JP5866883B2 - スピーカ装置 - Google Patents
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Description
[スピーカ装置1の外観]
図1は、本発明の実施形態におけるスピーカ装置1の外観を説明する図である。スピーカ装置1は、楽器用アンプであり、Lch用のスピーカユニット2LおよびRch用のスピーカユニット2Rから構成されるスピーカ部2、モノラル入力端子3、ステレオ入力端子4、および操作部5を有する。これらの各構成は、略直方体形状の筐体9に設けられている。なお、以下に示す各構成において、符号に「L」が付されたものはLchに対応し、「R」が付されたものはRchに対応することを示す。また、「M」が付されたものは、モノラルに対応することを示す。
以上がスピーカ装置1の外観についての説明である。続いて、音像定位範囲の拡張効果について、図2を用いて説明する。
続いて、スピーカ装置1の構成について説明する。
図3は、本発明の実施形態におけるスピーカ装置1の構成を説明するブロック図である。スピーカ装置1は、信号処理部10、放音部20、モノラル入力部30、ステレオ入力部40および設定部50を有する。
なお、上述した入力端子から入力されるオーディオ信号がデジタル信号である場合には、ADコンバータは不要である。
この信号処理は、オーディオ信号M1に対して施されてもよいし、オーディオ信号L2、R2に対して施されてもよい。また、オーディオ信号M1と、オーディオ信号L2、R2とにそれぞれ異なる音響効果を付与する信号処理が施されてもよい。オーディオ信号M1のみに対して信号処理を施す場合には、オーディオ信号L2とオーディオ信号R2とは同じ信号になる。
一方で、上述した全体音響効果付与部111において付与される音響効果はステレオエフェクトであってもよいが、ステレオエフェクトでないことが望ましい。
合成部122Lは、オーディオ信号L3およびオーディオ信号L1を加算することにより合成して出力する。合成部122Lから出力されるオーディオ信号を、オーディオ信号L13という。合成部122Rは、オーディオ信号R3およびオーディオ信号R1を加算することにより合成して出力する。合成部122Rから出力されるオーディオ信号を、オーディオ信号R13という。オーディオ信号L13、R13は、拡張処理部121に出力される。
音像拡張効果を付与する信号処理としては、クロストークキャンセルを用いた技術、HRTFを用いた技術など、公知の様々な技術が適用可能である。音像拡張効果を付与する信号処理は、遅延回路、FIR(Finite impulse response)フィルタなどを用いて実現される。なお、これらの技術によって音像拡張効果が得られる原理、および具体的な信号処理内容については、例えば、上述した各特許文献などに記載されている。
DAコンバータ21Lは、入力されたオーディオ信号LSをデジタル信号からアナログ信号に変換して出力する。増幅部22Lは、アナログ信号に変換されたオーディオ信号LSを増幅して、スピーカユニット2Lに供給し、放音させる。DAコンバータ21Rは、入力されたオーディオ信号RSをデジタル信号からアナログ信号に変換して出力する。増幅部22Rは、アナログ信号に変換されたオーディオ信号RSを増幅して、スピーカユニット2Rに供給し、放音させる。
なお、放音部20において、イコライザを有するようにして、オーディオ信号LS、RSの周波数特性を変化させてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以下のように、さまざまな態様で実施可能である。また、実施形態における構成、変形例における構成を組み合わせて実施することも可能である。
上述した実施形態において、拡張効果付与部12は、楽曲の音を示すオーディオ信号L1、R1と、楽器音を示すオーディオ信号L3、R3とをチャンネル毎に合成してから拡張処理部121において音像拡張効果を付与していたが、それぞれに対して異なる音像拡張効果を付与できる構成としてもよい。
このようにして、拡張効果付与部12aにおいては、楽器音と楽曲の音とに別々の音像拡張効果を付与することができるから、楽器音と楽曲の音との音像定位範囲を異ならせることもできる。どのように異ならせるかについては、聴取者が操作部5を操作することによって、設定部50に設定させるようにすればよい。
上述した実施形態において、スピーカ装置1は、楽曲の音、および、音像拡張効果付与の有無にかかわらず、オーディオ信号をチャンネル毎に電気的に合成して、Lch用のオーディオ信号をスピーカユニット2Lから放音し、Rch用のオーディオ信号をスピーカユニット2Rから放音していたが、別の態様で合成して放音されるようにしてもよい。例えば、さらに多くのスピーカユニットを有するようにして、各音が放音された空間において合成されるようにしてもよい。この場合のスピーカ装置1bについて説明する。
ステレオ効果付与部11bは、ステレオ効果付与部11において出力されるオーディオ信号L2、R2の代わりに、オーディオ信号M2を出力する。
また、実施形態と同様に、オーディオ信号M2をスピーカユニット2Mだけでなく、オーディオ信号L2、R2として、スピーカユニット2L、2Rにも供給されるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、Lch用のオーディオ信号はスピーカユニット2Lに供給され、Rch用のオーディオ信号はスピーカユニット2Rに供給されていたが、ツイータ、サブウーファなどを設けることにより、これらのオーディオ信号を周波数帯域毎に分割してツイータ、サブウーファなどに供給するようにしてもよい。なお、サブウーファについては、Lch用、Rch用と分かれている必要がないため、Lch用のオーディオ信号とRch用のオーディオ信号とが合成されてサブウーファに供給されるようにしても良い。
