JP5877764B2 - ブーツバンド - Google Patents

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Description

本発明はゴム、樹脂等から成るブーツ等の被締付部材を締め付けることにより被締付部材を相手部材に固定するブーツバンドに関する。
ブーツバンドは例えば、エンジンの駆動力を駆動軸から従動軸に伝達する等速ジョイントに用いられる。等速ジョイントにおいては、動力伝達部分が蛇腹状のブーツによって覆われており、このブーツの内部にグリースが封入されている。ブーツバンドはブーツ両端部の外周に巻き付けられて縮径されることにより、ブーツを締め付けてブーツの内部からグリースが漏れ出ることを防止する。このようなブーツバンドには、締付工具による締め付けが可能なように一対の工具爪が設けられ、一対の工具爪を介して縮径方向の締め付け力を作用させるようになっている。
図8は特許文献1及び特許文献2に記載された従来のブーツバンド1を示す。ブーツバンド1は金属薄板からなるバンド本体3からなり、ブーツ等の被締付部材が内部を貫通するようにリング状に巻回された状態で締め付けが行われる。このようなバンド本体3の巻回に際しては、上下で重なり合う重なり部分を有するように行われることから、バンド本体3は相互に重なり合う外側重なり部4及び内側重なり部5を有している。
図8(a)で示すように、ブーツバンド1の外側重なり部4の先端側には、第1工具爪7が形成される一方、内側重なり部5には第1工具爪7と対となる第2工具爪6が形成されている。これらの一対の工具爪7,6はリング状のバンド本体3を縮径方向に締め付けるための工具爪であり、締付工具の爪部(図示省略)が引っ掛けられる。
第2工具爪6は径方向外側に向かって立ち上がるようにプレス成形されている。この第2工具爪6には第1工具爪7に向かって開放された開口部6bが形成され、開口部6bの外側壁が押え部6aとなっている。一方、外側重なり部4における第1工具爪7よりも先端(自由端)は、平坦状となって延びる端末部14となっており、この端末部14が開口部6bから第2工具爪6に入り込むようになっている。開口部6bに入り込んだ端末部14は押え部6aによって外側から押さえられて径方向外側への浮き上がりが防止される。このように外側重なり部4の先端の端末部14が第2工具爪6に入り込むことにより外側重なり部4の先端(端末部14)が押え部6aによって押さえられるため、締め付け時に外側重なり部4を内側方向に押さえる操作が不要となる。このため縮径方向への締め付け操作だけで締め付けを行うことができ、締め付けを1アクションで行うことができ、作業性の向上を達成することが可能となっている。
従来のブーツバンド1においては、図8(a)で示すように外側重なり部4には複数の係合孔12,13が長さ方向に沿って形成され、内側重なり部5には係合孔12,13に係合する係合爪11が形成されている。係合爪11は外側重なり部4の先端側を向いて傾斜状に立ち上がっている。図8(a)はリング状のバンド本体3が仮止め状態を示し、仮止め状態では係合爪11は外側重なり部4の先端側に位置している先端側係合孔12と係合しており、バンド本体3に対して縮径方向への締め付け力F(図8(b)参照)を作用させることにより、先端側係合孔12が係合爪11を乗り越え、この乗り越えの後、先端側係合孔12に続く後続係合孔13が係合孔11と係合する。この係合によりバンド本体3は被締付部材を締め付ける縮径状態を保持した状態となる。
特開平4−210188号公報 特開2005−3086号公報
従来のブーツバンド1においては、締付工具によって縮径方向の締め付け力Fをバンド本体3に作用させると、締め付けの最終段階で図8(b)で示すように先端側係合孔12が係合爪11の背面11aをスライドしながら係合爪11を乗り越えるように摺動するため、乗り越え抵抗が大きくなる。このためバンド本体3の締め付けの際には大きな締め付け力が必要となる問題がある。
又、被締付部材が小径であって被締付部材に巻き付けられるバンド本体3の曲率半径が小さくなる場合や、締め付けのストロークが大きい場合には、先端側係合孔12が係合爪11の背面11aを乗り越える際の乗り越え抵抗が過大となって、内側重なり部5における係合爪11と第2工具爪6との間に過度の荷重が負荷する。これにより図8(c)で示すように、係合爪11と第2工具爪6との間に座屈16が発生したり、過度の荷重によって係合爪11が座屈する問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、特許文献1及び特許文献2と同様に1アクションでの締め付けを可能とした構造であるのに加え、特許文献1及び特許文献2のような締め付け時の乗り越え動作を不要とし、これにより大きな締め付け力による締め付けを必要とすることがなく、ワンアクションでのスムーズな作業性を達成し、さらに座屈の発生を防止することが可能なブーツバンドを提供することを目的とする。
