JP5871265B2 - 温度センサ付きウエハ、その製造方法、及び温度センサの素線の固定方法 - Google Patents

温度センサ付きウエハ、その製造方法、及び温度センサの素線の固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリコンウエハ等の電気絶縁性板状体の表面温度を測定するための温度センサ付きウエハ、その製造方法、及び温度センサの素線の固定方法に関する。
シリコンウエハを使用する半導体製造プロセスにおいては、加熱処理装置内のシリコン基板の表面温度を検知することが重要であるため、熱電対(温度センサ)を埋設したウエハセンサを使用している。
この熱電対付きウエハは、熱電対の測温部をウエハに埋設しており、その測温部から0.02〜0.05mmΦと非常に細い線の素線を引き出して、外部の計測器に接続している。そのため、使用する際に、素線を介して埋設した測温部に引張り力や捩りモーメント等が加わるので、この負荷により、測温部が抜けて外れてしまう、又は測温部付近の素線が切断されてしまうという問題が起きる。
この問題に対して、接着剤で素線をウエハの表面上に固定すると、測温部に直接力が作用することがなくなるので、測温部が抜けて外れてしまうことを防止することができる。しかし、この方法では、図9又は図10に示す、別の問題が発生してしまう。
図9に示す、温度センサ付きウエハ1Xでは、ウエハ2の表面上に設けた凹部2aに、熱電対3の測温部4を埋設して、接着剤5で固定する。そして、測温部4から引き出される素線6aと7aを被覆材6bと7bで被覆した被固定線材6と7を、ウエハ2の外縁部の近傍の固定部8に接着剤9Xで固着する。これによれば、固定部8に被固定線材6及び7を固定するので、測温部4に直接負荷を掛けることがないため、測温部4が抜けて外れてしまうことがない。
しかし、温度ウエハ1Xを使用する際に、図示しない計測器に接続するために被固定線材6及び7を動かすと、被固定線材6と7と接着剤9Xとの境界で、被覆材6b及び7bが擦れて傷ついてしまう。その結果、被覆材6b及び7bが破けて、中の素線6a及び7aがむき出しになってしまう。この問題は、乾いた接着剤9Xの角が鋭利であることが原因で起きる。特に、耐熱性の高いアルミナ繊維などを網組加工した被覆材を用いた場合に上記の問題は顕著に発生する。
被覆材6bと7bが破けて、素線6aと7aがむき出しになると、素線6aと7aが傷つき切断され、また、破けた被覆材の破片が散らばり、温度ウエハ1Xの使用に支障を来すという問題が起きる。
また、図10に示すように、接着剤9Xとウエハ2の表面との膨張率が異なることから、ウエハ2が歪み、ウエハ2が割れてしまうという問題も起きる。この問題は、接着剤9Xが乾くときや、実際に温度ウエハ1Xを使用して高温状態になり、使用後に冷却されるときに起きる。
この問題は、上記に示した素線の固定方法とは別の固定方法(例えば、特許文献1参照)でも起きる。この固定方法は、支持部材に形成の貫通孔又は切欠部にてケーブルを挿通保持した状態で支持部材を、それの貫通孔位置又は切欠部位置で、かつ、ケーブル挿通方向と交差する方向を折り目にして折り曲げることにより、ケーブルを屈曲させ、この状態で支持部材を固定体に固定する方法であるが、ケーブルの屈曲した部分は、図9で説明し
たように、被覆材が傷つくことがあり、また、支持部材を固定体に固定する際に接着剤を用いると、図10で説明したように、固定体が割れる、又は表面が破損する場合がある。
特開2000−81353号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、温度センサの素線を、被覆材に覆ったままウエハの表面に固定しても、その被覆材が傷ついて、破けることを防ぐことができると共に、固定に使用する接着剤の量を減らしてウエハ表面の歪みを防止することができる温度センサ付きウエハ、その製造方法、及び温度センサの素線の固定方法を提供することである。
上記の目的を解決するための本発明の温度センサ付きウエハは、ウエハの表面に配設された温度センサの測温部から導出され、素線を被覆材で被覆してなる被固定線材、素線を被覆材で被覆した状態でウエハの表面に固定される温度センサ付きウエハにおいて、前記被固定線材をウエハの表面に固定する固定部材を備え、前記固定部材、素線を被覆材で被覆してなる線材で形成されることを特徴とする。
