JP5871181B2 - カメラボディ、カメラシステム、および、プログラム - Google Patents
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Description
このレンズ交換式のカメラシステムにおいては、カメラボディに装着される交換レンズの種類を変更することにより、様々な種類の光学系を介しての撮影が可能である。
しかしながら、フォーカシングレンズの微細な位置の制御の困難性などに起因し、フォーカシングレンズの位置を所望の位置に移動させて合焦状態であると判定する迄に要する時間、即ち、オートフォーカス処理において合焦状態であると判定する迄に要する時間が長くなってしまう場合がある。
[2]また、本発明は、上記記載のカメラボディと、上記記載のカメラボディが備える接続部に接続する第2の交換レンズ、又は、アクセサリーを介して接続部に接続する第1の交換レンズの何れかの交換レンズとを備えるカメラシステムである。
[3]また、本発明は、カメラボディのコンピュータに、フォーカシングレンズの位置を制御するレンズ駆動制御ステップと、前記フォーカシングレンズの位置に応じたデフォーカス量が、前記第1の合焦判定基準の許容合焦範囲内にあるか否かに基づいて合焦を判定し、前記デフォーカス量が、前記レンズ駆動制御部の制御による前記フォーカシングレンズの位置の変化に伴って、前記第1の合焦判定基準の許容合焦範囲の下限値未満の値から上限値超の値に変化した場合、又は、前記上限値超の値から前記下限値未満の値に変化した場合、前記第1の合焦判定基準に加えて、許容合焦範囲が前記第1の合焦判定基準に比べ拡大された第2の合焦判定基準に従って合焦を判定する合焦判定ステップと、合焦判定の報知の要否に関するユーザの設定、又は、接続されているレンズの種類に基づいて、前記第2の合焦判定基準に従って合焦したと判定された際の報知の有無を制御する報知制御ステップとを実行させるプログラムである。
図1は、本発明の一実施形態によるカメラシステム1の構成を示す斜視図である。
図1に示すカメラシステム1は、レンズ交換式のカメラシステムであり、カメラボディ100と、交換レンズ200と、カメラボディ100と交換レンズ200との間に設けられ、カメラボディ100と交換レンズ200とに対してそれぞれ着脱可能に固定されるアダプター300と、を備えている。
図1において、アダプター300は、カメラボディ100に装着されている。また、交換レンズ200は、アダプター300を介してカメラボディ100に装着されている。
そこで、アダプター300は、カメラボディ100と交換レンズ200とを間接的に装着可能にするマウントアダプターとして構成されている。さらに、アダプター300は、互いに異なる通信規格や通信データの種類を持つカメラボディ100と交換レンズ200との間で、それら通信規格等を変更すること無く、両者間の通信を可能とするように構成されている。
また、カメラボディ100は、電源釦131と、レリーズ釦132と、背面操作部133と、表示部150と、を備えている。
電源釦131は、カメラボディ100における主電源のオンとオフとを切替えるための操作部材である。
レリーズ釦132は、撮影処理開始の指示を受け付ける操作部材である。例えば、レリーズ釦132は、半押しされた状態(半押し状態、例えば、焦点調整、露出調整等を受け付ける状態)と全押しされた状態(全押し状態、例えば、露光開始の指示を受け付ける状態)との2種類の撮影処理開始の指示を受け付ける。
背面操作部133は、カメラボディ100の筐体面のうちカメラボディ側マウント101を備えている面と反対面である背面に設けられている。背面操作部133は、例えば、動作モードの選択釦(例えば、モードダイヤル)、または、各種設定条件の選択釦(例えば、メニュー釦や上下左右選択釦)等の操作部材を含んで構成されている。
表示部150は、背面操作部133と同様に背面に設けられており、撮影された画像、または、各種設定条件を選択させるメニュー画面等を表示する。表示部150は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等を含んで構成されている。
アダプター300は、カメラボディ100を着脱可能な第1マウント部と、第1マウント部とは別に設けられており、交換レンズ200を着脱可能な第2マウント部と、を備えている。
例えば図2に示すように、アダプター300は、カメラボディ100が備えているカメラボディ側マウント101に着脱可能な第1マウント301(第1マウント部)と、交換レンズ200が備えているレンズ側マウント201に着脱可能な第2マウント302(第2マウント部)と、を備えている。
