JP5867315B2 - 判定装置、および判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、判定装置、および判定方法に関する。
従来、磁気抵抗素子を用いて2値を1つのメモリ素子が記憶するMRAM(Magnetic Random Access Memory)が知られている。さらに、積層された複数の磁気抵抗素子を1つのメモリ素子が有することにより、1つのメモリ素子が2値以上の値を記憶する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1,2を参照。)。たとえば、メモリ素子に記憶されたデータを読み出す場合には、参照素子の抵抗値とメモリ素子とに読み出し電圧が印加され、各電流量を比較することにより、メモリ素子にいずれのデータが記憶されているかが判定される(たとえば、下記非特許文献1を参照。)。
また、フラッシュメモリにおいて、メモリ素子の物理量が規定範囲外の場合に、当該メモリ素子の物理量を補正することにより、メモリ素子に記憶されたデータの誤判定や当該データへのアクセスタイムの遅延を防ぐ技術が知られている(たとえば、下記特許文献3を参照。)。
特開2006−203064号公報 特表2007−504651号公報 特開2004−185753号公報
T.Ishigaki,他6名,"A Multi−Level−Cell Spin−Transfer Torque Memory with Series−Stacked Magnetotunnel Junctions",2010 Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Papers,p.47−48
しかしながら、参照素子の抵抗値が高い場合、参照素子とメモリ素子の電流差が小さいため、データを誤判定する可能性が高い。また、読み出し電圧が高いと書き換え電圧に近づくため、メモリ素子に記憶されたデータが書き換わる可能性がある。
1つの側面では、本発明は、データの誤判定を防止することができる判定装置、および判定方法を提供することを目的とする。また、別の側面では、データの意図しない書き換えを抑止することができる判定装置、および判定方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面によれば、積層された磁気抵抗素子を有するメモリ素子に記憶されたデータを判定する判定装置であって、各々が異なる抵抗値を有する複数の参照素子と、前記複数の参照素子の中から、いずれかの参照素子を選択する選択部と、異なる複数の読み出し電圧の中で、前記複数の参照素子の中から選択された参照素子の抵抗値が高いほど高い読み出し電圧を、前記選択部によって選択された参照素子および前記メモリ素子に印加する印加部と、前記印加部によって前記読み出し電圧が印加された前記選択された参照素子を流れる電流量と、前記印加部によって前記読み出し電圧が印加された前記メモリ素子を流れる電流量と、を比較する比較部と、前記比較部による比較結果に基づいて、前記メモリ素子に記憶されたデータを判定する判定部と、を有する判定装置、および判定方法が提案される。
本発明の1つの側面によれば、データの誤判定を防止することができる。また、本発明の別の側面によれば、データの意図しない書き換えを抑止することができる。
図1は、本発明にかかる判定装置例を示す説明図である。 図2は、水平型のMTJ素子の構造例を示す説明図である。 図3は、垂直型のMTJ素子の構造例2を示す説明図である。 図4は、電気特性例を示す説明図である。 図5は、積層されたMTJ素子の例を示す説明図である。 図6は、メモリ素子の作成工程例を示す説明図(その1)である。 図7は、メモリ素子の作成工程例を示す説明図(その2)である。 図8は、メモリ素子の作成工程例を示す説明図(その3)である。 図9は、MTJ素子の構成例を示す図表である。 図10は、複数のメモリ素子の回路図例を示す説明図である。 図11は、判定装置の具体例を示す説明図である。 図12は、4値を記憶可能な場合の抵抗分布例を示す説明図である。 図13は、読み出し電圧が同一の場合における各REF素子とメモリ素子とに流れる電流量を示す説明図である。 図14は、読み出し電圧と参照素子との関係を示す図表である。 図15は、第1参照素子が選択された場合の各電流量を示す説明図である。 図16は、第2参照素子が選択された場合の各電流量を示す説明図である。 図17は、第3参照素子が選択された場合の各電流量を示す説明図である。 図18は、実施例1にかかる判定装置による判定処理手順の一例を示すフローチャートである。 図19は、3値を記憶可能な場合の抵抗分布例を示す説明図である。 図20は、実施例2にかかる判定装置による判定処理手順の一例を示すフローチャートである。 図21は、判定装置による設定処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 図22は、判定装置による設定処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる判定装置、および判定方法の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる判定装置例を示す説明図である。判定装置100は、積層された磁気抵抗素子を有するメモリ素子cに記憶されたデータを判定する。判定装置100は、各々が異なる抵抗値を有する複数の参照素子ref1〜Nと、選択部101と、印加部102と、比較部103と、判定部104と、を有する。選択部101と、印加部102と、比較部103と、判定部104と、は、たとえば、抵抗、容量、トランジスタなどの素子、トランジスタを組み合わせた論理和素子、論理積素子、否定素子、バッファ素子などの素子によって形成される。
