JP5867991B2 - Ni基超合金物品の熱処理方法及び製品 - Google Patents

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Description

本発明は、Ni基超合金の熱処理方法及びその製品に関する。より詳細には、望ましい降伏強さ、延性及び高温保持時間亀裂抵抗を与えるNi基超合金物品の熱処理方法及び製品に関する。
通常、ジェット及び陸用タービンエンジンの運転中に高い温度及び応力が生じる。これらのタービンエンジン内の部品は、長い運転期間にわたって信頼性のあるタービン機能を確保するために、850°Fを超える温度及び高い負荷強度その他の特性を保持しなければならない。Ni基超合金は、長い間、タービンホイール、燃焼器、スペーサ、ブレード/ベーンなど、動作温度が高い重要なタービン部品での使用に望ましい高温特性を有するものと理解されている。γ”析出物は、高温でこれらのNi基超合金の多くの優れた性能をもたらすと考えられている。その結果、合金706、合金718、合金625及び合金725などのNi基超合金は、陸用発電で使用されるタービンのこれらの部品を形成するのに広く用いられてきた。
従来、工業規格の二段階時効熱処理を施して合金706から製造された工業用ガスタービンロータは、寿命前の作動中に粒界に沿って亀裂を生じていた。この問題は、圧縮残留応力を誘起する表面処理を含むより厳しい製造プロセスによって及び二段階時効熱処理を施した合金718及び合金706から新規のロータを製造することによって部分的に対処された。しかし、工業用ガスタービン及び蒸気タービンの運転温度及び応力要件が高くなると、合金706、合金718、合金725又はCustom Age 625 PLUSはいずれもこれらの要件を満足しなくなるため、優れた耐腐食性、好ましくは合金706及び合金718と少なくとも同程度、さらに好ましくは合金725及びCustom Age 625 PLUSと少なくとも同程度の耐腐食性を維持しながら、強度、延性及び保持時間亀裂抵抗の良好な組合せを備えた合金で置き換える必要がある。
そこで、改善されたTDCPR、強度及び延性を有し、さらに優れた耐腐食性を与えるNi基超合金、並びにかかるNi基超合金を形成する方法を開発することが望ましい。
米国特許第6531002号明細書
本発明の1つの態様によれば、Ni基超合金物品を熱処理する方法が開示される。本方法は、約55重量%以上のNiを有するNiCrMoNbTi超合金を含む物品を熱処理し、熱間加工ミクロ組織を生成する段階を含む。本方法は、約1〜約12時間約1600〜約1750°Fの温度で物品を溶体化処理して部分的に再結晶化された熱間加工ミクロ組織を形成する段階を含む。本方法は、物品を冷却する段階を含む。本方法は、約4〜約12時間の第1の持続時間において約1300〜約1400°Fの第1の析出時効温度で物品を析出時効する段階を含む。さらに、本方法は、第2の析出時効温度まで物品を冷却する段階を含む。さらに、本方法は、約4〜約12時間の第2の持続時間において約1150〜1200°Fの第2の析出時効温度で物品を析出時効する段階を含む。さらに、本方法は、第2の析出時効温度から周囲温度まで物品を冷却する段階を含む。
本発明の別の態様によれば、約55重量%以上のNi及び少なくとも部分的に再結晶した熱間加工ミクロ組織を有するNiCrMoNbTi超合金物品が開示される。
本発明のさらに別の態様によれば、約55重量%以上のNi及び少なくとも部分的に再結晶した熱間加工ミクロ組織と、空気中で約1100°Fで約2400時間以上の静的亀裂進展抵抗とを有するNiCrMoNbTi超合金が開示される。
上記その他の利点並びに特徴は、図面を参照しながら以下の説明から明らかになるであろう。
本発明に係る合金を含むタービン部品を有するタービンエンジンの例示的な実施形態の概略断面図。 本発明に係る静的亀裂成長試験試料の正面図。 本発明に係る熱処理法の例示的な実施形態のフローチャート。 本発明に係る合金の部分的に再結晶された熱間加工ミクロ組織の例示的な実施形態の写真。 本発明に係る合金の例示的な実施形態の0.2%降伏強さ対試験温度のプロット。 本発明に係る合金の例示的な実施形態の断面減少(RA)対試験温度のプロット。 本発明に係る合金Aの基本化学組成及びDoE1元素レベルの表。 本発明に係るDoE1合金Aの溶融金属化学組成の表。 本発明に係るDoE1合金Aの機械的特性の表。 本発明に係る合金Bの基本化学組成及びDoE2元素レベルの表。 本発明に係るDoE2合金Bの溶融金属化学組成の表。 本発明に係るDoE2合金Bの機械的特性の表。 本発明に係るDoE2溶体化処理マトリクスの表。 本発明に係るDoE2溶体化処理の引張強度及び亀裂成長抵抗の表。 本発明に係るDoE3化学的組成:固定元素の表。 本発明に係るDoE3化学的組成:可変元素の表。 本発明に係るDoE3合金Cの機械的特性の表。 本発明に係る750°Fでの0.2%YS対75°FでのRAのプロット。 本発明に係るDoE3及び合金706の静的亀裂成長の組成の表。 本発明に係る好ましい合金化学組成(重量%の値)の表。 本発明に係る溶融金属2Bl、熱処理Oの写真。 本発明に係る溶融金属2Bl、熱処理Cの写真。
