JP5867621B2 - 高周波信号線路及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波信号線路及びその製造方法に関し、より特定的には、高周波信号の伝送に用いられる高周波信号線路及びその製造方法に関する。
従来の高周波信号線路に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の高周波信号線路が知られている。該高周波信号線路は、誘電体素体、信号線及び2つのグランド導体を備えている。誘電体素体は、可撓性材料からなる複数の誘電体シートが積層されて構成されおり、所定方向に直線状に延在している。信号線は、誘電体シート上に設けられている線状導体である。2つのグランド導体は、誘電体シート上に設けられており、積層方向において信号線を挟んでいる。これにより、信号線及び2つのグランド導体は、ストリップライン構造をなしている。該高周波信号線路は、例えば、電子機器内の2つの回路基板の接続に用いられる。
ところで、特許文献1に記載の高周波信号線路は、電子機器内において折り曲げて用いられる。そのため、高周波信号線路の誘電体素体は可撓性を有している。ところが、高周波信号線路が全体にわたって可撓性を有しているために、例えば、高周波信号線路において湾曲せずに直線状に延在してほしい部分が湾曲する場合がある。このような場合、高周波信号線路の湾曲した部分における信号線とグランド導体との間隔が小さくなるので、信号線とグランド導体との間に形成される容量が大きくなる可能性がある。その結果、高周波信号線路において湾曲した部分の特性インピーダンスは、湾曲前の特性インピーダンスよりも低くなる。すなわち、特許文献1に記載の高周波信号線路では、特性インピーダンスが所定の特性インピーダンス(例えば、50Ω)からずれてしまうおそれがある。
国際公開第2012/073591号パンフレット
そこで、本発明の目的は、可撓性を有する高周波信号線路において特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることを抑制することである。
本発明の一形態に係る高周波信号線路は、可撓性を有する複数の誘電体層が積層されることにより構成されている線状の誘電体素体と、前記誘電体素体に設けられ、かつ、該誘電体素体に沿って延在している線状の信号線と、前記誘電体素体に設けられ、かつ、前記信号線に沿って延在している第1のグランド導体であって、積層方向に互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有する第1のグランド導体と、を備えており、前記第1のグランド導体の前記第2の主面には、積層方向から平面視したときに、前記信号線と重ならず、かつ、前記信号線に沿って延在する筋状の突起が形成されていること、を特徴とする。
本発明の一形態に係る高周波信号線路の製造方法は、第1の誘電体層上に線状の信号線を形成する工程と、第2の誘電体層上に第1のグランド導体を形成する工程と、前記第1のグランド導体が前記信号線と対向するように前記第1の誘電体層と前記第2の誘電体層とを積層及び圧着することによって、誘電体素体を形成する工程と、を備えており、前記積層及び圧着する工程では、前記信号線に直交する断面において前記第1のグランド導体の一部が積層方向の他方側に向けて突出するように該第1のグランド導体の一部を湾曲させて、該信号線に向かって突出する筋状の突起であって、積層方向から平面視したときに、前記信号線と重ならず、かつ、該信号線に沿って延在する筋状の突起を該第1のグランド導体に形成すること、を特徴とする。
本発明によれば、可撓性を有する高周波信号線路において特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることを抑制できる。
本発明の一実施形態に係る高周波信号線路の外観斜視図である。 図1の高周波信号線路の誘電体素体の分解図である。 高周波信号線路の線路部の分解斜視図である。 図2のA−Aにおける断面構造図である。 図2のB−Bにおける断面構造図である。 図2のC−Cにおける断面構造図である。 高周波信号線路のコネクタの外観斜視図である。 高周波信号線路のコネクタの断面構造図である。 高周波信号線路が用いられた電子機器をy軸方向から平面視した図である。 高周波信号線路が用いられた電子機器をz軸方向から平面視した図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 第1の変形例に係る高周波信号線路の線路部のブリッジ部における断面構造図である。 第1の変形例に係る高周波信号線路の線路部の開口における断面構造図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 第2の変形例に係る高周波信号線路の誘電体素体の分解図である。 高周波信号線路の線路部のブリッジ部における断面構造図である。 線路部の開口における断面構造図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 第3の変形例に係る高周波信号線路の分解図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の圧着時の工程断面図である。 高周波信号線路の線路部の開口における断面構造図である。
以下に、本発明の実施形態に係る高周波信号線路及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
(高周波信号線路の構成)
以下に、本発明の一実施形態に係る高周波信号線路の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る高周波信号線路10の外観斜視図である。図2は、図1の高周波信号線路10の誘電体素体12の分解図である。図3は、高周波信号線路10の線路部12aの分解斜視図である。図4は、図2のA−Aにおける断面構造図である。図2は、図3のB−Bにおける断面構造図である。図6は、図2のC−Cにおける断面構造図である。以下では、高周波信号線路10の積層方向をz軸方向と定義する。また、高周波信号線路10の長手方向をx軸方向と定義し、x軸方向及びz軸方向に直交する方向をy軸方向と定義する。
高周波信号線路10は、例えば、携帯電話等の電子機器内において、2つの高周波回路を接続するために用いられるフラットケーブルである。高周波信号線路10は、図1ないし図3に示すように、誘電体素体12、外部端子16a,16b、信号線20、基準グランド導体22、補助グランド導体24、絶縁部材60a,60b、ビアホール導体b1〜b4,B1〜B6及びコネクタ100a,100bを備えている。
誘電体素体12は、図1に示すように、z軸方向から平面視したときに、x軸方向に延在する線状をなす可撓性を有する板状部材であり、線路部12a、接続部12b,12cを含んでいる。誘電体素体12は、図2に示すように、保護層14、誘電体シート18a〜18c及び保護層15がz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層されて構成されている積層体である。以下では、誘電体素体12のz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、誘電体素体12のz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
線路部12aは、図1に示すように、x軸方向に延在している。接続部12b,12cはそれぞれ、線路部12aのx軸方向の負方向側の端部及びx軸方向の正方向側の端部に接続されており、矩形状をなしている。接続部12b,12cのy軸方向の幅は、線路部12aのy軸方向の幅よりも大きい。
