JP5878352B2 - ヒートシンク - Google Patents

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Description

本発明は、発熱体の熱を放熱するためのヒートシンクに関する。
従来、電子機器や空調機器などに用いられる半導体素子などの発熱体からの熱を効率よく放熱するために、発熱体にヒートシンクを取り付けて空冷或いは水冷することが知られている。
発熱体の発熱量が増大する傾向にある近年では、更なる放熱性能の向上が望まれており、ピンフィンタイプのヒートシンクを発熱体に取り付け、水冷によって発熱体の放熱を行うことによってその対応がなされている。
このようなピンフィンタイプのヒートシンクには、断面形状が正六角形の複数のフィンを立設して配列したもの、垂直方向の放熱面が風向き方向に対して斜めに設けられたピンフィンからなるものが開示されている(例えば、特許文献1、2)。
特許第3840970号公報 特開平7−221228号公報
しかしながら、同一形状の多角形或いは丸形の複数のフィンを用いる従来のピンフィンタイプのヒートシンクでは、流体の流路内に設置した場合に、流路側壁に面したフィンと流路側壁との隙間に流体が優先的に流れてしまい、流路の中ほどの流体流量が減少して流体流量が不均一になることで、流路内の放熱性能が低下してしまうことがあった。
本発明は、上述した技術背景に鑑み、発熱体を充分に放熱することができるヒートシンクの提供を目的とする。
即ち、本発明は下記[1]〜[5]に記載の構成を有する。
[1] 冷却用流体の流れ方向に平行する2つの側壁間に配置され、発熱体を前記冷却用流体によって冷却するヒートシンクであって、
ベース板と、
前記ベース板の中央部に千鳥状に立設された複数の第1のピンフィンと、
前記ベース板の前記側壁に隣接する両側部にそれぞれ一列ずつ立設された複数の第2のピンフィンと、を有し、
前記第1のピンフィンは、横断面が四角形で形成され、対角位置の一対の角部が上下流れ方向に向くように配置され、
前記第2のピンフィンは、横断面が三角形或いは五角形で形成され、横断面積が前記第1のピンフィンの横断面積よりも小さくなるよう形成されることを特徴とするヒートシンク。
[2] 前記第1のピンフィンは、各辺が隣接する第1のピンフィンの辺の延長線上に位置するように配置され、
隣接する前記第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離が等しくなるように配置されることを特徴とする前項1に記載のヒートシンク。
[3] 前記第2のピンフィンは、前記ベース板の中央部側の2辺が、隣接する前記第1のピンフィンの辺の延長線上に位置するように配置され、
前記第2のピンフィンと隣接する前記第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離は、隣接する前記第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離と等しくなるように設定されることを特徴とする前項2に記載のヒートシンク。
[4] 前記第2のピンフィンは、前記側壁に平行する辺を有し、
前記第2のピンフィンの前記側壁に平行する辺と前記側壁との垂直距離は、前記第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離よりも短くなるように設定されることを特徴とする前項2または3に記載のヒートシンク。
[5] 前記第2のピンフィンの横断面積は、前記第1のピンフィンの横断面積の24%〜87.5%の範囲内であることを特徴とする前項1〜4の何れかに記載のヒートシンク。
上記[1]に記載の発明によれば、横断面が四角形で形成された複数の第1のピンフィンの対角位置の一対の角部が上下流れ方向に向くように配置されるので、流体の流れを堰き止めることがなく圧力損失を低減することができる。また、第1のピンフィンがベース板に千鳥状に立設されているので、上流側に配置された第1のピンフィンによって下流側の第1のピンフィンへの流体の流れが阻害されることがなく、流体の流れの効率がよく放熱性を向上させることができる。
さらに、横断面が三角形或いは五角形で形成され、第1のピンフィンよりも横断面積が小さくなるように形成された複数の第2のピンフィンが、側壁に隣接する両側部にそれぞれ一列ずつ立設して配置されるので、側壁と第2のピンフィンとの隙間への流体の流れ込みを低減させることができ、ヒートシンク全体の流速を一定にすることができる。ヒートシンク全体の流速が一定となることでヒートシンク全体の放熱性能が向上し、発熱量の高い発熱体をヒートシンクの端部にまで配置することができるようになるのでヒートシンクを小型化することができる。
