JP5870426B2 - マルチコアファイバ結合装置 - Google Patents

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本発明はマルチコアファイバ結合装置に関する。より詳しく説明すると,本発明は,複数の伝播コアを有するマルチコアファイバと1つの伝播コアを有するファイバとを光学的に結合させるための装置に関する。
近年,1つのファイバに複数の伝播コアを有するマルチコアファイバが開発された。このため,マルチコアファイバと既存ファイバで構成された検出系等とを接続する必要が生じた。
非特許文献1には,バンドルファイバをテーパ状に引き延ばし,7コアのマルチコアファイバとシングルモードファイバを結合させる技術が開示されている。この技術は,複数本のシングルモードファイバを束ねて引き延ばし,マルチコアファイバと融着接合するものである。
B.Zhu,et.al"Space−,Wavelength−,Polarization−Division Multiplexed Transmission of 56−Tb/s over a 76.8−km Seven−Core Fiber,"in Optical Fiber Communication Conference, OSA Technical Digest (CD)(Optical Society of America, 2011), paper PDPB7.
非特許文献1に開示された結合技術は,加工精度によりコアの接続にずれが生じることから,結合損失がばらつく。また,この技術は,マルチコアファイバのコアの配置と,それぞれのコアに対応するファイバの配置との調整が難しい。非特許文献1に開示された結合技術は,マルチコアファイバとバンドルファイバとを融着接合するため,一度成形した後は,光学的な結合様式を調整することができない。このため,この結合技術は,様々な種類のマルチコアファイバや,製造によってコアの配置がずれてしまったマルチコアファイバに対応できないという問題がある。
そこで,本発明は,柔軟性に優れたマルチコア結合装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は,アライメントの調整を行いやすいマルチコア結合装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は,様々な光機能を有する結合装置を提供することを目的とする。
本発明は,基本的には,マルチコアファイバから出射した光を,レンズ及びプリズムにより光路調整することで,それぞれのコアから出力される光を集約させた状態で,空間的に分散させることができ,これにより空間的に配置したファイバコリメータで,それぞれのコアから出射した光を検出できるという知見に基づく。
すなわち,通常,マルチコアファイバから出射した光は,空気中に出射されると発散しながら進むため,コア同士の光は互いに干渉しあい分離できない。本発明の装置は,マルチコアファイバから出射した光をレンズにより発散光を平行光に変換する。これにより,複数の光が干渉しあうことを防止する。一方,レンズを経た各コアからの光は分散する。このため,本発明の装置は,プリズムにより光路調整を行い,各コアに由来する光の強度分布が比較的分散しない状態で,コリメータへと導く。このようにすることで,本発明の装置は,マルチコアファイバからの出力を,適切に検出系へと結合できる。また,この構成を送信器や送信装置に用いれば,出力信号をコリメータへと導くことができ,コリメータからの信号を,レンズを経て,マルチコアファイバへと導入することができる。
本発明の第1の側面は,マルチコアファイバを検出系や出力系と接続するためのマルチコアファイバ結合装置に関する。マルチコアファイバ結合装置は,第1のレンズ14と,複数のプリズム16b,16cと,複数のコリメータ18a,18b,18cとを含む。第1のレンズ14は,マルチコアファイバ11に含まれるそれぞれのコア12a,12b,12cから出射した光13a,13b,13cが入射するレンズである。複数のプリズム16b,16cは,第1のレンズ14によって光路が調整された光15a,15b,15cが入射するプリズム群である。複数のコリメータ18a,18b,18cは,複数のプリズム16b,16cを経た光17a,17b,17cのそれぞれが入射するコリメータ18a,18b,18cである。
マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,複数のプリズム16b,16cが,マルチコアファイバ11に含まれる中心のコアに由来する光15aを透過させ,残りの光15b,15cの光路を調整するように,残りの光15b,15cの光路に対応した位置に設けられるものである。
この例は,マルチコアファイバが,中心に位置する中心のコアと,その周囲に存在する複数のコアを有する物の場合に好ましく用いることができる。つまり,中心のコア12aに由来する光13aは,プリズムを経ずにコリメータ18aへと導かれる。そして,中心のコア12a以外のコア12b,12cに由来する光がプリズム16b,16cを経て,コリメータ18b,18cへと導かれるものである。マルチコアファイバは,中心のコア12aを有するものが多いため,このような構成を有することで,周囲のコアに由来する光と中心に位置する光とを分離して,処理を行うことができることとなる。
マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,複数のプリズムが,第1のプリズム16bと,第2のプリズム16cとを含むものである。この場合,第1のプリズム16bと第2のプリズム16cとは,それぞれ複数のプリズムを含んでいてもよい。第1のプリズム16bは,第1のレンズ14によって光路が調整された光15a,15b,15cのうち一部の光15bの光路を調整するためのプリズムである。第2のプリズム16cは,第1のレンズ14によって光路が調整された光15a,15b,15cのうち第1のプリズムにより光路が調整されない一部の光15cの光路を調整するためのプリズムである。
この構成を有するマルチコアファイバ結合装置は,たとえば,マルチコアファイバが,複数の層により構成される場合に有効である。たとえば,中心のコア12aの外周のコア群を第1のコア群12bとし,第1のコア群12bのさらに外周に存在するコア群を第2のコア群12cとする。この場合,第2のプリズム16cが第2のコア群12c由来の光の光路を調整する。すると,マルチコアファイバからの光から,第2のコア群12c由来の光が除かれる。第1のプリズム16bが,その状態の光に含まれる第1のコア群12b由来の光の光路を調整する。このような構成を採用すれば,マルチコアファイバに含まれるコアの数が大きくなった場合であっても,精度のよい結合装置を維持できる。なお,この考え方は,第3のコア群,第4のコア群のように,マルチコアファイバに含まれるコア数や層の数が増えた場合も同様に応用できる。また,マルチコアファイバは,必ずしも中心のコアが存在するとは限らず,また,層状にコアが並べているとは限らない。そのような場合であっても,マルチコアに含まれる一部のコアごとに,光路を変化させることで,複数のコアを含むマルチコアに対しても,好ましい結合装置を提供できる。
マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,マルチコアファイバ11の位置を調整するファイバ位置調整機構21を更に有するものである。
マルチコアファイバの位置調整の例は,マルチコアファイバを回転させる角度調整,マルチコアファイバとレンズ間を調整するフォーカス調整,及びマルチコアファイバの出力端のレンズに対する位置調整である。
マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,複数のコリメータ18a,18b,18cの位置と角度を調整するコリメータ位置調整機構23を有するものである。
コリメータ位置調整機構23を有するため,この装置は,各々の光学系を個別に微調整することができる。コリメータ位置調整機構23は,任意の要素であって,他の光学素子の位置を調整することで光学系を調整してもよい。
マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,光路変更機構32と検出装置33とを有するものである。光路変更機構32は,マルチコアファイバ11の出力端31と,光路調整プリズム16との間の光路に挿入でき,また光路から取り除くことができるものである。そして,光路変更機構32は,光を変更させて,検出装置33へと導くことができるものである。
このような構成を有するため,マルチコアファイバ由来の光又はコリメータ由来の光の経路を調整でき,適切に光学系を調整できることとなる。
マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,第1のレンズ14と光路調整プリズム16b,16cとの間に光機能素子19を更に有するものである。光機能素子の例は光学素子である。この構成を有するマルチコアファイバ結合装置は,レンズ14と光路調整プリズム16との間で,まだ各々の空間光が分離しきれていない状態を利用し,その光路中に光機能素子を挿入することで光学的作用を追加できる。