本発明は、本明細書と共に提出した特許請求の範囲に具体的に指摘し且つ明確に特許請求している。本発明の上記その他の特徴並びに利点は、添付図面を参照しながら以下の詳細な説明から明らかである。
この詳細な説明は、例証として図面を参照し、利点及び特徴と共に本発明の例示的な実施形態を説明している。
本明細書において、単一の値又は一連の値の前にある「約」は、明示的にそうでないことを指示していない限り、各値及び全ての値を含むと解釈されるものとする。
以下の説明において、同じ参照符号は、図中の複数の図にわたって同じ又は対応する要素を示している。「上」、「下」、「外向き」、「内向き」などの用語の使用は、便宜上の単語であり、限定用語として解釈すべきではない。
合金725又はCustom Age 625 PLUS、並びに合金718又は合金706二段階時効の変形を含有する合金を含めた従来の市販合金に対して、鋳造及び鍛造Ni基超合金の降伏強さ、室温及び動作温度延性、並びにTDCPRを含む室温及び動作温度強度を改善する熱処理方法が開示され、同時に、この熱処理方法を適用した結果として得られるミクロ組織、或いは機械的特性もしくは特徴を有する合金が開示される。例えば、商業的に使用されるように、合金706二段階時効は、平均0.2%降伏強さ(YS)≦148ksi、極限引張強度(UTS)≦183ksi及びRA≦24%を有する。有利には、本発明に係る方法で処理される合金は、合金706又は合金718よりも良好な耐腐食性を有することが期待され、このことは、これらの材料の従来の商業合金について当てはまることが分かっている。
これらの高耐腐食性の析出又は時効硬化Ni基超合金は、一般的にNiCrMoNbTi超合金と呼ばれ、B、Co、Ta及びVの不可避的量又は微量を含む場合もある。開示される熱処理法は、Special Metals Corporation社その他により作られた従来の鋳造及び鍛造INCONEL(登録商標)合金725(UNS N07725)、並びにCarpenter Technology社により作られたCustom Age 625 PLUS(登録商標)(UNS N07716)と共に使用するのに好適である。これらの合金間の主な相異点は、本明細書でさらに説明されるように、合金中のNi量である。すなわち、Ni基超合金の組成は、約55.0〜63.0重量%のNi、約19.0〜22.5重量%のCr、約6.5〜9.5重量%のMo、約2.75〜4.5重量%のNb、約1.0〜2.3重量%のTi、約0.35重量%以下のAl、約0.35重量%以下のMn、約0.20重量%以下のSi、約0.010重量%以下のS、約0.20重量%以下のC及び約0.015重量%以下のP、残部のFe及び不可避不純物を含む。これらのNi基超合金は、不可避的不純物として又は微量の合金添加物として、約0.05重量%以下のV、約0.05重量%以下のTa、約1.0重量%以下のCo又は約0.02重量%以下のB、或いはこれらの組合せを含むことができ及びより詳細には、0.20重量%未満の量のCo及び0.006重量%未満の量のBを含むことができる。合金725(UNS N07725)及びCustom Age 625 PLUS(登録商標)(UNS N07716)の公称商業組成は以下の表1で与えられる。
Ni基超合金組成物は、本明細書の実施例に記載した複数の追加の合金組成を含む。これらの合金は、硬化成分として作用する、Al、Nb及びTaを任意の組合せで含んでおり、C約0.007〜約0.011重量%、Ti約1.33〜約1.92重量%、Nb約3.47〜約4.07重量%、TiとNbの合計量は約4.99〜約5.40重量%、硬化成分の合計量は約4.39〜約4.97原子%である。
図1を詳細に参照すると、各例証は本発明の例示的な実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない点は理解されるであろう。強度、延性及びTDCPRが組み合わされることが望ましいタービン物品又は部品以外の物品は、本発明の範囲内にあると考えられる。かかる物品は、限定ではないが、油田作業で使用される工具、バルブ及び下げ穴装置、ロケットエンジン、宇宙船、石油化学/エネルギー生産、内燃エンジン、金属形成(高温加工工具及びダイ)、熱処理装置、原子炉及び石油転換プロセスが挙げられる。図1は、以下で説明するように、本発明の1以上のタービンエンジン部品を含むタービンエンジン10の概略図である。タービンエンジン10は、発電用に広く使用されるような陸用タービン、或いは航空機又は船舶エンジンとすることができる。空気がタービンエンジン10の入口12に入り、最初に圧縮機14で加圧される。次いで、高圧空気が燃焼器16に流入し、ここで、天然ガス又はジェット燃料などの燃料と組み合わされて、連続的に燃焼される。次いで、燃焼器16から出る高温高圧の燃焼ガスは、タービン18を通って膨張され、ここで、圧縮機を駆動するエネルギーを含む、エネルギーが抽出されてタービンの駆動力を提供した後、吐出出口20を通過してタービンエンジン10から流出する。