選択部101は、複数の参照素子ref1〜Nの中から、いずれかの参照素子refi(i=1〜N)を選択する。印加部102は、異なる複数の読み出し電圧の中で、複数の参照素子ref1〜Nの中から選択された参照素子refiの抵抗値が高いほど高い読み出し電圧を、選択部101によって選択された参照素子refiおよびメモリ素子cに印加する。ここで、印加部102によって当該読み出し電圧が印加されるメモリ素子cは、複数のメモリ素子を含むメモリアレイの中からアドレス指定によって選択されたメモリ素子cである。異なる複数の読み出し電圧は、読み出し可能な電圧の中で、書き換え電圧よりも低い電圧である。
比較部103は、印加部102によって読み出し電圧が印加された参照素子refiを流れる電流量と、印加部102によって読み出し電圧が印加されたメモリ素子cを流れる電流量と、を比較する。判定部104は、比較部103による比較結果に基づいて、メモリ素子cに記憶されたデータを判定する。
参照素子refiの抵抗値が高い場合、参照素子refiとメモリ素子cの電流差が小さいため、誤判定率が高い。詳細な説明については、後述する。そこで、参照素子refiの抵抗値が高いほど、読み出し電圧を高くすることにより、参照素子refiとメモリ素子cの電流差を広げることができ、誤判定を防止することができる。一方、参照素子refiの抵抗値が低い場合、参照素子refiとメモリ素子cの電流差が小さいため、参照素子refiの抵抗値が高い場合よりも誤判定率が低い。そこで、参照素子refiの抵抗値が低いほど、読み出し電圧を低くすることにより、意図しない書き換えが発生するのを抑止することができる。
また、選択部101は、判定部104によってメモリ素子cに記憶されたデータが一意に判定できない場合、複数の参照素子ref1〜Nの中から、選択された参照素子refiと異なる参照素子refj(j=1〜N,j≠i)を選択する。これにより、メモリ素子cに記憶されたデータを一意に判定することができる。
メモリ素子cに記憶されたデータを判定する場合に、初めに、選択部101は、複数の参照素子ref1〜Nの中から、最も低い参照素子を選択してもよい。書き込み電圧よりも低い読み出し電圧であっても、電圧が高いほどメモリ素子cに記憶されたデータが書き換わる可能性がある。さらに、メモリ素子cに電流は流れていない状態から、高い書き込み電圧が加わることにより、データが書き換わる可能性がある。そこで、最も低い読み出し電圧から判定が行われることにより、メモリ素子cに記憶されたデータの意図しない書き換わりを抑止することができる。
また、選択部101は、判定部104によってメモリ素子cに記憶されたデータが一意に判定できない場合、複数の参照素子ref1〜Nの中ですでに選択された参照素子refiと異なる参照素子から、最も抵抗値が低い参照素子refjを選択する。突如大きな読み出し電圧が印加されると、メモリ素子cに記憶されたデータが書き換わる可能性がある。そこで、読み出し電圧が低い順に判定が行われることにより、メモリ素子cに記憶されたデータの意図しない書き換わりを抑止することができる。つぎに、判定装置100の詳細な説明を行う前に、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子とMRAMについて簡単に説明する。
図2は、水平型のMTJ素子の構造例を示す説明図である。MTJ素子は、自由層201と、固定層202と、固定層202と自由層201との間に絶縁層203と、固定層202の下層に反強磁性層204と、を有している。図2に示すMTJ素子では、各層の磁化方向は、層の重なりに対して水平方向である。固定層202の磁性の向きは、固定である。自由層201の磁化方向が、固定層202の磁性の向きと同一であるか逆であるかによって、MTJ素子が高抵抗状態であるか低抵抗状態であるかが定まる。MTJ素子が高抵抗状態であるか低抵抗状態であるかによって、2値の情報を記憶することができる。磁性の向きによって高抵抗状態と低抵抗状態とが定まることをTMR(Tunnel Magneto−Registance)効果と称する。自由層201の磁化方向が固定層202の磁化方向と同一の向きの場合、MTJ素子は低抵抗状態であり、自由層201の磁化方向が固定層202の磁化方向と逆向きの場合、MTJ素子は、高抵抗状態である。さらに、反強磁性層204は、固定層202の磁化方向と逆向きの磁化方向の層と、固定層202の磁化方向と同一向きの磁化方向の層と、の両方の層を有する。これにより、反強磁性層204の全体としての磁化方向は0となる。反強磁性層204のうちの固定層202の直下の磁化方向は、固定層202の磁化方向と逆向きである。
図3は、垂直型のMTJ素子の構造例2を示す説明図である。MTJ素子は、自由層301と、固定層302と、固定層302と自由層301との間に絶縁層303と、固定層302の下層に反強磁性層304と、を有している。MTJ素子では、各層の磁化方向は、層の重なりに対して垂直方向である。図3に示すMTJ素子は、図2に示すMTJ素子と同様に、自由層301の磁化方向に応じて低抵抗状態と高抵抗状態との2つの状態がある。これにより、MTJ素子は2値を記憶することができる。さらに、反強磁性層304は、層を合成して作成されるため、合成反強磁性層(SAF(Synthetic Antiferromagnetic))と呼ばれる。たとえば、反強磁性層304は、垂直磁性材料であるRuによって形成されるRu層を介して相反する磁化方向の2つの層が結合されることにより形成される。Ta層は、反強磁性層304が固定層302からの磁化影響を切るための層である。反強磁性層304のうちのTa層の直下の層の磁化方向は、固定層302の磁化方向と逆方向である。
