JP5869930B2 - コンクリート構造物の補強構造及びコンクリート構造物 - Google Patents

コンクリート構造物の補強構造及びコンクリート構造物 Download PDF

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Description

本発明は、土木建築構造物であるコンクリート構造物を補強する補強構造、及び、補強されたコンクリート構造物に関するものである。
近年、既存或いは新設の構造物の補強方法として、特許文献1に記載されるような、構造物の表面に、炭素繊維シートやアラミド繊維シートなどの連続強化繊維シートを貼り付けたり、巻き付けたりする炭素繊維シート接着工法やアラミド繊維シート接着工法などの連続繊維シート接着工法、又は、未硬化のマトリクス樹脂を連続繊維束に含浸させたシートを接着後硬化させる工法、がある。
また、特許文献2には、特に、コンクリート構造物の基部の補強方法を記載している。この方法によれば、本願添付の図13(a)、(b)に示すように、例えば橋脚のようなコンクリート構造物12の基部13において横方向部(基礎構造体)11に対し縦方向部(構造物)12の幅方向に溝14を穿設する。強化繊維シート1を構造物12の表面に沿わせて配置し、その下方端部を溝14内に挿入する。構造物12に沿った強化繊維シート1は、樹脂にて構造物12の表面に接着し、溝内の強化繊維シート1は、溝14内に樹脂を流し込んで、硬化する。
特許文献3には、図14に示すように、連続繊維ロープ10を構造物である橋脚12の外周囲に人力で螺旋状に巻き付け、補強する方法を開示している。
上記特許文献2の補強方法は、構造物基部表面への強化繊維シート1の定着強度が向上し、コンクリート構造物表面に施工した強化繊維シート1の剥離を有効に防ぐことができる。従って、図13(b)に示すように、構造物12に作用する軸力P及びモーメントMにより強化繊維シート1が基礎構造体11から簡単に剥がれることがなく、強化繊維シートによる補強強化を十分に発揮させることができる。
また、特許文献3は、連続繊維ロープ10をコンクリート構造物12に巻き付けることにより、地震時などには連続繊維ロープが補強鉄筋として機能し、耐震性などの強度を向上させることができるとしている。
しかしながら、本発明者らは多くの研究実験を行った結果、図12に示すように、特許文献1、2、3などに記載される従来技術は、無補強に比べると曲げ耐力、或いは、靭性が向上していることが分かるが、構造物の耐震補強を更に有効なものとするためには、特許文献1、2、3などに記載される従来技術に比し、更なる曲げ耐力及び靭性、特に靭性の増大が必要であることが分かった。
そこで、本発明者らは、非特許文献1に記載するように、アラミドベルトと接続金具から成る補強具を使用した補強方法を提案した。
即ち、本願添付の図15〜図17に示すように、補強具31(31a〜31e)を構成する樹脂含浸していない第1のアラミドベルト41の上端41aは、樹脂アンカーにより躯体のコンクリート構造物12に固定した鋼板20に固着することで取付け、第2のアラミドベルト42の下端42aはフーチング11の柱基部周辺にウォータージェットで削溝した深さ200mm程度の溝14に埋め込んでエポキシ樹脂R14を用いて定着する。第1のアラミドベルト41の下端41bと、第2のアラミドベルト42の上端42bは鋼製の接続金具40を用いて接続金具40の定着部に接続されている。このようにして構成された補強構造100は、コンクリート構造物12に曲げが生じ、アラミドベルト41、42に荷重がかかった場合は、この接続金具40の塑性変形部を塑性変形させることにより補強構造体の変形性能を大きくすることで、曲げ耐力の向上をより大きくしている。また、靭性補強として、コンクリート構造物12に25mm間隔でアラミドロープを巻き付けることも行っている。
特開平3−224901号公報 特開平8−333715号公報 特開2007−327208号公報
コンクリート工学年次論文集第33巻(2011)CD−ROM(発行日:平成23年(2011年)6月15日(公益社団法人日本コンクリート工学会)「論文:連続繊維による基部曲げ補強を施したRC橋脚の交番載荷実験」
しかしながら、非特許文献1に記載する補強方法においては、上述のように、第2のアラミドベルト下端42aはフーチング11の柱基部周辺13に削溝した深さ200mm程度の溝14に埋め込んでエポキシ樹脂R14を用いて定着することによって定着されているが、フーチング11の柱基部周辺13にウォータージェットで深さ200mm程度の溝14を削溝するには、極めて大型の装置を必要として、その作業性に問題がある。また、この深い溝14内に樹脂未含浸のアラミドベルト42の下端42aを埋め込み、更にエポキシ樹脂R14を充填して、アラミドベルト42を定着することは、極めて困難な作業を必要とする。
本発明の目的は、曲げ耐力及び靭性の増大を図ることができ、コンクリート構造物の耐震補強を向上させることができると共に、作業性の向上を図ることのできるコンクリート構造物の補強構造、及び、補強されたコンクリート構造物を提供することである。
上記目的は本発明に係るコンクリート構造物の補強構造、及び、補強されたコンクリート構造物にて達成される。要約すれば、本発明によれば、被取付構造体に対して垂直に構築されたコンクリート構造物の前記被取付構造体に対する取付部領域を補強するコンクリート構造物の補強構造において、
(a)前記被取付構造体から垂直方向に前記コンクリート構造物に沿って所定の距離とされる前記コンクリート構造物の補強領域に、前記コンクリート構造物に沿って配置された少なくとも一つの補強具を有している補強手段を設置し、
(b)前記補強手段の前記補強具は、
細長形状の連続繊維体とされる補強部材であって、その一端が前記コンクリート構造物の補強領域の前記被取付構造体とは反対側の端部に一体的に固定された補強部材と、
前記補強部材の前記一端とは反対側の他端が接続された接続部材と、
一端に設けた連結部が前記接続部材に接続され、他端に設けた固定部が前記被取付構造体に固定される固定部材であって、前記連結部と前記固定部の間に塑性変形部を有した塑性変形可能な前記固定部材と、
を有し、
(c)前記固定部材の前記塑性変形部は、前記コンクリート構造物に曲げ荷重が負荷された時、前記補強部材より先に降伏し、前記塑性変形部の伸びにより前記コンクリート構造物の靭性を向上させる、ことを特徴とするコンクリート構造物の補強構造が提供される。
