JP5873792B2 - 共振制御回路、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents

共振制御回路、定着装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、共振制御回路、その共振制御回路を用いた定着装置、及びその定着装置を用いた画像形成装置に関する。
海外では、電源事情が劣悪な環境が珍しくない。そこで、電力供給量の上限が低い環境において、電源ブレーカーが遮断することを防止するために、電源ブレーカーの遮断状況を学習すると共に、消費電流を検出する電流センサーを備え、電流センサーで検出された消費電流と電源ブレーカーの遮断状況とに基づき、電源ブレーカーを遮断に至らせないように、装置の動作を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
また、電源事情が劣悪なために、商用電源電圧が大きく変動すると、回路の故障を招くおそれがある。例えば、励磁コイルに流れる電流をスイッチングすることで、誘導加熱を行う誘導加熱装置において、電源電圧が上昇すると、電流スイッチングに用いられるスイッチング素子に過度の電流が流れ、スイッチング素子の故障を招くおそれがある。そこで、励磁コイルに流れる電流をカレントトランスによって検出し、励磁コイルに流れる電流が基準値を超えないように制限する技術が知られている(例えば、特許文献2)。
特開平5−38050号公報 特開2006−145672号公報
ところで、特許文献2に記載されているように、電流検出手段としてはカレントトランスを用いることが一般的である。しかしながら、カレントトランスは高価であり、部品のサイズも大きい。一方、電圧を検出する手段としては、コンパレーターやアナログデジタルコンバーターなど、カレントトランスより安価でサイズの小さい部品を用いることが可能である。
本発明の目的は、カレントトランスを用いることなく、電源電圧変動による故障が発生するおそれを低減することができる共振制御回路、定着装置、及び画像形成装置を提供することである。
本発明に係る共振制御回路は、電源電圧を受電する第1及び第2受電端子と、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とが直列に接続されて構成されたスイッチング素子の直列回路であって、前記第1受電端子と前記第2受電端子との間に接続されたスイッチング直列回路と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続点に接続された共振回路と、前記第1スイッチング素子と並列に、前記電源電圧に対して逆方向となる向きに接続された第1ダイオードと、前記第2スイッチング素子と並列に、前記電源電圧に対して逆方向となる向きに接続された第2ダイオードと、予め設定された第1スイッチング周期で、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを同時にオンさせないように交互にオン、オフさせることによって、前記共振回路に共振を生じさせるスイッチング制御を行う共振制御部と、前記第1スイッチング素子の両端間の電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された判定電圧を超えているとき、前記共振制御部による前記スイッチング制御に関わらず、前記第1スイッチング素子をオフ状態に維持させる停止制御部と、前記共振制御部が前記第1スイッチング素子をオンさせるべきタイミングにおいて前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された設定時間内において前記判定電圧を超えた回数を計数する計数部とを備え、前記共振制御部は、前記計数部によって計数された回数が、予め設定された判定回数を超えたとき、前記スイッチング制御における前記第1及び第2スイッチング素子をオン、オフさせる周期を、前記第1スイッチング周期より短い第2スイッチング周期に変更する
この構成によれば、共振制御部によって、第1スイッチング周期で、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とが同時にオンしないように交互にオン、オフされることによって、共振回路に共振が生じる。そして、停止制御部は、第1スイッチング素子の両端間の電圧が判定電圧を超えているとき、共振制御部によるスイッチング制御に関わらず第1スイッチング素子をオフ状態に維持するから、第1スイッチング素子の両端間の電圧が判定電圧を超える高電圧になっているときは、第1スイッチング素子がオンされることがなく、従ってハードスイッチングが生じるおそれが低減される。これにより、カレントトランスを用いることなく、電源電圧変動によって共振に用いられるスイッチング素子において故障が発生するおそれを低減することができる。
この構成によれば、計数部によって、第1スイッチング素子をオンさせるべきタイミングにおいて電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された設定時間内において判定電圧を超えた回数が計数部によって計数される。そうすると、計数部によって計数された回数は、電源電圧の変動が生じる頻度を表すことになる。そこで、計数部によって計数された回数が判定回数を超えたとき、すなわち電源電圧変動の頻度が高く、電源電圧が不安定な状態になっているとき、共振制御部は、第1及び第2スイッチング素子をオン、オフさせる周期を第1スイッチング周期より短い第2スイッチング周期に変更することによって、共振により第1及び第2スイッチング素子の両端に印加される電圧を低下させる。これにより、電源電圧が不安定な状況において第1及び第2スイッチング素子に印加される電圧ストレスを低減することができる結果、共振に用いられるスイッチング素子において故障が発生するおそれを低減することができる。
また、前記共振制御部は、前記オン、オフさせる周期を前記第2スイッチング周期に変更した後、前記計数部によって計数された回数が、前記判定回数を下回ったとき、前記オン、オフさせる周期を、前記第1スイッチング周期に変更することが好ましい。
