JP5871951B2 - 流体冷却装置、流体冷却装置を備えた原子力プラント - Google Patents

流体冷却装置、流体冷却装置を備えた原子力プラント Download PDF

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Description

本発明は、流体冷却装置、流体冷却装置を備えた原子力プラントに関するものである。
本願は、2011年12月2日に出願された特願2011−265336号及び2012年3月14日に出願された特願2012−056801号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来より、原子炉格納容器内で発生する蒸気を冷却する流体冷却装置としては、例えば下記特許文献1に記載されているものが採用されている。
具体的に説明すると、上記の流体冷却装置は、通常時には、ポンプを駆動して、余熱除去用熱交換器で冷却水配管内の一次冷却水と二次冷却水循環経路内の二次冷却水とを熱交換して、該一次冷却水を冷却する。さらに、この流体冷却装置は、原子炉補機冷却水用熱交換器で二次冷却水循環経路内の二次冷却水と海水貫流経路内の海水とを熱交換して、該二次冷却水を冷却する構成である。
一方、原子炉の配管等が破損して冷却水が流出するようなLOCA(原子炉冷却材喪失事故)のような非常時には、流体冷却装置は、供給ポンプを駆動して、燃料取替用水ピットに貯留されている冷却水を原子炉格納容器内に向けて散布する。ここで、該冷却水は、原子炉格納容器内で発生する大量の蒸気に対して直接散布されることで、大量のエネルギーを吸収する。よって、冷却水は原子炉格納容器の内部を冷却するとともに、高温となって落水し燃料取替用水ピットに貯留される。また、高温となった冷却水は、ファンにより導入された大気と冷却装置で熱交換されて冷却される構成である。
特開2010−256322号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載の流体冷却装置は、非常時に、ポンプやファンを稼動させて、冷却水を冷却する構成である。よって、電力等の動力の供給が万が一断たれた場合には、流体冷却装置は冷却水を冷却することができないことがある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、原子炉格納容器内の蒸気を冷却することができ、原子炉格納容器の信頼性を向上させることができる流体冷却装置、流体冷却装置を備えた原子力プラントを提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明の第一態様に係る流体冷却装置は、原子炉格納容器に設置され、該原子炉格納容器内の蒸気と内部の作動流体とを熱交換させることで、該蒸気を冷却するとともに前記作動流体を気化させる蒸発器と、前記気化された作動流体を、該蒸発器から導出する第一接続管と、原子炉格納容器の外部の冷却塔に設置されて前記第一接続管に接続されるとともに、該第一接続管からの前記気化された作動流体を該冷却塔内の気体と熱交換させることで、該気体の温度を上昇させるとともに前記作動流体を液化させる凝縮器と、前記液化された作動流体を、前記凝縮器から前記蒸発器に導く第二接続管と前記蒸発器の周囲を囲むとともに下方に向かって延び、上端及び下端が前記格納容器内に向かって開口することで、該蒸発器の周囲の冷却された前記蒸気を下方に導くスカート部と、を備える。
このような流体冷却装置では、蒸発器が、原子炉格納容器内の蒸気を、作動流体と熱交換して冷却することができる。また、冷却塔に設置された凝縮器が、第一接続管を経由して導入された作動流体を、蒸発器で気化された冷却塔内の気体と熱交換して液化することができる。また、蒸発器が、液化された作動流体を、第二接続管を経由して蒸発器に戻し、再び熱交換に利用する。よって、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により冷却される。
ここで、冷却塔内では、自然循環により凝縮器に気体を供給することができるため、例えば電源の供給がない場合でも、原子炉格納容器内の蒸気が冷却され、原子炉格納容器の信頼性を向上させることができる。
さらに、このような構成によれば、スカート部により、冷却された高密度となった蒸気とスカート部の外方に存在する熱交換される前の低密度の蒸気の気相とが、混合することを抑制することができる。よって、蒸発器で熱交換に利用されて蒸発器から導出される蒸気の流れを確実に下方に導くことで、スカート部内外の気相の密度差を確保でき、自然循環する蒸気量を多くして、蒸発器に導入する蒸気量も多くすることができる。したがって、蒸発器が効率的に熱交換するとともに、原子炉格納容器内の蒸気が効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記冷却塔は、前記凝縮器から上方に向かって延在する煙突部を有していてもよい。
この構成によれば、冷却塔に導入された気体は、凝縮器で熱交換されて高温状態となって煙突部の上方に向かって流れる。ここで、高温の気体が煙突部の内部を上昇する際に、該煙突部の下方は大気よりも低圧となり大量の気体が流入する。よって、凝縮器が、大量の気体を熱交換できるため、原子炉格納容器内の蒸気が効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記第一接続管は、前記蒸発器から前記凝縮器に向かうにしたがって上方に傾斜するように形成されていてもよい。
この構成によれば、気化した作動流体は第一接続管を通過中に周りの温度により凝縮され液化される場合には、該第一接続管は凝縮器に向かって上方に傾斜しているため、該液化した作動流体が該第一接続管内に滞留しない。よって、第一接続管内の作動流体の流路が閉塞されることがない。したがって、蒸発器から凝縮器に向かって作動流体が円滑に移動するため、原子炉格納容器内の蒸気を効率的に冷却することができる。
また、上記流体冷却装置は、前記蒸発器は、前記原子炉格納容器の内壁に沿うように配設されていてもよい。
この構成によれば、原子炉格納容器内で発生した蒸気は高温であるため該原子炉格納容器内を上昇し、原子炉格納容器の低温である内壁に沿って下降する。よって、蒸発器を該原子炉格納容器の内壁に沿って配設することで、該蒸発器に蒸気を確実に導入することがでるため、蒸気が確実に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記冷却塔には、その下部に、前記気体を流入する流入口が形成されていてもよい。
この構成によれば、気体の流入口が冷却塔内の下部に形成されているため、冷却塔に導入した気体の導入量が増大する。よって、凝縮器での熱交換に利用する気体を増大させることができるため、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記蒸発器と前記第一接続管と前記凝縮器と前記第二接続管とを有する冷却ユニットを複数備えていてもよい。
この構成によれば、例えば一の冷却ユニットに破損、故障等があっても、他の冷却ユニットを稼動させることができるため、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により確実に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記煙突部の内壁が、断熱材料で形成されていてもよい。
この構成によれば、煙突部を流れる気体の温度低下を防止することができるため、凝縮器で高温となった気体が効率的に煙突部の上方に導入されるとともに、熱交換前の気体が凝縮器に効率的に導入される。よって、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記蒸発器は、前記液化された作動流体と前記蒸気とを熱交換させることで該作動流体を気化させる複数の蒸発伝熱管と、前記第二接続管及び該複数の蒸発伝熱管に接続され該第二接続管からの前記液化された作動流体を該複数の蒸発伝熱管に導く複数の蒸発器入口ヘッダと、前記複数の蒸発伝熱管及び前記第一接続管に接続され前記複数の蒸発伝熱管で前記気化された作動流体を該第一接続管に導く複数の蒸発器出口ヘッダとを有し、前記複数の蒸発伝熱管は、上下方向に延在するように略平行に配設され、前記複数の蒸発器入口ヘッダは、隣接する該蒸発器入口ヘッダと上下方向に位置をずらして配設され、前記複数の蒸発器出口ヘッダは、隣接する該蒸発器出口ヘッダと上下方向に位置をずらして配設されていてもよい。
この構成によれば、隣接する蒸発器入口ヘッダが互いに上下方向に位置をずらして配設されているため、蒸発器に導入する蒸気がその流動抵抗を抑えられた状態で該蒸発器内に導入される。また、隣接する蒸発器出口ヘッダが互いに上下方向に位置をずらして配設されているため、蒸発器から導出する蒸気がその流動抵抗を抑えられた状態で該蒸発器から導出される。よって、蒸気が蒸発器内部に効率的に導入及び導出されるため、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記蒸発伝熱管は、外方に向かって突出する蒸発フィンを有し、前記蒸発フィンは、上下方向で位置をずらして配設されていてもよい。
この構成によれば、蒸発フィンにより凝縮された蒸気が液膜となって該蒸発フィンの外面に付着するところ、蒸発フィンが上下方向に位置をずらして配設されているため、下方の蒸発フィンに液膜が落下して付着することを防止することができる。よって、液膜の増加にともなう伝熱性能の低下を抑えることができるため、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記煙突部は、前記凝縮器の一部から上方に向かって延在し、前記凝縮器は上方に煙突部が配設された第一凝縮器と、上方に煙突部が配設されていない第二凝縮器とを有し、前記第二凝縮器は、水平フィンを有していてもよい。
