JP5869936B2 - シートパッド用ポリウレタンフォーム - Google Patents

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Description

本発明は、シートパッド用ポリウレタンフォーム、特に車両用シートパッドに適したシートパッド用ポリウレタンフォームに関する。
ポリウレタンフォームは、用途に応じて、機械的特性、断熱性及び振動吸収特性等の様々な特性が求められているが、とりわけ車両用のシートパッド等においては高い反発弾性や座り心地感等の快適性が求められている。
車両用シートパッドにおいては、車線変更やカーブを曲がる際に、体に遠心力がかかり、シートが体を支えられなくなり、体がぐらついてしまうという問題がしばしば生じる。このようなぐらつき性を低減させるためには、これまで、(1)ポリウレタンフォームの原料として用いられるポリエーテルポリオールの分子量を、高分子量から低分子量に変更する、(2)該ポリエーテルポリオール中のエチレンオキシドに由来する繰り返し単位とプロピレンオキシドに由来する繰り返し単位におけるエチレンオキシド単位の比率を上げる、(3)ポリウレタンフォームを形成する発泡原液中の水含有量を増加する、及び(4)架橋剤を増量するなどの手段が講ぜられてきた。
しかしながら、このような手段を講じると、得られるポリウレタンフォームの反発弾性や、通気性が低くなり、乗り心地で重要な「応力緩和」が悪化(増加)するという懸念がある。すなわち、ぐらつき性を改善(低下)すると、応力緩和性が悪化(増加)し、一方、応力緩和性を改善すると、ぐらつき性が悪化し、このようにぐらつき低減性と応力緩和低減性が二律背反の関係であるため、両者を高い水準にすることが困難であった。
このような問題を解決すべく、出願人は、ポリオール成分とイソシアネート成分とを主成分とするポリウレタン発泡原液を発泡成形してなるポリウレタンフォームにおいて、前記ポリオールとして分子量が3,000〜12,000、不飽和度が0.03ミリ当量/g以下であり、且つ「分子量/官能基数」が1,000〜3,000であるポリエーテルポリオールを用いると共に、有機化処理された無機充填材を配合する、軽量且つ振動吸収特性に優れたポリウレタンフォーム(特許文献1参照)や、ポリオール成分として、(a−1)エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの開環重合により得られ、エチレンオキシドに由来する繰り返し単位とプロピレンオキシドに由来する繰り返し単位のモル比が5/95〜25/75であり、数平均分子量が6,000〜8,000のポリエーテルポリオールを、ポリオール成分中に40〜55質量%の割合で含むと共に、(a−2)プロピレンオキシド単独又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの開環重合により得られ、エチレンオキシドに由来する繰り返し単位とプロピレンオキシドに由来する繰り返し単位のモル比が0/100〜20/80であり、数平均分子量が600〜2,000のポリエーテルポリオールを、全ポリオール成分中に5〜15質量%の割合で含み、且つ全ポリオール成分100質量部に対し、水の配合量を2.0質量部以上用いて得られるポリウレタンフォーム(特許文献2参照)を開発した。
特開2008−127514号公報 国際公開第2011/132645号
しかし、特許文献1に開示されたポリウレタンフォームを車両用シートパッドとして使用した場合には、コーナリング時にシートパッドがぐらつくことがあった。ぐらつき感が大きいと、コーナリング時に遠心加速度がかかった際、体の傾きが大きくなることが想定され、乗り心地感にはさらなる改良の余地があった。
また、特許文献2に開示されたポリウレタンフォームでは、ぐらつき性が改善(低下)されている。しかし、応力緩和性は必ずしも低減されておらず、乗り心地には改善の余地があった。また、湿熱圧縮残留歪みが大きくなることもあり、耐久性にも改善の余地があった。加えて、特許文献2に開示されたポリウレタンフォームでは、独立気泡性がやや高いために成形性が不十分であった。
そこで、本発明の課題は、ぐらつき低減性と応力緩和低減性との両立を高い水準で成し遂げ、それゆえに乗り心地感が良好であり、且つぐらつきの問題がないポリウレタンフォームであって、さらに耐久性及び成形性にも優れたシートパッド用ポリウレタンフォームを提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、(A)ポリオール成分、(B)ポリイソシアネート成分及び(C)連通化剤を含有する発泡原液を発泡成形してなるポリウレタンフォームであって、(A)ポリオール成分として特定の2種のポリオール成分をそれぞれ特定量含有し、且つ(C)連通化剤を特定量含有することで上記課題を解決し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[7]に関するものである。