本発明の装置は,非特許文献1に開示された装置のようにマルチコアファイバとバンドルファイバとを融着接合させる必要がない。一方,本発明の装置は,マルチコアファイバと検出系や出力系とを適切に結合することができつつ,マルチコアファイバの位置や,コリメータの位置を微調整できる。このため,本発明の装置は,柔軟性に優れたマルチコア結合装置であるといえる。
本発明の装置の好ましい態様によれば,マルチコアファイバからの出力や,コリメータからの出力を抽出できる。そして,その態様の装置は,コリメータやマルチコアファイバの空間位置をその抽出した出力に基づいて微調整できる。このため,本発明は,アライメントの調整を行いやすいマルチコア結合装置を提供できる。
本発明の装置は,非特許文献1に開示された装置のようにマルチコアファイバとバンドルファイバとを融着接合させる必要がない。そのため,本発明の装置は,マルチコアファイバとコリメータの間に自由に光機能素子19を組み込むことができる。その結果,本発明の装置は,様々な光機能を付加させることができることとなる。光機能素子19を組み込む位置は,例えば,第1のレンズとプリズムの間である。別の位置の例は,マルチコアファイバと第1のレンズの間,又はプリズムとコリメータの間である。
図1は,本発明のマルチコアファイバ結合装置の概要を示す図である。 図2は,マルチコアファイバの断面の例を示す図である。 図3は,複数のプリズムの配置例を示す図である。 図4は,マルチコアファイバ結合装置の好ましい例であって図1とは別の例を示す図である。 図5は,複数のプリズムの配置例を示す図である。 図6は,光路変更機構の例を示す図である。 図7は,光路変更機構を用いた光学系を調整する際の様子を説明するための概念図である。 図8は,本発明のマルチコアファイバ用結合装置の構成例を示す図である。 図9は,7コア−マルチコアファイバ用結合装置の外観例を示す図である。 図10は,コリメータ部を説明するための図である。 図11は,19コアのマルチコアファイバの断面写真に,それぞれのコアの識別番号を付したものである。 図12は,実施例2における各コア(横軸)のクロストークを示す図面に替わるグラフである。縦軸の単位は,dBである。 図13は,実施例2におけるDEMUX側の主な要素の構成例を示す。 図14は,実施例3におけるSDM通信装置を示す図である。
以下図面を参照しつつ,本発明のマルチコアファイバ結合装置について説明する。なお,本発明のマルチコアファイバ結合装置は,光情報通信の分野における装置の構成を適宜採用することができるものである。マルチコアファイバ結合装置は,マルチコアファイバを検出系や出力系と接続するための装置である。
図1(及び図4)に示されるように,本発明のマルチコアファイバ結合装置は,第1のレンズ14と,複数のプリズム16b,16cと,複数のコリメータ18a,18b,18cとを含む。
マルチコアファイバ11は,1つの光ファイバに複数のコアが含まれる光ファイバである。図2A,図2B,図2C及び図2Dは,マルチコアファイバ断面のコア配置例を示す図である。光ファイバ及びマルチコアファイバの製造方法は,既に知られている。具体的なマルチコアファイバ及びマルチコアファイバの製造方法は,例えば,特許第4560574号,特許第4184302号,特許第3871737号,特許第3764768号,及び特許第3439892号に開示されている。本明細書では,これらを含む既に知られたマルチコアファイバ及びマルチコアファイバの製造方法を適宜用いることができる。
図2Aは,中心のコアと,その中心のコア12aの周囲に複数のコア12bが存在するマルチコアファイバを示す。図2Bは,図2Aのマルチコアファイバにおいて中心のコア12aが存在しないマルチコアファイバを示す。図2Cは,中心のコア12aの周囲に,第2層目のコア12bが存在し,その第2層目のコアの更に周囲に第3層目のコアが存在するマルチコアファイバを示す。なお,本発明においては,更に第4層目以降の複数層のコア群が存在してもよい。図2Dは,中心のコアと層状のコアとから構成されないマルチコアファイバを示す。
