JP5867246B2 - ヒートポンプ給湯室外機 - Google Patents

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本発明は、ヒートポンプ給湯室外機に関する。
空気の熱を吸収して湯を沸かすことのできる、エネルギー効率に優れたヒートポンプ式給湯システムが広く用いられている。ヒートポンプ式給湯システムの構成要素であるヒートポンプ給湯室外機は、空気の熱を冷媒に吸熱させる空気冷媒熱交換器、この空気冷媒熱交換器に送風する送風機、冷媒を圧縮する圧縮機、冷媒の熱によって水を加熱する水冷媒熱交換器などを搭載している(例えば、特許文献1参照)。一般的な構造としては、ヒートポンプ給湯室外機の筐体の底部を構成するベース上に、横に長い形状の水冷媒熱交換器が発泡材等の収納容器に収納された状態で設置され、その隣には圧縮機が設置されている。圧縮機と水冷媒熱交換器とは、冷媒配管を介して接続されている。ヒートポンプ給湯室外機は、ベースの下面に設置された脚部材を介して、地面等の設置面に固定されている。
特開2005−147619号公報(図6) 特開平8−49883号公報(図1)
水冷媒熱交換器の重量は大きいため、水冷媒熱交換器、ベース、脚部材等を組み合わせた構造体の固有振動数は100Hz以下となる場合が多い。また、ヒートポンプ給湯室外機運転中の圧縮機の回転数は数十rps(Hz)〜百rps(Hz)程度であり、構造体の固有振動数は圧縮機の回転数の1倍あるいは2倍付近なので、ヒートポンプ給湯室外機運転中に圧縮機の振動が冷媒配管を介して冷媒熱交換器に伝達すると、水冷媒熱交換器とベースはこれら周波数付近の周波数で共振して大きな振動が発生し易い。このため、ベースから低周波音が放射されたり、ベースから筐体各部に低周波振動が伝達して筐体各部から低周波音が放射されたり、脚部材から地面等に振動が伝達して地面等で低周波振動が発生する等の問題がある。
特許文献2には、空気調和機の室外機において、圧縮機の上方部を係合支持する制振部材を設け、この制振部材の一端をベースの端部付近に固定し、送風機室と機械室とを仕切る仕切り板に制振部材の他端を固定した構成が開示されている。しかしながら、このような制振部材をヒートポンプ給湯室外機に応用したとしても、上述した低周波振動を抑制することは困難である。
また、水冷媒熱交換器とベースの間に十分な防振効果の有る防振材を設置すると、水冷媒熱交換器とベースに発生する低周波振動の増加を抑制できる場合もあるが、防振材による材料コスト、組立コストが著しく増加し、さらに、水冷媒熱交換器の設置位置が上方となり、送風機の設置位置が上方となり、筐体を含めたヒートポンプ給湯室外機の上下寸法が拡大し、ヒートポンプ給湯室外機の材料コストが著しく増加する等の問題がある。また、ベースあるいは筐体各部の板厚を上げて剛性を上げると、ベースから放射される低周波音を抑制し、ベースから筐体各部に伝達する低周波振動を抑制し、筐体各部から放射される低周波音の増加を抑制する場合もあるが、ベースおよび筐体各部の材料コスト、成形加工コストが著しく増加し、ヒートポンプ給湯室外機のコストが著しく増加する等の問題がある。また、ベースあるいは筐体各部に制振材を貼り付けると、ベースから放射される低周波音を抑制し、ベースから筐体各部に伝達する低周波振動を抑制し、筐体各部から放射される低周波音の増加を抑制する場合もあるが、制振材の材料コスト、ベースあるいは筐体各部の組立コストが著しく増加し、ヒートポンプ給湯室外機のコストが著しく増加する等の問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、筐体のベースの上に圧縮機および水冷媒熱交換器が設置されたヒートポンプ給湯室外機において、製造コストの増加を抑制しながら、水冷媒熱交換器とベースの低周波振動の発生を抑制することで、ベースから放射される低周波音を抑制し、ベースから筐体各部に伝達する低周波振動による筐体各部から放射される低周波音を抑制し、脚部材から地面等に伝達する振動を抑制することを目的とする。
