JP5876537B2 - 発電所運用システム - Google Patents

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Description

本発明は、石炭火力発電所において、石炭の燃焼によって発生する排気ガス(以下単に排ガスという)中の煤塵の除去に適用される発電所運用システムに関する。
従来、石炭焚きのボイラシステムで石炭を燃焼し、高圧蒸気を生成し、蒸気タービンを駆動して発電機を回転し、電力を発生する石炭火力発電所が運用され、需要家に電力を供給している。この種の石炭火力発電所には排ガスを処理する排ガス処理システムが備えられている。
この排ガス処理システムには、排ガスから煤塵を除去する電気集塵装置と、電気集塵装置から排ガスを誘引する通風機と、が備えられている。通風機には電気集塵装置の出口を開閉する動翼が設けられており、この動翼の開度によって通風機が排ガスから受ける入力圧力を調整することができる。
通風機への入力圧力は、火炉に燃焼空気が押し込まれた場合に火炉圧力が一定になるように制御される。しかし、夏季の空気密度が低い時期は火炉への燃焼空気の押し込み量が増加し、それに伴い通風機への入力圧力が高くなるため、火炉圧力を一定にするため動翼開度が増加する。
ところで、電気集塵装置には、集塵極を槌打する集塵極槌打装置が設けられており、この集塵極槌打装置が集塵極を槌打することによって集塵極に付着した煤塵を剥離させている。これにより、電気集塵装置の集塵機能が維持される。
電気集塵装置の集塵極を槌打して集塵極から煤塵を剥離させるために、電気集塵装置の入口及び出口の閉止を行うと、電気集塵装置が排ガスの流通における抵抗となるため、火炉圧力を一定にするために通風機の動翼開度を更に増加させる必要がある。しかし、通風機の動翼開度が増加して動翼開度の制御範囲を超えた場合には、火炉圧力制御が不可能となるおそれがある。このため、外気温度上昇時においては、電気集塵装置が抵抗とならないように、電気集塵装置における通風系統の裕度を確保する必要がある。
そこで、従来、特許文献1に記載された技術が提案されている。特許文献1によれば、ボイラシステムの運転条件に基づいて、集塵極を槌打して集塵極から煤塵を剥離させる集塵極槌打装置を制御する制御装置を備え、この制御装置は、通風系統を開きかつ荷電状態の集塵極に対して槌打を行うインターバル槌打を常時実施するように、集塵極槌打装置を制御する。更に、当該インターバル槌打の実施中にボイラシステムの運転条件がインターバル槌打条件に該当しているか否かを判別し、この判別結果に基づいて通風系統を閉じてかつ無荷電状態の集塵極に対して槌打を行うダンパ連動槌打を実施するように、集塵極槌打装置を制御する、という技術について提案されている。
このように構成したことによって、インターバル槌打を常時実施するように集塵極槌打装置が制御される場合は、入口ダンパ及び出口ダンパを開いた状態で、区画室の集塵極に対して間欠的に槌打が繰り返されることによって煤塵が除去される。これにより、ダンパ連動槌打に比べてドラフトロスに係る消費電力を削減することが可能になる。しかも、ドラフトロスに係る消費電力から集塵極荷電に伴う消費電力を差し引いても発電所運用システムに係る所内電力を低減することが可能になる。また、ダンパ連動槌打を実施するように集塵極槌打装置が制御される場合は、入口ダンパ及び出口ダンパを閉じかつ集塵極を無荷電とした状態で、区画室の集塵極に対して槌打が行われるため、火炉のドラフト変動等を伴うが、インターバル槌打に比べて集塵極の煤塵の清掃効果を高めることができる。このように、発電所の排ガス処理システムを効率良く運用できるようになる。
特開2012−71280号公報
しかしながら、従来においては、ダンパ連動槌打をどの程度実行するかについて明確な基準がないため、必要以上にダンパ連動槌打を行ったり、ダンパ連動槌打が不足したりするおそれがある。必要以上にダンパ連動槌打を実行することは、通風系統動力費増加や、通風系統裕度不足による負荷抑制にかかるコストの増加につながり、ダンパ連動槌打不足の場合には、電気集塵装置における集塵性能が低下し、排ガス濃度の環境規制値超過につながるおそれがある。
本発明は、このような問題点を解決し、ダンパ連動槌打を適正に行うことを可能にした発電所運用システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備えている。