計数部によって計数された回数が判定回数を下回ることは、電源電圧が変動する頻度が減少し、電源電圧が安定状態になったことを意味する。そこで、共振制御部は、電源電圧が不安定になったために第2スイッチング周期に変更していた第1及び第2スイッチング素子のスイッチング周期を、共振回路の共振により適した第1スイッチング周期に戻す。これにより、共振回路の共振により生じる共振電流を増大させることができる。
また、前記共振制御部によって、前記オン、オフさせる周期が前記第2スイッチング周期から前記第1スイッチング周期に変更された場合、前記オン、オフさせる周期が前記第2スイッチング周期から前記第1スイッチング周期に変更されたことを示す情報を記憶する記憶部をさらに備えることが好ましい。
例えば保守作業者が共振制御回路やこれを用いた装置の保守作業を行う場合、第1及び第2スイッチング素子のスイッチング周期が第2スイッチング周期になっていれば、電源事情が不安定であると判断して、例えば電源配線を強化したり、電源フィルターを取り付けたりすることで、電源電圧を安定化することが可能である。しかしながら、一時的に電源電圧が安定化して第1及び第2スイッチング素子のスイッチング周期が第1スイッチング周期に戻された状態になっていると、保守作業者が電源状況を把握することができない。そこで、スイッチング周期を第2スイッチング周期から第1スイッチング周期に戻したことを示す情報を記憶部に記憶させるようにすると、保守作業者が、記憶部の記憶内容を確認することで電源状況を把握することが可能になる。
また、前記共振制御部が前記第1スイッチング素子をオンさせるタイミングにおいて前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された設定時間内において前記判定電圧を超えた回数を計数する計数部と、前記計数部によって計数された回数が、予め設定された判定回数を超えたとき、予め設定された報知を行う報知部とを備えるようにしてもよい。
また、本発明に係る共振制御回路は、電源電圧を受電する第1及び第2受電端子と、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とが直列に接続されて構成されたスイッチング素子の直列回路であって、前記第1受電端子と前記第2受電端子との間に接続されたスイッチング直列回路と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続点に接続された共振回路と、前記第1スイッチング素子と並列に、前記電源電圧に対して逆方向となる向きに接続された第1ダイオードと、前記第2スイッチング素子と並列に、前記電源電圧に対して逆方向となる向きに接続された第2ダイオードと、予め設定された第1スイッチング周期で、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを同時にオンさせないように交互にオン、オフさせることによって、前記共振回路に共振を生じさせるスイッチング制御を行う共振制御部と、前記第1スイッチング素子の両端間の電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された判定電圧を超えているとき、前記共振制御部による前記スイッチング制御に関わらず、前記第1スイッチング素子をオフ状態に維持させる停止制御部と、前記共振制御部が前記第1スイッチング素子をオンさせるべきタイミングにおいて前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された設定時間内において前記判定電圧を超えた回数を計数する計数部と、前記計数部によって計数された回数が、予め設定された判定回数を超えたとき、予め設定された報知を行う報知部とを備えていてもよい。
上述したように、計数部によって計数された回数は、電源電圧の変動が生じる頻度を表すことになる。そこで、計数部によって計数された回数が判定回数を超えたとき、すなわち電源電圧変動の頻度が高く、電源電圧が不安定な状態になっているとき、報知部が、電源電圧が不安定であることを示す所定の報知を行うことによって、ユーザーや保守作業者に対して、電源電圧が不安定な状況になっていることを知らせることができる。
また、前記報知部は、前記報知を行っている期間中において、前記計数部によって計数された回数が予め設定された判定回数を下回ったとき、前記報知を停止することが好ましい。
計数部によって計数された回数が判定回数を下回ることは、電源電圧が変動する頻度が減少し、電源電圧が安定状態になったことを意味する。そこで、報知部は、電源電圧が不安定であることを示す報知を停止する。これにより、リアルタイムに電源電圧の状況をユーザーや保守作業者に知らせることができる。
また、前記報知部によって、前記報知が停止された場合、前記報知が停止されたことを示す情報を記憶する記憶部をさらに備えることが好ましい。
例えば保守作業者が共振制御回路やこれを用いた装置の保守作業を行う場合、報知部によって予め設定された報知がされていれば、電源事情が不安定であると判断して、例えば電源配線を強化したり、電源フィルターを取り付けたりすることで、電源電圧を安定化することが可能である。しかしながら、一時的に電源電圧が安定化して報知が停止された状態になっていると、保守作業者が電源状況を把握することができない。そこで、報知が停止されたことを示す情報を記憶部に記憶させるようにすると、保守作業者が、記憶部の記憶内容を確認することで電源状況を把握することが可能になる。
また、本発明に係る定着装置は、上述の共振制御回路と、トナー像が形成された用紙を加熱することにより、前記トナー像を前記用紙に定着させるための熱を発生する加熱部材とを備え、前記共振回路は、電磁誘導により前記加熱部材を発熱させる励磁コイルを含む。
この構成によれば、トナー像を用紙に定着させる加熱部材を誘導加熱するための高周波電流を生成する共振回路において、カレントトランスを用いることなく、電源電圧変動によって共振に用いられるスイッチング素子が故障するおそれを低減することができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上述の定着装置と、前記用紙にトナー像を形成する画像形成部とを備える。
この構成によれば、誘導加熱方式の定着装置を備えた画像形成装置において、電源電圧変動に起因して共振に用いられるスイッチング素子が故障するおそれを低減することができる。