タービンエンジン10は、運転中に高温及び/又は応力を受ける幾つかのタービン部品又は物品を備える。これらのタービン部品は、限定ではないが、圧縮機14におけるロータ22及びステータ24と、燃焼器16における燃焼器缶26及びノズル28と、タービン18におけるディスク、ホイール及びバケット30と、並びに同様のものを含む。タービン部品は、本明細書で記載される範囲の組成を有し、本明細書で記載される条件下で空気中において1100°Fで不良となるまで少なくとも2400時間の亀裂進展抵抗(TDCPR)を有するNi基超合金から形成することができる。好ましくは、タービン部品は、空気中において1100°Fで不良となるまで少なくとも20000時間の亀裂進展抵抗を有する。最も好ましくは、タービンエンジン10は、空気中において1100°Fで不良となるまで少なくとも70000時間のTDCPRを有するタービン部品を含む。
図2は、ある材料又はその材料から形成される物品の亀裂進展抵抗を求めるための静的亀裂成長試験の概略図である。K=28ksi−(in)1/2の応力拡大係数をもたらす疲労予亀裂32が当該材料から形成された試験物品34で生成され、該試験物品34は、一定荷重(L)(例えば1099Lbs)を受け、空気又は蒸気中に試験又は使用温度(例えば、1100°F)まで加熱される。蒸気は、Ni基超合金の粒間亀裂に対して空気よりも幾分過酷な環境であると一般に考えられるので、静的成長試験では蒸気環境を使用することができる。従って、合金について蒸気中で得られた試験結果は、この合金の下方性能限界を示している。応力拡大係数(例えば、28ksi−(in)1/2)が疲労予亀裂32に適用される。疲労予亀裂32の成長速度は、試験物品34が不良になるまで又は事前選択時間に達するまで監視され、ここでは亀裂進展の時間依存部分が測定される。試験物品34が不良になるか又は事前選択時間に達したかに応じて、不良までの時間又は亀裂進展の程度の何れかを静的亀裂成長速度と相関付けることができる。
タービンエンジン10のタービン部品とすることができる本発明の物品は、本明細書で記載されるNi基超合金から形成される。物品を形成するのに使用されるNi基超合金は、ガンマプライム(γ’)相(Ni3Al,Ti)及びガンマダブルプライム(γ”)正方相Ni3(Al,Ti,Nb)を含むミクロ組織を有し、55重量%以上のNi及び部分的に再結晶された熱間加工ミクロ組織を有するNiCrMoNbTi超合金を構成する。部分再結晶の程度は変えることができる。このNi基超合金は、少なくとも部分的に再結晶を含むことになり、本明細書で記載されるバイモーダル粒状構造が存在し、比較的少量の再結晶粒及び多量の熱間加工ミクロ組織から、比較的多量の再結晶粒及び少量の熱間加工ミクロ組織にわたることができるようになる。
物品は、ほぼ室温で約187ksi以上、約750°Fで約165ksi以上の0.2%降伏強さを有する。より詳細には、ほぼ室温で約187ksi〜約193ksiまで、約750°Fで約165ksi〜約175ksiの0.2%降伏強さを有する。これらの物品は、ほぼ室温で約24%以上、約1150°Fで約31%以上のRAを有し、不良までの保持時間亀裂進展時間(TTF)が1100°Fの空気中で約2400時間以上、より詳細には空気中で約2455時間以上を含む、段階時効706材料よりも約1000〜約3000倍優れている、110°Fの蒸気及び/又は空気での改善された保持時間亀裂進展抵抗又はTDCPRを有する。
記載の物品は、Ni基超合金から形成される。Ni基超合金は、部分的に再結晶された、本明細書で記載される機械的特性を持った熱間加工ミクロ組織を有する。本明細書で記載されるNi基超合金は、好ましくは、「三重金属」プロセスと一般的に呼ばれるもので作ることができるが、これらを得るために代替の処理手順を用いることができることは、当業者であれば容易に理解されるであろう。三重金属プロセスでは、最初に成分元素が必要な割合で組み合わされ、真空誘導溶解などの方法を用いて溶解され、溶融合金を形成する。次に、溶融合金が再凝固されて、Ni基超合金のインゴットを形成する。次に、インゴットは、エレクトロスラグ再溶解(ESR)などのプロセスを用いて再溶解され、合金をさらに精製して均質化する。次いで、真空アーク再溶解(VAR)プロセスを用いて第2の再溶解が実施され、合金をさらに精製して均質化し、記載されたタイプのNi基超合金を提供し、該合金は、介在物が十分に少なく、他の望ましい態様を有し、タービンエンジン物品12を作るのに使用できる。
第2の再溶解に続いて、熱処理により合金インゴットがさらに均質化される。均質化熱処理は、初期溶融を回避しながら、できる限り合金の融点に近接した温度で実行されるのが好ましい。次に、インゴットは、インゴットがビレット化され、すなわち鍛造の準備がされて成形される変換プロセスを受ける。変換プロセスは、均質化処理中に使用される温度未満で実施され、通常、据え込み、熱処理、引き抜き段階の組合せを含み、ここでは追加の均質化が行われ、インゴットの粒径が小さくされる。次いで、結果として得られるビレットは、熱間鍛造、バー形成、熱間圧延又は同様のもの、或いはこれらの組合せなどの従来の熱間加工手段を用いて熱間加工され、物品を形成する。
図3を参照すると、次に熱間加工物品が熱処理され、本明細書で記載される所望の降伏強さ、延性及びTDCPR又は保持時間亀裂成長抵抗が得られる。記載の熱処理方法は、熱間加工を実施した後の直接冷却時又は本明細書で記載される溶体化処理温度までの物品の再加熱時に利用することができる。熱処理法100は、約1〜約12時間約1600〜約1750°Fの溶体化処理温度で物品を溶体化処理する段階110と、物品を冷却する段階120と、約4〜約12時間の第1の持続時間において約1300〜約1400°Fの第1の析出時効温度で物品を析出時効する段階130と、第2の析出時効温度まで物品を冷却する段階140と、約4〜約12時間の第2の持続時間において約1150〜1200°Fの第2の析出時効温度で物品を析出時効する段階150と、周囲温度まで物品を冷却する段階160と、を含む。
