JP5931620B2 - 流体冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体冷却装置による熱交換に関するものである。
従来から、原子炉の配管等が破損して冷却水が流出するようなLOCA(原子炉冷却材喪失事故)のような非常時に作動され、原子炉格納容器内で発生する蒸気を冷却することによって、原子炉格納容器内での蒸気による昇圧を抑制する非常時の冷却システムが知られている。
このような非常時の冷却システムは、例えば特許文献1に開示されている。具体的には、原子炉格納容器の内部に配置された熱交換器と、原子炉格納容器の外部に設けられたダクト内に配置された熱交換器とをヒートパイプで接続した構成となっている。そしてこのような構成により、原子炉格納容器内の熱によってダクト内の空気を加熱してダクト内で上向きの流れを生じさせ、熱伝達を促進することによって原子炉格納容器内の除熱を行っている。
特開2011−252837号公報
しかしながら、特許文献1には具体的な記載はないものの、放射能の流出等を防止して安全性を確保するためには、原子炉格納容器内外を連通する配管に原子炉格納容器内外を隔離する弁を設けておく必要がある。従って装置が不使用状態のまま長期間維持される場合には、このような弁を通じて空気等の不凝縮ガスが熱交換器内へインリークし、熱交換器の作動性能が低下してしまうといったリスクがある。そしてこのようなリスクを回避するためには、定期的なメンテナンスが必要となってしまう。また、非常時に原子炉格納容器内の熱交換器で作動流体が気化した際に、この気化した気体とともに不凝縮ガスを排気することも考えられる。しかしこの場合には、新たに排気バルブや系統切り替えバルブ、膨張タンク等の付帯設備を設置する必要があり、構造や操作が複雑となってしまう。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、シンプルな構成によって非常時における原子炉格納容器内の冷却、減圧が可能な流体冷却装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
即ち、本発明に係る流体冷却装置は、原子炉格納容器内に設けられた蒸発器で気化させた作動流体を前記原子炉格納容器外に設けられた凝縮器に導入し、該凝縮器で液化させた前記作動流体を前記蒸発器に導入することで、前記原子炉格納容器内外で熱交換を行う熱交換器と、前記蒸発器及び凝縮器のいずれか一方おける前記気化された作動流体が一端から流通するとともに、他端が前記気化された作動流体の圧力に対して負圧とされた吸引流路と、前記吸引流路の前記一端と他端との間に設けられた隔離弁と、を備えることを特徴とする。
このような流体冷却装置によると隔離弁を開放することで、蒸発器内に存在する例えば空気等の不凝縮ガスが、凝縮器を通じて差圧によって吸引流路内へ流通して系外へ排出されることとなり、蒸発器内及び凝縮器内を大気圧に比べて負圧状態とすることができる。従って、蒸発器での作動流体の気化を促し、熱交換器を確実に機能させることができる。また、通常時では、蒸発器内及び凝縮器内の圧力は負圧状態とはされず、大気圧と同じ圧力状態としておくことができるため、長期間負圧を維持するために行うメンテナンスが不要となる。
また、本発明に係る流体冷却装置は、前記吸引流路の前記他端に連通されて、該吸引流路内の気体の流通を誘引する誘引流が流通する誘引流路をさらに備えていてもよい。
このような誘引流路からの誘引流によって吸引流路の他端を負圧状態にでき、これによって空気等の不凝縮ガスの流通を促し、熱交換器を確実に機能させることができる。
さらに、本発明に係る流体冷却装置は、圧縮流体を貯留するとともに前記誘引流路に連通され、該圧縮流体を自身の圧力によって前記誘引流路に流入させる圧縮流体源をさらに備え、前記誘引流は、前記圧縮流体により形成されてもよい。
このように圧縮流体を誘引流としたことで、仮に非常時において電源確保が困難な状況に陥った場合であっても、誘引流自身の圧力のみによって誘引流を誘引流路へ流通させ、吸引流路の他端を負圧状態にできる。従って、電源がなくとも空気等の不凝縮ガスの流通を促して熱交換器を確実に機能させることができ、さらなる安全性の確保につながる。
また、本発明に係る流体冷却装置は、流体を貯留するとともに前記誘引流路に連通され、該流体を重力によって前記誘引流路に流入させる流体源をさらに備え、前記誘引流は、前記流体により形成されてもよい。
このように流体を誘引流としたことで、重力のみによって誘引流を誘引流路へ流通させ、吸引流路の他端を負圧状態にできる。従って、電源がなくとも空気等の不凝縮ガスの流通を促して熱交換器を確実に機能させることができ、さらなる安全性の確保につながる。
