JP5867327B2 - スパークプラグ取付用ガスケット及びスパークプラグの取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグを内燃機関に取り付けるための取付用ガスケット及び取付構造に関する。
従来、内燃機関の燃焼室に流入される混合気を着火させるスパークプラグにおいて、このスパークプラグの大径部と内燃機関の取付座面との間に環状に形成された略S字状、あるいは平板状のガスケットを設けることが知られている。
このようなガスケットは、スパークプラグの大径部に形成されたプラグ座面と、内燃機関においてプラグ座面と略平行に形成された取付座面との間でスパークプラグの螺合の緩みを抑え、内燃機関からの燃焼ガスが外部に漏出することを防止することを目的としている。
一方、近年において内燃機関は、環境保護と高効率化を目的として少ない燃料と空気を混合した混合気を燃焼室内に送る、いわゆるリーン状態での燃焼が用いられている。この際、スパークプラグは失火を防ぐためにスパークプラグ先端の接地電極位置及び放電部を混合気の流れを阻害しない位置に配置し、混合気が安定してスパークプラグの放電部に流入するようにすることで、失火を抑制する機能を持たせることが考えられている。
従って、このようなスパークプラグにおいて、ガスケットはスパークプラグの位置決め上、重要な機能を有する。
このような要求を達成するために、例えば特許文献1には適度な締め付け力を維持した状態でスパークプラグの接地電極の位置調整を容易に行うことができるガスケットが開示されている。この特許文献1に示されたガスケットは、多孔質金属によってガスケットが構成されてなり、規定の締め付けトルクに対して圧縮変形の変位量が規定され、面圧を維持した状態でねじ部を比較的大きな角度範囲で回転させることで、スパークプラグ先端の接地電極位置の調整を可能としたものである。
さらに、一般的にプラグ座面と取付座面が鉄鋼材料で形成されていることに対して、銅からなるガスケットを用いることで、ガスケットとプラグ座面及び取付座面との間の密着性が向上し、シール性は向上する。
特開平11−351393号公報
ここで、接地電極の燃焼室への突き出し位置を一定にしようとしても、ガスケットにおける変形によってばらつきが生じる。このばらつきは略S字状のガスケットを用いた場合に大きくなり、平板状のガスケットを用いることで締め付けトルクに対する変形量が減少し、小さくなる。しかし、平板状のガスケットは変形に対する締め付けトルクの大きさも増大し、シールを確保するために大きな締め付けトルクが必要となる。
また、締め付けトルクの増大を解決すべく縦弾性係数の小さい銅を用いたガスケットを使用した場合、銅は高温において硬度が低下し、一定の圧力、荷重のもと変形量が増大するクリープ現象を引き起こし、長時間使用する際には緩みが生じるなど耐久性に問題がある。
従って、従来のガスケットでは正確な位置決めを実現した上で、耐久性とシール性の両立が困難であるという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、正確な接地電極の位置決めを可能にしつつ、高いシール性の確保と耐久性の両立が可能なスパークプラグ取付用ガスケット及び取付構造を提供することを目的とするものである。
本発明のスパークプラグ(1)の取付用ガスケット(2)は、環状であり、プラグ大径部(112)のプラグ座面(113)とこのプラグ座面(113)に対向するように形成された取付座面(33)との間において、プラグ座面(113)と取付座面(33)と面接触するように挟み込まれ、かつ、少なくとも面接触している面が酸化アルミニウムを0.3wt%〜0.7wt%含む銅合金から形成されていることを特徴とする。
また、本発明のスパークプラグ(1)の取付構造は、内燃機関(3)の燃焼室に突出した接地電極(13)と、接地電極(13)の燃焼室とは反対側に形成された螺子部(111)と、螺子部(111)の燃焼室とは反対側に形成され螺子部(111)よりも大径化したプラグ大径部(112)とを有するスパークプラグ(1)を、内燃機関(3)に取り付けてなるスパークプラグ(1)の取り付け構造であって、内燃機関(3)は、スパークプラグ(1)の螺子部(111)を螺合するための取付孔螺子部(32)を内側に設けた取付用孔部(31)と、取付用孔部(31)の燃焼室とは反対側の開口端に取付座面(33)とを備え、プラグ大径部(112)は、燃焼室側に取付座面(33)と対向するプラグ座面(113)を備え、プラグ座面(113)と取付座面(33)との間に環状のガスケット(2)を設けてなり、ガスケット(2)はプラグ座面(113)と取付座面(33)と面接触するように挟み込まれ、かつ、少なくとも面接触している面が酸化アルミニウムを0.3wt%〜0.7wt%含む銅合金から形成されていることを特徴とする。