(1) 石炭を燃焼させる火炉からの排ガス中の煤塵を除去する電気集塵装置と、当該電気集塵装置に設置される集塵極槌打装置と、当該集塵極槌打装置の制御を行う運転制御装置と、を備えた発電所運用システムにおいて、前記電気集塵装置は、排ガスが流通するケースと、当該ケースの内部が複数に区画され、それぞれが独立して荷電可能な区画室と、当該各区画室に設けられ前記煤塵を捕集する集塵極と、前記排ガスの流通を制御するために当該ケースの入口煙道に設けられた入口ダンパと、前記ケースの出口煙道に設けられた出口ダンパと、を有し、前記集塵極槌打装置は、前記集塵極を槌打し、前記運転制御装置は、石炭の灰分と、全硫黄分と、槌打の回数とを関連付けて記憶する石炭性状データベースと、前記入口ダンパ及び前記出口ダンパを開き、かつ、前記集塵極を荷電した状態で、前記区画室の前記集塵極に対して間欠的に槌打を繰り返すインターバル槌打を実行するように前記集塵極槌打装置を制御するインターバル槌打制御部と、前記入口ダンパ及び前記出口ダンパを閉じ、かつ、前記集塵極を無荷電とした状態で、前記区画室の前記集塵極に対して槌打を行うダンパ連動槌打を実行するように前記集塵極槌打装置を制御するダンパ連動槌打制御部と、インターバル槌打からダンパ連動槌打に切り替える際に、前記石炭性状データベースを参照し、現状において用いられている石炭の灰分と全硫黄分とに対応する槌打の回数を設定するダンパ連動槌打回数設定部と、を有することを特徴とする発電所運用システム。
(1)によれば、火炉で燃焼させる石炭の灰分と全硫黄分とに応じて槌打の回数が設定されるため、例えば、全硫黄分が少ない場合や灰分が多い場合には、槌打の回数を多くし、全硫黄分が多い場合や灰分が少ない場合には、槌打の回数を少なくする、というように設定することが可能になる。これにより、必要以上にダンパ連動槌打を行ったり、ダンパ連動槌打が不足したりすることが低減され、ダンパ連動槌打を適正に行うことが可能になる。
(2) (1)において、前記火炉から排出される排ガス中の煤塵の濃度を検出する煤塵濃度検出装置を更に備え、前記ダンパ連動槌打制御部は、前記煤塵濃度検出装置の検出結果から煤塵の濃度変化率を求め、煤塵の濃度及び濃度変化率が予め設定された閾値を越えた場合にインターバル槌打からダンパ連動槌打に切り替えることを特徴とする発電所運用システム。
(2)によれば、火炉の運転中において電気集塵装置の集塵性能が低下した可能性がある場合に、必要に応じてインターバル槌打からダンパ連動槌打に切り替えることが可能になる。これにより、電気集塵装置の集塵性能を維持することが可能になる。
本発明によれば、ダンパ連動槌打を行う回数を設定するための基準を設けたことにより、必要以上にダンパ連動槌打を行うことによる通風系統動力費増加及び通風系統裕度不足による負荷抑制に掛かるコスト増加、更に、ダンパ連動槌打不足による電気集塵装置の集塵性能の低下による排ガス濃度の環境規制値超過等を低減することが可能になる。
火力発電所の排ガス処理システムにおける通風系統の概略構成例を示すブロック図である。 電気集塵装置15の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態における発電所運用システム100の制御系の概略構成を示すブロック図である。 石炭性状データベース51aを示す説明図である。 集塵極槌打装置の駆動制御の流れを示す図である。 図5に示すステップST14の槌打回数設定処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の一実施形態における集塵システムが適用されている石炭火力用の排ガス処理システムの通風系統について、図1を参照しながら説明する。
<石炭火力用の排ガス処理システムの通風系統の全体構成例>
図1は、火力発電所の排ガス処理システムにおける通風系統の概略構成例を示すブロック図である。図1に示す火力発電所の通風系統によれば、いわゆる平衡通風式のボイラシステムが備えられ、石炭焚き火力発電所で一般的に用いられている。
この火力発電所の通風系統は、火炉12に接続された空気予熱器11(図1においてAHと略記する)及び排ガス脱硝装置13と、押込通風機10(同図中FDFと略記する)と、熱回収器14(同図中GGHと略記する)と、電気集塵装置15(同図中EPと略記する)と、誘引通風機30(同図中IDFと略記する)と、排ガス脱硫装置32と、再加熱器35と、煙突40と、を有して構成される。
火炉12には図示しない石炭焚きのボイラシステムが備えられる。このボイラシステムでは、火炉12内の圧力を大気圧よりも僅かに下げた状態で燃焼を行っている。火炉12には煙道を介して排ガス脱硝装置13が接続される。排ガス脱硝装置13は排ガスから窒素酸化物を除去する。
排ガス脱硝装置13には煙道を介して空気予熱器11が接続される。空気予熱器11は、火炉12から排ガス脱硝装置13を経た燃焼ガスと燃焼用の空気との間で熱交換し、当該空気を加熱する。加熱された燃焼用の空気は、火炉12で石炭燃料とともに燃焼して排ガスとなる。空気予熱器11にはエアーダクトを介して押込通風機10が接続される。押込通風機10は燃焼用の空気を吸い込み、火炉12の内部へ空気を供給する。
空気予熱器11には煙道を介して熱回収器14が接続される。熱回収器14には煙道(ダスト)を介して電気集塵装置15(Electrostatic Precipitator)が接続される。電気集塵装置15は熱回収器14を経た排ガスから煤塵を除去する。電気集塵装置15は、直流高電圧によってコロナ放電を発生させ、排ガス中の煤塵を帯電させて、この帯電粒子を電界中(電極間)に通過させ、煤塵を排ガスから分離捕集するものである。電気集塵装置15の構成については、図2を用いて後述する。