上記[2]に記載の発明によれば、第1のピンフィンは、各辺が隣接する第1のピンフィンの辺の延長線上に配置され、隣接する第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離が等しくなるように配置されるので、第1のピンフィン間の流体の流速をより一定とすることができ、放熱性能をより向上させることができる。
上記[3]に記載の発明によれば、第2のピンフィンは、ベース板の中央部側の2辺が、隣接する第1のピンフィンの辺の延長線上に位置するように配置され、第2のピンフィンの辺と隣接する第1のピンフィンの対向する辺の垂直距離が、第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離と等しくなるように設定されるので、第1のピンフィン間の流体の流速及び第2のピンフィンと第1のピンフィン間の流体の流速を等しくすることができ、ヒートシンクの中央付近と端部付近との放熱性能の差異を解消することができる。
上記[4]に記載の発明によれば、第2のピンフィンの側壁に平行する辺と側壁との垂直距離が、第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離よりも短くなるように設定されるので、第2のピンフィンと側壁との隙間への流体の流れ込みを抑制することができ、第1のピンフィンが設けられるヒートシンク中央付近の流速の低下を防止することができる。
上記[5]に記載の発明によれば、第2のピンフィンの横断面積が、第1のピンフィンの横断面積の24%〜87.5%の範囲内で設定されることによって、第2のピンフィンと側壁との隙間に流れる流体の流速と第1のピンフィン間に流れる流体の流速とを等しくすることができ、放熱性能をより向上させることができる。
本発明に係るヒートシンクにおける流体の流路を示す説明図である。 図1に係るヒートシンクのX−Xにおける断面図である。 図1に係るヒートシンクの要部の説明図である。 図1に係るヒートシンクの第2のピンフィンと側壁との垂直距離Wに応じた流体の流速分布図である。 図1に係るヒートシンクの第2のピンフィンの横断面積Sに応じた横断面形状を示す説明図である。 図1に係るヒートシンクの第2のピンフィンの横断面積Sに応じた流体の流速分布図である。 図1に係るヒートシンクと従来のヒートシンクとの流体の流速比較における形状説明図及び流速分布図である。 本発明の別実施形態に係るヒートシンクのピンフィンの高さ方向断面図である。
以下、本発明の各実施形態におけるヒートシンク1について説明する。
図1は、本発明に係るヒートシンク1における流体の流路Pを示す説明図、図2は、図1に係るヒートシンク1のX−Xにおける断面図、図3は、図1のヒートシンク1の要部の説明図、図4は、図1に係るヒートシンク1の第2のピンフィン3と側壁4との垂直距離Wに応じた流体の流速分布図、図5は、図1に係るヒートシンク1の第2のピンフィン3の横断面積Sに応じた横断面形状を示す説明図、図6は、図1に係るヒートシンク1の第2のピンフィン3の横断面積Sに応じた流体の流速分布図、図7は、図1に係るヒートシンク1と従来のヒートシンク1との流体の流速比較における形状説明図及び流速分布図である。
ヒートシンク1は、発熱体10を冷却用流体Fによって冷却するための部品であり、ベース板5と、ベース板5から立ち上がった側壁4と、を有し、アルミニウム、銅などの放熱特性が比較的高い金属からなり、例えば、押し出し成形によって製造される。
(ピンフィンについて)
ベース板5には、例えば水などの液体である冷却用流体Fの流れ方向に平行する2つの側壁4間に、複数の第1のピンフィン2及び複数の第2のピンフィン3が立設されている。
冷却用流体Fが、整列して配置された突起状の第1のピンフィン2間及び第2のピンフィン3間を流れることによって発熱体10が冷却される。
具体的には、ヒートシンク1は、ベース板5の対向面となる天板(図示しない)を有して密閉容器状に形成され、密閉容器の内側のベース板5に第1のピンフィン2及び第2のピンフィン3が立設されている。