本発明に係るヒートポンプ給湯室外機は、封入した冷媒が循環する冷媒回路と、冷媒回路に接続され、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒回路に接続され、冷媒と水または液状熱媒体との熱交換を行う水冷媒熱交換器と、冷媒回路、圧縮機および水冷媒熱交換器を収容する筐体と、を有し、筐体の底面部を構成するベースの上に圧縮機と水冷媒熱交換器とがそれぞれ設置されており、ベース上に設けられた構造部品と、ベースとを互いに支持する補強部材を備え、構造部品は、水冷媒熱交換器を収納する収納箱であって、補強部材は、収納箱とベースとを互いに支持し、補強部材は、圧縮機と水冷媒熱交換器との間に配置されているものである。
また、本発明に係るヒートポンプ給湯室外機は、封入した冷媒が循環する冷媒回路と、冷媒回路に接続され、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒回路に接続され、冷媒と水または液状熱媒体との熱交換を行う水冷媒熱交換器と、冷媒回路、圧縮機および水冷媒熱交換器を収容する筐体と、を有し、筐体の底面部を構成するベースの上に圧縮機と水冷媒熱交換器とがそれぞれ設置されており、ベース上に設けられた構造部品と、ベースとを互いに支持する補強部材を備え、構造部品は、水冷媒熱交換器を収納する収納箱であって、補強部材は、収納箱とベースとを互いに支持し、補強部材は、上下方向のベースの振動の振幅が最大となる位置に配置されているものである。
本発明によれば、水冷媒熱交換器、ベースおよび脚部材等を組み合わせた構造体の振動振幅が最大となる箇所付近が補強部材により支持されるので、水冷媒熱交換器およびベースに発生する低周波振動を確実に抑制することができる。そのため、ベースから放射される低周波音は抑制され、筐体各部に伝達する低周波振動による筐体各部から放射される低周波音は抑制され、脚部材から地面等に伝達する振動は抑制される。また、補強部材の追加によるコストの増加は僅かであり、製造コストを抑制しながら低周波音において静粛面で優れたヒートポンプ給湯室外機を得ることが可能となる。
本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯室外機の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯室外機の内部構造を示す正面図および要部拡大図である。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯室外機のベースに対する水冷媒熱交換器の設置状態を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯室外機における補強部材の斜視図である。 補強部材を備えない比較例のヒートポンプ給湯室外機の部分的な振動形態の模式図である。 本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ給湯室外機の部分的な振動形態の模式図である。 本発明の実施の形態2のヒートポンプ給湯室外機における補強部材の斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯室外機の分解斜視図である。なお、図1中では、左下が前方、右上が後方である。図2は、本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯室外機の内部構造を示す正面図および要部拡大図である。図3は、本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯室外機のベースに対する水冷媒熱交換器の設置状態を示す分解斜視図である。
