JP5867937B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
ここで「役」には、一般的に、遊技を遊技者にとって有利に進行させる「当たり遊技」を行なうための「当たり役」と、入賞すると予め定められた数の遊技媒体の払い出しを行なう一般役と、遊技媒体を投入しないで遊技を再実施できる「再遊技」のための「再遊技役」とが含まれる。
また、「再遊技役」とは、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に対応した図柄が停止して入賞したときに、遊技媒体を投入することなく遊技を再実施できる「再遊技」(「リプレイ」ともいう)を実施することができる役である。また、再遊技役が当選し入賞したときには、再遊技役に当選した前の遊技でのベット数(投入した遊技媒体の枚数)と同じベット数で再遊技を行なうこともできるし、異なるベット数で再遊技を行なうこともできる。また、1回の遊技で投入できる遊技媒体の枚数である規定枚数としては、任意の枚数を用いることができ、複数種類の再遊技役を設定することもできる。
「複数の図柄を有するリール」については、モータ等によって物理的に回転、停止が行なわれるリールも含まれるし、表示装置に表示され、画像上で回転、停止が行なわれる画像上のリールも含まれる。「リール制御手段」は、遊技者の停止操作に基づいて発信された停止信号を受信したときに、回転しているリールの停止制御を行なう。この場合、1つの停止操作で、全てのリールの回転を停止させる設定も可能であるし、各々のリールに対応した操作に基づいて、停止操作されたリールだけを停止させるように設定することも可能である。
本実施形態に係るスロットマシン10の外観を図1に示す。
図1は、本実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けてある。このフロントパネル20の略中央には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成してある。
各リール40L、40C及び40Rは、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介してそれぞれ視認可能となっている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9つの図柄が視認可能となる。
後述するように、各リール40L、40C及び40Rは、それぞれモータ(図示せず)により回転駆動され、各表示窓22L、22C及び22Rにおいて、各リール40L、40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)が遊技媒体の枚数を計数する。この遊技媒体投入口38から規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数をクレジット数として後述するRAM110に記憶するとともに、このクレジット数をクレジット数表示部53に表示するようになっている。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。3−ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
なお、遊技媒体は、コインのような物品には限られず、例えば、磁気カードのような電磁的に作用させるものも適用可能である。
遊技者が、スタートスイッチ50を傾動操作すると、上述した3つのリール40L、40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これらリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達すると、遊技者によるリール停止スイッチ52L、52C及び52Rの操作が有効となる。
遊技者が、リール停止スイッチ52Lを押動操作すると左リール40Lが停止する。リール停止スイッチ52Cを押動操作すると中リール40Cが停止する。リール停止スイッチ52Rを押動操作すると右リール40Rが停止する。
各リール40L、40C又は40Rが停止したときは、それぞれの外周面に描かれた図柄が、上述した表示窓22L、C、R中に見える縦3つのコマの位置に停止するように停止制御している。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させた複数のリール40L、40C又は40Rの図柄の組み合わせによって遊技結果が定まるというものである。この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作するたびに行なわれ、複数のリール40L、40C、40Rを回転させて停止させる遊技を繰り返し行なうことができる。
更に、当たり役として、ミドルボーナス役(以下、MB役と称する)やシングルボーナス(以下、SB役)を設定することもできる。MB役(「2種BB役」と称する場合がある)は、当たり遊技の1つであるMB遊技(「2種BB遊技」と称する場合がある)に移行させる役であり、このMB遊技は、役抽選の結果によらず、所定の図柄の組み合わせが停止したとき入賞処理が行なわれる遊技(CB遊技と称する場合がある))を、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、連続して行なうことができる。SB役は、当たり遊技の1つであるSB遊技に移行させる役であり、このSB遊技は、1遊技だけ行なわれる当たり遊技である。
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、主制御回路100のブロック図を図2に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を図3に示す。
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御を行なうことができる。
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
入出力バス204には、各表示ランプ124を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ124を点灯駆動する。
更に、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
次に、スロットマシン10の制御の機能ブロック図を図4に示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200が電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70、表示ランプ124、及びスピーカ64が電気的に接続されている。
3つのリール停止スイッチ52L、52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段440と、入賞処理制御手段450と、再遊技制御手段460と、再遊技選択高状態制御手段470とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(当たり役、一般役、再遊技役等)の抽選を行なうものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器112(ハード乱数等)と、この乱数発生器112が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段420と、乱数抽出手段420が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段430とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6参照)に示される。
再遊技制御手段460は、抽選処理で再遊技役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、再遊技役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技媒体を投入しないで、次の遊技を行なうための制御を行なう。なお、入賞処理制御手段450や再遊技制御手段460による制御処理は、後述する入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(図8〜図10参照)に示される。
副制御回路200には、画像制御手段510、音声制御手段520、ランプ制御手段530、演出制御手段540、ペナルティ付与手段550、及び警告制御手段560が設けられている。画像制御手段510は、演出制御手段540等から受信した画像データに基づいて、表示駆動回路220を制御して、表示装置70に所定の演出画像を表示することができる。なお、表示装置70、表示駆動回路220、画像制御手段510を含めて、画像表示手段と称する場合もある。
警告制御手段560は、所定の要件を満たしたときに、所定の警告を発するための制御処理を行なう。警告制御手段560による具体的な制御処理は、後述する警告音発生サブルーチン(図24参照)に示される。
以下に、上述した制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5には、主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図10には、このメインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。