ヒートシンク1の密閉容器内部は冷却用流体Fの流路Pとなり、ヒートシンク1の内部に流入された冷却用流体Fの流れ方向は、矢印で示す図面向かって左側から右側方向である。以降の説明においても同様に、冷却用流体Fの流れ方向は、図面向かって左側から右側方向である。
発熱体10が、ベース板5における第1のピンフィン2及び第2のピンフィン3が立設された面の裏面、即ち、ヒートシンク1の表面に取り付けられることで、発熱体10から発生した熱が放熱されるように構成されている。
第1のピンフィン2及び第2のピンフィン3は、それぞれ横断面の形状が異なる形状に形成されている。
(第1のピンフィン)
第1のピンフィン2は、長さ方向の横断面形状が四角形で形成されてなる。
第1のピンフィン2の横断面は、四角形の中でも、鋭角の角を有する四角形で形成され、特に、ひし形であることが好ましい。
以降では、第1のピンフィン2の横断面がひし形である場合について説明する。
第1のピンフィン2は、鋭角の角部aが冷却用流体Fの流れの上流側に位置し、鋭角の角aの対角線が冷却用流体Fの流れ方向に平行になるように、ベース板5の中央部に千鳥状に立設される。
第1のピンフィン2の辺21,22の延長線上には、隣接する第1のピンフィン2の辺21,22が位置するように配置されている。
横断面が四角形で形成されてなる複数の第1のピンフィン2の対角位置の一対の角部aが上下流れ方向に向くように配置されることにより、流体の流れを堰き止めることがなく圧力損失を低減することができる。また、第1のピンフィン2がベース板5に千鳥状に立設されていることにより、上流側に配置された第1のピンフィン2によって下流側の第1のピンフィン2への流体の流れが阻害されることがなく、流体の流れの効率がよく放熱性を向上させることができる。
隣接する第1のピンフィン2の対向する辺21同士の垂直距離d1が等しくなるように複数の第1のピンフィン2が配置されて、第1のピンフィン群Aが形成されている。
(第2のピンフィン)
第2のピンフィン3は、冷却用流体Fの流れ方向に平行する2つの側壁4に隣接してそれぞれ一列ずつ立設されている。
両側壁4に沿って複数の第2のピンフィン3が整列配置されてなる第2のピンフィン群Bは、ベース板5の内側に配置されてなる第1のピンフィン群Aを挟み込むような配置で構成されている。
第2のピンフィン3は、長さ方向の断面形状が三角形或いは五角形で形成されてなり、その横断面積が第1のピンフィン2の横断面積よりも小さくなるよう形成される。
また、冷却用流体Fの流れ方向に直交する方向の断面長さは、第1のピンフィン2の断面長さL1よりも第2のピンフィン3の断面長さL2の方が短くなるように設定されている。
以降では、第2のピンフィン3は、第1のピンフィン2の横断面形状の一部を欠いた形状で、隣接する第1のピンフィン2の辺21と平行な2辺31,32を有し、横断面が三角形で形成されたものとして説明する。
ベース板5の中央部側の第2のピンフィン3の2辺31,32が、隣接する第1のピンフィン2の辺21の延長線上に配置されている。
第2のピンフィン3の2辺31,32と、この2辺31,32にそれぞれ隣接する第1のピンフィン2の対向する辺22の垂直距離d2は、第1のピンフィン2の対向する辺21同士の垂直距離d1と等しくなるようにそれぞれ設定される。
第2のピンフィン3は、ベース板5の中央部側の2辺31,32が、隣接する第1のピンフィン2の辺21の延長線上に位置するように配置され、第2のピンフィン3の辺31,32と隣接する第1のピンフィン2の対向する辺22との垂直距離d2が、第1のピンフィン2の対向する辺21同士の垂直距離d1と等しくなるように設定されるので、第1のピンフィン2間の流体の流速及び第2のピンフィン3と第1のピンフィン2間の流体の流速を等しくすることができ、ヒートシンク1の中央付近と端部付近との放熱性能の差異を解消することができる。
尚、ヒートシンク1の中央付近とは、両側壁4の間に設けられた第1のピンフィン群Aの一部及び一帯を含むものとして定義する。
第2のピンフィン3は、側壁4に平行する辺33を有しており、第2のピンフィン3の側壁4に平行する辺33と側壁4との垂直距離Wは、第1のピンフィン2の対向する辺21同士の垂直距離d1よりも短くなるように設定される。
また、第2のピンフィン3の横断面積Sは、第1のピンフィン2の横断面積の24%〜87.5%の範囲内に設定される。
尚、第2のピンフィン3の横断面積Sとは、第1のピンフィン2の横断面積に対する比率で示されるものである。
<垂直距離Wに応じた流速測定結果>