この構成によれば、固定部材を、従来の鋭利な角を有するものや乾燥して鋭利な縁ができてしまう接着剤ではなく、素線を被覆材で被覆した線材で形成することで、被固定線材の被覆材を傷つけずにウエハの表面に固定することができる。これにより、温度センサ付きウエハを繰返し使用しても、被固定線材の被覆材が破けることを防止することができる。加えて、ウエハ上に熱電対材料以外の材料がないので、測定に悪影響を与えることを防止することもできる。
また、上記の温度センサ付きウエハにおいて、前記固定部材の両端部の被覆材が剥がされてむき出しにされた状態の素線、接着剤でウエハの表面にそれぞれ固着されると、接着剤の接地面積を低減することができので、接着剤と温度ウエハとの熱膨張率の差による温度ウエハの表面の歪みを防止することができる。
一方、上記の温度センサ付きウエハにおいて、前記固定部材の両端を係止する係止部材を備え、該係止部材が素線を被覆材で被覆してなる線材で形成されると共に、該係止部材の両端部の被覆材が剥がされてむき出しにされた状態の素線、接着剤でウエハの表面にそれぞれ固着されると、前述の作用効果に加えて、固定部材を直接接着剤で固着せずに係止部材を用いるので、接着剤による固着数を増やすことでき、接着力を強くすることができる。これにより、複数本の被固定線材をまとめて温度ウエハに固定することができ、複数本の被固定線材を固定部材で固着したときに、固定部材の接着力が弱くなり、温度ウエハから外れてしまうことを防止することができる。
また、上記の温度センサ付きウエハにおいて、前記被覆材耐熱性を有した網組状態の素材形成されると、上記の作用効果により、被覆材を破けやすいもので形成しても
破けることがないので、例えば、アルミナ(Al)やシリカ(SiO)などを主成分とし、高耐熱性、高柔軟性、及び電気絶縁性を持つアルミナ繊維(アルミナファイバーともいう)を網組加工して被覆材に使用することができ、熱電対の高耐熱性を向上すると共に、被覆材の柔軟性も向上することができる。
加えて、上記の温度センサ付きウエハにおいて、前記固定部材、一本の、又は一纏めにされた複数の前記被固定線材に巻き付けられた状態に形成されてなる素線抜け止め部を有すると、被固定線材に固定部材である線材を巻き付けることで、被覆材に被覆された素線をその締め付け力で固定することができる。被覆材に被覆したままの素線を固定したときに、被覆材は固定されているが、素線が十分に固定されていないという問題が発生するが、被固定線材に固定部材である線材を巻き付けることで、その問題を解決し、素線に引張り荷重や捻りモーメントが加わっても測温部が外れてしまうことや、素線が断線してしまうことを防止することができる。
さらに、上記の温度センサ付きウエハにおいて、前記固定部材が、前記素線抜け止め部の締め付けを維持する緊締部を有すると、固定部材を被固定線材に巻き付けてから縛ることで、固定部材の締め付け力が緩むことがなく、温度センサ付きウエハを繰返し使用しても被固定線材の素線をしっかりと固定することができる。
また、上記の目的を解決するための本発明の温度センサ付きウエハの製造方法は、上記に記載の温度センサ付きウエハの製造方法であって、前記被固定線材の残材を前記固定部材として利用することを特徴とする方法である。
この方法によれば、熱電対の残材を固定部材と使用することで、固定部材として別途追加部材が必要なくなるため、温度センサ付きウエハの製造コストを低減することができる。また、線材の加工も容易に行うことができるので、加工工数も低減することができる。加えて、前述した係止部材も被固定線材の残材を用いることができる。
さらに、上記の目的を解決するための本発明の温度センサの素線を固定する方法は、ウエハの表面に配設された温度センサの測温部から導出され、素線を被覆材で被覆してなる被固定線材を、素線を被覆材で被覆したままウエハの表面に固定する温度センサの素線の固定方法において、前記被固定線材に、素線を被覆材で被覆してなる固定用線材を重ね、該固定用線材の両端部をウエハの表面にそれぞれ固定することを特徴とする方法である。
この方法によれば、被固定線材の被覆材は、鋭利な縁などがない同じ被覆材と当接するので、傷つくことがなく、破けることがない。これにより、直接接着剤でウエハの表面に固定したときに発生する、乾いた接着剤の縁で被覆材が切れてしまうことや、板状の固定部材などで固定するときに発生する板材の鋭利な縁で被覆材が切れてしまうことを防ぐことができる。また、被固定線材を、素線を被覆材で被覆したままウエハの表面に固定することができるので、作業を容易に行うことができる。