なお、第1マウント301の近傍には、カメラボディ側マウント101の近傍に設けられている複数の電気的な接続端子のそれぞれに対応する、複数の電気的な接続端子(マウント接点)が設けられて入る。これにより、アダプター300は、カメラボディ100に装着されると、これら複数の接続端子を介して、カメラボディ100と電気的に接続される。
また、第2マウント302の近傍には、レンズ側マウント201の近傍に設けられている複数の電気的な接続端子のそれぞれに対応する複数の電気的な接続端子を備えている。これにより、アダプター300は、交換レンズ200に装着されると、これら複数の接続端子を介して交換レンズ200と電気的に接続される。
レンズ着脱釦306は、交換レンズ200が装着されることに応じて機械的にロックされるロック機構のロックを解除するための釦である。つまり、レンズ着脱釦306は、ユーザが、アダプター300に装着されている交換レンズ200を取り外す際に操作する操作部材である。
例えば、交換レンズ200は、絞り機構を変位させる絞りレバー(非図示)を備えている。したがって、交換レンズ200の絞り開口径は、絞りレバーの位置が移動することで変位する。そして絞りレバーは、絞り連動レバー350と勘合し、絞り連動レバー350と連動して移動するよう構成されている。このため交換レンズ200の絞り開口径は、絞り連動レバー350の位置が移動することで変化する。
すなわち、絞り連動レバー350は、交換レンズ200が備えている絞り機構(絞り)の絞り値に応じた位置に移動する。
カメラシステム1の交換レンズ200は、図3に示すように、接続部201sを含むレンズ側マウント201、距離環202、レンズ制御部(CPU)210、光学系220、及び、光学系駆動部230を備える。光学系220は、絞りユニット250を備える。距離環202は、焦点距離を変化させるために交換レンズ200の筐体に回転可能に配された環状の操作受付部である。即ち、ユーザが距離環202を操作した場合(回転させた場合)、当該操作に応じて光学系220内のレンズの位置が変化し、当該変化に応じて焦点距離が変化する。
また、接続判定部500は、アダプター300が接続部101sに接続していると判定した場合、接続部101sを介して第1の交換レンズのレンズ情報を取得することによって、アダプター300を介して接続している第1の交換レンズ(非規格適合レンズ)がどのような機能を有しているかを判定する。
合焦判定基準記憶部521は、合焦判定に用いる合焦判定基準情報を記憶する。
合焦判定部522は、合焦判定基準記憶部521に記憶されている合焦判定基準情報を用いて合焦を判定する。即ち、合焦判定部522は、合焦判定基準を満たした場合には合焦状態であると判定し、満たしていない場合には非合焦状態であると判定する。
また、合焦判定部522は、合焦判定において非合焦状態であると判定したときは、デフォーカス量(合焦させるために必要な像面移動量)を算出する。合焦判定部522が算出したデフォーカス量は、制御誤差算出部523を介して、レンズ駆動制御部524に出力される。
制御誤差算出部523は、アダプター300(レンズ位置情報算出部312)から出力されたフォーカスレンズの位置情報(実際にフォーカスレンズが移動した移動後の位置情報)を受信すると共に、前回の制御においてレンズ駆動制御部524が移動させようとした位置と実際に移動した位置との差である制御誤差(レンズ駆動誤差)を算出する。
換言すれば、制御誤差算出部523は、デフォーカス量に応じたフォーカシングレンズの目標位置と、目標位置に変化させるためにレンズ駆動制御部524が出力した駆動命令に従って実際に制御されたフォーカシングレンズの実制御位置との差であるレンズ駆動誤差を算出する。
制御誤差算出部523は、算出した制御誤差と、合焦判定部522から出力されたデフォーカス量とをレンズ駆動制御部524に出力する。
レンズ駆動制御部524は、制御誤差算出部523から出力されたデフォーカス量及び制御誤差と、像面移動計数kとを用いて、フォーカスレンズの駆動方向、駆動量を示すフォーカス駆動指令1を生成し、アダプター300(レンズ駆動制御部311)に出力する。
合焦判定基準設定部525は、合焦判定基準記憶部521に記憶されている合焦判定基準情報を設定、変更する。
レンズ駆動制御部311による、フォーカス駆動指令1からフォーカス駆動指令2への変換処理について詳述する。フォーカス駆動指令1には、フォーカスレンズの駆動方向(光軸の前方向または後方向の何れか)を示す情報と、駆動量の情報とが含まれている。フォーカス駆動指令1に含まれる駆動量の情報とは、カメラボディ100と同じ仕様のレンズマウントを持つ交換レンズ200(第2の交換レンズ)のレンズ駆動部231(モータ)に対する駆動量と同義であるパルス数の情報である。一方、カメラボディ100とはマウント仕様及び通信規格の点で異なっている交換レンズ200(第1の交換レンズ)が受け入れ可能なフォーカス駆動指令2は、フォーカスレンズの駆動量を(パルス数では無く)像面移動量で表す情報と、駆動方向の情報とを含むものである。このため、レンズ駆動制御部311は、フォーカス駆動指令1で表現されている「パルス数」を「像面移動量(結像位置の変化量)」に変換するための変換処理(変換演算)等を行う。なお、レンズ駆動制御部311は、パルス数を像面移動量に変換する変換演算を行う場合には、レンズ駆動制御部311内の不揮発性メモリーに記憶しておいた像面移動係数kを用いて行う。
