JP5871741B2 - 照合装置および電子署名認証方法 - Google Patents

照合装置および電子署名認証方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5871741B2
JP5871741B2 JP2012167715A JP2012167715A JP5871741B2 JP 5871741 B2 JP5871741 B2 JP 5871741B2 JP 2012167715 A JP2012167715 A JP 2012167715A JP 2012167715 A JP2012167715 A JP 2012167715A JP 5871741 B2 JP5871741 B2 JP 5871741B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
coordinate
terminal
signature
inclination angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012167715A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014026546A (ja
Inventor
仁 引田
仁 引田
中川 聡
聡 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012167715A priority Critical patent/JP5871741B2/ja
Publication of JP2014026546A publication Critical patent/JP2014026546A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5871741B2 publication Critical patent/JP5871741B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Collating Specific Patterns (AREA)

Description

本発明は、照合装置および電子署名認証方法に関する。
タブレット機器などの端末装置にタッチペンを用いて手書きで署名データを入力する電子署名に関する技術として、たとえば患者が端末装置のタッチパネルに入力した署名の筆跡を筆跡データとして取り込み、取り込んだ筆跡データを記憶しておく技術が特許文献1に開示されている。また署名を行う対象となる電子原本を端末装置に表示し、表示された電子原本に対してタッチペンを用いて電子署名を行うことが可能な技術が特許文献2に開示されている。
このような電子署名を行う機会は、物品などの取引において増えている。物品などの取引においては、たとえば、予め手書きの署名データを登録署名データとして登録しておき、物品の売上・受け渡しの確認の際に、端末装置のタッチパネルに入力した署名データと登録署名データとの照合を行い、その照合結果に応じて売上・受け渡しの許可を与えるか否か判断する。入力した署名データと登録署名データとが一致すれば、その電子署名が登録署名データを入力した本人によって行われたものであると判断できるので売上・受け渡しの許可を与え、一致しなければその電子署名が他人によって行われたものであると判断できるので許可を与えない。
また、物品の売上・受け渡しの確認の際に署名データを入力し、入力した署名データを記憶しておいて、その取引において何らかの問題が発生した場合に、記憶した署名データを活用する。
特開2007−148757号公報 特開2003−134108号公報
図9(a),(b),(c)は、従来の電子署名の照合装置を説明するための図である。従来の照合装置では、予め登録署名データとして、たとえば図9(a)に示すような複数の記号60a〜60dを表す基準筆跡データを登録しておく。図9(b)に示すような複数の記号61a〜61dを表すデータが署名データとして入力された場合、図9(c)に示すように、基準筆跡データが表す記号60a〜60dと署名データが表す記号61a〜61dとは完全には一致せず、基準筆跡データと署名データとは一致しない。
しかしながら、筆跡データが完全に一致しないからといってその電子署名が他人によって行われたものであるとは判断できず、筆跡データの一致しない程度が比較的小さければ、その電子署名が本人によって行われたものであると判断できる。
そのため従来の電子署名の照合装置は、他人が基準筆跡データを真似して電子署名を行った場合であっても、登録署名データと入力された署名データとが一致するおそれが高く、電子署名を行った人物が、登録署名データを入力した被認証者本人であると正しく認証される本人認証の精度が高くない。
本人認証の精度を向上させる技術として、筆跡データと併せて、電子署名の書き始めから書き終わりまでのタッチパネルにおけるタッチペンの接触位置の時間変化を示すデータを用いる技術がある。
図10は、タッチパネルにおけるタッチペンの接触位置の時間変化を示すグラフである。タッチパネルの1辺をx座標、その辺に垂直な辺をy座標とし、図10のグラフの横軸を時間、縦軸をx座標値およびy座標値として、接触位置の時間変化を座標位置の時間変化として示したものである。点線165はx座標値の時間変化を示し、実線166はy座標値の時間変化を示す。
このような接触位置の時間変化を利用する技術では、登録署名データの入力時に、一般的な筆順とは異なる筆順で署名する、または、登録署名データに筆順を予想しにくい文字以外の記号のデータなどを加えることで、本人認証の精度を向上させることができる。
しかしながら、電子署名時のみ筆跡を変えることはユーザにとって煩雑である上に、署名時に、変更した筆順を他人に見られて覚えられてしまうと、他人に登録署名データを真似して電子署名されることが考えられ、本人認証の精度が低下してしまう。
本発明の目的は、電子署名における本人認証の精度を向上させることができる照合装置および電子署名認証方法を提供することである。
本発明は、予め登録されたデータと、ユーザがタッチパネルに署名して生成されるデータとを照合する照合装置であって、
タッチペンと、
端末装置本体、および端末装置本体の一方面に配設された接触面を有するタッチパネルを備える端末装置と、を含み、
端末装置本体は、
予め定める基準面に対する前記接触面の傾き角を検出する端末傾き角検出手段であって、前記接触面の傾き角として、前記接触面に平行で端末装置の重心を通る第1仮想軸線まわりの前記接触面の傾き角、前記接触面に平行で、第1仮想軸線に直交し、前記重心を通る第2仮想軸線まわりの前記接触面の傾き角、および、前記接触面に垂直で前記重心を通る第3仮想軸線まわりの前記接触面の傾き角の少なくとも1つを検出する端末傾き角検出手段と、
端末傾き角検出手段が検出した前記傾き角に基づいて、ユーザが署名を行った署名期間中における前記傾き角の時間変化を示すデータである端末傾き角データを生成する端末傾き角データ生成手段と、
前記接触面におけるタッチペンの接触位置を検出する位置検出手段と、
位置検出手段が検出した前記接触位置に基づいて、前記署名期間中における前記接触位置の時間変化を示すデータである座標データを生成する座標データ生成手段と、
生成された端末傾き角データおよび生成された座標データを記憶する記憶手段と、
前記端末傾き角データと比較するための端末傾き角登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで端末傾き角データ生成手段によって生成され、外部記憶装置または前記記憶手段に登録された端末傾き角登録データと、前記座標データと比較するための座標登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで座標データ生成手段によって生成され、外部記憶装置または前記記憶手段に登録された座標登録データとを取得する取得手段と、
前記座標登録データと前記座標データとを比較して前記座標登録データと前記座標データとが一致するか否かを判断し、前記端末傾き角登録データと前記端末傾き角データとを比較して、前記端末傾き角登録データと前記端末傾き角データとが一致するか否かを判断する判断手段と、を含むことを特徴とする照合装置である。
また本発明は、判断手段は、
署名期間内の同じ時刻における前記座標登録データの前記接触位置の値と前記座標データの前記接触位置の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、算出した差分を累積した座標差分累積値を求め、
署名期間内の同じ時刻における前記端末傾き角登録データの前記傾き角の値と前記端末傾き角データの前記傾き角の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、算出した差分を累積した傾き角差分累積値を求め、
座標差分累積値が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記座標登録データと前記座標データとが一致すると判断し、
傾き角差分累積値が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記端末傾き角登録データと前記端末傾き角データとが一致すると判断することを特徴とする。
また本発明は、判断手段は、
署名期間内の同じ時刻における前記座標登録データの前記接触位置の値と前記座標データの前記接触位置の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、予め定める閾値よりも小さい差分の数である座標差分数を求め、
署名期間内の同じ時刻における前記端末傾き登録データの前記傾き角の値と前記端末傾き角データの前記傾き角の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、予め定める閾値よりも小さい差分の数である傾き角差分数を求め、
座標差分数が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記座標登録データと前記座標データとが一致すると判断し、
傾き角差分数が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記端末傾き登録データと前記端末傾きデータとが一致すると判断することを特徴とする。
また本発明は、端末装置本体は、
端末装置本体から、端末装置本体の鉛直方向下方にある物体までの距離を検出する距離検出手段と、