部分的熱間加工ミクロ組織を形成するための約1〜約12時間約1600〜約1750°Fの温度で物品を溶体化処理110は、比較的「低温」の溶体化熱処理であり、部分溶体熱処理と呼ぶことができ、温度範囲及び利用時間が合金ミクロ組織を完全に再結晶化するのには不十分であることを特徴とする。より詳細には、溶体化処理100は、約1〜約8時間約1600〜約1750°Fで、より詳細には約1〜約3時間約1650〜1750°Fで実施することができる。比較として、例えば、Custom Age 625 PLUS合金及び合金725は通常、以下の特性の熱処理の1つを受ける。(1)熱間加工処理(鍛造、バー形成、その他)に続いて室温で空気冷却した後に、1〜2時間1900°Fで溶体化時効熱処理する。(2)(1)の溶体化時効の後に二重時効して、8時間1325〜1375°Fのγ”を製造し、その後、100°F/時間で1150°Fまで炉冷し、ここで合金はさらに8時間熱処理した後室温まで空気冷却する。(3)(1)による溶体化時効の後に単時効して、4〜8時間1350°Fのγ”を製造し、その後、室温まで空気冷却する。(4)合金を熱間加工して、その直後に8時間1350°Fで二重時効した後、100°F/時間で1150°Fまで炉冷し、ここで合金はさらに8時間熱処理した後室温まで空気冷却する。(5)冷間加工後、標準時効熱処理して、(2)、(3)、(4)に記載したγ”を製造する。
理論に束縛されるものではないが、δ(Ni3Nb)ソルバス温度未満でγ相フィールドにおいて鍛造後容体化熱処理を実施し、この相が完全に溶体化されないが、γ’及びγ”ソルバス温度を上回っており、これらの相は実質的に完全に溶体化される。これらの温度及び時間的継続での熱処理は、合金ミクロ組織を完全に再結晶化するのには十分ではなく、部分再結晶を引き起こすだけであるが、これは、物品が、熱間加工の比較的大きく変形し拡大した粒状特性を含む、熱間加工ミクロ組織の一部を保持することを意味する。部分再結晶の程度は、溶体化温度及び持続時間の関数であり、相対的により高い温度及び長い時間が、相対的により高度な又は高品質の再結晶ミクロ組織をもたらし、相対的により低い温度及び短い時間が、保持されることになるより多くの量の再結晶化されていない熱間加工ミクロ組織の残留を生じることになる。
同様に、理論に束縛されるものではないが、部分再結晶化熱間加工ミクロ組織を冷却する段階120は、上述のように部分再結晶の程度を確定し、さらに、合金ミクロ組織内のγ’及びγ”の核生成を促進する。例示的な実施形態において、冷却段階120は、周囲空気又は室温までの空気冷却又はファン冷却など、室温(例えば、約70°F)まで物品12を冷却する段階の後、物品を第1の析出時効温度まで再熱する段階125を含むことができる。或いは、冷却段階120は、第1の析出時効温度へのファン冷却又は炉冷など、第1の析出時効温度まで物品を直接的に冷却する段階を含むことができる。冷却段階120は、γ’及びγ”相の核生成が有意に成長することなく促進されるように、これらの相フィールドを物品12が比較的迅速に通過を向上させるべきである。
さらに同様に、理論に束縛されるものではないが、約4〜約12時間の第1の持続時間において約1300〜約1400°Fの第1の析出時効温度で物品を析出時効する段階130は、合金ミクロ組織内で核生成されたγ’及びγ”相の成長を実質的に対象としている。より詳細には、この時効熱処理の持続時間は、約5〜約8時間とすることができる。約1〜約2時間の初期部分は、γ’相の成長を促進するが、約3〜約10時間、より詳細には約4〜約6時間の最後の部分は、γ”相の成長を促進させる。γ’及びγ”相の成長に加え、析出時効130は、M23C6又はM6Cカーバイド、或いはこれらの組合せの形成及び/又は成長を促進させる。
さらに同様に、理論に束縛されるものではないが、第2の析出時効温度まで物品を冷却する段階140は、合金をγ”相フィールドからγ’相フィールドを通ってγ相フィールド内に移行させる。第1の析出時効温度から第2の析出時効温度への冷却段階140は、制御冷却速度での炉冷を含むことができる。例示的な実施形態では、制御冷却速度は、約100°F/hrの速度を含むことができる。
さらに、理論に束縛されるものではないが、約4〜約12時間の第2の持続時間において約1150〜1200°Fの第2の析出時効温度(すなわち、γ相フィールドにおいて)で物品を析出時効する段階150は、第1の析出時効段階において成長したγ’及びγ”相の結晶粒粗大化を促進し、結果として、幾分結晶粒粗大化したγ’及びγ”相を有する部分的に再結晶した熱間加工ミクロ組織を生じる。より詳細には、この時効熱処理の持続時間は、約5〜約8時間とすることができる。