本発明の一実施態様によれば、前記補強部材は、前記コンクリート構造物と前記接続部材との間に所定の引張力を導入して緊張して取り付けられる。
本発明の他の実施態様によれば、前記塑性変形部は、引張弾性率が50〜250GPa、引張強度が50〜2500MPa、伸びが3〜45%とされる。
本発明の他の実施態様によれば、前記塑性変形部は、鋼製又はアルミ合金製とされる。
本発明の他の実施態様によれば、前記連続繊維体とされる補強部材の補強繊維は、引張弾性率が50〜800GPa、引張強度が2.5〜6.0GPa、伸びが0.5〜5%とされる。
本発明の他の実施態様によれば、前記連続繊維体とされる補強部材の補強繊維は、アラミド繊維、PBO繊維、超高強力ポリエチレン繊維、パラ型アラミド繊維、又は炭素繊維である。
本発明の他の態様によれば、被取付構造体に対して垂直に構築されたコンクリート構造物であって、上記いずれかの補強構造を有することを特徴とするコンクリート構造物が提供される。
本発明によれば、曲げ耐力及び靭性の増大を図ることができ、コンクリート構造物の耐震補強を向上させることができる。また、補強工事の作業性を大幅に向上させることができる。
本発明に係るコンクリート構造物の補強構造の一実施例を説明する図であり、図1(a)は正面図であり、図1(b)は図1(a)の線a−aに取った断面図である。 補強具を補強領域に設置する一実施態様を説明する拡大断面図である。 図2-2(a)は補強部材の側面図であり、図2-2(b)は、図2-1と同様の補強具を補強領域に設置する他の実施態様を説明する拡大断面図である。 図3(a)、(b)は、それぞれ、接続部材の側面図及び正面図であり、図3(c)は、補強部材を説明する図である。 本発明の補強方法の一実施例を説明するための施工フローである。 本発明に係るコンクリート構造物の補強構造の他の実施例を説明する断面図である。 本発明に係るコンクリート構造物の補強構造の他の実施例を説明する断面図である。 本発明の補強方法に使用することのできる繊維シートの一実施例を示す図である。 図7の繊維シートに使用される繊維強化プラスチック線材の断面図である。 本発明の補強方法の他の実施例を説明するための施工フローである。 本発明に係るコンクリート構造物の補強構造の他の実施例を説明する断面図である。 本発明に係るコンクリート構造物の補強構造の他の実施例を説明する図であり、図11(a)は正面図であり、図11(b)は図11(a)の線a−aに取った断面図である。 本発明の補強方法により達成される補強効果を説明するための図である。 従来の構造物補強方法を説明する図である。 従来の構造物補強方法を説明する図である。 従来のコンクリート構造物の補強構造を説明する図であり、図15(a)は正面図であり、図15(b)は図15(a)の線a−aに取った断面図である。 従来の補強構造における補強具を説明する拡大断面図である。 従来の接続金具を説明する図であり、図17(a)、(b)は、それぞれ、接続金具の側面図及び正面図である。
以下、本発明に係るコンクリート構造物の補強構造、及び、補強されたコンクリート構造物を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1(a)、(b)に、本発明に従ってコンクリート構造物基部13を補強手段30にて補強した補強構造100と、この補強構造100により補強されたコンクリート構造物12の一例を示す。本実施例にて、コンクリート構造物12は、被取付構造体としての基礎構造体(フーチング部)11に対して垂直方向に延在して構築されたコンクリート構造物である橋脚とされる。橋脚12は、本実施例では、長手方向が上下方向とされ、長手方向に直交する横断面が矩形断面を有した構造とされる。
従って、本実施例にて、コンクリート構造物である橋脚12には、橋脚の少なくとも一面、好ましくは四面全てに、本発明に従った補強構造100が設けられる。図1に示す本実施例の橋脚12には、図面を簡単にし、且つ、本発明の説明をより分かり易くするために、一つの面に補強構造100が設けられた態様を示している。
図1(a)、(b)を参照すると理解されるように、本発明は、被取付構造体としての基礎構造体11に対する取付部を構成する橋脚12の下方端部(基部)13の補強領域(即ち、基礎構造体11から垂直方向(上方)に沿って所定の距離(L1)とされるコンクリート構造物基部補強領域12A)に設けられる補強構造100に特徴を有する。
補強領域12Aは、コンクリート構造物12の被取付構造体である基礎構造体11に連接した取付部領域とされ、道路橋示方書にて規定される塑性ヒンジ長(Lp)、或いは、それ以上の領域とされる。
つまり、本実施例では、図1(a)に示す橋脚12の正面図にて、橋脚12の正面幅をD1とし、図1(b)に示す橋脚12の断面図における橋脚12の奥行き幅をD2としたとき、塑性ヒンジ長(Lp)は、
0.1D2≦Lp≦0.5D2
とされる。従って、本発明によれば、補強領域12Aは、橋脚12の長手方向(即ち、本実施例にて上下方向)に沿って、長さ(L1)が、L1≧Lp、とされる。当然、L1≦L0(橋脚の全長)である。
補強領域12Aは、橋脚12の長さ方向(垂直方向)に沿って設置された補強手段30にて補強される。
補強手段30は、詳しくは後述するが、橋脚12の長さ方向に沿って設置され、そして、互いに橋脚12の長さ方向に直交する幅方向に所定の間隔Sにて並設された、少なくとも1つの、本実施例では5つの補強具31(31a〜31e)にて構成される。補強具31の数は、コンクリート構造物12の大きさ、所望される補強の程度などによって適宜選択され、通常、3〜7個とされる。勿論、補強手段30は、橋脚12の略幅方向全域に延在した一つの補強具31にて構成することも可能であり、従って、少なくとも一つの補強具31にて構成される。
補強具31は、接続部材40と、接続部材40に接続された細長形状の連続繊維体から成る補強部材41と、接続部材40に接続され基礎構造体11に固定される固定部材50とにて構成される。
補強具31は、橋脚12の長さ方向に設置され、互いに橋脚12の幅方向に所定の間隔S(図1(a)参照)にて、互いに干渉しないようにして並設される。
接続部材40は、通常、金属、例えば鋼材又はアルミ合金材にて作製された接続金具とされるが、これに限定されるものではない。図3(a)、(b)を参照すると、接続部材40は、補強部材41を固定する定着部40Aと、固定部材50を取付ける取付部40Bとを有している。具体的構造については後述する。