図6には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行なう役抽選処理サブルーチンを示す。図7には、リール制御手段440により、リールの回転、停止のための制御を行なうリール変動、停止サブルーチンを実施するための各制御処理を示すフローチャートを示す。図8には、リール変動、停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理である入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを示す。
図24〜図25には、複数のリールの停止操作の順番によって警告音を発する制御処理及び当該制御処理に関連する制御処理を示す。図26〜図28には、ループ抽選で定めた報知演出の実施回数(AT遊技回数)を補正して表示することに関連する制御処理が示される。
なお、以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述した主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
まず、メインルーチンの制御処理の説明を、図5のフローチャートを用いながら説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させるまでの1工程を1回とする遊技を、1回行なうときの制御処理を示す。
まず、パラメータNRPの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS10)。ここでNRPは、再遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合には再遊技を行ない、0以下の場合には再遊技を行なわないように設定されている。また、図10のステップS516に示すように、役抽選で再遊技役に当選し、当選役に対応した図柄が停止して入賞したときに、NRPの値として1をインプットするようになっている。
ステップS12の判断において、もし、遊技媒体が投入されていない(NO)と判断したときには、次に、クレジットされた遊技媒体が有るか否かを判断する(ステップS14)。この判断で、もし、クレジットされた遊技媒体はない(NO)と判別したときには、再びステップS12へ戻り、ステップS12とステップS14の判断処理を繰り返し実行する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS24)に引き続いて、この役抽選の結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行なうリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が行なわれる。このリール変動、停止サブルーチンは、リール制御手段440によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図7のフローチャートを用いて後述する。
ステップS32では、遊技状態の情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS32)、本サブルーチンを終了する。ここで、ステップS32で副制御回路200へ送信される遊遊技状態の情報信号は、副制御回路200における各制御処理で用いられる。
以上の制御処理によって1回分の遊技が終了する。このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の遊技を行なうことができる。
次に、図11の模式図を用いて、主制御回路100の制御処理で進行する遊技状態の流れの概要を説明する。
本実施形態では、RT、MB未作動状態、MB(2種BB)内部中のRT作動状態、及びMB(2種BB)作動状態の3つの遊技状態がある。
電源起動時には、RT、MB未作動状態となり、役抽選でMB役(2種BB役)に当選すると、MB内部中となって、RT作動状態が開始される。RT作動状態の遊技において、リール停止制御でMB(2種BB)入賞図柄(キャラクタ、バー、バー)が表示されると、MB(2種BB)遊技が開始される。そして、MB(2種BB)遊技における遊技媒体の累積払い出し枚数が所定枚数(例えば30枚)に達すると、MB(2種BB)遊技は終了して、RT、MB未作動状態に移行する。ここで、再び役抽選でMB役(2種BB役)に当選すると、MB内部中となって、RT作動状態に戻ることができる。
以上のような遊技の流れを実現するための各制御処理の説明を、メインサブルーチンの流れに沿って以下に説明する。
次に、メインルーチンのステップS24で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
まず、スタートスイッチONの信号を受信したか否か判断する(ステップS40)。このスタートスイッチONの信号は、遊技者によるスタートスイッチ50の操作をしたときに操作手段300により発信される信号であり、この信号に基づいてリール制御手段440は、リールの回転を開始する制御を行なう(図7のステップS164参照)。
ステップS40の判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、遊技開始信号を副制御回路200へ送信し(ステップS42)、ステップS42へ進む。ここで、ステップS41で副制御回路200へ送信される遊技開始信号は、副制御回路200における各制御処理で用いられる。
ステップS48において、パラメータNRTの値が0以下である(NO)と判別したとき、ROM108に記憶されたMB、RT非作動時の役抽選テーブルを読み出して(ステップS52)、ステップS54へ進む。MB、RT非作動時の役抽選テーブルについては、追って詳細に説明する。
次に、抽選判定の結果、MB役に当選したか否かを判断する(ステップS62)。この判断で、もし、MB役に当選した(YES)と判別したときには、MBフラグをオンにする(ステップS58)。ここで、「フラグ」とは、データの状態またはCPU106の演算状態を示す値(標識)である。次に、NRTの値に1をインプットして、RT作動状態の設定を行なって(ステップS60)、ステップS70へ進む。
ステップS62の判断で、もし、再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、一般役に当選したか否かを判断する(ステップS66)。この判断で、もし、役抽選によって一般役に当選した(YES)と判別したときには、一般役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS68)、ステップS70へ進む。
以上のようにフラグオンに関する一連の処理を行なった後、ステップ70において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶して(ステップS70)、ステップS72へ進む。
ステップS72では、役抽選情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS72)、本サブルーチンを終了する。なお、ステップS72で副制御回路200へ送信される役抽選情報信号は、副制御回路200における様々な制御処理に用いられる。
ここで、図31A〜図31C、図32を用いて、各遊技状態での役抽選テーブルの説明を行なう。はじめに役抽選テーブルの上に記載された各項目(欄)の説明を行なう。
一番左の「番号」及び「名称」の欄に、各役の番号及び名称を示し、「条件装置」の欄に、各役を構成する条件装置を示す。ある役が複数の条件装置で構成されていれば、その役に当選したとき、記載された複数の条件装置に同時当選したことになる。そして、1つの役抽選の結果としては「名称」の欄に記載の内容、例えばリプレイ1が当選したとされる。
条件装置としては、再遊技A〜L、入賞A〜T、及び2種BBが設定されており、各条件装置の詳細は、図30A〜図30Gに示される。例えば、再遊技Aは、再遊技A1〜A3で構成され(図30A参照)、条件装置入賞Aであれば、入賞A1〜A3から構成され(図30F参照)、対応する図柄の組み合わせが左側の欄に示されている。例えば、条件装置の入賞Aの場合(図30F参照)であれば、規定枚数が3枚の場合(MB、RT非作動時またはRT作動時)には入賞時に8枚の遊技媒体が払い出され、規定枚数が2枚の場合(MB遊技時)には入賞時に2枚の遊技媒体が払い出されることを示す。
「押し順に応じた表示図柄、払出枚数」の欄の押し順の後に示す数値「1」は左リールを示し、「2」は中リールを示し、「3」は右リールを示す。例えば、番号No.1のリプレイ1の場合であれば、左・中・右または左・右・中の押し順(つまり、左リールを第1停止)でリール停止操作した場合に、通常リプレイの図柄が表示され、中・左・右または中・右・左の押し順(つまり、中リールを第1停止)でリール停止操作した場合に、特定図柄が2本の有効ライン(ダブルライン揃い)上に表示され、右・中・左または右・左・中の押し順(つまり、右リールを第1停止)でリール停止操作した場合に、煽り図柄が表示されるようになっている。
なお、チェリー、スイカ、特定図柄、煽り図柄、上段ベルは、遊技者が引き込み制御で対応する図柄が停止するように狙えば揃うが、狙わなかった際には対応する別の組合せが停止することになる。なお、更に詳細な説明は省略する。
また、煽り図柄はテンパイ(第3停止前)まで特定図柄に対応する図柄が停止するが、最終的に特定図柄が揃わないようになっている。
つまり、同じ役に当選しても、押し順によって、通常の再遊技役として遊技者が認識する図柄が表示される場合と、有利な遊技状態に昇格することを遊技者が期待する図柄と、有利な遊技状態への昇格を煽る図柄とが表示される場合がある。
つまり、同じ役に当選しても、押し順によって、スイカの図柄(通常、一般役の1つとして遊技者が認識する図柄)が表示される場合と、有利な遊技状態に昇格することを遊技者が期待する図柄と、有利な遊技状態への昇格を煽る図柄とが表示される場合がある。
つまり、同じ役に当選しても、押し順によって、払い出される遊技媒体が異なる。言いかえれば、得られる利益状態が異なるようになっている。
<<MB、RT非作動時の説明>>