また、上記の温度センサの素線の固定方法において、一本の、又は一纏めにした複数の前記被固定線材に、前記固定用線材を巻き付け、又は巻き付けて縛ると、固定用線材を被固定線材に巻き付けることで、被固定線材の素線に固定線材の締め付け力がかかり、素線を確実に固定することができる。これにより、素線を介して測温部に負荷がかかることを防止することができる。
本発明によれば、温度センサの素線を、被覆材に覆ったままウエハの表面に固定しても、その被覆材が傷ついて、破けることを防ぐことができると共に、固定に使用する接着剤の量を減らしてウエハ表面の歪みを防止することができる。
本発明に係る第1の実施の形態の温度センサ付きウエハを示す斜視図である。 固定用線材を示す図1のII−II断面の断面図である。 本発明に係る第2の実施の形態の温度センサ付きウエハの固定線材を示す部分断面図である。 本発明に係る第3の実施の形態の温度センサ付きウエハを示す斜視図である。 固定用線材をしめす図4のV−V断面の断面図である。 本発明に係る第4の実施の形態の温度センサ付きウエハを示す斜視図である。 係止用線材を示す図6のVII−VII断面の断面図である。 本発明に係る第5の実施の形態の温度センサ付きウエハを示す斜視図である。 従来の温度センサ付きウエハの第1の問題点を説明するための斜視図である。 従来の温度センサ付きウエハの第2の問題点を説明するための斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態の温度センサ付きウエハ、その製造方法、及び温度センサの素線の固定方法について、図面を参照しながら説明する。なお、図面に関しては、構成が分かり易いように寸法を変化させており、各部材、各部品の板厚や幅や長さなどの比率も必ずしも実際に製造するものの比率とは一致させていない。また、本発明の実施の形態では、温度センサとして熱電対を用いて説明するが、本発明は熱電対以外の温度センサでも適用することができる。
本発明に係る第1の実施の形態の温度センサ付きウエハについて、図1を参照しながら説明する。なお、温度センサ付きウエハ1上には複数の熱電対3を設けるが、それぞれ同様の構成であり、重複を避けるため、そのうちの一つを例に上げて説明する。
図1に示すように、温度センサ付きウエハ1は、ウエハ2の表面上に設けた凹部2aに、熱電対(温度センサ)3の測温部4を埋設して、接着剤5で固定する。そして、測温部4から引き出される被固定線材6と7を、素線6aと7aを被覆材6bと7bで被覆したまま、ウエハ2の周縁部の近傍の固定部8に、固定用線材(固定部材)11の両端部12のそれぞれを接着剤13で固着する。
この熱電対3を、熱起電力特性を持つアルメル−クロメル(タイプK)、白金−白金ロジウム(タイプR)、クロメル−コンスタンタン(タイプE)、及び鉄−コンスタンタン(タイプJ)等の素線を組み合わせて形成する。そして、それぞれの素線をスポット溶接などで接合して、測温部4である測温接点を形成する。本発明の実施の形態では、素線6aをアルメル、及び素線7aをクロメルで形成したタイプKの熱電対3を例に説明するが、本発明に適用する熱電対はタイプKに限定しない。
被固定線材6及び7の被覆材6bと7bを、耐熱性の違いから、耐熱ビニールなどの合成樹脂、フッ素樹脂、シリカガラス繊維、及びセラミック繊維などから形成する。この被覆材6bと7bをシリカガラス繊維、及びセラミック繊維などの繊維質の材料で形成する場合には、柔軟性が高くなるように、網組加工して形成するとよい。
この実施の形態では、ウエハ2の表面温度が300度〜1200度と高温になることから、耐熱性、電気絶縁性に優れ、加えて、柔軟性にも優れるアルミナ、シリカを主成分とするアルミナ繊維を網組加工して形成した被覆材6bと7bを用いて説明する。ただし、本発明はアルミナ繊維で形成した被覆材以外の被覆材を用いた熱電対を使用した場合にも
適用することができる。
次に、図2に示すように、固定用線材11を用いて被固定線材6と7をウエハ2の表面上に固定する方法について詳細に説明する。固定用線材11を、被固定線材6と7とにウエハ2の外縁部の近傍の固定部8で重ねる。このとき、被固定線材6と7の延在方向と直交する方向に略直角になるように重ねるとよい。そして、固定用線材11の両端部12の被覆材11bを剥がしてむき出しになった素線11aをそれぞれ接着剤13でウエハ2の表面上に固着する。この接着剤13は、測温部4の固定にも使用したものと同じものでもよい。
