JP5864639B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体内の蛍光物質から生じる蛍光の強度に基づいて、上記蛍光物質の量を測定する測定装置に関する。
近年、食生活の欧米化に伴い、生活習慣病患者が増加し、医学的、社会的問題が深刻となっている。現在、日本における糖尿病患者は800万人、その予備軍を含めると2000万人にのぼるとも言われている。糖尿病の三大合併症は、「網膜症、腎症、神経障害」であり、さらに糖尿病は動脈硬化症の要因ともなり、心臓疾患や脳疾患までもが懸念される。
糖尿病は、食習慣や生活習慣の乱れ、肥満による脂肪細胞からの分泌物の影響、酸化ストレスから、すい臓の機能が低下し、血糖値をコントロールするインシュリンが不足したり、効能が低下したりすることで発症する。糖尿病にかかると排尿の回数や量が増える、のどが渇くなどの症状があらわれるが、これだけであれば病気だという自覚症状が無く、病院などでの検査により発覚することが殆どである。このことが、「サイレント」な糖尿病患者が多い理由である。
病院などで、合併症による異常な症状が現れてからでは、すでに病状が進行していることが多く、完治することは難しい。特に合併症は治療が困難なものが多く、他の生活習慣病と同様に予防が重要視されている。予防を行うためには早期発見と治療効果判定が不可欠であり、それを目的とした糖尿病の検査が多数存在している。
血中に異常な量の糖質や脂質が存在する環境下で、酸化ストレスが加わると、タンパク質と糖質または脂質とが反応を起こし、AGEs(Advanced Glycation Endproducts;後期糖化反応生成物)が生成される。AGEsはタンパク質の非酵素的糖付加反応(メイラード反応)により形成される最終生成物であり、黄褐色を呈し、蛍光を発する物質であって、近くに存在するタンパク質と結合して架橋を形成する性質を有している。
このAGEsは、血管壁に沈着、侵入したり、免疫システムの一部を担うマクロファージに作用してタンパク質の一種であるサイトカインを放出させ、炎症を引き起こしたりして、動脈硬化を発症させると言われている。
糖尿病の場合、血糖の上昇に伴い、AGEsも増加するので、AGEsをモニタリングすることで、糖尿病の早期発見、あるいは進行状況を把握することができる。このように、AGEsをモニタリングすることで、真正糖尿病をスクリーニングする手法として、例えば特許文献1に記載の方法が報告されている。
この方法では、前腕の皮膚に励起光を照射し、皮膚コラーゲンに結合したAGEsからの蛍光スペクトルを測定し、測定した蛍光スペクトルと予め決定されたモデルとを比較することでAGEsをモニタリングしている。これにより、侵襲することなくAGEsのデータを取得している。
また、特許文献2には、被験体と、被験体が放射する蛍光を受光する受光部との相対位置の最適位置を、受光部が受光する受光強度に基づいて特定する検出装置が記載されている。
また、特許文献3には、耳朶に装着してAGEsをモニタリングする装置が記載されている。耳朶などの人体において比較的小さな部位を測定対象部位とすることで、装置を小型化することができる。
また、AGEsをモニタリングする装置ではないが、人体において比較的小さな部位を測定対象部位とする測定装置の例としては特許文献4〜6に記載の技術が挙げられる。これらは指先を測定対象部位として、血中酸素飽和度または脈波を測定する装置である。
特表2007−510159号公報(2007年4月19日公表) 特開2012−83191号公報(2012年4月26日公開) 特開2012−247269号公報(2012年12月13日公開) 特開2007−135718号公報(2007年6月7日公開) 特開2007−167184号公報(2007年7月5日公開) 特開2009−66042号公報(2009年4月2日公開)