この構成によれば、第二凝縮器では水平フィンにより気体を円滑に水平方向に移動させることができるため、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記第一凝縮器は、前記気化された作動流体と前記冷却塔内の気体とを熱交換させることで該作動流体を液化させるとともに、上へ方向に延在する複数の凝縮伝熱管を有し、前記凝縮伝熱管は、外方に向かって突出する凝縮フィンを有し、前記凝縮フィンは、上下方向で位置をずらして配設されていてもよい。
この構成によれば、第一凝縮器では凝縮フィンにより気体を円滑に上下方向に移動させることができるため、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記煙突部は、前記原子炉格納容器側の壁部が前記原子炉格納容器の壁部と兼用で構成され、前記煙突部の原子炉格納容器側の壁部は、着脱可能な断熱材料で形成されていてもよい。
この構成によれば、原子炉格納容器の内部が低温の場合には、煙突部に断熱材料を設けて、煙突部を流れる気体の温度低下を防止することができる。また、原子炉格納容器の内部が高温の場合には、煙突部の断熱材料を取り外して、煙突部の壁部を介しての該原子炉格納容器内からの熱伝導により、煙突部を流れる気体の温度低下を防止することができる。よって、いずれの場合も、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記凝縮器は、液体中に浸されているとともに、前記第一接続管からの前記気化された作動流体を前記液体と熱交換させることで、該液体の温度を上昇させるとともに前記作動流体を液化させてもよい。
この構成によれば、熱負荷が高い場合には、凝縮器で作動流体と冷却塔内の液体とを熱交換することにより、該作動流体が効率的に液化される。また、熱負荷が低い場合には、凝縮器で作動流体と冷却塔内の気体とを熱交換することにより、該作動流体が確実に液化される。よって、冷却塔内の液体又は気体を条件下で選択的に熱交換して、原子炉格納容器内の蒸気が効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記凝縮器は、平面視して前記煙突部の下方にのみ配設され、前記冷却塔は、前記煙突部に連続して下方に向かうとともに、凝縮器の上下方向の途中部分まで延在する仕切り部と、該仕切り部の下方に設けられ該仕切り部を挟んで流体の移動を可能とする流路とを有していてもよい。
この構成によれば、冷却塔内の液体を流路に導入し、凝縮器に確実に導入して熱交換して高温状態にし、煙突部の上方に上昇させることができるため、液体が凝縮器で効率的に熱交換される。よって、原子炉格納容器内の蒸気が効率的に冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記冷却塔は、建屋の屋上に設置されていてもよい。
この構成によれば、流路の高さが凝縮器の上下方向の途中部分までに抑えられているため、地震時には冷却塔内の液体の揺動を抑えることができ、該冷却塔の振動を低減して耐震性を向上させることができる。よって、耐震性の高い冷却塔と連続して建屋が設置されているため、該建屋の耐震性も向上させることができる。
また、上記流体冷却装置は、前記煙突部の前記壁部は、前記原子炉格納容器の壁部で構成されていてもよい。
この構成によれば、耐震性の高い冷却塔の煙突部と原子炉格納容器とは壁部を兼用しているため、原子炉格納容器の耐震性も向上させることができる。
また、上記流体冷却装置は、前記原子炉格納容器は、原子炉と該原子炉から取り出した熱で前記蒸気を発生させる蒸気発生器とを有し、該蒸気を前記蒸発器から導出して、前記凝縮器に導入する第三接続管を備え、前記凝縮器は、前記第三接続管からの前記蒸気を前記冷却塔内の前記気体または前記液体と熱交換させることで、前記蒸気を液化させ、前記凝縮器で液化された蒸気を、前記凝縮器から前記蒸気発生器に導く第四接続管を備えていてもよい。
この構成によれば、蒸気発生器で発生した蒸気を第三接続管から導出して、凝縮器で熱交換し冷却して第四接続管から蒸気発生器に戻すことができる。よって、原子炉内で発生した蒸気が熱交換により冷却される。
また、上記流体冷却装置は、前記蒸発器及び前記凝縮器には免震装置が設けられていてもよい。
この構成によれば、蒸発器及び凝縮器の振動を低減することができるため、蒸発器及び凝縮器の信頼性を向上させることができるとともに、該蒸発器及び凝縮器の取付構造を簡素にすることができる。
また、上記流体冷却装置は、前記凝縮器の上部には、不凝縮ガスを貯留するガス貯留部が設けられている。
この構成によれば、凝縮器が、該凝縮器内で発生した不凝縮ガスを貯留することができるため、不凝縮ガスが凝縮器内を循環することがない。よって、蒸気が流体冷却装置内を流通する際の流動抵抗が抑えられ、熱交換率の低下が防止されるため、効率良く熱交換することができる。
本発明の第一態様に係る原子力プラントは、上記のいずれか一に記載の流体冷却装置を備える。
このような原子力プラントでは、原子炉格納容器内の蒸気が熱交換により冷却される。
本発明に係る流体冷却装置、流体冷却装置を備えた原子力プラントによれば、原子炉格納容器内の蒸気を冷却することができ、原子炉格納容器の信頼性を向上させることができる。
本発明の第一実施形態に係る流体冷却装置を備えた原子炉設備を示す概略構成図である。 本発明の第二実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第三実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第三実施形態の変形例1に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第三実施形態の変形例2に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第三実施形態の変形例3に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第三実施形態の変形例4に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第四実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第五実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第六実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す上面図である。 図10AのA−A矢視図である。 本発明の第七実施形態に係る流体冷却装置の蒸発伝熱管の外観図である。 図11AのB−B断面図である。 図11AのC−C断面図である。 本発明の第八実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第九実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第十実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第十一実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第十二実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第十三実施形態に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第十三実施形態の変形例1に係る流体冷却装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第十四実施形態に係る静的除熱装置の概略構成図である。 本発明の第十五実施形態に係る静的除熱装置の概略構成図である。 図20におけるIII−III失視断面図である。 本発明の第十五実施形態に係る静的除熱装置が具備する吸熱管と空気の流れを説明するための図である。 本発明の第十五実施形態に係る静的除熱装置が具備する吸熱管群の断面図である。 本発明の第十六実施形態に係る静的除熱装置の平面を示す概略構成図である。 本発明の第十六実施形態に係る静的除熱装置の正面を示す概略構成図である。 本発明の第十六実施形態に係る静的除熱装置が具備する熱交換器単体の側面を示す図である。 本発明の第十六実施形態に係る静的除熱装置が具備する放熱管の平面を示す説明図である。 本発明の第十六実施形態に係る静的除熱装置が具備する放熱管の一部切欠き側面を示す図である。 本発明の第十七実施形態に係る静的除熱装置を説明するための図であって、抵抗板を設置した状態を示す図である。 本発明の第十七実施形態に係る静的除熱装置を説明するための図であって、抵抗板の斜視を示す図である。 本発明の第十八実施形態に係る静的除熱装置の概略構成図である。 本発明の第十九実施形態に係る静的除熱装置の概略構成図である。
(第一実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の第一実施形態に係る流体冷却装置を備えた原子炉設備(原子力プラント)について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る流体冷却装置1を備えた原子炉設備2を示す概略構成図である。
図1に示すように、原子炉設備2は、原子炉12が格納された原子炉格納容器11と、該原子炉格納容器11から発生する蒸気を冷却する冷却塔21と、該原子炉格納容器11及び冷却塔21にまたがって配設された流体冷却装置1と、該冷却塔21が設置されるとともにポンプや制御装置等が格納された建屋31とを備えている。
原子炉格納容器11は、原子炉12と、該原子炉12と冷却水配管14で連結され原子炉12から取り出した熱で蒸気を発生させる蒸気発生器13とを備えている。