図4は、電気特性例を示す説明図である。グラフ400では、横軸が電圧値であり、縦軸が電流の絶対値であるMTJ素子の電気特性を示している。MTJ素子は、高抵抗状態から正電流が流されると低抵抗化(A)するが、高抵抗状態から負電流が流されても高抵抗状態のままである。一方、MTJ素子は、低抵抗状態から正電流が流されると低抵抗状態のままであるが、低抵抗状態から負電流が流されると高抵抗化(B)する。
メモリ素子が高抵抗状態であるか低抵抗状態であるか否かは参照素子によって判定される。たとえば、参照素子も、MTJ素子であってもよい。磁化方向が平行または反平行状態の時にMTJ素子が低抵抗状態と高抵抗状態となることを利用して2値の情報を記憶しているが、1つのMTJ素子では、中間の抵抗値を取ることができない。そこで、MTJ素子を積層することにより、3つ以上の抵抗状態が実現される。
図5は、積層されたMTJ素子の例を示す説明図である。たとえば、積層されたMTJ全体の抵抗状態を第2MTJ素子の抵抗状態/第1MTJ素子の抵抗状態で表す。たとえば、L/Lは第2MTJ素子が低抵抗状態であり、第1MTJ素子が低抵抗状態であることを示す。L/Hは第2MTJ素子が低抵抗状態であり、第1MTJ素子が高抵抗状態であることを示す。H/Lは第2MTJ素子が高抵抗状態であり、第1MTJ素子が低抵抗状態であることを示す。H/Hは第2MTJ素子が高抵抗状態であり、第1MTJ素子が高抵抗状態であることを示す。2つのMTJ素子が積層されることにより、メモリ素子は、4値の情報を記憶することができる。
図6〜図8は、メモリ素子の作成工程例を示す説明図である。(1)シリコン基板上にSTI(Shallow Trench Isolation)が形成される。通常のMOSトランジスタ形成法にてトランジスタが形成される。
(2)トランジスタ上に、たとえば、CVD(Chemical Vapor Deposition)層にてシリコン酸化膜(層間絶縁膜)が堆積される。フォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより、層間絶縁膜のソース(ドレイン)領域に達するコンタクトホールが形成される。つぎに、スパッタ法やCVD法により、バリヤメタルとしての窒化チタン(TiN)膜及びタングステン(W)膜とが堆積された後、これら導電膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法にて、コンタクトホールに埋め込まれ、ソース(ドレイン)領域に電気的に接続されたコンタクトプラグが形成される。
(3)コンタクトプラグが埋め込まれた層間絶縁膜上に導電膜(たとえば、アルミウムAlや銅Cu)を堆積してフォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより、コンタクトプラグを介してソース(ドレイン)領域に電気的に接続する(SL(Source Line)形成)。
(4)SL上に、たとえば、CVD層にてシリコン酸化膜(層間絶縁膜)が堆積される。フォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより、層間絶縁膜のソース(ドレイン)領域に達するコンタクトホールが形成される。つぎに、スパッタ法やCVD法により、バリヤメタルとしての窒化チタン(TiN)膜及びタングステン(W)膜とが堆積された後、これら導電膜をCMP法にて、コンタクトホールに埋め込み、電気的に接続されたコンタクトプラグが形成される。
つぎに、MRAM素子作成工程に移る。(5)下部電極から上部電極までスパッタ法にて成膜が行われる。
図9は、MTJ素子の構成例を示す図表である。表900には、成膜順と、形成層名と、材料と、膜厚と、が記述されている。中間電極は各MTJの磁化の影響を防ぐ(磁場遮断)ために設けられている。成膜後に磁場中(たとえば、1T)で熱処理(300〜350℃)が行われることにより、メモリ素子の磁化方向が揃えられる。
(6)パターニング(露光)およびドライエッチングを用いて加工することにより素子が形成される。積層されたMTJ素子が一括して加工されても、それぞれ分けて、ひな段状に加工されてもよい。
(7)メモリ素子は鉄(Fe)などの磁性材料が利用されており層間絶縁膜形成時の酸化(=さび)に弱いために、それを保護する目的でシリコン窒化(SiN)膜のカバー膜がCVD法やスパッタ法などにより形成される。その膜厚は20〜50[nm]程度である。
(8)層間絶縁膜を堆積し、(9)CMP法にて、平坦化が行われる。(10)つぎに、スパッタ法やCVD法により、バリヤメタルとしての窒化チタン(TiN)膜およびタングステン(W)膜が堆積され、パターニング(露光)及びドライエッチングを用いて配線層(BL(Bit Line))が形成される。
図10は、複数のメモリ素子の回路図例を示す説明図である。図10中、抵抗に矢印が付されているのがMTJ素子である。図10に示すメモリ素子cは、点線枠で囲ったように、2つのMTJ素子と、トランジスタと、を有する。図10に示すメモリ素子cは、最大で4値が記憶可能である。トランジスタは、各MTJを選択するために設けられている。2つのMTJ素子は、積層されていることを示している。
(判定装置100の詳細例)
図11は、判定装置の具体例を示す説明図である。判定装置100は、CPU1101と、MRAM1100と、を有する。たとえば、MRAM1100は、入出力インターフェース回路1111と、行デコーダ1112と、列デコーダ1113と、メモリアレイ1114と、複数の参照素子ref1〜Nと、電圧発生回路1115と、比較回路1116と、がある。