また、前記誘引流は、前記原子炉格納容器内で発生した蒸気により形成されてもよい。
このように蒸気を用いることで、誘引流を別途導入する必要がなくなるため、電源を必要とせず、また構造をさらにシンプルにでき、コストを抑えながら熱交換器を確実に機能させることができる。
さらに、本発明に係る流体冷却装置は、前記吸引流路の他端に連通された真空ポンプをさらに備えていてもよい。
このような真空ポンプによって、吸引流路の他端をより確実に負圧状態にできる。従って、空気等の不凝縮ガスの流通を促して熱交換器を確実に機能させることができる。
また、本発明に係る流体冷却装置は、前記蒸発器に設けられて、該蒸発器内の圧力を計測する圧力センサと前記作動流体の温度を計測する温度センサとをさらに備えていてもよい。
このような圧力センサと温度センサとによって、蒸発器内の作動流体の温度での飽和蒸気圧と、実際の蒸発器内での圧力とを比較でき、これら飽和蒸気圧と実際の圧力とが近い値となったことを確認することで、空気等の不凝縮ガスの排気が完了したか否かの判断が可能となる。従って、隔離弁の閉塞のタイミングを把握でき、即ち、より効率的に流体冷却装置を作動させることができる。
本発明の流体冷却装置によると、吸引流路において隔離弁を開放することのみで、空気等の不凝縮ガスを系外へ排気することができるため、シンプルな構成で非常時における原子炉格納容器内の冷却、減圧が可能となる。
本発明の第一実施形態に係る流体冷却装置を含む原子炉設備の概略全体図である。 本発明の第二実施形態に係る流体冷却装置を含む原子炉設備の概略全体図である。 非常時に使用する流体冷却装置の参考例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る流体冷却装置を含む原子炉設備の概略全体図である。 本発明の第四実施形態に係る流体冷却装置を含む原子炉設備の概略全体図である。 本発明の第五実施形態に係る流体冷却装置を含む原子炉設備の概略全体図である。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態に係る流体冷却装置1について説明するが、これに先立ち、流体冷却装置1を備えた原子炉設備100について説明する。
図1に示すように、原子炉設備100は、原子炉101が格納された原子炉格納容器102と、原子炉格納容器102における配管に破損が生じる等の非常時にこの原子炉格納容器102に発生する蒸気Sを冷却する冷却塔103とを備えており、また流体冷却装置1は、原子炉格納容器102及び冷却塔103にわたって配設されている。
原子炉格納容器102は、原子炉101と、原子炉101と冷却水配管105で連結されて原子炉101から取り出した熱で蒸気Sを発生させる蒸気発生器106とを備えている。
冷却塔103は、上方に向かって延在し、排熱を行う煙突部104を有している。
次に、流体冷却装置1について説明する。
流体冷却装置1は、原子炉格納容器102の内外で熱交換を行う熱交換器2と、熱交換器2に一端が連通する吸引流路15と、吸引流路15の一端と他端との間に設けられた隔離弁16と、この吸引流路15の他端に連通する誘引流路17とを備えている。
熱交換器2は、原子炉格納容器102内に設置された蒸発器3と、原子炉格納容器102外の冷却塔103に設置された凝縮器4と、これら蒸発器3と凝縮器4とを接続する第一接続管5及び第二接続管6とを備えている。
蒸発器3は、内部の作動流体Wと原子炉格納容器102内の蒸気Sとを熱交換させることで、該蒸気Sを冷却するとともに該作動流体Wを気化させる。また、蒸発器3は、原子炉格納容器102の内部において、該原子炉格納容器102の内壁102Aに沿うように配設されている。
第一接続管5は、一端5Aが蒸発器3に接続され他端5Bが凝縮器4に接続されており、蒸発器3で気化された作動流体Wを該蒸発器3から導出して凝縮器4へ導入する。また、第一接続管5は、蒸発器3から凝縮器4に向かうに従って上方に傾斜するように形成されている。本実施形態では、第一接続管5は、蒸発器3に接続されて略水平に延在する導入部5Cと、該導入部5Cの端部から上方に向かって延在する中間部5Dと、該中間部5Dの端部から略水平に延在して凝縮器4に接続された導出部5Eとを有している。
またこの第一接続管5の中間部5Dには、原子炉格納容器102の内外を貫く中途位置において第一弁10が設けられており、原子炉設備100の通常稼動時にはこの第一弁10は閉状態とされている。