冷却塔21は、建屋31の上方に配設された建物であって、上方に向かって延在する煙突部22を有している。また、冷却塔21には、気体を該冷却塔21の内部に流入する冷却流入口23と、煙突部22の上部に形成され気体を該冷却塔21の外部に流出する冷却流出口24とが形成されている。また、煙突部22の下部の一部は流体冷却装置1の上方まで位置し、該煙突部22とこれ以外の空間とを仕切る仕切り部25とされている。また、冷却流入口23は冷却塔21の煙突部22を形成していない壁部21Aの上部に設けられている。
流体冷却装置1は、原子炉格納容器11に設置された蒸発器41と、該蒸発器41と接続された第一接続管42と、冷却塔21に設置され該第一接続管42と接続された凝縮器43と、該凝縮器43と接続された第二接続管44とを備えている。
蒸発器41は、該原子炉格納容器11内の蒸気と内部の作動流体とを熱交換させることで、該蒸気を冷却するとともに該作動流体を気化させる。また、蒸発器41は、原子炉格納容器11の内部において、該原子炉格納容器の内壁11Aに沿うように配設されている。
第一接続管42は、一端が蒸発器41に接続され他端が凝縮器43に接続されている。この第一接続管42は、蒸発器41で気化された作動流体を該蒸発器41から導出して凝縮器43へ導入する。また、第一接続管42は、蒸発器41から凝縮器43に向かうにしたがって上方に傾斜するように形成されている。本実施形態では、第一接続管42は、蒸発器41に接続され略水平に延在する導入部42Aと、該導入部42Aの端部から上方に向かって延在する中間部42Bと、該中間部42Bの端部から略水平に延在して凝縮器43に接続される導出部42Cとを有している。
凝縮器43は、冷却塔21に設置され、第一接続管42から導入された気化された作動流体を冷却塔21内の気体と熱交換させる。これにより、該気体の温度は上昇し、作動流体が液化される。また、凝縮器43は真空ポンプ45に接続されている。
第二接続管44は、一端が凝縮器43に接続され他端が蒸発器41に接続されている。この第二接続管44は、凝縮器43で液化された作動流体を該凝縮器43から導出して蒸発器41に導入する。
このように構成された流体冷却装置1を備えた原子炉設備2では、原子炉格納容器11内の蒸気が、蒸発器41で作動流体と熱交換されて冷却される。また、蒸発器41で気化された作動流体が、第一接続管42を経由して冷却塔21に設置された凝縮器43に導入される。この気化された作動流体が、該冷却塔21内の気体と熱交換されて液化される。また、液化された作動流体は、第二接続管44を経由して蒸発器41に導入され、再び該蒸発器41で熱交換される。したがって、原子炉格納容器11内の蒸気が、熱交換により継続的に冷却される。
ここで、冷却塔21内では、気体の自然循環により、気体が凝縮器43に供給される。よって、例えば電源の供給がないような非常の場合でも、原子炉格納容器11内の蒸気が冷却されるため、原子炉格納容器11の信頼性を向上させることができる。
また、冷却塔21の冷却流入口23から流入した気体は、凝縮器43で熱交換されて高温状態となって煙突部22の上方に向かって流れ、冷却流出口24から外部に流出する。ここで、高温の気体が煙突部22の内部を上昇する際に、該煙突部22の下方は負圧となり大量の気体が該煙突部22に流入する。よって、大量の気体が凝縮器43に導入され熱交換されるため、凝縮器43で効率的に熱交換される。したがって、原子炉格納容器11内の蒸気が効率的に冷却される。
さらに、冷却塔21には、凝縮器43の上方にまで延在する仕切り部25があるため、図1の二点鎖線Pに示すように冷却流入口23から流入した気体を凝縮器43に導入させて、その後煙突部22に導く流路を形成することができる。よって、気体が凝縮器43に確実に導入され、凝縮器43で効率的に熱交換されるとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が効率的に冷却される。
また、第一接続管42は、凝縮器43に向かって上方に傾斜するように形成されている。よって、蒸発器41で気化された作動流体は、第一接続管42を通過中に周りの温度により凝縮され液化される場合には、液化された作動流体が該第一接続管42内に滞留することはなく該第一接続管42内の作動流体の流路を閉塞することはない。よって、蒸発器41から凝縮器43に向かって作動流体が円滑に移動する。そして、凝縮器43が、作動流体を効率的に熱交換する。したがって、原子炉格納容器11内の蒸気が、効率的に冷却される。
また、原子炉格納容器11内で発生した蒸気は高温である。よって、図1の二点鎖線Qで示すように、蒸気は原子炉格納容器11内を上昇した後、原子炉格納容器11の低温である内壁に沿って下降する。よって、蒸発器41が原子炉格納容器の内壁11Aに沿って配設されることで、蒸気を該内壁11Aに沿って降下して、該蒸発器41に確実に導入される。したがって、蒸気が熱交換で確実に冷却される。
また、凝縮器43は、冷却塔21内の気体を熱交換することに利用できるため、例えば水を利用する場合のように冷却塔21内に水を貯留する必要がない。よって、建屋31にかかる荷重を軽減することができるとともに、冷却塔21内にシール構造を設けたりする必要がなく、設備を簡素化することができる。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態に係る流体冷却装置201について、図2を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第一実施形態における流体冷却装置1では、冷却塔21の冷却流入口23は壁部21Aの上部に設けられているのに対して、本実施形態における流体冷却装置201では、冷却流入口223は冷却塔221の下部に設けられるともに、凝縮器243は建屋31の屋上面積に応じて幅広に設けられている。
このように構成された流体冷却装置201では、外部の気体が、冷却塔221の下部に設けられた冷却流入口223から流入して、凝縮器243で熱交換され高温状態として煙突部222に導入される。よって、冷却塔221の下方の冷却流入口223から冷却流出口24に向かって、気体が円滑に導かれるため、冷却塔221内部への気体の導入量が増大する。したがって、凝縮器243での熱交換に利用する気体が増大するため、凝縮器243が効率的に熱交換するとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が効率的に冷却される。
また、凝縮器243を幅広に設置することができることにより、例えば凝縮器243を構成する管材の配置間隔を大きく確保することができるため、隣接する管材の間を通過する作動流体の圧力損失が低減する。よって、冷却塔221の高さを低く抑えて同等の冷却効率が確保されるため、設備の簡素化、コンパクト化を図ることができる。
(第三実施形態)
以下、本発明の第三実施形態に係る流体冷却装置について、図3を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態における流体冷却装置301Aは、蒸発器41の周囲を囲むスカート部341Aを備えている。
スカート部341Aは、蒸発器41の周囲を囲むとともに、下方に向かって延び、蒸発器41の周囲の冷却された蒸気を下方に向かって導いている。具体的には、スカート部341Aは、蒸発器41の上下方向の途中部分の高さ位置から、蒸発器41の下方の高さ位置まで延在する筒状部材である。
このように構成された流体冷却装置301Aでは、原子炉格納容器11内の蒸気は、蒸発器41で作動流体との間で熱交換により冷却され、スカート部341Aにより下方に向かって導かれる。これにより、冷却されて高密度となった蒸気の気相とスカート部341Aの外方に存在する熱交換される前の低密度の蒸気の気相との混合が抑制される。つまり、蒸発器41で熱交換に利用されて蒸発器41から導出される蒸気の流れを確実に下方に導くことで、スカート部内外の気相の密度差を確保でき、自然循環する蒸気量を多くして、蒸発器41に導入する蒸気量も多くすることができるため、蒸発器41が効率的に熱交換するとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が効率的に冷却される。
さらに、熱交換されスカート部341A内に導かれる蒸気の密度を調整することにより、蒸発器41に導入して導出する蒸気の自然循環量を調整することができる。
(第三実施形態の変形例1)
上記の第三実施形態の変形例1として、図4に示すように、流体冷却装置301Bは、蒸発器41の上方の高さ位置から、蒸発器41の下方の高さ位置まで延在する筒状部材のスカート部341Bを備えている。
このように構成された流体冷却装置301Bであっても、原子炉格納容器11(図3参照)内の蒸気は、蒸発器41で作動流体との間で熱交換により冷却され、スカート部341Bにより下方に向かって導かれる。よって、蒸発器41の上方に存在する蒸気が蒸発器41に確実に導入されるとともに、蒸発器41で熱交換に利用されて蒸発器41から導出される蒸気の流れを確実に下方に導くことで、自然循環する蒸気量を多くして、蒸発器41に導入する蒸気量も多くすることができる。したがって、蒸発器41が効率的に熱交換するとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が効率的に冷却される。
(第三実施形態の変形例2)
上記の第三実施形態の変形例2として、図5に示すように、流体冷却装置301Cは、蒸発器41の上方の高さ位置から、蒸発器41の下方の高さ位置まで延在する筒状部材のスカート部341Cを備えている。
詳細には、スカート部341Cは、上方から下方に向かうにしたがって縦断面視して幅狭になるように形成された上スカート342Cと、該上スカートの下端から下方に向かって延在する下スカート343Cとを有している。
このスカート部341Cの上スカート342Cの上端が、上スカート342Cの下端及び下スカート343Cよりも幅広に形成されている。よって、蒸発器41の上方であって下スカート343Cの幅方向にわたって存在する蒸気及び蒸発器41の上方であって下スカート343Cの幅方向外側に存在する蒸気がスカート部341C内を下方に向かって導かれる。