固定用線材11の両端部12を接着剤13でウエハ2の表面に固着するときは、固定用線材11をできるだけ被固定用線材6と7に押し付けるように、つまり、被固定線材6と7に固定用線材11からの押圧力がかかり、被固定線材6と7の素線6aと7aにその押圧力がかかるようにすると、素線6aと7aを固定部8にしっかりと固定することができる。
この固定用線材11は、前述の熱電対3を製造する際の、若しくは以前に別の熱電対を製造した際の残材を用いる。このように、熱電対3の残材を用いることで、本発明の温度センサ付きウエハ1の製造コストを低減することができる。
また、熱電対3の残材を利用することで、固定用線材11は、熱電対3に用いられる被固定線材6又は7のどちらかと同じ材質の被覆材で、且つ同じ材質の素線を有す。これにより、ウエハ2の表面には、つまり熱電対3によって計測される被計測対象には、熱電対3に用いられる素材以外のものはなく、別の素材を用いることで発生する計測温度のズレがなくなり、正確な温度を測定することができる。
加えて、固定用線材11も被固定線材6と7と同様に、被覆材11bに被覆したまま接着剤13で固定してしまうと、被覆材11bが破けてしまうので、固定用線材11の両端部12の被覆材11bを剥がして、素線11aをむき出しにして、その素線11aを接着剤13で固着する。
この加工は容易に行え、従来のように、別途固定部材を形成して、固定する方法に比べて、温度センサ付きウエハ1を製造する加工工数を低減し、且つ容易に製造することができる。この固定用線材11は被固定線材6と7をウエハ2の表面に固定する際に、複数用いるとよりしっかりと被固定線材6と7をウエハ2に固定することができるが、その数については限定しない。
上記の構成によれば、被固定線材6と7を、素線6aと7aを被覆材6bと7bに被覆したまま、素線11aを被覆材11bに被覆した固定用線材11によってウエハ2の表面に固定することで、被固定線材6と7の被覆材6bと7bを傷つけることがないので、固定用線材11と被固定線材6と7の境界で被覆材6bと7bとが破けることを防ぐことができる。そのため、アルミナ繊維などを組み込み加工して形成した高耐熱性、高柔軟性であるが、破けやすい被覆材6bと7bを用いることができる。
また、固定用線材11の両端部12をそれぞれ接着剤13で固着することで、接着剤13の量を低減すると共に、接着剤13とウエハ2との接着面積を大幅に低減することができる。そのため、ウエハ2の表面と接着剤13との熱膨張率との差による、ウエハ2の歪みを抑え、ウエハ2の破砕などを防ぐことができる。
さらに、熱電対3の被固定線材6と7を被覆材6bと7bを被覆したままウエハ2に固
定することにより、温度センサ付きウエハ1を容易に製造することができ、また、固定部材として熱電対3の残材の固定用線材11も、被覆材11bを剥がして、素線11aをむき出しにするだけの簡単な加工で製造することができるので、温度センサ付きウエハ1を容易に製造し、且つ製造コストを低減することができる。
次に、本発明に係る第2の実施の形態について、図3を参照しながら説明する。この温度センサ付きウエハ20は、前述の図1の構成に加えて、固定用線材21の両端部22をウエハ2の表面に接着剤23で固着して被固定線材6と7を固定すると共に、被固定線材6と7のそれぞれに固定用線材21を巻き付けて形成される素線抜け止め部24を備える。
この素線抜け止め部24によって、被固定線材6と7の素線6aと7aに、固定用線材21の締め付け力がかかり、素線6aと7aとを固定部8から動かないように固定することができる。この実施の形態では、被固定線材6と7を一本ずつ固定用線材21で巻き付けたが、被固定線材6と7を一纏めにしてから固定用線材21を巻き付けてもよい。
次に、本発明に係る第3の実施の形態の温度センサ付きウエハについて説明する。この温度センサ付きウエハ30は、図1の構成に加えて、図4及び図5に示すように、複数の被固定線材6と7を一纏めにして、被固定線材6と7の素線6aと7aに十分に固定用線材31の締め付け力がかかるように、巻き付けて形成した素線抜け止め部34と、固定用線材31を縛って形成した緊締部35を備える。