特許文献1に記載の構成では、測定対象部位である前腕を置き台においてAGEsをモニタリングしている。しかしながら、特許文献1の記載のように測定対象部位を置き台に載置して蛍光スペクトルを測定すると、前腕が固定されていないために、測定される蛍光スペクトルの強度(蛍光強度)が安定しないという問題がある。これに対して特許文献2〜6に記載の構成では、被験体、耳朶、指などの測定対象部位がある程度固定されている。しかしながら、当該固定は測定対象部位を固定するために十分なものではなく、依然として蛍光強度などの測定結果が安定しないという問題が残る。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、安定した測定結果を得ることができる測定装置を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る測定装置は、生体における測定対象部位に対して照射した励起光によって励起された上記生体内の蛍光物質から生じる蛍光の強度に基づいて、上記蛍光物質の量を測定する測定装置であって、上記測定対象部位が載置される載置部と、上記載置部と対向し、上記載置部とともに上記測定対象部位を挟持する挟持部と、上記載置部および上記挟持部のいずれか一方に設けられ、上記励起光を出射する出射部と、上記載置部および上記挟持部のいずれか一方に設けられ、上記蛍光を受光する受光部と、上記測定対象部位と上記受光部との相対位置関係を固定可能な力を、上記挟持部を介して上記測定対象部位に供給する固定力供給部と、を備える。
測定対象部位から生じる蛍光の強度は、蛍光物質が存在する測定対象部位の血管位置と受光部との距離に依存する。このため、測定対象部位が十分に固定されていないと、測定対象部位の弾性などによって上記血管位置と受光部との距離が変化してしまい、蛍光の強度が安定しない。ここで、上記の構成によれば、上記測定対象部位と上記受光部との相対位置関係を固定可能な力が上記挟持部を介して測定対象部位に供給される。すなわち、固定力供給部にて発生した力が挟持部に伝わり、挟持部に伝えられた力が測定対象部位に供給される。これにより、測定対象部位の血管位置と受光部との距離が固定され、当該距離が時間の経過とともに変化することを抑制できるので、測定される蛍光の強度を安定化することができる。すなわち、安定した測定結果を得ることができる。
また、本発明の一態様に係る測定装置では、上記載置部および上記挟持部は、上記測定対象部位を挟持した状態において互いに対向する対向面を有し、上記受光部は、上記載置部または上記挟持部の対向面から突出していてもよい。
上記の構成によれば、受光部が対向面から突出しているので、受光部の先端を測定対象部位に強く押し付けることが可能となる。すなわち、測定対象部位は、対向面より面積の小さい受光部の先端に押し付けられることとなる。これにより、固定力供給部から供給される力が一定の場合、測定対象部位に供給される単位面積当たりの力(圧力)が大きくなる。換言すれば、測定対象部位と受光部との相対位置関係を固定可能な力を得るために、固定力供給部から供給される力を、受光部が突出していない構成と比べて小さくすることができる。よって、固定力供給部により供給される力をより小さくしても、測定される蛍光の強度を安定化することができる。
また、本発明の一態様に係る測定装置は、上記受光部の周囲に形成された外縁部をさらに備え、上記外縁部は、上記測定対象部位と接触する外縁接触面を有してもよい。
上記の構成によれば、受光部の周囲に外縁部が形成されている。これにより、受光部が対向面から突出している構成において、外縁部を備えない構成と比べて、測定対象部位と接触する面積が広くなる。よって、外縁部を備えない構成と比べて、測定対象部位において生じ得る痛みを緩和することができる。
また、測定対象部位は、対向面より面積の小さい外縁接触面に押し付けられることとなる。これにより、固定力供給部から供給される力が一定の場合、外縁部を備えず、受光部が突出していない構成と比べて、測定対象部位に供給される圧力が大きくなる。換言すれば、測定対象部位と受光部との相対位置関係を固定可能な力を得るために、固定力供給部から供給される力を、外縁部を備えず、受光部が突出していない構成と比べて小さくすることができる。よって、固定力供給部により供給される力をより小さくしても、測定される蛍光の強度を安定化することができる。
また、本発明の一態様に係る測定装置では、上記受光部は、上記蛍光を受光する受光面を有し、上記受光面が上記外縁接触面よりも奥まった位置に位置していることにより凹部が形成されていてもよい。
上記の構成によれば、受光部の受光面は、外縁接触面よりも奥まった位置に位置している。これにより、測定時に測定対象部位は受光面と接触しないので、蛍光を受光する受光面を清浄な状態で維持することができる。
また、本発明の一態様に係る測定装置では、上記外縁接触面に対して着脱可能な透光性部材が配されていてもよい。
