JP5875447B2 - 電磁シールド扉 - Google Patents

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Description

この発明は、シールドルームの出入り口等において、電磁波の漏洩と浸入を防止するために用いられる電磁シールド扉に関するものである。
従来の電磁シールド扉の構成例を図15,図16に示す。図15は、従来の電磁シールド扉を示す図であり、図16は、図15の破線A−A’を通るXY断面の拡大図である。電磁シールド扉は図15,図16に示すように、扉1、扉枠2、導電性ガスケット6、ヒンジ7、開閉レバー8から構成されている。扉1と扉枠2は導電性で、ヒンジ7を介して接続され、開閉レバー8の操作により開閉可能な構造を有している。導電性ガスケット6は、導電性かつ弾性の特性を有し、扉1と扉枠2との対向面において、扉1壁面に配置されている。
次に、従来の電磁シールド扉の動作について説明する。図16に示すように、扉1が閉じた状態において、導電性ガスケット6が扉枠2に接触し、扉1と扉枠2とが電気的に接続される。前記接続により、扉1と扉枠2間の隙間が全て電気的に接続されるので、扉1と扉枠2の隙間における電磁波の漏洩と浸入を防ぎ、電磁シールド特性を得ることができる。特許文献1では、より高性能な電磁シールド特性を実現するための構成として、導電性クッション材を用いた扉と扉枠間の接続構造について示されている。
特開平7−94886号公報
上述したように、従来の電磁シールド扉では、導電性の扉1と導電性の扉枠2の少なくともどちらかに導電性ガスケット6を配置することで、扉1を閉めた状態において扉1と扉枠2が電気的に接触し、電磁シールド特性を実現していた。
しかしながら、扉1の開閉回数が多くなると、導電性ガスケット6の摩耗や金属疲労により電磁シールド特性が劣化するため、定期的なメンテナンスが必要となるという課題があった。
また、従来の電磁シールド扉の構造では、GHz帯以上の高周波帯域において十分な電磁シールド特性の実現が困難であった。
さらに、広帯域な電磁シールド特性の実現が困難であった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、電磁シールド特性が劣化せず定期的なメンテナンスが不要であり、主にGHz帯以上の高周波帯において電磁シールド特性を有し、さらに、広帯域な電磁シールド特性を有する電磁シールド扉の実現を目的とする。
上記目的を達成するため、この発明に係る電磁シールド扉は、導電性の扉枠と、前記扉枠に配置された導電性の扉とを備え、前記扉を閉めた状態における前記扉枠と前記扉の間隙において、複数の誘電体を、前記扉の壁面と前記扉枠の壁面の少なくとも一方の周囲に沿って前記扉または前記扉枠における対向面と非接触となるように配置し、前記誘電体は、前記対向面と対向する面に前記扉または前記扉枠と電気的に接続された導体パターンを前記扉と前記扉枠の周方向に備え、前記導体パターンにおける前記扉と前記扉枠の奥行方向の幅を電磁シールド特性が要求される帯域内の周波数の4分の1波長に設定し、隣接する前記誘電体の各表面の導体パターン間を導電体により電気的に接続することを特徴とする。
この発明の電磁シールド扉によれば、電磁シールド特性が劣化せず定期的なメンテナンスが不要であり、主にGHz帯以上の高周波帯において電磁シールド特性を有し、さらに、広帯域な電磁シールド特性を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る電磁シールド扉を示す図である。 図1のA−A’を通るXY断面を示す拡大図である。 図2における共振器装荷誘電体を扉への貼付面と反対側から見たYZ平面図である。 この発明の実施の形態1における隣接する共振器装荷誘電体の接合部の拡大図である。 この発明の実施の形態1における扉と扉枠の隙間をY方向に伝搬する電磁波の透過係数を示す図である。 この発明の実施の形態2における隣接する共振器装荷誘電体の接合部の拡大図である。 この発明の実施の形態2における隣接する共振器装荷誘電体の接合部に誘電体を配置した例を示す図である。 この発明の実施の形態3における隣接する共振器装荷誘電体の接合部の拡大図である。 この発明の実施の形態4における隣接する共振器装荷誘電体の接合部の拡大図である。 この発明の実施の形態5における図1のC部の共振器装荷誘電体の接合部の拡大図である。 この発明の実施の形態6における図1のC部の共振器装荷誘電体の接合部の拡大図である。 この発明の実施の形態6における図1のC部の共振器装荷誘電体の接合部に誘電体を配置した例を示す図である。 この発明の実施の形態7における図1のC部の共振器装荷誘電体の接合部の拡大図である。 この発明の実施の形態8における図1のC部の共振器装荷誘電体の接合部の拡大図である。 従来の電磁シールド扉を示す図である。 図15のA−A’を通るXY断面を示す拡大図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1,図2を用いてこの発明の実施の形態1による電磁シールド扉について説明する。図1は、実施の形態1に係る電磁シールド扉を示す図であり、図2は、図1のA−A’を通るXY断面の拡大図である。電磁シールド扉は、図1,図2に示すように、扉1、扉枠2、共振器装荷誘電体3から構成されている。扉1と扉枠2は導電性で、ヒンジ7を介して接続され、開閉レバー8の操作により開閉可能な構造を有している。