距離検出手段が検出した前記距離に基づいて、前記署名期間中における前記距離の時間変化を示すデータである距離データを生成する距離データ生成手段と、をさらに含み、
取得手段は、前記距離データと比較するための距離登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで距離データ生成手段によって生成され、登録された距離登録データをさらに取得し、
判断手段は、前記距離登録データと前記距離データとを比較して前記距離登録データと前記距離データとが一致するか否かをさらに判断することを特徴とする。
また本発明は、端末装置本体は、
端末装置本体の位置を検出する位置検出手段と、
位置検出が検出した前記位置に基づいて、前記署名期間中における前記位置の時間変化を示すデータである端末位置データを生成する端末位置データ生成手段と、をさらに含み、
取得手段は、前記端末位置データと比較するための端末位置登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで端末位置データ生成手段によって生成され、登録された端末位置登録データをさらに取得し、
判断手段は、前記端末位置登録データと前記端末位置データとを比較して前記端末位置登録データと前記端末位置データとが一致するか否かをさらに判断することを特徴とする。
また本発明は、前記基準面が、水平面であることを特徴とする。
また本発明は、前記基準面が、前記署名期間の開始時点における接触面であることを特徴とする。
また本発明は、前記照合装置を用いて、タッチパネルに署名したユーザを認証することを特徴とする電子署名認証方法である。
本発明によれば、照合装置は、予め登録されたデータと、ユーザがタッチパネルに署名して生成されるデータとを照合する。照合装置は、タッチペンと、端末装置本体、および端末装置本体の一方面に配設された接触面を有するタッチパネルを備える端末装置と、を含む。
端末装置本体は、端末傾き角検出手段と、端末傾き角データ生成手段と、位置検出手段と、座標データ生成手段と、記憶手段と、取得手段と、判断手段と、を含む。
端末傾き角検出手段は、予め定める基準面に対する前記接触面の傾き角を検出する端末傾き角検出手段であって、前記接触面の傾き角として、前記接触面に平行で端末装置の重心を通る第1仮想軸線まわりの前記接触面の傾き角、前記接触面に平行で、第1仮想軸線に直交し、前記重心を通る第2仮想軸線まわりの前記接触面の傾き角、および、前記接触面に垂直で前記重心を通る第3仮想軸線まわりの前記接触面の傾き角の少なくとも1つを検出する。端末傾き角データ生成手段は、端末傾き角検出手段が検出した前記傾き角に基づいて、ユーザが署名を行った署名期間中における前記傾き角の時間変化を示すデータである端末傾き角データを生成する。位置検出手段は、前記接触面におけるタッチペンの接触位置を検出する。座標データ生成手段は、位置検出手段が検出した前記接触位置に基づいて、前記署名期間中における前記接触位置の時間変化を示すデータである座標データを生成する。記憶手段は、生成された端末傾き角データおよび生成された座標データを記憶する。取得手段は、前記端末傾き角データと比較するための端末傾き角登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで端末傾き角データ生成手段によって生成され、外部記憶装置または前記記憶手段に登録された端末傾き角登録データと、前記座標データと比較するための座標登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで座標データ生成手段によって生成され、外部記憶装置または前記記憶手段に登録された座標登録データとを取得する。判断手段は、前記座標登録データと前記座標データとを比較して前記座標登録データと前記座標データとが一致するか否かを判断し、前記端末傾き角登録データと前記端末傾き角データとを比較して、前記端末傾き角登録データと前記端末傾き角データとが一致するか否かを判断する。
被認証者による署名の様子を他人が見た場合、署名の筆跡および筆順を覚えることは比較的容易であるが、署名時の端末装置の接触面の傾き角を覚えることは困難なので、端末傾き角登録データと一致するように他人が端末傾き角データを入力することは、座標登録データと一致するように他人が座標データを入力することよりも困難である。したがって、座標データに加えて端末傾き角データも用いる上記のような本発明の照合装置であれば、本人認証の精度を向上させることができる。
また本発明によれば、判断手段は、署名期間内の同じ時刻における前記座標登録データの前記接触位置の値と前記座標データの前記接触位置の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、算出した差分を累積した座標差分累積値を求める。また、署名期間内の同じ時刻における前記端末傾き角登録データの前記傾き角の値と前記端末傾き角データの前記傾き角の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、算出した差分を累積した傾き角差分累積値を求める。
判断手段は、座標差分累積値が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、座標登録データと座標データとが一致すると判断する。また、傾き角差分累積値が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、端末傾き角登録データと端末傾き角データとが一致すると判断する。
このような方法で、座標登録データと座標データとの一致、および、端末傾き角登録データと端末傾き角データとの一致を判断することによって、本人認証の精度を良好にすることができる。
また本発明によれば、判断手段は、署名期間内の同じ時刻における前記座標登録データの前記接触位置の値と前記座標データの前記接触位置の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、予め定める閾値よりも小さい差分の数である座標差分数を求める。また、署名期間内の同じ時刻における前記端末傾き登録データの前記傾き角の値と前記端末傾き角データの前記傾き角の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、予め定める閾値よりも小さい差分の数である傾き角差分数を求める。
判断手段は、座標差分数が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記座標登録データと前記座標データとが一致すると判断する。また、傾き角差分数が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記端末傾き登録データと前記端末傾きデータとが一致すると判断する。
このような方法で、座標登録データと座標データとの一致、および、端末傾き角登録データと端末傾き角データとの一致を判断することによって、本人認証の精度を良好にすることができる。
また本発明によれば、端末装置本体は、距離検出手段と、距離データ生成手段と、をさらに含む。
距離検出手段は、端末装置本体から、端末装置本体の鉛直方向下方にある物体までの距離を検出する。距離データ生成手段は、距離検出手段が検出した前記距離に基づいて、前記署名期間中における前記距離の時間変化を示すデータである距離データを生成する。
取得手段は、前記距離データと比較するための距離登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで距離データ生成手段によって生成され、登録された距離登録データをさらに取得する。判断手段は、前記距離登録データと前記距離データとを比較して前記距離登録データと前記距離データとが一致するか否かをさらに判断する。
被認証者による署名の様子を他人が見た場合、署名の筆跡および筆順を覚えることは比較的容易であるが、署名時の、端末装置本体から端末装置本体の鉛直方向下方にある物体までの距離を覚えることは困難なので、距離登録データと一致するように他人が距離データを入力することは困難である。したがって、さらに距離データも用いる上記のような本発明の照合装置であれば、本人認証の精度を一層向上させることができる。
また本発明によれば、端末装置本体は、位置検出手段と、端末位置データ生成手段と、をさらに含む。
位置検出手段は、端末装置本体の位置を検出する。端末位置データ生成手段は、位置検出が検出した前記位置に基づいて、前記署名期間中における前記位置の時間変化を示すデータである端末位置データを生成する。
取得手段は、前記端末位置データと比較するための端末位置登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで端末位置データ生成手段によって生成され、登録された端末位置登録データをさらに取得する。判断手段は、前記端末位置登録データと前記端末位置データとを比較して前記端末位置登録データと前記端末位置データとが一致するか否かをさらに判断する。
被認証者による署名の様子を他人が見た場合、署名の筆跡および筆順を覚えることは比較的容易であるが、署名時の端末装置本体の位置を覚えることは困難なので、端末位置登録データと一致するように他人が端末位置データを入力することは困難である。したがって、さらに端末位置データも用いる上記のような本発明の照合装置であれば、本人認証の精度を一層向上させることができる。
また本発明によれば、前記基準面が水平面であるので、接触面の傾き角を正確に検出でき、本人認証の精度を良好にすることができる。
また本発明によれば、前記基準面が、前記署名期間の開始時点における接触面である。これによって、被認証者は、署名入力期間の開始時に、接触面の傾きが端末傾き角登録データの入力開始時と同じになるように端末装置の向きを調整する必要がなくなるので、利便性を向上させることができる。
また本発明によれば、電子署名認証方法は、本発明の照合装置を用いて、タッチパネルに署名したユーザを認証する。本発明の照合装置は他人が見て覚えることが困難なデータを用いるので、本発明の電子署名認証方法であれば、本人認証の精度を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態である照合装置1の外観を示す図である。 本実施形態の照合装置1の構成を示すブロック図である。 傾き角センサ11の機能を説明するための図である。 判断部15による判断方法を説明するための図である。 本実施形態の照合装置1の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態である照合装置25の構成を示すブロック図である。 判断部15による判断方法を説明するための図である。 判断部15による判断方法を説明するための図である。 本実施形態の照合装置25の制御方法を示すフローチャートである。 従来の電子署名の照合装置を説明するための図である。 タッチパネルにおけるタッチペンの接触位置の時間変化を示すグラフである。