誘電体シート18a〜18cは、図2に示すように、z軸方向から平面視したときに、x軸方向に延在しており、誘電体素体12と同じ形状をなしている。誘電体シート18a〜18cは、ポリイミドや液晶ポリマ等の可撓性を有する熱可塑性樹脂により構成されているシートである。以下では、誘電体シート18a〜18cのz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、誘電体シート18a〜18cのz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
誘電体シート18aの厚さD1と誘電体シート18bの厚さD2との合計は、図4及び図5に示すように、誘電体シート18cの厚さD3よりも大きい。誘電体シート18a〜18cの積層後において、厚さD1と厚さD2との合計は、例えば、50μm〜300μmである。本実施形態では、厚さD1と厚さD2との合計は150μmである。そして、厚さD1は、75μmである。厚さD2は、75μmである。また、厚さD3は、例えば、10μm〜100μmである。本実施形態では、厚さD3は50μmである。
また、誘電体シート18aは、図2に示すように、線路部18a−a及び接続部18a−b,18a−cにより構成されている。誘電体シート18bは、図2に示すように、線路部18b−a及び接続部18b−b,18b−cにより構成されている。誘電体シート18cは、線路部18c−a及び接続部18c−b,18c−cにより構成されている。線路部18a−a,18b−a,18c−aは、線路部12aを構成している。接続部18a−b,18b−b,18c−bは、接続部12bを構成している。接続部18a−c,18b−c,18c−cは、接続部12cを構成している。
信号線20は、図2ないし図6に示すように、高周波信号が伝送され、誘電体素体12内に設けられている線状の導体である。本実施形態では、信号線20は、誘電体シート18bの裏面上に形成されており、誘電体素体12に沿ってx軸方向に延在する直線状の導体である。信号線20のx軸方向の負方向側の端部は、図2に示すように、接続部18b−bの中央に位置している。信号線20のx軸方向の正方向側の端部は、図2に示すように、接続部18b−cの中央に位置している。
信号線20は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。ここで、信号線20が誘電体シート18bの裏面に形成されているとは、誘電体シート18bの裏面にめっきにより形成された金属箔がパターニングされて信号線20が形成されていることや、誘電体シート18bの表面に張り付けられた金属箔がパターニングされて信号線20が形成されていることを指す。また、信号線20の表面には平滑化が施されるので、信号線20において誘電体シート18bに接している面の表面粗さは、信号線20において誘電体シート18bに接していない面の表面粗さよりも大きくなる。
基準グランド導体22は、図2ないし図6に示すように、信号線20よりもz軸方向の正方向側に設けられており、信号線20に沿ってx軸方向に延在しているベタ状の導体層である。より詳細には、基準グランド導体22は、誘電体シート18aの表面に形成され、誘電体シート18a,18bを介して信号線20と対向している。基準グランド導体22には、信号線20と重なる位置には開口が設けられていない。以下では、基準グランド導体22のz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、基準グランド導体22のz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
基準グランド導体22は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。ここで、基準グランド導体22が誘電体シート18aの表面に形成されているとは、誘電体シート18aの表面にめっきにより形成された金属箔がパターニングされて基準グランド導体22が形成されていることや、誘電体シート18aの表面に張り付けられた金属箔がパターニングされて基準グランド導体22が形成されていることを指す。また、基準グランド導体22の表面には平滑化が施されるので、基準グランド導体22において誘電体シート18aに接している面(裏面)の表面粗さは、基準グランド導体22において誘電体シート18aに接していない面(表面)の表面粗さよりも大きくなる。
また、基準グランド導体22は、図2に示すように、線路部22a及び端子部22b,22cにより構成されている。線路部22aは、線路部18a−aの表面に設けられ、x軸方向に沿って延在している。端子部22bは、線路部18a−bの表面に設けられ、矩形状の環をなしている。端子部22bは、線路部22aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。端子部22cは、接続部18a−cの表面に設けられ、矩形状の環をなしている。端子部22cは、線路部22aのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。
補助グランド導体24は、図2に示すように、信号線20よりもz軸方向の負方向側に設けられており、信号線20に沿ってx軸方向に延在している導体層である。より詳細には、補助グランド導体24は、誘電体シート18cの裏面に形成され、誘電体シート18cを介して信号線20と対向している。補助グランド導体24は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。ここで、補助グランド導体24が誘電体シート18cの裏面に形成されているとは、誘電体シート18cの裏面にめっきにより形成された金属箔がパターニングされて補助グランド導体24が形成されていることや、誘電体シート18cの裏面に張り付けられた金属箔がパターニングされて補助グランド導体24が形成されていることを指す。また、補助グランド導体24の表面には平滑化が施されるので、補助グランド導体24において誘電体シート18cに接している面の表面粗さは、補助グランド導体24において誘電体シート18cに接していない面の表面粗さよりも大きくなる。
また、補助グランド導体24は、図2ないし図6に示すように、線路部24a及び端子部24b,24cにより構成されている。線路部24aは、線路部18c−aの裏面に設けられ、x軸方向に沿って延在している。端子部24bは、線路部18c−bの裏面に設けられ、矩形状の環をなしている。端子部24bは、線路部24aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。端子部24cは、接続部18c−cの裏面に設けられ、矩形状の環をなしている。端子部24cは、線路部24aのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。
また、線路部24aには、図2及び図3に示すように、x軸方向に沿って並び、かつ、長方形状をなす複数の開口30が設けられている。これにより、線路部24aは、梯子状をなしている。また、補助グランド導体24において、隣り合う開口30に挟まれた部分をブリッジ部60と呼ぶ。ブリッジ部60は、y軸方向に延在している。複数の開口30及び複数のブリッジ部60とは、z軸方向から平面視したときに、信号線20に交互に重なっている。そして、本実施形態では、信号線20は、開口30及びブリッジ部60のy軸方向の中央をx軸方向に横切っている。
以上のように、基準グランド導体22には開口が設けられず、補助グランド導体24には開口30が設けられている。よって、基準グランド導体22と信号線20とが重なっている面積は、補助グランド導体24と信号線20とが重なっている面積よりも大きい。