共振器装荷誘電体3は、共振構造を有し、扉1と扉枠2の間隙の扉1の壁面の周囲に沿って扉枠2と非接触になるように複数配置されている。
次に、図3を用いて共振器装荷誘電体3に配置されている共振構造について説明する。図3は、図2における共振器装荷誘電体3を、扉1への貼付面と反対側から見たYZ平面図である。図3には、共振器装荷誘電体3の扉1への貼付面と反対側表面に、扉1の周方向に沿って配置された帯状の金属導体である導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hと、共振器装荷誘電体3の内部に、扉1の周方向であるZ軸方向に沿ってスルーホールが列状に配置された貫通スルーホール列5a,5b,5c,5dが示されている。
導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hのY方向寸法は、それぞれLa,Lb,Lc,Ld,Le,Lf,Lg,Lhであり、各導体パターンのY方向寸法La,Lb,Lc,Ld,Le,Lf,Lg,Lhは、それぞれ周波数fa,fb,fc,fd,fe,ff,fg,fhにおいて、共振器装荷誘電体3上で4分の1波長となっている(fb=1.5fa,fc=2fa,fd=2.5fa,fe=3.5fa,ff=4fa,fg=5fa,fh=6.5fa)。
貫通スルーホール列5aは導体パターン4aと4bを、貫通スルーホール列5bは導体パターン4cと4dを、貫通スルーホール列5cは導体パターン4eと4fを、貫通スルーホール列5dは導体パターン4gと4hを、それぞれ扉1と電気的に接続している。
導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hと貫通スルーホール列5a,5b,5c,5dは、Y軸方向に、導体パターン4a、貫通スルーホール列5a、導体パターン4b、導体パターン4c、貫通スルーホール列5b、導体パターン4d、導体パターン4e、貫通スルーホール列5c、導体パターン4f、導体パターン4g、貫通スルーホール列5d、導体パターン4hの順に配置されており、導体パターン4bと導体パターン4cのY方向間隔はSa、導体パターン4dと導体パターン4eのY方向間隔はSb、導体パターン4fと導体パターン4gのY方向間隔はScとなっている。
図4を用いて隣接する共振器装荷誘電体3の接合部について説明する。図4は、この発明の実施の形態1における扉1と扉枠2の間隙の扉1の壁面側に複数配置された共振器装荷誘電体3のうち、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bとの接合部の拡大図である。図4に示すように、隣接する共振器装荷誘電体3a,3bは、それぞれ図3で示した導体パターン4と貫通スルーホール列5による短絡構造を有し、導電体である銅箔テープ9により接続されている。銅箔テープ9は、共振器装荷誘電体3aと3bの各表面に配置された導体パターン4間を電気的に接続している。
次に、実施の形態1による電磁シールド扉の動作について説明する。導体パターン4aのY方向寸法は、周波数faにおいて、共振器装荷誘電体3上で4分の1波長となっており、Y方向の片端は開放端、Y方向のもう片端は貫通スルーホール列5aに接続されているので、導体パターン4aは、周波数faと、その高調波であるfaの奇数倍の周波数(3fa,5fa,・・・,(2n+1)fa(nは自然数))において共振する片端短絡の共振回路として動作する。同様に、導体パターン4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hは、それぞれ、周波数fb,fc,fd,fe,ff,fg,fhと各々の奇数倍の周波数において共振する片端短絡の共振回路として動作する。
ここで、周波数faの電磁波が扉1と扉枠2の隙間をY方向に伝搬する場合を考えると、導体パターン4aが共振して電磁波と電磁界結合し、扉1と扉枠2の隙間をY方向に伝搬する周波数faの電磁波は減衰する。同様に、周波数faの奇数倍の周波数、周波数fb,fc,fd,fe,ff,fg,fhおよび各々の奇数倍の周波数の電磁波が扉1と扉枠2の隙間をY方向に伝搬する場合、導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hのいずれかが共振して電磁波と電磁界結合するので、扉1と扉枠2の隙間をY方向に伝搬するこれらの周波数の電磁波も減衰する。この結果、周波数fa,fb,fc,fd,fe,ff,fg,fhおよび各々の奇数倍の周波数において、扉1と扉枠2の隙間における電磁波の漏洩と浸入を防ぎ、図5に示すように、周波数fa,1.5fa,2fa,2.5fa,3fa,3.5fa,4fa,4.5fa,5fa,5.5fa,6fa,6.5fa,7fa,7.5faに極を有する広帯域な減衰特性となり、その結果、広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、図4に示すように、銅箔テープ9を有することにより、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間に隙間が存在しても、共振器装荷誘電体3aと3bの導体パターン4は電気的に接続されるため、扉1と扉枠2の間隙において隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部を伝搬する電磁波に対しても、共振器装荷誘電体3の接合部以外を伝搬する電磁波と同様に、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