電気集塵装置15の出口煙道21(図2参照)には、誘引通風機30が接続される。誘引通風機30は、火炉12の内部の圧力制御を行うため、煤塵が除去された電気集塵装置15からの排ガスを吸引して排ガス脱硫装置32へ送り、煙突40より大気に放出する。誘引通風機30には煙道を介して排ガス脱硫装置32が接続される。排ガス脱硫装置32は排ガスから硫黄酸化物を除去する。
排ガス脱硫装置32には煙道を介して再加熱器35が接続される。熱回収器14と再加熱器35との間には、排ガス脱硫装置32によって硫黄酸化物が除去されていない排ガス(以下、未処理ガスと称する)が循環している。熱回収器14は排ガスから熱を吸収するように当該排ガスと、未処理ガスとの間で熱交換する。再加熱器35は、熱回収器14からの高温の未処理ガスと、硫黄酸化物除去後の排ガスとの間で熱交換をし、当該排ガスを所定温度まで昇温する。再加熱器35には煙道を介して煙突40が接続される。煙突40は再加熱器35、昇圧器(図示せず)を経て導かれる排ガスを大気へ放出する。
このように平衡通風式のボイラシステムを備えた火力発電所の通風系統によれば、押込通風機10によって昇圧した空気を火炉12に供給するとともに、誘引通風機30によって排ガスを火炉12から引き出すことにより、火炉12の内部を負圧に保ちながら運転されている。これにより、排ガスや燃焼灰が火炉12から大気に漏れ出すことを抑制している。
<電気集塵装置15の構成例>
次に、図2を参照して電気集塵装置15の構成例について説明をする。図2に示す電気集塵装置15は、2つの電気集塵ユニット15c,15dとからなる。電気集塵ユニット15c,15dはそれぞれ、集塵極1と、放電極2と、ケース15aと、区画板15bと、入口ダンパ19,20と、出口ダンパ22,23と、を有している。
区画板15bは、ケース15aの内部において排ガスの流れに沿う方向(以下ガス流れ方向という)に配置され、当該区画板15bによってケース15aの内部が第1室16及び第2室17に分割されている。第1室16及び第2室17の入口は入口煙道18に接続され、その出口は出口煙道21に接続される。
また、第1室16及び第2室17は、ガス流れ方向と直交する仮想面(ガス流れ方向と鉛直に交わる面)で3つのセクション1S〜3Sに区分(分割)されている。この3つのセクション1S〜3Sと区画板15bとにより、ケース15aの内部が6区画に分割される。第1室16はセクション1S〜3Sによって3つの区画室16a〜16cに分けられ、区画室16a〜16cがガス流れ方向の上流側から下流側に向かって前室、中間室及び後室に対応している。第2室17も同様にして3つの区画室17a〜17cに分けられ、区画室17a〜17cが前室、中間室及び後室に対応している。
これら各区画室16a,16b,16c,17a,17b,17cは、それぞれ独立して集塵極1及び放電極2、後述する集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25c及び荷電単位を持っている。第1室16及び第2室17の入口煙道18には、それぞれ独立して開閉可能な入口ダンパ19,20が設けられている。第1室16及び第2室17の出口煙道21には、それぞれ独立して開閉可能な出口ダンパ22,23が設けられている。入口ダンパ19及び出口ダンパ22は、所定の時間をかけながら徐々に開閉される。
電気集塵装置15によれば、第1室16の入口ダンパ19及び出口ダンパ22が全閉になされると、第1室16の入口煙道18から排ガスは流入せず、出口煙道21から流出もしない。第2室17の入口ダンパ20及び出口ダンパ23が全開になされると、第2室17の入口煙道18から排ガスが流入し、出口煙道21から流出する。このように、入口ダンパ19,20及び出口ダンパ22,23の開閉制御によって電気集塵装置15での排ガスの流れが制御される。
電気集塵装置15では、集塵極1と放電極2との間に直流高圧電流(EP電流)を流すことによって集塵極1と放電極2との間に電界(コロナ放電)が形成される。更に、電気集塵装置15では、煤塵を含有する排ガスが入口煙道18を通り、整流板(図示せず)によって流速分布が均一化された後、排ガスが集塵極1と放電極2との間に形成された電界(コロナ放電)に導入されるようになっている。排ガス中の煤塵は、放電極2による電界の静電力(クーロン力)によって集塵極1に吸引されて集塵される。
各区画室16a,16b,16c,17a,17b,17cの集塵極1は、集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cによってそれぞれ槌打されるように構成されている。そして、集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cによる槌打の衝撃力によって集塵極1の表面から煤塵が剥離し、この煤塵がホッパー41(図3参照)に落下してEP灰処理装置42(図3参照)に捕集されるように構成されている。電気集塵装置15では、ダンパ開槌打及びダンパ閉槌打が行えるようになっている。