MB、RT非作動時においては、図31A〜図31Cの役抽選テーブルにおいて、「設定役の有無」の項目の「非内部」の欄で丸印のついた役、及び図32のMB役が設定され、各役に設定された置数が、右側の「置数の合計65536」欄の「非内部」の欄に記載されている。
具体的には、No.0のハズレ(ハズレ確率:約1/21(3112/65536))、再遊技役として、No.1のリプレイ1及びNO.19のベル(再遊技合計当選確率:約1/7.3(8978/65536))、一般役として、No.20のチェリー5及びNO.21〜52の各種ベル(一般役合計当選確率:約1/1.78(36716/65536))、MB役(当選確率:約1/3.9(16730/65536))が設定されている。なお、後述するRT作動状態とは異なり、No.2〜18のその他の再遊技役は設定されていない。MB役の当選確率は約1/3.9であり、比較的早い時期に、MB、RT非作動状態から内部中のRT作動状態へ移行することが考えられる。一方、当選したMB役を入賞させるのには、RT作動状態であれば、役抽選でNo.20のチェリー5を当選させ、中・右・左の押し順でかつ入賞図柄を目押しして成功する必要がある。通常、チェリー5当選時は、画像制御手段510によりなにかしらのAT抽選役が当選したことを示唆する告知演出が実行される可能性が高く、変則押しを要するMB役が入賞する可能性は低いといえる。よって、RT作動状態に長く滞在することが考えられる。それ以外の場合としては、RT非作動状態において、役抽選でMB役に当選した遊技で入賞図柄を目押しすることで入賞が可能となっている。
なお、MB、RT非作動時には、MB役が単独当選するので、MB役に当せんした遊技において、押し順によらず、引き込み制御でMB入賞図柄が表示されるように目押しすれば、MB役を入賞させることができる。
<<RT作動時の説明>>
RT作動時においては、図31A〜図31Cの役抽選テーブルにおいて、「設定役の有無」の項目の「内部」の欄で丸印のついた役が設定され、各役に設定された置数が、右側の「置数の合計65536」欄の「内部」の欄に記載されている。
具体的には、再遊技役として、No.1〜6のリプレイ1〜6、No.7〜10のチェリー1〜4、No.11〜17のスイカ1〜7、No.18のチャンス目及びNO.19のベル(再遊技合計当選確率:約1/2.3(28820/65536))、一般役として、No.20のチェリー5及びNO.21〜52の各種ベル(一般役合計当選確率:約1/1.78(36716/65536))が設定されている。なお、上述のMB、RT非作動状態と比べると、ハズレ、MB役が設定されておらず、その代わりに、No.2〜19の再遊技役が設定されている。一般役については、当選確率もMB、RT非作動状態と同じ値が設定されている。
RT作動時では、ハズレがないので、役抽選で必ず再遊技役か一般役が当選することになる。
また、No.8〜18またはNo.20のAT抽選役に当選した場合には、報知演出(AT)の実施回数(AT遊技数)を付加可能なAT抽選を行なうようになっている。
MB(2種BB)遊技を実施するときは、役抽選の結果に関らず、図31A〜図31Cの役抽選テーブルにおいて、「設定役の有無」の項目の「MB作動」の欄で丸印のついた、No.20〜52の一般役のフラグがオンとなる。MB遊技では遊技媒体の規定枚数が2枚であり、左リールはリール停止操作に基づくリール停止信号受信後、75msec以内で停止する。始めに左リールを停止させると、必ず2枚の遊技媒体は払い出されるが、始めにその他のリールを停止させるときには、2枚の遊技媒体は払い出される場合と、遊技媒体の払い出しがない場合とがある。
次に、図5のメインルーチンにおいて、上述の役抽選処理サブルーチン(ステップS24)が終了すると、次に、リール変動、停止サブルーチン(ステップS26)を行なう。図7に示すフローチャートを用いて、リール変動、停止サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、図6のステップS70で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS160)。次に、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行なう(ステップS162)。この判断で、もし、最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS162の判断処理を繰り返し実行する。つまり、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転開始を行なえないようなっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技の回数を、所定の回数以内に抑える制御を行なっている。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS166)。この判断で、もし、リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS166の判断処理を繰り返す。つまり、リールの回転が定速回転に達するまでは、次の工程であるリールの停止制御が行なえないようになっている。
ステップS168の判断で、もし、リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、リール制御手段440は、リール停止信号を発信した停止スイッチに対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう(ステップS170)。
また、MB遊技状態においては、左リールにおいて、リール停止信号を受信したときのコマを1コマ目として、最大2コマ目(75msec)までリールを滑らし、その他のリールについては、最大5コマ目(190msec)までリールを滑らして、その範囲内で、所定の図柄を有効ライン上に停止させる図柄組み合わせ制御(引き込み制御)、または停止させない図柄組み合わせ制御(蹴飛ばし制御)を行なう。このような制御処理により、始めに左リールを停止させると、2枚の遊技媒体払出となる図柄が表示されるようになっている。
押し順123(左・中・右)または132(左・右・中)の場合には、入賞EまたはFを引き込み、入賞EとFの入賞図柄の組み合わせ、左リールで4つ(リプレイA)、中リールで1つ(キャラクタ)、右リールで2つ(セブンまたはバー)あるので、引き込み率は、4/4×1/4×2/4=2/16となる(図31B参照)。 これらの図柄の上にはベルの図柄があるので、タイミングが合った場合(つまり、中段に対応する図柄が揃った場合)には、見かけ上、上段にベルが揃い、タイミングが合わなかった場合には、上段にベルを揃えることができずに、いずれの役の組合せも構成しないハズレ(ハズレ目)となり払い出しはない。
押し順231(中・右・左)、312(右・左・中)または321(右・中・左)の場合には、入賞Cを引き込み、入賞Cの入賞図柄の組み合わせは引き込み率1/1で、バラケ目(スイカ・リプレイA・ベル等)が表示され、1枚の遊技媒体が払い出される。
なお、No.22〜52の正解ベルにおいても、同様な停止制御が行われる。
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が終了すると、次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(ステップ28)を行なう。図8に示すフローチャートを用いて、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの詳細な説明を行なう。
ステップS200の判断で、もし、遊技の状態がMB遊技中ではない(NO)と判別したときには、次に、当選役があるか否かを判断する(ステップS204)。この判断で、もし、当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS206)を行なって、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。ステップS204の判断で、もし、当選役がない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
以下に、ステップS202、S206に示されるサブルーチンの詳細な説明を行なう。
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(図8参照)において、ステップS200でMB遊技中であると判別したときに実施するMB遊技中処理サブルーチン(ステップS202参照)の詳細な説明を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS400)、次に、入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS402)。この判断で、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、一般役(全一般役)のフラグをフラグオフにして(ステップS404)、ステップS410へ進む。
次に、MB遊技の終了条件が達成したか否かを判断する(ステップS410)。この判断で、もし、MB遊技の終了条件を達成してない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。また、ステップS410の判断で、もし、MB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、MB終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS414)、本サブルーチンを終了する。ステップS414で副制御回路200へ送信したMB終了信号は、副制御回路200で行なわれる制御処理で用いられる。