レンズ位置情報算出部312は、交換レンズ200(パルス信号供給部212)から出力されたパルス信号を受信すると共に、受信したパルス信号に基づいて、実際にフォーカスレンズが移動した移動後の位置情報を算出し、カメラボディ100(制御誤差算出部523)に出力する。
レンズ駆動部231(モータ)は、レンズ駆動制御部211から出力されたフォーカス駆動指令2に従って、光学系220のフォーカスレンズを駆動させる。
エンコーダ232は、フォーカスレンズの移動に伴って、パルス信号をパルス信号供給部212に出力する。パルス信号供給部212は、エンコーダ232から出力されたパルス信号をアダプター300(レンズ位置情報算出部312)に出力する。
合焦判定基準記憶部522は、図5(a)に示すように、交換レンズの種類毎(レンズ識別情報毎)、絞り値毎に絞り値毎に、合焦状態であると判定する範囲(許容合焦範囲)を示す情報(許容合焦範囲情報)を定めた第1の合焦判定基準情報を記憶する。なお、絞り値「1.4」に対応する「A1」は、下限値「a1min」〜上限値「a1max」を範囲とし、下限値「a1min」は前ピン側の最大許容量、上限値「a1max」は後ピン側の最大許容量である。また、被写体像のピントが完全に一致した適切な結像位置をゼロとした場合、下限値「a1min」はマイナスの値、上限値「a1max」はプラスの値となる。他の絞り値についても同様である。
即ち、図6は、合焦判定部522の合焦判定に対する比較として、1つの合焦判定基準(具体的には、第1の合焦判定基準)を用いる場合の合焦判定の処理イメージを模式的に表したものである。図6(後述の図7も同様)において、横軸は時刻、縦軸は被写体像の結像位置である。縦軸は、適切な結像位置をゼロとし、プラス方向が後ピン側、マイナス方向が前ピン側である。また、図6(後述の図7も同様)の例は、レンズ識別情報「L001」によって識別される交換レンズ200(絞り値「1.4」)にて撮影しているものとする。従って、図6の場合、合焦判定には、図3に示す許容範囲「A1」が適用される。
時刻T2の合焦判定では、デフォーカス量d2は、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲「A1」の上限値「a1max」超の値(許容範囲を超えた後ピン)であるため、非合焦状態であると判定される。非合焦状態であると判定されたため、結像位置を前ピン側に移動させるべく、フォーカシングレンズの位置を再度移動させる。
時刻T3の合焦判定では、デフォーカス量d3は、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲「A1」の下限値「a1min」未満の値であるため、非合焦状態であると判定される。非合焦状態であると判定されたため、結像位置を後ピン側に移動させるべく、フォーカシングレンズの位置を再度移動させる。
時刻T3の合焦判定では、デフォーカス量d4は、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲「A1」の上限値「a1max」超の値であるため、非合焦状態であると判定される。非合焦状態であると判定されたため、結像位置を前ピン側に移動させるべく、フォーカシングレンズの位置を再度移動させる。
以上のように、フォーカシングレンズの微細な位置の制御の困難性などに起因して、オートフォーカスの処理開始以降の時刻T1、時刻T2、時刻T3、時刻T4における各合焦判定において、デフォーカス量が、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲を通り越すように変化(即ち、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲の下限値未満の値から上限値超の値に変化、又は、上限値超の値から下限値未満の値に変化。ハンチングとも称する)し、第1の合焦判定基準の範囲内に収まらないため、時刻T4の時点においても非合焦状態であると判定されている。
即ち、図7(a)は、合焦判定部522の合焦判定として、2つの合焦判定基準(具体的には、第1の合焦判定基準、第2の合焦判定基準)を用いる場合の合焦判定の処理イメージを模式的に表したものである。図7(a)の場合、合焦判定には、図3に示す許容範囲「A1」及び許容範囲「B1」が適用される。