実施の形態1によれば、扉1と扉枠2とが非接触であるため、扉1の開閉回数が多くなった場合にも電磁シールド特性が劣化せず、定期的なメンテナンスが不要となる。
また、実施の形態1によれば、電磁シールド特性が得られる周波数帯域は、共振器装荷誘電体3に配置された共振構造を有する導体パターン4が共振する周波数によって決まるため、誘電体基板を用いた共振構造の製作が比較的容易である、GHz帯やミリ波帯等の高周波帯域において、有効な電磁シールド特性を実現できる。
また、実施の形態1によれば、導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hのY方向寸法La,Lb,Lc,Ld,Le,Lf,Lg,Lhを、それぞれ周波数fa,1.5fa,2fa,2.5fa,3.5fa,4fa,5fa,6.5faにおいて、共振器装荷誘電体3上で4分の1波長となるように分散化することにより、周波数faから7.5faまでの広帯域な電磁シールド特性を実現できる。
なお、実施の形態1では、共振器装荷誘電体3を扉1と扉枠2の間隙における扉1の壁面に配置しているが、共振器装荷誘電体3は扉1と扉枠2との対向面における扉枠2の壁面または扉1と扉枠2の両壁面に配置しても構わない。共振器装荷誘電体3を扉枠2の壁面に配置する場合、貫通スルーホール列5は導体パターン4と扉枠2を電気的に接続する。また、扉1と扉枠2の両壁面に共振器装荷誘電体3を配置する場合、共振器装荷誘電体3は互いが非接触になるように配置する。
また、実施の形態1では、共振器装荷誘電体3に配置する共振構造として片端短絡の共振回路を適用しているが、共振器装荷誘電体3に配置する共振構造は、片端短絡の共振回路に限定する必要はなく、例えば、両端開放、両端短絡、リング型等の共振回路を適用してもよい。なお、両端開放の共振回路の場合、開放端間の最短距離が半波長となる周波数をfとすると、周波数f,2f,3f,・・・,n×fで共振し、両端短絡の共振回路の場合、短絡端間の最短距離が半波長となる周波数をfとすると、周波数f,2f,3f,・・・,n×fで共振する。また、リング型の共振回路の場合、リングの周長が1波長となる周波数をfとすると、周波数f,2f,3f,・・・,n×fで共振する。
また、実施の形態1では、導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hのY方向寸法La,Lb,Lc,Ld,Le,Lf,Lg,Lhを、それぞれ周波数fa,1.5fa,2fa,2.5fa,3.5fa,4fa,5fa,6.5faにおいて、共振器装荷誘電体3上で4分の1波長となるように分散化しているが、広帯域な電磁シールド特性が得られるのであれば、分散化する周波数を上記の周波数に限定する必要はない。
また、実施の形態1では、8つの導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hと4つの貫通スルーホール列5a,5b,5c,5dを適用しているが、導体パターンの数および貫通スルーホール列の数は上記の数に限定する必要はない。
また、実施の形態1では、導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hの短絡手段として貫通スルーホール列5a,5b,5c,5dを適用しているが、短絡手段を貫通スルーホール列に限定する必要はなく、例えば、導電性ネジや金属板等により短絡するようにしても構わない。
また、実施の形態1では、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bに配置された導体パターン4間の電気的接続に銅箔テープ9を用いているが、導体パターン4間の電気的接続が得られるのであれば、導体パターン4間の電気的接続手段を銅箔テープ9に限定する必要はない。
以上のように、この発明の実施の形態1における電磁シールド扉によれば、導電性の扉枠2と、扉枠2に配置された導電性の扉1と、扉1を閉めた状態における扉枠2と扉1の間隙において、扉1の壁面と扉枠2の壁面の少なくとも一方の周囲に沿って複数の共振器装荷誘電体3を対向面と非接触となるように配置し、共振器装荷誘電体3は表面に所定の幅を有し扉1または扉枠2と電気的に接続された導体パターン4を扉1と扉枠2の周方向に備え、導体パターン4の所定の幅を電磁シールド特性が要求される帯域内の周波数の4分の1波長に設定し、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bの各表面の導体パターン4間を導電体により電気的に接続するように構成したので、電磁シールド特性が劣化せず定期的なメンテナンスが不要であり、主にGHz帯以上の高周波帯において電磁シールド特性を有し、さらに、広帯域な電磁シールド特性を得ることができる。
実施の形態2.