本発明のブーツバンドは、外側重なり部及び内側重なり部が相互に重なり合ったリング状態となって被締付部材の外周に巻き付けられるバンド本体と、前記外側重なり部の先端側に形成された第1工具爪と、この第1工具爪よりも先端における外側重なり部に形成された端末部と、この端末部が挿入可能となっていると共に挿入された端末部を外側から押える押え部を有して前記内側重なり部に形成され、前記第1工具爪と共にバンド本体を縮径させて締め付ける第2工具爪と、前記第1工具爪よりも内側重なり部側に位置するように前記外側重なり部に形成された長孔からなるガイドスリットと、このガイドスリットの長さ方向の中間部分に立ち上がり状に形成された外側フック爪と、前記内側重なり部に立ち上がり状に形成され、前記ガイドスリット内に挿入されて内部を摺動する内側フック爪とを備え、前記内側フック爪及び外側フック爪は、締め付けによる前記バンド本体の縮径に伴ってすれ違い可能となっていると共に、締め付け解除後の前記バンド本体の戻り動作に伴って相互に係合可能となっていることを特徴とする。
この場合、前記内側フック爪及び外側フック爪は、前記すれ違いの際に相互に接触し、少なくとも何れか一方が相互の逃げ方向に変形可能となっていることが好ましい。
また、前記外側フック爪及び内側フック爪における相手との接触側の端部に、相手に係合しながら食い込む楔面部が形成されていることが好ましい。
又、前記外側フック爪又は内側フック爪の少なくともいずれか一方における相手との接触側の端部に、相手と外れ止め可能に係合する曲げ部が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、バンド本体の締め付けに伴って内側フック爪がガイドスリット内を摺動し、この摺動によってガイドスリットに設けた外側フック爪とすれ違って外側フック爪を通過し、その後の締め付け解除におけるバンド本体の戻り動作に伴って内側フック爪及び外側フック爪が係合してバンド本体の縮径状態がロックされ、バンド本体による被締付部材の締め付けを行うことができる。このような構造では、内側フック爪がガイドスリット内を摺動するための締め付け力だけでバンド本体を縮径状態にロックすることができる。このためバンド本体の締め付けのために、従来のように係合孔が係合爪の背面を乗り越える乗り越え動作が一切不要となり、乗り越え動作を行うための大きな締め付け力を作用させる必要がなくなり、小さな力でバンド本体を締め付けることが可能となる。又、乗り越え動作に起因した過度の荷重がバンド本体に作用しないため、内側重なり部や内側フック爪や外側フック爪に座屈が発生することを防止することができる。
本発明の第1実施形態のブーツバンドを示し、(a)は展開状態の平面図、(b)は側面図である。 バンド本体をリング状態とし、被締付部材への取り付け前の状態を示す斜視図である バンド本体を被締付部材に締め付けた縮径状態を示す斜視図である。 (a)〜(d)はリング状態としたバンド本体を縮径させるときの動作を示す平面図である。 外側フック爪及び内側フック爪の係合状態を示す平面図である。 (a)及び(b)は外側フック爪及び内側フック爪の別の実施形態を示す平面図である。 (a)〜(c)は外側フック爪及び内側フック爪のさらに別の実施形態を示す平面図である。 (a)は従来のブーツバンドを示す断面図、(b)、(c)は従来のブーツバンドの締め付け動作を示す断面図である。
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
図1〜図5は、本発明の一実施形態のブーツバンドを示す。図1〜図3に示すようにブーツバンド31は、金属薄板からなるバンド本体33によって形成されている。
バンド本体33はステンレス等からなる金属薄板がプレス打ち抜きされることにより帯状に形成されており、図1に示す帯状から図2に示すリング状に巻回した状態とされ、このリング状に巻回された状態でブーツ等の被締付部材(図示省略)の締め付けに用いられる。リング状に巻回されたバンド本体33は、相互に重なり合う外側重なり部34及び内側重なり部35が形成され、これらの重なり部34,35を縮径方向(図2の矢印F方向)に引き寄せることにより、被締付部材を締め付けるようになっている。