合焦判定部522は、レンズ駆動制御部524の制御によるフォーカシングレンズの位置の変化に伴って、デフォーカス量が、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲を通り越すように変化(第1の合焦判定基準の許容合焦範囲の下限値未満の値から上限値超の値に変化した場合、又は、上限値超の値から下限値未満の値に変化)した場合には、第1の合焦判定基準に加えて、第2の合焦判定基準に従って合焦を判定する。
時刻T2の合焦判定では、合焦判定部522は、デフォーカス量d2が、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲「A1」の上限値「a1max」超の値であるため、非合焦状態であると判定する。また、合焦判定部522は、デフォーカス量が、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲を通り越すように変化(第1の合焦判定基準の許容合焦範囲の下限値未満の値から上限値超の値に変化(d1→d2)。)したと判定する。
従って、合焦判定部522は、直ちに(時刻T2において)、第2の合焦判定基準に従って合焦を判定する。当該判定では、合焦判定部522は、デフォーカス量d2が、第2の合焦判定基準の許容合焦範囲「B1」の範囲内であるため、合焦状態であると判定する。即ち、合焦判定部522によれば、オートフォーカスに要する時間を短縮することができる。
つまり、図7(b)において、合焦判定部522は、時刻T2の合焦判定において、デフォーカス量が、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲を通り越すように変化(第1の合焦判定基準の許容合焦範囲の下限値未満の値から上限値超の値に変化(d1→d2))したと判定する。しかし、合焦判定部522は、直ちに(時刻T2において)、第2の合焦判定基準に従って合焦を判定することなく、第1の合焦判定基準に従って非合焦状態であると判定する。非合焦状態であると判定されたため、レンズ駆動制御部524は、結像位置を前ピン側に移動させるべく、フォーカシングレンズの位置を再度移動させる。
時刻T3の合焦判定(次回の合焦判定)において、合焦判定部522は、第2の合焦判定基準に従って合焦を判定する。当該判定では、合焦判定部522は、デフォーカス量d3が、第2の合焦判定基準の許容合焦範囲「B1」の範囲内であるため、合焦状態であると判定する。
なお、時刻T3において、仮に、デフォーカス量d3が、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲「A1」の範囲内であった場合には、合焦判定部522は、第1の合焦判定基準を適用して合焦状態であると判定することもできる。この場合、合焦判定部522は、第1の合焦判定基準を適用して合焦状態であると判定した旨を撮影制御部510及び報知制御部530に出力する。
レンズ駆動制御部524は、所定のタイミング(例えば、交換レンズ200の装着時)においてフォーカシングレンズの制御テストを実行する。レンズ駆動制御部524による制御テストは、交換レンズ毎、絞り値毎に行われる。フォーカシングレンズの制御テストとは、フォーカシングレンズの位置を変化させて、デフォーカス量の変化、又は、レンズ駆動誤差を確認するテストである。
具体的には、合焦判定基準設定部525は、デフォーカス量が、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲を通り越すように変化した回数(即ち、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲の下限値未満の値から上限値超の値に変化した回数、若しくは、前記上限値超の値から前記下限値未満の値に変化した回数)が多い場合に第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を広く設定する。
具体的には、合焦判定基準設定部525は、レンズ駆動誤差が多い場合に第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を広く設定してもよい。
図8は、レンズ駆動制御部524による複数回の制御テストによって得られるテスト結果(フォーカシングレンズの位置の変化とデフォーカス量の変化との関係、及び、フォーカシングレンズの位置の変化とレンズ駆動誤差との関係)を模式的に表したものである。
制御テストは、交換レンズ毎、絞り値毎に行われるため、テスト結果も交換レンズ毎、絞り値毎に得られる。図8の例は、レンズ識別情報「L001」によって識別される交換レンズ200(絞り値「1.4」)における制御テストのテスト結果である。即ち、合焦判定基準設定部525は、図8に示すテスト結果に基づいて、図5(b)に示すB1を設定する。なお、合焦判定基準設定部525は、制御テストの結果を合焦判定部522から取得して内部に記憶する。