この素線抜け止め部34を、固定用線材31を一纏めにした複数の被固定線材6と7に、複数回巻き付けて形成する。この実施の形態では、約10回を目安に巻き付けたが、巻き付ける回数は限定しない。また、複数回巻き付けることで、被固定線材の素線をより確実に固定することができる。
加えて、固定用線材31を巻き付ける際に、素線抜け止め部34の厚みが厚いと、温度センサ付きウエハ30を使用したときに、素線抜け止め部34の温度が高くなってしまうことがあるため、同じ箇所に複数回巻き付けるのではなく、できるだけ帯状になるように巻き付けるとよい。帯状に巻き付けることで、素線抜け止め部34の厚みが薄くなり、温度を測定したときの影響を少なくすることができる。
この緊締部35を、素線抜け止め部34を形成した後に、固定用線材31を縛ることにより形成し、温度センサ付きウエハ30を繰返し使用しても素線抜け止め部34の締め付け力が緩まないように構成する。その縛り方は、素線抜け止め部34が緩まなければよく、特に限定しない。好ましくは、熱電対3を交換する際に外し易い縛り方がよい。
この構成によれば、前述と同様の作用効果を得ることができ、さらに、固定用線材31を被固定線材6と7に巻き付けてから縛ることで、被固定線材6と7の素線6aと7aに、固定用線材31の締め付け力をかけることができると共に、温度センサ付きウエハ30を繰返し使用しても、その締め付け力が弱まらずに、被固定線材6と7を固定部8に固定したままの状態を保つことができる。よって、この実施の形態は、特に、複数の被固定線材を一纏めにして固定するときに好適である。
この第3の実施の形態では、一纏めにした複数の被固定線材に固定用線材31を巻き付けて、縛る構成を説明したが、例えば、第2の実施の形態のように、被固定線材一本一本に巻き付けて、縛る構成にしてもよい。
次に、本発明に係る第4の実施の形態の温度センサ付きウエハについて説明する。この
実施の形態の温度センサ付きウエハ40は、図4と図5の構成に加えて、図6及び図7に示すように、固定用線材31の両端部32を係止する係止用線材(係止部材)41をそれぞれ備える。そして、係止用線材41の両端部42を接着剤43でウエハ2の表面に固着する。また、この温度センサ付きウエハ30は、固定用線材31の端部32を、係止用線材41に巻き付けて形成した係止部36を備える。
この係止用線材41を、固定用線材31と同様に熱電対3の残材の両端部42の被覆材41bを剥がして、素線41aをむき出しにして形成する。むき出しになった素線41aを接着剤43でウエハ2の表面に固着して、固定用線材31をウエハ2上に係止する。
この係止用線材41は、固定用線材31をウエハ2の表面上に係止することができればよい。例えば、熱電対3の素線6a又は7aのどちらかと同様の材質を二股状に形成したピンをウエハ2に埋め込んだものなどを用いることができる。ただし、実施の形態のように、熱電対3の残材で形成すると加工工数が少なく、製造コストを低減することができるので、より好ましい。
係止部36は、固定用線材31の両端部32を係止用線材41から外れないように係止することができれば、上記の構成に限定しない。例えば、固定用線材31の両端部32を係止用線材41に巻き付けてから接着剤で固着する、また、巻き付けずに接着剤で固着するだけでもよい。
この構成によれば、係止用線材41も固定用線材31と同様に、熱電対3の残材を用いるので、前述と同様の作用効果を得ることができ、さらに、固定用線材31の両端部32をそれぞれ係止用線材41で係止し、その係止用線材41の両端部42を接着剤43で固着するので、接着面積が小さいウエハ2との接着点の数を増やすことができる。
一つ一つの接着面積を小さくすることで、接着剤43とウエハ2の表面との熱膨張率の相違によるウエハ2の表面の破損などを防止することができ、また、接着点数を増やすことで、一纏めにした複数の被固定線材6と7を固定部8に固定し、固定部8にかかる力が大きくなっても、ウエハ2との固着力が強くなるので、固定部8から被固定線材6と7が外れてしまうことを防止することができる。
この第4の実施の形態では、係止用線材41で固定用線材31を係止する構成を説明したが、第1及び第2の実施の形態の固定用線材11、又は21を係止することもできる。
次に、本発明に係る第5の実施の形態について、図8を参照しながら説明する。この温度センサ付きウエハ50は、測温部4と固定部8との間に、中間固定部9を備えると共に、固定部8には図4に示す固定用線材31を、又、中間固定部9には図1に示す固定用線材11を設ける。