外側重なり部34の先端側(図1における右端側)には、第1工具爪37が径方向外側に立ち上がるように形成されている。この第1工具爪37よりもさらに先端(右端)である自由端には、平坦状の端末部38が形成されている。端末部38は後述する第2工具爪36に挿入されるように形成されるものである。なお、端末部38は平坦状でなくても良い。
内側重なり部35には、第1工具爪37と対をなす第2工具爪36が形成されている。第2工具爪36は、内側重なり部35に対して径方向外側に立ち上がるように形成されるものであり、バンド本体33のリング状態(図2参照)では外側重なり部34側に延びる押え部36aを有している。押え部36aは内側重なり部35の外側に位置しており、押え部36aと内側重なり部35との間が開口部36bとなっている。バンド本体33のリング状態(図2参照)では、開口部36bは第1工具爪37側が開放された状態となっており、この開放部分から外側重なり部34の端末部38が挿入可能となっている。押え部36aは開口部36bの外側を覆っており、開口部36bに挿入された端末部38を外側から押え付けるように作用する(図3参照)。
このように外側重なり部34の端末部38が内側重なり部35に設けた第2工具爪36の押え部36aに押え付けられることにより、バンド本体33の締め付け時に外側重なり部34の端末部38が浮き上がることがないため、外側重なり部34を内側方向に押さえる操作が不要となる。このため縮径方向への締め付け操作だけで締め付けを行うことができ、締め付けを1アクションで行うことができ、締め付けの作業性が向上する。
以上のバンド本体33において、外側重なり部34にはガイドスリット41及び外側フック爪43が形成され、内側重なり部35には内側フック爪45が形成されている。
ガイドスリット41は第1工具爪37よりも内側重なり部35側に位置するように外側重なり部34に形成されている。図1及び図4に示すように、ガイドスリット41は外側重なり部34の長さ方向に沿って形成された長孔からなり、第1工具爪37側に位置した始端部41aと、内側重なり部35側に位置した終端部41bと、始端部41a及び終端部41bとを連通するスリット本体41cとによって形成されている。スリット本体41cは所定のスリット幅となるように形成されている。又、ガイドスリット41の長さは、バンド本体33がリング状態となり、このリング状態から被締付部材(図示省略)を締め付けるための縮径が可能となるように設定される。この実施形態において、ガイドスリット41の始端部41aにはスリット本体41cよりも幅広の幅広部41dが形成されており、この幅広部41dから内側フック爪45がガイドスリット41に差し込まれて挿入される。
図1に示すように、内側フック爪45は第2工具爪36を挟んだガイドスリット41の反対側に位置するように内側重なり部35の端部(図1における左端部)に形成されている。内側フック爪45は、内側重なり部35に対するプレス切り起こしを行うことにより内側重なり部35から径方向外側に立ち上がるように形成されている。この場合、内側フック爪45はバンド本体33の板厚の寸法よりも大きな高さ寸法となるように内側重なり部35から立ち上がっており、これにより内側フック爪45をガイドスリット41内に挿入したとき、内側フック爪45の頭部45aはガイドスリット41から径方向外側に抜け出た状態となる。図1において、符号46は内側フック爪45を立ち上がり状に形成するために内側重なり部35に設けられた抜き孔である。
内側フック爪45はガイドスリット41内に挿入され、ガイドスリット41内への挿入により、バンド本体33のリング状態が維持される。このリング状態でバンド本体33を縮径方向に締め付けることにより内側フック爪45は始端部41aから終端部41bに向かってガイドスリット41内を摺動する。このように内側フック爪45がガイドスリット41内に挿入されることにより、ガイドスリット41が内側フック爪45の幅方向のガイド機能を行い、相互に重なり合った外側重なり部34及び内側重なり部35が幅方向にずれることを防止できる。このように形成されることにより、内側フック爪45がガイドスリットン41内をスムーズに摺動することができる。
外側フック爪43は外側重なり部34に形成されるものであり、具体的にはガイドスリット41(スリット本体41c)の長さ方向の中間部分に立ち上がり状に形成される。外側フック爪43は外側重なり部34に対してプレス切り起こしを行うことにより、ガイドスリット41の中間部分の一側の端面から径方向外側への立ち上がり状に形成されている。外側フック爪43の立ち上がり高さは、その頭部43aが内側フック爪45の頭部45aと略同じとなるように設定される。図1及び図4において、符号47は外側フック爪43をガイドスリット41に立ち上がり状に形成することにより外側重なり部34に設けられた切り起こし孔である。