第2の析出時効段階150が完了時には、本方法100は、空気冷却によるなど、周囲温度又は室温にまで物品を冷却する段階160を含むことができる。冷却段階160と共に更なる相変態は生じない。幾分結晶粗粒大化したγ’及びγ”相を有する部分的に再結晶した熱間加工ミクロ組織は、ミクロ組織の再結晶化されていない熱間加工部分に関連するより大きく全体的に細長い粒子を含むバイモーダルの二形相粒子ミクロ組織を有し、これらの粒子は、ミクロ組織の再結晶化に関連するより小さくより等軸な粒子が点在している。このミクロ組織は図4に示している。理論に束縛されるものではないが、結晶粒粗大化γ’及びγ”相を有するバイモーダルの二形相粒子ミクロ組織は、作動中の物品12内に発生したあらゆる亀裂に対して粒界長さ及び捻れを増大させ、これにより亀裂進展を緩慢にすることによって、本明細書で記載される降伏強さ、延性及び保持時間亀裂抵抗又はTDCPRの改善を促進すると考えられる。
本出願において例示的な実施形態に記載された合金化学組成及び熱処理スケジュールでは、何れかの現在の材料よりも優れた高強度、高延性の合金が開示される。これらの合金及び熱処理スケジュールは、本明細書で記載されるように、他の現在市販されているNi基超合金を利用するのと比べて、改善された作動寿命を有するタービン物品の製造を可能にすることになる。この進展により、タービン効率が同時に向上すると共に、より高い作動温度又は高い応力もしくはその両方で動作するよう設計された新規の工業用ガス及び蒸気タービンの開発が促進される。
3つのDeEでは、蒸気及び/又は空気中での合金の保持時間亀裂成長抵抗により測定された化学的、機械的強度及びTDCPR能力の評価を実施した。溶体化熱処理温度の範囲は、1900°Fの標準的な工業用溶体化時効から始めて、1650°Fまでの温度降下を行って調査した。時効熱処理は、8時間1300、1350及び1400°Fで実施した後、同様に8時間1150°F又は1200°F(高温析出時効処理時)まで100°F炉冷し、室温まで空気冷却した。
実験計画法(DoE)メソッドに従って、3つの実験的設計指標を策定し実行した。これらのDoEは、化学的極限及び熱処理作用を調べて、静的保持時間亀裂成長抵抗(TDCPR)、並びに室温(例えば、70°F)及び750°Fで0.2%YSを含む降伏強さ、室温及び750°Fで断面減少(RA)により測定した延性を評価するように設計された。最初の2つのDoEは、ベース合金化学組成の構成元素の変動を調べ、合金成分の作用を評価した。これらのDoEには、静的保持時間亀裂成長抵抗、降伏強さ、延性を評価するよう設計された熱処理が関連する。
最初の2つのDoEは、主合金化学成分を設定する。しかし、より硬い元素の作用をより完全に調べるために、第3のDoEを行った。この事例において、%硬化剤がTi及びNbの相対比率によって変化するが、合計の硬化剤含量が同じである、すなわちTi+Nb割合が一定であるようにTi及びNbを変化させ、実験室合金を製造した。本明細書で記載される所望の熱処理スケジュールが明らかになったので、これらの合金にはこの所望の熱処理及び引張挙動が得られ、静的亀裂成長抵抗を測定し、比較例として合金706と比較した。
第3のDoEからの引張特性は極めて良好であった。全てのDoE試験的化学特性(ベースラインを含む)は、750°Fで150ksiの0.2%YSを超えていた。0.2%YS値は、下は約165ksiから上が約175ksiまでの範囲であった。加えて、室温RAは、15%を超えており、下が約24%から上が約40%であった。図5は、DoE3における試験溶融金属の温度に伴う0.2%YSの変化のグラフを示している。図6は、同じ試験溶融金属における温度の関数としての断面減少(RA)を示している。
さらに、合金706(二段階時効)よりも優れた強度及び延性が達成され、静的保持時間亀裂成長抵抗(TDCPR)もまた改善される。DoE合金についての空気中での静的亀裂成長試験を二段階時効条件での706ベースライン合金の同様の結果に対して比較し、これらの合金に優る亀裂成長抵抗の改善を立証した。
DoE1
DoE1は、商業形態でのこれらの合金の初期調査であり、すなわち、直径が36インチまでのインゴットを生成し、これは亀裂なしで鋳造及びビレット化することができ、後で微細な粒度を有する物品(例えば、ロータディスク)に鍛造することができる。このインゴットは、機械的挙動に対する化学的作用を評価する際のマスター合金として使用した。合金Aの8種類の元素は、1/16要因DoEの2つのレベル(高&低)で変化した。図7は、DoE1の開始時に定義されたように公称化学的特性を含む。実験室溶融金属の形態の合金Aは、この基本化学的特性に基づき、DoE1において図8に示すように、8種類の元素:Al、C、Cr、Fe、Mo、Nb、Ti及びSiを変化させた。
合金Aの各熱処理は、バーに鍛造された後、プレートに圧延されて比較的微細な粒度をもたらす。これらの調査での従属変数は、1)75°Fでの引張強度、降伏強さ、伸び率及び断面減少;2)750°Fでの引張強度、降伏強さ、伸び率及び断面減少;3)1100°Fでの静的亀裂成長試験における時間単位で測定した不良までの時間又は推定寿命であった。
各実験熱処理化学特性の原子%(at%)硬化剤は、以下の式を用いて求めた。ただし、元素の割合は重量%(wt%)単位である。
原子%硬化剤は、DoE1で製造される溶融金属において3.69〜5.89まで変化する。