本発明者はガスケット(2)において、酸化アルミニウムを0.3wt%〜0.7wt%含む銅合金を用いることで、ガスケット(2)とプラグ座面(113)、及びガスケット(2)と取付座面(33)との間の密着性が高い銅の効果を保有したままで、高温での軟化を防止し、銅のクリープ現象を抑制することができるという知見に至り、本発明の構成を採用した。
本発明によれば、締め付けトルクによる回転角のばらつきを小さくして正確な位置決めを可能とし、高温環境下においても硬度が低下せず長期間の使用に耐え、スパークプラグの緩みが防止できると共に、シール性の高いスパークプラグ取付用ガスケット及び取付構造を提供することができる。
なお、特許請求の範囲、及び上記課題を解決するための手段に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
第一の実施形態におけるスパークプラグとガスケットの半断面図。 図1におけるAの要部拡大断面図。 第一の実施形態におけるガスケットの断面及び平面を示す図。 第一の実施形態におけるガスケットの高温環境下での耐久試験結果を示す特性図。 第一の実施形態におけるガスケットの面圧と漏れ量との関係を示す特性図。 第二の実施形態におけるガスケットの断面及び平面を示す図。 第三の実施形態におけるガスケットの断面及び平面を示す図。 第三の実施形態におけるガスケットをスパークプラグと内燃機関の間に介した際の要部拡大断面図。
(第一の実施形態)
図1に内燃機関3に取り付けられたスパークプラグ1とガスケット2の半断面図を示す。
スパークプラグ1は規定の締め付けトルクによって締め付けられることにより、ガスケット2を介して内燃機関3の燃焼室を形成する壁部34に螺合される。
スパークプラグ1は金属からなる略円筒状の取付金具11と、該取付金具11の内周面に保持された略円筒状の絶縁碍子12と、該絶縁碍子12の内周に保持された略円柱状の中心電極14と、取付金具11の内燃機関3の燃焼室側(先端側とする)に突出し、中心電極14の先端側と対向するように配置された接地電極13とを有している。
取付金具11には螺子部111が形成されている。螺子部111は取付金具11の接地電極13の先端側とは反対側(基端側とする)に設けてなり、取付金具11の螺子部の基端側には径が大きく形成されたプラグ大径部112が形成されている。
また、内燃機関3の壁部34には取付孔部31が形成してあり、その内周面にはスパークプラグ1と螺合するための取付孔螺子部32が設けてある。スパークプラグ1は取付金具11に形成された螺子部111と該取付孔螺子部32とが螺合することで内燃機関3に固定される。
図2にスパークプラグ1と内燃機関3との間に介されたガスケット2の要部拡大断面図を示す。ここで要部とは図1のAに示された領域をさす。
内燃機関3の取付孔部31の基端側の開口端にはスパークプラグ1の軸方向に垂直な面である取付座面33が形成してあり、また、プラグ大径部112の先端面には取付座面33と略平行にプラグ座面113が形成されている。ガスケット2は取付座面33とプラグ座面113とに当接するように挟まれる。
また、ガスケット2は酸化アルミニウムを0.3wt%〜0.7wt%含む銅合金からなる平板材によって環状に形成されてなり、プラグ座面113と当接する面にプラグ当接面21を有し、取付座面33と当接する面に内燃機関側当接面22を有している。
図3に本実施形態のガスケット2の断面及び平面を示す。図3に示すように、本実施形態のガスケット2は環状かつ平板状をなしており、スパークプラグ1の軸方向を含む平面における断面は長方形となる。ガスケット2はスパークプラグ1に負荷される規定の締め付けトルクによってスパークプラグ軸方向の荷重を受け変形する。本実施形態のガスケット2は軸方向の荷重を受けて変形した後も図2に示すように平板状となっている。
このとき、規定の締め付けトルクは、ガスケット2がスパークプラグ軸方向に変形する際の変形量が適切になるようにガスケット2の外径及び内径の寸法等に応じて適宜設定することができる。
本実施形態においては、規定の締め付けトルクは内燃機関側当接面22と取付座面33、及び、プラグ当接面21とプラグ座面113における単位面積あたりの圧力値(以下、面圧と呼ぶ)が40N/mm2以上となるように負荷する。