複数の参照素子ref1〜Nは、それぞれ異なる抵抗値を有しており、たとえば、それぞれMTJ素子である。入出力インターフェース回路1111は、CPU1101からの読み出し要求や書き込み要求などのデータを受け付け、またはCPU1101へデータを出力する。CPU1101は、入出力インターフェース回路1111へ読み出し要求または書き込み要求を入力する。読み出し要求時には、CPU1101は、アドレスの指定と、参照素子の選択を行う。上述した選択部101と判定部104とは、たとえば、CPU1101によって実現される。
行デコーダ1112は、CPU1101から指定されたロウアドレスに基づいて、ワードラインを選択する。列デコーダ1113は、CPU1101から指定されたカラムアドレスに基づいて、ビットラインを選択する。
読み出し要求時に、電圧発生回路1115は、CPU1101によって選択された参照素子refに対応する読み出し電圧を発生させ、CPU1101によって選択された参照素子refと、列デコーダ1113によって選択されたメモリ素子cと、に印加する。上述した印加部102は、たとえば、電圧発生回路1115によって実現される。
比較回路1116は、読み出し電圧が印加された参照素子refを流れる電流量と、読み出し電圧が印加されたメモリ素子cを流れる電流量と、を比較する。上述した比較部103は、たとえば、比較回路1116によって実現される。入出力インターフェース回路1111は、比較結果をCPU1101へ出力する。
CPU1101は、MRAM1100から比較回路1116による比較結果に基づいて、メモリ素子cのデータを判定する。そして、CPU1101は、メモリ素子cのデータを一意に判定できない場合、すでに選択済の参照素子と異なる参照素子を選択する指示を入力インターフェースに入力する。
また、選択部101と判定部104とは、たとえば、CPU1101によって実現されているが、これに限らず、たとえば、選択部101と判定部104の機能を有する回路をMRAM1100内に設けてもよい。
つぎに、2個のMTJ素子が積層されたメモリ素子cについて、実施例1では、4値を記憶する場合についての判定例を示し、実施例2では、3値を記憶する場合についての判定例を示す。
(実施例1)
実施例1では、メモリ素子cが4値を記憶する場合におけるメモリ素子cに記憶されたデータの判定について説明する。
図12は、4値を記憶可能な場合の抵抗分布例を示す説明図である。メモリ素子cが4値を記憶可能な場合、参照素子は3つであり、ここでは、第1参照素子ref1〜第3参照素子ref3とする。抵抗分布d00〜d03は、横軸が抵抗値であり、縦軸が当該抵抗値である場合のメモリアレイ内のメモリ素子cの数である。図12中に記載の抵抗値は、各抵抗分布の最も高い位置における抵抗値である。
L/Lの場合、抵抗分布d00によれば、メモリ素子cの抵抗値は3.6[kΩ]であり、L/Hの場合、抵抗分布d01によれば、メモリ素子cの抵抗値は4.8[kΩ]である。H/Lの場合、抵抗分布d02によれば、メモリ素子cの抵抗値は6[kΩ]であり、H/Hの場合、抵抗分布d03によれば、メモリ素子cの抵抗値は7.2[kΩ]である。第1参照素子ref1の抵抗値は4.2[kΩ]であり、第2参照素子ref2の抵抗値は5.4[kΩ]であり、第3参照素子ref3の抵抗値は6.6[kΩ]である。
図13は、読み出し電圧が同一の場合における各REF素子とメモリ素子とに流れる電流量を示す説明図である。図13では、たとえば、各抵抗状態におけるメモリ素子cと参照素子に対して0.2[V]の読み出し電圧が印加された場合における、各素子を流れる電流量を示している。
たとえば、メモリ素子cの抵抗状態がL/Lの場合に流れる電流量は56[μA]であり、第1参照素子ref1を流れる電流量が48[μA]であり、メモリ素子cの抵抗状態がL/Hの場合に流れる電流量は42[μA]である。第1参照素子ref1を流れる電流量とメモリ素子cの抵抗状態がL/Lの場合に流れる電流量との差分値は8[μA]であり、第1参照素子ref1を流れる電流量とメモリ素子cの抵抗状態がL/Hの場合に流れる電流量との差分値は6[μA]である。
たとえば、メモリ素子cの抵抗状態がL/Hの場合に流れる電流量は42[μA]であり、第2参照素子ref2を流れる電流量が37[μA]であり、メモリ素子cの抵抗状態がH/Lの場合に流れる電流量は33[μA]である。第2参照素子ref2を流れる電流量とメモリ素子cの抵抗状態がL/Hの場合に流れる電流量との差分値は5[μA]であり、第2参照素子ref2を流れる電流量とメモリ素子cの抵抗状態がH/Lの場合に流れる電流量との差分値は4[μA]である。
たとえば、メモリ素子cの抵抗状態がH/Lの場合に流れる電流量は33[μA]であり、第3参照素子ref3を流れる電流量が30[μA]であり、メモリ素子cの抵抗状態がH/Hの場合に流れる電流量は28[μA]である。第3参照素子ref3を流れる電流量とメモリ素子cの抵抗状態がH/Lの場合に流れる電流量との差分値は3[μA]であり、第3参照素子ref3を流れる電流量とメモリ素子cの抵抗状態がH/Hの場合に流れる電流量との差分値は2[μA]である。
参照素子の抵抗値が低いと、メモリ素子cを流れる電流量と参照素子を流れる電流量との差が小さいため、誤判定の可能性が低い。一方、参照素子の抵抗値が高いと、メモリ素子cを流れる電流量と参照素子を流れる電流量との差が大きいため、誤判定の可能性が高い。そこで、図1で説明したように、判定装置100は、選択された参照素子の抵抗値が高いほど読み出し電圧を高くする。