{SX**,TX**}は、X回目(今回はX=0、1回前はX=1、2回前はX=2、…、M回前はX=M)の制御テスト群のテスト結果を表している。例えば、{S0**,T0**}は、今回の制御テスト群のテスト結果を表している。
{SXYZ,TXYZ}は、X回目の制御テスト群に含まれる、フォーカシングレンズを現在位置Y及び目標位置Zの組み合わせ毎の各制御テストのテスト結果を表している。テスト結果の一方「SXYZ」は、ハンチングの発生状況を示す値である。テスト結果の他方「TXYZ」はレンズ駆動誤差量である。
例えば、図示した{S012,T012}は、今回の制御テスト群(X=0)に含まれる一の制御テストであって、フォーカシングレンズを現在位置1(Y=1)から目標位置2(Z=2)に移動させるように制御した制御テストのテスト結果(ハンチングの発生状況、レンズ駆動誤差量)を表している。
また例えば、非図示であるが、{S321,T321}は、3回前の制御テスト群(X=3)に含まれる一の制御テストであって、フォーカシングレンズを現在位置2(Y=2)から目標位置1(Z=1)に移動させるように制御した制御テストのテスト結果(ハンチングの発生状況、レンズ駆動誤差)を表している。
例えば、図8において、合焦判定基準設定部525は、今回(X=0)の制御テスト群における、ハンチングの発生状況を示す値{S012、…、S01N、…、S0N1、…、S0NN−1}の平均値S1−aveと、レンズ駆動誤差量{T012、…、T01N、…、T0N1、…、T0NN−1}の平均値T1−aveを算出し、S1−ave及びT1−aveに基づいて、図5(b)の「B1」を設定する。なお、合焦判定基準設定部525は、S1−aveの値が大きい場合、また、T1−aveの値が大きい場合、図5(b)の「B1」を広く設定する。
即ち、合焦判定基準設定部525は、上述の如く今回の制御テスト群からS1−aveを算出し、同様に、S2−ave、S3−ave、…、SM−aveを算出し、更に、これらの平均値Saveを算出する。即ち、合焦判定基準設定部525は、{S112、…、S11N、…、S1N1、…、S1NN−1、S212、…、S21N、…、S2N1、…、S2NN−1、…SM12、…、SM1N、…、SMN1、…、SMNN−1}の平均値Saveを算出する。同様に、合焦判定基準設定部525は、平均値Taveを算出する。合焦判定基準設定部525は、Save及びTaveに基づいて、図5(b)に示すB1を設定する。なお、合焦判定基準設定部525は、Saveの値が大きい場合、また、Taveの値が大きい場合、B1を広く設定する。
スルー画像は、図9に示すようなレイアウトで表示部150に表示される。図9の領域Aは、スルー画の表示領域である。領域Aの上部及び下部の矩形の各領域(例えば、領域B)は、種々の情報をユーザに提示する表示領域である。
図10(a)は、感度ISO100用の第1のプログラム線図の一例である。図10(a)における、複数のプログラム線図(線A、B、C)は、焦点距離、手振れ補正処理を実行するか否かに応じたものである。具体的には、下記の条件による。
線B:30mm<f≦75mmでVR−OFFの場合、又は、75mm<fでVR−ONの場合
線C:75mm<fでVR−OFFの場合
但し、fは焦点距離であり、VR−ONは光学像の像ぶれ補正用レンズを使用する(手振れ補正処理の実行する)ことを示し、VR−OFFは光学像の像ぶれ補正用レンズを使用しない(手振れ補正処理の実行しない)ことを示す。
具体的には、第2のプログラム線図の線Aは、第2のEV値の範囲a(EV値4〜EV値15)を有する。即ち、第2のプログラム線図の線Aは、第1のEV値の範囲a(EV値4〜EV値24)に含まれる第2のEV値の範囲a(EV値4〜EV値15)であってかつ、第2のプログラム線図の線Aにおける当該第2のEV値の範囲a内の各EV値(EV値4、…、EV値15)に対応する各AV値(AV値2、…、AV値6)が、第1のプログラム線図の線Aにおける当該第2のEV値の範囲a内の各EV値(EV値4、…、EV値15)に対応する各AV値(AV値0、…、AV値5.5)よりも大きい。
また、第2のプログラム線図の線Bは、第2のEV値の範囲b(EV値6〜EV値17)を有する。即ち、第2のプログラム線図の線Bは、第1のEV値の範囲b(EV値6〜EV値22)に含まれる第2のEV値の範囲b(EV値6〜EV値17)であって、かつ、第2のプログラム線図の線Bにおける当該第2のEV値の範囲b内の各EV値(EV値6、…、EV値17)に対応する各AV値(AV値2、…、AV値6)が、第1のプログラム線図の線Bにおける当該第2のEV値の範囲b内の各EV値(EV値6、…、EV値17)に対応する各AV値(AV値0、…、AV値5.5)よりも大きい。