以下に、本実施形態における構成から得られる効果を示す。
ガスケット2は構成された材料の弾性域の範囲内において使用される。すなわち、金属材料は、負荷された応力に対してひずみが発生し、負荷を除去した後に材料内のひずみが荷重の負荷される前に戻る領域である弾性域と、負荷を除去した後にも材料内でひずみが残り、永久変形する領域である塑性域に分けられる。弾性域内では負荷された荷重の方向とは逆方向に反力が生じ、ガスケット2は、スパークプラグ1の軸方向の軸力を受けてこの反力をガスケット2からプラグ座面113、及びガスケット2から取付座面33へ向けて与えることによってプラグ座面113と取付座面33に面圧を負荷する。
また、ガスケット2はスパークプラグ1の締め付けトルクによって生じる軸力を保持するために用いられる。一般的にスパークプラグ1の取付金具11は鉄鋼材料等で構成され、また、取付座面33を有する内燃機関3の壁部34は鉄鋼材料等で構成されている。そして、プラグ座面113と取付座面33の界面上には微少な凹凸が存在し、プラグ座面113と取付座面33が直接当接する場合、すなわち、ガスケット2を介さずに直接スパークプラグ1と内燃機関3を当接させた場合、取付金具11および壁部34が鉄鋼材料等の硬度の高い材質によって構成されていることから、内燃機関3の振動によって互いの当接面が摺動し、微動磨耗する。
この磨耗により当接面の凹凸の平坦化が進み、当接面の摩擦抵抗が減少する。スパークプラグ1の軸力は締め付けた際に負荷されたトルクと、スパークプラグ1に当接する面上での摩擦抵抗等によって決まり、平坦化が進んで摩擦抵抗が減少することでスパークプラグ1に生じている軸力が低下する。軸力が低下するとスパークプラグ1を内燃機関3に固定する機能が損なわれ、螺子部111と取付孔螺子部32との螺合が緩みやすくなる。
この場合と比較し、ガスケット2をプラグ座面113と取付座面33との間に介在させることによって、プラグ座面113及び取付座面33とガスケット2との間の界面の平坦化が進んだ際でも、ガスケット2がプラグ座面113及び取付座面33に反力を負荷することで、平坦化による摩擦抵抗の減少を抑制することができ、軸力の低下を防止してスパークプラグ1の緩みを抑制することが可能となる。
さらに、ガスケット2に銅を用いることでプラグ座面113とガスケット2、及び、取付座面33とガスケット2との界面において、ガスケット2側が変形し易いことから、プラグ座面113と取付座面33に負荷された面圧を受けてプラグ座面113と取付座面33の界面上に存在する凹凸に対応するようにガスケット2のプラグ当接面21及び内燃機関側当接面22における界面が変形し、プラグ座面113とプラグ当接面21、及び取付座面33と内燃機関側当接面22との間の隙間箇所が少なくなり、当接面における密着性が向上する。隙間箇所が少なくなることで内燃機関3の燃焼室のガスが外部へ漏出する経路が遮断され、シール性を確保することができる。
しかし、銅部材には、高温環境下では硬度が低下し、一定の圧力によって変形が進行するクリープ現象を引き起こすという欠点がある。クリープ現象が発生するとガスケット2がプラグ座面113と取付座面33に対してそれぞれ与えていた反力が低下し、摩擦抵抗及び軸力が低下することによって緩みが発生する。加えて、スパークプラグ1の軸力低下により取付螺子部と取付孔部31との螺合が緩んだ際には、内燃機関3の振動によってさらに緩みが進行する可能性も考えられる。
本実施形態においては銅の利点を活用しながらもその欠点を克服すべく、銅に酸化アルミニウムを0.3wt%〜0.7wt%を加えた銅合金を用いる。この銅合金を用いたガスケット2を使用することで、高温環境下においても硬度が低下しにくく、クリープ現象を抑制することが可能である。
図4に、本実施形態のガスケット2において、高温環境下においてのクリープ現象抑制効果を調べるべく耐久試験を行い、比較した結果を示す。
本試験では、各種比較対象の組成からなるガスケット2を介して、内燃機関3を模した治具にスパークプラグ1を取り付け、所定の締め付けトルクによって固定した。次に、300℃雰囲気に200時間置き、その後に常温雰囲気にて冷却した。さらにその後にスパークプラグ1を治具から外し、その際のトルク(緩みトルクとする)を測定した。