このような構成の共振制御回路、その共振制御回路を用いた定着装置、及びその定着装置を用いた画像形成装置は、カレントトランスを用いることなく、電源電圧変動による故障が発生するおそれを低減することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構成を概略的に示した側面図である。 図1に示す定着装置の概略的な断面図である。 本発明の一実施形態に係る共振制御回路の構成の一例を示す回路図である。 図3に示す共振制御回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図3に示す共振制御回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構成を概略的に示した側面図である。尚、画像形成装置1は、複写機、プリンタ及びファクシミリ機等であり、用紙に転写されたトナー像を加圧、加熱によって定着させるプロセスを持つ画像形成装置であればよい。画像形成装置1は、本体部2、本体部2の左方に配設されたスタックトレイ3、本体部2の上部に配設された原稿読取部4、原稿読取部4の上方に配設された原稿給送部5を備えている。
また、画像形成装置1のフロント部には、入力操作部6が設けられている。この入力操作部6には、電源キーやユーザが印刷実行指示を入力するためのスタートキー、印刷部数等を入力するためのテンキー、各種複写動作の操作ガイド情報等を表示し、これら各種設定入力用にタッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ等からなる表示部9等を有する。
原稿読取部4は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ及び露光ランプ等からなるスキャナ部13、ガラス等の透明部材により構成された原稿台14及び原稿読取スリット15を備える。スキャナ部13は、図略の駆動部によって移動可能に構成され、原稿台14に載置された原稿を読み取るときは、原稿台14に対向する位置で原稿面に沿って移動され、原稿画像を走査しつつ取得した画像データを画像メモリ(不図示)へ出力する。また、原稿給送部5により給送された原稿を読み取るときは、原稿読取スリット15と対向する位置に移動され、原稿読取スリット15を介して原稿給送部5による原稿の搬送動作と同期して原稿の画像を取得し、その画像データを画像メモリへ出力する。
原稿給送部5は、原稿を載置するための原稿載置部16と、画像読み取り済みの原稿を排出するための原稿排出部17、原稿載置部16に載置された原稿を1枚ずつ繰り出して原稿読取スリット15に対向する位置へ搬送し、原稿排出部17へ排出するための給紙ローラや搬送ローラ(不図示)等からなる原稿搬送機構18を備える。
また、原稿給送部5は、その前面側が上方に移動可能となるように本体部2に対して回動自在に設けられている。原稿給送部5の前面側を上方に移動させて原稿台14上面を開放することにより、原稿台14の上面に読み取り原稿、例えば見開き状態にされた書籍等をユーザが載置できるようになっている。
本体部2は、複数の給紙カセット19と、給紙カセット19から用紙を1枚ずつ繰り出して画像形成部21へ搬送する給紙ローラ20と、給紙カセット19から搬送されてきた用紙に画像を形成する画像形成部21とを備える。
画像形成部21は、スキャナ部13で取得された画像データに基づきレーザ光等を出力して感光体ドラム22を露光し、感光体ドラム22の表面に静電潜像を形成する光学ユニット23と、静電潜像が形成された感光体ドラム22の表面にトナーを付着することによりトナー像を形成する現像部24と、感光体ドラム22上のトナー像を用紙に転写する転写部25とを備える。
定着装置28は、トナー像が転写された用紙を加熱してトナー像を用紙に融解定着させるベルトユニット26及び加圧ローラ27を備える。
画像形成部21内の用紙搬送路中には、用紙をスタックトレイ3又は排出トレイ29まで搬送する搬送ローラ対30及び31等が備えられている。
また、用紙の両面に画像を形成する場合は、画像形成部21で用紙の一方の面に画像を形成した後、この用紙を排出トレイ29側の搬送ローラ対30,31にニップされた状態とする。この状態で搬送ローラ対30,31を反転させて用紙をスイッチバックさせ、搬送ローラ対38及び39が用紙を用紙搬送路32に送って画像形成部21の上流域に再度搬送し、画像形成部21により他方の面に画像を形成した後、用紙をスタックトレイ3又は排出トレイ29に排出する。
図2は、図1に示す定着装置28の概略的な断面図である。定着装置28は、上述のベルトユニット26及び加圧ローラ27に加えて、ベルト263及び第2ローラ262を加熱するIHコイルユニット530を含む。また、定着装置28は、後述する共振制御回路40を含んでおり、IHコイルユニット530は、共振制御回路40から供給された高周波電流によって、誘導加熱装置として機能する。
ベルトユニット26は、加圧ローラ27と対向配置される第1ローラ261と、第2ローラ262と、第1ローラ261と第2ローラ262とに架け渡されるように巻き回されるベルト263とを備える。加圧ローラ27は、第1ローラ261と協働して、ベルト263を挟む。加圧ローラ27とベルト263との間には、フラットニップが形成される。
ベルト263は、例えば、厚さ寸法約30μm以上約50μm以下のニッケル電鋳基材と、ニッケル電鋳基材上に積層されるシリコンゴム層と、シリコンゴム層上に形成される離型層(例えば、PFA層)を含む。ベルト263は、加熱部材の一例に相当している。
第2ローラ262は、例えば、外径30mmの円筒状に形成される。第2ローラ262は、円筒形状の鉄基材と、鉄基材外周面に形成される肉厚寸法0.2mm以上1.0mm以下の離型層(例えば、PFA層)を含む。
第1ローラ261は、例えば、円柱状に形成される。第1ローラ261は、ステンレス鋼からなる外径45mmの芯金ローラと、芯金ローラの外周面を被覆する厚さ5mm以上10mm以下のシリコンゴムからなるスポンジ層を含む。
加圧ローラ27は、例えば、外径50mmの円柱状に形成される。加圧ローラ27は、ステンレス鋼からなる芯金ローラ、芯金ローラ外周面を被覆する厚さ2mm以上5mm以下のシリコンゴムからなるスポンジ層及び離型層(例えば、PFA層)を含む。加圧ローラ27の金属製の芯材は、例えば、FeやAlを用いて形成されてもよい。この芯材上にSiゴム層が形成されてもよい。さらにSiゴム層の表層にフッ素樹脂層が形成されてもよい。