また、第2のプログラム線図の線Cは、第2のEV値の範囲c(EV値8〜EV値19)を有する。即ち、第2のプログラム線図の線Cは、第1のEV値の範囲c(EV値8〜EV値20)に含まれる第2のEV値の範囲c(EV値8〜EV値19)であって、かつ、第2のプログラム線図の線Cにおける当該第2のEV値の範囲c内の各EV値(EV値8、…、EV値19)に対応する各AV値(AV値2、…、AV値6)が、第1のプログラム線図の線Cにおける当該第2のEV値の範囲c内の各EV値(EV値8、…、EV値19)に対応する各AV値(AV値0、…、AV値5.5)よりも大きい。
具体的には、第2のプログラム線図の線Aは、第3のEV値の範囲a(EV値10〜EV値15)を有する。即ち、第2のプログラム線図の線Aは、第2のEV値の範囲a(EV値4〜EV値15)に含まれる第3のEV値の範囲a(EV値10〜EV値15)であって、かつ、第2のプログラム線図における当該第3のEV値の範囲a内のEV値の増加に対するAV値の増加の割合0が、第1のプログラム線図における当該第3のEV値aの範囲内のEV値の増加に対するAV値の増加の割合1よりも小さい。
また、第2のプログラム線図の線Bは、第3のEV値の範囲b(EV値12〜EV値17)を有する。即ち、第2のプログラム線図の線Bは、第2のEV値の範囲b(EV値6〜EV値17)に含まれる第3のEV値の範囲b(EV値12〜EV値17)であって、かつ、第2のプログラム線図における当該第3のEV値の範囲b内のEV値の増加に対するAV値の増加の割合0が、第1のプログラム線図における当該第3のEV値の範囲b内のEV値の増加に対するAV値の増加の割合1よりも小さい。
また、第3のプログラム線図の線Cは、第3のEV値の範囲c(EV値14〜EV値19)を有する。即ち、第2のプログラム線図の線Cは、第2のEV値の範囲c(EV値8〜EV値19)に含まれる第3のEV値の範囲c(EV値14〜EV値19)であって、かつ、第2のプログラム線図における当該第3のEV値の範囲c内のEV値の増加に対するAV値の増加の割合0が、第1のプログラム線図における当該第3のEV値の範囲c内のEV値の増加に対するAV値の増加の割合1よりも小さい。
即ち、第2のプログラム線図の線Aにおいて、第3のEV値の範囲a(EV値10〜EV値15)の各EV値(EV値10、…、EV値15)に対応する各AV値は一定(AV値6)である。また、第2のプログラム線図の線Bにおいて、第3のEV値の範囲b(EV値12〜EV値17)の各EV値(EV値12、…、EV値17)に対応する各AV値は一定(AV値6)である。また、第2のプログラム線図の線Cにおいて、第3のEV値の範囲c(EV値14〜EV値19)の各EV値(EV値14、…、EV値19)に対応する各AV値が一定(AV値6)である。
また、第2のプログラム線図は、各AV値が一定であるEV値の範囲と、上述の増加値がnを超えるEV値の範囲とを有する。
例えば、第2のプログラム線図の線Aは、少なくとも各AV値が一定であるEV値の範囲(EV値10〜EV値16)と、上述の増加値がnを超えるEV値(具体的には、増加値が2であるEV値)の範囲(EV値1〜EV値10)とを有する。
また、第2のプログラム線図の線Bは、少なくとも各AV値が一定であるEV値の範囲(EV値12〜EV値18)と、上述の増加値がnを超えるEV値(具体的には、増加値が2であるEV値)の範囲(EV値3〜EV値12)とを有する。
また、第2のプログラム線図の線Cは、少なくとも各AV値が一定であるEV値の範囲(EV値14〜EV値20)と、上述の増加値がnを超えるEV値(具体的には、増加値が2であるEV値)の範囲(EV値5〜EV値14)とを有する。
また、図12は、感度ISO100、及び、他の感度用の第2のプログラム線図の一例である。図12における、複数のプログラム線図(線A、B、C)の条件は、図10(a)と同様である。
図13(図14も同様)に示すフローチャートの開始時において、合焦判定基準記憶部522は、第1の合焦判定基準情報、及び、第2の合焦判定基準情報を記憶しているものとする。また、図13(図14も同様)に示すフローチャートの開始時において、プログラム撮影のモードが設定されているものとする。
ステップS30において、合焦判定部522は、デフォーカス量が、第1の合焦判定基準の許容合焦範囲を通り越すように変化していないと判定した場合(ステップS30:No)、即ち、デフォーカス量が、下限値未満の値から同じく下限値未満の値に変化、又は、上限値超の値から同じく上限値超の値に変化したと判定した場合、ステップS10に戻る。
ステップS130において、合焦判定部522は、デフォーカス量が第1の合焦判定基準の許容合焦範囲を通り越すように変化していないと判定した場合(ステップS130:No)、ステップS110に戻る。