図14は、読み出し電圧と参照素子との関係を示す図表である。表では、選択された参照素子に応じて、選択された参照素子と読み出し対象のメモリ素子cとに印加される読み出し電圧が記述されている。第1参照素子ref1は第2参照素子ref2よりも抵抗値が低く、第2参照素子ref2は第3参照素子ref3よりも抵抗値が低い。そのため、たとえば、第1参照素子ref1が選択される場合、読み出し電圧は0.15[V]である。たとえば、第2参照素子ref2が選択される場合、読み出し電圧は0.20[V]であり、第3参照素子ref3が選択される場合、読み出し電圧は0.26[V]である。これにより、選択された参照素子の抵抗値が高いほど読み出し電圧が高くなる。
参照素子の抵抗値が高いほど読み出し電圧が高くなれば、図14のように参照素子ごとに読み出し電圧が異なっていなくてもよい。たとえば、第1参照素子ref1と第2参照素子ref2に対応する読み出し電圧を同一にし、第3参照素子ref3に対応する読み出し電圧を、第1参照素子ref1と第2参照素子ref2に対応する読み出し電圧よりも高い電圧にしてもよい。または、たとえば、第2参照素子ref2と第3参照素子ref3に対応する読み出し電圧を同一にし、第1参照素子ref1に対応する読み出し電圧を、第2参照素子ref2と第3参照素子ref3に対応する読み出し電圧よりも低い電圧にしてもよい。
図15は、第1参照素子が選択された場合の各電流量を示す説明図である。判定装置100は、複数の参照素子ref1〜Nから最も抵抗値が低い参照素子を選択部101によって選択する。まずは、第1参照素子ref1が選択される。ここで、最も低い抵抗値である参照素子が選択されることにより、複数の読み出し電圧の中で、最も低い読み出し電圧がメモリ素子cに印加される。これにより、メモリ素子cの磁化方向が変化したり、メモリ素子cが焼き切れるのを防止することができる。
判定装置100は、印加部102によって、0.15[V]の読み出し電圧を、第1参照素子ref1と、読み出し対象のメモリ素子cと、に印加する。第1参照素子ref1を流れる電流量は36[μA]である。判定装置100は、比較部103によって、第1参照素子ref1を流れる電流量と、メモリ素子cを流れる電流量と、を比較する。たとえば、メモリ素子cにL/Lが記憶されている場合には、メモリ素子cに流れる電流量は、42[μA]程度となる。
判定装置100は、メモリ素子cを流れる電流量が第1参照素子ref1を流れる電流量以上である場合、メモリ素子cに記憶されたデータはL/Lであると判定する。一方、判定装置100は、メモリ素子cを流れる電流量が第1参照素子ref1を流れる電流量以上でない場合、メモリ素子cに記憶されたデータはL/Lでないと判定する。
図16は、第2参照素子が選択された場合の各電流量を示す説明図である。メモリ素子cに記憶されたデータがL/Lでないと判定された場合、判定装置100は、選択部101によって、未選択な参照素子の中から、抵抗値が最も低い第2参照素子ref2を選択する。
判定装置100は、印加部102によって、0.20[V]の読み出し電圧を、第2参照素子ref2と、読み出し対象のメモリ素子cと、に印加する。第2参照素子ref2を流れる電流量は37[μA]である。判定装置100は、比較部103によって、第2参照素子ref2を流れる電流量と、メモリ素子cを流れる電流量と、を比較する。たとえば、メモリ素子cにL/Hが記憶されている場合には、メモリ素子cに流れる電流量は、42[μA]程度となる。
判定装置100は、メモリ素子cを流れる電流量が第2参照素子ref2を流れる電流量以上である場合、メモリ素子cに記憶されたデータはL/Hであると判定する。一方、判定装置100は、メモリ素子cを流れる電流量が第2参照素子ref2を流れる電流量以上でない場合、メモリ素子cに記憶されたデータは、L/Lでなく、かつL/Hでないと判定する。
図17は、第3参照素子が選択された場合の各電流量を示す説明図である。メモリ素子cに記憶されたデータがL/LでなくかつL/Hでないと判定された場合、判定装置100は、選択部101によって、未選択な参照素子の中から、抵抗値が最も低い第3参照素子ref3を選択する。
判定装置100は、印加部102によって、0.26[V]の読み出し電圧を、第3参照素子ref3と、読み出し対象のメモリ素子cと、に印加する。第3参照素子ref3を流れる電流量は39[μA]である。判定装置100は、比較部103によって、第3参照素子ref3を流れる電流量と、メモリ素子cを流れる電流量と、を比較する。たとえば、メモリ素子cにH/Lが記憶されている場合には、メモリ素子cに流れる電流量は、43[μA]程度となる。
判定装置100は、メモリ素子cを流れる電流量が第3参照素子ref3を流れる電流量以上である場合、メモリ素子cに記憶されたデータはH/Lであると判定する。一方、判定装置100は、メモリ素子cを流れる電流量が第3参照素子ref3を流れる電流量以上でない場合、メモリ素子cに記憶されたデータは、H/Hであると判定する。
(実施例1にかかる判定処理手順例)
図18は、実施例1にかかる判定装置による判定処理手順の一例を示すフローチャートである。判定装置100は、メモリアレイから、読み出し対象であるメモリ素子cを選択する(ステップS1801)。ここでは、選択されたメモリ素子cを選択メモリ素子cと称する。判定装置100は、第1参照素子ref1を選択し(ステップS1802)、第1参照素子ref1と選択メモリ素子cとに第1参照素子ref1に対応する読み出し電圧を印加する(ステップS1803)。
判定装置100は、選択メモリ素子cを流れる電流量が第1参照素子ref1を流れる電流量以上であるか否かを判断する(ステップS1804)。選択メモリ素子cを流れる電流量が第1参照素子ref1を流れる電流量以上である場合(ステップS1804:Yes)、判定装置100は、L/Lであると判定し(ステップS1805)、一連の処理を終了する。