このように構成された流体冷却装置301Cでも、多くの蒸気が蒸発器41に導入されて、熱交換に利用される。よって、蒸発器41が効率的に熱交換するとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が効率的に冷却される。
(第三実施形態の変形例3)
上記の第三実施形態の変形例3として、図6に示すように、流体冷却装置301Dは、上方から下方に向かうに従って縦断面視して幅狭になるように形成されたスカート部341Dを備えている。
このスカート部341Dは、上端が蒸発器41の上方に位置し、下端が蒸発器41の下方に位置している。
このように構成された流体冷却装置301Dでは、スカート部341Dの上端が幅広に形成されているため、多くの蒸気が蒸発器41に導入される。また、蒸発器41で熱交換された蒸気の流路となるスカート部341Dの下端は幅狭に形成されているため、熱交換されて蒸気流量は減少するが、それに伴う流速の低下は抑制される。このように蒸発器41を通過する蒸気の流れ方向の流速低下が抑制されるため、蒸発器41が効率的に熱交換するとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が効率的に冷却される。
(第三実施形態の変形例4)
上記の第三実施形態の変形例4として、図7に示すように、流体冷却装置301Eは、鉛直方向に対して所定の角度をもって傾斜するように延在する筒状部材であって、蒸発器41の周囲を囲むスカート部341Eを備えている。
このように構成された流体冷却装置301Eでは、スカート部341Eの壁部が傾斜して形成されているため、蒸発器41の直上よりも幅方向外側に存在する蒸気も蒸発器41に導入される。よって、蒸発器41の上方における所望の位置に存在する蒸気が蒸発器41に導入されて熱交換に利用されるため、蒸発器41が原子炉格納容器11内の温度分布等に応じて適した蒸気を効率的に熱交換するとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が効率的に冷却される。
(第四実施形態)
以下、本発明の第四実施形態に係る流体冷却装置301について、図8を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第一実施形態における流体冷却装置1では、蒸発器41、第一接続管42、凝縮器43及び第二接続管44は各1個ずつ備えていたが、本実施形態における流体冷却装置301では、蒸発器41、第一接続管42、凝縮器243及び第二接続管44を複数備えている。
すなわち、本実施形態に係る流体冷却装置301は、蒸発器41と第一接続管42と凝縮器243と第二接続管44とを有する冷却ユニット300を複数備えている。本実施形態では、例えば、冷却ユニット300を3個備えている。
なお、上記数字は一例であり、適宜設定可能である。
このように構成された流体冷却装置301では、3個の冷却ユニット300のうち例えば一の冷却ユニット300に破損や故障が生じて稼動不能となった非常時でも、残りの2個の冷却ユニット300のいずれかを稼動させることができる。よって、非常時であっても、原子炉格納容器11内の蒸気が熱交換により確実に冷却されるため、原子炉格納容器11の信頼性を向上させることができる。
(第五実施形態)
以下、本発明の第五実施形態に係る流体冷却装置401について、図9を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態における流体冷却装置401では、煙突部422の内壁422Aが例えば、グラスウールやウレタンフォーム等の断熱材料400で形成されている。
このように構成された流体冷却装置401では、凝縮器243で高温となった気体が、断熱材料400により該気体の温度低下を防止して煙突部422の上方に高温状態を維持したまま導入される。よって、該煙突部422への気体の導入量が増大するとともに、熱交換前の気体の凝縮器243への導入量が増大する。したがって、凝縮器43が効率的に熱交換することができるとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
(第六実施形態)
以下、本発明の第六実施形態に係る流体冷却装置501について、図10A及び図10Bを用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態における流体冷却装置501では、蒸発器541は、液化された作動流体と原子炉格納容器11内の蒸気とを熱交換することで該作動流体を気化させる複数の蒸発伝熱管500と、第二接続管44及び該複数の蒸発伝熱管500に接続され該第二接続管44からの液化された作動流体を該複数の蒸発伝熱管500に導く複数の蒸発器入口ヘッダ511と、複数の蒸発伝熱管500及び第一接続管42に接続され複数の蒸発伝熱管500で気化された作動流体を該第一接続管42に導く複数の蒸発器出口ヘッダ512とを有している。
複数の蒸発伝熱管500は、直管で形成され、上下方向に延在するように、隣接する蒸発伝熱管500と互いに間隔を有して略平行に配設されている。
蒸発器入口ヘッダ511は、直管で形成され、複数の蒸発伝熱管500の下部を互いに連結するように配設されている。また、隣接する蒸発器入口ヘッダ511同士は、互いに上下方向に位置をずらして配設されている。
蒸発器出口ヘッダ512は、直管で形成され、複数の蒸発伝熱管500の上部を互いに連結するように配設されている。また、隣接する蒸発器出口ヘッダ512同士は、互いに上下方向に位置をずらして配設されている。
本実施形態では、図10Aの紙面最上段に位置する第一出口ヘッダ512Aと該第一出口ヘッダ512Aの下段に位置する第二出口ヘッダ512Bとを比較すると、図10Bに示すように、第一出口ヘッダ512Aの方が第二出口ヘッダ512Bよりも下方に配設されている。また、第二出口ヘッダ512Bと図10Aで第二出口ヘッダ512Bの下段に位置する第三出口ヘッダ512Cとを比較すると、図10Bに示すように、第二出口ヘッダ512Bの方が第三出口ヘッダ512Cよりも上方に配設されている。また、第三出口ヘッダ512Cの上下方向の高さは、第一出口ヘッダ512Aの上下方向の高さと略同一である。
同様に、第一出口ヘッダ512Aに対応する第一入口ヘッダ511Aと第二出口ヘッダ512Bに対応する第二入口ヘッダ511Bとを比較すると、図10Bに示すように、第一入口ヘッダ511Aの方が第二入口ヘッダ511Bよりも下方に配設されている。また、第二入口ヘッダ511Bと、第三出口ヘッダ512Cに対応する第三入口ヘッダ511Cとを比較すると、図10Bに示すように、第二入口ヘッダ511Bの方が第三入口ヘッダ511Cより上方に配設されている。また、第三入口ヘッダ511Cの上下方向の高さは、第一入口ヘッダ511Aの上下方向の高さと略同一である。
このようにして、蒸発器入口ヘッダ511及び蒸発器出口ヘッダ512は、互いに隣接する蒸発器入口ヘッダ511及び蒸発器出口ヘッダ512が上下方向に交互に位置をずらして配設されている。
このように構成された流体冷却装置501では、隣接する蒸発器入口ヘッダ511が互いに上下方向に位置をずらして配設されているため、蒸発器541に導入する蒸気がその流動抵抗を抑えられた状態で該蒸発器541内に導入される。また、隣接する蒸発器出口ヘッダ512も互いに上下方向に位置をずらして配設されているため、蒸発器541から導出する蒸気がその流動抵抗を抑えられた状態で該蒸発器541から導出される。よって、蒸気が、蒸発器541に圧力損失を抑えた状態で効率的に導入及び導出されるため、原子炉格納容器11内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、本実施形態では、蒸発伝熱管500の配設ピッチが大きくなり、蒸発器入口ヘッダ511上下方向の位置及び蒸発器出口ヘッダ512の上下方向の位置を揃えた場合と同等の熱効率を得ることができる。よって、蒸発伝熱管500の配設ピッチが小さくなり、蒸発器541のコンパクト化を図ることができる。
(第七実施形態)
以下、本発明の第七実施形態に係る流体冷却装置601について、図11A,図11B及び図11Cを用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態における流体冷却装置601では、蒸発伝熱管610は外方に突出する蒸発フィン600を有し、該蒸発フィン600は上下方向で位置をずらして配設されている。
すなわち、蒸発伝熱管610は、図11B及び図11Cに示すように、断面視して環状で形成され、その外面から外方に突出する蒸発フィン600が略等間隔に8個設けられている。
また、図11Aの上方に位置する第一蒸発伝熱管610Aと、該第一蒸発伝熱管610Aの下方に位置する第二蒸発伝熱管610Bとでは、上下方向に蒸発フィン600の位置を約22.5度ずらしている。これにより、第一蒸発伝熱管610Aと第二蒸発伝熱管610Bとは、互いに蒸発フィン600の位置をずらして配設されている。
このようにして、上下方向で蒸発フィン600の位置を約22.5度ずつずらして配設されている。
なお、上記数字は一例であり、適宜設定可能である。
一般に、蒸発フィンにより凝縮された蒸気が液膜となって該蒸発フィンの外面に付着して下方に向かうにしたがって液膜が厚くなり伝熱性能が低下する。ところが、このように構成された流体冷却装置601では、蒸発フィン600が上下方向で位置をずらして配設されているため、液膜が蒸発フィン600を伝って下方に落下して、厚い状態となって付着することを防止することができる。よって、液膜の増加にともなう伝熱性能の低下を抑えることができるため、原子炉格納容器11内の蒸気を熱交換により効率的に冷却することができる。
(第八実施形態)
以下、本発明の第八実施形態に係る流体冷却装置701について、図12を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態における流体冷却装置701は、第二実施形態に係る流体冷却装置201の凝縮器243に凝縮フィン704及び水平フィン705を付加したものである。