IHコイルユニット530は、ベルト263及び第2ローラ262を誘導加熱する励磁コイル531と、励磁コイル531を支持するプラットフォーム200とを備える。IHコイルユニット530は、励磁コイル531によって発生する磁界中の磁力線の経路を規定する一対のサイドコア533、一対のアーチコア534及びセンタコア535を備える。
一対のアーチコア534及びセンタコア535は、それぞれ、第1ローラ261の回転中心軸X1、第2ローラ262の回転中心軸X2及び加圧ローラ27の回転中心軸X3を結ぶ直線LNに対して対称に配設されている。そして、一対のアーチコア534の間にセンタコア535が配設されている。一対のサイドコア533、一対のアーチコア534及びセンタコア535は、プラットフォーム200によって支持される。
一対のサイドコア533、及び一対のアーチコア534は、例えばフェライトを用いて構成されている。また、センタコア535は、例えば円柱状の導電性シャフト538と、導電性シャフト538を被覆する円筒形状の磁性筒539とを用いて構成されている。
プラットフォーム200は、第2ローラ262の周面に沿う湾曲面を含むコイル支持部201を備える。コイル支持部201は、ベルト263及び第2ローラ262を誘導加熱するための磁界を生じさせる励磁コイル531を支持する。
励磁コイル531は、コイル支持部201、サイドコア533及びアーチコア534で囲まれる空間内でループ状のコイル面を形成する。
上述の如く、コイル支持部201は、第2ローラ262上のベルト263の円弧状の外面に沿うように形成される。励磁コイル531は、コイル支持部201を取り巻くように配置される。この結果、励磁コイル531は、湾曲したコイル支持部201に沿って連設され、略円弧状の断面を有するループ状のコイル面を形成する。そして、第2ローラ262の略半分は、励磁コイル531に取り囲まれている。
そして、励磁コイル531に高周波電流が流れると、ベルト263及び第2ローラ262が誘導加熱される。さらに、図略の駆動機構が第1ローラ261を図2における時計回りに駆動回転することによって、第2ローラ262が従動回転すると共に、加熱されたベルト263が加圧ローラ27と第1ローラ261とのニップ部へ向かう。その結果、加圧ローラ27とベルト263とでニップされた用紙Pが加熱されて、用紙Pにトナー像が定着される。
なお、定着装置28は、ベルトユニット26の代わりにベルトを用いない加熱ローラを備えていてもよい。
図3は、本発明の一実施形態に係る共振制御回路40の構成の一例を示す回路図である。図3に示す共振制御回路40は、受電端子401,402、スイッチング素子Q1(第1スイッチング素子の一例)、スイッチング素子Q2(第2スイッチング素子の一例)、ダイオードD1(第1ダイオード)、ダイオードD2(第2ダイオード)、共振回路41、制御部42、ゲートドライバーB1,B2、抵抗R1〜R3、基準電圧源E1、及びコンパレーター43を備えて構成されている。
受電端子401,402は、ダイオードブリッジDBを介して商用電源ACに接続される。従って、受電端子401,402間には、全波整流された交流電圧が、電源電圧として印加される。なお、受電端子401,402間に印加される電源電圧は、全波整流された交流電圧に限られず、例えば直流電源電圧であってもよい。また、受電端子401,402は、電源電圧を受電するものであればよく、例えば電極やコネクタ、端子台等であってもよく、ランドやパッド等の配線パターンであってもよい。
受電端子401は、共振制御回路40の回路グラウンドとなっている。
スイッチング素子Q1,Q2は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。なお、スイッチング素子Q1,Q2としては、FET(Field Effect Transistor)、バイポーラトランジスタ等、種々のスイッチング素子を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2は、直列接続されて、スイッチング直列回路を構成している。
そして、スイッチング素子Q2のコレクタが受電端子402に接続され、スイッチング素子Q2のエミッタがスイッチング素子Q1のコレクタに接続され、スイッチング素子Q1のエミッタが受電端子401(回路グラウンド)に接続されている。
また、スイッチング素子Q1のコレクタにダイオードD1のカソードが接続され、スイッチング素子Q1のエミッタにダイオードD1のアノードが接続されて、スイッチング素子Q1とダイオードD1とが並列接続されている。スイッチング素子Q2のコレクタにダイオードD2のカソードが接続され、スイッチング素子Q2のエミッタにダイオードD2のアノードが接続されて、スイッチング素子Q2とダイオードD2とが並列接続されている。
共振回路41は、励磁コイル531(コイルの一例)と、共振コンデンサC1,C2と、部分共振コンデンサC3,C4とを備えている。
そして、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2との接続点P1に励磁コイル531の一端が接続され、励磁コイル531の他端が共振コンデンサC1を介してスイッチング素子Q1のエミッタ(受電端子401)に接続されている。すなわち、接続点P1に共振回路41が接続されている。
また、励磁コイル531の他端と共振コンデンサC1との接続点に共振コンデンサC2の一端が接続され、共振コンデンサC2の他端がスイッチング素子Q2のコレクタ(受電端子402)に接続されている。また、スイッチング素子Q1と並列に部分共振コンデンサC3が接続され、スイッチング素子Q2と並列に部分共振コンデンサC4が接続されている。
なお、共振回路41は、必ずしも共振コンデンサC1,C2と、部分共振コンデンサC3,C4とをすべて備えるものに限られない。共振回路41は、励磁コイル531によって共振を生じさせるものであればよく、例えば、共振回路41を励磁コイル531と共振コンデンサC1とからなる直列共振回路とし、共振コンデンサC2と、部分共振コンデンサC3,C4とを備えない構成としてもよい。
接続点P1は、抵抗R1,R2の直列回路を介してグラウンドへ接続されている。これにより、接続点P1の電圧すなわちスイッチング素子Q1の両端子間の電圧Vsが、抵抗R1,R2で分圧され、コンパレーター43の入力電圧範囲にレベル変換されて、コンパレーター43のマイナス(−)端子に入力される。