予め決められた遮断周波数fcのローパスフィルタを通過させたオーディオ信号L4およびオーディオ信号R4を加算することにより合成した低周波数帯域を成分に持つオーディオ信号である。オーディオ信号L5、R5は、遮断周波数fcのハイパスフィルタを通過させたオーディオ信号L4、R4に相当し、高周波数帯域を成分に持つオーディオ信号である。なお、ハイパスフィルタは用いずに、オーディオ信号L5、R5は、オーディオ信号L4、R4と同じでもよい。また、設定部50は、分割部16において分割するオーディオ信号の周波数帯域について設定できるように構成されていてもよい。
このように、スピーカユニットに供給されるオーディオ信号は、周波数帯域成分により様々な組み合わせが可能である。
また、この例においては、周波数帯域に応じて分割されたオーディオ信号は、拡張効果付与部12において信号処理が施されたオーディオ信号であったが、拡張効果付与部12において信号処理が施されていないオーディオ信号M2について、周波数帯域に応じて分割し、高域部分をスピーカユニット2L、2Rから放音されるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、ステレオ入力端子4に入力されるオーディオ信号は、ステレオの2chであったが、より多くのチャンネルであってもよい。この場合には、ステレオ入力部40において、ダウンミックスして2chにしてもよいし、一部のチャンネルのみを使用して2chとして扱ってもよい。
上述した実施形態において、スピーカ装置1は、楽器用アンプを例として説明したが、ギター70などの楽器と一体の装置であってもよいし、オーディオプレイヤ80と一体の装置であってもよいし、全体が一体の装置であってもよい。一体の装置であれば、ケーブルは不要であり入力端子がなくてもよい。
上述した実施形態において、ステレオ効果付与部11からオーディオ信号L2、R2のいずれか一方が出力されないようにしてもよい。この場合、音像拡張効果が付与されていない楽器音はスピーカユニット2L、2Rのいずれかからのみ出力されることになる。このように、音像拡張効果が付与されていない楽器音については、いずれか一つのスピーカユニットから放音されればよい。
Claims (6)
- 供給されたオーディオ信号を音に変換して出力する複数のスピーカユニットを有し、当該複数のスピーカユニットにはLchに対応するスピーカユニットおよびRchに対応するスピーカユニットが含まれる放音部と、
楽器の演奏音を示す1chのオーディオ信号が入力される第1入力部と、
楽曲の音を示す少なくともLchおよびRchのオーディオ信号が入力される第2入力部と、
前記第1入力部に入力されたオーディオ信号に対して空間的な拡がりを感じさせるステレオエフェクトの音響効果を付与する信号処理を施し、当該信号処理が施されたオーディオ信号をLchおよびRchのオーディオ信号として出力する音響効果付与部と、
前記音響効果付与部における信号処理とは異なる信号処理を、前記第1入力部に入力されたオーディオ信号に施して出力し、少なくとも一の前記スピーカユニットに供給する出力部と、
定位可能な音像の範囲が前記Lchに対応するスピーカユニットと前記Rchに対応するスピーカユニットとの間隔よりも拡張するように音像拡張効果を付与する信号処理を、前記音響効果付与部から出力されたオーディオ信号、および前記第2入力部に入力されたオーディオ信号に施して、前記複数のスピーカユニットのうち対応するチャンネルのスピーカユニットに供給する拡張効果付与部と
を具備することを特徴とするスピーカ装置。 - 供給されたオーディオ信号を音に変換して出力する複数のスピーカユニットを有し、当該複数のスピーカユニットにはLchに対応するスピーカユニットおよびRchに対応するスピーカユニットが含まれる放音部と、
楽器の演奏音を示す1chのオーディオ信号が入力される第1入力部と、
楽曲の音を示す少なくともLchおよびRchのオーディオ信号が入力される第2入力部と、
前記第1入力部に入力されたオーディオ信号に対して空間的な拡がりを感じさせるステレオエフェクトの音響効果を付与する信号処理を施し、当該信号処理が施されたオーディオ信号をLchおよびRchのオーディオ信号として出力する音響効果付与部と、
前記第1入力部に入力されたオーディオ信号をそのまま出力して、少なくとも一の前記スピーカユニットに供給する出力部と、
定位可能な音像の範囲が前記Lchに対応するスピーカユニットと前記Rchに対応するスピーカユニットとの間隔よりも拡張するように音像拡張効果を付与する信号処理を、前記音響効果付与部から出力されたオーディオ信号、および前記第2入力部に入力されたオーディオ信号に施して、前記複数のスピーカユニットのうち対応するチャンネルのスピーカユニットに供給する拡張効果付与部と
を具備することを特徴とするスピーカ装置。 - 前記出力部がオーディオ信号を供給する前記スピーカユニットには、前記拡張効果付与部がオーディオ信号を供給するスピーカユニットが含まれる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスピーカ装置。 - 前記放音部が有する複数のスピーカユニットには、前記Lchに対応するスピーカユニットと前記Rchに対応するスピーカユニットとの間に設けられた中間スピーカユニットが含まれ、
前記出力部がオーディオ信号を供給する前記スピーカユニットには、前記中間スピーカユニットが含まれる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスピーカ装置。 - 前記拡張効果付与部は、前記音響効果付与部から出力されたオーディオ信号、および前記第2入力部に入力されたオーディオ信号をチャンネル毎に合成し、合成したオーディオ信号に前記音像拡張効果を付与する信号処理を施す
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のスピーカ装置。 - 前記拡張効果付与部は、前記定位可能な音像の範囲が異なるように、前記音響効果付与部から出力されたオーディオ信号、および前記第2入力部に入力されたオーディオ信号に対して、それぞれ異なる信号処理を施す
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のスピーカ装置。
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