外部端子16aは、図2に示すように、接続部18a−bの表面上の中央に形成されている矩形状の導体である。よって、外部端子16aは、z軸方向から平面視したときに、信号線20のx軸方向の負方向側の端部と重なっている。外部端子16bは、図2に示すように、接続部18a−cの表面上の中央に形成されている矩形状の導体である。よって、外部端子16bは、z軸方向から平面視したときに、信号線20のx軸方向の正方向側の端部と重なっている。
外部端子16a,16bは、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。また、外部端子16a,16bの表面には、Ni/Auめっきが施されている。ここで、外部端子16a,16bが誘電体シート18aの表面に形成されているとは、誘電体シート18aの表面にめっきにより形成された金属箔がパターニングされて外部端子16a,16bが形成されていることや、誘電体シート18aの表面に張り付けられた金属箔がパターニングされて外部端子16a,16bが形成されていることを指す。また、外部端子16a,16bの表面には平滑化が施されるので、外部端子16a,16bが誘電体シート18aに接している面の表面粗さは外部端子16a,16bが誘電体シート18aに接していない面の表面粗さよりも大きくなる。
外部端子16a,16b、信号線20、基準グランド導体22及び補助グランド導体24は、略等しい厚さを有している。外部端子16a,16b、信号線20、基準グランド導体22及び補助グランド導体24の厚さは、例えば、10μm〜20μmである。
以上のように、信号線20は、基準グランド導体22及び補助グランド導体24によってz軸方向の両側から挟まれている。すなわち、信号線20、基準グランド導体22及び補助グランド導体24は、トリプレート型のストリップライン構造をなしている。また、信号線20と基準グランド導体22との間隔(z軸方向における距離)は、図4及び図5に示すように誘電体シート18aの厚さD1及び誘電体シート18bの厚さD2の合計と略等しく、例えば、50μm〜300μmである。本実施形態では、信号線20と基準グランド導体22との間隔は、150μmである。また、信号線20と補助グランド導体24との間隔(z軸方向における距離)は、図4及び図5に示すように誘電体シート18cの厚さD3と略等しく、例えば、10μm〜100μmである。本実施形態では、信号線20と補助グランド導体24との間隔は、50μmである。よって、信号線20と基準グランド導体22とのz軸方向の距離は、信号線20と補助グランド導体24とのz軸方向の距離よりも大きい。
複数のビアホール導体B1は、図2に示すように、信号線20よりもy軸方向の正方向側において誘電体シート18aをz軸方向に貫通しており、x軸方向に一列に等間隔に並んでいる。複数のビアホール導体B2は、図2に示すように、信号線20よりもy軸方向の正方向側において誘電体シート18bをz軸方向に貫通しており、x軸方向に一列に等間隔に並んでいる。複数のビアホール導体B3は、図2に示すように、信号線20よりもy軸方向の正方向側において誘電体シート18cをz軸方向に貫通しており、x軸方向に一列に等間隔に並んでいる。ビアホール導体B1〜B3は、互いに接続されることにより1本のビアホール導体を構成している。また、ビアホール導体B1のz軸方向の正方向側の端部は、基準グランド導体22に接続されている。ビアホール導体B3のz軸方向の負方向側の端部は、補助グランド導体24に接続されており、より詳細には、ブリッジ部60よりもy軸方向の正方向側において補助グランド導体24に接続されている。ビアホール導体B1〜B3は、誘電体シート18a〜18cに形成されたビアホールに対して銀、スズ、または銅等を主成分とする導電性ペーストが充填され、固化されることによって形成される。
複数のビアホール導体B4は、図2に示すように、信号線20よりもy軸方向の負方向側において誘電体シート18aをz軸方向に貫通しており、x軸方向に一列に等間隔に並んでいる。複数のビアホール導体B5は、図2に示すように、信号線20よりもy軸方向の負方向側において誘電体シート18bをz軸方向に貫通しており、x軸方向に一列に等間隔に並んでいる。複数のビアホール導体B6は、図2に示すように、信号線20よりもy軸方向の負方向側において誘電体シート18cをz軸方向に貫通しており、x軸方向に一列に等間隔に並んでいる。ビアホール導体B4〜B6は、互いに接続されることにより1本のビアホール導体を構成している。また、ビアホール導体B4のz軸方向の正方向側の端部は、基準グランド導体22に接続されている。ビアホール導体B6のz軸方向の負方向側の端部は、補助グランド導体24に接続されており、より詳細には、ブリッジ部60よりもy軸方向の負方向側において補助グランド導体24に接続されている。ビアホール導体B4〜B6は、誘電体シート18a〜18cに形成されたビアホールに対して銀、スズ、または銅等を主成分とする導電性ペーストが充填され、固化されることによって形成される。
ビアホール導体b1は、図2に示すように、誘電体シート18aの接続部18a−bをz軸方向に貫通している。ビアホール導体b3は、図2に示すように、誘電体シート18bの接続部18b−bをz軸方向に貫通している。ビアホール導体b1,b3は、互いに接続されることにより1本のビアホール導体を構成している。また、ビアホール導体b1のz軸方向の正方向側の端部は、外部端子16aに接続されている。ビアホール導体b3のz軸方向の負方向側の端部は、信号線20のx軸方向の負方向側の端部に接続されている。
ビアホール導体b2は、図2に示すように、誘電体シート18aの接続部18a−cをz軸方向に貫通している。ビアホール導体b4は、図2に示すように、誘電体シート18bの接続部18b−cをz軸方向に貫通している。ビアホール導体b2,b4は、互いに接続されることにより1本のビアホール導体を構成している。また、ビアホール導体b2のz軸方向の正方向側の端部は、外部端子16bに接続されている。ビアホール導体b4のz軸方向の負方向側の端部は、信号線20のx軸方向の正方向側の端部に接続されている。これにより、信号線20は、外部端子16a,16b間に接続されている。ビアホール導体b1〜b4は、誘電体シート18a,18bに形成されたビアホールに対して銀、スズ、または銅等を主成分とする導電性ペーストが充填され、固化されることによって形成される。
保護層14は、z軸方向の最も正方向側に設けられている誘電体シート18aの表面上に設けられている絶縁膜であり、誘電体シート18aの表面の略全面を覆っている絶縁膜である。すなわち、保護層14は、基準グランド導体22のz軸方向の正方向側に積層されており、基準グランド導体22を覆っている。保護層14は、保護層14は、例えば、レジスト材等の可撓性樹脂からなる。
また、保護層14は、図2に示すように、線路部14a及び接続部14b,14cにより構成されている。線路部14aは、線路部18a−aの表面の全面を覆うことにより、線路部22aを覆っている。
接続部14bは、線路部14aのx軸方向の負方向側の端部に接続されており、接続部18a−bの表面を覆っている。ただし、接続部14bには、開口Ha〜Hdが設けられている。開口Haは、接続部14bの中央に設けられている矩形状の開口である。外部端子16aは、開口Haを介して外部に露出している。また、開口Hbは、開口Haよりもy軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hcは、開口Haよりもx軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hdは、開口Haよりもy軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。端子部22bは、開口Hb〜Hdを介して外部に露出することにより、外部端子として機能する。