すなわち、煙突部222は、凝縮器743の原子炉格納容器11側の一部分から上方に向かって延在している。
凝縮器43は、上方に煙突が配設された第一凝縮器711と、上方に煙突部22が配設されていない第二凝縮器712とを有している。
第一凝縮器711は、気化された作動流体と冷却塔721内の気体とを熱交換させることで該作動流体を液化させるとともに、上下方向に延在する複数の凝縮伝熱管703を有している。
凝縮伝熱管703は、第七実施形態の蒸発伝熱管610と同様に、外方に突出する凝縮フィン704を有し、該凝縮フィン704は上下方向で位置をずらして配設されている。
第二凝縮器712は、水W平方向に延在する水平フィン705を有している。
このように構成された流体冷却装置701では、第二凝縮器712は、水平フィン705により冷却塔721内の気体を水平方向すなわち第二凝縮器712側に向かって円滑に移動させることができる。よって、凝縮器743が効率的に熱交換することができるとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、第一凝縮器711では、凝縮フィン704により冷却塔721内の気体を上下方向に円滑に移動させることができるため、凝縮器743で効率的に熱交換することができるとともに、原子炉格納容器11内の蒸気を熱交換により効率的に冷却することができる。
(第九実施形態)
以下、本発明の第九実施形態に係る流体冷却装置801について、図13を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第二実施形態における流体冷却装置201では、煙突部222の原子炉格納容器11側の壁部と原子炉格納容器11の冷却塔221側の壁部とは別々に構成されていた。一方、本実施形態における流体冷却装置801では、煙突部822の原子炉格納容器811側の壁部は、原子炉格納容器811の冷却塔821側の壁部と兼用の壁部810で構成されている。
すなわち、上下方向に延在する壁部810は、冷却塔821の煙突部822の原子炉格納容器811側の壁部と、原子炉格納容器811の冷却塔821側の壁部との両方を構成している。
壁部810の煙突部822側は、着脱可能な例えば、グラスウールやウレタンフォーム等の断熱材料800で形成されている。
このように構成された流体冷却装置801では、原子炉格納容器811の内部が低温の場合には、煙突部822に断熱材料800を設けて、煙突部822を流れる気体の温度低下が防止される。また、原子炉格納容器811の内部が高温の場合には、煙突部822の断熱材料800を取り外して、煙突部822の壁部810を介しての該原子炉格納容器811内からの熱伝導により、煙突部822を流れる気体の温度低下が防止され、該煙突部822を流れる気体の流速が向上する。よって、いずれの場合も、凝縮器243が効率的に熱交換することができるとともに、原子炉格納容器811内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
(第十実施形態)
以下、本発明の第十実施形態に係る流体冷却装置901について、図14を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第一実施形態における流体冷却装置1では、冷却塔21の内部は気体で充満されているが、本実施形態における流体冷却装置901では、冷却塔921の内部は水W(液体)が貯留されている。また、第一実施形態における流体冷却装置1では、仕切り部25は煙突部22から凝縮器43の上方まで設けられていたが、本実施形態では、仕切り部925は平面視して凝縮器43の外方に配設され、上下方向で凝縮器43の途中部分まで設けられている。
すなわち、凝縮器43は、冷却塔921の内部に貯留された水Wに浸されている。また、凝縮器43は、平面視して煙突部922の内方にのみ配設されている。
冷却塔921は、煙突部922に連続して下方に向かうとともに、凝縮器43の上下方向の途中部分まで延在する仕切り部925と、該仕切り部925の下方に設けられ該仕切り部925を挟んで水Wの移動を可能とする流路926とを有している。
このように構成された流体冷却装置901では、熱負荷が高い場合には、凝縮器43で作動流体と冷却塔921内の水Wとを熱交換することにより、該作動流体が効率的に液化される。また、熱負荷が低い場合には、凝縮器43で作動流体と冷却塔921内の気体とを熱交換することにより、該作動流体が確実に液化される。よって、冷却塔921内の液体又は気体を条件に応じて選択的に熱交換して、凝縮器43が効率的に熱交換することができるとともに、原子炉格納容器11内の蒸気が熱交換により効率的に冷却される。
また、冷却塔921内の水Wを流路926に導入し、凝縮器43に確実に導入して熱交換して高温状態にし、煙突部922の上方に上昇させることができるため、水Wが凝縮器43で効率的に熱交換される。よって、原子炉格納容器11内の蒸気が効率的に冷却される。
また、流路926の高さが凝縮器43の上下方向の途中部分までに抑えられているため、地震時には冷却塔921内の水Wの揺動を抑えることができ、該冷却塔921の振動を低減して耐震性を向上させることができる。よって、耐震性の高い冷却塔921と連続して建屋31が設置されているため、該建屋31の耐震性も向上する。また、耐震性の高い冷却塔921の煙突部922と原子炉格納容器11とは壁部810を兼用しているため、原子炉格納容器11の耐震性も向上する。
(第十一実施形態)
以下、本発明の第十一実施形態に係る流体冷却装置101について、図15を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態における流体冷却装置101では、第一実施形態の構成に加えて、蒸気発生器13の内部の蒸気を凝縮器43に導く第三接続管103と、凝縮器43の内部の液化された蒸気を蒸気発生器13に導く第四接続管104とを備えている。
すなわち、第三接続管103は、一端が蒸気発生器13に接続され他端が凝縮器43に接続されており、蒸気発生器13から蒸気を導出して、凝縮器43へ導入する。
凝縮器43は、第三接続管103からの蒸気を冷却塔21内の気体または水W(液体)と熱交換させることで、蒸気を液化させる。
第四接続管104は、一端が凝縮器43に接続され他端が蒸気発生器13に接続されており、凝縮器43で液化された蒸気を、凝縮器43から導出して蒸気発生器13へ導入する。
このように構成された流体冷却装置101では、蒸気発生器13で発生した蒸気が第三接続管103から導出して、凝縮器43で冷却塔21内の気体または水Wと熱交換され、冷却されて第四接続管104から蒸気発生器13に戻される。ここで、熱負荷が高い場合には、蒸気は凝縮器43で水Wと熱交換され、熱負荷が低い場合には、蒸気は凝縮器43で気体と熱交換される。よって、熱負荷の条件に応じて水Wまたは気体を選択することにより、蒸気発生器13内で発生した蒸気も熱交換により効率的に冷却される。
(第十二実施形態)
以下、本発明の第十二実施形態に係る流体冷却装置111について、図16を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態における流体冷却装置111では、蒸発器41及び凝縮器43にはそれぞれ免震装置112が設けられている。
このように構成された流体冷却装置111では、免震装置112により蒸発器41及び凝縮器43の振動が低減されるため、蒸発器41及び凝縮器43の信頼性を向上させることができるとともに、該蒸発器41及び凝縮器43の取付構造を簡素にすることができる。
(第十三実施形態)
以下、本発明の第十三実施形態に係る流体冷却装置111Aについて、図17を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態における流体冷却装置111Aでは、凝縮器43の上部には不凝縮ガスを貯留するガス貯留部43Aが複数設けられている。
ガス貯留部43Aは、凝縮器43内を循環する溶存酸素や溶存水素等の不凝縮ガスを貯留する。このガス貯留部43Aには弁43Bが設けられ、弁43Bを開栓することで不凝縮ガスを冷却塔21(図1参照)の外部に放出することができる。
また、脱気水を使用することで、不凝縮ガスの発生を低減することができる。
このように構成された流体冷却装置111Aでは、凝縮器43内で酸素や水素等の不凝縮ガスが発生すると、該不凝縮ガスの密度が蒸気よりも小さいため該蒸気は上方に向かって移動し凝縮器43の上部に滞留する。ここで、凝縮器43にはガス貯留部43Aが設けられているため、不凝縮ガスはガス貯留部43Aで貯留されて、弁43Bの開栓で冷却塔21の外部に放出される。よって、蒸気が流体冷却装置111A内を流通する際の流動抵抗が抑えられ、熱交換率の低下が防止されるため、効率良く熱交換することができる。
(第十三実施形態の変形例1)
上記の第十三実施形態の変形例1として、図18に示すように、流体冷却装置111Bは、凝縮器43の上部には不凝縮ガスを貯留するガス貯留部として、該不凝縮ガスを吸着するガス吸着部43Cが設けられている。
ガス吸着部43Cは、凝縮器43内を循環する不凝縮ガス吸着する。このガス吸着部43Cには弁43Dが設けられ、弁43Dを開栓することで不凝縮ガスを冷却塔21(図1参照)の外部に放出することができる。
このように構成された流体冷却装置111Bでは、凝縮器43にはガス吸着部43Cが設けられているため、不凝縮ガスはガス吸着部43Cで貯留されて、弁43Dの開栓で冷却塔21の外部に放出される。よって、蒸気が流体冷却装置111B内を流通する際の流動抵抗が抑えられ、熱交換率の低下が防止されるため、効率良く熱交換することができる。
(第十四実施形態)
本発明の第十四実施形態に係る静的除熱装置について、図19に基づいて説明する。
本実施形態に係る原子力プラント10xは、静的除熱装置120xを備えている。
