JP5869331B2 - ソーラパネル取付方法 - Google Patents
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Description
その場合のソーラパネルの取り付けは、先ず、屋根面に間隔をあけて2本のレール部材を固定しておく。
次に、これらのレール部材を、第1取付部と第2取付部とし、ソーラパネルには、両縁部にそれぞれ第1取付部と第2取付部に対応した縁部取付部を設けておく。
ソーラパネルを、レール部材からなる第1取付部と第2取付部の上の所定位置に載置した状態で、第1取付部と第2取付部とに、それぞれ両縁部の縁部取付部をボルトによって固着する手順でソーラパネルの取り付けが行われている(例えば、特許文献1参照)。
従って、壁にソーラパネルを取り付ける場合も、このソーラパネル取付方法を実施することが考えられる。
しかし、取付対象が傾斜した屋根面や、外壁面である場合は、ソーラパネルの重量の内、取付対象面に沿った方向の分力が増加するから、その分力の作用によってソーラパネルがレール部材からズレ落ちる虞がある。
よって、取付対象部が傾斜面(又は鉛直面)の場合は、ソーラパネルの位置合わせや固定等の作業中、常に、ズレ落ちないようにソーラパネルを支持しておく必要があり、取付作業効率が低下しやすいと共に、余分な人員が必要となり作業コストが増大する問題がある。
尚、傾斜した屋根面や外壁面等の取付対象を、以後、総称して壁という。
また、横軸部に掛止部を掛止させれば、壁に対するソーラパネルの上下位置が決まるので、残りの取付部どうしの相対上下位置も決まり、取付部どうしの固定作業の際に余分な位置合わせをしなくても精度良く固定することができ、作業効率の向上を図ることができる。
以上の結果、壁へのソーラパネルの取り付けを、最小限の人員で効率よく且つ精度良く行うことができる。
また、壁にソーラパネルを取り付けた状態で、壁面での横方向の位置を変更できるから、例えば、横に複数のソーラパネルを連ねて設置するような場合、ソーラパネルを壁に取り付けた後、順次横送りをして所定位置に移動させることが可能となり、取付作業の簡便化を図ることができる。
因みに、前記下縁取付部での前記壁と前記ソーラパネルとの距離の調整は、例えば、第2取付部や下縁取付部に係わる部品の長さを変更することで、簡単に実施することができる。
ソーラパネル30は、壁1の第1取付部1Aに、ソーラパネル30の上縁部に備えたパネル取付プレート(上縁取付部に相当)30Aを取り付けると共に、壁1における第1取付部1Aの下方に位置する第2取付部1Bに、ソーラパネル30の下縁部に備えたパネル固定プレート(下縁取付部に相当)30Bを取り付けてある。
壁1には、上下間隔をあけて、それぞれ横配置の一対のレール部材2が取り付けてある。壁1への取り付けは、壁1に予め設置した雌ネジアンカー1aに対して、雄ネジ部材3を螺合させて締め付けることで実施されている。
ここでは、上段のレール部材2Aを主に説明する。
前記各リブ4,5,6は、両ウェブ7,8の表裏にそれぞれ突出する状態に設けられている。
第1リブ4と第2リブ5との表側に突出している部分で互いに対向している対向面には、それぞれアリ溝4a,5aが形成してあり、これらアリ溝4a,5aには、レール長手方向に沿ってスライド自在にパネル掛止用ピース9が嵌合させてある。
因みに、図7に示すように、取付用ボルト10の中央に取り付けられたナット11の間隔は、後述するパネル取付プレート(上縁取付部に相当)30Aの外形寸法以上の寸法に設定してあり、パネル取付プレート30Aを取付用ボルト10に対して径方向に沿った操作方向で掛止させることができるように構成されている(図4参照)。
この一対の補助リブ8bによれば、雄ネジ部材3の締め付けによる第2ウェブ8の変形を抑制することができると共に、補助リブ8b間の空間を雄ネジ部材3の周りの防水シール用空間として利用することができる。因みに、壁1へのレール部材2Aの取り付けに伴っては、補助リブ8b間に、不定形(又は、定形)のシール材12を設ける。