接続部14cは、線路部14aのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、接続部18a−cの表面を覆っている。ただし、接続部14cには、開口He〜Hhが設けられている。開口Heは、接続部14cの中央に設けられている矩形状の開口である。外部端子16bは、開口Heを介して外部に露出している。また、開口Hfは、開口Heよりもy軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hgは、開口Heよりもx軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hhは、開口Heよりもy軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。端子部22cは、開口Hf〜Hhを介して外部に露出することにより、外部端子として機能する。
保護層15は、z軸方向の最も負方向側に設けられている誘電体シート18cの裏面上に設けられている絶縁膜であり、補助グランド導体24のz軸方向の負方向側に積層されており、誘電体シート18cの裏面の略全面を覆っている絶縁膜である。これにより、保護層15は、補助グランド導体24を覆っている。保護層15は、例えば、レジスト材等の可撓性樹脂からなる。
ところで、高周波信号線路10の線路部12aには、使用時に折り曲げられたくない区間E1及び使用時に折り曲げられてもよい区間E2,E3が設けられている。本実施形態では、区間E2は、区間E1よりもx軸方向の負方向側に設けられており、区間E3は、区間E1よりもx軸方向の正方向側に設けられている。区間E1における線路部12aが区間E2,E3における線路部12aよりも折り曲げられにくくするために、図4及び図5に示すように、区間E1における基準グランド導体22は、信号線20に直交する断面(x軸方向に直交する断面)において波打った形状をなしている。一方、図6に示すように、区間E2,E3における基準グランド導体22は、信号線20に直交する断面(x軸方向に直交する断面)において波打っていない。以下に、より詳細に説明する。
図4及び図5に示すように、x軸方向に直交する断面において、z軸方向に信号線20と重なる領域を領域A13と定義する。また、x軸方向に直交する断面において、z軸方向に開口30と重なると共に信号線20と重ならない領域を領域A11,A12と定義する。領域A11は、領域A13よりもy軸方向の正方向側に位置し、領域A12は、領域A13よりもy軸方向の負方向側に位置する。また、領域A11,A12は、信号線20に沿ってx軸方向に延在している。したがって、領域A11,A12は、図4に示すように、ブリッジ部60における高周波信号線路10の断面においても、開口30における高周波信号線路10の断面と同様に存在している。
また、x軸方向に直交する断面において、領域A11よりもy軸方向の正方向側の領域を領域A14と定義し、領域A12よりもy軸方向の負方向側の領域を領域A15と定義する。
領域A11における基準グランド導体22の表面には、図4及び図5に示すように、溝G1が設けられている。溝G1は、区間E1の領域A11における基準グランド導体22の表面において、信号線20に沿ってx軸方向に延在している筋状(線状)の溝である。一方、領域A11における基準グランド導体22の裏面には、図4及び図5に示すように、z軸方向の負方向側に突出する突起P1が設けられている。突起P1は、区間E1の領域A11における基準グランド導体22の裏面において、信号線20に沿ってx軸方向に延在している筋状(線状)の突起である。このように、x軸方向に直交する断面において基準グランド導体22の一部がz軸方向の負方向側に向かって突出するように湾曲していることによって、基準グランド導体22の表面に溝G1が形成され、基準グランド導体22の裏面に突起P1が形成されている。そして、溝G1,突起P1は、z軸方向から平面視したときに、信号線20よりもy軸方向の正方向側に設けられており、信号線20と重なっていない。
また、絶縁部材60aは、図2ないし図5に示すように、溝G1内に埋め込まれ、信号線20に沿ってx軸方向に延在している。絶縁部材60aは、保護層14とは異なる部材であり、誘電体シート18a〜18cよりも硬質な材料により作製されている。絶縁部材60aは、例えば、樹脂等により作製されている。
領域A12における基準グランド導体22の表面には、図4及び図5に示すように、溝G2が設けられている。溝G2は、区間E1の領域A12における基準グランド導体22の表面において、信号線20に沿ってx軸方向に延在している筋状(線状)の溝である。一方、領域A12における基準グランド導体22の裏面には、図4及び図5に示すように、z軸方向の負方向側に突出する突起P2が設けられている。突起P2は、区間E1の領域A12における基準グランド導体22の裏面において、信号線20に沿ってx軸方向に延在している筋状(線状)の突起である。このように、x軸方向に直交する断面において基準グランド導体22の一部がz軸方向の負方向側に向かって突出するように湾曲していることによって、基準グランド導体22の表面に溝G2が形成され、基準グランド導体22の裏面に突起P2が形成されている。そして、溝G2,突起P2は、z軸方向から平面視したときに、信号線20よりもy軸方向の負方向側に設けられており、信号線20と重なっていない。
また、絶縁部材60bは、図2ないし図5に示すように、溝G2内に埋め込まれ、信号線20に沿ってx軸方向に延在している。絶縁部材60bは、絶縁部材60aと同様に保護層14とは異なる部材であり、誘電体シート18a〜18cよりも硬質な材料により作製されている。絶縁部材60bは、例えば、樹脂等により作製されている。
以上のように構成された高周波信号線路10では、高周波信号線路10の特性インピーダンスは、インピーダンスZ1とインピーダンスZ2との間を周期的に変動する。より詳細には、信号線20において開口30と重なっている区間A1では、信号線20と補助グランド導体24との間に相対的に小さな容量が形成される。そのため、区間A1における高周波信号線路10の特性インピーダンスは、相対的に高いインピーダンスZ1となる。
一方、信号線20においてブリッジ部60と重なっている区間A2では、信号線20と補助グランド導体24との間に相対的に大きな容量が形成される。そのため、区間A2における高周波信号線路10の特性インピーダンスは、相対的に低いインピーダンスZ2となる。そして、区間A1と区間A2とは、x軸方向に交互に並んでいる。よって、高周波信号線路10の信号線20の特性インピーダンスは、インピーダンスZ1とインピーダンスZ2との間を周期的に変動する。インピーダンスZ1は、例えば、55Ωであり、インピーダンスZ2は、例えば、45Ωである。そして、高周波信号線路10全体の平均の特性インピーダンスは、例えば、50Ωである。
コネクタ100a,100bはそれぞれ、図1に示すように、接続部12b,12cの表面上に実装される。コネクタ100a,100bの構成は同じであるので、以下にコネクタ100bの構成を例に挙げて説明する。図7は、高周波信号線路10のコネクタ100bの外観斜視図である。図8は、高周波信号線路10のコネクタ100bの断面構造図である。
コネクタ100bは、図1、図7及び図8に示すように、コネクタ本体102、外部端子104,106、中心導体108及び外部導体110により構成されている。コネクタ本体102は、矩形状の板部材に円筒部材が連結された形状をなしており、樹脂等の絶縁材料により作製されている。
外部端子104は、コネクタ本体102の板部材のz軸方向の負方向側の面において、外部端子16bと対向する位置に設けられている。外部端子106は、コネクタ本体102の板部材のz軸方向の負方向側の面において、開口Hf〜Hhを介して露出している端子部22cに対応する位置に設けられている。