1、第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態である照合装置1の外観を示す図である。図2は、本実施形態の照合装置1の構成を示すブロック図である。照合装置1は、予め登録された登録署名データと照合装置1に入力された署名データ(以下「入力署名データ」と記載する)とを照合して、登録された登録署名データと入力署名データとが一致するか否か判断するものである。照合装置1は、表示装置3と、入力装置4と、入力補助装置2と、主記憶装置6と、二次記憶装置7と、傾き角センサ11と、端末時間測定装置8と、座標データ生成装置9と、傾き角データ生成装置12と、CPU10とを含む。表示装置3と、入力装置4と、主記憶装置6と、二次記憶装置7と、傾き角センサ11と、端末時間測定装置8と、座標データ生成装置9と、傾き角データ生成装置12と、CPU10とは、端末装置5を構成する。
(表示装置)
表示装置3は表示面3aを含む。表示面3aは平板状であり、液晶素子を有する透過型の液晶パネルなどによって構成される。表示装置3は、CPU10により出力が制御され、CPU10から信号が出力されると、表示面3a全体または表示面3aの一部の領域に画像を表示させる。
(入力装置)
位置検出手段である入力装置4はタッチパネル4である。タッチパネル4は、透明なパネルによって構成され、光学式、抵抗式、静電容量式、超音波式などの各種検出方式を用いることができる。タッチパネル4は、表示装置3の表示面3aに重なって設置されて一体化されている。タッチパネル4は、入力補助装置であるタッチペン2が接触する入力面4aを有し、タッチペン2が接触した入力面4aにおける位置を位置座標として検出する。入力面4aは接触面に相当する。
タッチパネル4が検出する位置座標は、入力面4aの左下を原点としたときの位置座標であり、タッチパネル4に重ねて配置される表示装置3の表示面3aにおいて、x軸方向の画素数がn個であり、y軸方向の画素数がm個である場合、(0,0)の位置座標の右隣の座標位置を(1,0)で表し、x軸方向に1つずれるにつれて、位置座標を順に(2,0)、(3,0)・・・(n−1,0)、(n,0)と表す。また、(0,0)の位置座標の上隣の位置座標を(0,1)と表し、y軸方向に1つずれるにつれて、位置座標を順に(0,2)、(0,3)・・・(0,m−1)、(0,m)と表す。
タッチパネル4は、入力署名データを入力する期間(以下単に「署名入力期間」とも記載する)が開始されると、予め定められる所定の間隔(たとえば1ミリ秒)で位置座標を検出する。
タッチパネル4から位置座標を示すデータが出力されると同時に、その位置座標に対向する表示面3a上の位置に画像が表示される。この画像は、署名入力期間中、タッチペン2の接触位置が移動しても表示されたままである。この結果、入力面4aにおけるタッチペン2の接触位置の軌跡を示す線図の画像が表示面3aに表示され、表示面3aに、ユーザがタッチペン2を用いてタッチパネル4に入力した手書き文字などの筆跡が表示される。
(入力補助装置)
入力補助装置2は、たとえばタッチペン2である。タッチペン2は入力装置4に入力署名データを入力するために用いられる。タッチペン2は、ユーザがタッチペン2を握るためのタッチペン本体2aと、タッチペン本体2aの一端部に設けられ、入力装置4と接触する先端部2bとからなる。タッチペン本体2aの形状は、たとえば円柱状である。先端部2bの形状は、タッチペン本体2aとの接続部からタッチペン2の先端に向かって細くなる円錐状であり、先端がある程度の丸みを有するように形成される。
(主記憶装置)
主記憶装置6は、たとえば半導体メモリ装置あるいはハードディスク装置などの記憶装置によって構成され、CPU10によって実行されるプログラム、およびプログラムを実行するために必要な情報を記憶する。主記憶装置6は、また入力署名データを記憶する。主記憶装置6に記憶される情報は、CPU10によって読み書きされる。
(二次記憶装置)
二次記憶装置7は、端末装置5に接続される独立した記憶装置によって構成される。二次記憶装置7には登録署名データが記憶される。
ここで、登録署名データとは、後述する署名データの作成に先立って、予めユーザが照合装置1を操作し、タッチペン2を用いてタッチパネル4に署名を行うことで、署名データの作成と同様に作成されたものであり、これを登録署名データとして二次記憶装置7に記憶して登録しておけばよい。なお、登録署名データは、署名データを作成する照合装置1と同一の照合装置1で作成しなくてもよく、照合装置1と同等の機能を備える他の装置で作成してもよい。当該他の装置で作成された登録署名データを、当該他の装置から取得して二次記憶装置7に記憶し、予め登録しておけばよい。さらに、登録署名データを二次記憶装置7ではなく、図示しないサーバに予め登録しておき、必要に応じて通信手段を介してサーバから照合装置1が取得して、照合に用いてもよい。
(傾き角センサ)
端末傾き角検出手段である傾き角センサ11は、署名入力期間中における端末装置5の入力面4aの傾き角を検出する。図3は、傾き角センサ11の機能を説明するための図である。
傾き角センサ11は、入力面4aに平行で端末装置5の重心100を通る第1仮想軸線26と、入力面4aに平行で、第1仮想軸線26に直交し、重心100を通る第2仮想軸線27と、入力面4aに垂直で重心100を通る第3仮想軸線28とからなる3次元座標上における、予め定める基準面に対する入力面4aの傾き角を検知するものであり、端末装置5の入力面4aの傾き角として、第1仮想軸線26まわりの入力面4aの傾き角と、第2仮想軸線27まわりの入力面4aの傾き角と、第3仮想軸線28まわりの入力面4aの傾き角とを検出する。
本実施形態では、第1仮想軸線26は、表示面3aのx軸方向と平行であり、第2仮想軸線27は、表示面3aのy軸方向と平行である。また、傾き角センサ11は、端末装置5の入力面4aの傾き角として、水平面に対する第1仮想軸線26まわりの入力面4aの傾き角(°)、水平面に対する第2仮想軸線27まわりの入力面4aの傾き角(°)、および、第1仮想軸線26を南北方向と平行になるように向けるなど、特定の方向に向けた状態での入力面4aを基準面としたときの、基準面に対する第3仮想軸線28まわりの入力面4aの傾き角(°)を検出する。
なお、第1仮想軸線26の代わりに、第2仮想軸線27を南北方向と平行になるように向けた状態での入力面4aを基準面としてもよい。
また傾き角センサ11は、予め定める基準面を、上記のように水平面や特定の方向に向けた状態での入力面4aとする代わりに、傾き角センサ11によって入力面4aの傾き角の検出を開始した時点(署名入力期間の開始時点)での入力面4aとし、該基準面に対する第1仮想軸線26まわりの入力面4aの傾き角(°)、該基準面に対する第2仮想軸線27まわりの入力面4aの傾き角(°)、および、該基準面に対する第3仮想軸線28まわりの入力面4aの傾き角(°)を検出してもよい。
入力面4aの傾き角の検出を開始した時点での入力面4aを基準面として入力面4aの傾き角を検出すると、入力署名データの入力者は、入力署名データの入力開始時に、登録署名データの入力開始時と同じ方向に端末装置5の第1仮想軸線26または第2仮想軸線27を向ける必要がなくなる。
傾き角センサ11としては、公知の傾斜角センサ、たとえば加速度検知方式の傾斜各センサなどを用いることができる。
傾き角センサ11の検知結果に基づいて、署名入力期間が開始されると、予め定められる所定の間隔(たとえば1ミリ秒)ごとに入力面4aの傾き角が検出される。
なお、端末装置5を手で持って署名した場合と、机などに置いて署名した場合とでは、端末装置5の保持状態の安定度が異なることから、同じ人物が署名したとしても傾き角センサ11で検出される端末装置5の入力面4aの傾き角はそれぞれの場合で同じような角度にはなりにくい。そのため、入力署名データを入力するユーザは、端末装置5の保持状態を登録署名データの入力時と同じ保持状態にして入力署名データを入力する必要がある。
以下、第1仮想軸線26まわりの入力面4aの傾き角をピッチ角、第2仮想軸線27まわりの入力面4aの傾き角をロール角、第3仮想軸線28まわりの入力面4aの傾き角をヨー角という。
(端末時間測定装置)
端末時間測定装置8は、署名入力期間が開始されてから経過した時間を測定することができる。端末時間測定装置8は、測定した時間のデータを傾き角データ生成装置12および座標データ生成装置9に出力する。
(座標データ生成装置)
座標データ生成手段である座標データ生成装置9は、署名入力期間中における、タッチペン2が接触した入力面4aにおける位置の時間変化を示す座標時系列データを生成する。座標データ生成装置9は、タッチパネル4が検出した位置座標を示すデータを、x座標値データとy座標値データとに分け、x座標値データおよびy座標値データそれぞれを、x座標値およびy座標値が検出されたときの時刻を示す時間データと関連付ける。
このようにして、署名入力期間中におけるx座標値の時間変化を示すx座標値時系列データと、署名入力期間中におけるy座標値の時間変化を示すy座標値時系列データとを生成して、座標時系列データを生成する。座標データ生成装置9は、生成した座標時系列データを入力署名データの一部として主記憶装置6に記憶させる。前記時間データは、署名入力期間が開始されてからの経過時間を示し、端末時間測定装置8によって生成されるものである。
(傾き角データ生成装置)
端末傾き角データ生成手段である傾き角データ生成装置12は、署名入力期間中における、傾き角センサ11が検出した入力面4aの傾き角の時間変化を示す傾き角時系列データを生成する。傾き角データ生成装置12は、傾き角センサ11が検出した傾き角を示すデータと、その傾き角が検出されたときの時刻を示す時間データとを関連付けることで傾き角時系列データを生成する。