また、コンパレーター43のプラス(+)端子には、基準電圧源E1が接続されている。基準電圧源E1は、スイッチング素子Q1をオフさせるべき電圧Vsとして予め設定された判定電圧V1に、抵抗R1,R2の分圧比を乗じた電圧を基準電圧として出力する。これにより、コンパレーター43は、抵抗R1,R2で分圧された電圧と、基準電圧源E1から出力された基準電圧とを比較することで、間接的に電圧Vsと判定電圧V1とを比較する。
コンパレーター43は、オープンコレクタ出力にされており、電圧Vsが判定電圧V1を超えたとき出力端子431をローレベルとし、電圧Vsが判定電圧V1に満たないとき出力端子431をハイインピーダンスとする。コンパレーター43の出力端子431は後述する信号ラインL1に接続されており、信号ラインL1上で制御部42の出力信号とワイヤードORされている。従って、コンパレーター43は、電圧Vsが判定電圧V1を超えたとき出力端子431をローレベルとすることで、制御部42の制御要求にかかわらず、スイッチング素子Q1を強制的にオフさせる。
コンパレーター43は、電圧検出部としての機能と停止制御部としての機能を両方とも備えており、電圧検出部及び停止制御部の一例に相当している。
なお、必ずしもコンパレーター43を用いる必要はなく、例えば電圧検出部としてアナログデジタルコンバータなどの電圧検出手段を備え、制御部42が、電圧検出部によって検出された電圧Vsと判定電圧V1を示すデータとを比較して、電圧Vsが判定電圧V1を超えたときにスイッチング素子Q1をオフ状態に維持するようにしてもよい。
基準電圧源E1は、例えば図略の制御電源の電源電圧を抵抗分圧することで基準電圧を生成してもよく、基準電圧を生成する定電圧回路であってもよい。判定電圧V1は、例えば商用電源ACの電圧値の1/2程度の電圧値とされている。
ゲートドライバーB1,B2は、制御部42からの制御信号に応じて、スイッチング素子Q1,Q2をオン、オフさせる駆動回路である。図3に示す例では、ゲートドライバーB1の入力端子が信号ラインL1を介して制御部42と接続され、ゲートドライバーB2の入力端子が信号ラインL2を介して制御部42と接続されている。信号ラインL1は、図略の制御用電源と抵抗R3を介して接続されている。すなわち、信号ラインL1は、抵抗R3によってプルアップされている。
図3では、ゲートドライバーB1,B2が、信号ラインL1,L2がハイレベルのときに、スイッチング素子Q1,Q2をそれぞれオンさせる例を示している。なお、ゲートドライバーB1,B2は、信号ラインL1,L2がローレベルのときに、スイッチング素子Q1,Q2をそれぞれオンさせる構成であってもよい。
制御部42は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、タイマー回路、例えばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の記憶素子を用いて構成された記憶部424、及びこれらの周辺回路等を備えて構成されている。
制御部42は、例えばROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、共振制御部421、計数部422、及び報知部423として機能する。また、信号ラインL1と接続された制御部42の出力端子425は、オープンコレクタ出力とされている。
共振制御部421は、スイッチング素子Q1をオンさせるときは、出力端子425をハイインピーダンスにする。これにより、信号ラインL1が抵抗R3でプルアップされてハイレベルとなる結果、ゲートドライバーB1によってスイッチング素子Q1がオンされる。また、共振制御部421は、スイッチング素子Q1をオフさせるときは、出力端子425をローレベルにする。これにより、信号ラインL1がローレベルとなる結果、ゲートドライバーB1によってスイッチング素子Q1がオフされる。
共振制御部421は、スイッチング素子Q2をオンさせるときは、信号ラインL2を介してゲートドライバーB2へハイレベルの信号を出力し、ゲートドライバーB2によってスイッチング素子Q2をオンさせる。また、共振制御部421は、スイッチング素子Q2をオフさせるときは、信号ラインL2を介してゲートドライバーB2へローレベルの信号を出力し、ゲートドライバーB1によってスイッチング素子Q2をオフさせる。なお、制御信号の信号レベルは一例であって、信号レベルとスイッチング素子Q1,Q2のオン、オフ動作との対応関係は上記の例に限らない。
そして、共振制御部421は、スイッチング周期Ts1(第1スイッチング周期)で、スイッチング素子Q1,Q2を同時にオンさせないように交互にオン、オフさせることによって、共振回路41に共振を生じさせる。
スイッチング周期Ts1としては、例えば、共振回路41の共振周期、すなわち共振回路41の共振周波数の逆数、と略等しい時間が予め設定されている。また、共振回路41の共振周波数は、商用電源ACの周波数より充分高い周波数、例えば商用電源ACの周波数の10倍程度の周波数にされている。従って、スイッチング周期Ts1は、商用電源ACの周期より充分短い時間、例えば商用電源ACの周期の十分の一程度の時間にされている。
共振制御部421は、スイッチング周期Ts1毎に、スイッチング素子Q1をオンさせるべき期間であるオン期間Ton1と、スイッチング素子Q1をオフさせる期間であるオフ期間Toff1とを設定する(Ts1=Ton1+Toff1)。そして、共振制御部421は、オン期間Ton1の間スイッチング素子Q1をオンさせ、オフ期間Toff1の間スイッチング素子Q1をオフさせる。
また、共振制御部421は、スイッチング周期Ts1毎に、スイッチング素子Q2をオンさせるべき期間であるオン期間Ton2と、スイッチング素子Q2をオフさせる期間であるオフ期間Toff2とを設定する(Ts1=Ton2+Toff2)。そして、共振制御部421は、オン期間Ton2の間スイッチング素子Q2をオンさせ、オフ期間Toff2の間スイッチング素子Q2をオフさせる。
オン期間Ton1は、オフ期間Toff1より短く、オン期間Ton2は、オフ期間Toff2より短くされている。これにより、共振制御部421は、スイッチング素子Q1,Q2のオン、オフの切り替え時に、スイッチング素子Q1,Q2が両方オフするデッドタイムを設けるようになっている。また、オン期間Ton1,Ton2の長さは、共振回路41の共振周期の1/2より短い時間にされている。