中心導体108は、コネクタ本体102の円筒部材の中心に設けられており、外部端子104と接続されている。中心導体108は、高周波信号が入力又は出力する信号端子である。外部導体110は、コネクタ本体102の円筒部材の内周面に設けられており、外部端子106と接続されている。外部導体110は、接地電位に保たれるグランド端子である。
以上のように構成されたコネクタ100bは、図7及び図8に示すように、外部端子104が外部端子16bと接続され、外部端子106が端子部22cと接続されるように、接続部12cの表面上に実装される。これにより、信号線20は、中心導体108に電気的に接続されている。また、基準グランド導体22及び補助グランド導体24は、外部導体110に電気的に接続されている。
高周波信号線路10は、以下に説明するように用いられる。図9は、高周波信号線路10が用いられた電子機器200をy軸方向から平面視した図である。図10は、高周波信号線路10が用いられた電子機器200をz軸方向から平面視した図である。なお、図9及び図10における区間E1〜E3の長さは、図2及び図3における区間E1〜E3の長さとは一致していない。図2及び図3では、単純化のために、区間E1を短く表記した。
電子機器200は、高周波信号線路10、回路基板202a,202b、レセプタクル204a,204b、バッテリーパック(金属体)206及び筐体210を備えている。
回路基板202aには、例えば、アンテナを含む送信回路又は受信回路が設けられている。回路基板202bには、例えば、給電回路が設けられている。バッテリーパック206は、例えば、リチウムイオン2次電池であり、その表面が金属カバーにより覆われた構造を有している。回路基板202a、バッテリーパック206及び回路基板202bは、x軸方向の負方向側から正方向側へとこの順に並んでいる。
レセプタクル204a,204bはそれぞれ、回路基板202a,202bのz軸方向の負方向側の主面上に設けられている。レセプタクル204a,204bにはそれぞれ、コネクタ100a,100bが接続される。これにより、コネクタ100a,100bの中心導体108には、回路基板202a,202b間を伝送される例えば2GHzの周波数を有する高周波信号がレセプタクル204a,204bを介して印加される。また、コネクタ100a,100bの外部導体110には、回路基板202a,202b及びレセプタクル204a,204bを介して、グランド電位に保たれる。これにより、高周波信号線路10は、回路基板202a,202b間を接続している。
また、図9に示すように、区間E1における誘電体素体12の表面がバッテリーパック206に接触している。そして、誘電体素体12とバッテリーパック206とは、接着剤等により固定されている。これにより、信号線20とバッテリーパック206との間には、開口が設けられていないベタ状の基準グランド導体22が存在している。
また、区間E2,E3における誘電体素体12は、バッテリーパック206の角に沿うように折り曲げられている。
(高周波信号線路の製造方法)
以下に、高周波信号線路10の製造方法について図面を参照しながら説明する。図11ないし図14は、高周波信号線路10の圧着時の工程断面図である。以下では、一つの高周波信号線路10が作製される場合を例にとって説明するが、実際には、大判の誘電体シートが積層及びカットされることにより、同時に複数の高周波信号線路10が作製される。
まず、一方の主面の全面に銅箔(金属膜)が形成された熱可塑性樹脂からなる誘電体シート18a〜18cを準備する。具体的には、誘電体シート18a〜18cの一方の主面に銅箔を張り付ける。更に、誘電体シート18a〜18cの銅箔の表面に、例えば、防錆のための亜鉛鍍金を施して、平滑化する。誘電体シート18a〜18cは、液晶ポリマである。また、銅箔の厚さは、10μm〜20μmである。
次に、誘電体シート18aの表面上に形成された銅箔をパターニングすることにより、図2に示すように、外部端子16a,16b及び基準グランド導体22を誘電体シート18aの表面上に形成する。具体的には、誘電体シート18aの表面の銅箔上に、図2に示す外部端子16a,16b及び基準グランド導体22と同じ形状のレジストを印刷する。そして、銅箔に対してエッチング処理を施すことにより、レジストにより覆われていない部分の銅箔を除去する。その後、洗浄液を吹き付けてレジストを除去する。これにより、図2に示すような、外部端子16a,16b及び基準グランド導体22が誘電体シート18aの表面上にフォトリソグラフィ工程により形成される。
次に、図2に示すように、信号線20を誘電体シート18bの裏面上に形成する。また、図2に示すように、補助グランド導体24を誘電体シート18cの裏面上に形成する。なお、信号線20及び補助グランド導体24の形成工程は、外部端子16a,16b、信号線20及び基準グランド導体22の形成工程と同じであるので説明を省略する。
次に、誘電体シート18a〜18cのビアホール導体b1〜b4,B1〜B6が形成される位置にレーザービームを照射することによって貫通孔を形成する。そして、貫通孔に導電性ペーストを充填し、ビアホール導体b1〜b4,B1〜B6を形成する。
次に、図11及び図12に示すように、区間E1の領域A11,A12における誘電体シート18aの表面上に絶縁部材60a,60bを配置する。更に、信号線20と基準グランド導体22及び補助グランド導体24とが対向するように、誘電体シート18a〜18cをz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層する。
次に、図13及び図14に示すように、基準グランド導体22上に絶縁部材60a,60bを配置した状態で、圧着ツールT1,T2により誘電体シート18a〜18cに対してz軸方向の両側から圧着処理及び加熱処理を施す。この際、絶縁部材60a,60bは、圧着ツールT1により基準グランド導体22の表面に押さえ付けられて、基準グランド導体22に対してめり込む。その結果、絶縁部材60a,60bが基準グランド導体22に埋め込まれて、x軸方向に直交する断面において、基準グランド導体22が波打った形状をなすようになる。以上のように、誘電体素体12を形成する工程では、x軸方向に直交する断面において、基準グランド導体22の一部がz軸方向の負方向側に向けて突出するように基準グランド導体22を湾曲させて、信号線20に沿って延在する筋状(線状)の溝G1,G2及び突起P1,P2を基準グランド導体22に形成している。
次に、図2に示すように、樹脂(レジスト)ペーストをスクリーン印刷により塗布することにより、誘電体シート18aの表面上に基準グランド導体22を覆う保護層14を形成する。
次に、図2に示すように、樹脂(レジスト)ペーストをスクリーン印刷により塗布することにより、誘電体シート18cの裏面上に補助グランド導体24を覆う保護層15を形成する。なお、保護層15の裏面には凹凸が形成されていない。これにより、誘電体素体12が形成される。
最後に、接続部12b,12c上の外部端子16a,16b及び端子部22b,22c上にはんだを用いてコネクタ100a,100bを実装する。これにより、図1に示す高周波信号線路10が得られる。
(効果)
以上のように構成された高周波信号線路10によれば、可撓性を有する高周波信号線路10において特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることを抑制できる。より詳細には、高周波信号線路10では、図4及び図5に示すように、x軸方向に直交する断面において、区間E1の領域A11,A12における基準グランド導体22がz軸方向の負方向側に向かって突出するように湾曲している。そのため、x軸方向に直交する断面において、区間E1における基準グランド導体22が波打った形状をなすようになる。これにより、x軸方向に直交する断面において、区間E1における基準グランド導体22のy軸方向の断面二次モーメントが、区間E2,E3における基準グランド導体22のy軸方向の断面二次モーメントよりも大きくなる。その結果、区間E1における高周波信号線路10は、区間E2,E3における高周波信号線路10よりも湾曲しにくくなる。以上より、区間E1における高周波信号線路10が湾曲することによって、区間E1における高周波信号線路10の特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることが抑制される。
