JP5875354B2 - 金属体のロール曲げ方法及びロール曲げ加工装置 - Google Patents
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Description
加工時は、回転軸離間距離Hを所定の値に設定し、上ロール1と下ロール2との間に、加工される部材3を進入させることで、上ロール1の回転駆動力により部材3が送出され、湾曲加工される。
尚、湾曲加工時に、図10に示すように、Start(加工開始)からEnd(加工終了)まで回転軸離間距離Hを一定に保った場合には、部材3の一端部及び他端部において、十分な曲げモーメントが作用せず、直線部が残ることがある。これは、曲げモーメントMが、下記式(1)に示されるように、押付力Fの作用点からの距離Xに比例する為であり、押付力Fの作用点である2本の下ロール2の位置では、曲げモーメントMが発生せず、また、押付力Fの作用点近傍では、発生する曲げモーメントが、湾曲加工に必要な曲げモーメントに足らない為に、発生するものである。
これを防止するためには、部材3の両端部を、予めプレス機等により円弧状に曲げておく、「端曲げ」という方法が用いられる(特許文献1)。
その為、加工される金属体3が、板状部材の場合には、ロール加工後に矯正加工を施し、略円環状としているのが現状である。
(1)(a)両端部を端曲げした金属体の直線部分の、長さ方向の中心位置から外れた位置を、ロール曲げ加工装置の上ロールと下ロールとの間の最大曲げモーメント負荷位置にセットする工程と、(b)曲げモーメントを負荷しながら前記金属体を一端部の方向へと、前記金属体の一端が下ロールの接点に来るまで、ロールを逆転させて加工する工程と、(c)曲げモーメントを負荷しながら前記金属体を他端部の方向へと、ロールを順転させて加工する工程、とを含む金属体のロール曲げ方法。
(2)両端部を端曲げした金属体の直線部分の、長さ方向の中心位置から外れた位置を曲げ加工開始点とし、駆動回転する上ロールと、曲げモーメントを負荷する位置変更手段を有する下ロールとの離間距離を、曲げ加工開始点から端曲げした前記金属体の距離の近い方の一端が下ロールの接点に来るまでロールを逆転させながら、一定に保持するか、又は徐々に短くし、その一端にて離間距離を一旦長くし、一定状態に保ちながら前記金属体の他端方向へとロールを順転させた後、徐々に短くする、(1)項に記載の金属体のロール曲げ方法。
(3)加工開始点を、金属体の一端から下記式(2)により算出される位置とし、位置変更手段が、離間距離を一定状態から徐々に短くするタイミングを、前記金属体の他端から下記式(3)により算出される位置とする、(2)項に記載の金属体のロール曲げ方法。
(4)両端部を端曲げした金属体を送り出す駆動回転する上ロールと、前記金属体に曲げモーメントを負荷する位置変更手段を有する下ロールと、前記金属体の直線部分の、長さ方向の中心位置から外れた位置を前記上ロールと前記下ロールとの間の最大曲げモーメント負荷位置にセットする位置決め手段とを備え、(a)両端部を端曲げした金属体の直線部分の、長さ方向の中心位置から外れた位置を、上ロールと下ロールとの間の最大曲げモーメント負荷位置に位置決め手段によりセットし、(b)曲げモーメントを負荷しながら前記金属体を一端方向へと、前記金属体の一端部が下ロールの接点に来るまで、ロールを逆転させて加工し、(c)曲げモーメントを負荷しながら前記金属体を他端方向へと、ロールを順転させて加工する金属体のロール曲げ加工装置。
尚、本発明にて、金属体の一端とは、加工開始点から近い方の先端を指し、一端部とは、加工開始点から近い方の先端近傍の端曲げされた部分を指す。
また、本発明のロール曲げ加工装置における上ロールと下ロールとの間の最大曲げモーメント負荷位置は、図8に示すように、金属体の曲率が最大となる、複数の下ロール2の軸間の中間位置(厳密には、送入側が塑性変形であるのに対し、送出側がスプリングバックによる弾性変形であることと、上ロールの回転トルクが影響するため、中間位置から僅かに送入側寄り)である。
下ロールの設置位置は、上ロールに対し、加工すべき金属を挟んで、対向する部位とする。
下ロールを上下動させる場合は、複数の下ロールの全てを、一様に上下動させることも、個々の下ロールを、独立に上下動させることもできる。
位置変更手段は、より具体的に述べると、PLC、及び減速機とボールねじを介したサーボモーターにより、下ロールを上下動させるものを、用いることができる。
また、回転軸離間距離Hは、加工開始点から金属体3の一端が下ロール2の接点に来るまでの上ロール1の逆回転で成形する工程(A工程)と、金属体3の一端部と全体長さの中間部を上ロール1の順回転で成形する工程(B工程)、及び金属体3の他端部付近を上ロール1の順回転で成形する工程(C工程)とを比較し、C工程にてA工程における長さ以上の長さとし、B工程にて最も長くすることが、加工される金属体3をより真円に近づけられ、好ましい。
具体的には、図9に一例を示すように、回転軸離間距離Hを、加工開始点から金属体3の一端が下ロールの接点に来るまで上ロール1の逆回転で成形する工程(曲げ工程1)において、一定に保持するか、又は徐々に短くして(A0〜A1)から、一旦長くし、金属体3の一端部と全体長さの中間部を上ロール1の順回転で成形する工程(曲げ工程2)において、一定(B)に保持した後に、金属体3の他端部付近を上ロール1の順回転で成形する工程(曲げ工程3及び曲げ工程4)において、徐々に縮めるようにする(C1〜C2)ことが好ましい。