上記の構成によれば、測定時に測定対象部位は透光性部材と接触することになるので、測定対象部位と受光部の受光面とは接触しない。よって、受光面を清浄な状態で維持することができる。
また、透光性部材は着脱可能であるので、測定装置を使用するユーザが変更される度に透光性部材を変更することが可能である。よって、衛生面の向上を図ることができる。
また、本発明の一態様に係る測定装置は、上記凹部内の側面に、入射した上記蛍光を反射する鏡面部をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、測定対象部位と蛍光を受光する受光面とは、凹部によって離れている。そのため、測定対象部位から発せられた蛍光が凹部内の側面に吸収されることで、受光面に到達する蛍光の強度が弱まるおそれがある。
ここで、上記構成によれば、凹部内の側面に鏡面部が備えられているため、鏡面部によって蛍光が反射される。よって、測定対象部位から発せられた蛍光の強度が弱まるのを抑制した状態で、蛍光を受光面に入射させることができるので、効率的に蛍光を集光することができる。
また、本発明の一態様に係る測定装置は、上記固定力供給部によって与えられる力の値を測定する固定力センサと、上記固定力センサによる測定結果に応じて、上記固定力供給部が与える力が所定の値以上となるように上記固定力供給部を制御する固定力制御手段と、をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、固定力センサによる測定結果に応じて、固定力供給部が測定対象部位に与える力が所定の値以上となるよう制御される。すなわち、上記所定の値を蛍光強度の経時変化が起こらないような値とするだけで、蛍光強度を安定させることができる。
また、本発明の一態様に係る測定装置では、上記測定対象部位は、指先であってもよい。
上記の構成によれば、上記測定対象部位は指先である。指先を含む掌にはメラニンが殆ど存在しないため、メラニンによる励起光の吸収について特段留意する必要がない。すなわち、日焼けの影響や人種の違い(有色人種であるか白色人種であるか)による影響を排除して測定することができる。また、生体内の蛍光物質が後期糖化反応生成物(AGEs)である場合、末梢器官である指はAGEsが溜まりやすい場所であるため、指先を測定対象部位とすることで測定の精度を向上させることができる。
本発明の一態様によれば、安定した測定結果を得ることができる測定装置を実現することができるという効果を奏する。
実施形態1に係る指尖測定ユニットを示す断面図である。 指尖測定装置の構成の一例を示す図である。 (a)および(b)は、図2の指尖測定装置が備える指尖測定ユニットおよび測定部材配置部を示す斜視図である。 図2の指尖測定装置が備える測定プローブを示す図である。 AGEsにおける、励起光の波長と蛍光の波長との関係を表す表である。 図2の指尖測定装置が測定する蛍光強度の経時変化を示すグラフである。 図1の指尖測定ユニットとの比較用図面であり、(a)は比較用の測定装置の一部を示す断面図であり、(b)は(a)に示す測定装置が測定する蛍光強度の経時変化を示すグラフである。 (a)および(b)は、実施形態2に係る指尖測定ユニットを示す断面図である。 (a)は、実施形態3に係る指尖測定ユニットを示す断面図であり、(b)は、挟持部方向から見た載置部を示す模式図である。 実施形態4に係る指尖測定ユニットを示す断面図である。 実施形態5に係る指尖測定ユニットおよびその変形例を示す断面図である。 (a)および(b)は、実施形態6に係る指尖測定ユニットを示す断面図である。 実施形態7に係る指尖測定装置の構成を示す図である。 (a)および(b)は、指尖測定ユニットの変形例を示す断面図である。 指尖測定ユニットの別の変形例を示す断面図である。 指尖測定ユニットのさらに別の変形例を示す断面図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。以下で説明する実施形態では、特定の波長の光(励起光)により励起して蛍光を発する蛍光物質としてAGEs(Advanced Glycation Endproducts:後期糖化反応生成物)の量を測定する測定装置に本発明を適用した例について説明する。また、以下で説明する実施形態では、指先(以下、指尖部と呼称する)に励起光を照射し、指尖部に存在する蛍光物質から生じる蛍光の強度に基づいて、上記蛍光物質の量を測定する指尖測定装置に本発明を適用した例を説明する。なお、適用例は上記指尖測定装置に限定されず、生体における測定対象部位に対して照射した励起光によって励起された上記生体内の蛍光物質から生じる蛍光の強度に基づいて、上記蛍光物質の量を測定する測定装置であれば、本発明を適用可能である。この場合、上記測定対象部位としては、腕、手首、手のひら、および耳朶などが挙げられる。