第2のピンフィン3の側壁4に平行する辺33と側壁4との垂直距離Wの設定を変化させて冷却用流体Fの流速変化の測定を行ったところ、第2のピンフィン3の側壁4に平行する辺33と側壁4との垂直距離Wの設定によって、ヒートシンク1全体の流体流速にばらつきが見られた。
本測定において、冷却用流体Fが流入されたヒートシンク1の上流側の流速は、0.5m/sに設定する。以降における測定においても、上流側の流速は同一である。
第1のピンフィン2は、横断面がひし形に形成されてなり、対向する辺21,22同士の垂直距離が何れも約1.5mm、鋭角となる角部aが約60°に形成されている。
隣接する第1のピンフィン2の対向する辺21同士の垂直距離d1は、約1.0mmに設定され、全ての隣接する第1のピンフィン2の対向する辺21同士の垂直距離d1が等しくなるように、ベース板5の中央部に千鳥状に立設されている。
第1のピンフィン2は、各辺21、22が隣接する第1のピンフィン2の辺21,22の延長線上に配置され、隣接する第1のピンフィン2の対向する辺21同士の垂直距離d1が等しくなるように配置されることによって、第1のピンフィン2間の流体の流速をより一定とすることができ、放熱性能をより向上させることができる。
第2のピンフィン3は、ベース板5の中央部側に、隣接する第1のピンフィン2の辺22と平行な2辺31,32を有し、この2辺31,32と隣接する第1のピンフィン2の辺22との垂直距離d2は、第1のピンフィン2の辺21同士の垂直距離d1と等しい約1.0mmに設定される。
第1のピンフィン2及び第2のピンフィン3は、ベース板5上に約11mm×18mmの範囲で立設されている。
図4の流路内の流速分布を示す流速分布図は、流路内を流れる冷却用流体Fの垂直距離Wに応じた流速測定結果である。
また、表1には、垂直距離Wが0.1mmの時に放熱性能の割合を100とした場合に、垂直距離Wの設定の変化に応じた放熱性能の割合を示している。
図4から明らかなように、第2のピンフィン3の側壁4に平行する辺33と側壁4との垂直距離Wが大きくなるほど、第2のピンフィン3と側壁4との隙間6の流速が上昇し、ヒートシンク1の中央付近の第1のピンフィン群Aの流速が低下している。
これは、第2のピンフィン3と側壁4との隙間6へ流体が流れ込んでいることから生じるものと考えられる。
例えば、垂直距離Wが0.1mmと1.5mmの場合で比較すると、第1のピンフィン群Aの上流側における流速は、垂直距離Wが0.1mmに設定された隙間6への流れ込み量が小さい場合の方が早くなっている。
表1に示すように、垂直距離Wが0.5mmを超えると、放熱性能は約10%低下し、垂直距離が1.0mmを超えると20%以上、垂直距離が1.5mmで30%以上放熱性能が低下している。
ヒートシンク1全体の流体の流速がばらつくことにより、ヒートシンク1の放熱性能は低下する傾向にある。
本測定結果より、第2のピンフィン3の側壁4に平行する辺33と側壁4との垂直距離Wは、第1のピンフィン2の辺21同士の垂直距離d1よりも短くなるように設定することで、ヒートシンク1全体の流体流速のばらつきを低減させることができ、放熱性能の低下を防止することができることがわかる。
特に、第2のピンフィン3の側壁4に平行する辺33と側壁4との垂直距離Wは、第1のピンフィン2の辺21同士の垂直距離d1の1/2以下に設定されることが好ましい。
このように、第2のピンフィン3の側壁4に平行する辺33と側壁4との垂直距離Wが、第1のピンフィン2の対向する辺21同士の垂直距離d1よりも短くなるように設定されることにより、第2のピンフィン3と側壁4との隙間6への流体の流れ込みを抑制することができ、第1のピンフィン2が設けられるヒートシンク1中央付近の流速の低下を防止することができる。
<横断面積Sに応じた流速測定結果>
第2のピンフィン3の横断面積Sの設定を変化させて冷却用流体Fの流速変化の測定を行ったところ、側壁4に隣接する第2のピンフィン3の横断面積Sの設定によって、ヒートシンク1の流体流速にばらつきが見られた。
図5に示すように、第2のピンフィンの横断面積Sは、第1のピンフィン2の横断面積の2.7%〜96.4%の範囲内で変化させて、横断面形状の異なる第2のピンフィン3を用いた。
本測定におけるヒートシンク1では、上述の垂直距離Wの設定に応じた流体流速の測定に用いたヒートシンク1に対して、第2のピンフィン3の横断面形状及び第2のピンフィン3の側壁4に平行する辺33と側壁4との垂直距離Wが0.5mmに固定されている点で異なるが、その他の構成は共通している。