[1](A)ポリオール成分、(B)ポリイソシアネート成分及び(C)連通化剤を含有する発泡原液を発泡成形してなるポリウレタンフォームであって、
前記(A)ポリオール成分として、(a−1)エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの開環重合により得られたブロック共重合体であり、エチレンオキシドに由来する繰り返し単位とプロピレンオキシドに由来する繰り返し単位のモル比が5/95〜25/75であり、数平均分子量が6,000〜8,000のポリエーテルポリオールを、(A)ポリオール成分中に30〜55質量%の割合で含むと共に、(a−2)プロピレンオキシド単独の開環重合により得られ、数平均分子量が350〜2,000のポリエーテルポリオールを、(A)ポリオール成分中に2〜20質量%の割合で含み、
且つ(C)連通化剤の配合量が、前記(A)ポリオール成分100質量部に対し、0.3〜2.5質量部であることを特徴とする、シートパッド用ポリウレタンフォーム。
[2](C)連通化剤が、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの開環重合により得られたランダム共重合体であり、エチレンオキシドに由来する繰り返し単位とプロピレンオキシドに由来する繰り返し単位のモル比が100/0〜60/40であり、数平均分子量が2,000〜8,000のポリエーテルポリオールである、上記[1]に記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
[3](B)ポリイソシアネート成分が、トリレンジイソシアネート及び/又はジフェニルメタンジイソシアネートを含む、上記[1]又は[2]に記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
[4]発泡原液中に(B)ポリイソシアネート成分を、該ポリイソシアネート成分中のイソシアネート基と、前記発泡原液中の活性水素基とのモル比が80:100〜120:100になるように含む、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
[5](A)ポリオール成分として、さらに(a−3)エチレンオキシド単独の開環重合により得られ、数平均分子量が350〜2,000のポリエーテルポリオール1〜10質量%を含有する、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
[6](A)ポリオール成分として、さらに(a−4)ポリエーテルポリオールにアクリロニトリル−スチレン共重合体をグラフト共重合したポリマーポリオールであり、該ポリエーテルポリオールが、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの開環重合により得られ、エチレンオキシドに由来する繰り返し単位とプロピレンオキシドに由来する繰り返し単位のモル比が5/95〜25/75であり、数平均分子量が3,000〜7,000のポリエーテルポリオールを、(A)ポリオール成分中に40〜60質量%の割合で含む、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
[7]さらに、(F)整泡剤及び(G)架橋剤から選択される少なくとも1種を含有する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
本発明によれば、ぐらつき低減性と応力緩和低減性との両立を高い水準で成し遂げ、それゆえに乗り心地感が良好であり、且つぐらつきの問題がないポリウレタンフォームであって、さらに耐久性及び成形性にも優れたシートパッド用ポリウレタンフォームを提供することができる。
実施例、比較例で得られたシートパッドのぐらつき角度を測定するための装置の概略図である。
本発明のシートパッド用ポリウレタンフォーム(以下、単に「ウレタンフォーム」と記載することがある。)は、(A)ポリオール成分、(B)ポリイソシアネート成分及び(C)連通化剤を含有する発泡原液を発泡成形してなるものである。以下、成分ごとに詳細に説明する。
[(A)ポリオール成分]
当該発泡原液においては、(A)成分として用いられるポリオール成分が、下記(a−1)成分と(a−2)成分を必須成分として含有する。
((a−1)ポリエーテルポリオール)
(a−1)成分のポリエーテルポリオールは、エチレンオキシド(以下、「EO」と記載することがある。)及びプロピレンオキシド(以下、「PO」と記載することがある。)の開環重合により得られたブロック共重合体であり、EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比(EO/PO)が5/95〜25/75、且つ数平均分子量が6,000〜8,000という、比較的高分子量のポリエーテルポリオールである。特に、成形性、反応性の観点から、EO単位からなるブロックは分子末端にあることが好ましく、分子内部はPO単位からなるブロックであり、かつ分子末端がEO単位からなるブロックであることがより好ましい。分子内部のEO単位の存在量は、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下、さらに好ましくは実質的に0%である。