図1から図3と図6を用いてこの発明の実施の形態2による電磁シールド扉について説明する。図1から図3は、実施の形態1による電磁シールド扉と同じなので説明は省略する。図6は、この発明の実施の形態2における扉1と扉枠2の間隙の扉1の壁面側に複数配置された共振器装荷誘電体3のうち、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bとの接合部の拡大図である。図6において、隣接する2つの共振器装荷誘電体3aと3bは図3で示した導体パターン4と貫通スルーホール列5による短絡構造を有し、銅箔テープ9および導体ガスケット10を備える。銅箔テープ9は、共振器装荷誘電体3aと3bの各表面に配置された導体パターン4間を電気的に接続しており、導体ガスケット10は、表面が導電性の特性を有し、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間を埋めるように配置されている。このように、実施の形態2は、扉1と扉枠2の間隙に配置された、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の構造は実施の形態1と同じ構造を有している。
図6に示すように、導体ガスケット10は、表面が導電性の特性を有し、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間を埋めるように配置されている。このように、実施の形態2は、扉1と扉枠2の間隙に配置された、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の構造は実施の形態1と同じ構造を有している。
次に、実施の形態2による電磁シールド扉の動作について説明する。実施の形態2は、扉1と扉枠2の間隙に隣接して配置された共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の構造は実施の形態1と同じなので、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の箇所を伝搬する電磁波に対しては、実施の形態1と同様に、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、実施の形態2では、扉1と扉枠2の間隙において、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bにそれぞれ配置された導体パターン4は、実施の形態1と同様に、銅箔テープ9によって電気的に接続されており、また、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間に導体ガスケット10が配置されているため、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間には電気的な隙間が存在せず、扉1と扉枠2の間隙において、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部を伝搬する電磁波においても、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、実施の形態2では、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間に導体ガスケット10が配置されているので、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間には空間的な隙間が存在せず、扉開閉動作の繰り返しにより発生しやすい共振器装荷誘電体3aと3bの位置ずれを抑えることができる。
すなわち、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の広帯域な電磁シールド特性を有し、かつ、共振器装荷誘電体3の位置ずれを抑えることができる電磁シールド扉を実現できる。
なお、実施の形態2では、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間に導体ガスケット10が配置されているが、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間を空間的にも電気的にも埋めるものであれば、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間に配置する部材は導体ガスケット10に限定する必要はない。例えば、図6における導体ガスケット10の代わりに誘電体11を配置した例を図7に示す。図7は図6に対して導体ガスケット10の代わりに誘電体11を備える点のみで異なり、その他の構成は図6と同じなので説明は省略する。
また、導電性塗料や導体パターンを共振器装荷誘電体3の側面に配置することにより、共振器装荷誘電体3の側面と導体ガスケット10の電気的接続を強化する構成としてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態2における電磁シールド扉によれば、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間に導体ガスケット10または誘電体11を配置するように構成したので、実施の形態1における効果に加え、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間には空間的な隙間が存在せず、扉開閉動作の繰り返しにより発生しやすい、共振器装荷誘電体3の位置ずれを抑えることができる。
実施の形態3.
図1から図2と図8を用いてこの発明の実施の形態3による電磁シールド扉について説明する。図1から図3は、実施の形態1による電磁シールド扉と同じなので説明は省略する。図8は、この発明の実施の形態3における扉1と扉枠2の間隙の扉1の壁面側に複数配置された共振器装荷誘電体3のうち、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bとの接合部の拡大図である。図8において、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bは図3で示した導体パターン4と貫通スルーホール列5による短絡構造を有し、フレキシブル基板12を備える。
フレキシブル基板12は折り曲げ可能な特性を有する誘電体基板であり、フレキシブル基板12の片側表面には、共振器装荷誘電体3aと3bに配置されている導体パターン4とY方向に同寸法の導体パターンが複数配置されており、各導体パターンは、共振器装荷誘電体3aと3bにそれぞれ配置された導体パターン4を電気的に接続している。このように、実施の形態3は、扉1と扉枠2の間隙に配置された、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の構造は実施の形態1と同じ構造を有している。
次に、実施の形態3による電磁シールド扉の動作について説明する。実施の形態3は、扉1と扉枠2の間隙に隣接して配置された共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の構造は実施の形態1と同じなので、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の箇所を伝搬する電磁波に対しては、実施の形態1と同様に、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、実施の形態3では、扉1と扉枠2の間隙において、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bにそれぞれ配置された導体パターン4は、フレキシブル基板12に配置された導体パターンによって、実施の形態1と同様に電気的に接続されている。したがって、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間には電気的な隙間が存在せず、扉1と扉枠2の間隙において、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部を伝搬する電磁波においても、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、実施の形態3では、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bの接合部1箇所において1つのフレキシブル基板12を用いるので、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bにそれぞれ配置された導体パターン4の電気的接続を簡易に行うことができる。すなわち、実施の形態3により、実施の形態1と同様の広帯域な電磁シールド特性を有し、かつ、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bの接合部の構造が簡易である電磁シールド扉を実現できる。
以上のように、この発明の実施の形態3における電磁シールド扉によれば、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bの各表面の導体パターン4間を電気的に接続する導電体が、フレキシブル基板12上に配置されるように構成したので、実施の形態1における効果に加え、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bにそれぞれ配置された導体パターン4の電気的接続を簡易に行うことができる。
実施の形態4.