ガスケット2は温度が上昇したことによって、硬度が一時的に低下し、軸力が低下する。この後に常温雰囲気において冷却したスパークプラグ1を取り外す際に必要な緩めトルクを測定し、締め付けトルクと緩めトルクとを比較することでどの程度の緩みが発生したかを判断することができる。ここで図4に示されている保持率とは、緩めトルクを締め付けトルクによって除算した割合を示しており、ガスケット2が高温雰囲気に置かれた際に軸力がどの程度残余しているのかの指標としたものである。
なお、本試験においては外径17mm、内径12mmのM12のガスケット2を用いており、所定の締め付けトルクは16Nmとし、各種比較対象ごとにガスケット2を4つずつ用意して同条件にて試験を行った。表1に本試験結果のそれぞれの値を示す。

図4及び表1に示すように、銅のみからなるガスケットを用いた場合、ガスケットの保持率は平均12%であり、高温雰囲気における銅のクリープ現象によって、締め付けトルクによってスパークプラグからガスケットに負荷された軸力のうち、80%以上が失われているのが分かる。また、それに対してクリープ現象を起こしにくい鉄からなるガスケットでは平均保持率が50.8%であり、軸力が銅に比べて保持されているのが分かる。
一方、酸化アルミニウムを0.7wt%含有した銅合金からなるガスケットにおいては、平均保持率が52.8%となっており、鉄からなるガスケットと同程度の保持率を有していることが分かる。また、酸化アルミニウムを0.3wt%含有した銅合金からなるガスケットでは、保持率が平均26.8%となっており、酸化アルミニウムを含有した銅合金からなるガスケット2では銅のみからなるガスケット2と比較して保持率が高い。
上記理由として、鉄のビッカーズ硬さが180Hvであることに対して鉄はクリープ現象が生じにくく、銅のビッカーズ硬さが110Hvと低いことに対してクリープ現象を生じやすいことから、硬度の減少がより顕著に保持率に反映され易いということがあげられる。本実施形態における銅に酸化アルミニウムを0.7wt%加えたものはビッカーズ硬さが160Hvであり、銅と比較してクリープ現象が抑制されていることから軸力が保持されやすく、鉄からなるガスケット2と同等以上の保持率を持たせることが可能である。従って、高温環境下において軸力を保持し、緩みが発生しにくい耐久性に優れたガスケット2を提供することが可能となる。
なお、酸化アルミニウムを0.3wt%と0.7wt%との間で含有した銅合金からなるガスケット2については、その保持率が、0.3wt%の保持率と0.7wt%の保持率との間の値となり、酸化アルミニウムの含有量が増加するに従って硬度も上昇することにより、銅のみからなるガスケット2と比較して高い保持率を確保することができる。
また、酸化アルミニウムを0.7wt%より多く含有した銅合金からなるガスケットについては、後述する漏れ量が増え、シール性が損なわれるので好ましくない。加えて、酸化アルミニウムの含有量が増加するに従って、熱伝導率が上昇する傾向にあり、熱伝導率が上昇すると、熱がこもることでガスケット2の温度が下がりにくくなり、硬度が下がり易いという欠点がある。
そして、酸化アルミニウムを0.7wt%より多く含む銅合金の場合は、酸化アルミニウムの含有量が上がるにつれて硬度が低下するという特性があり、上述の熱伝導率が上昇して硬度が下がりやすくなるという欠点と相まってクリープ現象が生じやすく、ガスケット2には適さない。
さらには、酸化アルミニウムを0.3wt%より少なく含有した銅合金からなるガスケット2については、組成が銅に近づき、硬度が銅と同程度付近となることから上述のクリープ現象が生じやすくなるので、やはり好ましくない。
また、本実施形態のガスケット2は平板状に形成されており、スパークプラグ軸方向を含む断面においては長方形断面となっている。
平板状のガスケット2は締め付けトルクが負荷された際のスパークプラグ軸方向の変位量とこの変位量のばらつき範囲が小さく、接地電極13の位置決めをする上で、ガスケット2による影響を少なくすることができる。
すなわち、位置決め機能を持たせたスパークプラグ1は、規定の締め付けトルクによって回転角を定めて燃焼室側の接地電極13の位置を決めているが、ガスケット2の変位量のばらつきによって接地電極13位置を決定するのに必要な締め付けトルクの値がばらつき、実際にスパークプラグ1を締め付けトルクを負荷して内燃機関3に螺合した場合に、接地電極13を定めるのに必要な締め付けトルクと実際に負荷した締め付けトルクとの差分によって接地電極13位置のばらつきが生じることになる。平板状のガスケット2を用いることで、ガスケット2の変位量のばらつきが抑制され、規定の締め付けトルクを負荷した際に、ガスケット2の影響を受けずにスパークプラグ1の接地電極13の位置を正確に定めることが可能となる。