本実施形態では、傾き角データ生成装置12は、傾き角時系列データとして、ピッチ角の角度(以下「ピッチ角度」と記載する)の時間変化を示すピッチ角度時系列データ、ロール角の角度(以下「ロール角度」と記載する)の時間変化を示すロール角度時系列データ、およびヨー角の角度(以下「ヨー角度」と記載する)の時間変化を示すヨー角度時系列データを生成する。傾き角データ生成装置12は、生成した傾き角時系列データを入力署名データの一部として主記憶装置6に記憶させる。
(CPU)
CPU10は、入力署名データ、主記憶装置6に記憶されているプログラムおよびデータなどに基づいて、照合装置1全体の制御を行う。CPU10は、登録署名データと入力署名データとを比較して、登録署名データと入力署名データが一致するかどうか判断する判断部15を有する。
判断手段および取得手段である判断部15は、署名入力期間の終了直後に、主記憶装置6から入力署名データを取得し、二次記憶装置7から登録署名データを取得し、傾き角時系列登録データと傾き角時系列データとの比較、および、座標時系列登録データと座標時系列データとの比較を行い、登録署名データと入力署名データとが一致するかどうか判断する。登録署名データがサーバに記憶されている場合、判断部15は、図示しない受信部を介してサーバから登録署名データを取得する。
登録署名データと入力署名データとが一致すれば、入力署名データの入力者が、登録署名データを入力した被認証者本人であることを示し、登録署名データと入力署名データとが一致しなければ、入力署名データの入力者が、登録署名データを入力した被認証者とは別の人物であることを示す。
判断部15は、登録署名データと入力署名データとの一致を、複数の判断材料から総合的に判断する。登録署名データと入力署名データとが一致する場合には、それらのデータが完全に一致する場合はもちろん、それらのデータが予め定める許容範囲内で近似している場合も含まれる。
図4は、判断部15による判断方法を説明するための図である。図4(a)は、登録署名データ50を表にして示す図であり、図4(b)は、入力署名データ56を表にして示す図であり、図4(c)は、サイン識別用閾値データ62を表にして示す図であり、図4(d)は、サイン識別用累積版閾値データ69を表にして示す図である。
登録署名データ50は、x座標値時系列データ57の基準となるx座標値時系列登録データ51と、y座標値時系列データ58の基準となるy座標値時系列登録データ52と、ピッチ角度時系列データ59の基準となるピッチ角度時系列登録データ53と、ロール角度時系列データ60の基準となるロール角度時系列登録データ54と、ヨー角度時系列データ61の基準となるヨー角度時系列登録データ55とを含む。
本実施形態では、x座標値時系列登録データ51は、予め定められる所定の間隔ごとに検出された500個のx座標値を時間データと関連付けて得られたものであり、検出数は500個である。y座標値時系列登録データ52のy座標、ピッチ角度時系列登録データ53のピッチ角度、ロール角度時系列登録データ54およびヨー角度時系列登録データ55の検出数も同様に500個である。検出数は、署名入力期間の長さによって変わるが、電子署名における本人認証の精度を良好にするために、たとえば単位時間当たりの個数として500個/秒以上5000個/秒以下の範囲内で予め定めておくことができる。または、登録署名データ50を入力するときの入力期間全体にわたって検出されたx座標値の数を検出数としてもよい。
入力署名データ56の入力時に検出数が上記範囲内に達する、または主記憶装置6の記憶容量に占める入力署名データの容量などに基づいて、前回x座標値などを検出してから予め定められた間隔の時間が経過したとしてもx座標値などの検出を行わないようにすることもできる。
以下、位置座標などが検出される、予め定められる所定の間隔ごとの時刻をサンプリング時間とも呼ぶ。
入力署名データ56は、x座標値時系列データ57と、y座標値時系列データ58と、ピッチ角度時系列データ59と、ロール角度時系列データ60と、ヨー角度時系列データ61とを含む。
サイン識別用閾値データ62は、x座標閾値を示すデータ63と、y座標閾値を示すデータ64と、ピッチ角度閾値を示すデータ65と、ロール角度閾値を示すデータ66と、ヨー角度閾値を示すデータ67と、基準閾値を示すデータ68とを含む。基準閾値の単位は「%」である。
サイン識別用累積版閾値データ69は、x座標累積閾値を示すデータ70と、y座標累積閾値を示すデータ71と、ピッチ角度累積閾値を示すデータ72と、ロール角度累積閾値を示すデータ73と、ヨー角度累積閾値を示すデータ74とを含む。
まずサイン識別用閾値データ62を用いて、登録署名データ50と入力署名データ56とを比較する方法について説明する。
判断部15は、時間データの値がそれぞれ等しい(傾き角センサ11によって検出されたときの時刻がそれぞれ等しい)x座標値時系列登録データ51のx座標値とx座標値時系列データ57のx座標値との差の絶対値を、500個の全てのx座標値について算出する。たとえば、図4(a)に示すx座標値時系列登録データ51において1回目のサンプリング時間に対応するx座標値が10であり、図4(b)に示すx座標値時系列データ57において1回目のサンプリング時間に対応するx座標値が12であることから、差の絶対値は2となる。また、図4(a)に示すx座標値時系列登録データ51において500回目のサンプリング時間に対応するx座標値が35であり、図4(b)に示すx座標値時系列データ57において500回目のサンプリング時間に対応するx座標値データが52であることから、差の絶対値は17となる。
判断部15は、これらの差の絶対値と、x座標閾値を示すデータ63のx座標閾値とを比較し、差の絶対値がx座標閾値以下かどうか判断する。たとえば、図4(c)に示すx座標閾値は15であるため、1回目のサンプリング時間に対応するx座標値の差の絶対値はx座標閾値以下となり、500回目のサンプリング時間に対応するx座標値の差の絶対値はx座標閾値以下にならない。判断部15は、x座標閾値以下となる差の絶対値の数の合計数を求める。この合計数は、傾き角差分数に相当する。
登録署名データ50と入力署名データ56とが似ているほど、x座標閾値以下の差の絶対値の数が多くなる。判断部15は、上記のようにして求めたx座標閾値以下の差の絶対値の数の合計数が、基準閾値を示すデータ68の基準閾値と検出数との積以上であれば、x座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57とが一致すると判断し、検出数と基準閾値との積未満であれば、x座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57とが一致しないと判断する。本実施形態では、検出数が500個であり、図4(c)に示す基準閾値が95(%)であることから、検出数と基準閾値との積は475である。
判断部15は、x座標値時系列登録データ51の代わりにy座標値時系列登録データ52を用い、x座標値時系列データ57の代わりにy座標値時系列データ58を用い、x座標閾値を示すデータ63の代わりにy座標閾値を示すデータ64を用いること以外は上記と同様の方法で、y座標値時系列登録データ52とy座標値時系列データ58との比較も行う。このときに求められるy座標閾値以下となる差の絶対値の数の合計数は、傾き角差分数に相当する。
判断部15は、x座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57とが一致し、かつ、y座標値時系列登録データ52とy座標値時系列データ58とが一致する場合に、座標時系列登録データと座標時系列データとが一致すると判断し、どちらか一方でも一致しない場合は、座標時系列登録データと座標時系列データとが一致しないと判断する。
また判断部15は、x座標値時系列登録データ51の代わりにピッチ角度時系列登録データ53を用い、x座標値時系列データ57の代わりにピッチ角度時系列データ59を用い、x座標閾値を示すデータ63の代わりにピッチ角度閾値を示すデータ65を用いること以外は上記と同様の方法で、ピッチ角度時系列登録データ53とピッチ角度時系列データ59との比較も行う。このときに求められるピッチ角度閾値以下となる差の絶対値の数の合計数は、座標差分数に相当する。
また判断部15は、x座標値時系列登録データ51の代わりにロール角度時系列登録データ54を用い、x座標値時系列データ57の代わりにロール角度時系列データ60を用い、x座標閾値を示すデータ63の代わりにロール角度閾値を示すデータ66を用いること以外は上記と同様の方法で、ロール角度時系列登録データ54とロール角度時系列データ60との比較も行う。このときに求められるロール角度閾値以下となる差の絶対値の数の合計数は、座標差分数に相当する。
さらに判断部15は、x座標値時系列登録データ51の代わりにヨー角度時系列登録データ55を用い、x座標値時系列データの代わりにヨー角度時系列データ61を用い、x座標閾値を示すデータ63の代わりにヨー角度閾値を示すデータ67を用いること以外は上記と同様の方法で、ヨー角度時系列登録データ55とヨー角度時系列データ61との比較も行う。このときに求められるヨー角度閾値以下となる差の絶対値の数の合計数は、座標差分数に相当する。
判断部15は、ピッチ角度時系列登録データ53とピッチ角度時系列データ59とが一致し、ロール角度時系列登録データ54とロール角度時系列データ60とが一致し、かつヨー角度時系列登録データ55とヨー角度時系列データ61とが一致する場合に、傾き角時系列登録データと傾き角時系列データとが一致すると判断し、1つでも一致しない場合は、傾き角時系列登録データと傾き角時系列データとが一致しないと判断する。
判断部15は、座標時系列登録データと座標時系列データとが一致し、かつ傾き角時系列登録データと傾き角時系列データとが一致する場合に、登録署名データ50と入力署名データ56とが一致すると判断し、どちらか一方でも一致しない場合は、登録署名データ50と入力署名データ56とが一致しないと判断する。
次にサイン識別用累積版閾値データ69を用いて、登録署名データ50と入力署名データ56とを比較する方法について説明する。サイン識別用累積版閾値データ69を用いる場合の判断方法は、差の絶対値の累積値を算出し、算出した累積値をサイン識別用累積版閾値データ69の各値と比較する点が、サイン識別用閾値データ62を用いる場合の判断方法と異なる。
判断部15は、前述と同様の方法で、時間データがそれぞれ等しい、x座標値時系列登録データ51のx座標値データとx座標値時系列データ57のx座標値データとの差の絶対値を、500個の全てのx座標値について算出し、全ての差の絶対値を累積した累積値を算出する。この累積値は、傾き角差分累積値に相当する。