該(a−1)成分により、特に応力緩和低減性が改善される。(a−1)成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比については、上述のように、5/95〜25/75であることが必須であり、好ましくは8/92〜25/75、さらに好ましくは10/90〜20/80である。
また、数平均分子量については、6,000〜8,000の範囲であることを必須とする。(a−1)成分の数平均分子量が6,000未満であると反発弾性が低下し、8,000を超えるとぐらつきを解消し得ない。以上の観点から、数平均分子量は7,000〜8,000の範囲が好ましい。
なお、本発明において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC法)によりポリスチレン換算値として算出した値である。
(a−1)成分の一分子中に含まれるヒドロキシル基の数としては、通常、好ましくは2〜4個、特に3個であることがより好ましい。ヒドロキシル基の数が4個以下であれば、原料粘度が上昇することがない。
(a−1)成分のポリエーテルポリオールとしては、不飽和度の小さなものを用いることが好ましい。より具体的には、不飽和度として通常0.03ミリ当量/g以下であることが好ましい。高分子量ポリエーテルポリオール中の不飽和度が0.03ミリ当量/g以下であると、本発明のポリウレタンフォームの耐久性や硬度が損なわれない。なお、本発明において「不飽和度」とは、JIS K 1557−1970に準拠し、試料中の不飽和度結合に酢酸第二水銀を作用させて遊離する酢酸を水酸化カリウムで滴定する方法にて測定した、総不飽和度(ミリ当量/g)を意味するものである。
((a−2)ポリエーテルポリオール)
(a−2)成分のポリエーテルポリオールは、PO単独の開環重合により得られ、数平均分子量が350〜2,000という、比較的低分子量のポリエーテルポリオールである。PO単独の開環重合により得られたものである(a−2)成分により、特にぐらつき低減性が効果的に改善される。なお、(a−2)成分は、「実質的」にPO単独の開環重合により得られたものであり、本発明の効果を著しく阻害しない範囲において、5モル%以下(より好ましくは3モル%以下、さらに好ましくは1モル%以下)のEOが共重合したものをも含む。
(a−2)成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(a−2)成分の数平均分子量が600未満では応力緩和が増大し、一方2,000を超えると、ぐらつきが増加する。同様の観点から、(a−2)成分の数平均分子量は、好ましくは650〜1,500であり、より好ましくは700〜1200である。
(a−2)成分の一分子中に含まれるヒドロキシル基の数としては、前述の高分子量ポリエーテルポリオールと同様に、通常2〜4個、特に3個であることが好ましい。ヒドロキシル基の数が4個以下であれば、原料粘度が上昇することがない。
(a−2)成分のポリエーテルポリオールとしては、(a−1)成分と同様に、不飽和度の小さなものを用いることが好ましい。より具体的には、不飽和度として通常0.03ミリ当量/g以下であることが好ましい。低分子量ポリエーテルポリオール中の不飽和度が0.03ミリ当量/g以下であれば、本発明のポリウレタンフォームの耐久性や硬度が損なわれない。
本発明においては、前記(a−1)ポリエーテルポリオール及び(a−2)ポリエーテルポリオールそれぞれの(A)ポリオール成分中の含有量は、ぐらつき低減性と応力緩和低減性の両立を図る観点から、(a−1)成分は30〜55質量%(好ましくは30〜50質量%)であり、(a−2)成分は2〜20質量%である。残部は、後述する(a−3)成分及び(a−4)成分を含むその他のポリオールである。
(その他の(A)成分)
(A)成分としては、通常、上記(a−1)成分及び(a−2)成分以外のその他のポリオールも用いることが多く、例えば、下記(a−3)成分及び(a−4)成分などが挙げられる。
((a−3)ポリエーテルポリオール)
(a−3)成分としてのポリエーテルポリオールは、EO単独の開環重合により得られ、数平均分子量が350〜2,000のポリエーテルポリオールである。(a−3)成分によって、独立気泡性が高まる傾向にあるものの、湿熱圧縮残留歪みを低減し、耐久性を向上させることができる。なお、(a−3)成分は、「実質的」にEO単独の開環重合により得られたものであり、本発明の効果を著しく阻害しない範囲において、5モル%以下(より好ましくは3モル%以下、さらに好ましくは1モル%以下)のPOが共重合したものをも含む。
当該観点から、(a−3)成分の数平均分子量は、好ましくは350〜1,500、より好ましくは350〜1,000、さらに好ましくは350〜700である。分子量が小さい場合、例えば1,000以下である場合、架橋剤と見なすこともできる。