計数部422は、予め設定された設定時間Tc、例えば1時間、の間に、共振制御部421によって設定されたオン期間Ton1であって、かつコンパレーター43の出力がローレベルである条件が成立した回数を計数値CTとして計数する。すなわち、計数部422は、共振制御部421がスイッチング素子Q1をオンさせるべきタイミングにおいて電圧Vsが判定電圧V1を超えた回数を計数値CTとして計数する。計数部422は、設定時間Tc毎に新たに計数を繰り返すことで、設定時間Tc毎に計数値CTを更新するようになっている。
また計数部422の計数値CTが、予め設定された判定回数Cjを超えたとき、共振制御部421が、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期を、スイッチング周期Ts1からスイッチング周期Ts1より短いスイッチング周期Ts2に変更すると共に、報知部423が、例えば表示部9に、電源が不安定であることを示すメッセージを表示させて、ユーザーの注意を喚起するための報知を行う。
なお、報知部423は、表示部9にメッセージを表示して報知する例に限られず、例えばLED(Light Emitting Diode)を点灯したり、ブザーを鳴らしたり、通信回線を介して遠隔の通信端末装置に対して通知を行ったりする構成としてもよい。
また、共振制御部421は、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期をスイッチング周期Ts2に変更した後、計数部422の計数値CTが判定回数Cjを下回った場合、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期をスイッチング周期Ts1に戻すと共に、スイッチング周期をスイッチング周期Ts1に戻したことを示す情報を記憶部424に記憶させる。
また、報知部423は、上記メッセージを表示させるなどして報知を行っている期間中に、計数部422の設定時間Tcにおける計数値CTが判定回数Cjを下回った場合、上記報知を停止すると共に、報知が停止されたことを示す情報を記憶部424に記憶させる。
次に、上述のように構成された共振制御回路40の動作について説明する。図4、図5は、図3に示す共振制御回路40の動作を説明するためのタイミングチャートである。図4の横軸は時間の経過を示しており、図4には、時間の経過に伴うスイッチング素子Q1,Q2のオン、オフ動作と、電圧Vsと、計数値CTとの一例が記載されている。
まず、共振制御部421は、タイミングt1において、スイッチング素子Q1をオンさせ、オン期間Ton1の経過後、スイッチング素子Q1をオフさせる。以後、スイッチング周期Ts1毎に、オン期間Ton1の間のみ、スイッチング素子Q1をオンさせる。
また、共振制御部421は、タイミングt1後のオン期間Ton1が経過してスイッチング素子Q1がオフされた後、デッドタイムが経過したタイミングt2において、スイッチング素子Q2をオンさせ、オン期間Ton2の経過後、スイッチング素子Q2をオフさせる。以後、スイッチング周期Ts1毎に、オン期間Ton2の間のみ、スイッチング素子Q2をオンさせる。
共振制御部421は、スイッチング素子Q1をオフしてからスイッチング素子Q2をオンするまでの間にデッドタイムを設けることによって、スイッチング素子Q1,Q2が同時にオンして短絡電流が流れることを防止している。
一方、共振制御部421によって、タイミングt2において、スイッチング素子Q2がオンされると、ダイオードブリッジDBからスイッチング素子Q2、励磁コイル531、及び共振コンデンサC1へ電流が流れ、共振が開始される。
次に、タイミングt2からオン期間Ton2が経過したタイミングにおいて、共振制御部421は、スイッチング素子Q2をオフする。そうすると、励磁コイル531の逆起電力によって、ダイオードD1の順方向に電流が流れる。このとき、電圧Vsは、ダイオードD1の順方向電圧に等しいから、ほぼゼロに近い0.7V程度となっている。
次に、タイミングt3において、共振制御部421は、スイッチング素子Q2をオフにしたまま、スイッチング素子Q1をオンさせる。そうすると、スイッチング素子Q1は、電圧Vsがほぼゼロの状態でオンされるソフトスイッチングとなる結果、スイッチング素子Q1での電力損失が低減され、かつスイッチング素子Q1が劣化したり損傷したりするおそれが低減される。
このように、ダイオードD1に順方向電流が流れて電圧Vsがほぼゼロになっているときに、スイッチング素子Q1をオンさせるように、スイッチング周期Ts1、及びオン期間Ton1が予め設定されている。同様に、スイッチング周期Ts1、及びオン期間Ton2に応じてスイッチング素子Q2がオン、オフされることで、スイッチング素子Q2がソフトスイッチングされるようになっている。
また、タイミングt3から始まるオン期間Ton1においては、電圧Vsは判定電圧V1に満たないから、コンパレーター43の出力端子431はハイインピーダンスとなっている。従って、タイミングt3から始まるオン期間Ton1では、共振制御部421からの制御信号に応じてスイッチング素子Q1がオンされる。
一方、商用電源ACの交流電源電圧が不安定になって、受電端子401,402間に例えば高電圧が印加される等の異常が生じると、共振回路41の共振動作に異常が生じる。そのため、タイミングt4〜t6の期間、電圧Vsが判定電圧V1を超えて、コンパレーター43が出力端子431(信号ラインL1)をローレベルにする。
そして、本来であれば電圧Vsがほぼ0Vになっているはずのタイミングt5において、オン期間Ton1が開始されるから、共振制御部421は、スイッチング素子Q1をオンさせるべく信号ラインL1に接続された制御部42の出力端子425をハイインピーダンスにする。しかしながら、信号ラインL1は、コンパレーター43によってローレベルにされているため、タイミングt5から開始されるオン期間Ton1において、スイッチング素子Q1はオフ状態のまま維持される。
これにより、スイッチング素子Q1は、印加されている電圧がゼロではなく、高電圧になっている状態でオンされる、いわゆるハードスイッチングされるおそれが低減される。その結果、カレントトランスを用いることなく、電源電圧変動によるスイッチング素子Q1の故障が発生するおそれを低減することができる。