ダンパ開槌打とは、入口ダンパ19及び出口ダンパ22を全開したまま、荷電状態(ON状態)にして、集塵極槌打装置24a,24bによって第1室16の区画室16a(前室)及び区画室16b(中間室)の各々の集塵極1を間欠的に槌打することである。ダンパ閉槌打とは、図2に示した第1室16の入口ダンパ19及び出口ダンパ22を所定のタイミングによって全閉して排ガスの流れを一時的に遮断し、更に無荷電(荷電OFF)状態で、区画室16a,16b,16cの集塵極1を槌打することである。
ダンパ閉槌打の方が、ダンパ開槌打よりも効率よく区画室16a,16b,16cを清掃することができるが、排ガスの流れを一時的に遮断することになる。一方、ダンパ開槌打の場合には、槌打によって煤塵が飛散しやすくなるが、排ガスの流れを遮断することはない。
<発電所運用システム100における通風系統の構成例>
次に、発電所運用システム100における通風系統の構成例について説明する。図2に示す発電所運用システム100の通風系統によれば、2つの煙道系列が備えられる。例えば、2つの煙道系列をA系列及びB系列としたとき、各系列にそれぞれ電気集塵装置15が設けられている。なお、A系列の電気集塵ユニット15c,15dを電気集塵ユニットA1,A2、B系列の電気集塵ユニット15c,15dを電気集塵ユニットB1,B2と称することにする。A系列の電気集塵装置15においては、電気集塵ユニットA1,A2が並列に設けられる。B系列の電気集塵装置15においては、2系統の電気集塵ユニットB1,B2が並列に設けられる。
電気集塵ユニットA1のセクション1Sの区画室16aの集塵極槌打装置24aは、便宜上、符号A1−11で示す。そのセクション2Sの区画室16bの集塵極槌打装置24bは、同様に、符号A1−21で示す。そのセクション3Sの区画室16cの集塵極槌打装置24cは、同様に、符号A1−31で示す。そのセクション1Sの区画室17aの集塵極槌打装置25aは、同様に、符号A1−12で示す。
そのセクション2Sの区画室17bの集塵極槌打装置25bは、同様に、符号A1−22で示す。そのセクション3Sの区画室17cの集塵極槌打装置25cは、同様に、符号A1−32で示す。これらの集塵極槌打装置A1−11,A1−21,A1−31,A1−12,A1−22,A1−32は制御装置55(図3参照)によって制御される。
また、電気集塵ユニットA1の入口ダンパ19は、符号A1−1で示す。入口ダンパ20は、符号A1−2で示す。出口ダンパ22は、符号A1−3で示す。出口ダンパ23は、符号A1−4で示す。これらの入口ダンパA1−1、入口ダンパA1−2、出口ダンパA1−3及び出口ダンパA1−4は、ダンパ駆動装置43(図3参照)によって駆動される。
電気集塵ユニットA2のセクション1Sの第1室16には、電気集塵ユニットA1と同様にして集塵極槌打装置A2−11が設けられる。そのセクション2Sの第1室16には集塵極槌打装置A2−21が設けられる。そのセクション3Sの第1室16には集塵極槌打装置A2−31が設けられる。そのセクション1Sの第2室17には集塵極槌打装置A2−12が設けられる。そのセクション2Sの第2室17には集塵極槌打装置A2−22が設けられる。そのセクション3Sの第2室17には集塵極槌打装置A2−32が設けられる。これらの集塵極槌打装置A2−11,A2−21,A2−31,A2−12,A2−22,A2−32は制御装置55(図3参照)によって制御される。
また、電気集塵ユニットA2の入口には、電気集塵ユニットA1と同様にして、入口ダンパA2−1及び入口ダンパA2−2が設けられる。その出口には出口ダンパA2−3及び出口ダンパA2−4が設けられる。これらの入口ダンパA2−1、入口ダンパA2−2、出口ダンパA2−3及び出口ダンパA2−4も、図1に示したようなダンパ駆動装置43(図3参照)によって駆動される。
なお、A系列の入口煙道18とB系列の入口煙道18との間には入口コモンダンパ49が設けられ、電気集塵装置15の入口側において、A系列の煙道とB系列の煙道との間で電気集塵前の排ガスを連絡(連通)できるようになっている。また、A系列の出口煙道21とB系列の出口煙道21との間には出口コモンダンパ59が設けられ、電気集塵装置15の出口側において、A系列の煙道とB系列の煙道との間で電気集塵後の排ガスを連絡(連通)できるようになっている。
例えば、A系列の電気集塵ユニットA1,A2等の保守等において、入口コモンダンパ49、出口コモンダンパ59の開閉動作に協働して、入口ダンパA1−1、入口ダンパA1−2、入口ダンパA2−1、入口ダンパA2−2、出口ダンパA1−3、出口ダンパA1−4、出口ダンパA2−3、出口ダンパA2−4を開閉動作することで、A系列の電気集塵ユニットA1,A2をパスできるようになっている。
<本実施形態の構成>
図3は、本発明の一実施形態における発電所運用システム100の制御系の概略構成を示すブロック図である。
発電所運用システム100は、石炭焚きのボイラシステムに適用可能なものであり、平衡通風式のボイラシステムの通風系統に設置され、火炉12からの排ガス中の煤塵を除去するように機能する。発電所運用システム100は、電気集塵装置15と、集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cと、EP灰処理装置42と、ダンパ駆動装置43と、煤塵濃度検出装置44と、運転制御装置に相当する制御装置55と、操作部57と、モニタ58と、を有して構成される。
