74の孔形状を正六角形状としたので、磁石72;72の扇面の中心線が一致して磁石72;72の扇面同士が向き合うように磁石72;72を位置決めして回転軸4の各ヨーク体位置決め部42;42に回転体7を取付ける取付作業が容易となる。尚、位置決め孔74の孔形状を、三つ以上の角を備えた角孔とし、ヨーク体位置決め部42の断面形状は角孔に対応した角形状とすれば、当該取付作業が容易となる。
尚、コイル部6の外周を磁石72の外周より大きくした場合、コイル巻体61の巻長さが長くなってコイル巻体61の抵抗が大きくなってしまうので、発電効率が悪くなるが、本実施形態2では、コイル巻体61の筒の断面の外周形状と磁石72の断面の外周形状とが同じ形状に形成され、回転体7の回転により、磁石72の断面の中心線とコイル巻体61の筒の断面の中心線とが一致した場合に、コイル巻体61の断面の外周の長さが磁石72の断面の外周の長さよりも小さく形成された構成としたので、コイル巻体61の抵抗が小さくなり、発電効率が高くなる。
また、回転体7が回転した場合において、回転軸4に沿った方向で単位扇形磁石77の扇面とコイル巻体61の扇形状筒の端部とが対向するように構成され、コイル部6を中心として回転体7;7の磁石72;72が左右対称に位置されるようになるので、コイル部6に対して安定した磁界を供給でき、発電効率を高めることができる。
さらに、ヨーク面板73の扇の要部73bにおける位置決め孔74の孔縁部面46と回転軸4の磁石対応部43の端面45とが接触するように、ヨーク体位置決め部42と位置決め孔74とが嵌め合わされる構成としたので、回転体7の磁石72とコイル部6との間の距離がほぼ一定に保たれ、効率良く、安定に電圧を発生できる。
このように、コイル部6が、タイヤの内面にベース2を介して固定されたコイル部固定部材5に固定された構成としたので、互いに対向して回転する2つの回転体7;7に対するコイル部6の位置を正確に維持でき、磁束φの乱れを防止できて、発電効率が高くなる。
また、回転軸4を、タイヤの幅方向に延長するようにトレッド面の裏面に取付けることにより、車両走行時のタイヤに加わる遠心力の変化と周方向加速度の変化に応じて回転体7が回転しやすくなり、高電力を得ることができるとともに発電量を増加させることができるようになる。
・タイヤサイズ;225/55R17を用いた。
・トレッド面の裏面における幅方向中央部にベース2の裏面11aを接着してタイヤ内発電装置1をタイヤ気室内に取付けた。回転軸4がタイヤの幅方向に延長するように取付けた。トレッド面の裏面から回転軸4までの距離は20mmとした。
・回転軸4は、全長の寸法が22.5mm、軸補強部44の長さ寸法が3mm、磁石対応部43の長さ寸法が4mm、ヨーク体位置決め部42の長さ寸法が3.25mm、端部41の長さが2.5mm、軸補強部44の径寸法が3.5mm、磁石対応部43の径寸法が2.5mm、ヨーク体位置決め部42の最大径寸法が2.5mm、端部41の径寸法が2mmのものを用いた。
・ヨーク体71は、ヨーク面板73の扇の要73x(回転体7の回転中心)からヨーク面板73の円弧線縁に沿って設けられた磁石位置決め板76の内面76aまでの距離である扇の内寸法が9mm、ヨーク面板73の扇の要73xから磁石位置決め板76の外面76bまでの距離である扇の外寸法が9.5mm、ヨーク面板73の2つの半径線縁に沿って設けられた2つの磁石位置決め板75;75の内面75aと内面75aとのなす角度が120°のものを用いた。また、図12に示すように、磁石位置決め板75;75;76の幅寸法aを3mm、ヨーク面板73の幅寸法bを1mmとした。
・単位扇形状磁石77は、扇の要の円弧の内径が4mm、扇の外径が18mm、厚さ4mm、重さ235gのネオジウム磁石を用いた。
・コイル巻体61は、扇の要の円弧の内径が内径5mm、扇の外径が18mm、筒の全長が2mm、コイルの線径が0.08mm、巻数が500回のものを用いた。
・尚、形態2で説明するImax/Itotalの値を0.97とした。
・タイヤ内発電装置1は、電気回路群22を含めて全体で13gのものを用いた。
・車速30km/hから80km/hまでの範囲において10km/h間隔毎の各速度で、蓄電圧が0Vから安定するまで走行させた。
・安定した電圧とデバイスの負荷(R=300Ω)とにより、発電量(W=V2/R)を算出した。
・実施例により得られた車速と発電量との関係を図15に示す。