この構造のブーツバンド31の被締付部材への締め付けにおいては、図2に示すように内側フック爪45をガイドスリット41内に挿入してバンド本体33をリング状態とし、このリング状態で第1工具爪37及び第2工具爪36に対して矢印Fで示す方向の締め付け力を作用させることにより外側重なり部34及び内側重なり部35を相互に引き寄せてバンド本体33を縮径させる。このバンド本体33の縮径に伴い図4(a)〜(d)に示すように、内側フック爪45はガイドスリット41内を摺動して、ガイドスリット41に形成されている外側フック爪43とすれ違って外側フック爪43を通過する。その後に続くバンド本体33の締め付けにより内側フック爪45はガイドスリット41内を最大締め付け位置(終端部41b)まで移動する。そして最大締め付け位置で締め付け力を解除すると、被締付部材の反力に基づいてバンド本体33が戻り動作し、この戻り動作に伴って内側フック爪45は反締め付け方向に戻り移動して外側フック爪43と相互に係合し、この係合によりバンド本体33のリング状態がロックされて被締付部材を締め付ける。
以上の動作における内側フック爪45と外側フック爪43とのすれ違いにおいては、内側フック爪45及び外側フック爪43が接触しながらすれ違う際に、少なくとも何れか一方が相互の逃げ方向に変形することができる。すなわち内側フック爪45及び外側フック爪43は、少なくとも何れか一方が相手のフック爪から離れる逃げ方向に変形する。その後において、内側フック爪45が外側フック爪43とすれ違って外側フック爪43を通過すると、内側フック爪45及び外側フック爪43は相互に係合可能となる。
さらに内側フック爪45及び外側フック爪43が接触しながらすれ違う際の変形は、相互の逃げ方向への弾性変形とすることができる。すなわち内側フック爪45及び外側フック爪43は相手のフック爪から離れる逃げ方向に弾性変形するものである。そして、内側フック爪45が外側フック爪43から通過した後においては、内側フック爪45及び外側フック爪43が元の状態に復帰することにより相互に係合することができる。
図5は内側フック爪45及び外側フック爪43の頭部45a、43aの平面形状を示している。これらのフック爪45、43の頭部45a、43aには、相手のフック爪との接触側の端部に楔面部51、52が形成されている。楔面部51、52は相互に接触することにより、相手のフック爪と係合しながら相手のフック爪に食い込む傾斜面となっている。従って上述したバンド本体33の戻り作動によって内側フック爪45が外側フック爪43の方向に戻り移動すると、楔面部51、52が相手のフック爪に食い込むため、内側フック爪45及び外側フック爪43が強固に係合することができ、バンド本体33による被締付部材の締め付けを強固に行うことができる。なお、楔面部51,52はそれぞれのフック爪43、45の頭部43a、45aを潰し加工及び曲げ加工することにより形成される。
次に、ブーツバンド31を締め付ける動作について説明する。
外側重なり部34及び内側重なり部35を重ね合わせ、内側フック爪45を幅広部41dからガイドスリット41のスリット本体41c内に挿入する。図2及び図4(a)はこの状態を示し、バンド本体33はリング状態となって被締付部材に外挿される。内側フック爪45がガイドスリット41内に挿入されることにより、外側重なり部34及び内側重なり部35が幅方向にずれることがなくなる。この状態で第1工具爪37及び第2工具爪36に対して図2の矢印Fで示す方向の締め付け力を作用させて外側重なり部34及び内側重なり部35を相互に引き寄せバンド本体33を縮径させる。図4における実線で示す矢印Aはバンド本体33の縮径方向であり、バンド本体33の縮径により内側フック爪45はガイドスリット41のスリット本体41c内を破線Bで示す方向に摺動する。
バンド本体33の縮径により、内側フック爪45は図4(b)で示すように破線Bで示す方向にスリット本体41c内を摺動し、スリット本体41cに形成されている外側フック爪43と接触する。この接触により内側フック爪45及び外側フック爪43は相互の逃げ方向に変形するため、内側フック爪45は外側フック爪43とすれ違いながら外側フック爪43を通過する。このため内側フック爪45及び外側フック爪43が接触しても、これらの間の摩擦抵抗が過大となることがなく、内側フック爪45及び外側フック爪43に過度の荷重が作用することがない。又、これにより内側フック爪45が外側フック爪43を通過する際にバンド本体33の締め付け力を増大させる必要がない。