図1〜図3にて、補強部材41は、一端(上方端)41aが、補強領域12Aの上端部において、定着具20により橋脚12に固定され、他端(下方端)41bは、接続金具40の連続繊維定着部40Aに固定される。
また、補強部材41は、図3(c)に示すように、所定の幅W41(及び厚さT41)とされる細長形状の扁平な(即ち、テープ状或いはベルト状の)連続繊維体とされる。補強部材41を形成する連続繊維体は、連続した高強度、高靭性の補強繊維f、例えば、アラミド繊維を一方向に引き揃えるか、或いは、二軸以上にて織成したアラミド繊維シートにて作製される。補強部材41の幅W41としては、W41=10mm〜D1とされる。幅W41が10mm未満では、作業性又は補強効果が低いといった問題がある。また、T41は、0.1〜10mmとされる。所定厚さのアラミド繊維シート41を複数枚重ねて使用してもよい。或いは、所定厚さの長尺の一枚のアラミド繊維シート41を二つ折りに折り畳んで二枚重ねで使用することもできる。詳しくは後述する。
また、補強部材41は、前記テープ状或いはベルト状とした場合と同様の強度を有するように補強繊維を多数本所定の径に束ねたロープ状とした連続繊維体とすることもできる。
高強度、高靭性の補強繊維にて作製される連続繊維体である補強部材41に要求される補強繊維の物性としては、具体的には、引張弾性率が50〜800GPa、引張強度が2.5〜6.0GPa、伸びが0.5〜5%とされる。例えば、引張弾性率が100〜150GPa、引張強度が2.5〜5.0GPa、伸びが2.1〜3.0%とされるアラミド繊維を使用して作製されたベルトを好適に使用することができる。その他に、PBO繊維(ザイロン)、超高強力ポリエチレン繊維(ダイニーマ)、パラ型アラミド繊維(テクノーラ)、炭素繊維等にて作製されたベルトなども使用し得る。上記範囲の物性を有した補強繊維を使用することによって、コンクリート構造物に対し有効な耐震補強が可能となった。
接続部材40及び固定部材50の一具体例が、図3(a)、(b)に示される。
固定部材50は、図3(a)、(b)に示すように、金属、例えば鋼材又はアルミ合金材にて作製されたロッド状部材(即ち、固定金具)とされ、一端部の上方部材51は、接続部材40の取付部40Bに取付けるための連結部50Aとされ、他端部の下方部材52は、基礎構造体11に固定されるアンカー部(固定部)50Bとされる。また、固定金具50の、連結部50Aと固定部50Bとの間の中間部材53は、塑性変形部50Cとされる。
接続部材40は、図3(a)、(b)に示すように、互いに平行に橋脚の長手方向に沿って配置された二つの側板32と、各側板32に直交して配置され二つの側板32、32を連結する固定ロッド部材34、35、36と、にて構成され、本実施例にて各部材は鋼製又はアルミ合金製とされ、一体に組立てられる。固定ロッド部材34、35は、連続繊維定着部40Aを構成し、固定ロッド部材36は、固定金具連結部50A(即ち、上方部材51)を接続する取付部40Bを構成する。
固定金具50は、上端連結部50Aが、本実施例ではねじ軸とされ、接続部材、即ち、接続金具40の固定ロッド36に形成された貫通穴36aを貫通して装着され、ナット37a、37bを使用して固定ロッド36に着脱自在に取り付けられる。また、固定金具50を基礎構造体11に固定する固定部50Bを構成する下方部材52は、アンカー部材とされる。ねじ軸とされる連結部50Aを構成する上方部材51と、アンカー部材とされる下方部材52との間に塑性変形部50Cを構成する塑性変形部材53が一体に接続されている。
固定金具50の塑性変形部50C、即ち、塑性変形部材53は、橋脚12に曲げ荷重が負荷された時、補強部材41より先に降伏し、塑性変形部50Cの伸びにより橋脚の靭性を向上させる働きをなす。従って、少なくとも塑性変形部50Cは、金属、例えば、鋼材又はアルミ合金材にて作製される。本実施例では、固定金具50全体が鋼材にて一体に作製されている。
従って、塑性変形部50Cの物性としては、引張弾性率が50〜250GPa、引張強度が50〜2500MPa、伸びが3〜45%とされることが必要である。斯かる特性を満足させるためには、塑性変形部50Cは、鋼材(ステンレス鋼をも含む)又はアルミ合金材(純アルミの1000系以外の2000〜7000系等のアルミ合金)が好適に使用され、例えば、引張弾性率が180〜250GPa、引張強度が200〜850MPa、伸びが10〜40%とされる鋼材(SS400、S45C等)にて作製される。
また、図1(b)、図2-1を参照すると理解されるように、固定金具50の下方に形成された樹脂アンカーなどとされる下方部材52は、橋脚の基礎構造体11にドリルなどで穿設したアンカー穴15に挿入され、樹脂にて固定される。この時、アンカー穴15は、その中心位置が橋脚12の被補強面12aから距離E15が、例えば、0〜D2mm、通常10cm程度となるように離間して穿設される。これにより、固定金具50を基礎構造体11に取付ける作業が容易となる。尚、アンカー穴15の直径d15、深さ(L15)などは、使用するアンカー52の大きさによって適宜決定される。
上記にて理解されるように、本発明によれば、図15〜図17を参照して説明した補強方法を実施するに必要な深い溝14を形成するためのウォータージェットのような大型の重機を必要とせず、単に、ドリルにてアンカー穴を形成すればよく、作業性が著しく向上する。
図1(a)、(b)及び図3(a)、(b)にて、固定金具50の塑性変形部50Cを構成する塑性変形部材53の長さ(L53)は、橋脚などとされる被補強物の保有変形量、使用鋼材等の伸び(橋脚)、などによって決定される。また、塑性変形部材53の直径(d53)は、被補強物の保有水平耐力によって決定される。
また、接続金具40の寸法等は、使用する固定金具50及び補強部材41の寸法等によって適宜決定される。
塑性変形部材53に一体に形成されたアンカー部材52は、塑性変形部材53の耐力を超える程度の埋め込み長さ及び径を有するものとされる。
尚、塑性変形部材53は、本実施例ではその長手方向に直交する横断面が円形断面とされるが、これに限定されるものではなく、多角形断面、楕円形断面、長円形断面、など種々の形状とし得る。
(補強方法)
図4に、本発明に係る補強構造100をコンクリート構造物12に実施する施工フローを示す。図4、及び、図1、図2-1、図2-2を参照して、本発明に係る補強構造100によるコンクリート構造物12の補強方法の一実施例について説明する。