静的亀裂成長試験は、設計特性の測定ではなくスクリーニング試験であり、TDCPRに正比例している。これは、作動温度付近で実施される長期のTDCPR試験よりも遙かに安価である。試験は、空気中及び/又は蒸気中で行うことができる。DoE1において、K=28ksi−(in)1/2の応力拡大係数をもたらす亀裂を有する圧縮引張試験片を、最長2週間(336時間)の一定荷重で5つの試験片連続鎖に懸下した。試験片が不良でない場合、試験片が破断し、1100°F(図9)で曝露中の亀裂成長の範囲を用いて推定した。この試験で策定されるアルゴリズムは、この荷重条件及び温度において期待寿命を求めるために適用した。DoE1合金化学性質の全ての静的寿命試験を実施することはできず、これは、DoE1合金化学性質の一部は、圧縮引張試験片の予亀裂中に不良になるほど脆弱であるという理由による。
合金Aの実際のDoE1化学組成(高及び低値)及び材料特性データ(0.2%降伏強さ、極限引張強度、伸び率、断面減少及び静的亀裂成長寿命)が図9に示す。
合金718は、合金706よりも良好なTDCPRを有し、これらの静的寿命結果の比較例として使用した。これらの試験条件下では、合金718の寿命はほぼ20時間である。
DoE1において合金Aに与える熱処理は、1)約1時間約1650°Fでの溶体化熱処理、その後、2)油焼入れによるほぼ周囲温度までの急速冷却、3)約8時間、約1350°Fの第1の析出時効熱処理温度まで加熱、その後、4)約100°F/時間で約1150°F温度まで炉冷、5)約8時間、約1150°Fの第2の析出時効温度で保持、6)続いて周囲温度まで空気冷却である。
DoE1では極めて低温の溶体化処理温度が選択された。この溶体化温度は、完全には再結晶化されず、熱間加工ミクロ組織の一部を保持する独自のミクロ組織をもたらす。
DoE2
DoE2がDoE1の後に続き、合金Aの基本化学組成がニッケル超合金で通常見られる微量元素を含むように拡張される。これらの元素には、P、S、Co、Ta、V及びCaが挙げられ、通常はNi基超合金、詳細には合金725及び合金Custom Age 625 PLUSにおいて、適度に微量又はできる限り少量を維持していた。DoE2合金Bは、この基本的化学性質に基づき、Al、C、Cr、Fe、Mo、Nb及びTiの7種類の元素が変化し、3つの中心点を有する1/8の一部要因DoEをもたらした。図10は、これら7種類の元素についての合金B及びDoE2の高及び低範囲の公称化学組成を示している。加えて、高及び低いDoE2範囲の中間の化学組成ももたらされる。DoE2では、材料を完全に再結晶化するためにより高い溶体化温度(1800°F)が選択された。
DoE2熱処理
DoE2における実験室合金Bの溶融金属に与えられる溶体化及び時効熱処理は、1)約4時間約1800°Fでの溶体化熱処理、その後、2)周囲温度までの空気冷却、3)約8時間、約1350°Fの第1の析出時効熱処理温度まで再加熱、その後、4)約100°F/時間で炉冷、5)約8時間、約1150°Fの第2の析出時効熱処理温度で保持、6)周囲温度まで空気冷却である。
DoE2における1650〜1800°Fまでの溶体化処理温度の変化は、材料の静的亀裂成長抵抗に悪影響を及ぼす。その結果、選択された実験室溶融金属は、再溶体化及び時効し、最良の溶体化処理温度を決定した。使用された材料は、合金Bのインゴットであり、すなわち、2Bk、2Bl、2Bn及び2Boは、図13の標識に従って与えられる熱処理であった。
溶融金属2Bk、2Bl、2Bn及び2Boは続いて、室温での強度及び1100°Fで蒸気中の亀裂成長抵抗について試験した。この溶体化処理調査の結果は図14に示す。
溶体化処理A及びD(1650°F)が、調査した溶体化処理の静的亀裂成長抵抗で最良の結果をもたらした。A及びD熱処理の主な相違点は、溶体化温度による焼入れ法(油焼入れ(A)対ファン冷却(D))と、時効温度(1300°F(A)対1350°F(D))であった。
DoE2は、これらの合金についての溶体化処理及び時効温度を定義し、DoE3の公称化学組成を提供した。
DoE3
DoE3は、DoE2からの化学組成並びに別の所定の合金の化学組成に基づいて、Nb及びTiの合金の強度、延性及び静的亀裂成長抵抗に関するNb及びTiの作用を調査した。DoE3の基本の化学組成が、重量%で固定元素について示されている。図16は、DoE3の可変元素を重量%で、硬化剤含量を原子%で示している。
溶融金属3Caは、合金の最大C含量を示す基本化学組成である。硬化剤含量は4.39原子%であった。後続の溶融金属において、Tiの量は、1.92重量%〜1.33重量%にわたり、Nbの量は、3.47重量%〜4.07重量%にわたる。これは、上が4.97原子%から下が4.6原子%にわたる硬化剤含量をもたらした。Ti+Nbの変動は、5.40重量%で重量%(Ti+Nb)一定を維持するようにして実施された。
DoE3において合金Cに与える熱処理は、1)約1時間約1650°Fでの溶体化熱処理、その後、2)周囲温度までのファン冷却、その後、3)約8時間、約1350°Fの第1の析出時効熱処理温度まで再加熱、その後、4)約100°F/時間で炉冷、5)約8時間、約1150°Fの第2の析出時効温度で保持、6)続いて周囲温度まで空気冷却である。
引張機械挙動は、75°F、750°F及び1150°Fで測定した。図17には、75°F及び750°F引張特性だけを示す。図5及び図6は、1150°FによるDoE3溶融金属についての、0.2%降伏強さ対温度(図5)、断面減少(RA)対温度(図6)を示している。