また、第1取付部1Aにおいては、アリ溝4a,5aとパネル掛止用ピース9との嵌合構造によって、パネル掛止用ピース9を介して掛止させたソーラパネル30を壁面に沿って横スライドさせることができる。前記アリ溝4a,5aとパネル掛止用ピース9とでスライド機構Sが構成されている。
アリ溝4a,5aには、先のパネル掛止用ピース9に替えて、パネル固定用ピース13が嵌合させてある。
パネル固定用ピース13の突出した部分13aを挟持する状態に後述するパネル固定プレート(下縁取付部に相当)30Bを配置し、図9に示すように、ボルト挿通穴13bに固定用ボルト14を挿通してナット15を締め付けることで、パネル固定プレート30Bをパネル固定用ピース13に固定することができる。
また、第2取付部1Bにおいては、アリ溝4a,5aとパネル固定用ピース13との嵌合構造によって、パネル固定用ピース13を介して固定させたソーラパネル30を壁面に沿って横スライドさせることができる。前記アリ溝4a,5aとパネル固定用ピース13とでスライド機構Sが構成されている。
裏面部17は、ソーラパネル30に対してネジ固定してある。
縦面部18には、下方に開口部を備えた切欠き18aがそれぞれ形成してある。第1取付部1Aの取付用ボルト10に対してこの切欠き18aを外嵌させることで、縦面部18は取付用ボルト10に掛止する。従って、ソーラパネル30を壁1に取り付ける際には、上縁部の左右両端部に位置するパネル取付プレート30Aを、取付用ボルト10に掛止させるだけで、ソーラパネル30の重量を、パネル掛止用ピース9から上段のレール部材2Aを介して壁1に支持させることができる。
裏面部20は、ソーラパネル30に対してネジ固定してある。
縦面部21には、固定用ボルト14を挿通させるボルト挿通孔20aがそれぞれ形成してある。
ソーラパネル30を取付用ボルト10周りに揺動させて、パネル固定用ピース13のボルト挿通穴13bに、パネル固定プレート30Bのボルト挿通孔20aの位置を合わせ、ボルト挿通穴13bとボルト挿通孔20aとに固定用ボルト14を挿通させてナット15を締め付けることでパネル固定プレート30Bとパネル固定用ピース13とを固定できる。
[1]図3に示すように、壁1の所定位置に、レール部材2を固定する。
[2]図3に示すように、上段のレール部材2Aには、一対のパネル掛止用ピース9をアリ溝4a,5aに内嵌させて、取付用ボルト10とナット11とを使用して一体のピース体Pを形成しておく。1枚のソーラパネル30を取り付けるには、パネル左右両端部に配置するため、最低2つのピース体Pを使用する。
下段のレール部材2Bには、パネル固定用ピース13をアリ溝4a,5aに内嵌させておく。使用個数は、ピース体Pと同様に、最低2つのパネル固定用ピース13を使用する。
[3]図4に示すように、ソーラパネル30の上縁部における左右端部には、それぞれパネル取付プレート30Aを、ソーラパネル30の下縁部における左右端部には、それぞれパネル固定プレート30Bを取り付けておき、パネル取付プレート30Aの縦面部18を、パネル掛止用ピース9の取付用ボルト10に掛止させる。
[4]図5に示すように、ソーラパネル30を取付用ボルト10の周りに壁1側へ揺動させ、パネル固定用ピース13にパネル固定プレート30Bをボルト固定する。
また、取り付けた状態で、レール部材2に沿ってソーラパネル30を横スライドさせることができ、所定の位置まで横移動して、固定することができる。
従って、複数枚のソーラパネル30を取り付ける場合は、それぞれの取付位置で個別に取り付ける方法の他に、一個所で取り付けて、横にスライド移動させ、移動跡に次のソーラパネル30を取り付ける方法も可能である。
また、掛止状態で壁1に対するソーラパネル30の上下位置が決まるので、最小限の人員で効率よく且つ精度良く、ソーラパネルの取付固定を行うことができる。
更には、スライド機構Sによってソーラパネル30を壁1に取り付けた後、順次横送りをして所定位置に移動させることが可能となり、取付作業の簡便化を図ることができる。