まず、本実施形態のヒートポンプ給湯室外機の全体構成について説明する。図1に示すように、本実施形態のヒートポンプ給湯室外機は、その構成機器を収容する筐体を有している。この筐体は、底部を構成するベース17と、前面部18と、後面部19と、上面部20と、右側面部21と、左側面部22とで構成されている。上記筐体は、主に板金材等で構成される。ヒートポンプ給湯室外機は、空気冷媒熱交換器7の設置部以外は、上記筐体で覆われている。上記筐体の内部には、仕切板16が設けられている。筐体の内部空間は、この仕切板16により、前面から見て右側の機械室14と、左側の送風機室15とに仕切られている。機械室14内には、冷媒を圧縮するための圧縮機2、冷媒を減圧するための膨張弁、これらを接続する吸入管4や吐出管5等の冷媒配管、その他の冷媒回路部品が組み込まれている。送風機室15内には、送風機6と、送風機6に隣接して空気冷媒熱交換器7とが組み込まれており、送風機室15内は風路確保のため大きな空間を有している。機械室14の上方と送風機室15の上方の一部には、圧縮機2、膨張弁、送風機6等を駆動制御するインバータ電源等の電気部品を収納した電気部品収納箱9が組み込まれている。電気部品収納箱9の右部には、外部電気配線を接続する端子台9aが設けられている。
図2に示すように、圧縮機2は、吐出管5を介して水冷媒熱交換器8の冷媒入口部と接続されている。水冷媒熱交換器8の冷媒出口部は、冷媒配管を介して膨張弁の入口部と接続されている。膨張弁の出口部は、別の冷媒配管を介して空気冷媒熱交換器7の冷媒入口部と接続されている。空気冷媒熱交換器7の冷媒出口部は、吸入管4を介して圧縮機2と接続されている。また、冷媒配管の途中にはその他の冷媒回路部品が取り付けられている場合もある。このように構成された冷媒回路の密閉空間内に所定の量の冷媒が封入されており、通常CO冷媒が使用されている。
機械室14内には、更に、水冷媒熱交換器8の水入口部に接続された内部水配管27と、水冷媒熱交換器8の給湯出口部と接続された内部水配管28とを含む水回路部品が組み込まれている。内部水配管27は、ベース17の右部と筐体の右側面部21の下部に取り付けられた水入口バルブ29に接続されている。内部水配管28は、ベース17の右部と筐体の右側面部21の下部に取り付けられた給湯出口バルブ30に接続されている。筐体の右側面部21には、水入口バルブ29が上部、給湯出口バルブ30が下部に併設して配置されている。また、水入口バルブ29および給湯出口バルブ30を保護するために、サービスパネル23が筐体の右側面部21に取り付けられている。
図2および図3に示すように、ベース17の下面には、ヒートポンプ給湯室外機を地面あるいは台座に設置(固定)するための第1脚部材24および第2脚部材25の2個の脚部材がそれぞれ数個の点溶接等にて取り付けられている。第1脚部材24は、水冷媒熱交換器8に近い側に配置され、第2脚部材25は、圧縮機2に近い側に配置されている。送風機室15内の送風機6の下方のベース17の上面に水冷媒熱交換器8が設置されている。水冷媒熱交換器8は前方から見て左右に長い略直方体形状の発泡材よりなる収納容器12に収納され、十分な防振効果の有る防振材の介在無しにベース17上面に設置されている。水冷媒熱交換器8を収納した収納容器12は、ベース17に取り付けられた板金材等からなる収納囲部材10(収納箱)に囲まれ、発泡材の収納容器蓋13により上側を覆われ、さらに板金材等からなる収納蓋部材11により上面を覆われている。
水冷媒熱交換器8は、水配管8aと冷媒配管8bが接合された構造となっており、水配管8a内の水と冷媒配管8b内の冷媒とで熱交換が行われるようになっている。水冷媒熱交換器8は、このような接合構造で、略直方体形状の収納容器12に収納可能なように数回曲げ成形されている。水配管8aおよび冷媒配管8bは熱交換性能を向上させるために十分な長さを有しているとともに、水配管8a内および冷媒配管8b内を水および冷媒がそれぞれ流通するため、水冷媒熱交換器8は、他の部品と比較して重量が大きくなっている。