本実施形態に係る静的除熱装置120xは、図19に示すように、原子炉や蒸気発生器など高温となる熱源をなす機器12xが格納される原子炉格納容器11xと、原子炉格納容器11x内に格納される熱交換器(以下、第1の熱交換器と称す)110xと、原子炉格納容器11xの外部に設置されるダクト20xと、ダクト20x内に配置される熱交換器(以下、第2の熱交換器と称す)120xとを具備する。
第1の熱交換器110xは、原子炉格納容器11xの側壁部11xa近傍に配置される。第1の熱交換器110xは、上ヘッダ111xと、上ヘッダ111xの下方に対向して配置される下ヘッダ112xと、上ヘッダ111xおよび下ヘッダ112xに連結する複数の吸熱管113xとを備える。
ダクト20xは、原子炉格納容器11xの側壁部11xa外側に隣接して配置される。ダクト20xは、第2の熱交換器120xを収納する収納室21xと、収納室21xに隣接して設けられた垂直ダクト室22xとを備える。収納室21xを構成する底壁部21xbには、開口部21xbaが設けられる。収納室21xの側壁部21xcと垂直ダクト室22xの側壁部22xaには開口部21xca、22xaaがそれぞれ設けられて、収納室21xと垂直ダクト室22xが連通している。垂直ダクト室22xの上部に排気口22xbaが設けられる。これにより、空気2xは、外部から開口部21xbaを通り、ダクト20xの収容室21x内に流入し、開口部21xcaおよび開口部22xaaを介し、垂直ダクト室22x内を通って、排気口22xbaから外部に排気される。
第2の熱交換器120xは、第1の熱交換器110xと同様、上ヘッダ121xと、上ヘッダ121xの下方に対向して配置される下ヘッダ122xと、上ヘッダ121xおよび下ヘッダ122xに連結する複数の放熱管123xとを備える。
上述の静的除熱装置は、第1の熱交換器110xの上ヘッダ111xと第2の熱交換器120xの上ヘッダ121xを連結する上ヘッダ連結配管131xを備えると共に、第1の熱交換器110xの下ヘッダ112xと第2の熱交換器120xの下ヘッダ122xを連結する下ヘッダ連結配管132xを備える。上ヘッダ連結配管131xは、原子炉格納容器11xの側壁部11xaに形成された貫通孔11xaaおよびダクト20xの収容室21xの側壁部21xaに形成された貫通孔21xaaに挿通して配置される。下ヘッダ連結配管132xは、原子炉格納容器11xの側壁部11xaに形成された貫通孔11xabおよびダクト20xの収容室21xの側壁部21xaに形成された貫通孔21xabに挿通して配置される。
第2の熱交換器120xの上ヘッダ121xは、第1の熱交換器110xの上ヘッダ111xよりも上方に配置される。第2の熱交換器120xの下ヘッダ122xは、第1の熱交換器110xの下ヘッダ112xよりも上方に配置される。
前記第1の熱交換器110x、前記第2の熱交換器120x、前記上ヘッダ連結配管131x、前記下ヘッダ連結配管132xには、例えば、水などの液体101xが封入されている。
このようにして構成された静的除熱装置の作動について以下に説明する。
まず、機器12xが高温になると、それに伴い周辺の水蒸気を含む空気1xが暖められて機器12x周辺の空気1xに上昇流が生じると共に、第1の熱交換器110xの吸熱管113xの近傍の空気1xが吸熱管113x内部の液体101xとの熱交換により冷やされて吸熱管113x近傍の空気1xに下降流が生じる。これにより、空気1xは、機器12x近傍で上昇し原子炉格納容器11xの天井壁部11xb近傍、側壁部11xa近傍を流通し、第1の熱交換器110x近傍で下降し、機器12x近傍へ流通することになる。つまり、原子炉格納容器11x内にて空気1xの対流が生じることになる。
他方、第1の熱交換器110xの吸熱管113x内の液体101xが当該吸熱管113x近傍の空気1xとの熱交換により暖められて吸熱管113x内の液体101xに上昇流が生じる。これにより、下ヘッダ112x内の液体101xが吸熱管113x内へ流通すると共に、吸熱管113x内の液体101xは、上ヘッダ111xへ流通し、上ヘッダ連結配管131xを介して第2の熱交換器120xの上ヘッダ121xへ流通することになる。第2の熱交換器120xが収容される収容室21xには外部から空気2xが流入しており、第2の熱交換器120xの放熱管123x内の液体101xが当該放熱管123x近傍の空気2xとの熱交換により冷やされて放熱管123x内の液体101xに下降流が生じる。これにより、上ヘッダ121x内の液体101xが放熱管123x内へ流通すると共に、放熱管123x内の液体101xは、下ヘッダ122xへ流通し、下ヘッダ連結配管132xを介して第1の熱交換器110xの下ヘッダ112xへ流通することになる。つまり、第1の熱交換器110x、上ヘッダ連結配管131x、第2の熱交換器120x、下ヘッダ連結配管132xにて、液体101xの循環が生じることになる。
したがって、本実施形態に係る静的除熱装置によれば、第1の熱交換器110xで原子炉格納容器11x内の空気1xと熱交換して暖められた液体101xが、上ヘッダ連結配管131xを介して第2の熱交換器120xに流通する。当該第2の熱交換器120xでダクト20x内に流入する空気2xと熱交換して冷やされた液体101xが、下ヘッダ連結配管132xを介して第1の熱交換器110xに流通し液体101xが前記機器を循環することになる。このようにして液体101xが循環するため、当該液体101xを循環させるためのポンプ等の動的機器が不要であり、電源喪失時であっても原子炉格納容器11x内部の雰囲気を除熱することができる。
上ヘッダ連結配管131xおよび下ヘッダ連結配管132xは液体101xのみが流通するものであり、液体および気体が流通するヒートパイプと比べて配管サイズを小さくすることができる。そのため、原子炉格納容器11xの側壁部11xaに形成された貫通孔11xaa、11xabを、ヒートパイプを挿通する場合と比べて小さくすることができ、原子炉格納容器11xの密閉構造の有用性を確保することができる。
また、ヒートパイプの場合には据え付け後に装置内部の真空引きを行う必要があったが、当該作業を行う必要がなく、設置作業が容易である。また、吸熱管113xや放熱管123xなどの管内に液体101xのみを封入しており、管内には気相がないため、気液による気液界面の腐食等を回避できる。
(第十五実施形態)
本発明の第十五実施形態に係る静的除熱装置について、図20〜図23に基づいて説明する。
本実施形態は、上述した第十四実施形態に係る静的除熱装置が具備する第1の熱交換器の構成を変更したものであって、それ以外は上述の第十四実施形態に係る静的除熱装置と同一の機器を具備する。本実施形態では、上述の第十四実施形態に係る静的除熱装置が具備する機器と同一機器に同一符号を付記している。
本実施形態に係る静的除熱装置は、図20および図21に示すように、原子炉や蒸気発生器など高温となる熱源をなす機器(図示せず)が格納される原子炉格納容器11x内に格納された2つの第1の熱交換器210x、210xと、原子炉格納容器11xに隣接配置されたダクト (図示せず)内に収納された2つの第2の熱交換器120x、120xと、第1、第2の熱交換器210x、120xの上ヘッダ同士および下ヘッダ同士を連結する上、下ヘッダ連結配管131x、132xとを備える。2つの第1の熱交換器210x、210xは対向配置されると共に、それぞれ原子炉格納容器11xの側壁部11xa近傍に配置される。
第1の熱交換器210xは、図20および図21に示すように、上ヘッダ211xと、上ヘッダ211xの下方に対向して配置される下ヘッダ212xと、上ヘッダ211xおよび下ヘッダ212xに連結する複数の吸熱管213xとを備える。上ヘッダ211xは複数あり、隣接する上ヘッダ211xが高さ方向でオフセットに配置され、上方側に配置された第1の上ヘッダ211xaと、下方側に配置された第2の上ヘッダ211xbとを有している。これら第1の上ヘッダ211xaおよび第2の上ヘッダ211xbは、上ヘッダ集合管215xを介して上ヘッダ連結配管131xと連結している。下ヘッダ212xは複数あり、隣接する下ヘッダ212xが高さ方向でオフセットに配置され、上方側に配置された第1の下ヘッダ212xaと、下方側に配置された第2の下ヘッダ212xbとを有している。これら第1の下ヘッダ212xaおよび第2の下ヘッダ212xbは、下ヘッダ集合管216xを介して下ヘッダ連結配管132xと連結している。第1の上ヘッダ211xaと第1の下ヘッダ212xaが対向配置され、第2の上ヘッダ211xbと第2の下ヘッダ212xbが対向配置される。
吸熱管213xは、第1の上ヘッダ211xaおよび第1の下ヘッダ212xaに連結する第1の吸熱管213xaと、第2の上ヘッダ211xbおよび第2の下ヘッダ212xbに連結する第2の吸熱管213xbとを有している。これにより、空気1xは、第1の上ヘッダ211xaと第2の上ヘッダ211xbの間を円滑に通って複数の吸熱管213xの間に流入すると共に、複数の吸熱管213xの間から第1の下ヘッダ212xaと第2の下ヘッダ212xbの間を円滑に通って排気することになり、前記空気1xと吸熱管213x内の液体との熱交換を効率良く行うことができる。
上述の吸熱管213xa、213xbの外周部213xaa、213xbaには、図23に示すように、複数(図示例では8つ)の縦フィン214xが設けられる。縦フィン214xは、吸熱管213xa、213xbの長手方向に沿って延在する形状をなしている。これにより、空気1xが複数の吸熱管213xの間を流通するときに、縦フィン214x自体が抵抗とならず円滑に流通することになる。また、縦フィン214xを介して吸熱することができ、吸熱管213xa、213xb内の液体とその周辺の空気1xとの熱交換が効率良く行われる。
したがって、本実施形態に係る静的除熱装置によれば、第1の熱交換器210xが具備する上ヘッダ211xおよび下ヘッダ212xがそれぞれ複数あり、隣接する上ヘッダ211xa、211xbを上下にオフセットに配置すると共に、隣接する下ヘッダ212xa、212xbを上下にオフセットに配置したことで、上述の第1の実施形態に係る静的除熱装置と同様な作用効果を奏する。また、上ヘッダ211xa、211xb間を空気1xが円滑に流通すると共に、下ヘッダ212xa、212xb間から空気1xが円滑に排気することになり、吸熱管213x内の液体と当該吸熱管213x近傍の空気1xとの熱交換をより一層効率良く行うことができる。