DoE3の好ましい化学組成に基づいて、Ti及びNbの変動は、使用した溶体化及び時効熱処理において強度及び延性の僅かな変動をもたらした。次に、空気中で静的亀裂成長試験を実施し、合金の静的亀裂成長抵抗を評価した。図19は、706二段階時効などの現在のガスタービンディスク合金と比較した、DoE3溶融金属における静的亀裂成長の結果を示している。
図18は、最小特性範囲及び目標特性範囲をチャートに示す、DoE1、DoE2及びDoE3における75°F RA対750°F 0.2%YSを示している。このチャートから、4つの溶融金属、すなわち3Ca、3Cc、3Ce及び3Cfが目標領域内にある。空気中で1100°Fでの静的亀裂成長試験の終了前に3Cfだけが不要になった点に留意されたい。溶融金属3Cb及び3Cdは、30%の目標RA値を僅かに下回っており、3Cbが25%のRA値、3Cdが27%のRA値を有していた。
DoE1〜3の結果を考慮すると、合金725/Custom Age 625 PLUS、並びに好ましい範囲の化学組成を含むその誘導体を含めた、本明細書で記載される合金の溶体化及び二部品時効熱処理は、従来の溶体化及び時効熱処理と比較して、極限引張強度及び0.2%降伏強さの向上をもたらす。加えて、本明細書で記載される溶体化及び時効熱処理は、亀裂成長抵抗において現在最良のNi基超合金ガスタービンディスク合金及びディスク合金熱処理、すなわち合金706の3段階時効に等しいか、より良好な不良までの静的亀裂成長時間をもたらす。上記の亀裂成長抵抗性能に加えて、本明細書で記載される合金は、従来の方式で熱処理された合金725/Custom Age 625 PLUSよりも高い強度、詳細には降伏強さを与えるよう選択することができる。さらに、本明細書で記載される特に有用な化学組成を含む、合金725/Custom Age 625 PLUS及びこれに基づく誘導体の熱処理は、合金706及び標準的な合金725/Custom Age 625 PLUSと比較してより高強度の合金をもたらす。
ガスタービンディスクに特に有用な合金組成を図20に示すが、本明細書で指定される溶体化及び時効熱処理は、本明細書で記載される化学組成範囲内にある何れかの合金にも有用となる。
DoE2からの選択合金に関して、詳細なミクロ組織調査を実施した。この研究の一部が図4、23及び24に示す。示された熱処理中に製造されたミクロ組織の差を例証するために、3つの事例を示している。
事例1−溶融金属2Bl−O
試験条件は、本明細書で記載されるように、蒸気中1100°Fで初期応力拡大係数がK=28ksi−(in)1/2の静的荷重であった。この例での溶体化熱処理は、1900°Fの業者推奨温度をほぼ100°F下回る1800°Fで、さらに8時間1350°Fで時効し、その後、8時間100°F/時間で1150°Fまで炉冷し、その後、周囲空気まで空気冷却した。また、時効熱処理の第1の段階は、降伏強さ及び引張強度を高めるために僅かに高温にされた(50°Fだけ)。この温度での溶体化熱処理は、広範囲の双晶を伴う比較的大きな粒度を有する完全に再結晶化されたミクロ組織をもたらした。電子ビーム散乱回折(EBSD)分析は示されていないが、ほとんどの境界がその間に低角配向を有することを確認している。これは、マトリクス中の残留歪みが小さいことの指標である。引張挙動は強さ及び延性に関し正常であるが、静的保持時間亀裂成長試験におけるTTFは43時間に過ぎない。
事例2−溶融金属2Bl−C
試験条件は、本明細書で記載されるように、蒸気中1100°Fで初期応力拡大係数がK=28ksi−(in)1/2の静的荷重である。この例において、溶体化熱処理温度は、1750°Fまで低下され、さらに8時間1300°Fで時効し、その後、8時間100°F/時間で1150°Fまで炉冷し、その後、周囲空気まで空気冷却した。時効熱処理温度は、事例1で用いた1350°F及び1150°Fではなく、1300°F及び1150°Fであった。ミクロ組織は同様に完全に再結晶化されるが、より微細な粒度を有する。広範囲の双晶も同様に観察される。EBSD分析は同様に、粒子間に低角の境界(この場合も通常は3°又はそれ未満)を有して内部残留歪みがほとんどなく、ほぼ事例1と同様である。よって、溶体化熱処理温度の50°Fの差違は、より微細な粒子を有すること以外は、事例1とほぼ同じ全体のミクロ組織をもたらす。静的保持時間のTTFは、恐らくはより微細な粒度の結果として107時間にまで改善され、亀裂成長の距離が大きくなる。
事例3−溶融金属2Bl−A
試験条件は、本明細書で記載されるように、蒸気中1100°Fで初期応力拡大係数がK=28ksi−(in)1/2の静的荷重である。試料のミクロ組織は、1650°Fでの溶体化熱処理、さらに8時間1300°Fで時効し、その後、8時間100°F/時間で1150°Fまで炉冷し、その後、周囲空気まで空気冷却を行い、他の2つの事例とは著しく異なるミクロ組織を示している。この例では、ミクロ組織部分的に再結晶化され、より大きな非再結晶化粒子、すなわち熱間加工ミクロ組織の残部間により小さな再結晶粒子の混合物が散在している。EBSDは、2つの重要なミクロ組織の差違を示した。第1に、粒子の配向差の範囲は、10°よりも大きな値にまで及び、粒子配向差のこの広い範囲は、残留歪みの増大に関連している。部分的再結晶ミクロ組織と、数度から20°よりも大きな値を有する粒子配向差範囲とを有する複合作用は、静的保持時間亀裂成長試験においてTTFの顕著な改善をもたらし、ここで試料は、所定試験時間フレームでの不良を生じない。分析は、推定TTFが50000時間より大きいことを示している。