図15は、アダプター300を使用しない状態の合焦制御に関する機能ブロック図の一例である。なお、図15において、図4の各部に対応する部分には同一の符号を付し、説明の一部又は全部を省略する。
制御誤差算出部523は、算出した制御誤差と、合焦判定部522から出力されたデフォーカス量とをレンズ駆動制御部524に出力する。
レンズ駆動制御部524は、駆動量を示すフォーカス駆動指令1を生成し、交換レンズ201(レンズ駆動制御部211a)に出力する。
レンズ駆動部231a(モータ)は、レンズ駆動制御部211aから出力されたフォーカス駆動指令1に従って、光学系220のフォーカスレンズを駆動させる。
エンコーダ232は、フォーカスレンズの移動に伴って、パルス信号をレンズ位置情報算出部212aに出力する。
レンズ位置情報算出部212aは、エンコーダ232から出力されたパルス信号に基づいて、実際にフォーカスレンズが移動した移動後の位置情報を算出し、カメラボディ100(制御誤差算出部523)に出力する。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
Claims (18)
- フォーカシングレンズの位置を制御するレンズ駆動制御部と、
前記フォーカシングレンズの位置に応じたデフォーカス量が、前記第1の合焦判定基準の許容合焦範囲内にあるか否かに基づいて合焦を判定し、
前記デフォーカス量が、前記レンズ駆動制御部の制御による前記フォーカシングレンズの位置の変化に伴って、前記第1の合焦判定基準の許容合焦範囲の下限値未満の値から上限値超の値に変化した場合、又は、前記上限値超の値から前記下限値未満の値に変化した場合、前記第1の合焦判定基準に加えて、許容合焦範囲が前記第1の合焦判定基準に比べ拡大された第2の合焦判定基準に従って合焦を判定する合焦判定部と、
合焦判定の報知の要否に関するユーザの設定、又は、接続されているレンズの種類に基づいて、前記第2の合焦判定基準に従って合焦したと判定された際の報知の有無を制御する報知制御部と
を備えるカメラボディ。 - 前記合焦判定部は、
前記下限値未満の値から前記上限値超の値への前記デフォーカス量の変化、又は、前記上限値超の値から前記下限値未満の値への前記デフォーカス量の変化が所定回数以上あった場合に、前記第1の合焦判定基準に加えて前記第2の合焦判定基準に従って合焦を判定する
請求項1に記載のカメラボディ。 - アクセサリーを介して第1の交換レンズを着脱自在に接続、又は、第2の交換レンズを着脱自在に接続する接続部を備え、
前記合焦判定部は、
前記下限値未満の値から前記上限値超の値への前記デフォーカス量の変化、又は、前記上限値超の値から前記下限値未満の値への前記デフォーカス量の変化があった場合であって、かつ、前記第1の交換レンズが前記アクセサリーを介して前記接続部に接続されている場合に、前記第1の合焦判定基準に加えて前記第2の合焦判定基準に従って合焦を判定する
請求項1又は請求項2に記載のカメラボディ。 - 前記デフォーカス量に応じた前記フォーカシングレンズの目標位置と、前記目標位置に変化させるために前記レンズ駆動制御部が出力した駆動命令に従って実際に制御された前記フォーカシングレンズの実制御位置との差であるレンズ駆動誤差を算出する制御誤差算出部を備え、
前記合焦判定部は、
前記下限値未満の値から前記上限値超の値への前記デフォーカス量の変化、又は、前記上限値超の値から前記下限値未満の値への前記デフォーカス量の変化があった場合であって、かつ、前記レンズ駆動誤差が所定値以上である場合に、前記第1の合焦判定基準に加えて前記第2の合焦判定基準に従って合焦を判定する
請求項1から請求項3の何れか1項に記載のカメラボディ。 - 前記第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を設定する合焦判定基準設定部
を備え、
前記レンズ駆動制御部は、
所定のタイミングにおいて前記フォーカシングレンズの制御テストを実行し、
前記合焦判定基準設定部は、
前記制御テストによって得られる、前記フォーカシングレンズの位置の変化と前記デフォーカス量の変化との関係に基づいて、前記第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を設定する
請求項1から請求項4の何れか1項に記載のカメラボディ。 - 前記合焦判定基準設定部は、
前記デフォーカス量が、前記第1の合焦判定基準の許容合焦範囲の下限値未満の値から上限値超の値に変化した回数、若しくは、前記上限値超の値から前記下限値未満の値に変化した回数が多い場合に前記第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を広く設定する
請求項5に記載のカメラボディ。 - 前記第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を設定する合焦判定基準設定部