ただし、測定対象部位を指尖部とすることで、以下に示すようなメリットがある。まず、指尖部はAGEsが蓄積しやすい部位であり、測定位置の決定またはその固定が容易なため、測定対象部位を指尖部とすることで測定精度を向上させることができる。また、指尖部には殆どメラニンが存在しないため、蛍光を測定する際にメラニンによる励起光の吸収について留意する必要がない。すなわち、日焼けの影響や人種の違いによる影響を排除して測定することができる。さらに、腕、手首などを測定対象部位とする場合よりも、測定装置(特に、測定対象部位を載置するための測定ユニット)を小型化することができる。
なお、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。さらに、各図面に記載した構成の形状、並びに、長さ、大きさおよび幅などの寸法は、実際の形状や寸法を反映したものではなく、図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更している。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態において、図1から図6に基づいて説明すれば以下のとおりである。
(指尖測定装置100の構成)
まず、図1〜図5を参照して、本発明に係る指尖測定装置100の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る指尖測定ユニット1を示す断面図である。また図2は、指尖測定装置100の構成の一例を示す図である。また図3は、図2の指尖測定装置100が備える指尖測定ユニット1および測定部材配置部110を示す斜視図である。また図4は、図2の指尖測定装置100が備える測定プローブ113を示す図である。また図5は、AGEsにおける、励起光の波長と蛍光の波長との関係を表す表である。
本実施形態に係る指尖測定装置100(測定装置)は、図2に示すように、指尖測定ユニット1、測定部材配置部110、および制御装置120を備える構成である。
指尖測定ユニット1は、図1の(b)に示すように、ユーザ(被験者)がAGEsを測定するために自身の指(指尖部A)を挿入するものである。図3の(a)に示すように、指尖測定ユニット1は、測定部材配置部110上に配置されている。ユーザは図3の(a)に示すように、指尖測定ユニット1に人差し指を挿入することで、ユーザの指尖部Aにおける血管内に存在するAGEsを測定することができる。また、指尖測定ユニット1は、挿入されたユーザの指を固定する。なお、指尖測定ユニット1の詳細については後述する。また、本実施形態では指尖測定ユニット1に挿入する指として中指を例に挙げて説明しているが、指尖測定ユニット1に挿入する指は特に限定されず、例えば人差し指であってもよい。さらに、図1、および別の実施形態にて説明する指尖測定ユニットの断面図は、図3の(b)に示す点線で指尖測定ユニットを切断した場合の断面図である。
(測定部材配置部110)
測定部材配置部110は、AGEsに由来する蛍光を測定するための部材を配置するものである。測定部材配置部110は、光源111、検出器112、および測定プローブ113を備える構成である。
(光源111)
光源111は、指尖部Aに照射する励起光を生成する光源である。この励起光は、AGEs由来の蛍光を検出するためのものであり、AGEsを検出するために適した波長範囲を有している。光源111として用いられる光源の種類としては、ハロゲンやキセノン光源のような管球タイプのものや、LED(日亜化学工業株式会社製、DOWAエレクトロニクス社製など)、LD等が利用可能である。
続いて、光源111が生成する励起光の波長範囲について詳細に説明する。AGEsには、現在知られているだけでも20ほどの種類があり、その中で光を照射すると蛍光を発するものがいくつかある。図5にその例を示す。