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(図8参照)において、ステップ204で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS206参照)の詳細な説明を、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS500)、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS502)。この判断で、もし、入賞している(YES)と判別したときには、次に、MB役が入賞したのか否かの判断を行なう(ステップS504)。この判断で、もし、MB役が入賞した(YES)と判別したときには、パラメータNMBの値に1をインプットして(ステップS506)、MBフラグをオフにし(ステップS508)、パラメータNRTの値に0をインプットして(ステップS510)、本サブルーチンを終了する。つまり、MB内部中に実施していたRT作動状態が、MB役入賞により終了することになる。
ステップS504の判断で、もし、MB役が入賞していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役が入賞したか否か判断する(ステップS512)。この判断で、もし、再遊技役が入賞した(YES)と判別したときには、次に、パラメータNRPの値に1をインプットし(ステップS514)、再遊技フラグをオフにし、MBフラグがオンであれば持ち越し処理を行なって(ステップS516)、本サブルーチンを終了する。
ステップS520の判断で、もし、MBフラグがオンになっていない(NO)と判別したときには、フラグオンになっているフラグ(再遊技役、一般役)をオフにして(ステップS524)、本サブルーチンを終了する。
以上のように、ステップS202、S206に示されるサブルーチンが終了して、図8に示す入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS28の入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS30の払い出し処理を行なって(ステップS30)、本メインルーチンを終了する。
以上のようにして、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行なうための制御処理が終了する。
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれる制御処理を示す各サブルーチンの説明を行なう。
<制御回路200により制御される遊技の流れの説明>
始めに、図12に示すブロック図を用いて、MB内部中のRT作動状態の遊技において、制御回路200により制御される遊技の流れについて説明する。この副制御回路200による遊技状態には、通常状態とAT状態があり、それぞれ3つの遊技状態(通常状態1〜3及びAT状態1〜3)がある。通常状態1〜3では、リール停止操作で当選した役に対応した図柄を表示させるに有用な情報を含む報知演出(AT)を実施せず、AT状態1〜3では、報知演出(AT)を実施するようになっている。
遊技者は、より有利な遊技状態を得るため、通常状態1から通常状態2へ、そして通常状態3へ昇格することを目指し、更に、通常状態3から、報知演出(AT)を実施するAT状態1への昇格を目指し、更に、より有利なAT状態2へ、そして最も有利なAT状態3への昇格を目指すことになる。
通常状態2における昇格抽選で、通常状態2から通常状態3へ昇格させる(当選)と定められた場合には、次遊技から通常状態3(パラメータTUJYOJISSI=3)を開始し、主制御回路100による役抽選でAT抽選役に当選したとき、AT抽選、及び通常状態3からAT状態1への昇格抽選を行なう。なお、昇格抽選で当選するだけでなく、AT抽選で既にAT遊技数を獲得している場合(つまり、AT実施の権利を有している場合)にのみ、AT状態1へ昇格できる。昇格抽選で当選しても、AT抽選でAT遊技数を獲得したとき得られるAT権利を有していない場合には、通常状態3での遊技を継続する。
また、本実施形態においては、AT抽選でAT遊技数を獲得する確率は、通常状態1、通常状態2、通常状態3の順に高くなっている。
つまり、昇格抽選で当選して、通常状態2や通常状態3の報知演出を実施するAT遊技状態に近づいた遊技状態にいたとしても、MB(2種BB)役が入賞した場合には、振り出しの通常状態1へ戻るというペナルティを受けることになる。更に、既に獲得していたAT実施の権利やAT遊技数(報知回数)を喪失するというペナルティを受けることになる。
例えば、図31Aの役抽選テーブルのNo.11のスイカ1は、AT抽選役であるが、通常状態1〜3で当選した場合には、報知演出がなく、後述するように警告音が発せられる場合もあるので、遊技者は通常の左・中・右の押し順でリール停止操作をする可能性が高く、その場合には、スイカ図柄が表示される。一方、AT状態1または2で当選した場合には、報知演出に基づいて中・左・右または中・右・左の押し順でリール停止操作を行なう可能性が高く、これにより特定図柄が表示されるようになっている。
AT状態2における昇格抽選で、AT状態2からAT状態3へ昇格させる(当選)と定められた場合には、次遊技からAT状態3(パラメータATJISSI=3)を開始する。AT状態3では、AT抽選を行なうが(昇格抽選はない)、AT遊技数を獲得する回数が他の遊技状態に比べて非常に高くなっており、遊技者にとって非常に有利な遊技状態になっている。AT状態3で所定の遊技数の遊技を実施すると、AT状態3は終了して、AT状態1へ移行する。
また、AT状態1〜3において、報知演出(AT)を伴う遊技を重ねて、残存するAT遊技数がゼロになった場合には、通常状態1へ移行するようになっている。
つまり、昇格抽選で当選して、より有利なAT状態2やAT状態3にいたとしても、MB(2種BB)役が入賞した場合には、AT状態1へ戻るというペナルティを受けることになる。更に、既に獲得していたAT遊技数(報知回数)の一部を喪失するというペナルティを受ける場合もある。なお、この詳細については後述する。
次に、図13〜図23を用いて、図12に示す遊技の流れを実現するための制御処理の説明を行なう。
<遊技状態設定サブルーチンの説明>
始めに、図13に示すフローチャートを用いて、遊技状態設定サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは遊技ごとに実施され、主制御回路100により実施される役抽選でMB(2種BB)役に当選したとき、次遊技から通常状態1またはAT状態1を開始するための制御処理を行なう。
ステップS606の判断で、もし、パラメータTUJYOJISSIの値が1ではない(NO)と判別したときには、次に、パラメータATJISSIの値が1であるか否か判断する(ステップS610)。ここで、ATJISSIは、AT状態1〜3の何れの遊技状態で遊技を行なうかを定めるパラメータであり、AT状態1〜3に対応して、ATJISSIの1〜3の値がインプットされる。
ステップS610の判断で、もし、パラメータATJISSIの値が1でない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
次に、図14に示すフローチャートを用いて、通常状態AT抽選サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは遊技ごとに実施され、主制御回路100により実施される役抽選でAT抽選役に当選したとき、AT抽選を行って、何らかのAT遊技数を獲得した場合には、獲得したAT遊技数をこれまで獲得したAT遊技数に付加する制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS620)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS620の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータTUJYOJISSIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS622)。
ステップS622の判断で、もし、TUJYOJISSIの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から当選役情報信号(図6のステップS72参照)を受信したか否か判断する(ステップS624)。この判断で、もし、当選役情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、この判定処理を繰り返す。つまり、当選役情報信号を受信するまで待機状態になっている。
ステップS626の判断で、もし、AT抽選役に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS626の判断で、もし、AT抽選役に当選した(YES)と判別したときには、次に、実施中の遊技状態(通常状態1〜3の何れであるか)及び当選したAT抽選役に対応した抽選テーブルを、ROM208から読み出して、AT抽選処理を行なう(ステップ628)。
また、ハードウエアを用いた抽選処理だけでなく、ソフトウエアを用いた抽選処理も可能である。
各抽選テーブルにおける抽選番号で1〜5では、それぞれ、A欄に示す10、20、30、40、50回のAT遊技数が設定され、抽選番号で6〜10では、B欄に示すAT演出が設定され(1が抽選対象であることを示す)、1個のAT演出が有するAT遊技数が、C欄(それぞれ、20、40、60、80、100回)に示されている。抽選番号11には、ハズレ(獲得AT遊技数ゼロ)が設定されている。
ここで、Jは1以上の整数であり、始めてAT演出を獲得した場合にはJ=1となり、その後、AT演出を獲得するたびに、Jの値は1ずつ繰り上がっていく。