また、高周波信号線路10では、区間E1に絶縁部材60a,60bが設けられている。これにより、区間E1における高周波信号線路10が湾曲することが抑制され、区間E1における高周波信号線路10の特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることが抑制される。
また、区間E1における高周波信号線路10が湾曲しにくくなるので、区間E1において信号線20に加わる引っ張り応力が小さくなる。その結果、信号線20に断線が発生することが抑制される。
また、高周波信号線路10によれば、薄型化を図ることができる。より詳細には、高周波信号線路10では、図2に示すように、区間A1において、信号線20は、z軸方向から平面視したときに、補助グランド導体24と重なっていない。そのため、信号線20と補助グランド導体24との間に容量が形成されにくい。したがって、信号線20と補助グランド導体24とのz軸方向における距離を小さくしても、信号線20と補助グランド導体24との間に形成される容量が大きくなり過ぎない。よって、信号線20の特性インピーダンスが所定の特性インピーダンス(例えば、50Ω)からずれにくい。その結果、高周波信号線路10によれば、信号線20の特性インピーダンスを所定の特性インピーダンスに維持しつつ、薄型化を図ることが可能である。
また、高周波信号線路10によれば、高周波信号線路10がバッテリーパック206等の金属体に貼り付けられた場合に、信号線20の特性インピーダンスが変動することが抑制される。より詳細には、高周波信号線路10は、信号線20とバッテリーパック206との間にベタ状の基準グランド導体22が位置するように、バッテリーパック206に貼り付けられる。これにより、信号線20とバッテリーパック206とが開口を介して対向しなくなり、信号線20とバッテリーパック206との間に容量が形成されることが抑制される。その結果、高周波信号線路10がバッテリーパック206に貼り付けられることによって、信号線20の特性インピーダンスが低下することが抑制される。
また、高周波信号線路10では、挿入損失を低減できる。より詳細には、信号線20に電流が流れると、基準グランド導体22と信号線20との間に電気力線が発生する。この電気力線は、基準グランド導体22と信号線20との距離が小さいところほど電流密度が高くなる。よって、基準グランド導体22において電流が流れる領域が狭くなり、基準グランド導体22に電流が流れにくくなる。
そこで、突起P1,P2は、図5に示すように、z軸方向から平面視したときに、信号線20のy軸方向の両側に設けられている。これにより、基準グランド導体22において信号線20とほぼ等距離となる領域が広くなる。その結果、基準グランド導体22のより広い領域に分散して電流が流れるようになり、信号線20に電流が流れやすくなる。以上より、高周波信号線路10における、挿入損失が低減される。
(第1の変形例)
以下に、第1の変形例に係る高周波信号線路について図面を参照しながら説明する。図15は、第1の変形例に係る高周波信号線路10aの線路部12aのブリッジ部60における断面構造図である。図16は、第1の変形例に係る高周波信号線路10aの線路部12aの開口30における断面構造図である。高周波信号線路10aの外観斜視図について図1を援用する。
高周波信号線路10aは、保護層14の代わりに誘電体シート18dが、誘電体シート18aのz軸方向の正方向側に積層されている点において、高周波信号線路10と相違する。これにより、基準グランド導体22は、誘電体シート18dによって覆われている。
次に、高周波信号線路10aの製造方法について説明する。以下では、高周波信号線路10aの製造方法において、高周波信号線路10の製造方法と相違する点について説明し、高周波信号線路10の製造方法と同じ点について説明を省略する。図17及び図18は、高周波信号線路10の圧着時の工程断面図である。
図17及び図18に示すように、誘電体シート18dの裏面に、絶縁部材60a,60bを張り付ける。更に、信号線20と基準グランド導体22及び補助グランド導体24とが対向するように、誘電体シート18d,18a〜18cをz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層する。
次に、圧着ツールT1,T2により誘電体シート18d,18a〜18cに対してz軸方向の両側から圧着処理及び加熱処理を施している。この際、絶縁部材60a,60bは、圧着ツールT1からの圧力が誘電体シート18dを介して伝わってくることにより基準グランド導体22の表面に押さえ付けられて、基準グランド導体22に対してめり込む。その結果、絶縁部材60a,60bが基準グランド導体22に埋め込まれて、x軸方向に直交する断面において、基準グランド導体22が波打った形状をなすようになる。
以上のように構成された高周波信号線路10a及びその製造方法によっても、高周波信号線路10と同様に、可撓性を有する高周波信号線路10aにおいて特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることを抑制できる。
(第2の変形例)
以下に、第2の変形例に係る高周波信号線路について図面を参照しながら説明する。図19は、第2の変形例に係る高周波信号線路10bの誘電体素体12の分解図である。図20は、高周波信号線路10bの線路部12aのブリッジ部60における断面構造図である。図21は、線路部12aの開口30における断面構造図である。高周波信号線路10bの外観斜視図は図1を援用する。
高周波信号線路10bは、図19ないし図21に示すように、絶縁部材60a,60bが設けられていない点において高周波信号線路10aと相違する。よって、高周波信号線路10bでは、図20及び図21に示すように、溝G1,G2内には保護層14が充填されている。
次に、高周波信号線路10bの製造方法について説明する。以下では、高周波信号線路10bの製造方法において、高周波信号線路10の製造方法と相違する点について説明し、高周波信号線路10の製造方法と同じ点について説明を省略する。図22ないし図25は、高周波信号線路10bの圧着時の工程断面図である。
図22及び図23に示すように、信号線20と基準グランド導体22及び補助グランド導体24とが対向するように、誘電体シート18a〜18cをz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層する。
次に、図24及び図25に示すように、圧着ツールT1',T2により誘電体シート18a〜18cに対してz軸方向の両側から圧着処理及び加熱処理を施す。以下に、圧着ツールT1',T2について説明する。
圧着ツールT1'は、図24及び図25に示すように、誘電体シート18aの表面及び基準グランド導体22の表面に接触する。誘電体シート18aの表面及び基準グランド導体22の表面に対する圧着ツールT1'の接触面は凹凸面である。より詳細には、圧着ツールT1'の接触面には、z軸方向の負方向側に向かって突出し、かつ、x軸方向に延在する突起P11,P12が設けられている。突起P11が設けられている位置は、溝G1が形成される位置(すなわち、区間E1の領域A11)に対応しており、突起P12が設けられている位置は、溝G2が形成される位置(区間E1の領域A12)に対応している。一方、圧着ツールT2は、図24及び図25に示すように、誘電体シート18cの裏面及び補助グランド導体24に接触する。誘電体シート18aの表面及び補助グランド導体24に対する圧着ツールT2の接触面は平坦面である。