ベース17および収納囲部材10には、両者を互いに支持する補強部材26が溶接等により取り付けられている。図2に示すように、補強部材26は、圧縮機2と水冷媒熱交換器8との間の位置で、ベース17および収納囲部材10に固定されている。図4は、補強部材26を示す斜視図である。図4に示すように、補強部材26は、固定部を折り曲げて成形した板金部材(板状部材)で構成され、略直角三角形をなしており、実質的に剛体とみなせる十分な剛性を有している。補強部材26はベース17の上面と収納囲部材10の側面とがなす角部に配置され、補強部材26の直角の2辺がベース17の上面と収納囲部材10の側面とにそれぞれ固定されている。本実施形態では、このような補強部材26が複数個(3個)設置されている。
次に、水冷媒熱交換器8以外の機能部品について説明する。圧縮機2の内部には、冷媒の圧縮動作を行う圧縮部と、圧縮部と接続され圧縮部を駆動するモータとが組み込まれ、外部から電源供給されることによりモータと圧縮部が所定の回転数で駆動するようになっている。また、圧縮機2下部の脚板2aには3〜4個の概略円筒形のゴムあるいは金属コイルの成形品の防振マウント3が取り付けられ、防振マウント3は、ベース17上面に設置され、圧縮機2を弾性的に支持している。また、冷媒を吸入するための吸入管4が圧縮機2に取り付けられ、冷媒を圧縮機2内部で圧縮後、吐出するための吐出管5が圧縮機2に取り付けられている。
送風機6は、2〜3枚のプロペラ翼と、プロペラ翼を回転駆動させるモータとが組み合わせられ、外部からの電源供給によりモータとプロペラ翼が所定の回転数で回転するようになっている。膨張弁は、冷媒流路本体外側面にコイル部材が取り付けられ、コイル部材に外部から通電することにより発生する電磁作用により、内部の流路抵抗調節部を稼動させて冷媒の流路抵抗を調節し、膨張弁の冷媒上流側高圧と冷媒下流側低圧を所定の圧力に調節している。
空気冷媒熱交換器7は、複数回往復曲げ成形された長い冷媒配管に多数のアルミ薄板のフィンが密着して略平板状になっており、冷媒配管内の冷媒とフィン周辺の空気とで熱交換が行われるようになっており、送風機6による送風でフィン周辺を流れて通過する空気の風量が増やされて調節され、熱交換の量が増やされて調節されている。電気部品収納箱9に収納されたインバータ電源は、圧縮機のモータの回転数を数十rps(Hz)〜百rps(Hz)程度の所定の回転数に変化させ、また、膨張弁の開度を所定の量に変化させ、また、送風機6の回転数を数百rpm〜千rpm程度の所定の回転数に変化させるよう制御している。電気部品収納箱9右部には外部電気配線を接続する端子台9aが設けられ、筐体の右側面部21に取り付けられているサービスパネル23が端子台9aを保護している。
次に、ヒートポンプ給湯室外機と貯湯装置との組み合わせ構成について説明する。ヒートポンプ給湯室外機は、図示しない貯湯装置と組み合わされて使用される。貯湯装置には、例えば数百リットル程度の容量の貯湯タンクと、貯湯タンク内の水を外部に送る送水ポンプとが組み込まれる。送水ポンプの入口部は、貯湯タンク下部に接続された配管に接続される。送水ポンプの出口部には、外部水配管の一端が接続され、この外部水配管の他端がヒートポンプ給湯室外機の水入口バルブ29に接続される。ヒートポンプ給湯室外機の給湯出口バルブ30に一端が接続される外部水配管の他端は、貯湯タンクの上部に接続された配管に接続される。ヒートポンプ給湯室外機と貯湯装置とは、これらの外部水配管と、電気配線とを介して接続される。このようにして、ヒートポンプ給湯室外機と貯湯装置とで給湯回路が構成される。
次に、貯湯装置内の貯湯タンク内の湯量を増やすための沸き上げ運転におけるヒートポンプ給湯室外機の動作について説明する。電気部品収納箱9に収納されたインバータ電源から圧縮機2内のモータに電源供給されるとモータが駆動し、モータと接続された圧縮機2内の圧縮部が駆動する。インバータ電源は、モータの回転数を数十rps(Hz)〜百rps(Hz)程度の所定の回転数に変化させ、冷媒が循環して行われるヒートポンプサイクルの循環速度、冷媒の流量を変化させることにより、所定の沸き上げ能力に調節制御している。