(第十六実施形態)
本発明の第十六実施形態に係る静的除熱装置について、図24A,図24B,図24C,図25Aおよび図25Bに基づいて説明する。
本実施形態は、上述した第十四実施形態に係る静的除熱装置が具備する第2の熱交換器の構成を変更したものであって、それ以外は上述の第十四実施形態に係る静的除熱装置と同一の機器を具備する。
本実施形態に係る静的除熱装置は、図24A,図24Bおよび図24Cに示すように、第2の熱交換器320xを具備する。第2の熱交換器320xは、複数の上ヘッダ321xと、複数の上ヘッダ321xの下方に対向して配置される複数の下ヘッダ322xと、上ヘッダ321xおよび下ヘッダ322xに連結する複数の放熱管323xとを備える。空気の流通方向で隣接する放熱管323xは、当該空気の流通方向に対しオフセットとなる位置に配置される。これにより、ダクト内に流入した空気は、複数の放熱管323xの間を円滑に流通することになり、放熱管323x内の液体とその周辺の空気との熱交換が効率良く行われる。なお、1つの上ヘッダ321xと、この下方に対向配置される1つの下ヘッダ322xと、上、下ヘッダ321x、322xに連結する複数の放熱管323xで熱交換器単体をなしている。
上述の放熱管323xの外周部323xaには、図25A及び図25Bに示すように、リングフィン324xが軸方向に沿って複数設けられる。これにより、ダクト内に流入した空気が複数の放熱管323xの間を流通するときに、リングフィン324x自体が抵抗とならず円滑に流通することになる。また、リングフィン324xを介して放熱することができ、放熱管323x内の液体とその周辺の空気との熱交換がより一層効率良く行われる。
したがって、本実施形態に係る静的除熱装置によれば、空気の流通方向で隣接する放熱管323xを当該空気の流通方向に対しオフセットとなる位置に配置したことで、上述の第十四実施形態に係る静的除熱装置と同様な作用効果を奏すると共に、複数の放熱管323x間を空気が円滑に流通することになり、放熱管323x内の液体と当該放熱管323x近傍の空気との熱交換がより一層効率良く行われる。
(第十七実施形態)
本発明の第十七実施形態に係る静的除熱装置について、図26Aおよび図26Bに基づいて説明する。
本実施形態は、上述した第十四実施形態に係る静的除熱装置が具備する第2の熱交換器に抵抗板を追加したものであって、それ以外は上述の第十四実施形態に係る静的除熱装置と同一の機器を具備する。本実施形態では、上述の第十四実施形態に係る静的除熱装置が具備する機器と同じ機器には同一符号を付記している。
本実施形態に係る静的除熱装置は、図26A及び図26Bに示すように、第2の熱交換器420xを具備する。第2の熱交換器420xは、複数の放熱管123xの間に配置される抵抗板427xを複数備える。複数の抵抗板427xは、隣接する抵抗板427xが上下でオフセットとなる位置に配置される。また、抵抗板427xは、ガスの流通方向に対し面をなすように配置される。
したがって、本実施形態に係る静的除熱装置によれば、第2の熱交換器420xが具備する複数の放熱管123xの間に抵抗板427xを複数配置し、隣接する抵抗板427xを高さ方向でオフセットとなる位置に配置したことにより、上述の第十四実施形態に係る静的除熱装置と同様な作用効果を奏すると共に、ダクト内に流入した空気が複数の放熱管123xの間を流通するときに、抵抗板427xによりその直進が妨げられて蛇行して進行することになり、複数の放熱管123xにおける上下方向全体に亘って接触することになる。その結果、放熱管123x内の液体と当該放熱管123x近傍の空気との熱交換がより一層効率良く行われる。
(第十八実施形態)
本発明の第十八実施形態に係る静的除熱装置について、図27に基づいて説明する。
本実施形態に係る静的除熱装置は、図27に示すように、原子炉や蒸気発生器など高温となる熱源をなす機器32xが格納される原子炉格納容器31xと、原子炉格納容器31x内に格納される熱交換器(蒸発器)510xとを具備する。熱交換器510xは、上ヘッダ511xと、上ヘッダ511xの下方に対向して配置される下ヘッダ512xと、上ヘッダ511xおよび下ヘッダ512xに連結する複数の吸熱管513xとを備える。
上述の静的除熱装置は、原子炉格納容器31x内に格納され、内部に水などの液体501xを貯留する液体貯留タンク541xを備える。液体貯留タンク541xには、熱交換器510xの上ヘッダ511xおよび下ヘッダ512xが連結している。つまり、液体貯留タンク541x内の液体501xは、下ヘッダ512xから熱交換器510x内へ流通可能になっている。また、熱交換器510xで熱交換して生じた気体502xは、上ヘッダ511xから液体貯留タンク541x内へ流通可能になっている。
上述の静的除熱装置は、液体貯留タンク541xの側壁部541xaにおける天井板541xb近傍に連結し、原子炉格納容器31xの外部へ延在する排気管542xを備える。排気管542xは、原子炉格納容器31xの側壁部31xaに形成された貫通孔31xaaに挿通して配置される。排気管542xにおける原子炉格納容器31xの外部には、安全弁543xが設けられる。
このようにして構成された静的除熱装置の作動について以下に説明する。
まず、機器32xが高温になると、それに伴い周辺の水蒸気を含む空気4xが暖められて機器32x周辺の空気4xに上昇流が生じると共に、熱交換器510xの吸熱管513xの近傍の空気4xが吸熱管513x内部の液体501xとの熱交換により冷やされて吸熱管513x近傍の空気4xに下降流が生じる。これにより、空気4xは、機器32x近傍で上昇し原子炉格納容器31xの天井壁部31xb近傍、側壁部31xa近傍を流通し、熱交換器510x近傍で下降し、機器32x近傍へ流通することになる。つまり、原子炉格納容器31x内にて空気4xの対流が生じることになる。
他方、熱交換器510xの吸熱管513x内の液体501xが当該吸熱管513x近傍の空気4xとの熱交換により暖められ高温となり蒸発して気体502xとなる。これにより、原子炉格納容器31xの内部の雰囲気を除熱することになる。前記気体502xは、上ヘッダ511xから液体貯留タンク541xへ流通し、当該液体貯留タンク541x内に貯留される液体501xにより冷やされて一部が液化される。前記気体502xの生成量が多い場合には、気体502xが液体貯留タンク541xから排気管542xに流通し、気体502xの生成量(気圧)に応じて安全弁543xが解放し、気体502xが外部に排気されることになる。また、熱交換器510xと液体貯留タンク541xが連通していることから、熱交換器510xで気体502xを生成し熱交換器510x内の液体501xが減っても、液体貯留タンク541x内の液体501xが熱交換器510xへ自動で補給されることになる。
したがって、本実施形態に係る静的除熱装置によれば、原子炉格納容器31x内に熱交換器510xを格納すると共に、熱交換器510xの上ヘッダ511xおよび下ヘッダ512xと連結する液体貯留タンク541xを格納し、液体貯留タンク541xに連結し、原子炉格納容器31xの外部に延在する排気管542xを設置すると共に、排気管542xの途中に安全弁543xを設けたことで、熱交換器510xで原子炉格納容器31x内の空気4xと熱交換して蒸発した気体502xを液体貯留タンク541xへ流通しその一部を液体貯留タンク541x内の液体501xにより冷やして液化し、その残部を排気管542xを通じて系外に排気すると共に、液体貯留タンク541xから熱交換器510xへ液体501xを自動で補給することができる。このようにして液体501xを補給するため、当該液体501xを補給させるためのポンプ等の動的機器が不要であり、電源喪失時であっても原子炉格納容器31x内部の雰囲気を除熱することができる。
排気管542xは系外へ排気を行う管となるため、循環方式のヒートパイプと比べて配管サイズを小さくすることができる。そのため、原子炉格納容器31xの側壁部31xaに形成された貫通孔31xaaを、ヒートパイプを挿通する場合と比べて小さくすることができ、原子炉格納容器31xの密閉構造の有用性を確保することができる。
(第十九実施形態)
本発明の第十九実施形態に係る静的除熱装置について、図28に基づいて説明する。
本実施形態は、上述した第十八実施形態に係る静的除熱装置が具備する液体貯留タンクに連結する液体供給管を追加したものであって、それ以外は上述の第十八実施形態に係る静的除熱装置と同一の機器を具備する。本実施形態では、上述の第十八実施形態に係る静的除熱装置が具備する機器と同じ機器には同一符号を付記している。
本実施形態に係る静的除熱装置は、図28に示すように、液体貯留タンク541xの側壁部541xaにおける底板部541xc近傍に連結し、原子炉格納容器31xの外部へ延在する液体供給管544xを備える。液体供給管544xは、原子炉格納容器31xの側壁部31xaに形成された貫通孔31xabに挿通して配置される。液体供給管544xにおける原子炉格納容器31xの外部に流量調整弁545xが設けられる。このように液体供給管544xおよび流量調整弁545xを設けたことにより、液体貯留タンク541x内の液体501xが減ると、その減量に応じて流量調整弁545xを開放し液体供給管544xを通じて液体貯留タンク541xに液体501xを供給することができる。これにより、液体貯留タンク541x内の液体501xの量を一定に保持することができ、原子炉格納容器31xの内部の雰囲気の除熱を継続して行うことができる。
したがって、本実施形態に係る静的除熱装置によれば、液体貯留タンク541xに連結し、原子炉格納容器31xの外部に延在する液体供給管544xを設置すると共に、液体供給管544xの途中に流量調整弁545xを設けたことで、上述の第5の実施形態に係る静的除熱装置と同様な作用効果を奏すると共に、液体貯留タンク541xの液体501xの量を一定に保持することができ、電源喪失時であっても原子炉格納容器31xの内部の雰囲気の除熱を継続して行うことができる。