また、スイッチング素子Q1がオフ状態に維持されている間は、受電端子401,402間の電圧の大部分がスイッチング素子Q1にかかるので、スイッチング素子Q2に印加される電圧が低減される。その結果、カレントトランスを用いることなく、電源電圧変動によるスイッチング素子Q2の故障が発生するおそれを低減することができる。
また、タイミングt5においては、オン期間Ton1であって、かつコンパレーター43の出力がローレベルである条件が成立する。そのため、計数部422が、計数値CTを1加算する。計数部422は、設定時間Tc毎に計数値CTの計数を繰り返すので、例えばタイミングt5から設定時間Tc以内であるタイミングt7において、オン期間Ton1であって、かつコンパレーター43の出力がローレベルである条件が成立すると、計数部422は、再び計数値CTに1加算する。
このようにして計数部422による計数値CTの加算が繰り返され、例えば設定時間Tcの計時が開始されたタイミングt5から設定時間Tc以内であるタイミングt8(図5)において、計数値CTが判定回数Cj(例えばCj=10)を超えると、共振制御部421は、以後のスイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期をスイッチング周期Ts1より短いスイッチング周期Ts2に変更する。
設定時間Tc以内に計数値CTが判定回数Cjを超えることは、商用電源ACが不安定であることを意味している。そこで、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期をスイッチング周期Ts2に変更することにより、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期と共振回路41の共振周期との差異が増大し、共振によってオフ状態のスイッチング素子Q1,Q2に印加される電圧が低下する。その結果、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチングに伴いスイッチング素子Q1,Q2に加えられる電圧ストレスが低減されるので、カレントトランスを用いることなく、電源電圧変動によるスイッチング素子Q1,Q2の故障が発生するおそれを低減することができる。
なお、共振制御部421は、スイッチング周期のスイッチング周期Ts1からスイッチング周期Ts2への変更に伴い、オン期間Ton1、オフ期間Toff1、オン期間Ton2、及びオフ期間Toff2を同じ比率で短縮してもよく、オン期間Ton1、及びオン期間Ton2のみを短縮してもよく、オフ期間Toff1、及びオフ期間Toff2のみを短縮してもよい。
また、計数値CTが判定回数Cjを超えたタイミングt8において、報知部423によって、例えば表示部9に電源が不安定であることを示すメッセージが表示され、ユーザーに電源状況を知らせて注意を喚起することができる。
そして、タイミングt5から設定時間Tcが経過したタイミングt9において、計数部422は、計数値CTをゼロに初期化すると共に、再びタイミングt9からの経過時間の計時を開始する。そして、タイミングt9から設定時間Tcが経過したタイミングt10において、計数値CTが判定回数Cjを超えておらず、例えば0であった場合、商用電源ACの状態が安定したと考えられる。
そこで、この場合、共振制御部421は、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期をスイッチング周期Ts2からスイッチング周期Ts1に戻すと共に、スイッチング周期をスイッチング周期Ts2からスイッチング周期Ts1に戻したことを示す情報を記憶部424に記憶させ、報知部423は、表示部9に表示していた電源が不安定であることを示すメッセージを消去すると共にメッセージを消去したことを示す情報を記憶部424に記憶させる。
例えば保守作業者が画像形成装置1の保守作業を行う場合、表示部9に電源が不安定であることを示すメッセージが表示されていたり、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期がスイッチング周期Ts2になっていたりすれば、電源事情が不安定であると判断して、例えば電源配線を強化したり、電源フィルターを画像形成装置1に取り付けたりすることで、画像形成装置1に供給される電源電圧を安定化することが可能である。
しかしながら、一時的に電源電圧が安定化して表示部9のメッセージが消去され、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期がスイッチング周期Ts1に戻された状態になっていると、保守作業者が電源状況を把握することができない。そこで、スイッチング周期をスイッチング周期Ts2からスイッチング周期Ts1に戻したことを示す情報、及びメッセージを消去したことを示す情報を記憶部424に記憶させるようにすると、保守作業者が、記憶部424の記憶内容を確認することで電源状況を把握することが可能になる。
なお、共振制御回路40は、記憶部424を備えない構成であってもよく、報知部423を備えない構成であってもよい。また、計数部422を備えず、共振制御部421は、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周期をスイッチング周期Ts1からスイッチング周期Ts2に変更しなくてもよい。
また、スイッチング素子Q1を第2スイッチング素子、スイッチング素子Q2を第1スイッチング素子、ダイオードD1を第2ダイオード、ダイオードD2を第1ダイオードとし、コンパレーター43は、スイッチング素子Q2のエミッタ−コレクタ間電圧を電圧Vsとして判定電圧V1と比較する構成であってもよい。
1 画像形成装置
2 本体部
9 表示部
21 画像形成部
28 定着装置
40 共振制御回路
41 共振回路
42 制御部
43 コンパレーター
200 プラットフォーム
201 コイル支持部
261,262 ローラ
263 ベルト
401,402 受電端子
421 共振制御部
422 計数部
423 報知部
424 記憶部
530 コイルユニット
531 励磁コイル
533 サイドコア
534 アーチコア
535 センタコア
538 導電性シャフト
539 磁性筒
AC 商用電源
B1,B2 ゲートドライバー
C1,C2 共振コンデンサ
C3,C4 部分共振コンデンサ
Cj 判定回数
CT 計数値