バンド本体33をさらに締め付けることにより、内側フック爪45は外側フック爪43を通過して最大締め付け位置であるガイドスリット41の終端部41bに達する(図4(c))。内側フック爪45が最大締め付け位置に達した後、バンド本体33への締め付け力を解除する。これにより被締付部材の反力がバンド本体33に作用し、バンド本体33が拡径方向に戻り動作する。このバンド本体33の戻り動作に伴って内側重なり部35及び外側重なり部34が反締め付け方向に移動し、これにより内側フック爪45は図4(d)の破線Cで示す反締め付け方向に戻り移動する。内側フック爪45の戻り移動では、内側フック爪45及び外側フック爪43に形成した楔面部51、52が相手のフック爪に係合しながら相手のフック爪に食い込む(図5)。これにより内側フック爪45及び外側フック爪43が強固に係合し、バンド本体33による被締付部材の締め付けを強固に行うことができる。かかるバンド本体33の締め付け終了時には外側重なり部34の端末部38が第2工具爪36の押え部36aに押さえ付けられた状態となり(図3)、端末部38が浮き上がることがないため、バンド本体33の締め付けを1アクションで行うことができる。
このような実施形態のブーツバンド31によれば、バンド本体33の締め付けに伴って内側フック爪45がガイドスリット41内を摺動し、この摺動によって内側フック爪45がガイドスリット4に形成された外側フック爪43とすれ違って通過する。このすれ違いの際には、内側フック爪45は外側フック爪43に接触し、この接触により内側フック爪45及び外側フック爪43の何れか一方が相互の逃げ方向に変形する。このため、内側フック爪45は円滑に外側フック爪43を通過することができる。内側フック爪45の通過の後においては、その後の締め付け解除におけるバンド本体33の戻り動作によって内側フック爪45と外側フック爪43とが係合してバンド本体33の縮径状態がロックされて被締付部材への締め付けが行われる。このような構造では、内側フック爪45がガイドスリット41内を摺動する締め付け力だけでバンド本体33を縮径状態にロックすることができ、過大な締め付け力を必要としない。この実施形態では、内側フック爪45が外側フック爪43とすれ違う際には、これらが接触して何れか一方が相互の逃げ方向に変形するが、この変形を弾性変形することができる。すなわち、すれ違いの際に内側フック爪45と外側フック爪43の双方又は何れか一方が弾性変形することによりスムーズなすれ違いが可能となり、内側フック爪45の通過の後においては元の状態に復帰することにより、バンド本体33の締め付け解除による戻り動作で内側フック爪45と外側フック爪43との係合を安定して行うことが可能となる。これに限らず、これらのフック爪45、43が単にすれ違う構造であっても良い。これは、内側フック爪45及び外側フック爪43の寸法や形状及びガイドスリット41の寸法や形状を適宜設定することにより可能である。
このような構造では、バンド本体33の締め付けのために従来のように係合孔が係合爪の背面を乗り越える乗り越え動作が一切不要となり、乗り越え動作を行うための大きな締め付け力を作用させる必要がなくなり、小さな力でバンド本体33を締め付けることが可能となる。又、締め付けの際に外側重なり部34と内側重なり部35とが離反することがなく、引き締め方向の相対移動だけで外側重なり部34の先端の端末部38が第2工具爪36の開口部36bに入り込むことと併せてスムーズに締め付けを行うことが可能となる。又、乗り越え動作に起因した過度の荷重がバンド本体33に作用しないため、内側重なり部35や内側フック爪45や外側フック爪43に座屈が発生することを防止することができる。
以上に加えて、この実施形態のブーツバンド31においては、内側フック爪45の頭部45a及び外側フック爪43の頭部43aに相手のフック爪との接触側の端部に楔面部51、52が形成されており、この楔面部51、52が相手のフック爪と係合しながら相手のフック爪に食い込むため、内側フック爪45及び外側フック爪43が強固に係合することができ、バンド本体33による被締付部材の締め付けを強固に行うことが可能となっている。