凝縮器4は、冷却塔103に設置され、第一接続管5から導入された気化された作動流体Wを冷却塔103内の気体と熱交換させて、煙突部104より系外へ排出することで、該気体の温度を上昇させるとともに該作動流体Wを液化させる。
第二接続管6は、一端6Aが凝縮器4に接続されて他端6Bが蒸発器3に接続されており、凝縮器4で液化された作動流体Wを該凝縮器4から導出して蒸発器3に導入する。本実施形態では、第二接続管6は、凝縮器4に接続されて略水平に延在する導入部6Cと、該導入部6Cの端部から下方に向かって延在する中間部6Dと、該中間部6Dの端部から略水平に延在して蒸発器3に接続された導出部6Eとを有している。
またこの第二接続管6の中間部6Dには、原子炉格納容器102の内外を貫く中途位置において第二弁11が設けられており、原子炉設備100の通常稼動時にはこの第二弁11は閉状態とされている。
吸引流路15は、原子炉格納容器102の外部に配置されるとともに一端15Aが凝縮器4に接続されて気体が流通可能とされている。
隔離弁16は、吸引流路15の中途位置に設けられて、熱交換器2から吸引流路15の一端15Aと他端15Bとの間の連通の有無を切り換える。
誘引流路17は、原子炉格納容器102の外部に配置されるとともに、その中途位置で吸引流路15の他端15Bに接続されて連通しており、系外からの流体を誘引流W1として流通可能とするものである。そして、この誘引流W1の流通によって吸引流路15の他端15Bを、一端15Aが連通する熱交換器2内に比べて負圧状態とするエゼクタとして誘引流路17は機能する。
ここで、誘引流W1としては、例えば窒素ガス、水蒸気、水、アルゴンガス等のさまざまな流体が適用され、これらの流体が例えば不図示のポンプ、ブロア等によって誘引流路17へ押し込まれることで誘引流路17内を流通するようにされている。
このような流体冷却装置1においては、非常時には、第一弁10及び第二弁11を開放することで、蒸発器3及び凝縮器4とを連通させる。そして次に、誘引流W1としての流体を誘引流路17へ流通させる。この状態では、エゼクタ効果によって、誘引流路17に連通する吸引流路15の他端15B側を一端15A側と比べて負圧の状態とすることができる。
そして次に、隔離弁16を開放すると吸引流路15の一端15Aと他端15Bとが連通されることとなる。吸引流路15の一端15Aは凝縮器4に連通され、また凝縮器4と蒸発器3とは第一弁10及び第二弁11の開放によって既に連通されているため、この時点で誘引流路17、吸引流路15、凝縮器4、蒸発器3の全てが連通されることとなる。
ここで吸引流路15の一端15A側に連通されている凝縮器4及び蒸発器3の内部の圧力に比べて誘引流路17は負圧状態とされているため、凝縮器4及び蒸発器3の内部の気体は、誘引流路17に向かって吸い込まれるように流通する。
このようにして、流体冷却装置1の不使用状態が長期間に及んだ場合に、凝縮器4及び蒸発器3の内部にインリーク等によって封入されている空気等の不凝縮ガスGを、誘引流路17を通じて差圧によって系外に排出することができる。
従って、蒸発器3内及び凝縮器4内を大気圧に比べて負圧状態とすることができ、蒸発器3での作動流体Wの気化を促すことが可能となる。
このように蒸発器3内及び凝縮器4内を大気圧に比べて負圧状態とすることができるため、熱交換器2を確実に機能させることができ、即ち、蒸発器3で気化された作動流体Wを第一接続管5を経由して冷却塔103に設置された凝縮器4に導入し、気化された作動流体Wを該冷却塔103内の気体と熱交換して液化することができる。
また、液化された作動流体Wを第二接続管6を経由して蒸発器3に導入し、再び該蒸発器3での熱交換に利用される。従って、原子炉格納容器102内の蒸気Sを熱交換により継続的に冷却し、原子炉格納容器102内の減圧が可能となる。
さらに原子炉設備2の通常稼動時においては、蒸発器3内及び凝縮器4内の圧力は大気圧に比べて負圧状態とはされず、大気圧と同じ圧力状態としておくことができるため、蒸発器3内及び凝縮器4内を負圧状態で長期間維持するために行うメンテナンス作業が不要となる。
本実施形態の流体冷却装置1においては、誘引流路17、隔離弁16を設け、吸引流路15の他端15B側を負圧状態とすることのみで、差圧によって空気等の不凝縮ガスGを誘引して系外へ排気することができるため、シンプルな構成で非常時における原子炉格納容器102内の冷却、減圧が可能となる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係る流体冷却装置21について説明する。
なお、第一実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
