JP5875564B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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これにより、排気センサの取付座面が排気管内に突出し、排気集合部の中心軸線に上下方向に直交する垂線に対して排気センサが傾斜して配置されているにも関わらず、排気センサと排気管の側壁との距離が大きい側を絞り構造により大きく絞ることで、排気を収束させることができる。従って、本発明によれば、レイアウト上の制約や良好なメンテナンス性の確保を考慮しつつ、排気の剥離を抑制できるため、排気センサへのガス当りを改善でき、排気センサの検出精度を向上できる。
排気センサの直下において下方へ屈曲する屈曲部を排気管に設けることで、排気の主流は、屈曲部及びその直下に設けた排気浄化手段に向かってより下方に流れる。これに対してこの発明によれば、排気センサを、先端部の排気導入孔が上記断面視において上記垂線上に位置するように配置することで、排気管内を流れる排気の主流を先端部の排気導入孔から排気センサ内により効率良く導入でき、排気センサの検出精度を向上できる。即ち、排気の主流がより下方に流れることで、排気センサの側面部の排気導入孔からの排気の導入効率が低下して上述の課題が顕著となるおそれがあるところ、この発明によればこれを解決できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関(以下、「エンジン」という。)の排気浄化装置1の上面図である。図2は、本実施形態に係るエンジンの排気浄化装置1の側面図である。図3は、本実施形態に係るエンジンの排気浄化装置1を、フランジ部において排気マニホールドの中心軸線に対して垂直に切断して上流側から見た断面図である。図4は、図3のA−A線断面図である。なお、図1及び図4における軸線Xは、排気マニホールド12の中心軸線Xを表す。
また、排気マニホールド12の下流側端部と、排気管13の上流側端部との間には、これらを接続して締結する連結部としてのフランジ部10を備える。即ち、排気浄化装置1は、排気マニホールド12と図示しないシリンダヘッドとが一体化された排気浄化装置である。
排気ポート11c,11dは、2番気筒(CYL2)に接続される。2番気筒から排出された排気は、これら排気ポート11c,11dを介して排気マニホールド12に導入される。
排気ポート11e,11fは、3番気筒(CYL3)に接続される。3番気筒から排出された排気は、これら排気ポート11e,11fを介して排気マニホールド12に導入される。
なお、排気マニホールド12の中心軸線Xは、集合部121の中心軸線を意味する。
図5は、メンテナンス時に空燃比センサ14を取り外すときの様子を示す斜視図である。また、図6は、メンテナンス時に空燃比センサ14を取り外すときの様子を車両前方側から見た図(図5の白抜き矢印の方向から見た図)である。
図5及び図6に示すように、本実施形態の排気浄化装置1では、空燃比センサ14は、エンジンルームと客室とを隔てる構造壁としてのバルクヘッドBの直下に配置される。これは、対象車両が軽自動車であるため、排気浄化装置1の配置に自由度が無く、レイアウト上の制約があるためである。
同時に、図7及び図8に示すように、排気マニホールド12の中心軸線Xに直交する断面視において、空燃比センサ14は、垂線Y上に先端排気導入孔143が位置するように配置される。
図9に示すように、空燃比センサ14の直上流における排気管13の側壁には、排気管13内に突出し、下流側に向かうに従い下方に緩やかに傾斜する絞り構造13aが形成されている。上述したように、この3番気筒(CYL3)側の絞り構造13aは、図示しない1番気筒(CYL1)側の絞り構造と比べて、形状は略同一である一方で、その突出深さ(絞り量)は3番気筒(CYL3)側の方が大きく設定されている。
図10は、本実施形態に係るエンジンの排気浄化装置1の動作を説明するための図である。具体的には、図10は、本実施形態に係るエンジンの排気浄化装置1の排気の流れを示す上面図である。図10では、各気筒の排気の流れを示しており、黒い部分ほど排気流量が多いことを示している。