図5の表において、CLF(collagen−linked fluorescence)は、コラーゲンと結合したAGEsからの蛍光であり、総AGEs生産およびこれに付随するコラーゲン架橋の一般的な尺度として用いられる。
ペントシジンおよびベスパーリジンはAGEsの代表的な例である。ペントシジンはペントースと等モルのリジンとアルギニンとが架橋した構造を有し、酸加水分解後に安定な蛍光性物質となる。このペントシジンは、特に糖尿病の発症や末期の腎症において増加することが報告されている。ベスパーリジンはAGE化ウシ血清アルブミン(BSA)を酸加水分解した後、主要な蛍光性物質として単離され、2分子のリジンを架橋した構造を有している。なお、図5に示していないAGEsの例としては、例えば、グルコセパンなどがある。
図5の表から分かるように、光源111が発する励起光の波長としては、365nmまたはその近傍の波長が最も適している。ただし、AGEsの種類によって励起光に幅があるため、UVAの領域である315nm〜400nmから、可視光の領域である315nm〜600nmの光が、光源111が発する励起光の波長として利用可能である。
(検出器112)
検出器112は、指尖部Aに励起光が照射されることによって発生した蛍光を受光し、その蛍光の波長および波長ごとの蛍光強度を測定するものである。すなわち、検出器112は、どの波長の蛍光がどの程度の強さで検出されたのかを測定する。検出器112としては、CCD検出器(ILX511B;SONY社製)や、フォトディテクタ(SiPIN フォトダイオード;浜ホトニクス社製)、CMOSイメージセンサといった半導体検出器、光電子倍増管(PMT)やチャンネルトロン検出器などが利用可能である。
なお、蛍光は励起光よりも波長が長いため、検出器112としては、350nm〜500nmの範囲の光が検出できるものであればよい。ただし、図5の表から分かるように、蛍光についてもAGEsの種類によって検出される波長に幅があるため、320nm〜900nmの範囲が検出できるものであれば検出器112として利用可能である。なお、検出器112は分光器を備えるものであってもよい。
このようにして蛍光を検出することで、指尖測定装置100は、血管に存在するAGEsの量を非侵襲的に測定することができる。
(測定プローブ113)
測定プローブ113は、指尖部Aの皮膚表面における特定位置に対して励起光を照射する励起光照射部と、励起光が当該特定位置に照射されることによって生じる蛍光を受光する蛍光受光部として機能する。すなわち、測定プローブ113は、励起光照射部と蛍光受光部との組み合わせである。
図4に示すように、測定プローブ113は、入射・出射同軸系光ファイバーであり、光源111からの励起光を特定位置へと導光する入射用ファイバー114と、特定位置において発生した蛍光を検出器112へと導光する出射用ファイバー115とを備えている。測定プローブ113において、入射用ファイバー114と出射用ファイバー115とが一体となっている側の端部は、指尖測定ユニット1に接続されている。また、もう一方の端部は入射用ファイバー114と出射用ファイバー115とが分離しており、入射用ファイバー114は光源111に接続され、出射用ファイバー115は検出器112に接続されている。これにより、指尖部Aの特定位置に対して励起光を照射することができ、また、指尖部Aから発せられた蛍光を検出器112に導くことができる。また、入射用ファイバー114と出射用ファイバー115とを、同軸ではなく別々のファイバーとして設けてもよい。
(制御装置120)
制御装置120は、光源111の輝度調整、照射または非照射の切替制御、データの記憶、データの表示およびデータの分析などが可能な装置であればよく、例えばパーソナルコンピュータである。また、制御装置120は、検出器112から入力された検出結果(波長ごとの蛍光強度)に基づく蛍光スペクトルを、図示しないモニターに表示する。さらに、制御装置120は、検出器112から入力された検出結果から、指尖部Aの血管壁に蓄積するAGEsなどの蛍光物質の蓄積量(蛍光物質量)を算出してもよい。制御装置120は、算出した蛍光物質量をユーザの健康状態が分かる指標(例えば、5段階の健康状態レベルなど)に変換して、図示しないモニターに表示することで、ユーザにとって分かりやすい情報を提供してもよい。
(指尖測定ユニット1の詳細)