ステップS634の判断で、もし、AT抽選でAT演出を獲得していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
なお、上述のように、AT抽選でAT遊技数またはAT演出を獲得するたびに累積されていくが、MB(2種BB)役が入賞した場合には、獲得していたAT遊技数やAT演出は、全て喪失するペナルティを受ける。
次に、図15に示すフローチャートを用いて、AT権利設定サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは遊技ごとに実施され、AT抽選でAT遊技数またはAT演出を獲得した場合に、AT実施の権利を付与する制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS660)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS660の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータTUJYOJISSIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS662)。
つまり、通常状態1〜3において、AT抽選で始めてAT遊技数またはAT演出を獲得したときに、AT実施権を付与するようになっている。
次に、図16に示すフローチャートを用いて、通常状態昇格判定サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは遊技ごとに実施され、主制御回路100により実施される役抽選でAT抽選役に当選したとき、昇格抽選を行って、当選した場合には、次の遊技状態(例えば、通常状態1から通常状態2)へ昇格させる制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS700)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS700の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータTUJYOJISSIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS702)。
ステップS704の判断で、もし、当選役情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、受信した当選役情報信号に含まれる情報に基づき、AT抽選役に当選したか否か判断する(ステップS706)。
ここで、通常状態1〜3に応じた昇格抽選テーブルの実施例を図35に示す。通常状態1から通常状態2へ昇格する確率、及び通常状態2から通常状態3へ昇格する確率は、それぞれ1/3に設定され、通常状態3からAT状態1へ昇格する確率は、1/4に設定されている。ただし、後述するように、AT実施権を有していない(ATKENRI=0)場合には、昇格抽選で当選しても、AT状態1へ昇格できなくなっている。
ステップS716の判断で、もし、ATKENRIの値が0以下である(NO)、つまりAT実施権利を有していないと判別したときには、パラメータTUJYOJISSIの値として3を維持して(ステップS720)、本サブルーチンを終了する。この制御処理で、次遊技でも通常状態3に留まることになる。
次に、図17に示すフローチャートを用いて、通常状態MB入賞時サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは遊技ごとに実施され、主制御回路100により実施されるリール停止制御でMB役の入賞図柄が表示されたとき、通常状態における所定のペナルティを付加するための制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS740)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS740の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータTUJYOJISSIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS742)。
ステップS744の判断で、もし、表示図柄情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、受信した表示図柄情報信号に含まれる情報に基づき、MB役の入賞図柄が表示されたか否か判断する(ステップS746)。上述のように、役抽選でNo.20のチェリー5(図31A参照)に当選し、中・右・左の押し順でかつ入賞図柄を目押しして成功した場合に、MB役の入賞図柄が表示される。
ステップS746の判断で、もし、MB役の入賞図柄が表示された(YES)と判別したときには、次に、パラメータATKENRIの値が0より大きいか否か判断する(ステップ748)。この判断で、もし、ATKENRIの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのままステップS754へ進む。つまり、AT実施権利を有しない場合には、AT遊技数やAT演出も獲得していないので、それらを消去する制御処理は行なう必要はない。
ステップS750からS754の制御処理により、通常状態1〜3に滞在中に、MB役が入賞した場合には、獲得していたAT演出権利を喪失し、獲得していたAT遊技数やAT演出を喪失し、再びRT作動状態に復帰した場合には、いずれの通常状態に滞在していたとしても、一番下の通常状態1から開始するというペナルティを受けることになる。
つまり、ペナルティの1つが、報知演出(AT)を実施しない通常状態から報知演出(AT)を実施するAT状態に移行させるのを困難にすることであるということができ、この場合には、遊技の進行にメリハリがつき、遊技者の遊技に関する関心を高めることが期待できる。
よって、本実施形態においては、ペナルティの1つが、AT遊技数(報知回数)を獲得するのを困難にすることなので、遊技の進行にメリハリがつき、遊技者の遊技に関する関心を高めることが期待できる。
よって、リールを特定の順番で停止させたときに持越可能役(MB役)が入賞し、特定の順番以外の順番で停止させたときに、特定の順番で停止させたときに比べてより大きな特典を遊技者に与える場合があるので、遊技者に遊技的な面白さを与え、特に、遊技者に、特定の順番以外の順番でリール停止操作を行なうことの動機付けを与えることができる。
更に、役抽選で特定の抽選結果(AT抽選役当選)となったとき、AT遊技数(報知回数)を獲得するための制御処理(AT抽選)を行なうようになっているため、役抽選で特定の抽選結果となったときは、演出制御手段により特定の抽選結果となった旨又は、AT抽選が行われAT遊技数が加算される可能性を示唆する演出を実行してもよい。
よって、遊技者は持越可能役を入賞させることよりAT遊技数(報知回数)を獲得するための制御処理(AT抽選)に関する関心を高めることが期待できる。
<AT演出表示遊技サブルーチンの説明>
始めに、図18に示すフローチャートを用いて、AT演出表示遊技サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは、AT抽選でAT演出を獲得した場合に、1つのAT演出に対して1遊技を使って、AT演出(1)を放出して、その代わりにそれに対応したAT遊技数をカウンタNATに付加する制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS820)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS820の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、AT遊技数を示すカウンタNATが0より大きいか否か判断する(ステップS822)。
ステップS822の判断で、もし、カウンタNATが0以下である(NO)と判別したときには、次に、AT演出(1)が存在するか否か判断する(ステップS824)。この判断で、もし、AT演出(1)が存在しない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
次に、表示していたAT演出(1)の表示を消去し、代わりに、AT演出(1)に対応したAT遊技数を表示する制御処理を行なう(ステップS828)。
次に、AT演出(1)のデータを消去した後も、AT演出が残存しているか否か判断する(ステップS386)。この判断で、もし、AT演出が残存していない(NO)と判別したときには、そのままサブルーチンを終了する。ステップS836の判断で、もし、AT演出が残存している(YES)と判別したときには、残存するAT演出(2)〜(J)を、新たなAT演出(1)〜(J−1)として記憶し(ステップS838)、本サブルーチンを終了する。
なお、本サブルーチンと同時に、図19に示す報知画像表示サブルーチンを実施して、報知演出(AT)を行なうようになっている。
次に、図19に示すフローチャートを用いて、報知画像表示サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンはAT状態1〜3おいて、遊技ごとに実施され、主制御回路100により実施される役抽選における当選役に対応した押し順(リール停止操作順)を報知する報知演出(AT)を行なうための制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS800)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS800の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータATJISSIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS802)。