図17に、Imax/Itotalの値を、0.5、0.65、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、0.98、1.0とした複数種類の回転体7を作成し、回転体7の慣性モーメント比Ixの違いによる発電量を実験した。尚、Imax/Itotalの値が1.0というのは、回転体7の回転中心90を通る平面91で回転体7が2分割されずに回転体7のすべてが平面91で区切られた一方側にのみ位置する状態である。図17から、慣性モーメント比Ixが0.8以上の回転体7を用いれば、回転体7の偏心度を大きくできてタイヤ接地時に回転体7が大きな周方向加速度を取り込めるようになって、回転体7が回転しやすくなり、高電力を得ることができるとともに発電量を増加させることができることがわかった。
回転軸4は、両端部41;41と、ヨーク体位置決め部と、軸補強部44とを備えた断面円形状の軸により形成される。回転軸4のヨーク体位置決め部は、端部41と軸補強部44との間に位置する軸部43Aの周面より突出する突起42Aにより形成される。突起42Aは、例えば、軸部43Aの周面における上述した磁石対応部43の端面45に相当する位置より軸部43Aの回転中心線と直交する方向に突出するピンにより形成される。軸部43Aの軸径は、端部41の軸径よりも大きく、軸補強部44の軸径よりも小さい。
ヨーク体71は、突起42Aが嵌め込まれる係合溝74Aを備える。ヨーク体71は、扇の要部73bの外周縁73fより磁石位置決め板75;75;76と同じ方向に立ち上がって磁石位置決め板75;75と連接する湾曲板75Aを備える。そして、係合溝74Aは、湾曲板75Aの立ち上がり端75tから扇の要部73bの外周縁73f側に向けて延長し、要部73bの外周縁73f側で行き止りとなった溝により形成される。
従って、磁石位置決め板75;75;76に囲まれた磁石設置部79に磁石72が設置された状態において、磁石72の湾曲切欠部80と湾曲板75Aの内壁面75uとで軸部43Aを嵌合支持する筒孔74Cが形成される。
ヨーク体71の扇の要部73bは、軸部43Aが嵌合状態に貫通可能な円孔により形成された位置決め孔74Bを有する。
筒孔74Cの中心と位置決め孔74Bの中心とが一致し、筒孔74Cの孔径と位置決め孔74Bの孔径とが同径に形成される。
以上の構成において、回転軸4が端部41側から筒孔74C及び位置決め孔74Bに通されて、突起42Aが係合溝74Aに挿入され、突起42Aと係合溝74Aの行き止り壁74eとが衝突し、軸部43Aが筒孔74Cに嵌合支持される。
以上により、回転体7が回転軸4に取付けられる。
6 コイル部、7 回転磁石(実施形態1)、7 回転体(実施形態2)、
8 ヨーク、9 回転錘、18 整流回路、19 充電回路、60 空間、
61 コイル巻体(実施形態2)、67 コイル巻体(実施形態1)、
71 ヨーク体、72 領域(実施形態1)、72 磁石(実施形態2)、
73 ヨーク面板、73a 扇部、73b 扇の要部、74 取付孔、
75,76 磁石位置決め板、79 磁石設置部、80 湾曲切欠部、
X 回転中心線。
Claims (17)
- タイヤ気室内に取付けられるタイヤ内発電装置において、
車両走行時のタイヤに加わる遠心力の変化と周方向加速度の変化に応じて回転する回転磁石及び回転錘と、互いに対向する2つの回転磁石の間に位置されて回転磁石との電磁誘導作用により電圧を発生するコイル部とを備え、
回転磁石及び回転錘は回転中心線が同じであり、
回転錘は、重心と回転中心線とが異なるように形成され、
回転磁石は、回転中心線と直交する面が回転中心線の周りを1周する周方向に沿って隣り合う偶数数分の領域を備え、当該互いに隣り合う領域が互いに異なる磁極に形成され、
互いに対向する2つの回転磁石は、互いに異なる磁極に形成された領域同士が対向する状態を維持して回転するように構成され、
コイル部は、回転する2つの回転磁石の互いに異なる磁極間で発生する磁束が通る空間を取り囲む筒形状にコイルが巻回されたコイル巻体を備え、
タイヤ気室内においてトレッド面の裏面に相当する位置にベースを介して取付けられ、回転錘及び回転磁石の回転軸の両端がベースに設けられた回転軸支持部材に回転可能に支持されて回転錘及び回転磁石の回転軸がタイヤの幅方向に延長するように設けられたことを特徴とするタイヤ内発電装置。 - 回転磁石は、コイル部に対向する面とは反対側の面にヨークを備えたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ内発電装置。
- 回転磁石の偶数数分の領域の数は、6であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタイヤ内発電装置。