登録署名データ50と入力署名データ56とが似ているほど、差の絶対値を累積した累積値は小さくなる。判断部15は、上記のようにして求めた累積値が、検出数とx座標累積閾値との積未満であれば、x座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57とが一致すると判断し、検出数とx座標累積閾値との積以上であれば、x座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57とが一致しないと判断する。本実施形態では、検出数が500個であり、図4(d)に示すサイン識別用累積版閾値データ69のx座標累積閾値が5であることから、検出数とx座標累積閾値との積は2500となる。
判断部15は、x座標値時系列登録データ51の代わりにy座標値時系列登録データ52を用い、x座標値時系列データ57の代わりにy座標値時系列データ58を用い、x座標累積閾値を示すデータ70の代わりにy座標累積閾値を示すデータ71を用いること以外は上記と同様の方法で、y座標値時系列登録データ52とy座標値時系列データ58との比較も行う。このときに求められるy座標累積閾値以下となる差の絶対値を累積した累積値は、傾き角差分累積値に相当する。
また判断部15は、x座標値時系列登録データ51の代わりにピッチ角度時系列登録データ53を用い、x座標値時系列データ57の代わりにピッチ角度時系列データ59を用い、x座標累積閾値を示すデータ70の代わりにピッチ角度累積閾値を示すデータ72を用いること以外は上記と同様の方法で、ピッチ角度時系列登録データ53とピッチ角度時系列データ59との比較も行う。このときに求められるピッチ角度累積閾値以下となる差の絶対値を累積した累積値は、座標差分累積値に相当する。
また判断部15は、x座標値時系列登録データ51の代わりにロール角度時系列登録データ54を用い、x座標値時系列データ57の代わりにロール角度時系列データ60を用い、x座標累積閾値を示すデータ70の代わりにロール角度累積閾値を示すデータ73を用いること以外は上記と同様の方法で、ロール角度時系列登録データ54とロール角度時系列データ60との比較も行う。このときに求められるロール角度累積閾値以下となる差の絶対値を累積した累積値は、座標差分累積値に相当する。
さらに判断部15は、x座標値時系列登録データ51の代わりにヨー角度時系列登録データ55を用い、x座標値時系列データの代わりにヨー角度時系列データ61を用い、x座標累積閾値を示すデータ70の代わりにヨー角度累積閾値を示すデータ74を用いること以外は上記と同様の方法で、ヨー角度時系列登録データ55とヨー角度時系列データ61との比較も行う。このときに求められるヨー角度累積閾値以下となる差の絶対値を累積した累積値は、座標差分累積値に相当する。
なお、時間データがそれぞれ等しい座標時系列登録データの値と座標時系列データの値とが同程度の割合で全て大きくなっている場合、または、時間データがそれぞれ等しい座標時系列登録データの値と座標時系列データの値とが同程度の割合で全て小さくなっている場合、入力署名データ56の入力者が、登録署名データ50を入力した被認証者本人であり、登録署名データ50を入力した位置と、入力署名データ56を入力した位置とが上または下にずれているだけである場合が考えられる。このような場合には、座標時系列登録データの値と座標時系列データの値との差を全て一定の割合で小さくしてから、登録署名データ50と入力署名データ56との一致を判断するようにしてもよい。
判断部15は、x座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57とが一致し、y座標値時系列登録データ52とy座標値時系列データ58とが一致し、ピッチ角時系列登録データ53とピッチ角度時系列データ59とが一致し、ロール角時系列登録データ54とロール角度時系列データ60とが一致し、かつ、ヨー角時系列登録データ55とヨー角度時系列データ61とが一致した場合、登録署名データ50と入力署名データ56とが一致したと判断し、1つでも一致しない場合、登録署名データ50と入力署名データ56とが一致しないと判断する。
被認証者による署名の様子を他人が見た場合、署名の筆跡および筆順を覚えることは比較的容易であるが、署名時の端末装置5の入力面4aの傾き角を覚えることは困難なので、傾き角時系列登録データと一致するように他人が傾き角時系列データを入力することは、座標時系列登録データと一致するように他人が座標時系列データを入力することよりも困難である。したがって、入力署名データ56として傾き角時系列データおよび座標時系列データを用いる照合装置1であれば、本人認証の精度を向上させることができる。
本発明の他の実施形態では、本人認証の判断材料として、署名データ入力時の筆圧を示すデータをさらに用いてもよい。
図5は、本実施形態の照合装置1の制御方法を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、照合装置1において署名要求が発生する、すなわち照合装置1が、入力署名データ56を取得可能な状態となると開始される。
ステップS1では、CPU10は、署名記入待ちの旨を示す文字などが表示面3aに表示されるように表示装置3を制御する。
ステップS2では、CPU10は署名が開始されたかどうか判断する。CPU10は、タッチペン2がタッチパネル4の入力面4aに接触したと判断すると、署名が開始されたと判断する。署名が開始されたと判断されるまで本ステップを繰り返す。署名が開始されたと判断された時点が署名入力期間の開始時点である。
ステップS3では、署名が開始されたと判断されると同時に、端末時間測定装置8が、署名入力期間開始からの経過時間の測定を開始する。
ステップS4では、タッチパネル4は、入力面4aにおいてタッチペン2が接触した位置を示す位置座標を検出し、検出した位置座標のデータを座標データ生成装置9に出力する。また、傾き角センサ11は、入力面4aの傾き角を検出し、検出した傾き角のデータを傾き角データ生成装置12に出力する。本ステップの処理を初めて行う場合、位置座標および入力面4aの傾き角は、署名が開始されたと判断されると同時に検出される。このように、1回目のサンプリング時間は、署名入力期間の開始時点である。
ステップS5では、CPU10は署名が終了したかどうか判断する。CPU10は、たとえば署名終了の指示を照合装置1に伝えるボタンが押されたと判断すると、署名が終了したと判断する。署名が終了したと判断された時点が署名入力期間の終了時点であり、署名が終了したと判断されるとステップS7に進み、署名が終了していないと判断されるとステップS6に進む。署名が終了したと判断された時点が署名入力期間の終了時点であり、端末時間測定装置8は経過時間の測定を終了する。
ステップS6では、CPU10は、端末時間測定装置8によって測定された経過時間が、次のサンプリング時間に達したかどうか判断する。次のサンプリング時間に達したと判断されるとステップS4に戻る。次のサンプリング時間に達していないと判断されるとステップS5に戻る。
ステップS7では、端末時間測定装置8は、署名が終了されたと判断されると同時に、経過時間の測定を終了する。
ステップS8では、座標データ生成装置9は、タッチパネル4が検出した位置座標と、端末時間測定装置8が生成した時間データとに基づいて座標時系列データを生成する。傾き角データ生成装置12は、傾き角センサ11が検出した傾き角と、端末時間測定装置8が生成した時間データとに基づいて傾き角時系列データを生成する。座標データ生成装置9は、生成した座標時系列データを主記憶装置6に記憶させる。傾き角データ生成装置12は、傾き角時系列データを主記憶装置6に記憶させる。
ステップS9では、判断部15は、二次記憶装置7から登録署名データ50を取得し、主記憶装置6から入力署名データ56として座標時系列データおよび傾き角時系列データを取得し、登録署名データ50と入力署名データ56とが一致するかどうか判断し、判断結果を表示面3aに出力させる。これによって本フローチャートの終了となる。
なお、登録署名データ50と入力署名データ56とが一致した場合、電子署名を行った人物が被認証者本人であると認証されたとして各種取引の成立となる。登録署名データ50と入力署名データ56とが一致しない場合、表示面3aにエラーメッセージが表示され、署名データの再入力が促される。
2、第2の実施形態
図6は、本発明の第2の実施形態である照合装置25の構成を示すブロック図である。本実施形態の照合装置25は、本人認証の判断材料として、傾き角時系列データおよび座標時系列データに加えて、署名入力期間における、端末装置5から端末装置5の鉛直方向下方にある物体までの距離の時間変化を示すデータ、および、署名入力期間における端末装置5の位置の時間変化を示すデータを用いる点が第1の実施形態である照合装置1と異なる。
照合装置25は、照合装置1に備わる各装置の他に、さらに距離センサ13、GPSセンサ14、距離データ生成装置16および位置データ生成装置17を備える。
(距離センサ)
距離検出手段である距離センサ13は、署名入力期間中における、端末装置5から端末装置5の鉛直方向下方にある物体までの距離を検出する。距離センサ13は、端末装置5が机の上方にあれば、端末装置5の鉛直方向下方にある机までの距離、端末装置5が床の上方にあれば、端末装置5の鉛直方向下方にある床までの距離を検出する。本実施形態では、距離センサ13は、赤外線や超音波を用いて前記距離を検出するものであり、端末装置5の入力面4aが設けられた面と反対側の面に固定される。距離センサ13は、傾き角センサ11の検出結果に基づいて、赤外線や超音波が重力方向と同じ方向に向けて出射されるように構成される。距離センサ13としては、公知の距離センサを用いることができる。
距離センサ13は、署名入力期間が開始されると、予め定められる所定の間隔(たとえば1ミリ秒)ごとに前記距離を検出する。距離センサ13は、検出した前記距離のデータを距離データ生成装置16に出力する。
(GPSセンサ)
位置検出手段であるGPSセンサ14は、全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)に基づいて、署名入力期間中における端末装置5の位置を検出する。この位置は、GPSセンサ14のある場所の経度、緯度および平均海面を基準とした高度で表わされる。
GPSセンサ14としては、公知のGPS受信機(ユーザ・セグメント)を用いることができる。GPSセンサ14は、署名入力期間が開始されると、予め定められる所定の間隔(たとえば1ミリ秒)ごとに位置を検出する。GPSセンサ14は、検出した位置を位置データ生成装置17に出力する。