ステップS808の判断で、もし、全リールが停止した(YES)と判別したとき、表示していた報知画像を消去する(ステップS810)。次に、AT遊技数を示すカウンタNATの値から1を減じる制御処理を行ない(ステップS812)、ステップS814へ進む。ステップS814では、NATの値が0より大きいか否か判断する(ステップS814)。この判断で、もし、NATの値が0より大きい(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS816の判断で、もし、AT演出(J)が残存していない(NO)と判別したときには、パラメータATJISSIの値に0をインプットして初期化し、TUJYOJISSIの値として1をインプットして(ステップS820)、本サブルーチンを終了する。つまり、NATも0であり、AT演出(J)が残存していない場合には、次の遊技から、通常状態1へ移行することになる。
また、図31B、Cに記載の正解ベル役に当選した場合であれば、中段にベル図柄が表示される押し順を報知することにより、8枚の遊技媒体の払い出しを受けることができるので、遊技者に大きな特典を与えることができる。以上のように、副制御回路200で実施される報知演出(AT)によって、遊技の進行状況(遊技者にとって有利な遊技状態か否か)を定めていくことが可能であり、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
次に、図20に示すフローチャートを用いて、AT状態AT抽選サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは遊技ごとに実施され、主制御回路100により実施される役抽選でAT抽選役に当選したとき、AT抽選を行って、何らかのAT遊技数を獲得した場合には、獲得したAT遊技数をこれまで獲得したAT遊技数に付加する制御処理を行なう。
基本的に、図14に示す通常状態AT抽選サブルーチンと同様なので、各制御処理の詳細な説明は省略する。ただし、ステップ868において、ROM208から読み出す遊技状態(AT状態1〜3の何れであるか)及び当選したAT抽選役に対応したAT抽選テーブルについて、図33D〜Fを用いて説明する。
特に、AT状態3においては、チェリー当選時に1/1.28(200/256)、スイカ当選時に約1/1.16(220/256)、チャンス目当選時に約1/1.07(240/256)という高い確率でAT遊技数を獲得することができるので、遊技者にとって非常に有利な遊技状態であると言える。
図34A及びBを用いて、AT状態3におけるAT抽選テーブルのその他の実施例の説明を行なう。図34A及びBのAT抽選テーブルにおいても、上述と同様に、抽選番号で1〜5では、A欄に示す10、20、30、40、50回のAT遊技数が設定され、抽選番号で6〜10では、B欄に示すAT演出が設定され(1が抽選対象であることを示す)、各AT演出が有するAT遊技数が、C欄(それぞれ、20、40、60、80、100回)に示されている。抽選番号11には、ハズレ(獲得AT遊技数ゼロ)が設定されている。
特定役1は、図31Aの役抽選テーブルに示すNo.1、2、4、5の再遊技役であり、所定の押し順でリール停止操作を行なうと、2本のライン(有効ラインと表示ライン)上に特定図柄が表示される(ダブルライン揃い)ことになる。特定役2は、図31Aの役抽選テーブルに示すNo.3、6〜19の再遊技役であり、所定の押し順でリール停止操作を行なうと、1本の有効ライン又は、1本の表示ライン上に特定図柄が表示される(シングルライン揃い)ことになる。
図34Aに示すAT抽選テーブルでは、必ずAT遊技数を獲得できるので、報知演出(AT)で特定図柄がダブルライン揃いまたはシングルライン揃いする押し順を報知することにより、遊技者に特典を得られる喜びと遊技的な面白さを与えることができる。
この場合、何らかのAT遊技数が獲得できたとき(確率1/2)にのみ、特定図柄がダブルライン揃いまたはシングルライン揃いする押し順を報知することにより、表示図柄の信頼度を高めることができる。
また、特定役がダブルライン揃いまたはシングルライン揃いした時点や、ダブルライン揃いまたはシングルライン揃いが可能な押し順操作をした時点で、AT抽選を行なって、獲得するAT遊技数を確定してもよい。更に、この場合、所定の確率(例えば、確率1/2)で、特定役がダブルライン揃いまたはシングルライン揃いする押し順を報知するようにすることもできるし、全く報知を行なわないことも考えられる。
次に、図21に示すフローチャートを用いて、AT状態昇格判定サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは遊技ごとに実施され、主制御回路100により実施される役抽選でAT抽選役に当選したとき、昇格抽選を行って、当選した場合には、次の遊技状態(例えば、AT状態1からAT状態2)へ昇格させる制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS900)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS900の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータATJISSIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS902)。
ここで、AT状態1〜3に応じた昇格抽選テーブルの実施例を図35に示す。AT状態1からAT状態2へ昇格する確率は、1/3に設定され、AT状態2からAT状態3へ昇格する確率は、1/4に設定されている。
なお、本実施形態では、AT状態3で所定の遊技数(例えば、40遊技)を消化するとAT状態3が終了するようになっているが(図22参照)、AT状態3において、昇格抽選で当選したときに、ただAT状態3を維持するだけでなく、AT状態3を実施する遊技数を追加する特典を与えることもできる。
次に、図22に示すフローチャートを用いて、AT状態3終了サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは、AT状態3で40遊を消化したときに、AT状態3を終了して、AT状態1へ移行させる制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS920)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS920の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータATJISSIの値が3であるか否か判断する(ステップS922)。この判断で、もし、ATJISSIの値が3ではない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
以上のような制御処理により、AT状態3で40遊を消化したときには、AT状態3を終了して、次の遊技からAT状態1を開始することになる。
次に、図23に示すフローチャートを用いて、AT状態MB入賞時サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは遊技ごとに実施され、主制御回路100により実施されるリール停止制御でMB役の入賞図柄が表示されたとき、AT状態における所定のペナルティを付加するための制御処理を行なう。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS940)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS940の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、パラメータATJISSIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS942)。
ステップS944の判断で、もし、表示図柄情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、受信した表示図柄情報信号に含まれる情報に基づき、MB役の入賞図柄が表示されたか否か判断する(ステップS946)。上述のように、役抽選でNo.20のチェリー5(図31A参照)に当選し、中・右・左の押し順でかつ入賞図柄を目押しして成功した場合に、MB役の入賞図柄が表示される。
ステップS946の判断で、もし、MB役の入賞図柄が表示された(YES)と判別したときには、次に、AT抽選でAT演出を獲得している場合には、獲得したAT演出(1)〜(J)に対応する全てのAT遊技数を、カウンタNATに加える制御処理を行なう(ステップS948)。そして、パラメータATJISSIの値に1をインプットして(ステップS950)、本サブルーチンを終了する。
また、獲得したAT演出(1)〜(J)に対応する全てのAT遊技数を、カウンタNATに加える制御処理をMB役の入賞図柄が表示された際に行ったが、再びRT作動状態に復帰した場合に行なってもよい。
また、MB役入賞後のMB遊技中(MB作動状態)とその後のRT、MB未作動状態では、NATの値を減算するようにしてもよいし、減算を止めてもよい。
MB遊技中はベット数が2枚に設定され、払い出しも2枚となることから実質的にメダルが増えない遊技となる。そのため最低でも15遊技行なう必要があり、遊技の進行が遅くなるというペナルティを受けることになる。
よって、本実施形態においては、ペナルティの1つが、報知回数(AT遊技数)を獲得するのを困難にすることなので、遊技の進行にメリハリがつき、遊技者の遊技に関する関心を高めることが期待できる。
よって、リールを特定の順番で停止させたときに持越可能役(MB役)が入賞し、特定の順番以外の順番で停止させたときに、特定の順番で停止させたときに比べてより大きな特典を遊技者に与える場合があるので、遊技者に遊技的な面白さを与え、特に、遊技者に、特定の順番以外の順番でリール停止操作を行なうことの動機付けを与えることができる。