また、規定の締め付けトルクによってガスケット2に負荷される面圧は40N/mm2以上となるのが好ましい。この場合には、内燃機関3の燃焼室から外部へ漏出する水分やガス等を抑制し、高いシール性を発揮することが可能となる。
図5に、本実施形態の銅合金からなるガスケット2を用いて、内燃機関3の燃焼室から外部へのもれ量とガスケット2に負荷される面圧との関係性を調査すべく、銅のみからなるガスケット2と、本実施形態の銅に酸化アルミニウムを加えた銅合金からなるガスケット2との漏れ量の比較試験を行った。
比較試験では、銅と、銅に酸化アルミニウムを0.3wt%加えた銅合金と、銅に酸化アルミニウムを0.7wt%加えた銅合金とそれぞれの組成からなる、外径17mm、内径12mmのM12のガスケット2を用意し、面圧を種々変更させて内燃機関3から外部への漏れ量を計測した。図5は横軸に面圧、縦軸にもれ量として各値を示している。
図5に示すように、銅のみからなるガスケット2では面圧が30N/mm2以上において漏れ量が0であり、銅の密着性の高さから高いシール性を奏しているのが分かる。また、銅に酸化アルミニウムを加えた銅合金からなるガスケット2は、酸化アルミニウムを0.3wt%加えた銅合金、及び0.7wt%加えた銅合金ともに面圧が40N/mm2以上の範囲において銅と同様にもれ量が0となる。
銅に酸化アルミニウムを加えたガスケットは面圧が40N/mm2よりも低い範囲において漏れが発生しており、また、銅合金内の酸化アルミニウム含有量が高いほど、酸化アルミニウム含有量の低い銅合金と比較して同じ面圧において漏れ量が多くなる傾向がある。
また、図5にXで示した線がJIS規格において漏れ量がないとされる1cc/min以下であることを示すものであり、面圧が40N/mm2以上において本実施形態の銅合金からなるガスケット2がXの値以下であることから、十分なシール性を有していることが分かる。
従って、本実施形態の銅合金からなるガスケット2は面圧が40N/mm2以上の範囲において、銅のみからなるガスケット2が有するシール性と同等の高いシール性を有することが可能となる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態は酸化アルミニウムを0.3wt%〜0.7wt%を加えた銅合金からなるガスケット2において、図6に示すように、スパークプラグ軸方向を含む平面上の断面において、環状のガスケット2の環状中心に向けてガスケット2のプラグ当接面21と内燃機関側当接面22とを傾斜させたものである。
このような断面のガスケット2の場合でも、スパークプラグ1と内燃機関3との間に介在させた際の締め付けた後の変形時には平板状となり、第一の実施形態で述べた効果と同等の効果を奏することが可能である。
また、第二の実施形態の断面形状の場合、内燃機関側当接面22の内周側とプラグ当接面21の外周側において集中的に面圧が負荷され、その部位において第一の実施形態と比較して小さい締め付けトルクによって面圧が40N/mm2以上を満足しやすく、作業を容易にすることができるだけでなく、ガスケット2の形状がバネのような弾性体として働き、ガスケット2を構成する材料の弾性力だけでなく、形状による弾性力が働き、総じてガスケット2がスパークプラグ1のプラグ座面113及び内燃機関3の取付座面33に与える反力が大きくなる利点がある。
(第三の実施形態)
第三の実施形態は酸化アルミニウムを0.3wt%〜0.7wt%を加えた銅合金からなるガスケット2において、図7に示すように、スパークプラグ軸方向を含む平面上の断面が円形断面となるものである。
このような断面のガスケット2の場合でも、スパークプラグ1と内燃機関3との間に介在させた際の締め付けた後の変形時において、図8に示すように、ガスケット2に負荷される軸力からガスケット2が変形し、ガスケット2においてプラグ当接面21と内燃機関側当接面22が形成されるような平板形状となり、第一の実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、第三の実施形態の断面形状の場合、円形断面におけるプラグ大径部112側とプラグ座面113、及び円形断面における壁部34側と取付座面33との接触が点接点となり、接点に集中的に面圧が負荷されるので、面圧が40N/mm2以上を満足しやすい。