以上から、本明細書で記載される合金及び合金熱処理により生成された事例3のミクロ組織は、静的保持時間亀裂成長抵抗に有意な改善をもたらし、指示された熱処理により製造された部分的再結晶ミクロ組織の結果である。この熱処理で用いた、DoE3の溶融金属に関する後続の試験は、静的保持時間亀裂成長抵抗の改善と共に、望ましい0.2%YS及び延性を示すことが確認された。
限られた数の実施形態のみに関して本発明を詳細に説明してきたが、本発明はかかる開示された実施形態に限定されないことは理解されたい。むしろ、本発明は、上記で説明されていない多くの変形、改造、置換又は均等な構成を組み込むように修正することができるが、これらは、本発明の技術的思想及び範囲に相応する。加えて、本発明の種々の実施形態について説明してきたが、本発明の態様は記載された実施形態の一部のみを含むことができる点を理解されたい。従って、本発明は、上述の説明によって限定されると見なすべきではなく、添付の請求項の範囲によってのみ限定される。
10 タービンエンジン
12 物品
14 圧縮機
16 燃焼器
18 タービン
20 吐出出口
22 ロータ
24 ステータ
26 燃焼器缶
28 ノズル
30 ホイール及びバケット
32 疲労予亀裂
34 試験物品
100 熱処理方法
110 溶体化処理
120 冷却
125 再加熱
130 析出時効
140 冷却
150 析出時効
160 冷却

Claims (7)

  1. 55.0〜63.0質量%のNi、19.0〜22.5質量%のCr、6.5〜9.5質量%のMo、2.75〜4.5質量%のNb、1.0〜2.3質量%のTi、0.35質量%以下のAl、0.35質量%以下のMn、0.20質量%以下のSi、0.010質量%以下のS、0.20質量%以下のC及び0.015質量%以下のP、残部のFe及び不可避不純物からなり、部分的に再結晶化た熱間加工ミクロ組織を有するNiCrMoNbTi超合金物品の製造方法であって、前記物品を、
    1600〜1750°F(871〜954℃)の温度で1〜12時間溶体化処理してから周囲温度まで冷却し、次いで
    1300〜1400°F(704〜760℃)の第1の析出時効温度で4〜12時間析出時効処理してから1150〜1200°F(621〜649℃)の第2の析出時効温度まで冷却し、次いで
    第2の析出時効温度で4〜12時間析出時効処理してから周囲温度まで冷却することによって、熱処理することを特徴とする方法
  2. 前記超合金が、0.05質量%以下のV、0.05質量%以下のTa、1.0質量%以下のCo、0.02質量%以下のB又はこれらの組合せをさらに含む、請求項1記載の方法
  3. Ti、Al、Nb及びTaの組合せが硬化成分として作用し、Cが0.007〜0.011質量%、Tiが1.33〜1.92質量%、Nbが3.47〜4.07質量%であり、TiとNbの合計量が4.99〜5.40質量%、硬化成分の合計量が4.39〜4.97原子%である、請求項1又は請求項2記載の方法
  4. Ni基超合金が、室温で187ksi(1290MPa)以上、750°F(399℃)で165ksi(1140MPa)以上の0.2%降伏強さと、室温で24%以上、1150°F(621℃)で31%以上の断面減少(RA)と、空気中の593℃で、1099Lbs(498kg)の荷重下で応力拡大係数(k)が28ksi−(in)1/2(30.8MPa−(m)1/2)において2400時間以上の保持時間亀裂抵抗とを有する、請求項3記載の方法
  5. 合金組成が、59.0〜63.0質量%のNi、19.0〜22.5質量%のCr、6.5〜9.5質量%のMo、2.75〜4.5質量%のNb、1.0〜2.3質量%のTi、0.35質量%以下のAl、0.35質量%以下のMn、0.20質量%以下のSi、0.010質量%以下のS、0.20質量%以下のC及び0.015質量%以下のP、残部のFe及び不可避不純物、或いは、55.0〜59.0質量%のNi、19.0〜22.5質量%のCr、6.5〜9.5質量%のMo、2.75〜4.5質量%のNb、1.0〜2.3質量%のTi、0.35質量%以下のAl、0.20質量%以下のMn、0.20質量%以下のSi、0.010質量%以下のS、0.03質量%以下のC及び0.015質量%以下のP、残部のFe及び不可避不純物を含む、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法
  6. 第2の析出時効温度まで冷却する工程が、前記物品を100°F/時間(56℃/時間)で冷却することを含む、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記物品がタービン部品である、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の方法
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