次に、図1、図6、および図7を参照して、本実施形態に係る指尖測定ユニット1の詳細について説明する。図6は、図2の指尖測定装置100が測定する蛍光強度の経時変化を示すグラフである。また図7は、図1の指尖測定ユニット1との比較用図面であり、(a)は比較用の測定装置10の一部を示す断面図であり、(b)は(a)に示す測定装置10が測定する蛍光強度の経時変化を示すグラフである。図1に示すように、本実施形態に係る指尖測定ユニット1は、挟持部11、載置部12、固定力供給部13、および測定部14(出射部、受光部)を備える構成である。
(載置部12)
載置部12は、測定対象部位を載置面17(対向面)に接触するように載置可能とする部材(台座部)である。図1の(b)に示すように、本実施形態では、測定対象部位である指尖部Aを含む指が載置部12の載置面17に載置される。また、載置部12には後述する測定部14が接続されており、測定部14の端部に形成され、励起光を出射する出射面であり、かつ、指尖部Aから発せられた蛍光を受光する受光面である測定面(図9の(b)に示す測定面143)は、載置面17と同じ高さで露出している。これにより、図1の(b)に示すように、載置部12に指尖部Aが載置されると、測定部14の測定面143が指尖部Aに接触することとなる。
(挟持部11)
挟持部11は、載置部12と対向し、載置部12とともに測定対象部位を挟持するもの(押圧版)である。具体的には、ユーザはつまみ部18を押下することによって、載置部12と挟持部11のピンチ部19との間に指尖部Aを挿入することが可能となる。ユーザが指尖部Aを挿入した後、つまみ部18への押下を止めると、載置部12とピンチ部19によって指尖部Aが挟持される。すなわち、指が挿入されていない状態においては、挟持部11は、挟持部11の先端部と載置部12の先端部とが接触または近接するように、載置部12と対向している。これらの先端部は、固定力供給部13と接続された位置とは反対側の端部であり、指が挿入される端部である。
なお、挟持部11は、緩衝部15および位置決め部16を備えてもよい。緩衝部15は、ユーザの指が挿入されているときに、ピンチ部19における、指と接触し、後述する固定力供給部13で発生した力(例えば、復元力)を測定対象部位に与えられる力(荷重)として指に伝える面(載置部12の載置面17と対向する面(対向面20))上に備えられる。緩衝部15が備えられない場合、ユーザの指はピンチ部19と直接接触することとなるため、ユーザが痛みを感じるおそれがある。そこで、緩衝部15をピンチ部19におけるユーザの指と接触する上記対向面20上に備えることで、指尖部Aに印加される荷重を指全体に均等化して、ユーザが、局所的な押圧によって感じる痛みを低減することができる。なお、緩衝部15の材質としては、ゴムスポンジや生体適合性エラストマーなどが挙げられる。
また、位置決め部16は、挿入されるユーザの指(指尖部A)の先端の位置を規定することにより、載置面17における、測定対象部位である指尖部Aの位置決めを行うものである。具体的には、位置決め部16は、挿入されたユーザの指の先端が触れる、ピンチ部19の表面の一部であり、図1の(b)では、ピンチ部19において緩衝部15が備えられる面(対向面20)と略直角を形成する面である。ユーザは、位置決め部16と指尖部Aの先端とを接触させるように載置部12に指を載置することで、指尖部Aにおける測定部14の測定面143と接触する位置をほぼ同じ位置とすることができる。これにより、上記測定面143と指尖部A内の血管位置との距離がほぼ同じとなるため、測定位置が変化することによる測定のずれを抑えることができる。なお、本実施形態の位置決め部16は、挟持部11に形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、位置決め部16は載置部12に形成されていてもよい。また、本実施形態の位置決め部16は、載置面17に対してXY平面を規定したときのX軸方向(指の挿入方向)のみの位置を決めるものであるが、これに限定されるものではない。例えば、X軸方向だけでなく、Y軸方向(載置面17における、指の挿入方向と略垂直な方向)の位置を決めるものであってもよい。具体的には、Y軸方向の位置を決めるために、例えば、載置面17の、測定面143(図9の(b)参照)からY軸方向に所定の距離だけ離間した位置に、挟持部11方向に延びる凸部が形成されていてもよい。この所定の距離とは、例えば、一般成人の指の指尖部Aの中心付近が測定面143に載置される程度の距離であればよい。