また、電気部品収納箱9に収納されたインバータ電源から送風機6のモータに電源供給されるとモータが駆動し、モータと接続された送風機6のプロペラ翼が回転駆動する。インバータ電源は、モータの回転数を数百rpm〜千rpm程度に変化させ、空気冷媒熱交換器7を通過する空気の流量を変化させることにより、空気冷媒熱交換器7での冷媒と空気の熱交換量を所定の量に調節制御している。空気は送風機6により送風機6の後方に設置された空気冷媒熱交換器7の後方から吸い込まれ、空気冷媒熱交換器7を通過し、空気冷媒熱交換器7と反対側の前方へ排出される。また、電気部品収納箱9に収納されたインバータ電源から膨張弁の冷媒流路本体外側面に取り付けられたコイル部材に通電されると、冷媒流路本体内部の流路抵抗調節部が稼動して冷媒の流路抵抗度を調節し、膨張弁の上流側高圧と下流側低圧の冷媒を所定の圧力に調節制御している。圧縮機2の回転数、送風機6の回転数、膨張弁の流路抵抗度はヒートポンプ給湯室外機の設置環境、使用環境に応じて制御される。圧縮機2内の圧縮部が駆動すると圧縮部内で冷媒の圧縮動作が行われ、低圧冷媒は吸入管4から圧縮機2に吸入される。低圧冷媒は圧縮機2内の圧縮部で高温高圧冷媒に圧縮され、圧縮機2から吐出管5に吐出され、高温高圧冷媒は吐出管5から水冷媒熱交換器8の冷媒入口部に流入し、高温高圧冷媒は水冷媒熱交換器8で低温水と熱交換し、低温水を加熱して高温湯を生成させる。高温高圧冷媒は水冷媒熱交換器8でエンタルピを低下させ、温度を低下させて水冷媒熱交換器8の冷媒出口部から膨張弁の入口部に流入する。高圧冷媒は膨張弁で所定の圧力に減圧され温度降下し低温低圧冷媒となり膨張弁の出口部から空気冷媒熱交換器7入口部に流入する。低温低圧冷媒は空気冷媒熱交換器7で空気と熱交換し、エンタルピを増加させ、空気冷媒熱交換器7の出口部から吸入管4に流入し、圧縮機2に吸入される。このように冷媒が循環してヒートポンプサイクルが行われる。同時に、貯湯装置内の水ポンプにより貯湯装置内の貯湯タンク内下部の低温水が外部水配管を通り、ヒートポンプ給湯室外機の水入口バルブ29を介して内部水配管27に流入し、水冷媒熱交換器8の水入口部に流入し、水冷媒熱交換器8で冷媒と熱交換し加熱されて高温湯に生成される。生成された高温湯は水冷媒熱交換器8の給湯出口部から内部水配管28に流入し、給湯出口バルブ30を介して外部水配管を通り、貯湯装置内の貯湯タンク上部に戻される。このように貯湯タンク内の高温湯の量が増やされている。
次に、圧縮機2の動作とヒートポンプ給湯室外機の低周波振動、低周波音発生について説明する。圧縮機2内の圧縮部が駆動し、圧縮部内で冷媒の圧縮動作が行われる時、冷媒の圧力変動および内部可動部品の動作により、圧縮機2には上下方向、横方向等いくつかの方向のそれぞれ並進振動、回転振動が発生し、その周波数成分は、圧縮機2の回転数の整数倍で、低い倍数の周波数成分の方が大きく発生する特性がある。圧縮機2の振動は防振マウント3に伝達し、振動は防振マウント3で減衰し、ベース17に伝達する。また、圧縮機2の振動は、吸入管4から空気冷媒熱交換器7に伝達し、ベース17および筐体の後面部19に伝達する。また、圧縮機2の振動は、吐出管5から水冷媒熱交換器8に伝達し、大きく減衰せずにベース17に伝達する。以上のように、圧縮機2を加振源として、特に吐出管5からの振動伝達経路が、水冷媒熱交換器8、ベース17、第1脚部材24、第2脚部材25および収納囲部材10を組み合わせた構造体の低周波振動発生へ大きく寄与している。
図5は、補強部材26を備えない比較例のヒートポンプ給湯室外機の部分的な振動形態の模式図である。図6は、本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ給湯室外機の部分的な振動形態の模式図である。図5に示すように、補強部材26が取り付けられていない場合には、大きな重量の圧縮機2、水冷媒熱交換器8の重心位置、ベース17、収納囲部材10の剛性、第1脚部材24、第2脚部材25のベース17への取り付け位置、等による構造特性から、100Hz以下の特定周波数で、第1脚部材24の取り付け部を支点として、水冷媒熱交換器8とベース17とが一体となって折れ曲がりながら上下に傾く振動形態の振動が大きく発生し易いことが、本発明者による実験等により解明されている。