制御装置55は、発電所運用システム100全体を制御するものであり、電気集塵装置15と、集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cと、誘引通風機30と、EP灰処理装置42と、ダンパ駆動装置43と、煤塵濃度検出装置44と、操作部57と、モニタ58とに通信可能に接続されている。
電気集塵装置15は、図2を用いて説明した通りである。
集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cは、制御装置55からの制御信号S24a,S24b,S24c,S25a,S25b,S25cによって駆動制御される。制御装置55は、通常運転時にインターバル槌打を主体的に実行し、予め設定された時間帯にダンパ連動槌打を実行するように集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cを制御する。
インターバル槌打においては、上述したダンパ開槌打が実行され、ダンパ連動槌打においては、上述したダンパ閉槌打が実行される。
EP灰処理装置42は、電気集塵装置15の各々の区画室16a,16b,16cから排出される煤塵を、ホッパー41を通じて取り込み、制御装置55からの灰処理制御信号S42に基づいて煤塵を処理して石膏化する。煤塵を石膏化するには所定の灰処理時間(以下でEP灰処理時間という)を要する。EP灰処理装置42は、EP灰処理時間を示すEP灰処理情報D42を制御装置55に出力する。灰処理制御信号S42は制御装置55からEP灰処理装置42へ出力される。
ダンパ駆動装置43は、制御装置55からのダンパ駆動情報D43に基づいて入口ダンパ19,20及び出口ダンパ22,23を駆動する。ダンパ駆動装置43はダンパ駆動情報D43をデコードしてダンパ制御信号S19,S20,S22,S23を生成する。
ダンパ制御信号S19は、ダンパ駆動装置43から入口ダンパ19を駆動するモータへ出力される。ダンパ制御信号S20は、ダンパ駆動装置43から入口ダンパ20を駆動するモータへ出力される。ダンパ制御信号S22は、ダンパ駆動装置43から出口ダンパ22を駆動するモータへ出力される。ダンパ制御信号S23は、ダンパ駆動装置43から出口ダンパ23を駆動するモータへ出力される。
煤塵濃度検出装置44は、火炉12から排出される排ガス中の煤塵の濃度を検出する。測定ポイントは、例えば、出口煙道21付近であり、煤塵除去後の排気ガスの煤塵濃度を検出できる位置である。この位置に煤塵濃度検出センサが配置され、この煤塵濃度検出センサから煤塵濃度検出装置44へ煤塵濃度検出信号S44が出力される。
煤塵濃度検出装置44は、煤塵濃度検出信号S44をアナログ・ディジタル変換した後の煤塵濃度情報D44を制御装置55に出力する。もちろん、入口煙道18付近や、誘引通風機30の下流側に測定ポイントを設けて、そこから排出される煤塵除去後の排気ガスの煤塵濃度を検出して煤塵濃度情報を制御装置55に出力するようにしてもよい。
操作部57は、作業員の操作によって制御装置55に対して各種の情報を入力するものである。モニタ58は、発電所運用システム100に関する各種の情報を表示するものである。
また、図3に示すように、制御装置55は、メモリ51と、タイマ52と、CPU53と、を備えている。CPU53は、発電所運用システム100全体を制御する中央処理装置である。メモリ51には、初期設定時等に入力された情報、発電所運用システム100を制御するための各種のプログラム、ダンパ連動槌打を実行する際に参照される石炭性状データベース51a等が記憶されている。タイマ52は、現在時刻を計時するものであり、ダンパ連動槌打を実施する現在時刻に到達した場合に、槌打をダンパ連動槌打に切り替える切替要求をCPU53に出力する。
CPU53は、メモリ51に記憶されているプログラムを実行させることにより、インターバル槌打制御部、ダンパ連動槌打制御部、ダンパ連動槌打回数設定部としての機能を果たすようになる。インターバル槌打制御部は、インターバル槌打を実行するように集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cを制御する。ダンパ連動槌打制御部は、予め設定された時間帯にダンパ連動槌打を実行するように集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cを制御する。ダンパ連動槌打回数設定部は、インターバル槌打からダンパ連動槌打に切り替える際に、石炭性状データベースを参照し、現状において用いられている石炭の灰分と全硫黄分とに基づいて槌打の回数を設定する。
<インターバル槌打の具体例>
インターバル槌打においては、図2に示す、A系列における入口ダンパA1−1,A1−2,A2−1,A2−2、及び出口ダンパA1−3,A1−4,A2−3,A2−4は全開状態である。B系列においても同様である。