更に、役抽選で特定の抽選結果(AT抽選役当選)となったとき、AT遊技数(報知回数)を獲得するための制御処理(AT抽選)を行なうようになっているため、役抽選で特定の抽選結果となったときは、演出制御手段により特定の抽選結果となった旨又は、AT抽選が行われAT遊技数が加算される可能性を示唆する演出を実行してもよい。
よって、遊技者は持越可能役を入賞させることよりAT遊技数(報知回数)を獲得するための制御処理(AT抽選)に関する関心を高めることが期待できる。
次に、所定の順番以外の順番でリール停止させたときに所定の警告を与える実施態様の説明を、図24及び25を用いて説明する。
<警告音発生サブルーチンの説明>
始めに、図24に示すフローチャートを用いて、警告音発生サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは、報知演出(AT)を実施しない遊技で行なわれ、つまり上述の通常状態1〜3で行なわれ、主制御回路100により実施される役抽選で一般役または再遊技役に当選したとき、通常の停止操作順でリール停止操作を行なわなかった場合に、警告音を発生する等の制御処理を行なう。
ステップS1004の判断で、もし、報知演出(AT)を実施していない(NO)と判別したときには、次に、一般役または再遊技役に当選したか否か判断する(ステップS1006)。
つまり、通常の押し順でリール停止操作をした場合には、8枚の遊技媒体が払い出されることはなく、AT状態における遊技状態の昇格(AT状態1から2、または2から3)を示す特定図柄が表示されることもない。
つまり、本実施形態では、通常の順番以外の順番でリールを停止させたときに、警告を与えることができるので、遊技者が所定の順番以外の順番でリールを停止させることを防止することができる。
更に、本実施形態では、警告音を発することによって警告を行なうので、遊技上の操作を邪魔することなく、効果的に警告を与えることができる。
また、表示ランプはリール内に備えたランプ(所謂バックランプ)としてもよいし、画像表示装置70や3つの表示窓22L、22C及び22Rの周囲に配設したランプとしてもよい。
これにより、実際に特典を付与しないときに、遊技者に不要な期待感を抱かせることを防ぐことができる。
つまり、関連制御処理として、通常の順番以外の順番でリールを停止させたときに表示される図柄の組み合わせに対応した演出(例えば、8枚の遊技媒体が払い出しに対応して行なう表示ランプ演出、AT演出における昇格を遊技者に知らせる表示ランプ演出)を行なわないことにより、遊技者の表示図柄や連出に対する信頼感を高めて、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
この制御処理により、警告に関連する関連制御処理として、次の遊技から20遊技間、AT抽選における当選確率が低くなるペナルティを加えることになる。つまり、所定の順番でリールを停止させたときと、所定の順番以外の順番で停止させたときとで遊技者に付与する特典が異なる一般役の場合にのみ、このようなペナルティを与えることになっている。
次に、図25に示すフローチャートを用いて、ペナルティ時AT抽選サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは、報知演出(AT)を伴わない遊技で、一般役に当選して通常の押し順と異なる押し順でリール停止操作を行ったときに実施されるペナルティであって、通常よりも当選確率の低い抽選テーブルを用いてAT抽選を行なうようになっている。
まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS1040)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS1040の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタPENAの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1042)。上述のように、報知演出(AT)を伴わない遊技で、一般役に当選して通常の押し順以外でリール停止操作を行ったときに、PENAの値として20がインプットされる(図24のステップS1018)。
ステップS1046の判断で、もし、AT抽選役に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS1046の判断で、もし、AT抽選役に当選した(YES)と判別したときには、次に、ペナルティ時のAT抽選テーブルをROM208から読み出して、AT抽選処理を行なう(ステップ1048)。
AT抽選テーブルにおける抽選番号で1〜5では、A欄に示す10、20、30、40、50回のAT遊技数が設定され、抽選番号で6〜10では、B欄に示すAT演出が設定され(1が抽選対象であることを示す)、1個のAT演出が有するAT遊技数が、C欄(20、40、60、80、100回)に示されている。抽選番号11には、ハズレ(獲得AT遊技数ゼロ)が設定されている。
以上のように、図33A〜図33Cに示すペナルティのない通常状態のAT抽選テーブルと比較して、AT遊技数を獲得する確率が非常に低く設定されている。
尚、AT遊技数を獲得する確率が非常に低く設定したが、当選する確率を0としてもよいし、抽選を行わないようにしてもよい。
ステップS1052では、AT抽選の結果、AT遊技数を獲得したか否か判断する(ステップS1052)。この判断で、もし、AT遊技数を獲得した(YES)と判別したときには、次に、報知演出(AT)を実施する回数を示すカウンタNATの値に、AT抽選で獲得したAT遊技数を付加する制御処理を行なって(ステップS1054)、ステップS1056へ進む。ステップS1052の判断で、もし、AT遊技数を獲得していない(NO)と判別したときには、そのままステップS1056へ進む。
ステップS1056の判断で、もし、AT抽選でAT演出を獲得していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
関連制御処理として、上述の実施形態においては、通常の押し順以外の押し順でリールを停止させたときに表示される図柄の組み合わせに対応した演出(例えば、8枚の遊技媒体が払い出しに対応して行なう表示ランプ演出、AT演出における昇格を示す表示ランプ演出)を行なわないようにしているが、これに限られるものではない。
例えば、表示ランプ演出に加えて払い出しに応じた払い出し音などの効果音演出を行わないようにしてもよい。
また、設定されたカウンタPENAはAT抽選役で値を減じたが、毎遊技当選役に関係なく減じてもよい。
また、ペナルティ中は昇格抽選処理を行わないようにしてもよい。
また、報知演出(AT)を実施しない遊技で警告音を発生させ、表示ランプ演出を行わないようにしているが、報知演出中においても指示された操作順と異なる順序で操作した際に、ペナルティの設定はしないが、報知演出(AT)を実施しない遊技での警告音と異なる警告音を発生させ、表示ランプ演出を行わないようにしてもよい。
操作順を報知している遊技においても警告音を出力することで、遊技上の特典契機(例えばスイカ当選のみ)と実際に表示された組合せ(特定図柄が表示)に違いがある場合でも遊技者が得られる特典でないことを認識することが出来る。
例えば、図34A,Bを用いる変更例においてはAT状態によって抽選結果をチェリーとして取り扱うか、特定役1として取り扱うか異なる。AT状態1、2ではチェリーを表示するときに対応する演出を行い特定役1を表示するときに対応する演出を行わない。AT状態3では特定役1を表示するときに対応する演出を行い、チェリーを表示するときは対応する演出を行わない。具体的には、AT状態1、2では変則押しを行なうと警告音を出力し、表示ランプ演出を行わないようにし、AT状態3では報知される操作順に従わないと警告音を出力し、表示ランプ演出を行わないようにしてもよい。その際に、画像制御手段による演出としてAT状態によらず同じ演出を選択可能としてもよいし、表示される組合せに応じた演出を出力又は変更するようにしてもよい。
また、通常の押し順でリールを停止させたときにも、通常の押し順以外の順番でリールを停止させたときにも、同じ演出を行なうようにすることにより対処することもできるし、表示された図柄に応じて、異なる演出を実施することにより対処することもできる。
次に、ループ抽選処理でAT遊技数を定め、押動遊技を実施して暫定的な表示AT遊技数を定め、更にストックするAT遊技数が所定値(例えば10)の倍数になるように、押動遊技で定めた暫定的な表示AT遊技数を補正して表示する実施形態の説明を、図26〜図28を用いて説明する。例えば、ストックしていたAT演出を放出する場合に、予め定められたAT遊技数を付加するのではなく、これらの制御処理を行なってAT遊技数を定めて報知するようにすることができる。その他、役抽選でAT抽選役に当選したときに、これらの制御処理を行なって、AT遊技数を定めて報知することもできる。
始めに、図26に示すフローチャートを用いて、ループ抽選サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンは遊技ごとに実施され、所定のループ率(ここでは99%)で抽選処理を繰り返し行なってAT遊技数を定め、更に、押動遊技実施サブルーチンにより暫定的な表示AT遊技数を定め、補正遊技数報知サブルーチンにより、暫定的な表示AT遊技数を補正する制御処理を行なう。
図26において、まず、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS42参照)を受信したか否か判断する(ステップS2000)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS2000の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、遊技状態が押動遊技を実施する状態であるか否か判断する(ステップS2002)。