本実施形態では、排気マニホールド12の下流側における排気管13の上面壁131aに設けた空燃比センサ14の取付座面14aを、排気管13内に突出して設けた。また、フランジ部10における排気マニホールド12の中心軸線Xに直交する断面視において、空燃比センサ14を、目視可能な位置に配置するとともに、上記中心軸線Xに上下方向に直交する垂線Yに対して傾斜させて配置した。さらには、上記断面視において上記垂線Yの両側における空燃比センサ14の面積が3番気筒(CYL3)側の方が1番気筒(CYL1)側よりも小さくなるように設定し、3番気筒(CYL3)側の排気管13の側壁及び1番気筒(CYL1)側の排気管13の側壁には、排気管13の流路断面積が小さくなるように絞り構造を形成するとともに、3番気筒(CYL3)側の絞り構造13aの絞り量を1番気筒(CYL1)側の絞り構造の絞り量よりも大きく設定した。
これにより、空燃比センサ14の取付座面14aが排気管13内に突出し、排気マニホールド12の中心軸線Xに上下方向に直交する垂線Yに対して空燃比センサ14が傾斜して配置されているにも関わらず、空燃比センサ14と排気管13の側壁との距離が大きい側(3番気筒(CYL3)側)を絞り構造により大きく絞ることで、排気を収束させることができる。従って、本実施形態によれば、レイアウト上の制約や良好なメンテナンス性の確保を考慮しつつ、排気の剥離を抑制できるため、空燃比センサ14へのガス当りを改善でき、空燃比センサ14の検出精度を向上できる。
空燃比センサ14の直下において下方へ屈曲する屈曲部132を排気管13に設けることで、排気の主流は、屈曲部132及びその直下に設けた触媒コンバータ15に向かってより下方に流れる。これに対して本実施形態によれば、空燃比センサ14を、先端部142aの先端排気導入孔143が上記断面視において上記垂線Y上に位置するように配置したことで、排気管13内を流れる排気の主流を先端部142aの先端排気導入孔143から空燃比センサ14内により効率良く導入でき、空燃比センサ14の検出精度を向上できる。即ち、排気の主流がより下方に流れることで、空燃比センサ14の側面排気導入孔144からの排気の導入効率が低下して上述の課題が顕著となるおそれがあるところ、本実施形態によればこれを解決できる。
上記実施形態では、排気マニホールドとシリンダヘッドが一体化された排気浄化装置に本発明を適用したが、これに限定されない。例えば、排気マニホールドが、シリンダヘッドとは一体化されておらず、下流側の排気管と一体化された排気浄化装置に本発明を適用してもよい。
また、空燃比センサの傾斜方向を逆にしてもよく、この場合には絞り構造の絞り量の大小を逆にすればよい。
10…フランジ部(連結部)
11a〜11f…排気ポート
12…排気マニホールド(排気集合部)
13…排気管
13a…絞り構造
14…空燃比センサ(排気センサ)
14a…取付座面
15…触媒コンバータ(排気浄化手段)
131a…上面壁
132…屈曲部
142…カバー
143…先端排気導入孔(排気導入孔)
144…側面排気導入孔(排気導入孔)
X…中心軸線
Y…垂線
Claims (2)
- 内燃機関の各気筒から延びる各排気ポートが集合することで形成され、各気筒から排出された排気を集合させる排気集合部と、
前記排気集合部の下流側に設けられ、前記排気集合部で集合した排気を下流側の排気浄化手段に導く排気管と、
前記排気管の上面壁に取り付けられ、前記排気集合部と前記排気管の連結部における前記排気集合部の中心軸線に直交する断面視において、目視可能な位置に配置された排気センサと、を備える内燃機関の排気浄化装置であって、
前記排気センサの取付座面は、前記排気管内に突出して設けられ、
前記排気センサは、前記中心軸線に上下方向に直交する垂線に対して傾斜して配置されるとともに、前記断面視において前記垂線の両側における前記排気センサの面積が一方側の方が他方側よりも小さくなるように配置され、
前記一方側の排気管の側壁及び前記他方側の排気管の側壁には、前記排気管の流路断面積が小さくなるように形成された絞り構造がそれぞれ設けられ、
前記絞り構造は、それぞれ、前記排気管の前記垂線を介して対向する位置で排気の主流が衝突する上流側の位置から、前記排気センサの検出部近傍の下流側まで延びており、
前記一方側の絞り構造の絞り量が、前記他方側の絞り構造の絞り量よりも大きいことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記排気管は、前記排気センサの直下において下方へ屈曲する屈曲部を備え、
前記排気浄化手段は、前記屈曲部の直下に配置され、
前記排気センサは、排気中の成分を検出する検出素子と、当該検出素子を覆い且つ先端部と側面部に排気導入孔が形成されたカバーと、を備えるとともに、前記先端部に形成された排気導入孔が、前記断面視において前記垂線上に位置するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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