(第1工程:下地処理及びアンカーの設置)
先ず、図4(a)、図1に示すように、本実施例では橋脚とされるコンクリート構造物12の少なくとも、定着具20が取り付けられる領域(幅w21、長さh21)に対して、コンクリート構造物表面12aが適度な粗度を持つ面となるように下地処理をする。つまり、構造物12の躯体表層をディスクサンダーでダイヤモンドカップを用いて除去、研磨し、付着した研磨分をエアブローなどで除去する。勿論、ディスクサンダーの代わりに、サンドブラスト、スチールショットブラスト、ウォータージェットなどを使用することも可能である。
その後、図面に則り、墨出しを行い、所定の位置にアンカー22を設置するためのアンカー穴の穿孔を行う。穿孔後はブラシ及びブロワーで清掃を行う。
アンカー穴に固定材であるケミカルアンカーを充填し、その上から全ネジボルトでアンカーを打ちこみ、規定深さになるまで、ハンマードリルで打撃を与える。硬化するまで養生する。
基礎構造体11には、固定金具50のアンカー固定部50B(アンカー部材52)が固定される。
つまり、本実施例では、基礎構造体11の所定位置にアンカー穴15を穿孔し、穿孔後はブラシ及びブロワーで清掃を行い、アンカー穴に固定材であるケミカルアンカーを充填する。次いで、その上から全ネジボルトでアンカー50を打ちこみ、規定深さになるまで、ハンマードリルで打撃を与え、固定する。
このように、本実施例によれば、従来と異なり、深い削溝を形成する必要がなく、作業性が著しく向上する。
(第2工程:アラミドベルト上部定着と定着鋼板の設置)
図4(b)、及び、図1、図2-1に示すように、所定の長さにカットされた一枚の、或いは、所定枚数を重ね合わせた補強部材41としてのアラミドベルトの上端部41aを、定着鋼板21の片面に、例えばエポキシ樹脂接着剤とされる接着剤を塗布して巻回し、定着鋼板21を躯体アンカー22に取り付ける。その後、ナット22aを締め付け、コンクリート構造物表面12aに密着させる。これにより、アラミドベルト41の上端41aがコンクリート構造物12の表面12aに一体的に取り付けられる。
その後、補強部材41の他端の自由端部41bを、固定金具50に取り付けられた接続金具40に接続し、仮締めを行う。
つまり、補強部材41は、その下方自由端部41bを接続金具40の上方の2本の固定ロッド34、35の外周囲を下方より上方へと回し、次いで、2本の固定ロッド34、35を上方ロッド35から下方へとS字状に巻回して、下方ロッド34の外周囲を巻回した後、上方へと引き出す。
次いで、上記補強部材41の自由端41bをベルト締機(オーエッチ株式会社製「RAC−3」(商品名))などを用いて、上方へと引っ張ることにより、補強部材41に引張力を導入し、所定張力にて緊張させ、仮締めを行う。
このとき、別法によると、図2-2(a)に示すように、例えば所定長さにカットされた一枚の補強部材41としてのアラミドベルトを二つ折りにする。図2-2(b)に示すように、この二つ折りに折り曲げられたループ状をなす上端部(一端)41aの内側に定着鋼板21を内包するようにして、定着鋼板21の両面に、例えばエポキシ樹脂接着剤とされる接着剤を塗布して巻回し、定着鋼板21を躯体アンカー22に取り付ける。その後、ナット22aを締め付け、コンクリート構造物表面12aに密着させる。これにより、アラミドベルト41の上端41aがコンクリート構造物12の表面12aに一体的に取り付けられる。
その後、2枚重ねされたアラミドベルト41の他端の自由端部41bを、固定金具50に取り付けられた接続金具40に接続し、仮締めを行う。
つまり、2枚重ねされたアラミドベルト41の下方自由端部41bを接続金具40の上方の2本の固定ロッド34、35の外周囲を下方より上方へと回し、次いで、2本の固定ロッド34、35を上方ロッド35から下方へとS字状に巻回して、下方ロッド34の外周囲を巻回した後、上方へと引き出す。
その後は、上述と同様に、アラミドベルト41の自由端41bをベルト締機(オーエッチ株式会社製「RAC−3」(商品名))などを用いて、上方へと引っ張ることにより、補強部材41に引張力を導入し、所定張力にて緊張させ、仮締めを行う。
上記いずれの方法によっても、上記補強部材41に導入される仮締めの引張力としては、通常、1本当たり1kg〜50kgとされる。
(第3工程:養生)
次いで、図4(c)に示すように、補強部材41と定着鋼板21の接着剤樹脂、及び、アンカー部材52のアンカー穴15内の接着剤樹脂が完全に硬化するまで養生する。
その後、上記補強部材41の自由端41bをベルト締機(オーエッチ株式会社製「RAC−3」(商品名))などを用いて、上方へと引っ張ることにより、補強部材41に引張力を導入し、所定張力にて緊張させ、本締めを行う。
本発明者らの実験研究の結果、上記補強部材41に導入される引張力としては、通常、1本当たり10kg〜1000kgとされる。つまり、引張力が10kg未満では、初期剛性が上がり難いといった問題がある。また、上記補強部材41に1000kgを超える程のプレストレスの必要はない。勿論、必要に応じて補強部材41の引張力は、補強部材に緩みがない程度とし、引張力を略ゼロとしても良い。
本実施例1の変更実施例として以下の工程(図4(d))を追加して実施することができる。
(第4工程:アラミドロープ巻き付け)
つまり、図5(変更実施例1)に示すように、必要に応じて、図14を参照して説明した特許文献3に記載するように、連続繊維ロープ10を構造物12である橋脚の外周囲に上端より下方端へと、また、下方端から上方端へと、人力で螺旋状に巻き付け、連続繊維ロープ10の自由両端部を結び付ける。この時、連続繊維ロープ10は、補強構造100の領域においては定着鋼板20部分を除いて、補強構造100とコンクリート構造物12との隙間を利用して、補強構造100の内側にてコンクリート構造物12に直接巻き付ける。連続繊維ロープ10の螺旋状巻き付けのピッチは、12.5〜100mmの間隔とすることができ、本実施例では、25mmとした。必要に応じて、連続繊維ロープ10を巻付けた橋脚12を現場打ちコンクリートにより被覆することもできる。
連続繊維ロープ10としては、特許文献3に記載するように、有機繊維である、例えば、アラミド繊維、ビニロン繊維などの連続繊維を束ねた芯材の表面のみをウレタン樹脂で被覆したものが用いられる。撚り線や組紐構造をなし、好ましくは、撚り線構造の連続繊維ロープとされる。