第1のレンズ14は,それぞれのコア12a,12b,12cから出射した光13a,13b,13cが入射するレンズである。第1のレンズ14の例は,非球面レンズである。第1のレンズは,球面レンズであってもよいし,凹レンズであっても,凸レンズであっても,GRINレンズであってもよい。第1のレンズ14は,マルチコアファイバから出力される複数の光が干渉し合って分離できない状態となる前の位置に設置されることが好ましい。第1のレンズ14とマルチコアファイバとの空間距離は,マルチコアファイバのコアの状況や,レンズの大きさ,プリズムとコリメータの空間位置関係を考慮して適宜調整される。第1のレンズ14とマルチコアファイバとの空間距離は第一のレンズの焦点距離によって決定される。焦点距離が小さすぎると,ファイバコリメータ18との結合距離が短くなり調整しにくくなるし,この距離が大きすぎるとマルチコアファイバから出力されたビーム径が大きくなり複数の光が干渉しあって分離困難となる。コアピッチdの例は,10マイクロメートル以上100マイクロメートル以下であり,30マイクロメートル以上50マイクロメートル以下でもよい。
第1のレンズ14は,基板やステージに固定されていてもよい。すなわち,レンズ位置調整機構22は任意の要素である。図1に示されるように,第1のレンズ14は,レンズ位置調整機構22によりその位置を調整できるものであってもよい。レンズ位置調整機構22の例は,第1のレンズ14を固定する固定台や筺体の傾斜を調整するものである。レンズ位置調整機構22の例は,第1のレンズ14を搭載するレンズステージと,そのレンズステージの角度を調整する角度調整部とを有するものである。この角度調整部は,手動にて第1のレンズの角度を調整するものであってもよいし,制御部の制御信号に従って,第1のレンズの角度を調整するものであってもよい。また,レンズ位置調整機構22は,第1のレンズの空間的な位置を調整するものであってもよい。
複数のプリズム16b,16cは,第1のレンズ14によって光路が調整された光15a,15b,15cが入射するプリズム群である。プリズムは,入射した光の光路をさらに調整し,コリメータへと導く。通常,プリズムは,光路を中心方向から外側へ向けて調整する。このようにして,マルチコアファイバのコアピッチに比べて物理的に大きな空間を必要とするコリメータ群へと,マルチコアファイバのそれぞれのコアから出力されたそれぞれの光を,それぞれのコリメータへと導くことができる。
図3は,複数のプリズムの配置例を示す図である。このように,それぞれのプリズム16bは,それぞれ対応した光の強度分布が比較的高くなる位置の光を抽出し,その光路を調整できるようにされていることが好ましい。マルチコアファイバのそれぞれのコアから放出されたそれぞれの光の全てをコリメータへと導くことが好ましい。しかし,光は空間的に分散するため,放出された全ての光をコリメータへ導くことは難しい。このため,本発明では,第1のレンズの位置を,各プリズムの位置に光の強度が比較的強く位置するように調整する。本発明は,このようにして,検出に十分な光をコリメータへと導くことができる。なお,図3に示す例では,マルチコアファイバの中心コア12aから出力した光は,複数のプリズム16bの中心を素通りして,コリメータ18aへと導かれる。
後述するように,複数のプリズム16b,16cは,1段構成(一つの基板に全てのプリズムが搭載されるもの)であってもよいし,2段構成であってもよいし,それ以上の多段構成であってもよい。第1のレンズからプリズム16bまでの最短距離は,適宜調整し最適なものとすればよい。第1のレンズ14からプリズム16bまでの最短距離は,マルチコアファイバのコアピッチとレンズの焦点距離によって決められるビームの分離角度に依存し,各々のビームが完全に分離された位置に配置すればよい。それぞれのコアに由来する光が完全に分散してしまうと,あるコア由来の成分をコリメータへ導入できないため,第1のレンズからプリズム16bまでの距離の例としてはビーム径が最も細くなるコリメート光のビームウェストの位置に配置するのが望ましい。
マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,複数のプリズム16b,16cが,マルチコアファイバ11に含まれる中心のコアに由来する光15aを透過させ,残りの光15b,15cの光路を調整するように,残りの光15b,15cの光路に対応した位置に設けられるものである。この場合,例えば,中心に穴が存在する基板を用意し,中心から各コアに対応した位置にプリズムを設けるものが好ましい。