選択メモリ素子cを流れる電流量が第1参照素子ref1を流れる電流量以上でない場合(ステップS1804:No)、判定装置100は、第2参照素子ref2を選択する(ステップS1806)。判定装置100は、第2参照素子ref2と選択メモリ素子cとに第2参照素子ref2に対応する読み出し電圧を印加する(ステップS1807)。
判定装置100は、選択メモリ素子cを流れる電流量が第2参照素子ref2を流れる電流量以上であるか否かを判断する(ステップS1808)。選択メモリ素子cを流れる電流量が第2参照素子ref2を流れる電流量以上である場合(ステップS1808:Yes)、判定装置100は、L/Hであると判定し(ステップS1809)、一連の処理を終了する。選択メモリ素子cを流れる電流量が第2参照素子ref2を流れる電流量以上でない場合(ステップS1808:No)、判定装置100は、第3参照素子ref3を選択する(ステップS1810)。
判定装置100は、第3参照素子ref3と選択メモリ素子cとに第3参照素子ref3に対応する読み出し電圧を印加し(ステップS1811)、選択メモリ素子cを流れる電流量が第3参照素子ref3を流れる電流量以上であるか否かを判断する(ステップS1812)。選択メモリ素子cを流れる電流量が第3参照素子ref3を流れる電流量以上である場合(ステップS1812:Yes)、判定装置100は、H/Lであると判定し(ステップS1813)、一連の処理を終了する。選択メモリ素子cを流れる電流量が第3参照素子ref3を流れる電流量以上でない場合(ステップS1812:No)、判定装置100は、H/Hであると判定し(ステップS1814)、一連の処理を終了する。
(実施例2)
実施例2では、メモリ素子cが3値を記憶する場合におけるメモリ素子cに記憶されたデータの判定について説明する。
図19は、3値を記憶可能な場合の抵抗分布例を示す説明図である。メモリ素子cが3値を記憶可能な場合、参照素子は2つであり、ここでは、第1参照素子ref1〜第2参照素子ref2とする。抵抗分布d10〜d12は、横軸が抵抗値であり、縦軸が当該抵抗値である場合のメモリアレイ内のメモリ素子cの数である。図19中に記載の抵抗値は、分布の最も高い位置における抵抗値である。
L/Lの場合、抵抗分布d10によれば、メモリ素子cの抵抗値は2.4[kΩ]であり、L/HまたはH/Lの場合、抵抗分布d11によれば、メモリ素子cの抵抗値は3.6[kΩ]である。H/Hの場合、抵抗分布d12によれば、メモリ素子cの抵抗値は4.8[kΩ]である。第1参照素子ref1の抵抗値は3.0[kΩ]であり、第2参照素子ref2の抵抗値は4.2[kΩ]である。判定例については、図20に示すフローチャートによって説明する。
(実施例2にかかる判定処理手順例)
図20は、実施例2にかかる判定装置による判定処理手順の一例を示すフローチャートである。判定装置100は、メモリアレイから、読み出し対象であるメモリ素子cを選択する(ステップS2001)。ここでは、選択されたメモリ素子cを選択メモリ素子cと称する。判定装置100は、第1参照素子ref1を選択し(ステップS2002)、第1参照素子ref1と選択メモリ素子cとに第1参照素子ref1に対応する読み出し電圧を印加する(ステップS2003)。
判定装置100は、選択メモリ素子cを流れる電流量が第1参照素子ref1を流れる電流量以上であるか否かを判断する(ステップS2004)。選択メモリ素子cを流れる電流量が第1参照素子ref1を流れる電流量以上である場合(ステップS2004:Yes)、判定装置100は、L/Lであると判定し(ステップS2005)、一連の処理を終了する。
選択メモリ素子cを流れる電流量が第1参照素子ref1を流れる電流量以上でない場合(ステップS2004:No)、判定装置100は、第2参照素子ref2を選択する(ステップS2006)。判定装置100は、第2参照素子ref2と選択メモリ素子cとに第2参照素子ref2に対応する読み出し電圧を印加する(ステップS2007)。
判定装置100は、選択メモリ素子cを流れる電流量が第2参照素子ref2を流れる電流量以上であるか否かを判断する(ステップS2008)。選択メモリ素子cを流れる電流量が第2参照素子ref2を流れる電流量以上である場合(ステップS2008:Yes)、判定装置100は、L/HまたはH/Lであると判定し(ステップS2009)、一連の処理を終了する。選択メモリ素子cを流れる電流量が第2参照素子ref2を流れる電流量以上でない場合(ステップS2008:No)、判定装置100は、H/Hであると判定し(ステップS2010)、一連の処理を終了する。
(実施例3)
抵抗分布にばらつきが発生する可能性がある。そこで、実施例3では、事前に抵抗分布が計測され、抵抗分布に基づいて各読み出し電圧が設定される例を説明する。
たとえば、メモリ素子cがL/L、L/H、H/L、H/Hのそれぞれの状態に書き換えられて、それぞれの状態における抵抗分布が計測される。つぎに、各参照素子に対応する読み出し電圧が、得られた分布に基づいて、書き換え電流を超えない電流量となる読み出し電圧に更新される。詳細な例については、フローチャートを用いて説明する。
(設定処理手順例)
図21および図22は、判定装置による設定処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、判定装置100は、すべてのメモリ素子cをL/Lに書き換え(ステップS2101)、各メモリ素子cの電流量の測定により、各メモリ素子cの抵抗値を測定する(ステップS2102)。