具体的には、連続繊維ロープ10は、ロープを構成する補強繊維の物性としては、例えば、引張弾性率が8〜150GPa、引張強度が500〜3500MPa、伸びが1.5〜8%とされる。
本発明の補強方法によれば、アラミドベルト41による曲げ耐力の向上を図ると共に、固定部材50の靭性により橋脚12の靭性も又向上させることができる。
このように、本発明に従ったコンクリート構造物基部の補強構造によれば、コンクリート構造物である橋脚などを有効に耐震補強できる。
実施例2
図6(a)、(b)に、実施例1で説明した本発明の補強構造100により補強されたコンクリート構造物12の他の例を示す。
ただ、本実施例では、実施例1で説明したと同様の構造とされる補強構造100にて補強されたコンクリート構造物基部補強領域(以後、「第1の補強領域」と呼ぶ。)12A(長さL1)の上方に、連続した強化繊維を含むシート状の強化繊維含有材料、即ち、繊維シート1が、橋脚12の上端部へと橋脚12の長さ方向に沿って所定長さ(L2)にわたって配置され、樹脂により橋脚表面12aに接着される。この繊維シート1により補強される領域を「第2の補強領域」12Bという。第2の補強領域12Bは、第1の補強領域12Aに連接した領域とされ、限定されるものではないが、橋脚12の長手方向に沿って、橋脚の残余の長さ(L2=L0−L1)の領域とされる。勿論、繊維シート1は、コンクリート構造物の全面、即ち、長さL0の全面に渡って貼付することもできる。
本実施例では、第2の補強領域12Bに貼付される繊維シート1の下端部1aは、第1の補強領域12Aにおける上記定着具20により橋脚12に固定される。定着具20は実施例1にて説明した通りの構成とされる。従って、定着具20についての説明は実施例1の説明を援用し、ここでの再度の説明は省略する。
上述のように、第2の補強領域12Bに連接した橋脚12の第1の補強領域(即ち、コンクリート構造物基部補強領域)12Aは、本発明の特徴をなす構造とされ、実施例1で説明したように、橋脚12の長さ方向に設置された補強手段30にて補強される。
補強手段30は、詳しくは実施例1で説明した通りであり、補強手段30についての説明は実施例1の説明を援用し、ここでの再度の説明は省略する。
次に、本実施例で使用される上記繊維シート1について説明する。
(繊維シート)
本発明においては種々の形態の繊維シート1を使用することができる。本実施例にて好適に使用し得る繊維シート1の一実施例について説明するが、本発明で使用する繊維シート1の形態は、以下に説明するものに限定されるものではない。
図7及び図8(a)、(b)に、本発明にて使用することのできる繊維シート1の一実施例を示す。繊維シート1は、マトリクス樹脂Rが含浸され硬化された細径の連続した繊維強化プラスチック線材2を複数本、長手方向にスダレ状に引き揃え、各線材2を互いに線材固定材3にて固定した繊維シート(ストランドシート)1とされる。
繊維強化プラスチック線材2は、直径(d)が0.5〜3mmの略円形断面形状(図8(a))であるか、又は、幅(w)が1〜10mm、厚み(t)が0.1〜2mmとされる略矩形断面形状(図8(b))とし得る。勿論、必要に応じて、その他の種々の断面形状とすることができる。
上述のように、一方向に引き揃えスダレ状とされた繊維シート1において、各線材2は、互いに空隙(g)=0.05〜3.0mmだけ近接離間して、線材固定材3にて固定される。また、このようにして形成された繊維シート1の長さ(L)及び幅(W)は、補強される構造物の寸法、形状に応じて適宜決定されるが、取扱い上の問題から、一般に、全幅(W)は、100〜1000mmとされる。又、長さ(L)は、1〜5m程度の短冊状のもの、或いは、100m以上のものを製造し得るが、使用時においては、適宜切断して使用される。
また、繊維シート1の長さ(L)を1〜5m程度として、幅(W)をこれより長く1〜10m程度として製造することも可能である。
繊維シート1においても、強化繊維fとしては、炭素繊維、ガラス繊維、バサルト繊維;ボロン繊維、チタン繊維、スチール繊維などの金属繊維;更には、アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール)、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエステルなどの有機繊維;が単独で、又は、複数種混入してハイブリッドにて使用することができる。また、繊維強化プラスチック線材2に含浸されるマトリクス樹脂Rは、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を使用することができ、熱硬化性樹脂としては、常温硬化型或は熱硬化型のエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、MMA樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、又はフェノール樹脂などが好適に使用され、又、熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ビニロンなどが好適に使用可能である。又、樹脂含浸量は、30〜70重量%、好ましくは、40〜60重量%とされる。
又、各線材2を線材固定材3にて固定する方法としては、図7に示すように、例えば、線材固定材3として横糸を使用し、一方向にスダレ状に配列された複数本の線材2から成るシート形態とされる線材、即ち、連続した線材シートを、線材に対して直交して一定の間隔(P)にて打ち込み、編み付ける方法を採用し得る。横糸3の打ち込み間隔(P)は、特に制限されないが、作製された繊維シート1の取り扱い性を考慮して、通常10〜100mm間隔の範囲で選定される。
このとき、横糸3は、例えば直径2〜50μmのガラス繊維或いは有機繊維を複数本束ねた糸条とされる。又、有機繊維としては、ナイロン、ビニロンなどが好適に使用される。
(補強方法)
図9に、本実施例に係る補強構造100をコンクリート構造物12に実施する施工フローを示す。図9、図6を参照して、本実施例に係る補強構造100によるコンクリート構造物12の補強方法の一例について説明する。
(第1工程:下地処理及びアンカーの設置)