図1から図3と図9を用いてこの発明の実施の形態4による電磁シールド扉について説明する。図1から図3は、実施の形態1による電磁シールド扉と同じなので説明は省略する。図9は、この発明の実施の形態4における扉1と扉枠2の間隙の扉1の壁面側に複数配置された共振器装荷誘電体3のうち、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bとの接合部の拡大図であり、各部位の説明は図4と同じである。図9において、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bの隙間の間隔はdであり、dは電磁シールド特性が要求される周波数帯域の上限周波数fmaxの2分の1波長の寸法となっている。このように、実施の形態3は、扉1と扉枠2の間隙に配置された、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の構造は実施の形態1と同じ構造を有している。
次に、実施の形態4による電磁シールド扉の動作について説明する。実施の形態4は、扉1と扉枠2の間隙に隣接して配置された共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の構造は実施の形態1と同じなので、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の箇所を伝搬する電磁波に対しては、実施の形態1と同様に、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、図9に示すように、扉1と扉枠2の間隙において、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bの隙間の間隔がdとなっているので、周波数がfmax以下である電磁波は、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bの隙間を伝搬する際に指数関数的に減衰する。したがって、扉1と扉枠2の間隙において、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間を伝搬する電磁波においても、fmax以下の周波数において広帯域な電磁シールド特性が得られる。すなわち、実施の形態4により、fmax以下の周波数において広帯域な電磁シールド特性を有し、かつ、隣接する共振器装荷誘電体の接合部の構造が簡易である電磁シールド扉を実現できる。
実施の形態4によれば、扉1と扉枠2とが非接触であるため、扉1の開閉回数が多くなった場合にも電磁シールド特性が劣化せず、定期的なメンテナンスが不要となる。
また、実施の形態4によれば、電磁シールド特性が得られる周波数帯域は、共振器装荷誘電体3に配置された共振構造を有する導体パターン4が共振する周波数によって決まるため、誘電体基板を用いた共振構造の製作が比較的容易である、GHz帯やミリ波帯等の高周波帯域において、有効な電磁シールド特性を実現できる。
また、実施の形態4によれば、導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hのY方向寸法La,Lb,Lc,Ld,Le,Lf,Lg,Lhを、それぞれ周波数fa,1.5fa,2fa,2.5fa,3.5fa,4fa,5fa,6.5faにおいて、共振器装荷誘電体3上で4分の1波長となるように分散化することにより、周波数faから7.5faまでの広帯域な電磁シールド特性を実現できる。
以上のように、この発明の実施の形態4における電磁シールド扉によれば、導電性の扉1と、扉枠2に配置された導電性の扉1と、扉1を閉めた状態における扉枠2と扉1の間隙において、扉1の壁面と扉枠2の壁面の少なくとも一方の周囲に沿って複数の共振器装荷誘電体3を対向面と非接触となるように配置し、共振器装荷誘電体3は表面に所定の幅を有し扉1または扉枠2と電気的に接続された導体パターン4を扉1と扉枠2の周方向に備え、導体パターン4の所定の幅を電磁シールド特性が要求される帯域内の周波数の4の1波長に設定し、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の隙間寸法が、電磁シールド特性が要求される上限周波数の2分の1波長以下であるように構成したので、電磁シールド特性が劣化せず定期的なメンテナンスが不要であり、主にGHz帯以上の高周波帯において電磁シールド特性を有し、さらに、fmax以下の周波数において広帯域な周波数に特化した電磁シールド特性を得ることができ、かつ、隣接する共振器装荷誘電体3aと3bの接合部の構造が簡易となる。
実施の形態5.