この例は,図2Aに示されるように,マルチコアファイバが,中心に位置する中心のコアと,その周囲に存在する複数のコアを有するものの場合に好ましく用いることができる。もっとも,図2Bに示されるように,中心にコアが存在しないマルチコアファイバについても,このマルチコアファイバ結合装置を好ましく用いることができる。つまり,中心のコア12aに由来する光13aは,プリズムを経ずにコリメータ18aへと導かれる。そして,中心のコア12a以外のコア12b,12cに由来する光がプリズム16b,16cを経て,コリメータ18b,18cへと導かれるものである。マルチコアファイバは,中心のコア12aを有するものが多いため,このような構成を有することで,周囲のコアに由来する光と中心に位置する光とを分離して,処理を行うことができることとなる。
図4は,マルチコアファイバ結合装置の好ましい例であって図1とは別の例を示す図である。このマルチコアファイバ結合装置は,複数のプリズムとして,第1のプリズム16bと,第2のプリズム16cとを含む。この場合,第1のプリズム16bと第2のプリズム16cとは,それぞれ複数のプリズムを含む。第1のプリズム16bは,第1のレンズ14によって光路が調整された光15a,15b,15cのうち一部の光15bの光路を調整するためのプリズムである。第1のプリズム16bは,図3に示されるようなプリズム群を用いればよい。第2のプリズム16cは,第1のレンズ14によって光路が調整された光15a,15b,15cのうち第1のプリズムにより光路が調整されない一部の光15cの光路を調整するためのプリズムである。図5は,第2のプリズム16cを示す図である。第1のプリズム16b及び第2のプリズム16cは,それぞれ1枚の基板上に形成されることが好ましい。このようにすることで,複数のプリズムの空間位置を固定化できる。
この構成を有するマルチコアファイバ結合装置は,たとえば,マルチコアファイバが,図2Cに示されるように複数の層により構成される場合に有効である。たとえば,中心のコア12aの外周のコア群を第1のコア群12bとし,第1のコア群12bのさらに外周に存在するコア群を第2のコア群12cとする。この場合,第2のプリズム16cが第2のコア群12c由来の光の光路を調整する。すると,マルチコアファイバからの光から,第2のコア群12c由来の光が除かれる。第1のプリズム16bが,その状態の光に含まれる第1のコア群12b由来の光の光路を調整する。このような構成を採用すれば,マルチコアファイバに含まれるコアの数が大きくなった場合であっても,精度のよい結合装置を維持できる。なお,この考え方は,第3のコア群,第4のコア群のように,マルチコアファイバに含まれるコア数や層の数が増えた場合も同様に応用できる。また,マルチコアファイバは,必ずしも中心のコアが存在するとは限らず,また,層状にコアが並べているとは限らない。そのような場合であっても,マルチコアに含まれる一部のコアごとに,光路を変化させることで,複数のコアを含むマルチコアに対しても,好ましい結合装置を提供できる。
複数のコリメータ18a,18b,18cは,複数のプリズム16b,16cを経た光17a,17b,17cのそれぞれが入射するコリメータ18a,18b,18cである。コリメータは,たとえば,特許第4836746号公報及び特許第4771340号公報にも開示されているとおり,既に知られた光学素子である。コリメータは,拡散した光を平行光線へと変換する機能を有する。なお,本発明では,コリメータは光ファイバと接続されているものが好ましい。つまり,コリメータの例は,ファイバコリメータである。このファイバコリメータは,コリメータ部で平行光線へと変換された光をファイバ部分で伝搬することができる。
マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,マルチコアファイバ11の位置を調整するファイバ位置調整機構21を更に有するものである。マルチコアファイバの位置調整の例は,マルチコアファイバを回転させる角度調整,マルチコアファイバの出力端とレンズ間のフォーカス調整,及びマルチコアファイバの出力端のレンズに対する位置調整である。ファイバ位置調整機構21の例は,マルチコアファイバ11を把持する把持部と,把持部を回転移動させる回転移動部とを有するものである。そして,回転移動部は,後述する制御装置(コンピュータ)と接続され,回転角度が制御できるようにされているものが好ましい。さらに,ファイバ位置調整機構21は,第1のレンズにマルチコアファイバ11の出力端を近づけたり遠ざけたりできるように,把持部又は把持部と回転移動部とを上下(左右)に移動できるようなアクチュエータを有するものが好ましい。このアクチュエータも,制御装置と接続され,マルチコアファイバの出力端の位置を制御できるようにされているものが好ましい。
マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,複数のコリメータ18a,18b,18cの位置と角度とを調整するコリメータ位置調整機構23を有するものである。コリメータ位置調整機構23の例は,コリメータを把持する把持部分と,把持部分の位置を変化させるための駆動部(アクチュエータ)とを有するものである。コリメータ位置調整機構23を有するため,この装置は,光学系を微調整することができる。コリメータ位置調整機構23は,それぞれ制御部と接続され,コリメータの位置を制御できるようにされているものが好ましい。コリメータ位置調整機構23は,例えば2枚の基板でコリメータを把持し,2枚の基板のいずれか又は両方の角度を調整することで,コリメータの位置や角度を調整するものである。
図6は,光路変更機構の例を示す図である。すなわち,マルチコアファイバ結合装置の好ましい例は,光路変更機構32と検出装置33とを有するものである。光路変更機構32は,第1のレンズ14と光路調整プリズムの間の光路に挿入でき,また光路から取り除くことができるものである。そして,光路変更機構32は,光を変更させて,検出装置33へと導くことができるものである。光路変更機構32の例は,ミラーである。検出装置33の例はビジコンカメラである。
本発明の装置は空間結合系であるため,例えば,図1および図4の各コアの光が完全に分離されていない位置に公知の光機能素子(光学素子)19を挿入することで,複数のコアからの光に対し,ひとつの光学素子によって機能を付加できる。そのような光学素子の例は,偏波面調整器,偏光子,1/4波長板,1/2波長板,アッテネータ,バンドパスフィルタ,光学フィルタ及びアイソレータである。光学素子として,光学デバイスに用いられている公知の素子を用いることができる。このような光学素子を入れることができる構成の例は,特許第3933967号公報に開示されたものである。
図7は,光路変更機構を用いた光学系を調整する際の様子を説明するための概念図である。図7に示す例では,コリメータ検出用の光路変更機構32が,マルチコアファイバ11の出力端31と,光路調整プリズム16との間の光路に挿入されたものである。この光路変更機構32により,マルチコアファイバからの光は遮断される。一方,コリメータからの光は,光路変更機構32により,光路を変更され,カメラなどの検出装置33へと導かれる。このようにして,コリメータの光路を調整できる。検出装置33は,制御装置と接続されているものが好ましい。すると,コリメータの光路の位置が適切なものとなるように,例えばマルチコアファイバの位置やコア配列,コリメータの位置と角度を調整し,コリメータの光路を適切なものに調整できる。
図8は,本発明のマルチコアファイバ用結合装置を用いた結合装置の構成例を示す図である。図8は,以下の実施例における実験系の概念図でもある。図8に示される通り,この通信システムは,基本的には送信機側と受信機側とで対象的な構成を有している。実際の通信システムは,結合装置の両端に送信機及び受信機を有する。
7コア−マルチコアファイバ用結合装置
図9は,7コア−マルチコアファイバ用結合装置の外観例を示す図である。図10は,コリメータ部を説明するための上面図である。このような装置構成を採用することで,7コア−マルチコアファイバ用結合装置を製造した。
マルチコアファイバ及びSDM MUX/DEMUX
図11に,19コアのマルチコアファイバの断面図に,それぞれのコアの識別番号を付したものを示す。コアは3つのグループに分けられている。すなわち,中心コア(コア1),内部コア(コア2〜7),及び外部コア(コア8〜19)である。19コアMCFのコアピッチ及びクラッド径はそれぞれ35マイクロメートル及び200マイクロメートルであった。図12に,各コア(横軸)におけるクロストークを示す。それぞれのコアにおいて10.4kmの伝送の後,隣接したコアからのクロストーク(XT)は約−32dBであり,シミュレーション結果とほとんど一致した。
光学SDM MUX/DEMUXの機能性は,カスタムメイドの自由空間結合装置によって達成できる。自由空間光学系を採用する最大の利点は,コア数に対する直接的なスケーラビリティ,MCFとシングルモードファイバとのモード場直径のわずかな相違への適合性,MCFにおけるコアピッチのわずかなずれへの適合性である。
図13に実施例2におけるDEMUX側の主な要素の構成例を示す。MCFファセットから出る光はレンズによって19の平行ビームに変換され,それぞれはわずかに角度がずれた状態で,伝搬する。これら19ビームを精度の高い赤外線カメラで撮影した画像が図13に示されている。