を備え、
前記レンズ駆動制御部は、
所定のタイミングにおいて前記フォーカシングレンズの制御テストを実行し、
前記合焦判定基準設定部は、
前記制御テストによって得られる、前記フォーカシングレンズの位置の変化と前記レンズ駆動誤差との関係に基づいて、前記第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を設定する
請求項4に記載のカメラボディ。 - 前記合焦判定基準設定部は、
前記レンズ駆動誤差が多い場合に前記第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を広く設定する
請求項7に記載のカメラボディ。 - 前記レンズ駆動制御部は、
前記制御テストを複数回実行し、
前記合焦判定基準設定部は、
複数回の前記制御テストによって得られる、前記関係に基づいて、前記第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を設定する
請求項5から請求項8の何れか1項に記載のカメラボディ。 - 前記合焦判定基準設定部は、
複数回実行した前記制御テストの履歴情報を統計的に処理し、前記第2の合焦判定基準の許容合焦範囲を設定する
請求項9に記載のカメラボディ。 - 前記報知制御部は、
前記第2の合焦判定基準に従って合焦したと判定された際の報知する場合、前記第1の合焦判定基準に従って合焦したと判定された場合と異なる表示態様によって、表示部に合焦領域を表示させる
請求項1から10の何れか1項に記載のカメラボディ。 - 前記報知制御部は、
前記第2の合焦判定基準に従って合焦したと判定された際の報知する場合、前記第1の合焦判定基準に従って合焦したと判定された場合と同一の表示態様によって、表示部に合焦領域を表示させる
請求項1から10のいずれか1項に記載のカメラボディ。 - 前記第1の合焦判定基準に従って合焦したと判定された場合と、前記第2の合焦判定基準に従って合焦したと判定された場合とに応じて、互いに異なるプログラム線図に従って撮像するように制御する撮像制御部を
を備える請求項1から請求項12の何れか1項に記載のカメラボディ。 - 前記撮像制御部は、
前記第1の合焦判定基準に従って合焦したと判定された場合には、第1のプログラム線図に従って撮像するように制御し、
前記第2の合焦判定基準に従って合焦したと判定された場合には、前記第1のプログラム線図に代えて、所定のEV値に対応するAV値が、前記第1のプログラム線図における当該所定のEV値に対応するAV値よりも大きい第2のプログラム線図に従って撮像するように制御する請求項13に記載のカメラボディ。 - 前記第1のプログラム線図は、
EV値の増加に対しAV値が単調増加する第1のEV値の範囲を有し、
前記第2のプログラム線図は、
前記第1のEV値の範囲内に含まれる第2のEV値の範囲であって、前記第2のプログラム線図における当該第2のEV値の範囲内の各EV値に対応する各AV値が、前記第1のプログラム線図における当該第2のEV値の範囲内の各EV値に対応する各AV値よりも大きい第2のEV値の範囲を有する
請求項14に記載のカメラボディ。 - 前記第2のプログラム線図は、
前記第2のEV値の範囲内に含まれる第3のEV値の範囲であって、前記第2のプログラム線図における当該第3のEV値の範囲内の各EV値に対応する各AV値が一定である第3のEV値の範囲を有する
請求項15に記載のカメラボディ。 - 請求項3に記載のカメラボディと、
前記接続部に接続する前記第2の交換レンズ、又は、前記アクセサリーを介して前記接続部に接続する前記第1の交換レンズの何れかの交換レンズと
を備えるカメラシステム。 - カメラボディのコンピュータに、
フォーカシングレンズの位置を制御するレンズ駆動制御ステップと、
前記フォーカシングレンズの位置に応じたデフォーカス量が、前記第1の合焦判定基準の許容合焦範囲内にあるか否かに基づいて合焦を判定し、
前記デフォーカス量が、前記レンズ駆動制御部の制御による前記フォーカシングレンズの位置の変化に伴って、前記第1の合焦判定基準の許容合焦範囲の下限値未満の値から上限値超の値に変化した場合、又は、前記上限値超の値から前記下限値未満の値に変化した場合、前記第1の合焦判定基準に加えて、許容合焦範囲が前記第1の合焦判定基準に比べ拡大された第2の合焦判定基準に従って合焦を判定する合焦判定ステップと、
合焦判定の報知の要否に関するユーザの設定、又は、接続されているレンズの種類に基づいて、前記第2の合焦判定基準に従って合焦したと判定された際の報知の有無を制御する報知制御ステップと
を実行させるプログラム。
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