この温度センサ付きウエハ50は、前述した本発明に係る第3の実施の形態の作用効果に加えて、測温部4と固定部8との間に設けた中間固定部9で、被固定線材6と7を固定用線材11で固定することができるので、より被固定線材6と7が固定され、測温部4にかかる負荷を低減することができる。
この第5の実施の形態のように、本発明に係る第1〜第4の実施の形態を組み合わすことができる。また、第5の実施の形態では、測温部4と固定部8との間に中間固定部9を設けたが、中間固定部9を設けずに、例えば、固定部8に第3の実施の形態の固定用線材31を2つ設ける構成にしてもよい。
本発明の温度センサ付きウエハは、熱電対の素線を、被覆材に覆ったままウエハの表面に固定しても、その被覆材が傷ついて、破けることを防ぐことができると共に、固定に使用する接着剤の量を減らしてウエハ表面の歪みを防止することができるので、特にアルミナ繊維などを網組加工した被覆材で被覆した素線を有する熱電対をウエハに固定した温度センサ付きウエハに利用することができる。
1、20、30、40、50 温度センサ付きウエハ
2 ウエハ
3 熱電対
4 測温部
5 接着剤
6、7 被固定線材
6a、7a 素線
6b、7b 被覆材
8 固定部
9 中間固定部
11、21、31 固定用線材(固定部材)
11a、21a、31a 素線
11b、21b、31b 被覆材
12、22、32 固定用線材の端部
13、23、33 接着剤
24、34 素線抜け止め部
35 緊締部
36 係止部
41 係止用線材(係止部材)
41a 素線
41b 被覆材
42 係止用線材の端部
43 接着剤

Claims (9)

  1. ウエハの表面に配設された温度センサの測温部から導出され、素線を被覆材で被覆してなる被固定線材、素線を被覆材で被覆した状態でウエハの表面に固定される温度センサ付きウエハにおいて、
    前記被固定線材をウエハの表面に固定する固定部材を備え、前記固定部材、素線を被覆材で被覆してなる線材で形成されることを特徴とする温度センサ付きウエハ。
  2. 前記固定部材の両端部の被覆材が剥がされてむき出しにされた状態の素線、接着剤でウエハの表面にそれぞれ固着されることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ付きウエハ。
  3. 前記固定部材の両端を係止する係止部材を備え、該係止部材が素線を被覆材で被覆してなる線材で形成されると共に、該係止部材の両端部の被覆材が剥がされてむき出しにされた状態の素線、接着剤でウエハの表面にそれぞれ固着されることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ付きウエハ。
  4. 前記被覆材耐熱性を有した網組状態の素材形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の温度センサ付きウエハ。
  5. 前記固定部材が、一本の、又は一纏めにされた複数の前記被固定線材に巻き付けられた状態に形成されてなる素線抜け止め部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の温度センサ付きウエハ。
  6. 前記固定部材が、前記素線抜け止め部の締め付けを維持する緊締部を有することを特徴とする請求項5に記載の温度センサ付きウエハ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の温度センサ付きウエハの製造方法であって、前記被固定線材の残材を前記固定部材として利用することを特徴とする温度センサ付きウエハの製造方法。
  8. ウエハの表面に配設された温度センサの測温部から導出され、素線を被覆材で被覆して
    なる被固定線材を、素線を被覆材で被覆したままウエハの表面に固定する温度センサの素線の固定方法において、
    前記被固定線材に、素線を被覆材で被覆してなる固定用線材を重ね、該固定用線材の両端部をウエハの表面にそれぞれ固定することを特徴とする温度センサの素線の固定方法。
  9. 一本の、又は一纏めにした複数の前記被固定線材に、前記固定用線材を巻き付け、又は巻き付けて縛ることを特徴とする請求項8に記載の温度センサの素線の固定方法。
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