図6及び図7は内側フック爪45及び外側フック爪43の変形形態を示す。これらの変形形態においては、外側フック爪43又は内側フック爪45の少なくともいずれか一方に曲げ部55(55a、55b、55c、・・・)を形成するものであり、図6においては内側フック爪45及び外側フック爪43の双方に曲げ部55を形成し、図7においては内側フック爪45に曲げ部55を形成するものである。
図6(a)においては、外側フック爪43の頭部43aにおける内側フック爪45との接触側の端部にクランク状の曲げ部55aが形成され、内側フック爪45の頭部45aにおける外側フック爪43との接触側の端部に上記外側フック爪43の曲げ部55aに噛み合うクランク状の曲げ部55bが形成されている。これらの曲げ部55a、55bはバンド本体33の最大締め付け状態を解除した後の内側フック爪45の戻り移動の際に相互に噛み込んで係合し、バンド本体33の縮径状態をロックする。
図6(b)においては、内側フック爪45の頭部45a及び外側フック爪43の頭部43aにおける相手のフック爪との接触側の端部に相手のフック爪に向かって傾斜する曲げ部55c、55dが形成されている。これらの曲げ部55c、55dはバンド本体33の最大締め付け状態を解除した後の内側フック爪45の戻り移動の際に相互に係合してバンド本体33の縮径状態をロックする。
図7(a)、(b)、(c)においては、内側フック爪45の頭部45aにおける外側フック爪43との接触側の端部にだけ屈曲部を形成するものである。図7(a)においては、内側フック爪45の頭部45aの接触側の端部に対して潰し加工及び曲げ加工することにより先細り状となって外側フック爪43方向に屈曲した曲げ部55eが形成されている。図7(b)においては、内側フック爪45の頭部45aの接触側の端部をクランク状とすることにより曲げ部55fが形成されている。図7(c)においては、内側フック爪45の頭部45aの接触側の端部を屈曲することにより外側フック爪43に向かって傾斜する曲げ部55gが形成されている。これらの曲げ部55e、55f、55gは、バンド本体33の最大締め付け状態を解除した後の内側フック爪45の戻り移動の際に外側フック爪43に係合してバンド本体33の縮径状態をロックする。図7(a)、(b)、(c)では、内側フック爪45に対して曲げ部55e、55f、55gを形成しているが、内側フック爪45に曲げ部を形成することなく外側フック爪43に対して曲げ部を形成しても良い。
31 ブーツバンド
33 バンド本体
34 外側重なり部
35 内側重なり部
36 第2工具爪
36a 押え部
37 第1工具爪
38 端末部
41 ガイドスリット
43 外側フック爪
45 内側フック爪
51、52 楔面部

Claims (4)

  1. 外側重なり部及び内側重なり部が相互に重なり合ったリング状態となって被締付部材の外周に巻き付けられるバンド本体と、
    前記外側重なり部の先端側に形成された第1工具爪と、
    この第1工具爪よりも先端における外側重なり部に形成された端末部と、
    この端末部が挿入可能となっていると共に挿入された端末部を外側から押える押え部を有して前記内側重なり部に形成され、前記第1工具爪と共にバンド本体を縮径させて締め付ける第2工具爪と、
    前記第1工具爪よりも内側重なり部側に位置するように前記外側重なり部に形成された長孔からなるガイドスリットと、
    このガイドスリットの長さ方向の中間部分に立ち上がり状に形成された外側フック爪と、
    前記内側重なり部に立ち上がり状に形成され、前記ガイドスリット内に挿入されて内部を摺動する内側フック爪とを備え、
    前記内側フック爪及び外側フック爪は、締め付けによる前記バンド本体の縮径に伴ってすれ違い可能となっていると共に、締め付け解除後の前記バンド本体の戻り動作に伴って相互に係合可能となっていることを特徴とするブーツバンド。
  2. 前記内側フック爪及び外側フック爪は、前記すれ違いの際に相互に接触し、少なくとも何れか一方が相互の逃げ方向に変形可能となっていることを特徴とする請求項1記載のブーツバンド。
  3. 前記外側フック爪及び内側フック爪における相手との接触側の端部に、相手に係合しながら食い込む楔面部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のブーツバンド。
  4. 前記外側フック爪又は内側フック爪の少なくともいずれか一方における相手との接触側の端部に、相手と外れ止め可能に係合する曲げ部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のブーツバンド。
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