図1から図3と図10を用いてこの発明の実施の形態5による電磁シールド扉について説明する。図1から図3は、実施の形態1による電磁シールド扉と同じなので説明は省略する。図10は、この発明の実施の形態5における扉1と扉枠2の間隙の扉1の壁面側に複数配置された共振器装荷誘電体3のうち、図1の破線Cで示す扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dとの接合部の拡大図であり、各部位の説明は実施の形態1における図4と同じである。
次に、実施の形態5による電磁シールド扉の動作について説明する。実施の形態5では、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3d間の接合部以外の構造は実施の形態1と同じなので、隣接する共振器装荷誘電体3aと3b間の接合部以外の箇所を伝搬する電磁波に対しては、実施の形態1と同様に、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、実施の形態5では、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dにそれぞれ配置された導体パターン4が銅箔テープ9によって接続されているので、共振器装荷誘電体3cと3d間に電気的な隙間が存在せず、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において、互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3d間の接合部を伝搬する電磁波においても、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
実施の形態5によれば、扉1と扉枠2とが非接触であるため、扉1の開閉回数が多くなった場合にも、コーナー部における電磁シールド特性の劣化を抑えることができる。
また、実施の形態5によれば、電磁シールド特性が得られる周波数帯域は、共振器装荷誘電体3に配置された共振構造を有する導体パターン4が共振する周波数によって決まるため、誘電体基板を用いた共振構造の製作が比較的容易である、GHz帯やミリ波帯等の高周波帯域において、有効な電磁シールド特性を実現できる。
また、実施の形態5によれば、導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hのY方向寸法La,Lb,Lc,Ld,Le,Lf,Lg,Lhを、それぞれ周波数fa,1.5fa,2fa,2.5fa,3.5fa,4fa,5fa,6.5faにおいて、共振器装荷誘電体3上で4分の1波長となるように分散化することにより、周波数faから7.5faまでの広帯域な電磁シールド特性を実現できる。
以上のように、この発明の実施の形態5における電磁シールド扉によれば、導電性の扉枠2と、扉枠2に配置された導電性の扉1と、扉1を閉めた状態における扉枠2と扉1の間隙において、扉1の壁面と扉枠2の壁面の少なくとも一方の周囲に沿って複数の共振器装荷誘電体3を対向面と非接触となるように配置し、共振器装荷誘電体3は表面に所定の幅を有し扉1または扉枠2と電気的に接続された導体パターン4を扉1と扉枠2の周方向に備え、導体パターン4の所定の幅を電磁シールド特性が要求される帯域内の周波数の4分の1波長に設定し、扉1および扉枠2のコーナー部において互いに直行に隣接する共振器装荷誘電体3cと3dの各表面の導体パターン4間を導電体により電気的に接続するように構成したので、電磁シールド特性が劣化せず定期的なメンテナンスが不要であり、主にGHz帯以上の高周波帯において電磁シールド特性を有し、さらに、広帯域な周波数に特化した電磁シールド特性を得ることができる。
実施の形態6.
図1から図3と図11を用いてこの発明の実施の形態6による電磁シールド扉について説明する。図1から図3は、実施の形態1による電磁シールド扉と同じなので説明は省略する。図11は、この発明の実施の形態6における扉1と扉枠2の間隙の扉1の壁面側に複数配置された共振器装荷誘電体3のうち、図1の破線Cで示す扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dとの接合部の拡大図である。図11において、互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dは図3で示した導体パターン4と貫通スルーホール列5による短絡構造を有し、銅箔テープ9および導体ガスケット10を備える。銅箔テープ9は、共振器装荷誘電体3cと3dの各表面に配置された導体パターン4間を電気的に接続しており、導電ガスケット10は、表面が導電性の特性を有し、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3d間の隙間を埋めるように配置されている。このように、実施の形態6は、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dとの接合部以外の構造は実施の形態1と同じ構造を有している。
次に、実施の形態6による電磁シールド扉の動作について説明する。実施の形態6は、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部以外の構造は実施の形態1と同じなので、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部以外の箇所を伝搬する電磁波に対しては、実施の形態1と同様に、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、実施の形態6では、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において、互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dにそれぞれ配置された導体パターン4は、実施の形態5と同様に、銅箔テープ9によって電気的に接続されており、また、共振器装荷誘電体3cと3d間の隙間に導体ガスケット10が配置されている。したがって、共振器装荷誘電体3cと3d間には電気的な隙間が存在せず、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部で、互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3d間の接合部を伝搬する電磁波においても、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、実施の形態6では、互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3d間の隙間に導体ガスケット10が配置されているので、共振器装荷誘電体3cと3d間には空間的な隙間が存在せず、したがって、扉開閉動作の繰り返しにより発生しやすい、共振器装荷誘電体3cと3dの位置ずれを抑えることができる。
すなわち、実施の形態6により、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部での電磁シールド特性の劣化を抑えることができるので、実施の形態1と同様の広帯域な電磁シールド特性を有し、かつ、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部に配置された共振器装荷誘電体3の位置ずれを抑えることができる電磁シールド扉を実現できる。
なお、実施の形態6では、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部で互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3d間の隙間に導体ガスケット10が配置されているが、共振器装荷誘電体3cと3d間の隙間を空間的にも電気的にも埋めるのであれば、共振器装荷誘電体3cと3d間の隙間に配置する部材は導体ガスケット10に限定する必要はない。図11における導体ガスケット10の替わりに、誘電体11を配置した例を図12に示す。図12は図11に対して導体ガスケット10の代わりに誘電体11を備える点のみで異なり、その他の構成は図10と同じなので説明は省略する。
また、導電性塗料や導体パターンを共振器装荷誘電体3の側面に配置することで、共振器装荷誘電体3の側面と導電性ガスケット10の電気的接続を強化する構成としてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態6における電磁シールド扉によれば、扉枠2と扉1の間隙における扉1および扉枠2のコーナー部において互いに直行に隣接する共振器装荷誘電体3c,3d間の隙間に導電性ガスケット10または誘電体11を配置するように構成したので、実施の形態1における効果に加え、扉枠2と扉1の間隙における扉1および扉枠2のコーナー部において互いに直行に隣接する共振器装荷誘電体3cと3d間には空間的な隙間が存在せず、扉開閉動作の繰り返しにより発生しやすい、共振器装荷誘電体3の位置ずれを抑えることができる。
実施の形態7.