判定装置100は、基準外抵抗値があるか否かを判断する(ステップS2103)。基準外抵抗値とは、たとえば、極端に低い抵抗値や極端に高い抵抗値である。基準外抵抗値であるメモリ素子cは不良であるため、基準外抵抗値がある場合(ステップS2103:Yes)、判定装置100は、冗長置換を行うか否かを判断する(ステップS2104)。たとえば、基準外抵抗値であるメモリ素子数が、冗長置換可能なメモリ素子数よりも多い場合、冗長置換が行えないと判断され(ステップS2104:No)、判定装置100は、メモリチップが不合格であると判定し(ステップS2105)、一連の処理を終了する。
たとえば、基準外抵抗値であるメモリ素子数が、冗長置換可能なメモリ素子数以下であり、冗長救済が可能な場合、冗長置換が行えると判断され(ステップS2104:Yes)、判定装置100は、冗長置換を行い(ステップS2106)、ステップS2102へ戻る。基準外抵抗値がない場合(ステップS2103:No)、判定装置100は、L/Lにおける最小値と最大値を出力する(ステップS2107)。
つぎに、判定装置100は、すべてのメモリ素子cをL/Hに書き換え(ステップS2108)、各メモリ素子cの電流量の測定により各メモリ素子cの抵抗値を測定する(ステップS2109)。判定装置100は、基準外抵抗値があるか否かを判断する(ステップS2110)。
基準外抵抗値がある場合(ステップS2110:Yes)、判定装置100は、冗長置換を行うか否かを判断する(ステップS2111)。たとえば、基準外抵抗値であるメモリ素子数が、冗長置換可能なメモリ素子数よりも多い場合、冗長置換が行えないと判断され(ステップS2111:No)、判定装置100は、メモリチップが不合格であると判定し(ステップS2112)、一連の処理を終了する。
冗長置換が行えると判断された場合(ステップS2111:Yes)、判定装置100は、冗長置換を行い(ステップS2113)、ステップS2109へ戻る。基準外抵抗値がない場合(ステップS2110:No)、判定装置100は、L/Hにおける最小値と最大値を出力し(ステップS2114)、ステップS2201へ移行する。出力形式としては、たとえば、設定処理対象であるMRAM以外の判定装置100に含まれるCPU1101がアクセス可能な記憶装置に出力してもよい。
判定装置100は、すべてのメモリ素子cをH/Lに書き換え(ステップS2201)、各メモリ素子cの電流量の測定により、各メモリ素子cの抵抗値を測定する(ステップS2202)。
判定装置100は、基準外抵抗値があるか否かを判断する(ステップS2203)。基準外抵抗値がある場合(ステップS2203:Yes)、判定装置100は、冗長置換を行うか否かを判断する(ステップS2204)。冗長置換が行えないと判断された場合(ステップS2204:No)、判定装置100は、メモリチップが不合格であると判定し(ステップS2205)、一連の処理を終了する。
冗長置換が行えると判断された場合(ステップS2204:Yes)、判定装置100は、冗長置換を行い(ステップS2206)、ステップS2202へ戻る。基準外抵抗値がない場合(ステップS2203:No)、判定装置100は、H/Lにおける最小値と最大値を出力する(ステップS2207)。
つぎに、判定装置100は、すべてのメモリ素子cをH/Hに書き換え(ステップS2208)、各メモリ素子cの電流量の測定により各メモリ素子cの抵抗値を測定する(ステップS2209)。判定装置100は、基準外抵抗値があるか否かを判断する(ステップS2210)。
基準外抵抗値がある場合(ステップS2210:Yes)、判定装置100は、冗長置換を行うか否かを判断する(ステップS2211)。たとえば、基準外抵抗値であるメモリ素子数が、冗長置換可能なメモリ素子数よりも多い場合、冗長置換が行えないと判断され(ステップS2211:No)、判定装置100は、メモリチップが不合格であると判定し(ステップS2212)、一連の処理を終了する。
冗長置換が行えると判断された場合(ステップS2211:Yes)、判定装置100は、冗長置換を行い(ステップS2213)、ステップS2209へ戻る。基準外抵抗値がない場合(ステップS2210:No)、判定装置100は、H/Hにおける最小値と最大値を出力する(ステップS2214)。そして、判定装置100は、各抵抗状態の最小値および最大値に基づき、書き込み電圧より低い電圧の中で、各読み出し電圧を更新し(ステップS2215)、一連の処理を終了する。
また、実施例1〜実施例3では、MTJ素子を2個積層しているメモリ素子を例に挙げているが、これに限らず、積層可能であれば、3個以上積層されていてもよい。たとえば、MTJ素子がn個積層されている場合、メモリ素子は2n値の情報を記憶でき、参照素子は、2n−1個設けられる。
以上説明したように、判定装置、および判定方法によれば、選択された参照素子の抵抗値が高いほど読み出し電圧を高くする。これにより、誤判定の可能性が高い高抵抗の場合に、参照素子とメモリ素子の電流差を広げることができ、データの誤判定を防止することができる。また、誤判定の可能性が低い低抵抗の場合に、メモリ素子に記憶されたデータの意図しない書き換わりを抑止することができる。
また、メモリ素子に記憶されたデータを判定する場合に、初めに、判定装置は、複数の参照素子の中から、最も低い参照素子を選択してもよい。書き込み電圧よりも低い読み出し電圧であっても、電圧が高いほどメモリ素子に記憶されたデータが書き換わる可能性がある。さらに、メモリ素子に電流が流れていない状態において、高い書き込み電圧が加わると、データが書き換わる可能性がある。したがって、最も低い読み出し電圧から判定が行われることにより、メモリ素子に記憶されたデータの意図しない書き換わりを抑止することができる。
また、判定装置は、メモリ素子に記憶されたデータが一意に判定できない場合、複数の参照素子の中から、選択された参照素子と異なる参照素子を選択する。これにより、メモリ素子に記憶されたデータを一意に判定することができる。