先ず、図9(a)、図6に示すように、本実施例では橋脚とされるコンクリート構造物12の少なくとも、定着具20の取付け領域(幅w21、長さh21)及び第2の補強領域12Bにおいて被補強面(即ち、被接着面)12aを適度な粗度を持つ面となるように下地処理をする。つまり、コンクリート構造物12の躯体表層をディスクサンダーでダイヤモンドカップを用いて除去、研磨し、付着した研磨分をエアブローなどで除去する。勿論、ディスクサンダーの代わりに、サンドブラスト、スチールショットブラスト、ウォータージェットなどを使用することも可能である。
その後、図面に則り、墨出しを行い、所定の位置にアンカー22を設置するためのアンカー穴の穿孔を行う。穿孔後はブラシ及びブロワーで清掃を行う。
アンカー穴に固定材であるケミカルアンカーを充填し、その上から全ネジボルトでアンカーを打ちこみ、規定深さになるまで、ハンマードリルで打撃を与える。硬化するまで養生する。
基礎構造体11には、固定金具50のアンカー固定部50B(アンカー部材52)が固定される。
つまり、実施例1で説明したと同様に、基礎構造体11の所定位置にアンカー穴15を穿孔し、穿孔後はブラシ及びブロワーで清掃を行い、アンカー穴に固定材であるケミカルアンカーを充填する。次いで、その上から全ネジボルトでアンカー50を打ちこみ、規定深さになるまで、ハンマードリルで打撃を与え、固定する。
(第2工程:プライマー塗布)
下地処理した被接着面12aに、例えばウレタン樹脂プライマーを塗布し、指触乾燥まで養生する(図9(b))。プライマーとしては、ウレタン系樹脂に限ることなくエポキシ系樹脂、MMA系樹脂など被補強構造物12の材質に合わせて適宜選定される。
(第3工程:パテ塗布)
下地処理した被接着面12aに、例えばウレタン樹脂パテ剤を所要の厚さ(T)にて塗布し、左官ゴテなどで平坦に仕上げ、乾燥(硬化)する(図9(c))。塗布厚さ(T)は、被接着面12aの表面の凹凸、繊維シート1の厚さに応じて適宜設定されるが、一般にT=0.2〜10mm程度とされる。パテ剤としては、ウレタン樹脂系に限ることなく、被補強構造物100の材質に合わせて適宜選定される。
(第4工程:ストランドシート貼付け)
図9(d)に示すように、樹脂パテ剤が硬化すると、この硬化したパテ剤層の上に含浸接着剤をコテ、ヘラ等で均一に塗布する(下塗り)。また、不陸修正の不十分な箇所が残っている場合には、その部分に多めに塗布する。
次いで、この接着剤が塗布された面(第2の補強領域12B及び本実施例では定着具20の設置領域)に、繊維シート1、例えばストランドシート1を押し付けて補強対象コンクリート構造物12の被接着面12aに貼り付ける。
繊維シート1の上からエアーを逃すように脱泡ローラ等で数回しごき、繊維シート1を樹脂塗布面に完全に付着させる。次に、脱泡ローラ等を用いて繊維シート表面を繊維方向に沿ってしごき、樹脂を含浸させエアーを除去する。
更に、コテ、ヘラ等を用いて、樹脂を塗布する(上塗り)。上述の下塗りと同様に、脱泡ローラ等で繊維シート表面を繊維方向に沿ってしごき、樹脂を含浸させ、補充する。
尚、接着剤は、パテ剤の上に塗布するものとして説明したが、勿論、繊維シート1に塗布することもでき、また、パテ剤の表面及び繊維シート1接着面の両面上に塗布しても良い。
また、必要補強量が多い場合には、構造物表面に複数層の繊維シート1を接着することが可能である。
(第5工程:アラミドベルト上部定着と定着鋼板の設置)
図3(c)、図6、図2-1に示すように、所定の長さにカットされた補強部材41としてのアラミドベルトの上端部41aを、定着鋼板21の片面に、例えばエポキシ樹脂接着剤とされる接着剤を塗布して巻回し、定着鋼板21を躯体アンカー22に取り付ける。その後、ナット22aを締め付け、コンクリート構造物表面12aに密着させる。これにより、アラミドベルト41の上端41aがコンクリート構造物12の表面12aに一体的に取り付けられる。勿論、図2-2(a)、(b)に示す態様にてアラミドベルト41の上端41aを定着鋼板21を利用してコンクリート構造物b12の表面12aに一体に取付けることもできる。
その後、補強部材41の自由端部41bを、固定金具50に取り付けられた接続金具40に接続し、仮締めを行う。
つまり、補強部材41は、その下方自由端部41bを接続金具40の上方の2本の固定ロッド34、35の外周囲を下方より上方へと回し、次いで、2本の固定ロッド34、35を上方ロッド35から下方へとS字状に巻回して、下方ロッド34の外周囲を巻回した後、上方へと引き出す。
次いで、上記補強部材41の自由端41bをベルト締機(オーエッチ株式会社製「RAC−3」(商品名))などを用いて、上方へと引っ張ることにより、補強部材41に引張力を導入し、所定張力にて緊張させ、仮締めを行う。
上記補強部材41に導入される仮締めの引張力としては、通常、1本当たり1kg〜50kgとされる。
(第6工程:養生)
次いで、図9(f)に示すように、補強部材41と定着鋼板21の接着剤樹脂、及び、アンカー部材52のアンカー穴15内の接着剤樹脂が完全に硬化するまで養生する。
その後、上記補強部材41の自由端41bをベルト締機(オーエッチ株式会社製「RAC−3」(商品名))などを用いて、上方へと引っ張ることにより、補強部材41に引張力を導入し、所定張力にて緊張させ、本締めを行う。
本発明者らの実験研究の結果、上記補強部材41に導入される引張力としては、通常、1本当たり10kg〜1000kgとされる。つまり、引張力が10kg未満では、初期剛性が上がり難いといった問題がある。また、上記補強部材41に1000kgを超える程のプレストレスの必要はない。勿論、必要に応じて補強部材41の引張力は、補強部材に緩みがない程度とし、引張力を略ゼロとしても良い。
次いで、実施例1(変更実施例1)で説明したと同じように、本実施例2においても、図10に示すように、変更実施例として以下の工程を実施することができる。
(第7工程:アラミドロープ巻き付け)
つまり、図9(g)及び図10(変更実施例2)に示すように、必要に応じて、図14を参照して説明した特許文献3に記載するように、連続繊維ロープ10を構造物12である橋脚の外周囲に上端より下方端へと、また、下方端から上方端へと、人力で螺旋状に巻き付け、連続繊維ロープ10の自由両端部を結び付ける。
連続繊維ロープ10の螺旋状巻き付けのピッチは、12.5〜100mmの間隔とすることができ、本変更実施例では、25mmとした。必要に応じて、連続繊維ロープ10を巻付けた橋脚12を現場打ちコンクリートにより被覆することもできる。連続繊維ロープ10は、実施例1で使用したものと同様とされる。