本実施形態の流体冷却装置21は、第一実施形態における流体冷却装置1に加え、さらに誘引流路17に連通された圧縮流体源22を備えている点で、第一実施形態とは異なっている。
図2に示すように、圧縮流体源22は、誘引流路17の一端17Aに連通して設けられて圧縮流体を蓄えた高圧ガスボンベ、高圧液体タンク等である。そして、この圧縮流体は、不図示の弁装置の開閉によって誘引流路17内へ流入可能とされた誘引流W1となり、例えば上述した窒素ガス、水等さまざまなものが適用可能である。
このような流体冷却装置21においては、誘引流W1自身の圧力のみによって誘引流W1を誘引流路17へ流通させ、吸引流路15の他端15Bを負圧状態にできる。
ここで図3に示す通り、非常時に用いられる冷却装置の一例として、不図示の供給ポンプを駆動して水タンク32に貯留されている冷却水W2が原子炉格納容器102内に向けて散布される冷却装置31が知られている。
このような冷却装置31によっては、原子炉格納容器102内で発生する大量の蒸気Sに対して冷却水W2が直接散布されることで大量の熱エネルギーを吸収して原子炉格納容器102内を冷却、減圧する。そしてその後、冷却水W2は高温となって落水して、不図示のファンにより導入された大気によって冷却されるような仕組みとなっている。
しかしながら、仮に、非常時において電源確保が困難な状況に陥った場合では、このような装置を確実に機能させることは困難である。この点、本実施形態の流体冷却装置21によれば、電源がなくとも空気等の不凝縮ガスGの流通を促して熱交換器2を確実に機能させることができ、原子炉設備100のさらなる安全性の確保につながる。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態に係る流体冷却装置41について説明する。
なお、第一実施形態及び第二実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
本実施形態の流体冷却装置41は、第一実施形態における流体冷却装置1に加え、さらに誘引流路17に連通された流体源42を備えており、即ち、第二実施形態における流体冷却装置21の圧縮流体源22に代えて流体源42を備えている点で、第一実施形態及び第二実施形態とは異なっている。
図4に示すように、流体源42は、誘引流路17の一端17Aに連通するとともに誘引流路17よりも高所に配置されて流体を蓄えた液体タンク等である。そしてこの流体には例えば水等が適用される。
このような流体冷却装置41においては、流体源42に蓄えられた流体の重力のみによって誘引流W1を誘引流路17へ流通させ、吸引流路15の他端15Bを負圧状態にできる。
従って、第二実施形態と同様に、電源が得られない非常時において、空気等の不凝縮ガスGの吸引流路15への流通を促して系外へ排出でき、この結果、熱交換器2を確実に機能させることができ、さらなる安全性の確保につながる。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態に係る流体冷却装置51について説明する。
なお、第一実施形態から第三実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
本実施形態の流体冷却装置51は、吸引流路55及び誘引流路57が原子炉格納容器102の内部に設置されている点で、第一実施形態から第三実施形態とは異なっている。
図5に示すように、吸引流路55は一端55Aが蒸発器3に接続され、他端55Bが誘引流路57に接続されている。
誘引流路57は、原子炉格納容器102内で発生した蒸気Sを一端57Aから取り込むように設置されており、この蒸気Sを誘引流W1として利用可能としている。
本実施形態の流体冷却装置51によると、原子炉格納容器102内の蒸気Sを用いることで、誘引流W1を別途導入する必要がなくなるため、電源を必要とせず、また構造をシンプルにでき、コストを抑えながら熱交換器2を確実に機能させることができる。
なお、原子炉格納容器102の外部に誘引流路57が設置されていてもよく、この場合には原子炉格納容器102内の蒸気Sを誘引流路57に取り込む配管、弁装置等を別途設ける必要がある。
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態に係る流体冷却装置61について説明する。
なお、第一実施形態から第四実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