これに対し、図6に示すように、本実施の形態1のヒートポンプ給湯室外機では、ベース17と収納囲部材10とが補強部材26を介して互いに支持されるので、補強部材26がない図5の場合と比べ、振動振幅を十分に低減することができる。特に、補強部材26のベース17への取り付け位置を、圧縮機2と水冷媒熱交換器8との間としたことにより、次のような効果が得られる。圧縮機2と水冷媒熱交換器8との間の位置は、図5の振動形態において、振動振幅が最大となり、ベース17が大きく変形する箇所である。そのような箇所に、実質的に剛体とみなせる補強部材26を配置してベース17を支持したことにより、ベース17の変形を効果的に抑制し、振動振幅を確実に低減することができる。したがって、水冷媒熱交換器8、ベース17、第1脚部材24、第2脚部材25および収納囲部材10を組み合わせた構造体の低周波振動発生は抑制され、ベース17から放射される低周波音は抑制され、ベース17から筐体の前面部18、筐体の後面部19、筐体の上面部20、筐体の右側面部21、筐体の左側面部22に伝達する低周波振動は抑制され、筐体各部から放射される低周波音の増加は抑制され、第2脚部材25から地面等に伝達する振動の増加は抑制され、地面等で発生する振動の増加は抑制される。また、本実施の形態1によれば、他の低周波振動抑制方法(例えば、水冷媒熱交換器8とベース17との間に十分な防振効果の有る防振材を設置する、ベース17および筐体各部の板厚を上げて剛性を上げる、ベース17あるいは筐体各部に制振材を貼り付ける等)と比べて、低コストで効果的に低周波振動を抑制することができ、ヒートポンプ給湯室外機の著しいコストの増加を回避することができる。
また、本実施の形態1では、ベース17の上面と収納囲部材10の側面とがなす角部に補強部材26が配置され、当該角部の角度の変化を補強部材26が抑制するように作用するので、図5および図6に示す振動形態においてベース17の振動振幅を特に効果的に抑制することができる。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、ヒートポンプ給湯室外機の低周波音低減、地面等の低周波振動低減に優れた効果を奏し、コストの増加を抑制しながら静粛面で優れたヒートポンプ給湯室外機を得ることができる。給湯を行うヒートポンプ給湯室外機は、深夜電力を利用する場合が多く、深夜の騒音や振動、特に低周波音、低周波振動には使用者の関心が高い。特に、CO冷媒を使用したヒートポンプ給湯室外機は、R410A冷媒を使用したヒートポンプ空調機と比較して、圧縮機2に発生する振動は大きく、低周波音、地面等の低周波振動は使用者および近隣に不快感を与え、苦情の原因となる場合があるため、本実施の形態1のヒートポンプ給湯室外機による低周波音および低周波振動の低減効果は著しく貢献する。
実施の形態2.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。図7は、本発明の実施の形態2における補強部材を示す斜視図である。図7に示すように、本実施の形態2では、実施の形態1における複数の補強部材26に代えて、略直角三角柱形状の柱状部材からなる補強部材31を1個設置している。補強部材31は、実質的に剛体とみなせる十分な剛性を有している。補強部材31の設置箇所は、実施の形態1と同様であり、ベース17の上面と収納囲部材10の側面とがなす角部に配置されている。
本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる。また、本実施の形態2によれば、補強部材31を柱状部材で構成したことにより、振動振幅が最大となる位置のベース17をより高剛性に支持することができるので、低周波音低減効果および低周波振動低減効果を更に高めることができる。なお、図示の構成では、1個の補強部材31を設置しているが、柱状部材で構成される補強部材を複数個設置してもよい。