D1,D2 ダイオード
DB ダイオードブリッジ
E1 基準電圧源
L1,L2 信号ライン
Q1,Q2 スイッチング素子
R1,R2,R3 抵抗
Tc 設定時間
Tcyc 共振周期
Toff1,Toff2 オフ期間
Ton1,Ton2 オン期間
Ts1,Ts2 スイッチング周期
V1 判定電圧
Vs 電圧

Claims (9)

  1. 電源電圧を受電する第1及び第2受電端子と、
    第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とが直列に接続されて構成されたスイッチング素子の直列回路であって、前記第1受電端子と前記第2受電端子との間に接続されたスイッチング直列回路と、
    前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続点に接続された共振回路と、
    前記第1スイッチング素子と並列に、前記電源電圧に対して逆方向となる向きに接続された第1ダイオードと、
    前記第2スイッチング素子と並列に、前記電源電圧に対して逆方向となる向きに接続された第2ダイオードと、
    予め設定された第1スイッチング周期で、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを同時にオンさせないように交互にオン、オフさせることによって、前記共振回路に共振を生じさせるスイッチング制御を行う共振制御部と、
    前記第1スイッチング素子の両端間の電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された判定電圧を超えているとき、前記共振制御部による前記スイッチング制御に関わらず、前記第1スイッチング素子をオフ状態に維持させる停止制御部と
    前記共振制御部が前記第1スイッチング素子をオンさせるべきタイミングにおいて前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された設定時間内において前記判定電圧を超えた回数を計数する計数部とを備え、
    前記共振制御部は、
    前記計数部によって計数された回数が、予め設定された判定回数を超えたとき、前記スイッチング制御における前記第1及び第2スイッチング素子をオン、オフさせる周期を、前記第1スイッチング周期より短い第2スイッチング周期に変更する共振制御回路。
  2. 前記共振制御部は、
    前記オン、オフさせる周期を前記第2スイッチング周期に変更した後、前記計数部によって計数された回数が、前記判定回数を下回ったとき、前記オン、オフさせる周期を、前記第1スイッチング周期に変更する請求項記載の共振制御回路。
  3. 前記共振制御部によって、前記オン、オフさせる周期が前記第2スイッチング周期から前記第1スイッチング周期に変更された場合、前記オン、オフさせる周期が前記第2スイッチング周期から前記第1スイッチング周期に変更されたことを示す情報を記憶する記憶部をさらに備える請求項記載の共振制御回路。
  4. 前記共振制御部が前記第1スイッチング素子をオンさせるべきタイミングにおいて前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された設定時間内において前記判定電圧を超えた回数を計数する計数部と、
    前記計数部によって計数された回数が、予め設定された判定回数を超えたとき、予め設定された報知を行う報知部とを備える請求項1〜のいずれか1項に記載の共振制御回路。
  5. 電源電圧を受電する第1及び第2受電端子と、
    第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とが直列に接続されて構成されたスイッチング素子の直列回路であって、前記第1受電端子と前記第2受電端子との間に接続されたスイッチング直列回路と、
    前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続点に接続された共振回路と、
    前記第1スイッチング素子と並列に、前記電源電圧に対して逆方向となる向きに接続された第1ダイオードと、
    前記第2スイッチング素子と並列に、前記電源電圧に対して逆方向となる向きに接続された第2ダイオードと、
    予め設定された第1スイッチング周期で、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを同時にオンさせないように交互にオン、オフさせることによって、前記共振回路に共振を生じさせるスイッチング制御を行う共振制御部と、
    前記第1スイッチング素子の両端間の電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された判定電圧を超えているとき、前記共振制御部による前記スイッチング制御に関わらず、前記第1スイッチング素子をオフ状態に維持させる停止制御部と、
    前記共振制御部が前記第1スイッチング素子をオンさせるべきタイミングにおいて前記電圧検出部によって検出された電圧が、予め設定された設定時間内において前記判定電圧を超えた回数を計数する計数部と、
    前記計数部によって計数された回数が、予め設定された判定回数を超えたとき、予め設定された報知を行う報知部とを備える共振制御回路。
  6. 前記報知部は、
    前記報知を行っている期間中において、前記計数部によって計数された回数が予め設定された判定回数を下回ったとき、前記報知を停止する請求項4又は5記載の共振制御回路。
  7. 前記報知部によって、前記報知が停止された場合、前記報知が停止されたことを示す情報を記憶する記憶部をさらに備える請求項6記載の共振制御回路。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の共振制御回路と、
    トナー像が形成された用紙を加熱することにより、前記トナー像を前記用紙に定着させるための熱を発生する加熱部材とを備え、
    前記共振回路は、
    電磁誘導により前記加熱部材を発熱させる励磁コイルを含む定着装置。
  9. 請求項8記載の定着装置と、
    前記用紙にトナー像を形成する画像形成部とを備える画像形成装置。
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