(a−3)成分の一分子中に含まれるヒドロキシル基の数としては、通常2〜5個、特に4個であることが好ましい。ヒドロキシル基の数が5個以下であれば、原料粘度が上昇することがない。
(A)成分が(a−3)成分を含む場合、(a−3)成分の(A)ポリオール成分中の含有量は、独立気泡性を抑えながら、湿熱圧縮残留歪みを低減して耐久性を向上させる観点から、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%である。
((a−4)ポリマーポリオール)
(a−4)成分としてのポリマーポリオールは、ポリエーテルポリオールにアクリロニトリル−スチレン共重合体をグラフト共重合したポリマーポリオールであり、該ポリエーテルポリオールが、EO及びPOの開環重合により得られ、EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比(EO/PO)が5/95〜25/75であり、数平均分子量が3,000〜7,000のポリエーテルポリオールである。なお、前記ポリエーテルポリオールは、EO及びPOの開環重合により得られたブロック共重合体であることが好ましい。さらに、EO単位からなるブロックは分子末端にあることが好ましく、分子内部はPO単位からなるブロックであり、かつ分子末端がEO単位からなるブロックであることがより好ましい。つまり、分子内部のEO単位の存在量は、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下、さらに好ましくは実質的に0%である。
該ポリマーポリオールによって、ウレタンフォームに硬さを付与することができ、応力緩和低減性やぐらつき低減性を評価する際には、各試料の硬さを統一するために該(a−4)が有効に用いられる。
(a−4)成分において、EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比が、上記範囲であると良好な成形性が保てる。同様の観点から、(a−4)成分において、EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比(EO/PO)は、好ましくは10/90〜20/80である。
また、(a−4)成分において、数平均分子量が上記範囲であると、粘度が大きくならず、量産性も確保できる。同様の観点から、数平均分子量は、好ましくは4,000〜6,000である。
(a−4)成分の一分子中に含まれるヒドロキシル基の数としては、通常2〜4個、特に3個であることが好ましい。ヒドロキシル基の数が4個以下であれば、原料粘度が上昇することがない。また、不飽和度としては、通常、0.03ミリ当量/g以下であることが好ましい。
(A)成分が(a−4)成分を含む場合、(a−4)成分の(A)ポリオール成分中の含有量は、通常、好ましくは40〜60質量%、より好ましくは45〜55質量%である。
本発明において上記(A)ポリオール成分としては、粘度((A)成分として複数種のポリオールを混合して使用する場合には、その混合したポリオール全体の粘度)が液温25℃において好ましくは3,000mPa・s以下であり、特に1,800mPa・s以下となる粘度範囲がより好ましい。このような粘度範囲のポリマーポリオールを用いることにより、ポリウレタン発泡原液の増粘速度を抑制することが可能となって攪拌効率が上昇し、イソシアネート基とヒドロキシル基とがより均一に反応することが可能となるため、従来に比べて発生ガスの発生効率が増加するのみならず、その発生ガスの発生箇所としても、ポリウレタン発泡原液内で均一に発生することとなり、軽量且つ均質なポリウレタン発泡成形体を得ることが可能となる。なお、本発明において「粘度」とは、JIS Z8803−1991に準拠し、液温25℃において、毛細管粘度計を用いて測定した粘度を意味する。
[(B)ポリイソシアネート成分]
発泡原液において、(B)成分として用いられるポリイソシアネート成分としては公知の各種多官能性の脂肪族、脂環族および芳香族のイソシアネートを用いることができる。例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、オルトトルイジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を挙げることができ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
本発明においては、成形密度領域の観点から、トリレンジイソシアネート(TDI)及び/又はジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を含むことが好ましい。
当該発泡原液中の前記(B)成分であるポリイソシアネートの含有量については特に制限はないが、攪拌不良が生じることなく、且つ良好な発泡状態を得るには、該ポリイソシアネート成分中のイソシアネート基と、当該発泡原液中の活性水素基とのモル比が、好ましくは80:100〜120:100、より好ましくは90:100〜115:100になるように選定することが望ましい。