集塵極1(図2参照)の槌打はA系列から実施される。まず、電気集塵ユニットA1において、集塵極槌打装置A1−11,集塵極槌打装置A1−21,集塵極槌打装置A1−31,集塵極槌打装置A1−12,集塵極槌打装置A1−22,集塵極槌打装置A1−32の順に駆動する。すなわち、区画室16a,区画室16b,区画室16c,区画室17a,区画室17b,区画室17cの順で集塵極1が槌打される。
電気集塵ユニットA1における6つの集塵極槌打装置による槌打が終了した後、次に、電気集塵ユニットA2において槌打を行う。電気集塵ユニットA2においても同様に、集塵極槌打装置A2−11,集塵極槌打装置A2−21,集塵極槌打装置A2−31,集塵極槌打装置A2−12,集塵極槌打装置A2−22,集塵極槌打装置A2−32の順に駆動する。
A系列の電気集塵ユニットA1、A2における集塵極1の槌打が終了した後、B系列における集塵極の槌打が実施される。B系列における集塵極1の槌打もA系列と同様であるため、説明は省略する。
<ダンパ連動槌打の具体例>
ダンパ連動槌打においては、まず、入口ダンパA1−1及び出口ダンパA1−3を全閉状態に、入口ダンパ1−2,A2−1,A2−2を全開状態に、出口ダンパA1−4,A2−3,A2−4を、約50%開いた状態にする。次に、集塵極槌打装置A1−11,集塵極槌打装置A1−21,集塵極槌打装置A1−31の順に駆動して、A系列の電気集塵ユニットA1における区画室16a,区画室16b,区画室16cの集塵極1を槌打する。
次に、入口ダンパA1−2及び出口ダンパA1−4を全閉状態に、入口ダンパA1−1,A2−1,A2−2を全開状態に、出口ダンパA1−3,A2−3,A2−4を、約50%開いた状態にする。次に、集塵極槌打装置A1−12,集塵極槌打装置A1−22,集塵極槌打装置A1−32の順に駆動して、A系列の電気集塵ユニットA1における区画室17a,区画室17b,区画室17cの集塵極1を槌打する。
次に、入口ダンパA2−1及び出口ダンパA2−3を全閉状態に、入口ダンパA1−1,A1−2,A2−2を全開状態に、出口ダンパA1−3,A1−4,A2−4を、約50%開いた状態にする。次に、集塵極槌打装置A2−11,集塵極槌打装置A2−21,集塵極槌打装置A2−31の順に駆動し、A系列の電気集塵ユニットA2における区画室16a,区画室16b,区画室16cの集塵極1を槌打する。
次に、入口ダンパA2−2及び出口ダンパA2−4を全閉状態に、入口ダンパA1−1,A1−2,A2−1を全開状態に、出口ダンパA1−3,A1−4,A2−3を、約50%開いた状態にする。次に、集塵極槌打装置A2−12,集塵極槌打装置A2−22,集塵極槌打装置A2−32の順に駆動し、A系列の電気集塵ユニットA2における区画室17a,区画室17b,区画室17cの集塵極1を槌打する。
A系列の電気集塵ユニットA1,A2における集塵極1の槌打が終了した後、B系列における集塵極1の槌打が実施される。B系列における集塵極1の槌打もA系列と同様であるため、説明は省略する。
槌打に要する時間は、電気集塵装置15の1室当たり約30分である。従って、ダンパ連動槌打における槌打には、一つの電気集塵ユニット当たり1時間程度を要し、システム全体では4時間程度を要する。
<石炭性状データベースの内容>
図4は、石炭性状データベース51aを示す説明図である。石炭性状データベース51aは、石炭の灰分と、硫黄分と、槌打の回数とを関連付けて記憶したものである。
火炉12(図1参照)で燃焼させている石炭の性状において、硫黄分と、石炭の灰分とが集塵性能に影響を与えている。
具体的には、硫黄分が高いほど電気抵抗率(Ω・cm)が低下するため、集塵性が高くなる。これは表面電導によるもので、低温域では水分やSO分の吸着により粒子の表面を電流が流れやすくなる。温度上昇に従いその影響は少なくなる。しかし、本実施形態における電気集塵装置15は、排ガス温度を下げて運転する低低温EPと称される装置を用いているため、硫黄分が集塵性能に与える影響は大きい。特に、全硫黄分が0.40%を下回る石炭を使用する場合は、火花が発生してEP電流の低下が見られる。このため、全硫黄分が低い石炭を使用する場合には、集塵極に付着する煤塵を確実に除去する必要がある。
また、灰分が多くなると、電気集塵装置15では捕集しきれない煤塵が増加するため、出口煙道21における煤塵濃度が高くなる。煤塵濃度が高くなると、集塵極1と放電極2との間における火花の発生回数も増加し、EP電流が低下する。このため、灰分が高い石炭を使用する場合にも、集塵極に付着する煤塵を確実に除去する必要がある。
石炭性状データベース51aは、石炭の灰分の値と全硫黄分の値との組合せと、ダンパ連動槌打における槌打回数を1サイクルにするか2サイクルにするかを関連付けたものである。ここで、1サイクルとは、図2を用いて説明したように、A系列からダンパ連動槌打を開始し、B系列のダンパ連動槌打が終了するまでを指す。したがって、本実施形態によれば、1サイクル当たり4時間かかることになる。