図6の流路内の流速分布を示す流速分布図は、流路内を流れる冷却用流体Fの第2のピンフィン3の横断面積Sに応じた流速測定結果である。
本測定における第2のピンフィン3の横断面形状は、対角位置の一対の角部aが冷却用流体Fの流れの上下流れ方向に向くように配置された第1のピンフィン2を、側壁4と平行な面を有するように一部切断した形状である。
図6からわかるように、第2のピンフィンの断面積Sが2.7%、12.5%である場合には、第2のピンフィン3の周辺付近において流体流速が低下している箇所が多くみられる。
断面積Sが24%〜87.5%である場合には、第2のピンフィン3の周辺付近における流体流速の低下が解消され、ヒートシンク1の中央付近の第1のピンフィン群Aとほぼ同等の流体流速である。
断面積Sが96.4%である場合は、第2のピンフィン3が大きいため流体の流れの妨げとなり、第2のピンフィン3の下流側周辺で流体流速の低下が生じている。
本測定結果より、第1のピンフィン2の横断面積に基づいた横断面積Sが24%〜87.5%の範囲内に設定された第2のピンフィン3が用いられることが好適であることがわかる。
このように、第2のピンフィン3の横断面積Sが、第1のピンフィン2の横断面積の24%〜87.5%の範囲内で設定されることによって、第2のピンフィン3と側壁4との隙間6に流れる流体の流速と第1のピンフィン2間に流れる流体の流速とを等しくすることができ、放熱性能をより向上させることができる。
<本願発明及び従来発明に係るヒートシンクの流速測定結果>
以降では、本願発明に係るヒートシンク1(以降、「本願例1」と記す。)と従来型ピンフィンタイプのヒートシンク100(以降、「従来例100」と記す。)の冷却用流体Fの流速測定結果について述べる。
図7(a)の左図で示すように、本願例1は、横断面が三角形(横断面積S=50%)で形成される第2のピンフィン3を用い、隣接する側壁4と、側壁4と平行な第2のピンフィン3の辺33との垂直距離Wは約0.5mmに設定した。その他の構成は、上述したヒートシンク1の構成と共通している。
図7(b)の左図で示すように、従来例100には、第1のピンフィン2と同一形状、同一サイズのピンフィンを本願例1の第1のピンフィン群Aと全く同一の配置でベース板5上に設けたものを用いた。
本願例1と従来例100の構成の相違点は、本願例1には、側壁4に隣接した横断面が三角形の第2のピンフィン3を設けているが、従来例100には第2のピンフィン3を設けていないという点のみである。
図7(a)の流体流速分布図で示すように、本願例1では、側壁4付近と中央付近との流体の流速分布がほぼ均一であるのに対し、図7(b)の流体流速分布図で示すように、従来例100では、中央付近の流体の流速と比較して側壁4付近の流速が低下しており、ヒートシンク1全体の流速にばらつきがあることがわかる。
表2は、本願例1の放熱性能を100%、圧力損失を100%とした場合に、従来例100の放熱性能、圧力損失の割合を示したものである。
表2で示されるように、本願例1では、放熱性能及び圧力損失の何れにおいても、従来例100より優れていることは明らかである。
以上説明したように、横断面が三角形或いは五角形で形成され、第1のピンフィン2よりも横断面積が小さくなるように形成された第2のピンフィン3が、側壁4に隣接する両側部にそれぞれ一列ずつ立設して配置されることにより、側壁4と第2のピンフィン3との隙間6への流体の流れ込みを低減させることができ、ヒートシンク1全体の流速を一定にすることができる。ヒートシンク1全体の流速が一定となることでヒートシンク1全体の放熱性能が向上し、発熱量の高い発熱体10をヒートシンク1の端部にまで配置することができるようになるのでヒートシンク1を小型化することができる。
また、第2のピンフィン3によって、流体の流れを妨げることなく、第1のピンフィン群Aが設けられたヒートシンク1の内側へと向かう流路Pが形成されることによっても、側壁4側への流体の流れ込みをより低減させることができる。
上述では、主にベース板5の中央部側に隣接する第1のピンフィン2の辺22と平行な2辺31,32を有し、横断面が三角形の第2のピンフィン3について説明したが、横断面が五角形の場合であっても同様に、第2のピンフィン3は、ベース板5の中央部側の2辺31,32が、隣接する第1のピンフィン2の辺21の延長線上に配置され、隣接する第1のピンフィン2に対向する辺21同士の垂直距離が、隣接する第1のピンフィン2の対向する辺同士の垂直距離と等しくなるように構成されることで、横断面が三角形の場合と同様の効果が生じる。