図1から図3と図13を用いてこの発明の実施の形態7による電磁シールド扉について説明する。図1から図3は、実施の形態1による電磁シールド扉と同じなので説明は省略する。図13は、この発明の実施の形態7における扉1と扉枠2の間隙の扉1の壁面側に複数配置された共振器装荷誘電体3のうち、図1の破線Cで示す扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dとの接合部の拡大図である。図13において、互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dは図3で示した導体パターン4と貫通スルーホール列5による短絡構造を有し、フレキシブル基板12を備える。
フレキシブル基板12は折り曲げ可能な特性を有する誘電体基板であり、フレキシブル基板12の片側表面には、実施の形態3のフレキシブル基板12と同様に、導体パターンが複数配置されており、各導体パターンは、共振器装荷誘電体3cと3dにそれぞれ配置された導体パターン4を電気的に接続している。このように、実施の形態7は、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dとの接合部以外の構造は実施の形態1と同じ構造を有している。
次に、実施の形態7による電磁シールド扉の動作について説明する。実施の形態7は、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部以外の構造は実施の形態1と同じなので、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部以外の箇所を伝搬する電磁波に対しては、実施の形態1と同様に、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、実施の形態7では、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において、互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dにそれぞれ配置された導体パターン4は、フレキシブル基板12に配置された導体パターンによって、実施の形態5と同様に電気的に接続されている。したがって、共振器装荷誘電体3cと3d間には電気的な隙間が存在せず、扉1と扉枠2の間隙のコーナー部を伝搬する電磁波においても、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、実施の形態7では、互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dの接合部1箇所において1つのフレキシブル基板を用いるので、共振器装荷誘電体3cと3dにそれぞれ配置された導体パターン4の電気的接続を簡易に行うことができる。すなわち、実施の形態7により、実施の形態1と同様の広帯域な電磁シールド特性を有し、かつ、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dの接合部の構造が簡易である電磁シールド扉を実現できる。
以上のように、この発明の実施の形態7における電磁シールド扉によれば、扉枠2と扉1の間隙における扉1および扉枠2のコーナー部において互いに直行に隣接する共振器装荷誘電体3cと3dの各表面の導体パターン4間を電気的に接続する導電体が、フレキシブル基板12上に配置されるように構成したので、実施の形態1における効果に加え、扉枠2と扉1の間隙における扉1および扉枠2のコーナー部において互いに直行に隣接する共振器装荷誘電体3cと3dにそれぞれ配置された導体パターン4の電気的接続を簡易に行うことができる。
実施の形態8.
図1から図3と図14を用いてこの発明の実施の形態8による電磁シールド扉について説明する。図1から図3は、実施の形態1による電磁シールド扉と同じなので説明は省略する。図14は、この発明の実施の形態8における扉1と扉枠2の間隙の扉1の壁面側に複数配置された共振器装荷誘電体3のうち、図1の破線Cで示す扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dとの接合部の拡大図である。図14において、共振器装荷誘電体3cと3dの隙間の間隔はdで、dは電磁シールド特性が要求される周波数帯域の上限周波数fmaxの2分の1波長の寸法となっている。このように、実施の形態8は、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において互いに直交する方向で隣接する共振器装荷誘電体3cと3dとの接合部以外の構造は実施の形態1と同じ構造を有している。
次に、実施の形態8による電磁シールド扉の動作について説明する。実施の形態8は、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部以外の構造は実施の形態1と同じなので、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部以外の箇所を伝搬する電磁波に対しては、実施の形態1と同様に、図5に示された広帯域な電磁シールド特性が得られる。
また、図14に示すように、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において、共振器装荷誘電体3cと3dの隙間の間隔がdとなっているので、周波数がfmax以下である電磁波は、共振器装荷誘電体3cと3dの隙間を伝搬する際に指数関数的に減衰する。したがって、扉1と扉枠2の間隙におけるコーナー部において、共振器装荷誘電体3cと3d間の隙間を伝搬する電磁波においても、fmax以下の周波数において広帯域な電磁シールド特性を有し、かつ、隣接する共振器装荷誘電体3c,3dの接合部の構造が簡易である電磁シールド扉を実現できる。