((C)連通化剤)
発泡原液において、(C)成分として用いられる連通化剤は、ウレタンフォーム中の気泡を連通化させる働きを有するものであれば特に制限は無く用いることができる。(C)成分により、ぐらつき低減性と応力緩和低減性を高い水準で両立しつつ、耐久性及び成形性を改善できる。
連通化剤としては、例えば、EO及びPOの開環重合により得られたランダム共重合体であり、EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比(EO/PO)が100/0〜60/40であり、数平均分子量が2,000〜8,000のポリエーテルポリオールを好ましく用いることができる。連通化剤としては、他にも、流動パラフィン、ポリブテンなどを用いることもできる。連通化剤は1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
(C)成分において、EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比が、上記範囲であると、フォームを効果的に連通させることができる。同様の観点から、(a−4)成分において、EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比は、好ましくは100/0〜60/40、より好ましくは100/0〜65/35、さらに好ましくは90/10〜65/35である。
また、(C)成分において、数平均分子量が上記範囲であると、フォームを効果的に連通させることができる。
(C)成分の一分子中に含まれるヒドロキシル基の数としては、通常2〜4個、特に3個であることが好ましい。ヒドロキシル基の数が4個以下であれば、原料粘度が上昇することがない。また、不飽和度としては、通常、0.03ミリ当量/g以下であることが好ましい。
(C)連通化剤の配合量は、(A)ポリオール成分100質量部に対し、0.3〜2.5質量部、好ましくは0.3〜2.3質量部、より好ましくは0.3〜2質量部である。なお、(C)成分の数平均分子量が5,000以上である場合、連通化効果が高くなるため、ウレタンフォームの安定性を維持する観点から、(C)連通化剤の配合量は、(A)ポリオール成分100質量部に対し、好ましくは0.3〜1.8質量部である。
[(D)発泡剤]
当該発泡原液においては、通常、(D)成分として発泡剤を用いる。通常、発泡剤としては水が好ましく使用される。水はポリイソシアネートと反応して二酸化炭素ガスを発生させることから、発泡剤として作用する。なお、水以外にも、ウレタンフォームの製造に通常用いられる発泡剤、例えば、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、液化炭酸ガス、低沸点の炭化水素などを使用することもできる。
(D)成分の配合量に特に制限はないが、(A)ポリオール成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部、さらに好ましくは0.3〜3質量部である。(D)成分の配合量が、(A)ポリオール成分100質量部に対して0.1質量部以上であれば、ぐらつき性を抑制する十分な効果が得られる。
[(E)触媒]
当該発泡原液においては、発泡成形の際の反応性の観点から、(E)成分として触媒を含有する。この触媒としては、ポリウレタンフォームの製造において汎用のものを用いることができ、用途や要求に応じて1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。具体的には、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ビス−(ジメチルアミノエチル)エーテル、テトラメチルプロピレンジアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン、メチルモルフォリン、エチルモルフォリン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン等のアミン触媒や、スタナスオクテート、ジブチルチンジラウレート等の錫系触媒を挙げることができる。触媒としては市販品を用いることができ、例えばトリエチレンジアミン(TEDA−L33:東ソー(株)製)、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル(TOYOCAT−ET:東ソー(株)製)等を好適に用いることができる。
なお、当該発泡原液中の(E)成分の配合量に特に制限は無いが、上記(A)成分のポリオール100質量部に対して、通常、好ましくは0.05〜0.5質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、さらに好ましくは0.1〜3質量部、特に好ましくは0.1〜1質量部である。
[任意成分]