また、判定装置は、メモリ素子に記憶されたデータが一意に判定できない場合、複数の参照素子の中ですでに選択された参照素子と異なる参照素子から、最も抵抗値が低い参照素子を選択する。突如大きな読み出し電圧が印加されると、メモリ素子に記憶されたデータが書き換わる可能性がある。したがって、読み出し電圧が低い順に判定が行われることにより、メモリ素子に記憶されたデータの意図しない書き換わりを抑止することができる。
また、判定装置は、メモリ素子を所定データに書き換えて、電流量を計測することにより、参照素子に対応する読み出し電圧を決定してもよい。たとえば、MRAMを使用中に適宜読み出し電圧を行う場合、MRAMの製造時におけるデバイスの形状変化に対応でき、長寿命化を図ることができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)積層された磁気抵抗素子を有するメモリ素子に記憶されたデータを判定する判定装置であって、
各々が異なる抵抗値を有する複数の参照素子と、
前記複数の参照素子の中から、いずれかの参照素子を選択する選択部と、
異なる複数の読み出し電圧の中で、前記複数の参照素子の中から選択された参照素子の抵抗値が高いほど高い読み出し電圧を、前記選択部によって選択された参照素子および前記メモリ素子に印加する印加部と、
前記印加部によって前記読み出し電圧が印加された前記選択された参照素子を流れる電流量と、前記印加部によって前記読み出し電圧が印加された前記メモリ素子を流れる電流量と、を比較する比較部と、
前記比較部による比較結果に基づいて、前記メモリ素子に記憶されたデータを判定する判定部と、
を有することを特徴とする判定装置。
(付記2)前記選択部は、
前記複数の参照素子の中から、最も抵抗値が低い参照素子を選択することを特徴とする付記1に記載の判定装置。
(付記3)前記選択部は、
前記判定部によって前記メモリ素子に記憶されたデータが一意に判定できない場合、前記複数の参照素子の中から、前記選択された参照素子と異なる参照素子を選択することを特徴とする付記1または2に記載の判定装置。
(付記4)前記選択部は、
前記複数の参照素子の中で前記選択された参照素子と異なる参照素子から、最も抵抗値が低い参照素子を選択することを特徴とする付記3に記載の判定装置。
(付記5)積層された磁気抵抗素子を有するメモリ素子に記憶されたデータを判定する判定装置が、
各々が異なる抵抗値を有する複数の参照素子の中から、いずれかの参照素子を選択し、
選択した前記参照素子の抵抗値が高いほど、異なる複数の読み出し電圧の中で高い読み出し電圧を、選択した前記参照素子と、前記メモリ素子に印加し、
前記読み出し電圧を印加した選択した前記参照素子を流れる電流量と、前記読み出し電圧を印加した前記メモリ素子を流れる電流量と、を比較し、
比較結果に基づいて、前記メモリ素子に記憶されたデータを判定する、
ことを特徴とする判定方法。
(付記6)前記判定装置が、
前記メモリ素子に所定データを書き込み、
前記メモリ素子に所定読み出し電圧を印加し、
前記所定読み出し電圧が印加された前記メモリ素子を流れる電流量に基づいて前記読み出し電圧を更新する、
ことを特徴とする付記5に記載の判定方法。
100 判定装置
101 選択部
102 印加部
103 比較部
104 判定部
c メモリ素子
ref1〜N 参照素子

Claims (5)

  1. 積層された磁気抵抗素子を有するメモリ素子に記憶されたデータを判定する判定装置であって、
    各々が異なる抵抗値を有する複数の参照素子と、
    前記複数の参照素子の中から、いずれかの参照素子を選択する選択部と、
    異なる複数の読み出し電圧の中で、前記複数の参照素子の中から選択された参照素子の抵抗値が高いほど高い読み出し電圧を、前記選択部によって選択された参照素子および前記メモリ素子に印加する印加部と、
    前記印加部によって前記読み出し電圧が印加された前記選択された参照素子を流れる電流量と、前記印加部によって前記読み出し電圧が印加された前記メモリ素子を流れる電流量と、を比較する比較部と、
    前記比較部による比較結果に基づいて、前記メモリ素子に記憶されたデータを判定する判定部と、
    を有することを特徴とする判定装置。
  2. 前記選択部は、
    前記複数の参照素子の中から、最も抵抗値が低い参照素子を選択することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
  3. 前記選択部は、
    前記判定部によって前記メモリ素子に記憶されたデータが一意に判定できない場合、前記複数の参照素子の中から、前記選択された参照素子と異なる参照素子を選択することを特徴とする請求項1または2に記載の判定装置。
  4. 前記選択部は、
    前記複数の参照素子の中で前記選択された参照素子と異なる参照素子から、最も抵抗値が低い参照素子を選択することを特徴とする請求項3に記載の判定装置。
  5. 積層された磁気抵抗素子を有するメモリ素子に記憶されたデータを判定する判定装置が、
    各々が異なる抵抗値を有する複数の参照素子の中から、いずれかの参照素子を選択し、
    選択した前記参照素子の抵抗値が高いほど、異なる複数の読み出し電圧の中で高い読み出し電圧を、選択した前記参照素子と、前記メモリ素子に印加し、
    前記読み出し電圧を印加した選択した前記参照素子を流れる電流量と、前記読み出し電圧を印加した前記メモリ素子を流れる電流量と、を比較し、
    比較結果に基づいて、前記メモリ素子に記憶されたデータを判定する、
    ことを特徴とする判定方法。
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