なお、上述の第一〜第十九実施形態に係る静的除熱装置は、それぞれ他の実施形態に係る静的除熱装置に適用したり組み合わせたりすることも可能である。
上述の第十八実施形態および第十九実施形態では、原子炉格納容器31xに液体貯留タンク541xを格納した静的除熱装置について説明したが、原子炉格納容器の外部に液体貯留タンクを設置した静的除熱装置とすることも可能である。
上記では、原子炉や蒸気発生器など高温となる熱源をなす機器を格納する原子炉格納容器を具備する原子カプラントに適用した静的除熱装置について説明したが、高温となる熱源をなす機器を収容する格納容器を具備する化学プラントなどに適用することも可能である。
なお、上述した実施の形態において示した組立手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
1,101,111,201,301,401、501,601,701,801,901…流体冷却装置 11,811…原子炉格納容器 11A…原子炉格納容器の内壁 12…原子炉 13…蒸気発生器 21,221,721,821,921…冷却塔 22,222,422,822,922…煙突部 23,223…冷却流入口(流入口) 31…建屋 41,541…蒸発器 42…第一接続管 43、243,743…凝縮器 44…第二接続管 103…第三接続管 104…第四接続管 112…免震装置 300…冷却ユニット 400,800…断熱材料 500…蒸発伝熱管 511…蒸発器入口ヘッダ 512…蒸発器出口ヘッダ 600…蒸発フィン 711…第一凝縮器 712…第二凝縮器 703…凝縮伝熱管 704…凝縮フィン 705…水平フィン W…水(液体) 810…煙突部の壁部 925…仕切り部 926…流路 1x、2x、4x…空気 11x…原子炉格納容器 12x…機器 20x…ダクト 21x…収容室 22x…垂直ダクト室 31x…原子炉格納容器 32x…機器 101x…液体 110x…第1の熱交換器 111x…上ヘッダ 112x…下ヘッダ 113x…吸熱管 120x…第2の熱交換器 121x…上ヘッダ 122x…下ヘッダ 123x…放熱管 131x…上ヘッダ連結配管 132x…下ヘッダ連結配管 210x…第1の熱交換器 211x…上ヘッダ 211xa…第1の上ヘッダ 211xb…第2の上ヘッダ 212x…下ヘッダ 212xa…第1の下ヘッダ 212xb…第2の下ヘッダ 213x…吸熱管 214x…縦フィン 215x…上ヘッダ集合管 216x…下ヘッダ集合管 320x…第2の熱交換器 321x…上ヘッダ 322x…下ヘッダ 323x…放熱管 324x…リングフィン 420x…第2の熱交換器 427x…抵抗板 510x…熱交換器 511x…上ヘッダ 512x…下ヘッダ 513x…吸熱管 541x…液体貯留タンク 542x…排気管 543x…安全弁 544x…液体供給管 545x…流量調整弁

Claims (20)

  1. 原子炉格納容器に設置され、該原子炉格納容器内の蒸気と内部の作動流体とを熱交換させることで、該蒸気を冷却するとともに前記作動流体を気化させる蒸発器と、
    前記気化された作動流体を、該蒸発器から導出する第一接続管と、
    原子炉格納容器の外部の冷却塔に設置されて前記第一接続管に接続されるとともに、該第一接続管からの前記気化された作動流体を該冷却塔内の気体と熱交換させることで、該気体の温度を上昇させるとともに前記作動流体を液化させる凝縮器と、
    前記液化された作動流体を、前記凝縮器から前記蒸発器に導く第二接続管と
    前記蒸発器の周囲を囲むとともに下方に向かって延び、上端及び下端が前記格納容器内に向かって開口することで、該蒸発器の周囲の冷却された前記蒸気を下方に導くスカート部と、
    を備える流体冷却装置。
  2. 請求項1に記載の流体冷却装置において、
    前記冷却塔は、前記凝縮器から上方に向かって延在する煙突部を有する流体冷却装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流体冷却装置において、
    前記第一接続管は、前記蒸発器から前記凝縮器に向かうにしたがって上方に傾斜するよ
    うに形成されている流体冷却装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記蒸発器は、前記原子炉格納容器の内壁に沿うように配設されている流体冷却装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記冷却塔には、その下部に、前記気体を流入する流入口が形成されている流体冷却装
    置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記蒸発器と前記第一接続管と前記凝縮器と前記第二接続管とを有する冷却ユニットを
    複数備える流体冷却装置。
  7. 請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記煙突部の内壁が、断熱材料で形成されている流体冷却装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記蒸発器は、前記液化された作動流体と前記蒸気とを熱交換させることで該作動流体
    を気化させる複数の蒸発伝熱管と、前記第二接続管及び該複数の蒸発伝熱管に接続され該
    第二接続管からの前記液化された作動流体を該複数の蒸発伝熱管に導く複数の蒸発器入口
    ヘッダと、前記複数の蒸発伝熱管及び前記第一接続管に接続され前記複数の蒸発伝熱管で
    前記気化された作動流体を該第一接続管に導く複数の蒸発器出口ヘッダとを有し、
    前記複数の蒸発伝熱管は、上下方向に延在するように略平行に配設され、
    前記複数の蒸発器入口ヘッダは、隣接する該蒸発器入口ヘッダと上下方向に位置をずら
    して配設され、
    前記複数の蒸発器出口ヘッダは、隣接する該蒸発器出口ヘッダと上下方向に位置をずら
    して配設されている流体冷却装置。
  9. 請求項8に記載の流体冷却装置において、
    前記蒸発伝熱管は、外方に向かって突出する蒸発フィンを有し、
    前記蒸発フィンは、上下方向で位置をずらして配設されている流体冷却装置。
  10. 請求項2から請求項9のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記煙突部は、前記凝縮器の一部から上方に向かって延在し、
    前記凝縮器は上方に煙突部が配設された第一凝縮器と、上方に煙突部が配設されていな
    い第二凝縮器とを有し、
    前記第二凝縮器は、水平フィンを有する流体冷却装置。
  11. 請求項10に記載の流体冷却装置において、
    前記第一凝縮器は、前記気化された作動流体と前記冷却塔内の気体とを熱交換させるこ
    とで該作動流体を液化させるとともに、上へ方向に延在する複数の凝縮伝熱管を有し、
    前記凝縮伝熱管は、外方に向かって突出する凝縮フィンを有し、
    前記凝縮フィンは、上下方向で位置をずらして配設されている流体冷却装置。
  12. 請求項2から請求項11のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記煙突部は、前記原子炉格納容器側の壁部が前記原子炉格納容器の壁部と兼用で構成
    され、
    前記煙突部の原子炉格納容器側の壁部は、着脱可能な断熱材料で形成されている流体冷
    却装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記凝縮器は、液体中に浸されているとともに、前記第一接続管からの前記気化された
    作動流体を前記液体と熱交換させることで、該液体の温度を上昇させるとともに前記作動
    流体を液化させる流体冷却装置。
  14. 請求項2から請求項13のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記凝縮器は、平面視して前記煙突部の下方にのみ配設され、
    前記冷却塔は、前記煙突部に連続して下方に向かうとともに、凝縮器の上下方向の途中
    部分まで延在する仕切り部と、該仕切り部の下方に設けられ該仕切り部を挟んで流体の移
    動を可能とする流路とを有している流体冷却装置。
  15. 請求項14に記載の流体冷却装置において、
    前記冷却塔は、建屋の屋上に設置されている流体冷却装置。
  16. 請求項14または請求項15に記載の流体冷却装置において、
    前記煙突部の前記壁部は、前記原子炉格納容器の壁部で構成されている流体冷却装置。
  17. 請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記原子炉格納容器は、原子炉と該原子炉から取り出した熱で前記蒸気を発生させる蒸
    気発生器とを有し、
    該蒸気を前記蒸発器から導出して、前記凝縮器に導入する第三接続管を備え、
    前記凝縮器は、前記第三接続管からの前記蒸気を前記冷却塔内の前記気体または前記液
    体と熱交換させることで、前記蒸気を液化させ、
    前記凝縮器で液化された蒸気を、前記凝縮器から前記蒸気発生器に導く第四接続管を備
    える流体冷却装置。
  18. 請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記蒸発器及び前記凝縮器には免震装置が設けられている流体冷却装置。
  19. 請求項1から請求項18のいずれか一項に記載の流体冷却装置において、
    前記凝縮器の上部には、不凝縮ガスを貯留するガス貯留部が設けられている流体冷却装
    置。
  20. 請求項1から請求項19までのいずれか一項に記載の流体冷却装置を備えた原子力プラ
    ント。
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