登録署名データを入力した場所と入力署名データ56を入力する場所とが異なると、GPSセンサ14が検出する前記位置は一致しない。GPSセンサ14を備える照合装置25は、使用するときの端末装置5の位置が固定されているような場合に有効な照合装置である。
(距離データ生成装置)
距離データ生成手段である距離データ生成装置16は、距離センサ13が検出した前記距離を示すデータと、前記距離が検出されたときの時刻を示す時間データとを関連付けることで、署名入力期間中における距離の時間的変化を示すデータである距離時系列データを生成する。前記時間データは、端末時間測定装置8によって生成される。距離データ生成装置16は、生成した距離時系列データを主記憶装置6に記憶させる。
(位置データ生成手段)
端末位置データ生成手段である位置データ生成装置17は、GPSセンサ14が検出した端末装置5の位置と、その位置が検出されたときの時刻を示す時間データとを関連付けることで、署名入力期間中における端末装置5の位置の時間的変化を示すデータである位置時系列データを生成する。
位置時系列データには、署名入力期間中における緯度の時間的変化を示すデータである緯度時系列データ、署名入力期間中における経度の時間的変化を示すデータである経度時系列データおよび署名入力期間中における端末装置5の高度の時間的変化を示すデータである端末高度時系列データが含まれる。
前記時間データは、端末時間測定装置8によって生成される。位置データ生成装置17は、生成した位置時系列データを主記憶装置6に記憶させる。
本実施形態では、二次記憶装置7は、登録署名データとして、傾き角時系列登録データ、座標時系列登録データ、距離時系列データの基準となる距離時系列登録データ、および、位置時系列データの基準となる位置時系列登録データを予め記憶する。
本実施形態では、判断部15は、傾き角時系列登録データと傾き角時系列データとの比較、座標時系列登録データと座標時系列データとの比較、距離時系列登録データと距離時系列データとの比較、位置時系列登録データと位置時系列データとの比較を行い、登録署名データと入力署名データとが一致するかどうか判断する。
図7A、図7Bは、判断部15による判断方法を説明するための図である。図7A(a)は、登録署名データ80を表にして示す図であり、図7A(b)は、入力署名データ81を表にして示す図であり、図7B(c)は、サイン識別用閾値データ82を表にして示す図であり、図7B(d)は、サイン識別用累積版閾値データ83を表にして示す図である。
登録署名データ80は、x座標値時系列登録データ51と、y座標値時系列登録データ52と、ピッチ角度時系列登録データ53と、ロール角度時系列登録データ54と、ヨー角度時系列登録データ55と、緯度時系列データ88の基準となる緯度時系列登録データ84と、経度時系列データ89の基準となる経度時系列登録データ85と、高度時系列データ90の基準となる高度時系列登録データ86と、距離時系列データ91の基準となる距離時系列登録データ87とを含む。本実施形態では検出数は500個である。
入力署名データ81は、x座標値時系列データ57と、y座標値時系列データ58と、ピッチ角度時系列データ59と、ロール角度時系列データ60と、ヨー角度時系列データ61と、緯度時系列データ88と、経度時系列データ89と、高度時系列データ90と、距離時系列データ91とを含む。
サイン識別用閾値データ82は、x座標閾値を示すデータ63と、y座標閾値を示すデータ64と、ピッチ角度閾値を示すデータ65と、ロール角度閾値を示すデータ66と、ヨー角度閾値を示すデータ67と、緯度閾値を示すデータ92と、経度閾値を示すデータ93と、高度閾値を示すデータ94と、距離閾値を示すデータ95と、基準閾値を示すデータ68とを含む。基準閾値の単位は「%」である。
サイン識別用累積版閾値データ83は、x座標累積閾値を示すデータ70と、y座標累積閾値を示すデータ71と、ピッチ角度累積閾値を示すデータ72と、ロール角度累積閾値を示すデータ73と、ヨー角度累積閾値を示すデータ74と、緯度累積閾値を示すデータ96と、経度累積閾値を示すデータ97と、高度累積閾値を示すデータ98と、距離累積閾値を示すデータ99とを含む。
サイン識別用閾値データ82を用いて登録署名データ80と入力署名データ81とを比較する方法は、傾き角時系列登録データと傾き角時系列データとの比較、座標時系列登録データと座標時系列データとの比較に加えて、さらに、位置時系列登録データと位置時系列データとの比較、距離時系列登録データ87と距離時系列データ91との比較を行うこと以外は第1実施形態と同様である。
サイン識別用閾値データ82を用いて緯度時系列登録データ84と緯度時系列データ88とを比較する方法は、x座標値時系列登録データ51の代わりに緯度時系列登録データ84を用い、x座標値時系列データ57の代わりに緯度時系列データ88を用い、x座標閾値を示すデータ63の代わりに緯度閾値を示すデータ92を用いること以外は第1の実施形態に記載の、サイン識別用閾値データ62を用いたx座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57との比較の方法と同様である。
サイン識別用閾値データ82を用いて経度時系列登録データ85と経度時系列データ89とを比較する方法は、x座標値時系列登録データ51の代わりに経度時系列登録データ85を用い、x座標値時系列データ57の代わりに経度時系列データ89を用い、x座標閾値を示すデータ63の代わりに経度閾値を示すデータ93を用いること以外は第1の実施形態に記載の、サイン識別用閾値データ62を用いたx座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57との比較の方法と同様である。
サイン識別用閾値データ82を用いて高度時系列登録データ86と高度時系列データ90とを比較する方法は、x座標値時系列登録データ51の代わりに高度時系列登録データ86を用い、x座標値時系列データ57の代わりに高度時系列データ90を用い、x座標閾値を示すデータ63の代わりに高度閾値を示すデータ94を用いること以外は第1の実施形態に記載の、サイン識別用閾値データ62を用いたx座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57との比較の方法と同様である。
判断部15は、緯度時系列登録データ84と緯度時系列データ88とが一致し、経度時系列登録データ85と経度時系列データ89が一致し、かつ、高度時系列登録データ86と高度時系列データ90とが一致する場合に、位置時系列登録データと位置時系列データとが一致すると判断し、1つでも一致しない場合は、位置時系列登録データと位置時系列データとが一致しないと判断する。
なお、GPSセンサ14によって検出される端末装置5の位置は、署名入力期間中に時間的な変化が起こりにくいので、位置時系列登録データと位置時系列データとの比較については、500個全ての、GPSセンサ14によって検出されたときの時刻がそれぞれ等しい、緯度時系列登録データ84の値と緯度時系列データ88の値との差の絶対値が、サイン識別用閾値データ82に記載の値以下かどうか判断する代わりに、500個の前記差の絶対値のうちの1つ(たとえば署名入力期間の開始時点または終了時点での前記差の絶対値)を、サイン識別用閾値データ82に記載の値以下かどうか判断するだけでもよい。
サイン識別用閾値データ82を用いて距離時系列登録データ87と距離時系列データ91とを比較する方法は、x座標値時系列登録データ51の代わりに距離時系列登録データ87を用い、x座標値時系列データ57の代わりに距離時系列データ91を用い、x座標閾値を示すデータ63の代わりに距離閾値を示すデータ95を用いること以外は第1の実施形態に記載の、サイン識別用閾値データ62を用いたx座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57との比較の方法と同様である。
判断部15は、傾き角時系列登録データと傾き角時系列データとが一致し、座標時系列登録データと座標時系列データとが一致し、位置時系列登録データと位置時系列データとが一致し、かつ、距離時系列登録データと距離時系列データとが一致した場合、登録署名データ80と入力署名データ81とが一致する判断し、1つでも一致しない場合、登録署名データ80と入力署名データ81とが一致しない判断する。
サイン識別用累積版閾値データ83を用いて登録署名データ80と入力署名データ81とを比較する方法は、傾き角時系列登録データと傾き角時系列データとの比較、座標時系列登録データと座標時系列データとの比較に加えて、さらに、位置時系列登録データと位置時系列データとの比較、距離時系列登録データ87と距離時系列データ91との比較を行うこと以外は第1実施形態と同様である。
サイン識別用累積版閾値データ83を用いて緯度時系列登録データ84と緯度時系列データ88とを比較する方法は、x座標値時系列登録データ51の代わりに緯度時系列登録データ84を用い、x座標値時系列データ57の代わりに緯度時系列データ88を用い、x座標累積閾値を示すデータ70の代わりに緯度累積閾値を示すデータ96を用いること以外は、第1の実施形態に記載の、サイン識別用累積版閾値データ69を用いたx座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57との比較の方法と同様である。
サイン識別用累積版閾値データ83を用いて経度時系列登録データ85と経度時系列データ89とを比較する方法は、x座標値時系列登録データ51の代わりに経度時系列登録データ85を用い、x座標値時系列データ57の代わりに経度時系列データ89を用い、x座標累積閾値を示すデータ70の代わりに経度累積閾値を示すデータ97を用いること以外は、第1の実施形態に記載の、サイン識別用累積版閾値データ69を用いたx座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57との比較の方法と同様である。
サイン識別用累積版閾値データ83を用いて高度時系列登録データ86と高度時系列データ90とを比較する方法は、x座標値時系列登録データ51の代わりに高度時系列登録データ86を用い、x座標値時系列データ57の代わりに高度時系列データ90を用い、x座標累積閾値を示すデータ70の代わりに高度累積閾値を示すデータ98を用いること以外は第1の実施形態に記載の、サイン識別用累積版閾値データ69を用いたx座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57との比較の方法と同様である。