当該発泡原液には、任意成分として(F)整泡剤及び/又は(G)架橋剤を配合することができる。さらに、必要に応じて各種添加剤を配合することができ、例えば、顔料等の着色剤、鎖延長剤、炭酸カルシウム等の充填材、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、カーボンブラック等の導電性物質、抗菌剤などを配合することができる。この場合、これらの添加剤の配合量は、通常使用される範囲で差し支えない。
((F)整泡剤)
この(F)成分の整泡剤としては、ポリウレタン発泡成形体用のものとして汎用のものを用いることができ、例えば、各種シロキサン−ポリエーテルブロック共重合体等のシリコーン系整泡剤を用いることができる。
ポリウレタン発泡原液中の(F)整泡剤の配合量としては、上記(A)成分のポリオール100質量部に対して、通常、好ましくは0.3〜5質量部、より好ましくは0.3〜3質量部、さらに好ましくは0.3〜2質量部である。0.3質量部以上であれば、ポリオール成分とイソシアネート成分の攪拌性が良好となり、所望のウレタンフォームを製造し易い。
((G)架橋剤)
ポリウレタン発泡原液には、(G)成分として、架橋剤を含有していてもよい。この(G)成分の架橋剤としては、ポリウレタン発泡成形体用のものとして汎用のものを用いることができる。
ポリウレタン発泡原液中の(G)架橋剤の配合量としては、上記(A)成分のポリオール100質量部に対して、通常、好ましくは0.5〜10質量部である。0.5質量部以上であれば、架橋剤の効果が十分に得られ、一方、10質量部以下であれば、独立気泡性が適度であり、成形性が確保できるとともに、フォームダウンすることがない。
[発泡原液の調製]
本発明における発泡原液の調製方法としては、特に限定されるものではないが、好ましくは、前記(B)ポリイソシアネート成分を除いた残りの各成分からなる混合物(以下、「ポリオール混合物」と略記することがある。)を調製し、その後(B)ポリイソシアネート成分と混合する方法が挙げられる。
該ポリオール混合物の調製は、(D)発泡剤と(E)触媒とをなるべく接触させないという観点から、上記(A)ポリオール成分に対して、上記(E)触媒を配合し、次いで上記(F)整泡剤、(G)架橋剤などその他の成分を配合し、最後に発泡成分である上記(D)発泡剤を配合することが好適である。
本発明において、ポリオール混合物の液温25℃における粘度としては、2,400mPa・s以下が好ましい。該ポリウレタン発泡原液の攪拌効率を良好とし、発泡が均一且つ十分となって所望のポリウレタン発泡成形体が得られるためである。以上の観点から、ポリオール混合物の液温25℃における粘度は、1,800mPa・s以下が好ましい。
[ポリウレタンフォームの発泡成形]
ポリウレタンフォームを発泡成形する方法としては、金型内に形成されたキャビティ内にポリウレタン発泡原液を注入し、発泡成形する従来公知の方法を採用し得るが、時限圧力解放(TPR;Timed Pressure Release)を併用することが好ましい。
本発明におけるTPRは、金型内の圧力を低下させ、気泡の連通化を生じさせるものである。より具体的には、発泡原液を、金型内に形成されたキャビティ内に供給する工程の後に、ゲルタイムより20〜50秒経過した後に金型内の圧力を、0.15〜0.25MPa低下させる工程を有する。ここでゲルタイムとは、ポリオールとイソシアネートが混合され、増粘が起こってゲル強度が出始める時間をいう。
ポリウレタン発泡原液の各成分の分離を防止する観点から、金型キャビティ内に上記ポリウレタン発泡原液を注入する直前に上述の各成分を混合してポリウレタン発泡原液を調製することが好ましい。この際、上記原液の液温は、通常、好ましくは10〜50℃、より好ましくは20〜40℃、さらに好ましくは25〜35℃である。ここで、各成分の配合順序に特に制限はないが、ポリウレタン発泡原液を調製する前に不必要な粘度の上昇を抑制する観点から、少なくとも前記(A)成分のポリオールと、前記(B)成分のイソシアネートとが、最後に混合されることが好ましい。次いで、上記原液の調製直後にこれをキャビティ内の減圧が可能な金型のキャビティに大気圧下にて注入し、注入し終えた直後に減圧を開始する。その後、金型内にて発泡・硬化させ、脱型し、本発明品とする。型温は、通常、好ましくは40〜80℃、より好ましくは50〜70℃、さらに好ましくは60〜65℃である。
[ウレタンフォームの性状]
本発明のウレタンフォームは、その特性として、車酔いを低減し、座り心地を良くする観点から、応力緩和が11%以下であることが好ましく、10.5%以下であることがより好ましく、一般的には10%未満であると非常に良いと言われる。また、耐久性の観点から、湿熱圧縮残留歪みが11%以下であることが好ましく、10.5%以下であることがより好ましく、一般的には10%未満であると非常に良いと言われる。
また、本発明のウレタンフォームは、ぐらつき感を抑制することができ、車両用のシートパッドとして用いた際に、コーナリング時のシートの傾きを抑えることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