本発明の補強方法によれば、アラミドベルト41による曲げ耐力の向上を図ると共に、固定部材50の靭性により橋脚12の靭性も又向上させることができる。
上記変更実施例2によれば、アラミドロープ10を巻付けたことにより、実施例2の場合より更に靭性が向上する。
このように、本発明に従ったコンクリート構造物の補強構造によれば、コンクリート構造物である橋脚などを有効に耐震補強できる。
次に、本発明に係る補強構造100の作用効果を実証するために行った実験例について説明する。
実験例
本実験例では、図1、図2-2に示す実施例1の補強構造100であって、更に、橋脚供試体外周に繊維シート1を貼付し、更に、連続繊維ロープ10を巻付けた構成(図10に示す変更実施例2)に対して実験を行った。実験に供した橋脚供試体、及び、その他の材料、部材等は次の通りであった。
・橋脚供試体
図1に示すように、実験に使用した橋脚供試体12は、被取付構造体としての基礎構造体(フーチング部)11に一体に垂直に構築した。橋脚供試体12は、一辺の長さ(即ち、幅D1=D2)が600mmの矩形状の横断面を有し、フーチング部11からの高さ(L0)が1800mmであった。補強領域12Aの長さ(L1)は、825mmであった。
橋脚供試体12の下端基部13のフーチング部11には、ドリルにて、固定金具50の下方部材52を挿入固定するためのアンカー穴15を形成した。
アンカー穴15は、その中心位置が橋脚12の被補強面12aから距離E15が、略10cm程度となるように離間して穿設した。また、アンカー穴15の直径d15、深さ(L15)は、d15=20mm、L15=200mmであった。
・定着鋼板
定着具20の定着鋼板21は、厚さ(t21)が12mmの矩形状の鋼板(SS400)とされ、幅(w21)が500mmとされ、長さ(h21)が200mmとされた。アンカー22としては、アンカーボルト(M16ハイテンボルト、長さ210mm))を使用した。また、アンカー設置のためのドリル穴径は20mm、深さ160mmとした。
・接続部材・固定部材
接続部材40、固定部材50としては、図3(a)、(b)、(c)に示す接続部材40及び固定部材50を使用した。本実施例では、接続部材40及び固定部材50は、全体を鋼材(SS400)にて作製した、所謂、接続金具・固定金属を使用した。鋼材の物性は、下記の通りであった。
引張弾性率:206GPa
引張強度:450MPa
伸び:21%
図3(a)、(b)にて、接続金具40は、全体長さ(L31)は、185mmとした。つまり、連続繊維定着部40Aの長さ(L31a)は75mm、固定金具取付部40Bの長さ(L31b)は110mmとした。定着部側板32の厚さ(T32)は15mm、両定着部側板間の幅(W36)は45mm、であった。連結ロッド34、35、36の直径は20mmであり、互いに中心間距離(L35)は35mm、中心間距離(L36)は95mm、離間して作製した。
固定金具50は、固定連結部51としては長さL51=95mmのねじ軸M16を使用した。また、下方部材の長さL52=400mm、直径d52=19mmとされ、塑性変形部53の長さL53=120mm、直径d53=9mmとした。
・補強部材
補強部材41は、図3(c)に示すように、幅(W41)が44mm、設計厚さ(T41)は0.2mm、長さL41が2400mmとされた、アラミド繊維を使用した2軸織物のアラミドベルトを使用した。このアラミドベルト41を、図2-2(a)、(b)に示すように、2つ折りにして、その上端41aを定着鋼板21を利用して橋脚供試体に固定し、下端41bは接続金具40に取付けた。このアラミドベルトの諸物性は、下記の通りであった。
弾性係数:112kN/mm2
引張耐力:30kN
破断伸度:2.4%
・繊維シート
繊維シート1としては、図7を参照して説明した構成の繊維シート(ストランドシート)(新日鉄マテリアルズ株式会社製:商品名(FSS-HT600(高強度型))を使用した。目付量は、600g/m2である。
上記繊維シート1の諸物性は、次の通りである。
弾性係数:245kN/mm2
引張強度:3400N/mm2
破断伸度:1.5%
設計厚:0.333mm
上記繊維シート1の概略構成は、次の通りである。つまり、繊維シート1の繊維強化プラスチック線材2は、強化繊維fとして平均径7μm、収束本数12000本のPAN系炭素繊維ストランドを用い、マトリクス樹脂Rとして常温硬化型のエポキシ樹脂を含浸し、硬化して作製した。樹脂含浸量は、50重量%であり、硬化後の繊維強化プラスチック線材2は、直径(d)1.1mmの円形断面を有するものである。
このようにして得た繊維強化プラスチック線材2を、一方向に引き揃えてスダレ状に配置した後、ポリエステル繊維を横糸3として平織りによりシート状に保持した。横糸3の間隔(P)は50mmであった。また、各線材2、2間の間隙(g)は、0.1〜0.3mmとされる。
使用した繊維シート1の幅W1は500mm、長さ(L2+h21)は1125mmであった。繊維シート1は橋脚12の被接着面12aに貼付した。
上記橋脚供試体12の一つの面の補強領域12Aに補強手段30を取り付けた。補強手段30は、5個の補強具31にて構成した。各補強具31の間隔Sは75mmであった。
尚、本実験例では、上述したように、補強手段30を取り付けた橋脚供試体外周に、更に、アラミド繊維から成るアラミドロープ(連続繊維ロープ)10を巻付けた。
・試験方法
上記構造とされる橋脚供試体12の頂部に、図1に示すように、荷重受部材200を取り付け、水平方向に荷重Pを掛け、荷重と変形(水平変位)量とを測定した。荷重と水平変位との関係は、図12に示す通りである。
図12には、比較例として、
(1)上記橋脚供試体に対してなんらの補強を施さなかった例(無補強)と、
(2)補強手段30及び繊維シート1は設けられていないが、変更実施例2と同様に、橋脚供試体外周に連続繊維ロープ10として上述のアラミド繊維から成るアラミドロープ(連続繊維ロープ)10を巻付けもの(比較例1)、
に対する荷重と水平変位との関係をも示す。
図12から、比較例1は、アラミドロープを巻き付けて設けたことにより、無補強に比べると、靭性が向上しているが、曲げ耐力の向上は見られない。
これに対して、本発明の補強方法(変更実施例2)によれば、比較例1に比較して、アラミドベルト(補強部材)41による曲げ耐力の向上を図ると共に、固定部材50の靭性により橋脚供試体12の靭性も又向上していることが分かる。