以上のような圧着ツールT1',T2には、ヒータが内蔵されている。そして、圧着ツールT1',T2により、誘電体シート18a〜18cに対して加熱処理及び加圧処理を施すことにより、誘電体シート18a〜18cが軟化する。これにより、図13及び図14に示すように、誘電体シート18a〜18cが接合される。更に、突起P11,P12が基準グランド導体22に対してめり込む。その結果、x軸方向に直交する断面において、基準グランド導体22が波打った形状をなすようになる。すなわち、高周波信号線路10bの製造方法では、誘電体素体12を形成する工程において、基準グランド導体22に型押しを行うことにより、筋状(線状)の溝G1,G2及び突起P1,P2を形成している。
以上のように構成された高周波信号線路10b及びその製造方法によっても、高周波信号線路10と同様に、可撓性を有する高周波信号線路10bにおいて特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることを抑制できる。
(第3の変形例)
以下に、第3の変形例に係る高周波信号線路10c及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。図26は、第3の変形例に係る高周波信号線路10cの分解図である。高周波信号線路10cの外観斜視図については図1を援用する。
高周波信号線路10cでは、図26に示すように、補強グランド導体40,42が設けられている点において、高周波信号線路10bと相違する。より詳細には、補強グランド導体40は、区間E1において誘電体シート18bの裏面に形成されており、x軸方向に延在している。補強グランド導体40は、z軸方向から平面視したときに、信号線20よりも、y軸方向の正方向側に設けられており、開口30及びブリッジ部60とは重なっておらず、補助グランド導体24と重なっている。すなわち、補強グランド導体40は、領域A11とは重なっていない。補強グランド導体40には、ビアホール導体B2,B3が接続されている。
また、補強グランド導体42は、区間E1において誘電体シート18bの裏面に形成されており、x軸方向に延在している。補強グランド導体42は、z軸方向から平面視したときに、信号線20よりも、y軸方向の負方向側に設けられており、開口30及びブリッジ部60とは重なっておらず、補助グランド導体24と重なっている。すなわち、補強グランド導体42は、領域A12と重なっていない。補強グランド導体42には、ビアホール導体B5,B6が接続されている。
これにより、x軸に直交する断面において、領域A13では、信号線20、基準グランド導体22及び補助グランド導体24の3層の導体が存在している。また、x軸方向に直交する断面において、領域A14,A15では、基準グランド導体22、補助グランド導体24及び補強グランド導体40の3層の導体が設けられている。一方、x軸に直交する断面において、領域A11,A12では、基準グランド導体22及び補助グランド導体24の2層の導体しか設けられていない。このように、x軸方向に直交する断面において、筋状(線状)の溝G1,G2及び突起P1,P2とz軸方向に重なる領域A11において導体が占める割合は、筋状(線状)の突起P1,P2と重ならない領域A13〜A15において導体が占める割合よりも少ない。
以上のように構成された高周波信号線路10cの製造方法について図面を参照しながら説明する。図27ないし図30は、高周波信号線路10cの圧着時の工程断面図である。以下では、一つの高周波信号線路10cが作製される場合を例にとって説明するが、実際には、大判の誘電体シートが積層及びカットされることにより、同時に複数の高周波信号線路10cが作製される。
高周波信号線路10cの製造方法は、圧着工程において高周波信号線路10の製造方法と相違する。そこで、以下では、圧着工程について説明する。
まず、図27及び図28に示すように、信号線20と基準グランド導体22及び補助グランド導体24とが対向するように、誘電体シート18a〜18cをz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層する。
次に、図29及び図30に示すように、圧着ツールT3,T4及びクッション材C1により誘電体シート18a〜18cに対してz軸方向の両側から圧着処理及び加熱処理を施す。以下に、圧着ツールT3,T4及びクッション材C1について説明する。
圧着ツールT3は、クッション材C1を介して誘電体シート18aの表面及び基準グランド導体22の表面を押圧する。クッション材C1に対する圧着ツールT3の接触面は平坦面である。クッション材C1は、ゴム等の弾性体からなるシートである。圧着ツールT4は、誘電体シート18cの裏面及び補助グランド導体24を押圧する。誘電体シート18cの裏面及び補助グランド導体24に対する圧着ツールT4の接触面は平坦面である。以上のような圧着ツールT3,T4には、ヒータが内蔵されている。
以上のような圧着ツールT3,T4及びクッション材C1により、誘電体シート18a〜18cに対して加熱処理及び加圧処理を施すと、誘電体シート18a〜18cが軟化する。ここで、x軸方向に直交する断面において、筋状(線状)の溝G1,G2及び突起P1,P2とz軸方向に重なる領域A11において導体が占める割合は、筋状(線状)の突起P1,P2と重ならない領域A13〜A15において導体が占める割合よりも少ない。導体は、誘電体シート18a〜18cに比べて変形しやすい。そのため、領域A11,A12における基準グランド導体22が、領域A13〜A15における基準グランド導体22よりも変形しやすくなる。その結果、図29及び図30に示すように、クッション材C1が変形して、基準グランド導体22が、x軸方向に直交する断面において、基準グランド導体22が波打った形状をなすようになる。
以上のように構成された高周波信号線路10c及びその製造方法によっても、高周波信号線路10と同様に、可撓性を有する高周波信号線路10cにおいて特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることを抑制できる。
(第4の変形例)
以下に、第4の変形例に係る高周波信号線路について図面を参照しながら説明する。図31は、高周波信号線路10dの線路部12aの開口30における断面構造図である。高周波信号線路10dの外観斜視図は図1を援用する。
高周波信号線路10dは、溝G3〜G6及び突起P3〜P6の数において高周波信号線路10と相違する。また、溝G3〜G6には、絶縁部材60c〜60fが埋め込まれている。
以上のように構成された高周波信号線路10dによっても、高周波信号線路10と同様に、可撓性を有する高周波信号線路10dにおいて特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることを抑制できる。
(その他の実施形態)
本発明に係る高周波信号線路及びその製造方法は、高周波信号線路10,10a〜10d及びその製造方法に限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、高周波信号線路10,10a〜10dの構成や製造方法の各工程を組み合わせてもよい。
保護層14,15は、スクリーン印刷によって形成されているが、フォトリソグラフィ工程によって形成されてもよい。
なお、高周波信号線路10,10a〜10dにおいて、コネクタ100a,100bが実装されていなくてもよい。この場合、高周波信号線路10,10a〜10cの端部と回路基板とがはんだによって接続される。なお、高周波信号線路10,10aの一方の端部のみにコネクタ100aが実装されてもよい。