- 回転磁石の偶数数分の各領域は、周方向に沿って等分割された領域であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
- コイル部のコイル巻体の数と回転磁石の偶数数分の領域の数とが同じであり、コイル巻体は、筒の中心線に直交する断面形状が領域の形状と同じ形状に形成され、当該コイル巻体が回転中心線の周りに配置され、各コイル巻体の筒の両端と2つの回転磁石の相対向する各領域とを1対1で対応するように対向させた場合に、コイル巻体の筒の中心線と回転磁石の領域の中心とを一致させたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
- 回転錘が、各回転磁石のコイル部と対向する面とは反対側の面側にそれぞれ設けられ、当該回転磁石及び回転錘のセットがコイル部を中心として左右対称に設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
- 回転錘及び回転磁石が、1本の回転軸に取付けられ、回転軸の両端が、トレッド面の裏面にベースを介して固定された回転軸支持部材に回転可能に支持されたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
- タイヤ気室内に取付けられるタイヤ内発電装置において、
回転軸に取付けられ回転中心と重心とが異なるように少なくとも一部が磁石により形成されて車両走行時のタイヤに加わる力の変化に応じて回転する回転体と、回転により互いに対向する2つの回転体の磁石間に位置されて当該磁石との電磁誘導作用により電圧を発生するコイル部とを備え、コイル部は、回転により互いに対向する磁石の互いに異なる磁極間で発生する磁束が通る空間を取り囲む筒形状にコイルが巻回されたコイル巻体を備え、
タイヤ気室内においてトレッド面の裏面に相当する位置にベースを介して取付けられ、回転体の回転軸の両端がベースに設けられた回転軸支持部材に回転可能に支持されて回転体の回転軸がタイヤの幅方向に延長するように設けられたことを特徴とするタイヤ内発電装置。 - 回転体の回転中心を通る平面で回転体を2分割して回転体の慣性モーメントが最大となるよう分割した場合の慣性モーメント(Imax)が、回転体の全慣性モーメント(Itotal)の80%以上であることを特徴とする請求項8に記載のタイヤ内発電装置。
- 回転体が、回転体の回転方向に沿って配置された複数の異なる磁極の磁石を備えたことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のタイヤ内発電装置。
- 回転体の磁石は、コイル部に対向する面とは反対側の面にヨークを備えたことを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
- コイル巻体が、回転体の磁石の回転軌跡の投影部分に設けられたことを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
- コイル巻体の筒の断面の外周形状と回転体の磁石の断面の外周形状とが同じ形状に形成され、回転体の回転により、磁石の断面の中心線とコイル巻体の筒の断面の中心線とが一致した場合に、コイル巻体の断面の外周の長さが回転体の磁石の断面の外周の長さ以下であることを特徴とする請求項12に記載のタイヤ内発電装置。
- コイル巻体を複数備え、コイル巻体毎に整流回路及び充電回路を設けたことを特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
- 2つの回転体の磁石がコイル部を中心として対称な形状に形成されるとともに、これら2つの回転体が1本の回転軸に取付けられ、2つの回転体の磁石がコイル部を中心として対称な形状で対向した状態に維持されて回転体と回転軸とが一緒に回転可能に構成されたことを特徴とする請求項8乃至請求項14のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
- 回転体のすべてが磁石により形成されたことを特徴とする請求項8乃至請求項15のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
- コイル部が、トレッド面の裏面にベースを介して固定されたコイル部固定部材に固定されたことを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか一項に記載のタイヤ内発電装置。
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