各実施例及び比較例にて製造されたウレタンフォームについて、以下の方法にて評価した。
(1)25%硬度
インストロン型圧縮試験機を用いて、23℃、相対湿度50%の環境にてウレタンフォームを25%圧縮するのに要する荷重(kgf)を測定し、硬度の指標とした。
(2)応力緩和(%)
直径200mmの円形加圧板で、50mm/分の速度でウレタンフォームの初期厚みの75%の距離を圧縮した。その後、荷重を除き、1分間放置した。再び同じ速度にて荷重をかけて、196N(20kgf)の負荷となった時点で加圧板を停止させ、5分間放置後の加重を読み取った。そして、下記式により、応力緩和率を算出した。
応力緩和率(%)=100×[加圧板停止時の加重(196N)−5分間放置後の加重]/加圧板停止時の加重(196N)
値が小さい方が、応力緩和低減性に優れている。
(3)湿熱圧縮残留歪み(%)
JIS K−6400に記載の圧縮残留ひずみの測定方法により、湿熱圧縮永久歪みの測定を実施した。測定に際しては、成形したポリウレタンフォームのコア部を50×50×25mm切り抜き、これを試験片として使用した。該試験片を50%の厚みまで圧縮し、平行平面板に挟み、50℃、相対湿度95%の条件下に、22時間放置した。その後、試験片を取り出し、30分経過後の試験片の厚みを測定し、試験前の試験片の厚みと比較し、歪み率を測定し、この歪み率を湿熱圧縮永久歪みとし、耐久性の指標とした。値が小さい方が、耐久性に優れている。
(4)独立気泡性
脱型後のポリウレタンフォームについて、ローラの間隔が10mmのクラッシュローラ間を通過させる破泡処理を2回行ない、1回目と2回目の荷重(kgf)の差を求め、比較例1におけるその値を基準(100)として、相対値で示した。
(5)フォームの安定性
20℃の室温にて各成分を全て混合し、バケツ内でフリー発泡させ、目視でフォームの安定性を調査し、下記評価基準に従って評価した。
○:ウレタンフォームは安定しており、特に問題が無かった。
△:少々ウレタンフォームが不安定であった。
×:ウレタンフォームが不安定であり、バケツの底へ落ちた。
(6)ぐらつき低減性
図1は、ぐらつき角度を測定するための装置の概略図であって、サンプルのシートパッド1上に、角度計2を取り付けた治具3を乗せ、この治具3に0〜59Nの力を水平方向にかけた際の該治具の傾きを角度計2により測定し、ぐらつき低減性の指標とした。
値が小さいほど、ぐらつき低減性に優れている。
実施例1〜8及び比較例1、2
第1表に示した配合処方に従って、発泡原液を調製した。調製に際しては、(B)ポリイソシアネート成分以外の各成分からなるポリオール混合物を調製し、その後(B)ポリイソシアネート成分を配合することで行った。ポリオール組成物は、まず、(A)ポリオール成分と、(E)触媒を混合し、次いで(F)整泡剤を配合して、最後に(D)発泡剤(水)を混合して調製した。その際、ポリウレタン発泡原液の液温を30℃とした。
次いで、上記原液の調製直後に、これを設定温度60℃のキャビティ内の減圧が可能な金型のキャビティに大気圧下にて注入し、注入し終えた直後に減圧を開始した。その後、金型内にて発泡・硬化させ、ゲルタイムより30秒経過した時に、金型内の圧力を、0.2MPa低下させた。その後、脱型し、シートパッド用ポリウレタンフォームを得た。得られたポリウレタンフォームを上記方法にて評価した。評価結果を第1表に示す。
Figure 0005869936
表1中の注釈は以下の通りに説明される。
1)ポリエーテルポリオール(a−1):EO/PO(モル比)=13/87、数平均分子量7,500、官能基数3
2)ポリエーテルポリオール(a−2−i):PO100%、数平均分子量700、官能基数3
3)ポリエーテルポリオール(a−2−ii):PO100%、数平均分子量1,000、官能基数3
4)ポリエーテルポリオール(a−2−iii):PO100%、数平均分子量2,000、官能基数3
5)ポリエーテルポリオール(a−2−iv):PO100%、数平均分子量400、官能基数3
6)ポリエーテルポリオール(a−3):EO100%、数平均分子量400、官能基数4
7)ポリマーポリオール(a−4):EO/PO(モル比)=15/85、数平均分子量5,000、官能基数3
8)連通化剤(C−1):EO及びPOの開環重合により得られたランダム共重合体であり、EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比が70/30であり、数平均分子量が3,400のポリエーテルポリオール
9)連通化剤(C−2):EO及びPOの開環重合により得られたランダム共重合体であり、EOに由来する繰り返し単位とPOに由来する繰り返し単位のモル比が70/30であり、数平均分子量が7,000のポリエーテルポリオール
10)触媒:トリエチレンジアミンと(2−ジメチルアミノエチル)エーテル(東ソー(株)製、商品名(TEDA−L33、TOYOCAT−ET)