図9に示す回転軸離間距離Hの、初期値(Start):A0、中間値:A1、B、C1、最終値(End):C2は、A1≦A0≦C2≦C1<Bの関係を満足するようにすることが好ましい。
形状は、ライニングの張付面を有するものであれば良く、特に限定されるものではないが、より具体的には、図3に示すように、ライニング張付面8と、このライニング張付面8と直交するように延設される2本のリブ9とを有し、前記ライニング張付面8が、円弧形状を有しているものと、することができる。
ライニングは、ドラムに押圧させることにより、運動エネルギーを熱エネルギーに変換し、制動力を得るものであり、一般に「摩擦材」と呼ばれている。ライニングの材質は、一般に公知の材料が用いられ、例えば、スチール繊維、黄銅繊維、銅繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、フェノール繊維、セラミック繊維、ロックウール、チタン酸カリウム繊維、カーボン繊維等の繊維状物質を、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂にて成形したものである。
尚、前記ライニング材料の配合割合は、摩擦特性により決定される。リブの材質は、特に制限されないが、一つの部材から、加工によりリブを形成できることから、ライニング張付面と、同一のものを用いることが好ましい。
本実施例にて用いた金属体は、以下の通りである。
材質:自動車用加工性熱間圧延高張力鋼帯(SPFH590(JIS G 3134:2006)、新日本製鐵株式会社製)
降伏点:450〜600N/mm2
引張強さ:590N/mm2
伸び:18〜32%
板厚:2.5mm
上記金属体は、曲げ加工前に、ブレーキ使用時の摺動抵抗を軽減する為、図4に示すように、金属体の両縁を、加工機(株式会社ヨシダキネン製、商品名:カセットローラーダイスCRD100型60幅タイプ)により、幅:5mm、深さ:0.5mmで潰した後、図5に示すように、加工を行った。
即ち、図5(a)に示すように、プレス加工により、長さ:517mm毎に切断して切り板10とし、図5(b)に示すように、断面コ字形状に曲げ加工(コ字曲げ品11)をすると同時に、両端部に半径:91mm、長さ:40mmの端曲げ12を行った。
この際使用した上下ロールは、以下のものである。
<上ロール>
材質:SKD11(焼き入れ、HRC(ロックウェル硬さ)60〜65)
半径:67.5mm
表面処理:硬質クロムめっき
<下ロール>
材質:SKD11(焼き入れ、HRC(ロックウェル硬さ)60〜65)
半径:39.0mm
表面処理:硬質クロムめっき
下ロール軸間距離:80mm
回転軸離間距離H、及びロール回転角を、表2に示すものから表1に示すものに代えると共に、加工開始点を金属体の一端部として行った。この結果を、表3(比較例)、及び図11に示す。尚、比較例は、5回の加工及び測定を行い、図11はその平均的形状を示している。
このようにして形成された、油圧シリンダー接合部14には、後に油圧シリンダーの両端部が接続され、油圧シリンダーにてシングルブレーキシューを変形させることで、ライニングをドラムブレーキの内面に当接させ、制動力を発揮させる。
Claims (4)
- (a)両端部を端曲げした金属体の直線部分の、長さ方向の中心位置から外れた位置を、ロール曲げ加工装置の上ロールと下ロールとの間の最大曲げモーメント負荷位置にセットする工程と、(b)曲げモーメントを負荷しながら前記金属体を一端部の方向へと、前記金属体の一端が下ロールの接点に来るまで、ロールを逆転させて加工する工程と、(c)曲げモーメントを負荷しながら前記金属体を他端部の方向へと、ロールを順転させて加工する工程、とを含む金属体のロール曲げ方法。
- 両端部を端曲げした金属体の直線部分の、長さ方向の中心位置から外れた位置を曲げ加工開始点とし、駆動回転する上ロールと、曲げモーメントを負荷する位置変更手段を有する下ロールとの離間距離を、曲げ加工開始点から端曲げした前記金属体の距離の近い方の一端が下ロールの接点に来るまでロールを逆転させながら、一定に保持するか、又は徐々に短くし、その一端にて離間距離を一旦長くし、一定状態に保ちながら前記金属体の他端方向へとロールを順転させた後、徐々に短くする、請求項1に記載の金属体のロール曲げ方法。
- 加工開始点を、金属体の一端から(加工開始点)≧(下ロール軸間距離)/2+(端曲げ長さ)により算出される位置とし、位置変更手段が、離間距離を一定状態から徐々に短くするタイミングを、前記金属体の他端から(離間距離変化位置)≧(下ロール軸間距離)/2+(端曲げ長さ)により算出される位置とする、請求項2に記載の金属体のロール曲げ方法。
- 両端部を端曲げした金属体を送り出す駆動回転する上ロールと、前記金属体に曲げモーメントを負荷する位置変更手段を有する下ロールと、前記金属体の直線部分の、長さ方向の中心位置から外れた位置を前記上ロールと前記下ロールとの間の最大曲げモーメント負荷位置にセットする位置決め手段とを備え、(a)両端部を端曲げした前記金属体の直線部分の、長さ方向の中心位置から外れた位置を、上ロールと下ロールとの間の最大曲げモーメント負荷位置に位置決め手段によりセットし、(b)曲げモーメントを負荷しながら前記金属体を一端部の方向へと、前記金属体の一端が下ロールの接点に来るまで、ロールを逆転させて加工し、(c)曲げモーメントを負荷しながら前記金属体を他端部の方向へと、ロールを順転させて加工する金属体のロール曲げ加工装置。
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