図4に示す石炭性状データベース51aによれば、全硫黄分が0.25%より低い場合には灰分の値にかかわらず、2サイクルが関連付けられている。また、全硫黄分が0.25%より高い場合には、灰分の値によって1サイクル及び2サイクルのいずれかが関連付けられている。図4において、1サイクルに設定された灰分と全硫黄分との組合せの範囲をダンパ連動1サイクルゾーンと称し、2サイクルに設定された灰分と全硫黄分との組合せの範囲をダンパ連動2サイクルゾーンと称することにする。また、ダンパ連動1サイクル運転ゾーンにおいて、ダンパ連動2サイクル運転ゾーンに近いゾーンを煤塵濃度要注意ゾーンと称することにする。
このように、火炉12(図1参照)で燃焼させている石炭の灰分と全硫黄分の値を取得することにより、石炭性状データベース51aを参照することによって、ダンパ連動槌打を1サイクル実施するか、2サイクル実施するかを判断することができる。
<集塵極槌打装置の駆動制御>
次に、図5を参照しながら集塵極槌打装置の駆動制御について説明する。
まず、作業員は、現状において火炉12で燃焼させている石炭の灰分の値と全硫黄分の値とを予め調べておく。更に、作業員は、操作部57を操作して、メモリ51に石炭の灰分の値と全硫黄分の値をメモリ51に登録する。なお、火炉12で燃焼させている石炭の種類が変わる毎に、メモリ51に登録して石炭の灰分の値と全硫黄分の値を更新する。
まず、ステップST10において、CPU53は、ダンパ連動槌打に切り替える切替要求の有無を求め、切替要求がない場合には、ステップST12に処理を移行して、インターバル槌打を実行するように集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cを制御する。ダンパ連動槌打に切り替える切替要求は、タイマ52が、予め設定されたダンパ連動槌打に切り替える時刻を計時した場合(例えば、0:00)にタイマ52から出力される。また、制御装置55が、煤塵濃度検出装置44の検出結果から煤塵の濃度変化率を求め、ダンパ連動槌打に切り替える切替要求は、煤塵の濃度及び濃度変化率が予め設定された閾値を越えた場合に出力される。
また、CPU53は、ステップST10において切替要求があった場合に、ステップST14に処理を移行して槌打回数設定処理を行い、1サイクル運転にするか2サイクル運転にするかを設定した後、ステップST16に処理を移行し、集塵極槌打装置24a,24b,24c,25a,25b,25cを制御してダンパ連動槌打を実行する。なお、槌打回数設定処理(ステップST14)の詳細については図6を用いて後述する。
また、CPU53は、ステップST12においてインターバル槌打を実行している間は、ダンパ連動槌打に切り替える切替要求の有無の監視を継続する(ステップST10)。
そして、CPU53は、設定した槌打回数を実行した場合にダンパ連動槌打を終了して(ステップST18のYES)、インターバル槌打に切り替えて(ステップST20)、ステップST10の処理に移行する。
つまり、制御装置55は、火炉12の運転中においては主にインターバル槌打を実行し、ダンパ連動槌打に切り替える要求があった場合に、ステップST14の処理で設定したサイクルにおいてダンパ連動槌打を実行する。
なお、本実施形態によれば、ダンパ連動槌打に切り替える切替要求は、タイマ52が、予め設定したダンパ連動槌打の開始時刻(例えば、午前0時)を計時した場合にタイマ52から出力されたり、作業員による操作部57の操作入力によって操作部57から出力される。なお、ダンパ連動槌打に切り替える切替要求の出力方法は、上記したものに限らない。
<槌打回数設定処理>
次に、図6を参照しながら、図5に示すステップST14の槌打回数設定処理について説明する。
まず、ステップST30において、CPU53(ダンパ連動槌打回数設定部)は、現在、11月〜3月の間であるか否かを判定し、11月〜3月である場合には、槌打回数として2サイクル運転を設定する(ステップST32)。CPU53は、11月〜3月の間でない場合には、ステップST34において石炭性状データベース51aを参照し(ステップST34)、予め把握している全硫黄分の値と灰分の値との組合せが、1サイクルゾーンにあるか2サイクルゾーンにあるかを判断する。
CPU53が、2サイクルゾーンにあると判断した場合には(ステップST36のYES)、槌打回数として2サイクル運転を設定する(ステップST32)。CPU53が、煤塵濃度要注意ゾーンにあると判断した場合には(ステップST38のYES)、煤塵濃度監視設定を行うとともに槌打回数として1サイクル運転を設定する(ステップST40及びステップST42)。CPU53が、煤塵濃度要注意ゾーンにあると判断しない場合には(ステップST38のNO)、言い換えれば1サイクルゾーンにあると判断した場合には、槌打回数として1サイクル運転を設定する(ステップST42)。ステップST42の処理が終了した場合に、CPU53は、図5のダンパ連動槌打(ステップST16)に処理を移行する。