以上、本発明となる実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 スパークプラグ、11 取付金具、 111 螺子部、112 プラグ大径部、113 プラグ座面、12 絶縁碍子、13 接地電極、14 中心電極、2 ガスケット、21 プラグ当接面、22 内燃機関側当接面、3 内燃機関、31 取付孔部、32 取付孔螺子部、33 取付座面、34 壁部

Claims (8)

  1. 内燃機関(3)の燃焼室を形成する壁部(34)に螺合される螺子部(111)と、前記螺子部(111)の前記燃焼室とは反対側に位置し前記螺子部(111)よりも大径化したプラグ大径部(112)とを有するスパークプラグ(1)を、前記壁部(34)に取り付ける際に用いるスパークプラグ取付用ガスケット(2)であって、
    前記取付用ガスケット(2)は、環状であり、前記プラグ大径部(111)の前記壁部側に形成されたプラグ座面(113)と前記壁部(34)の前記プラグ座面(113)に対向するように形成された取付座面(33)との間において、前記プラグ座面(113)と前記取付座面(33)と面接触するように挟み込まれ、かつ、少なくとも前記面接触している面が酸化アルミニウムを0.3wt%〜0.7wt%含む銅合金から形成されていることを特徴とするスパークプラグ取付用ガスケット。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグ取付用ガスケットにおいて、
    前記スパークプラグ(1)が前記内燃機関(3)に固定された際に、前記プラグ座面(113)と前記取付座面(33)との間において前記スパークプラグ(1)の軸方向に平板状に変形することを特徴とするスパークプラグ取付用ガスケット。
  3. 請求項1または2に記載のスパークプラグ取付用ガスケットにおいて、
    前記スパークプラグ(1)の軸方向を含む平面上の断面が、円形断面となることを特徴とするスパークプラグ取付用ガスケット。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のスパークプラグ取付用ガスケットにおいて、
    前記プラグ座面(113)と前記ガスケット(2)との当接面、及び、前記取付座面(33)と前記ガスケット(2)との当接面において、当接面の面圧が40N/mm2以上であることを特徴とするスパークプラグ取付用ガスケット。
  5. 内燃機関(3)の燃焼室に突出した接地電極(13)と、前記接地電極(13)の前記燃焼室とは反対側に形成された螺子部(111)と、前記螺子部(111)の前記燃焼室とは反対側に形成され前記螺子部(111)よりも大径化したプラグ大径部(112)と、を有するスパークプラグ(1)を、
    前記内燃機関(3)に取り付けてなるスパークプラグ(1)の取り付け構造であって、
    前記内燃機関(3)は、前記スパークプラグ(1)の前記螺子部(111)を螺合するための取付孔螺子部(32)を内側に設けた取付用孔部(31)と、前記取付用孔部(31)の前記燃焼室とは反対側の開口端に設けた取付座面(33)とを備え、
    前記プラグ大径部(112)は、前記燃焼室側に前記取付座面(33)と対向するプラグ座面(113)を備え、
    前記プラグ座面(113)と前記取付座面(33)との間に環状のガスケット(2)を設けてなり、
    前記ガスケット(2)は前記プラグ座面(113)と前記取付座面(33)と面接触するように挟み込まれ、かつ、少なくとも前記面接触している面が酸化アルミニウムを0.3wt%〜0.7wt%含む銅合金から形成されていることを特徴とするスパークプラグの取付構造。
  6. 請求項に記載のスパークプラグの取付構造において、
    前記ガスケット(2)は、前記スパークプラグ(1)が前記内燃機関(3)に固定された際に、前記プラグ座面(113)と前記取付座面(33)との間において前記スパークプラグ(1)の軸方向に平板状に変形することを特徴とするスパークプラグの取付構造。
  7. 請求項5または6に記載のスパークプラグの取付構造において、
    前記ガスケット(2)の前記スパークプラグの軸方向を含む平面上の断面が、円形断面であることを特徴とするスパークプラグの取付構造。
  8. 請求項5〜7の何れか一項に記載のスパークプラグ取付構造において、
    前記プラグ座面(113)と前記ガスケット(2)との当接面、及び、前記取付座面(33)と前記ガスケット(2)との当接面において、当接面の面圧が40N/mm以上であることを特徴とするスパークプラグの取付構造。
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