特に、第2のピンフィン3の横断面が五角形である場合には、隣接する第1のピンフィン2の辺と平行な2辺を有し、一つの角部のみが第1のピンフィン群A側に位置するように構成されることが好ましい。このように構成されることで、流体の流れの妨げを低減した流路を形成することができる。
図2では、第1のピンフィン2及び第2のピンフィン3が側壁4よりも低くなる構成として示しているが、ベース板5に立設された第1のピンフィン2及び第2のピンフィン3が天板まで延びるように構成されているのであってもよく、ヒートシンク1の容器内部に第1のピンフィン2及び第2のピンフィン3が設けられている構成であれば、特に限定されるものではない。
上述した第1のピンフィン2及び第2のピンフィン3が立設されたベース板5及び側壁4は必ずしも一体に形成されるものではなく、ベース板5と側壁4が別体で形成された後に組み立てられるものであってもよい。
また、図8のピンフィンの高さ方向断面図に示すように、ベース板5の中央部に千鳥状に立設された複数の第1のピンフィン2と、ベース板5の両側部にそれぞれ一列ずつ立設された複数の第2のピンフィン3が、ベース板5の上下両面に設けられて構成されるのであってもよい。
ベース板5の上下両面に本願発明が適用され、第1のピンフィン2及び第2のピンフィン3が設けられたベース板5が密閉容器内に設けられることによって、密閉容器内部のベース板5を挟んだ上下に冷却用流体Fの流路Pが形成される。
上述の説明中の数値については、いずれも設計事項であり、実施例に限定されるものではない。
以上説明した実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において具体的構成などを適宜変更設計できることは言うまでもない。
1…ヒートシンク
2…第1のピンフィン
3…第2のピンフィン
4…側壁
5…ベース板
10…発熱体
21,22…(第1のピンフィンの)辺
31〜33…(第2のピンフィンの)辺
F…冷却用流体
d1…(第1のピンフィンの辺同士の)垂直距離
d2…(第2のピンフィンの2辺と隣接する第1のピンフィンの辺との)垂直距離
a…(鋭角となる)角部

Claims (3)

  1. 冷却用流体の流れ方向に平行する2つの側壁間に配置され、発熱体を前記冷却用流体によって冷却するヒートシンクであって、
    ベース板と、
    前記ベース板の中央部に千鳥状に立設された複数の第1のピンフィンと、
    前記ベース板の前記側壁に隣接する両側部にそれぞれ一列ずつ立設された複数の第2のピンフィンと、を有し、
    前記第1のピンフィンは、横断面が四角形で形成され、対角位置の一対の角部が上下流れ方向に向くように配置され、
    前記第2のピンフィンは、横断面が三角形或いは五角形で形成され、横断面積が前記第1のピンフィンの横断面積よりも小さくなるよう形成され
    前記第1のピンフィンは、各辺が隣接する第1のピンフィンの辺の延長線上に位置するように配置され、
    隣接する前記第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離が等しくなるように配置され、
    前記第2のピンフィンは、前記側壁に平行する辺を有し、
    前記第2のピンフィンの前記側壁に平行する辺と前記側壁との垂直距離は、前記第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離よりも短くなるように設定されることを特徴とするヒートシンク。
  2. 前記第2のピンフィンは、前記ベース板の中央部側の2辺が、隣接する前記第1のピンフィンの辺の延長線上に位置するように配置され、
    前記第2のピンフィンと隣接する前記第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離は、隣接する前記第1のピンフィンの対向する辺同士の垂直距離と等しくなるように設定されることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
  3. 前記第2のピンフィンの横断面積は、前記第1のピンフィンの横断面積の24%〜87.5%の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載のヒートシンク。
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