サイン識別用累積版閾値データ83を用いて距離時系列登録データ87と距離時系列データ91とを比較する方法は、x座標値時系列登録データ51の代わりに距離時系列登録データ87を用い、x座標値時系列データ57の代わりに距離時系列データ91を用い、x座標累積閾値を示すデータ70の代わりに距離累積閾値を示すデータ99を用いること以外は第1の実施形態に記載の、サイン識別用累積版閾値データ69を用いたx座標値時系列登録データ51とx座標値時系列データ57との比較の方法と同様である。
被認証者による署名の様子を他人が見た場合、署名の筆跡および筆順を覚えることは比較的容易であるが、署名時の端末装置5の入力面4aの傾き角に加えて、端末装置5から、端末装置5の鉛直方向下方にある物体までの距離を覚え、さらに端末装置5の位置(緯度、経度および高度)を署名時と同じにすることは困難なので、傾き角時系列登録データ、距離時系列登録データおよび位置時系列登録データと一致するように他人が傾き角時系列データ、距離時系列データおよび位置時系列データを入力することは、座標時系列登録データと一致するように他人が座標時系列データを入力することよりも困難である。したがって、入力署名データ81としてさらに距離時系列データおよび位置時系列データを用いる照合装置25であれば、本人認証の精度をさらに向上させることができる。
図8は、本実施形態の照合装置25の制御方法を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、照合装置25において署名要求が発生する、すなわち照合装置25が、入力署名データ81を取得可能な状態となると開始される。
ステップS11では、CPU10は、署名記入待ちの旨を示す文字などが表示面3aに表示されるように表示装置3を制御する。
ステップS12では、CPU10は署名が開始されたかどうか判断する。CPU10は、タッチペン2がタッチパネル4の入力面4aに接触したと判断すると、署名が開始されたと判断する。署名が開始されたと判断されるまで本ステップを繰り返す。署名が開始されたと判断された時点が署名入力期間の開始時点である。
ステップS13では、署名が開始されたと判断されると同時に、端末時間測定装置8が、署名入力期間開始からの経過時間の測定を開始する。
ステップS14では、タッチパネル4は、入力面4aにおいてタッチペン2が接触した位置を示す位置座標を検出し、検出した位置座標のデータを座標データ生成装置9に出力する。また、傾き角センサ11は、入力面4aの傾き角を検出し、検出した傾き角のデータを傾き角データ生成装置12に出力する。また、GPSセンサ14は端末装置5の位置を検出し、検出した位置のデータを位置データ生成装置17に出力する。本ステップの処理を初めて行う場合、位置座標、入力面4aの傾き角および端末装置5の位置は、署名が開始されたと判断されると同時に検出される。このように、1回目のサンプリング時間は、署名入力期間の開始時点である。
ステップS15では、CPU10は、傾き角センサ11の検出結果に基づいて、赤外線や超音波が重力方向と同じ方向に出射されるように距離センサ13を動かし、距離センサ13を重力方向に向ける。
ステップS16では、距離センサ13は距離を検出し、検出した距離のデータを距離データ生成装置16に出力する。本ステップの処理を初めて行う場合、距離は、署名が開始されたと判断されると同時に検出される。
ステップS17では、CPU10は署名が終了したかどうか判断する。CPU10は、たとえば署名終了の指示を照合装置1に伝えるボタンが押されたと判断すると、署名が終了したと判断する。署名が終了したと判断された時点が署名入力期間の終了時点であり、署名が終了したと判断されるとステップS19に進み、署名が終了していないと判断されるとステップS18に進む。署名が終了したと判断された時点が署名入力期間の終了時点であり、端末時間測定装置8は経過時間の測定を終了する。
ステップS18では、CPU10は、端末時間測定装置8によって測定された経過時間が、次のサンプリング時間に達したかどうか判断する。次のサンプリング時間に達したと判断されるとステップS14に戻る。次のサンプリング時間に達していないと判断されるとステップS17に戻る。
ステップS19では、端末時間測定装置8は、署名が終了されたと判断されると同時に、経過時間の測定を終了する。
ステップS20では、座標データ生成装置9は、タッチパネル4が検出した位置座標と、端末時間測定装置8が生成した時間データとに基づいて座標時系列データを生成する。傾き角データ生成装置12は、傾き角センサ11が検出した傾き角と、端末時間測定装置8が生成した時間データとに基づいて傾き角時系列データを生成する。距離データ生成装置16は、距離センサ13が検出した距離と、端末時間測定装置8が生成した時間データとに基づいて距離時系列データを生成する。位置データ生成装置17は、GPSセンサ14が検出した位置と、端末時間測定装置8が生成した時間データとに基づいて位置時系列データを生成する。
座標データ生成装置9は、生成した座標時系列データを主記憶装置6に記憶させる。傾き角データ生成装置12は、生成した傾き角時系列データを主記憶装置6に記憶させる。距離データ生成装置16は、生成した距離時系列データを主記憶装置6に記憶させる。位置データ生成装置17は、生成した位置時系列データを主記憶装置6に記憶させる。
ステップS21では、判断部15は、二次記憶装置7から登録署名データ80を取得し、主記憶装置6から入力署名データ81として座標時系列データ、傾き角時系列データ、距離時系列データおよび位置時系列データを取得し、登録署名データ80と入力署名データ81とが一致するかどうか判断し、判断結果を表示面3aに出力させる。これによって本フローチャートの終了となる。
なお、登録署名データ80と入力署名データ81とが一致した場合、電子署名を行った人物が被認証者本人であると認証されたとして各種取引の成立となる。登録署名データ80と入力署名データ81とが一致しない場合、表示面3aにエラーメッセージが表示され、署名データの再入力が促される。
本発明の電子署名認証方法は、第1または2の実施形態に係る前述の照合装置1,25を用いて、タッチペン2を用いて入力署名データ56,81をタッチパネル4に入力した入力者が、登録署名データ50,80を入力した被認証者本人であると認証するので、本人認証の精度が高い。
1 照合装置
2 入力補助装置
3 表示装置
4 入力装置
5 端末装置
6 主記憶装置
7 2次記憶手段
8 端末時間測定装置
9 座標データ生成装置
10 CPU
12 傾き角データ生成装置12
15 判断部

Claims (8)

  1. 予め登録されたデータと、ユーザがタッチパネルに署名して生成されるデータとを照合する照合装置であって、
    タッチペンと、
    端末装置本体、および端末装置本体の一方面に配設された接触面を有するタッチパネルを備える端末装置と、を含み、
    端末装置本体は、
    予め定める基準面に対する前記接触面の傾き角を検出する端末傾き角検出手段であって、前記接触面の傾き角として、前記接触面に平行で端末装置の重心を通る第1仮想軸線まわりの前記接触面の傾き角、前記接触面に平行で、第1仮想軸線に直交し、前記重心を通る第2仮想軸線まわりの前記接触面の傾き角、および、前記接触面に垂直で前記重心を通る第3仮想軸線まわりの前記接触面の傾き角の少なくとも1つを検出する端末傾き角検出手段と、
    端末傾き角検出手段が検出した前記傾き角に基づいて、ユーザが署名を行った署名期間中における前記傾き角の時間変化を示すデータである端末傾き角データを生成する端末傾き角データ生成手段と、
    前記接触面におけるタッチペンの接触位置を検出する位置検出手段と、
    位置検出手段が検出した前記接触位置に基づいて、前記署名期間中における前記接触位置の時間変化を示すデータである座標データを生成する座標データ生成手段と、
    生成された端末傾き角データおよび生成された座標データを記憶する記憶手段と、
    前記端末傾き角データと比較するための端末傾き角登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで端末傾き角データ生成手段によって生成され、外部記憶装置または前記記憶手段に登録された端末傾き角登録データと、前記座標データと比較するための座標登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで座標データ生成手段によって生成され、外部記憶装置または前記記憶手段に登録された座標登録データとを取得する取得手段と、
    前記座標登録データと前記座標データとを比較して前記座標登録データと前記座標データとが一致するか否かを判断し、前記端末傾き角登録データと前記端末傾き角データとを比較して、前記端末傾き角登録データと前記端末傾き角データとが一致するか否かを判断する判断手段と、を含むことを特徴とする照合装置。
  2. 判断手段は、
    署名期間内の同じ時刻における前記座標登録データの前記接触位置の値と前記座標データの前記接触位置の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、算出した差分を累積した座標差分累積値を求め、
    署名期間内の同じ時刻における前記端末傾き角登録データの前記傾き角の値と前記端末傾き角データの前記傾き角の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、算出した差分を累積した傾き角差分累積値を求め、
    座標差分累積値が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記座標登録データと前記座標データとが一致すると判断し、
    傾き角差分累積値が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記端末傾き角登録データと前記端末傾き角データとが一致すると判断することを特徴とする請求項1に記載の照合装置。
  3. 判断手段は、
    署名期間内の同じ時刻における前記座標登録データの前記接触位置の値と前記座標データの前記接触位置の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、予め定める閾値よりも小さい差分の数である座標差分数を求め、