実施の形態8によれば、扉1と扉枠2とが非接触であるため、扉1の開閉回数が多くなった場合にも電磁シールド特性が劣化せず、定期的なメンテナンスが不要となる。
また、実施の形態8によれば、電磁シールド特性が得られる周波数帯域は、共振器装荷誘電体3に配置された共振構造を有する導体パターン4が共振する周波数によって決まるため、誘電体基板を用いた共振構造の製作が比較的容易である、GHz帯やミリ波帯等の高周波帯域において、有効な電磁シールド特性を実現できる。
また、実施の形態8によれば、導体パターン4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hのY方向寸法La,Lb,Lc,Ld,Le,Lf,Lg,Lhを、それぞれ周波数fa,1.5fa,2fa,2.5fa,3.5fa,4fa,5fa,6.5faにおいて、共振器装荷誘電体3上で4分の1波長となるように分散化することにより、周波数faから7.5faまでの広帯域な電磁シールド特性を実現できる。
以上のように、この発明の実施の形態8における電磁シールド扉によれば、導電性の扉1と、扉枠2に配置された導電性の扉1と、扉1を閉めた状態における扉枠2と扉1の間隙において、扉1の壁面と扉枠2の壁面の少なくとも一方の周囲に沿って複数の共振器装荷誘電体3を対向面と非接触となるように配置し、共振器装荷誘電体3は表面に所定の幅を有し扉1または扉枠2と電気的に接続された導体パターン4を扉1と扉枠2の周方向に備え、導体パターン4の所定の幅を電磁シールド特性が要求される帯域内の周波数の4分の1波長に設定し、扉1および扉枠2のコーナー部において互いに直行に隣接する共振器装荷誘電体3cと3d間の隙間寸法が、電磁シールド特性が要求される上限周波数の2分の1波長以下であるように構成したので、電磁シールド特性が劣化せず定期的なメンテナンスが不要であり、主にGHz帯以上の高周波帯において電磁シールド特性を有し、さらに、fmax以下の周波数において広帯域な周波数に特化した電磁シールド特性を得ることができ、かつ、扉1および扉枠2のコーナー部において互いに直行に隣接する共振器装荷誘電体3cと3dの接合部の構造が簡易となる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 扉、2 扉枠、3,3a〜3d 共振器装荷誘電体、4,4a〜4h 導体パターン、5,5a〜5d 貫通スルーホール列、6 導電性ガスケット、7 ヒンジ、8 開閉レバー、9 銅箔テープ、10 導体ガスケット、11 誘電体、12 フレキシブル基板。

Claims (7)

  1. 導電性の扉枠と、
    前記扉枠に配置された導電性の扉とを備え
    前記扉を閉めた状態における前記扉枠と前記扉の間隙において、複数の誘電体を、前記扉の壁面と前記扉枠の壁面の少なくとも一方の周囲に沿って前記扉または前記扉枠における対向面と非接触となるように配置し、
    前記誘電体は、前記対向面と対向する面に前記扉または前記扉枠と電気的に接続された導体パターンを前記扉と前記扉枠の周方向に備え、
    前記導体パターンにおける前記扉と前記扉枠の奥行方向の幅を電磁シールド特性が要求される帯域内の周波数の4分の1波長に設定し、
    隣接する前記誘電体の各表面の導体パターン間を導電体により電気的に接続する
    ことを特徴とする電磁シールド扉。
  2. 前記導体パターンは、前記扉と前記扉枠の奥行方向に複数配置され、
    当該導体パターンにおける前記扉と前記扉枠の奥行方向の幅がそれぞれ異なる周波数の4分の1波長に設定されていることを特徴とする請求項1記載の電磁シールド扉。
  3. 隣接する前記誘電体間の隙間に導電体または誘電体を配置する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁シールド扉。
  4. 前記誘電体の側面に導電性塗料または導体パターンを配置し、当該誘電体の側面に配置した前記導電性塗料または導体パターンと前記誘電体間の隙間に配置された導電体または誘電体とを電気的に接続する
    ことを特徴とする請求項記載の電磁シールド扉。
  5. 前記導体パターン間を電気的に接続する導電体が、フレキシブル基板上に配置される
    ことを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の電磁シールド扉。
  6. 導電性の扉枠と、
    前記扉枠に配置された導電性の扉とを備え
    前記扉を閉めた状態における前記扉枠と前記扉の間隙において、複数の誘電体を、前記扉の壁面と前記扉枠の壁面の少なくとも一方の周囲に沿って前記扉または前記扉枠における対向面と非接触となるように配置し、
    前記誘電体は、前記対向面と対向する面に前記扉または前記扉枠と電気的に接続された導体パターンを前記扉と前記扉枠の周方向に備え、
    前記導体パターンにおける前記扉と前記扉枠の奥行方向の幅を電磁シールド特性が要求される帯域内の周波数の4分の1波長に設定し、
    隣接する前記誘電体間の隙間寸法が、前記電磁シールド特性が要求される上限周波数の2分の1波長以下である
    ことを特徴とする電磁シールド扉。
  7. 前記導体パターンは、前記扉と前記扉枠の奥行方向に複数配置され、
    当該導体パターンにおける前記扉と前記扉枠の奥行方向の幅がそれぞれ異なる周波数の4分の1波長に設定されていることを特徴とする請求項6記載の電磁シールド扉。
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