また、コネクタ100a,100bは、高周波信号線路10,10a〜10dの表面に実装されているが、高周波信号線路10,10a〜10dの裏面に実装されていてもよい。また、コネクタ100aが高周波信号線路10,10a〜10dの表面に実装され、コネクタ100bが高周波信号線路10,10a〜10dの裏面に実装されてもよい。
また、高周波信号線路10,10a〜10dにおいて、基準グランド導体22又は補助グランド導体24のいずれか一方が設けられていなくてもよい。すなわち、高周波信号線路10,10a〜10dは、トリプレート型のマイクロストリップラインであってもよい。
また、高周波信号線路10,10a〜10dにおいて、基準グランド導体22及び補助グランド導体24の代わりに、誘電体シート18bの裏面上に信号線20に沿って延在するグランド導体が設けられていてもよい。すなわち、高周波信号線路10,10a〜10dは、コプレナー構造を有する高周波信号線路であってもよい。
また、高周波信号線路10,10a〜10dにおいて、信号線20のy軸方向の両側に溝G1,G2及び突起P1,P2が設けられているが、信号線20のy軸方向の少なくとも一方に溝G1及び突起P1又は溝G2又は突起P2が設けられていればよい。
なお、高周波信号線路10,10a〜10dにおいて、基準グランド導体22には、溝G1,G2が設けられておらず、突起P1,P2のみが設けられていてもよい。このような基準グランド導体22の断面二次モーメントは、突起P1,P2が設けられていない平坦な基準グランド導体の断面二次モーメントよりも大きくなる。そのため、可撓性を有する高周波信号線路において特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることを抑制できる。
なお、絶縁部材60a〜60fの代わりに、金属等の導電性部材が用いられてもよい。
なお、高周波信号線路10,10a〜10dは、アンテナフロントエンドモジュールなどRF回路基板における高周波信号線路として用いられてもよい。
以上のように、本発明は、高周波信号線路及びその製造方法に有用であり、特に、可撓性を有する高周波信号線路において特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスからずれることを抑制できる点において優れている。
C1 クッション材
G1〜G6 溝
P1〜P6,P11,P12 突起
T1〜T4 圧着ツール
10,10a〜10d 高周波信号線路
12 誘電体素体
14 保護層
20 信号線
22 基準グランド導体
24 補助グランド導体
30 開口
40,42 補強グランド導体
60 ブリッジ部
60a〜60f 絶縁部材

Claims (13)

  1. 可撓性を有する複数の誘電体層が積層されることにより構成されている線状の誘電体素体と、
    前記誘電体素体に設けられ、かつ、該誘電体素体に沿って延在している線状の信号線と、
    前記誘電体素体に設けられ、かつ、前記信号線に沿って延在している第1のグランド導体であって、積層方向に互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有する第1のグランド導体と、
    を備えており、
    前記第1のグランド導体の前記第2の主面には、積層方向から平面視したときに、前記信号線と重ならず、かつ、前記信号線に沿って延在する筋状の突起が形成されていること、
    を特徴とする高周波信号線路。
  2. 前記第1のグランド導体は、前記信号線よりも積層方向の一方側に設けられ、かつ、該信号線と対向しており、
    前記第1の主面は、積層方向の一方側の主面であり、
    前記第2の主面は、積層方向の他方側の主面であり、
    前記第2の主面には、前記信号線に沿って延在する筋状の突起が設けられていること、
    を特徴とする請求項1に記載の高周波信号線路。
  3. 前記第2の主面に設けられている前記筋状の突起は、前記信号線に直交する断面において前記第1のグランド導体の一部が積層方向の他方側に向かって突出するように湾曲していることによって形成されていること、
    を特徴とする請求項2に記載の高周波信号線路。
  4. 前記信号線に直交する断面において前記第1のグランド導体の一部が積層方向の他方側に向かって突出するように湾曲していることによって、前記第1の主面には筋状の溝が形成されており、
    前記第1のグランド導体の積層方向の一方側には、絶縁体層が積層されており、
    前記筋状の溝内には、前記絶縁体層とは異なる部材が埋め込まれていること、
    を特徴とする請求項3に記載の高周波信号線路。
  5. 前記第2の主面に設けられている前記筋状の突起は、積層方向から平面視したときに、前記信号線よりも該信号線の線幅方向の少なくともいずれか一方に設けられていること、
    を特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の高周波信号線路。
  6. 前記第2の主面に設けられている前記筋状の突起は、積層方向から平面視したときに、前記信号線に対して該信号線の線幅方向の両側に設けられていること、
    を特徴とする請求項5に記載の高周波信号線路。
  7. 前記信号線に沿って延在しているグランド導体であって、該信号線よりも積層方向の他方側に設けられ、かつ、該信号線と対向する第2のグランド導体を、
    を更に備えていること、
    を特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の高周波信号線路。
  8. 前記誘電体素体の一部の区間において、前記第1の主面及び/又は前記第2の主面には、前記信号線に沿って延在する筋状の突起が形成されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の高周波信号線路。
  9. 第1の誘電体層上に線状の信号線を形成する工程と、
    第2の誘電体層上に第1のグランド導体を形成する工程と、
    前記第1のグランド導体が前記信号線と対向するように前記第1の誘電体層と前記第2の誘電体層とを積層及び圧着することによって、誘電体素体を形成する工程と、
    を備えており、
    前記積層及び圧着する工程では、前記信号線に直交する断面において前記第1のグランド導体の一部が積層方向の他方側に向けて突出するように該第1のグランド導体の一部を湾曲させて、該信号線に向かって突出する筋状の突起であって、積層方向から平面視したときに、前記信号線と重ならず、かつ、該信号線に沿って延在する筋状の突起を該第1のグランド導体に形成すること、
    を特徴とする高周波信号線路の製造方法。
  10. 前記信号線に直交する断面において、前記筋状の突起と積層方向に重なる領域に占める導体の割合は、該筋状の突起と積層方向に重ならない領域に占める導体の割合よりも少ないこと、
    を特徴とする請求項9に記載の高周波信号線路の製造方法。
  11. 前記積層及び圧着する工程では、前記第1のグランド導体を弾性体で押圧することにより圧着処理を施すこと、
    を特徴とする請求項10に記載の高周波信号線路の製造方法。
  12. 前記積層及び圧着する工程では、前記第1のグランド導体上に前記信号線に沿って延在する部材を配置した状態で圧着処理を施すこと、
    を特徴とする請求項9又は請求項10のいずれかに記載の高周波信号線路の製造方法。
  13. 前記積層及び圧着する工程では、前記第1のグランド導体に型押しを行うことにより、前記筋状の突起を形成すること、
    を特徴とする請求項9又は請求項10のいずれかに記載の高周波信号線路の製造方法。
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