    署名期間内の同じ時刻における前記端末傾き登録データの前記傾き角の値と前記端末傾き角データの前記傾き角の値との差分を、予め定める複数の時刻で算出し、予め定める閾値よりも小さい差分の数である傾き角差分数を求め、
    座標差分数が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記座標登録データと前記座標データとが一致すると判断し、
    傾き角差分数が予め定める閾値未満か否か判断し、予め定める閾値未満であれば、前記端末傾き登録データと前記端末傾きデータとが一致すると判断することを特徴とする請求項1に記載の照合装置。
  4. 端末装置本体は、
    端末装置本体から、端末装置本体の鉛直方向下方にある物体までの距離を検出する距離検出手段と、
    距離検出手段が検出した前記距離に基づいて、前記署名期間中における前記距離の時間変化を示すデータである距離データを生成する距離データ生成手段と、をさらに含み、
    取得手段は、前記距離データと比較するための距離登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで距離データ生成手段によって生成され、登録された距離登録データをさらに取得し、
    判断手段は、前記距離登録データと前記距離データとを比較して前記距離登録データと前記距離データとが一致するか否かをさらに判断することを特徴とする請求項1に記載の照合装置。
  5. 端末装置本体は、
    端末装置本体の位置を検出する位置検出手段と、
    位置検出が検出した前記位置に基づいて、前記署名期間中における前記位置の時間変化を示すデータである端末位置データを生成する端末位置データ生成手段と、をさらに含み、
    取得手段は、前記端末位置データと比較するための端末位置登録データであって、予めユーザがタッチパネルに署名することで端末位置データ生成手段によって生成され、登録された端末位置登録データをさらに取得し、
    判断手段は、前記端末位置登録データと前記端末位置データとを比較して前記端末位置登録データと前記端末位置データとが一致するか否かをさらに判断することを特徴とする請求項1に記載の照合装置。
  6. 前記基準面が、水平面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の照合装置。
  7. 前記基準面が、前記署名期間の開始時点における接触面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の照合装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の照合装置を用いて、タッチパネルに署名したユーザを認証することを特徴とする電子署名認証方法。
JP2012167715A 2012-07-27 2012-07-27 照合装置および電子署名認証方法 Active JP5871741B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012167715A JP5871741B2 (ja) 2012-07-27 2012-07-27 照合装置および電子署名認証方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012167715A JP5871741B2 (ja) 2012-07-27 2012-07-27 照合装置および電子署名認証方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014026546A JP2014026546A (ja) 2014-02-06
JP5871741B2 true JP5871741B2 (ja) 2016-03-01

Family

ID=50200114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012167715A Active JP5871741B2 (ja) 2012-07-27 2012-07-27 照合装置および電子署名認証方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5871741B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015176365A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 富士通株式会社 メッセージ送信装置、メッセージ受信装置、メッセージ送信プログラム、メッセージ受信プログラムおよびメッセージチェック方法
JP6653856B2 (ja) * 2014-09-30 2020-02-26 合同会社ライトアイ 情報記録装置及び筆跡情報処理
JP6390504B2 (ja) 2015-04-28 2018-09-19 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 電子機器及び操作画面表示プログラム
JP6707271B2 (ja) * 2015-10-20 2020-06-10 株式会社ステップワン 個人認証装置,個人認証方法および個人認証プログラム
JP7262039B2 (ja) 2018-09-18 2023-04-21 株式会社MetaMoJi 署名認証装置および合致性判断装置
JP7216312B1 (ja) 2021-10-08 2023-02-01 富士通クライアントコンピューティング株式会社 認証装置およびプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000047774A (ja) * 1998-07-27 2000-02-18 Brother Ind Ltd 文字認識装置および記憶媒体
JP4307606B2 (ja) * 1999-01-22 2009-08-05 隆 松本 ペン入力個人認証方法
JP3412592B2 (ja) * 2000-02-08 2003-06-03 松下電器産業株式会社 個人情報認証方法
JP4443173B2 (ja) * 2003-09-16 2010-03-31 三井住友海上火災保険株式会社 契約支援システム、契約端末、契約支援方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014026546A (ja) 2014-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5871741B2 (ja) 照合装置および電子署名認証方法
US9600729B2 (en) System and method of authentication of an electronic signature
KR101534903B1 (ko) 터치 스크린 상의 서명의 압력 기반 인증을 위한 시스템들 및 방법들
US9280700B2 (en) Method and apparatus for online signature verification using proximity touch
US9367677B1 (en) Systems and methods for user authentication using eye movement and pupil size change matching
US9119068B1 (en) Authentication using geographic location and physical gestures
TWI541676B (zh) 用於圖片手勢認證的方法、機器可讀取媒體與系統
US9311519B2 (en) Fingerprint recognition method and electronic device thereof
KR102166041B1 (ko) 생체인식 기반 인증 방법 및 장치
KR20160061163A (ko) 지문 등록 및 인증 방법 및 이를 제공하는 전자 장치
JP5851209B2 (ja) 生体認証装置およびそれを備えた自動取引装置
JP2018532181A (ja) セグメントベース手書き署名認証システム及び方法
US9497634B2 (en) Mobile device, and method for releasing lock of the mobile device
US20160048718A1 (en) Enhanced kinematic signature authentication using embedded fingerprint image array
US20130045774A1 (en) Smart Phone Writing Method and Apparatus
US20160291704A1 (en) Disambiguation of styli by correlating acceleration on touch inputs
US10579180B2 (en) Security apparatus having force-based touch interface
KR102147086B1 (ko) 필기 서명 입력에 대한 검증 방법 및 장치
JP5934599B2 (ja) 照合装置および電子署名認証方法
JP2015153231A (ja) 情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラム、及び記録媒体
US20170220170A1 (en) Three-Dimensional Touch Recognition Apparatus and Method
CA2854791C (en) System and method of authentication of an electronic signature
ES2666320T3 (es) Procedimiento de autenticación de una firma
CN108345825A (zh) 指纹验证方法及其电子装置
JP5151928B2 (ja) 入力方法及び入力装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5871741

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150