ステップST40において煤塵濃度監視設定が行われた場合には、EP電流の変化や、出口煙道21における煤塵濃度及び濃度上昇率をリアルタイムでモニタ58に表示させる。作業員は、モニタ58に表示された監視し、1サイクル運転から2サイクル運転に切り替えると判断した場合に、操作部57を操作して制御装置55に切替要求を送信する。あるいは、制御装置55が、煤塵濃度及び濃度上昇率と予め設定された閾値とを比較し、閾値を越えた場合に自動的にダンパ連動槌打を実行するようにしてもよい。
なお、2サイクル運転を実施する場合には、1サイクル目が終了した後すぐに2サイクル目を開始しても、1サイクル目が終了した後にインターバルをおいてから2サイクル目を開始してもよい。例えば、1サイクル目が終了した後、例えばインターバル槌打を8時間実行してから、2サイクル目を開始してもよい。この場合、午前0時から午前4時までダンパ連動槌打を実施し、午前4時か午後0時までインターバル槌打を実施し、午後0時から午後4時までダンパ連動槌打を実施し、午後4時か午前0時までインターバル槌打を実施する、というように同じ時間間隔で、インターバル槌打とダンパ連動槌打とを交互に行うことができる。このように、1日に2サイクルのダンパ連動槌打を行うのであれば、実施するタイミングについては問わない。
以上説明したように構成された本実施形態によれば、火炉で燃焼させる石炭の灰分と全硫黄分に基づいて槌打の回数が設定されるため、例えば、全硫黄分が少ない場合や灰分が多い場合には、槌打の回数を多くし、全硫黄分が多い場合や灰分が少ない場合には、槌打の回数を少なくする、というように設定することが可能になる。これにより、必要以上にダンパ連動槌打を行ったり、ダンパ連動槌打が不足したりすることが低減され、ダンパ連動槌打を適正に行うことを可能になる。
また本実施形態によれば、煤塵の濃度及び濃度変化率が予め設定された閾値を越えた場合にインターバル槌打からダンパ連動槌打に切り替えるため、火炉12の運転中において電気集塵装置15の集塵性能が低下した可能性がある場合に、必要に応じてインターバル槌打からダンパ連動槌打に切り替えることが可能になる。これにより、電気集塵装置の集塵性能を維持することが可能になる。
1 集塵極
2 放電極
10 押込通風機
11 空気予熱器
12 火炉
13 排ガス脱硝装置
14 熱回収器
15 電気集塵装置
15a ケース
15b 区画板
16 第1室
16a、16b、16c 区画室
17 第2室
17a、17b、17c 区画室
18 入口煙道
19、20 入口ダンパ
21 出口煙道
22、23 出口ダンパ
24a、24b、24c 集塵極槌打装置
25a、25b、25c 集塵極槌打装置
30 誘引通風機
32 排ガス脱硫装置
35 再加熱器
40 煙突
41 ホッパー
42 EP灰処理装置
43 ダンパ駆動装置
44 煤塵濃度検出装置
49 入口コモンダンパ
50 制御装置
51 メモリ
51a 石炭性状データベース
52 タイマ
53 CPU
57 操作部
55 制御装置
58 モニタ
59 出口コモンダンパ

Claims (2)

  1. 石炭を燃焼させる火炉からの排ガス中の煤塵を除去する電気集塵装置と、
    当該電気集塵装置に設置される集塵極槌打装置と、
    当該集塵極槌打装置の制御を行う運転制御装置と、
    を備えた発電所運用システムにおいて、
    前記電気集塵装置は、
    排ガスが流通するケースと、
    当該ケースの内部が複数に区画され、それぞれが独立して荷電可能な区画室と、
    当該各区画室に設けられ前記煤塵を捕集する集塵極と、
    前記排ガスの流通を制御するために当該ケースの入口煙道に設けられた入口ダンパと、
    前記ケースの出口煙道に設けられた出口ダンパと、を有し、
    前記集塵極槌打装置は、前記集塵極を槌打し、
    前記運転制御装置は、
    石炭の灰分と、全硫黄分と、槌打の回数とを関連付けて記憶する石炭性状データベースと、
    前記入口ダンパ及び前記出口ダンパを開き、かつ、前記集塵極を荷電した状態で、前記区画室の前記集塵極に対して間欠的に槌打を繰り返すインターバル槌打を実行するように前記集塵極槌打装置を制御するインターバル槌打制御部と、
    前記入口ダンパ及び前記出口ダンパを閉じ、かつ、前記集塵極を無荷電とした状態で、前記区画室の前記集塵極に対して槌打を行うダンパ連動槌打を実行するように前記集塵極槌打装置を制御するダンパ連動槌打制御部と、
    インターバル槌打からダンパ連動槌打に切り替える際に、前記石炭性状データベースを参照し、現状において用いられている石炭の灰分と全硫黄分とに対応する槌打の回数を設定するダンパ連動槌打回数設定部と、を有することを特徴とする発電所運用システム。
  2. 前記火炉から排出される排ガス中の煤塵の濃度を検出する煤塵濃度検出装置を更に備え、
    前記運転制御装置は、前記煤塵濃度検出装置の検出結果から煤塵の濃度変化率を求め、煤塵の濃度及び濃度変化率が予め設定された閾値を越えた場合にインターバル槌打からダンパ連動槌打に切り替えることを特徴とする請求項1記載の発電所運用システム。
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