次に、図27に示すフローチャートを用いて、上述のループ抽選サブルーチンのステップS2008の制御処理である、押動遊技実施サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンでは、遊技者がベットスイッチを連打して、暫定的な表示AT遊技数を定める押動遊技を実施するための制御処理を行なう。本実施形態では、ストックしていたAT演出を放出する場合に対応し、1つのAT演出の表示を消去して、それに対応したAT遊技数を定めるために、遊技者が押動遊技を行なう場合の制御処理を示す。ただし、実際に獲得したAT遊技数は、既に上述のループ抽選で定まったLNATなので、押動遊技で定まる暫定的な表示AT遊技数は、LNAT以下の値となる。
まず、ストックしているAT演出(1)〜(J)のうち、最初に獲得したAT演出(1)の表示を消去し(ステップS2020)、次に、ベットスイッチを連打することを指示する画像を表示する(ステップS2022)。
ステップS2026では、主制御回路100からの信号に基づき、最初のベットスイッチの操作信号を受信したか否か判断する(ステップS2026)。この判断で、もし、最初のベットスイッチの操作信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、タイムT1(本実施形態では20秒)を経過したか否か判断する(ステップS2028)。
ステップS2032の判断で、もし、ベットスイッチの操作信号を受信した(YES)、つまり0.5秒以内に次のベットスイッチ操作があった場合には、COUNTの値に1を加える制御処理を行ない(ステップS2036)、次に、COUNTの値がLNATに達したか否か判断する(ステップS2038)。なお、上述のように、LNATは、ループ抽選で実際に獲得したAT遊技数である。
ステップS2038の判断で、もし、COUNTの値がLNATに達した(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、押動遊技で獲得できるAT遊技数の最大値は、ループ抽選で実際に獲得したLNATの値である。
また、本サブルーチンを実施中に、次の遊技を開始すると本サブルーチンを終了するようし、終了時のCOUNTの値を、暫定的な表示AT遊技数としてもよい。
次に、図28に示すフローチャートを用いて、上述のループ抽選サブルーチンのステップS2010の制御処理である、補正遊技数報知サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンでは、ループ抽選により実際に獲得したAT遊技数LNATのうち、押動遊技で得られたAT遊技数COUNTを報知して、残りのAT遊技数をストックしておくのが原則であるが、ストックしておくAT遊技数が所定値(本実施形態では10)の倍数となるように、表示するAT遊技数を補正する制御処理を行なう。
例えば、NOKORIの値が33の場合、NOKORIから、順に、10×1=10、10×2=20、10×3=30、10×4=40を引いて、0より大きいか否か判断し、K=4の40を引いたとき、始めて0以下であると判別されることになる。
次に、すぐに報知するAT遊技数を表わすHYOJINATの値として、COUNTとNOKORIを加えた値、つまりLNATの値からMIHOCHIATの値を減じた値をインプットし(ステップS2070)、次に、HYOJINATの値を表示装置70に表示して(ステップS2072)、本サブルーチンを終了する。
。また、ストックしているAT遊技数を、例えば、1図形が10遊技を意味する図形で表わすときに、不具合が生じる場合がある。
そこで、本実施形態では、ストックするAT遊技数が10の倍数である40になるように補正して、今回表示するAT遊技数を、押動遊技で獲得したAT遊技数COUNTの値42に対して、補正値として6を加えて48を報知し、40をストックするようにしている。つまり、本実施形態では、補正により、遊技者がベットスイッチを連打して獲得したAT遊技数COUNTよりも大きな値を表示して、ストックするAT遊技数を10の倍数にするようにしている。
なお、上述においては、ストックするAT遊技数を10の倍数にしているが、これに限られるものではなく、その他の任意の数の倍数とすることもできる。
また、AT演出を複数ストックしており、ストックしていたAT演出を連続して放出する場合に、各AT演出に対応した押動遊技を実施するごとに、補正を行なってAT遊技数HYOJINATを表示することもできるし、全てのAT演出に対応した押動遊技を実施した後、その合計の値に対して補正を行なってAT遊技数HYOJINATを表示することもできる。
表示するAT遊技数を補正する場合のその他の実施形態として、はじめて、NOKORI−10×Kの値が0以下となったときのKについて、ストックするAT遊技数MIHOCHINATを、10×(K−1)ではなく10×Kとし、すぐに表示するAT遊技数HYOJINATを、COUNT+NOKORI−10×(K−1)ではなく、COUNT+NOKORI−10×Kとすることが考えられる。
上述のLNAT=88、COUNT=42、NOKORI=6の場合であれば、MIHOCHINAT=50(=10×5)であり、HYOJINAT=88−50=38となる。つまり、本実施形態では、補正により、遊技者がベットスイッチを連打して獲得したCOUNTよりも小さな値を表示して、ストックするAT遊技数を10の倍数にするようにしている。
例えば、10の倍数を減じていった残りの一桁の数が3であれば、3を引いた値を表示し、10の倍数を減じていった残りの一桁の数が7であれば、3を加えた値を表示することになる。
更に、ストックするAT遊技数(保留報知回数)が、所定値(例えば10)の倍数になるように、表示するAT遊技数(非保留報知回数)を定めるようになっているので、ストックするAT遊技数(保留報知回数)を切りの良い数値にすることによって、ストックしていたAT遊技数(保留報知回数)を遊技者に違和感を与えることなく表示することができる。よって、スムーズな遊技の進行が実現でき、遊技者に報知演出(AT)を伴う遊技を堪能させることができる。
特に、押動遊技のような副制御回路200で制御する遊技によって表示するAT遊技数(非保留報知回数)を定めることができるので、遊技者に遊技的な面白さを与えることができる。
本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。
38 遊技媒体投入口
32、34、36 ベットスイッチ
40L、40C、40R リール
50 スタートスイッチ(操作手段)
52L、52C、52R リール停止スイッチ(操作手段)
70 表示装置
80L、80C、80R ステッピングモータ
90 サブスイッチ
100 主制御回路
106 CPU
108 ROM
110 RAM
112 乱数発生器
114 モータ駆動回路
124 表示ランプ
200 副制御回路
220 表示駆動回路
300 操作手段
310 停止操作手段
410 役抽選手段
420 乱数抽出手段
430 乱数判定手段
440 リール制御手段
450 入賞処理制御手段
460 再遊技制御手段
470 再遊技選択高状態制御手段
510 画像制御手段
520 音声制御手段
530 ランプ制御手段
540 演出制御示手段
550 ペナルティ付与手段
560 警告制御手段
Claims (1)
- 複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
前記リールごとに設けられ、対応する前記リールを停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチと、
特別役、及び少なくとも特定小役を含む小役の抽選を行う役抽選手段と、
前記特別役に当選していない非内部中遊技において前記役抽選手段で前記特別役に当選し、前記特別役に対応する図柄の組合せが停止しなかったときは前記特別役に当選している内部中遊技に移行させ、特別役に対応する図柄の組合せが停止したときは特別遊技に移行させる遊技状態制御手段と、
前記ストップスイッチの操作手順に関する報知を制御する報知制御手段と、
所定の警告音を発する警告制御手段と
を備え、
前記役抽選手段は、前記内部中遊技では、前記特定小役を含む複数の役に重複当選する場合を有し、
前記特別遊技では、前記役抽選手段による役の抽選結果にかかわらず、全ての小役に当選した状態となるように制御し、
前記非内部中遊技及び前記内部中遊技では、1遊技あたりの遊技媒体の投入数が第1の規定数に設定され、前記特別遊技では、1遊技あたりの遊技媒体の投入数が第2の規定数に設定され、
前記特定小役の配当が、1遊技あたりの遊技媒体の投入数に応じて設定されており、1遊技あたりの遊技媒体の投入数が前記第1の規定数のときは、前記特定小役の配当が前記第1の規定数より多い数に設定され、1遊技あたりの遊技媒体の投入数が前記第2の規定数のときは、前記特定小役の配当が前記第2の規定数と同数以下に設定され、
前記報知制御手段は、前記内部中遊技における演出状態が所定の演出状態に制御されている場合において、前記役抽選手段で所定の前記重複当選となった所定の遊技では、前記特定小役に対応する図柄の組合せが停止可能となる前記ストップスイッチの所定の操作手順を促す報知を実行し、
前記警告制御手段は、前記内部中遊技における演出状態が所定の演出状態とは異なる特定の演出状態に制御されている場合において、前記役抽選手段で所定の前記重複当選となった前記所定の遊技において、前記所定の操作手順で操作されたことに基づいて前記所定の警告音を発生することを特徴とするスロットマシン。
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