本実施形態の流体冷却装置61は、第一実施形態における流体冷却装置1の誘引流路17に代えて真空ポンプ62を備えている点で、第一実施形態から第四実施形態とは異なっている。
図6に示すように、真空ポンプ62は、原子炉格納容器102の外部に配置されるとともに、吸引流路15の他端15Bに配管63を介して接続されて連通しており、吸引流路15の他端15Bを、一端15A、即ち熱交換器2内に比べて負圧状態とするものである。
本実施形態の流体冷却装置61によると、真空ポンプ62を駆動することで、差圧によって凝縮器4及び蒸発器3の内部の不凝縮ガスGは、吸引流路15に向かって吸い込まれるように流通する。従って、真空ポンプ62の電源のみで熱交換器2を確実に機能させることが可能となるため、非常時においても電源車等を用いて原子炉格納容器102内の冷却、減圧が可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳細を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、多少の設計変更も可能である。
例えば、蒸発器3内に圧力センサと温度センサとを設け、圧力センサによって蒸発器3内の圧力を計測し、また温度センサによって作動流体Wの温度を計測することができる。そしてこれらの計測値から、蒸発器3内の作動流体Wの温度における飽和蒸気圧と、実際の蒸発器3内での圧力との比較が可能となる。
そして、これら飽和蒸気圧と実際の圧力とが近い値となったことを確認することで、空気等の不凝縮ガスGの排気が完了したか否かの判断が可能となる。これにより、隔離弁16の閉塞のタイミングを把握でき、即ち、より効率的に流体冷却装置1(21、41、51、61)を作動させることができる。
また、例えば隔離弁16よりも吸引流路15(55)に湿度センサを設け、このセンサの数値を確認することで隔離弁16の閉塞のタイミングを図ってもよい。
1…流体冷却装置 2…熱交換器 3…蒸発器 4…凝縮器 5…第一接続管 6…第二接続管 10…第一弁 11…第二弁 15…吸引流路 16…隔離弁 17…誘引流路 21…流体冷却装置 22…圧縮流体源 31…冷却装置 32…水タンク 41…流体冷却装置 42…流体源 51…流体冷却装置 55…吸引流路 57…誘引流路 61…流体冷却装置 62…真空ポンプ 63…配管 100…原子炉設備 101…原子炉 102…原子炉格納容器 103…冷却塔 104…煙突部 105…冷却水配管 106…蒸気発生器 S…蒸気 G…不凝縮ガス W…作動流体 W1…誘引流 W2…冷却水

Claims (7)

  1. 原子炉格納容器内に設けられた蒸発器で気化させた作動流体を前記原子炉格納容器外に設けられた凝縮器に導入し、該凝縮器で液化させた前記作動流体を前記蒸発器に導入することで、前記原子炉格納容器内外で熱交換を行う熱交換器と、
    前記蒸発器及び凝縮器のいずれか一方おける前記気化された作動流体が一端から流通するとともに、他端が前記気化された作動流体の圧力に対して負圧とされた吸引流路と、
    前記吸引流路の前記一端と他端との間に設けられた隔離弁と、
    を備えることを特徴とする流体冷却装置。
  2. 前記吸引流路の前記他端に連通されて、該吸引流路内の気体の流通を誘引する誘引流が流通する誘引流路をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の流体冷却装置。
  3. 圧縮流体を貯留するとともに前記誘引流路に連通され、該圧縮流体を自身の圧力によって前記誘引流路に流入させる圧縮流体源をさらに備え、
    前記誘引流は、前記圧縮流体により形成されることを特徴とする請求項2に記載の流体冷却装置。
  4. 流体を貯留するとともに前記誘引流路に連通され、該流体を重力によって前記誘引流路に流入させる流体源をさらに備え、
    前記誘引流は、前記流体により形成されることを特徴とする請求項2に記載の流体冷却装置。
  5. 前記誘引流は、前記原子炉格納容器内で発生した蒸気により形成されることを特徴とする請求項2に記載の流体冷却装置。
  6. 前記吸引流路の前記他端に連通された真空ポンプをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の流体冷却装置。
  7. 前記蒸発器に設けられて、該蒸発器内の圧力を計測する圧力センサと前記作動流体の温度を計測する温度センサとをさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の流体冷却装置。
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