十分に空間的に分離した後,中心となるビームを除いた全てのビームを,環状に配置されたプリズムを2層用いて反射させた。反射位置は,ファイバコリメータを通して19のSMFのファセットに焦点を戻される前とした。このMUX/DEMUXのインプット及びアウトプットの結合損失の合計は平均約1.3dBであり,表1に要約されるように,19本のチャネル全体で約±0.2dBの変動があった。
Figure 0005870426
図14は,SDM送信システムの構成を示すブロック図である。WDM搬送波(1533.45〜1615.24nm)は,100GHzごとの成分を有し,それらは50の機数成分と50の偶数成分とを含んでいた。
本発明は,光通信機器の技術分野にて利用され得る。
11 マルチコアファイバ; 12a,12b,12c 伝播コア断面;
13a,13b,13c コアから出射した光; 14 第1のレンズ;
15a,15b,15c 第1のレンズによって光路が調整された光;
16b,16c プリズム; 17a,17b,17c プリズムを経た光;
18a,18b,18c コリメータ; 19 光機能素子;
21 ファイバ位置調整機構; 22 レンズ位置調整機構; 23 コリメータ位置調整機構;
31 マルチコアファイバの出力端; 32 光路変更機構; 33 検出装置


Claims (7)

  1. マルチコアファイバ(11)に含まれるそれぞれのコア(12a,12b,12c)から出射した光(13a,13b,13c)が入射する1つの第1のレンズ(14)と,
    前記第1のレンズ(14)によって光路が調整された光(15a,15b,15c)が入射する複数のプリズム(16b,16c)と,
    前記複数のプリズム(16b,16c)を経た光(17a,17b,17c)のそれぞれが入射する複数のコリメータ(18a,18b,18c)と,を有
    前記それぞれのコア(12a,12b,12c)から出射した光(13a,13b,13c)は,前記第1のレンズ(14)を通ることで,コリメート光に変換されるとともに,レンズの屈折作用により角度がずれた状態で伝搬されて空間的に分離される
    マルチコアファイバ結合装置。
  2. 請求項1に記載のマルチコアファイバ結合装置であって,
    前記複数のプリズム(16b,16c)は,
    前記マルチコアファイバ(11)に含まれる中心のコアに由来する光(15a)を透過させ,残りの光(15b,15c)の光路を調整するように,残りの光(15b,15c)の光路に対応した位置に設けられるプリズムの集合である,装置。
  3. 請求項1に記載のマルチコアファイバ結合装置であって,
    前記複数のプリズム(16b,16c)は,
    前記第1のレンズ(14)によって光路が調整された光(15a,15b,15c)のうち一部の光(15b)の光路を調整するための第1のプリズム(16b)と,
    前記第1のレンズ(14)によって光路が調整された光(15a,15b,15c)のうち前記第1のプリズムにより光路が調整されない一部の光(15c)の光路を調整するための第2のプリズム(16c)と,を含む,装置。
  4. 請求項1に記載のマルチコアファイバ結合装置であって,
    前記マルチコアファイバ(11)の位置を調整するファイバ位置調整機構(21)を更に有する,装置。
  5. 請求項1に記載のマルチコアファイバ結合装置であって,
    前記複数のコリメータ(18a,18b,18c)の位置と角度を調整するコリメータ位置調整機構(23)を有する,装置。
  6. 請求項1に記載のマルチコアファイバ結合装置であって,
    前記マルチコアファイバ(11)の出力端(31)と,前記光路調整プリズム(16b,16c)との間に挿入可能な光路変更機構(32)と,
    前記光路変更機構(32)により光路が変更された前記マルチコアファイバ(11)から出射した光(13a,13b,13c)又は前記光路変更機構(32)により光路が変更された前記複数のコリメータ(18a,18b,18c)からの光を検出する検出装置(33)と,を更に有する装置。
  7. 請求項1に記載のマルチコアファイバ結合装置であって,
    前記第1のレンズ(14)と前記光路調整プリズム(16b,16c)との間に光機能素子を更に有する装置。
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