以上説明した実施の形態1および2では、ベース17と収納囲部材10とを互いに支持する補強部材を圧縮機2と水冷媒熱交換器8の間の位置に設ける構成について説明したが、本発明では、収納囲部材10以外の構造部材(例えば仕切板16)と、ベース17とを互いに支持する補強部材を圧縮機2と水冷媒熱交換器8の間の位置に設ける構成としてもよい。そのような構成の場合においても、実施の形態1あるいは2と同様の効果が得られる。
また、以上説明した実施の形態1および2では、水冷媒熱交換器8にて冷媒と水とが熱交換して高温湯を生成するヒートポンプ給湯室外機を例に説明したが、本発明は、水以外の液状熱媒体(例えば、ブライン、不凍液等)と冷媒とを水冷媒熱交換器8にて熱交換させるヒートポンプ給湯室外機(例えば、床暖房用のヒートポンプ給湯室外機)などにも同様に適用可能である。
2 圧縮機
3 防振マウント
4 吸入管
5 吐出管
6 送風機
7 空気冷媒熱交換器
8 水冷媒熱交換器
8a 水配管
8b 冷媒配管
9 電気部品収納箱
10 収納囲部材
11 収納蓋部材
12 収納容器
13 収納容器蓋
14 機械室
15 送風機室
16 仕切板
17 ベース
18 筐体の前面部
19 筐体の後面部
20 筐体の上面部
21 筐体の右側面部
22 筐体の左側面部
23 サービスパネル
24 第1脚部材
25 第2脚部材
26 補強部材
27,28 内部水配管
29 水入口バルブ
30 給湯出口バルブ
31 補強部材

Claims (5)

  1. 封入した冷媒が循環する冷媒回路と、
    前記冷媒回路に接続され、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記冷媒回路に接続され、前記冷媒と水または液状熱媒体との熱交換を行う水冷媒熱交換器と、
    前記冷媒回路、前記圧縮機および前記水冷媒熱交換器を収容する筐体と、
    を有し、
    前記筐体の底面部を構成するベースの上に前記圧縮機と前記水冷媒熱交換器とがそれぞれ設置されており、
    前記ベース上に設けられた構造部品と、前記ベースとを互いに支持する補強部材を備え
    前記構造部品は、前記水冷媒熱交換器を収納する収納箱であって、
    前記補強部材は、前記収納箱と前記ベースとを互いに支持し、
    前記補強部材は、前記圧縮機と前記水冷媒熱交換器との間に配置されているヒートポンプ給湯室外機。
  2. 封入した冷媒が循環する冷媒回路と、
    前記冷媒回路に接続され、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記冷媒回路に接続され、前記冷媒と水または液状熱媒体との熱交換を行う水冷媒熱交換器と、
    前記冷媒回路、前記圧縮機および前記水冷媒熱交換器を収容する筐体と、
    を有し、
    前記筐体の底面部を構成するベースの上に前記圧縮機と前記水冷媒熱交換器とがそれぞれ設置されており、
    前記ベース上に設けられた構造部品と、前記ベースとを互いに支持する補強部材を備え
    前記構造部品は、前記水冷媒熱交換器を収納する収納箱であって、
    前記補強部材は、前記収納箱と前記ベースとを互いに支持し、
    前記補強部材は、上下方向の前記ベースの振動の振幅が最大となる位置に配置されているヒートポンプ給湯室外機。
  3. 前記補強部材は、前記収納箱の側面と前記ベースとにより形成される角部に設けられている請求項1または2記載のヒートポンプ給湯室外機。
  4. 前記補強部材は、1個あるいは複数個の板状部材で構成される請求項1乃至の何れか1項記載のヒートポンプ給湯室外機。
  5. 前記補強部材は、1個あるいは複数個の柱状部材で構成される請求項1乃至の何れか1項記載のヒートポンプ給湯室外機。
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