以下に他の実施の形態を説明する。
〈2〉 ソーラパネル30の取付姿勢は、先の実施形態で説明した鉛直面に沿って取り付けられたものに限らず、例えば、図10に示すように、上向きに傾斜したものであってもよい。この実施形態の場合、下縁取付部(パネル固定プレート)30Bの縦面部21を対象として、ソーラパネル30の厚み方向に沿った長さ寸法を先の実施形態のものよりも長く形成することで、壁1とソーラパネル30下端部との距離を離し、ソーラパネル30の傾斜角度を調整してある。
〈3〉 横軸部(取付用ボルト)10は、第1取付部1Aに、掛止部(縦面部)18は、上縁取付部(パネル取付プレート)30Aに備える構成に限るものではなく、例えば、図11に示すように、横軸部(取付用ボルト)10は、第2取付部1Bに、掛止部(縦面部)18は、下縁取付部(パネル取付プレート)30Bに備えるものであってもよい。
この実施形態の場合、ソーラパネル30の下縁側を壁に掛止させた後、上縁側で壁に固定する手順となる。
〈4〉 第1取付部1A、第2取付部1Bは、先の実施形態で説明した形状のレール部材2やパネル掛止用ピース9やパネル固定用ピース13を備えた構成に限るものではなく、例えば、図12に示すように、先のレール部材2の第2ウェブ8と第3リブ6を省略した形状のレール部材2を備えた構成であってもよい。
このレール部材2においては、第1ウェブ7にネジ挿通孔7aと2条の補助リブ7bとを設けてあり、上下対称形状に構成してある。また、アリ溝4a,5aにスライド自在に嵌合してあるパネル掛止用ピース9とパネル固定用ピース13とは、前記ネジ挿通孔7aに挿通させた雄ネジ部材3の頭部との干渉を避けるために、対応部分を切り欠いてある。
この実施形態の第1取付部1A、第2取付部1Bによれば、レール部材2の上下幅寸法が、先の実施形態のものより小さくなるので、使用材量を抑えて部材コストの低減化が可能となる。更には、ソーラパネル30に対して壁1から引き剥がす方向の外力が作用した場合に、レール部材2に対する外力の作用位置(取付用ボルト10や固定用ボルト14の位置)が、雄ネジ部材3の軸心と一致するから、レール部材2に偏芯応力が作用せず、より高い固定度を発揮することができる。
また、シール材12は、両補助リブ8bの間と、その上の第1リブ4との間の空間に施工されている。
また、第1取付部1Aと第2取付部1Bとにレール部材2を備えた構成に限るものではなく、例えば、レール部材2に替えて短尺の部材を備えたものであってもよい。
1A 第1取付部
1B 第2取付部
10 取付用ボルト(横軸部に相当)
18 縦面部(掛止部に相当)
30 ソーラパネル
30A パネル取付プレート(上縁取付部に相当)
30B パネル固定プレート(下縁取付部に相当)
S スライド機構
Claims (3)
- 壁の第1取付部に、ソーラパネルの上縁部に備えた上縁取付部を取り付けると共に、前記壁における前記第1取付部の下方に位置する第2取付部に、前記ソーラパネルの下縁部に備えた下縁取付部を取り付けるソーラパネル取付方法であって、
前記第1取付部と前記第2取付部との少なくとも何れか一方を、壁面に沿う横軸部を備えて構成しておくと共に、
前記横軸部に掛止可能な掛止部を、前記上縁取付部と前記下縁取付部との何れか対応する一方に備えておき、
取り付けた前記ソーラパネルを壁面に沿って横スライド可能なスライド機構を、前記第1取付部と前記第2取付部とに備えておき、
前記横軸部に前記掛止部が掛止するように前記ソーラパネルを配置して、残りの取付部どうしを固定するソーラパネル取付方法。 - 前記第1取付部は横軸部を備えた構成とし、前記上縁取付部は掛止部を備えた構成とする請求項1に記載のソーラパネル取付方法。
- 前記下縁取付部での前記壁と前記ソーラパネルとの距離を調整して、前記ソーラパネルの傾斜角度を調整する請求項2に記載のソーラパネル取付方法。
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