更に、図12には、本発明の実施例1、2及び変更実施例1に対する荷重と水平変位との関係をも示しているが、図12から理解されるように、変更実施例2と同様にアラミドロープを巻き付けた構成とされる、図10に示す変更実施例1は、上記変更実施例2と同様の補強効果を得ることができることが分かる。
これに対して、本発明の上記実施例1、2の構成では、橋脚供試体外周に連続繊維ロープ10が巻付けられていないために、図12に示すように、変更実施例1、2に対して、靭性の点では劣るものの、無補強、及び、比較例1に比べると、アラミドベルト(補強部材)41(実施例1、2)による曲げ耐力の向上を図ると共に、固定部材50(実施例1、2)の靭性により橋脚供試体12の靭性も又向上していることが分かる。
このように、本発明に従ったコンクリート構造物基部の補強構造によれば、コンクリート構造物である橋脚などを有効に耐震補強できることが明らである。
実施例3
図11(a)、(b)に、本発明の補強構造100により補強されたコンクリート構造物12の他の例を示す。上記実施例1、2では、コンクリート構造物12は、被取付構造体である基礎構造体(フーチング部)11に対して垂直方向に延在して構築された橋脚である場合について説明した。
しかしながら、本発明の補強構造100は、被取付構造体である壁構造体或いは柱構造体に対して垂直方向に延在して構築された梁に対しても同様に適用し、梁の靭性を向上させることができる。
本実施例にてコンクリート構造物である梁12の長手方向は水平方向に配置され、長手方向に直交する横断面が矩形断面を有した構造とされる。
従って、本実施例においても、コンクリート構造物である梁12には、梁の少なくとも一面、好ましくは四面全てに、本発明に従った補強構造100を設けることができるが、図11(a)、(b)に示す本実施例の梁12には、梁12の下面に補強構造100が設けられた態様を示している。
図11(a)、(b)を参照すると理解されるように、本実施例では、梁12の左右端部13の補強領域、即ち、被取付構造体である壁或いは柱構造体11に対して垂直に(即ち、水平方向)に沿って所定の距離(L1)とされるコンクリート構造物補強領域12Aに補強構造100が設けられる。
補強構造100は、実施例1で説明した補強構造と同じ構造とされ、同じ部材には同じ参照番号を付し、詳しい説明は実施例1の説明を援用し、ここでの再度の説明は省略する。
本発明に従ったコンクリート構造物の補強構造100によれば、コンクリート構造物である梁12に対しても有効に耐震補強ができる。
勿論、梁12に対しても、変更実施例1(アラミドロープ巻付け)、実施例2(繊維シート貼付)、更に、変更実施例2(繊維シート貼付+アラミドロープ巻付け)にて説明した補強構造をも同様に実施することができる。
このように、本発明に従ったコンクリート構造物の補強構造100によれば、コンクリート構造物である橋脚、梁などを有効に耐震補強できる。
1 繊維シート
10 連続繊維ロープ
11 基礎構造体(被取付構造体)
12 橋脚、梁(コンクリート構造物)
12A 第1の補強領域
12B 第2の補強領域
13 構造体基部(取付部)
15 アンカー穴
20 定着具
21 定着鋼板
30 補強手段
31(31a〜31e) 補強具
40 接続金具(接続部材)
40A 連続繊維定着部
40B 固定金具取付部
41 補強部材
50 固定金具(固定部材)
50A 連結部
50B 固定部
50C 塑性変形部
51 上方部材
52 下方部材
53 塑性変形部材
100 補強構造

Claims (7)

  1. 被取付構造体に対して垂直に構築されたコンクリート構造物の前記被取付構造体に対する取付部領域を補強するコンクリート構造物の補強構造において、
    (a)前記被取付構造体から垂直方向に前記コンクリート構造物に沿って所定の距離とされる前記コンクリート構造物の補強領域に、前記コンクリート構造物に沿って配置された少なくとも一つの補強具を有している補強手段を設置し、
    (b)前記補強手段の前記補強具は、
    細長形状の連続繊維体とされる補強部材であって、その一端が前記コンクリート構造物の補強領域の前記被取付構造体とは反対側の端部に一体的に固定された補強部材と、
    前記補強部材の前記一端とは反対側の他端が接続された接続部材と、
    一端に設けた連結部が前記接続部材に接続され、他端に設けた固定部が前記被取付構造体に固定される固定部材であって、前記連結部と前記固定部の間に塑性変形部を有した塑性変形可能な前記固定部材と、
    を有し、
    (c)前記固定部材の前記塑性変形部は、前記コンクリート構造物に曲げ荷重が負荷された時、前記補強部材より先に降伏し、前記塑性変形部の伸びにより前記コンクリート構造物の靭性を向上させる、ことを特徴とするコンクリート構造物の補強構造。
  2. 前記補強部材は、前記コンクリート構造物と前記接続部材との間に所定の引張力を導入して緊張して取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物の補強構造。
  3. 前記塑性変形部は、引張弾性率が50〜250GPa、引張強度が50〜2500MPa、伸びが3〜45%とされることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート構造物の補強構造。
  4. 前記塑性変形部は、鋼製又はアルミ合金製とされることを特徴とする請求項3に記載のコンクリート構造物の補強構造。
  5. 前記連続繊維体とされる補強部材の補強繊維は、引張弾性率が50〜800GPa、引張強度が2.5〜6.0GPa、伸びが0.5〜5%とされることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載のコンクリート構造物の補強構造。
  6. 前記連続繊維体とされる補強部材の補強繊維は、アラミド繊維、PBO繊維、超高強力ポリエチレン繊維、パラ型アラミド繊維、又は炭素繊維であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載のコンクリート構造物の補強構造。
  7. 被取付構造体に対して垂直に構築されたコンクリート構造物であって、請求項1〜6のいずれかの項に記載の補強構造を有することを特徴とするコンクリート構造物。
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