11)シリコーン整泡剤:(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名「SZ1325」)
12)ポリイソシアネート:TDI/MDI(質量比)が80/20、NCO基/(発泡原液中の活性水素基)(モル比)が95/15〜100/0になるように配合する。なお、TDIとしては、「コスモネート(登録商標)T−80」(三井化学(株)製)を、MDIとしては、「MR−200HR」(日本ポリウレタン工業(株)製)を使用した。
表1より、本発明のシートパッド用ポリウレタンフォームは、ぐらつき低減性を高い水準に保ったまま、応力緩和低減性を改善できていることがわかる。また、湿熱圧縮永久歪みも改善されており、耐久性は従来品より一層優れている。さらに、独立気泡性が低く、成形性にも優れると言える。
一方、連通化剤を使用しなかった比較例1及び2では、応力緩和低減性及び耐久性に乏しい。また、独立気泡性も高めであり、成形性に課題が残る。
本発明のポリウレタンフォームは、ぐらつき低減性と応力緩和低減性の両立を高い水準で成し遂げることができ、且つ耐久性に優れているため、シートパッドに適している。特に、コーナリング時にシートパッドがぐらつくことがなく、コーナリング時に遠心加速度がかかった際、体の傾きを抑制することができるため、車両用シートパッドとしても適している。
1 サンプルシートパッド
2 角度計
3 治具

Claims (6)

  1. (A)ポリオール成分、(B)ポリイソシアネート成分及び(C)連通化剤を含有する発泡原液を発泡成形してなるポリウレタンフォームであって、
    前記(A)ポリオール成分として、(a−1)エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの開環重合により得られたブロック共重合体であり、エチレンオキシドに由来する繰り返し単位とプロピレンオキシドに由来する繰り返し単位のモル比が5/95〜25/75であり、数平均分子量が6,000〜8,000のポリエーテルポリオールを、(A)ポリオール成分中に30〜55質量%の割合で含むと共に、(a−2)プロピレンオキシド単独の開環重合により得られ、数平均分子量が350〜2,000のポリエーテルポリオールを、(A)ポリオール成分中に2〜20質量%の割合で含み、
    前記(A)ポリオール成分として、さらに(a−4)ポリエーテルポリオールにアクリロニトリル−スチレン共重合体をグラフト共重合したポリマーポリオールであり、該ポリエーテルポリオールが、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの開環重合により得られ、エチレンオキシドに由来する繰り返し単位とプロピレンオキシドに由来する繰り返し単位のモル比が5/95〜25/75であり、数平均分子量が3,000〜7,000のポリエーテルポリオールを、(A)ポリオール成分中に40〜60質量%の割合で含み、
    且つ(C)連通化剤の配合量が、前記(A)ポリオール成分100質量部に対し、0.3〜2.5質量部であることを特徴とする、シートパッド用ポリウレタンフォーム。
  2. (C)連通化剤が、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの開環重合により得られたランダム共重合体であり、エチレンオキシドに由来する繰り返し単位とプロピレンオキシドに由来する繰り返し単位のモル比が100/0〜60/40であり、数平均分子量が2,000〜8,000のポリエーテルポリオールである、請求項1に記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
  3. (B)ポリイソシアネート成分が、トリレンジイソシアネート及び/又はジフェニルメタンジイソシアネートを含む、請求項1又は2に記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
  4. 発泡原液中に(B)ポリイソシアネート成分を、該ポリイソシアネート成分中のイソシアネート基と、前記発泡原液中の活性水素基とのモル比が80:100〜120:100になるように含む、請求項1〜3のいずれかに記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
  5. (A)ポリオール成分として、さらに(a−3)エチレンオキシド単独の開環重合により得られ、数平均分子量が350〜2,000のポリエーテルポリオール1〜10質量%を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
  6. さらに、(F)整泡剤及び(G)架橋剤から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1〜のいずれかに記載のシートパッド用ポリウレタンフォーム。
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