(固定力供給部13)
固定力供給部13は、測定対象部位と測定部14との相対位置関係を固定可能な力を、挟持部11を介して測定対象部位に供給するものである。本実施形態における固定力供給部13は、ばね型の蝶番である。挟持部11は、挟持部11が有する連結部131を回転軸として載置部12に対して回転できるように連結されている。固定力供給部13は、挟持部11が連結部131を回転軸として載置部12に近づく方向に回転するように、連結部131の近傍に設けられている。すなわち、本実施形態では、指尖測定ユニット1は、いわゆるクリップ構造となっている。指尖測定ユニット1では、ユーザが挟持部11のつまみ部18を押下することにより、固定力供給部13には図1の(a)の状態に戻ろうとする復元力が働く。ここで、図1の(b)に示すように挟持部11のピンチ部19と載置部12との間に指を挿入し、つまみ部18への押下を止めると、上記復元力が挟持部11に伝えられる。そして、挟持部11に伝えられた復元力は荷重として指尖部Aに供給される。これにより、指尖部Aと測定部14との相対位置関係が固定される。換言すれば、指尖部Aは測定部14の測定面143と載置面17とに押し付けられた状態で固定される。
ここで、指尖部Aに供給される荷重が小さいと、指尖部Aの弾性により、測定中に、指尖部Aの血管位置と測定部14との相対位置関係が変化してしまう可能性がある。このため、指尖部Aに供給される荷重は、指尖部Aと測定部14との相対位置関係が固定される程度の荷重である必要がある。指尖部Aと測定部14との相対位置関係が固定されることで、指尖部A内の血管位置と測定部14(測定部14の測定面143)との距離が固定されるので、検出結果(検出される蛍光強度)が安定する。本願の発明者は、既存の測定装置(例えば、指尖部を挟持して酸素飽和度または脈波を測定する装置)において、指尖部に供給される荷重は3N程度であること、および、3Nの荷重では蛍光強度が安定しないことを見出した。つまり、指尖測定ユニット1の場合、指尖部Aに供給される荷重は3Nよりも大きいことが好ましい。さらに、本願の発明者は、指尖測定ユニット1の構造であれば、図6に示すように、指尖部Aへ供給する荷重を6Nとすれば、蛍光強度が安定することを見出した。つまり、指尖測定ユニット1の構造の場合、指尖部Aに伝えられる荷重は6N以上であることがより好ましく、固定力供給部13は、6N以上の荷重を指尖部Aに供給できるような力(復元力)を発生可能なものであることが好ましい。なお、指尖部Aに供給される荷重が大きすぎると、指尖部Aに痛みが生じるおそれがあるので、荷重の上限は9N程度が好ましい。
一方、図7の(a)に示すように、固定力供給部13を備えず、指尖部Aを載置部72に載置して蛍光強度の測定を行う測定装置10の場合、図7の(b)に示すように、測定される蛍光強度は時間の経過とともに減少していく。これは、固定力供給部13からの復元力によって、挟持部11から指尖部Aに荷重が印加されていない(相対位置関係が固定されていない)ために、指尖部Aの弾性によって指尖部Aの形状が変化することで、測定部74と指尖部Aの血管位置との距離が長くなるためである。なお、図7の(a)に示す載置部72、測定部74、および測定プローブ713は、指尖測定ユニット1の載置部12、測定部14、および測定プローブ113とそれぞれ同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
(測定部14)
測定部14は、上述した測定プローブ113の入射用ファイバー114と出射用ファイバー115とが一体となっている側の端部(測定アタッチメント)である。つまり、測定部14は、励起光を出射する出射部および蛍光を受光する受光部の機能が一体となっている。また、上述したように、測定部14の測定面143は載置面17と同じ高さで露出しており(載置面17を含む平面内に存在しており)、載置部12に指尖部Aが載置されると、測定面143が指尖部Aに接触する。これにより、測定部14の上記測定面143から指尖部Aに向けて励起光が出射され、当該励起光を受けて指尖部Aから発せられた蛍光は測定面143にて受光される。よって、測定部14は、接触している指尖部Aに励起光を照射し、指尖部A内の血管にある蛍光物質(AGEs)からの蛍光を受光することができる。
(実施形態1に係る発明の効果)
指尖部A内の血管にある蛍光物質(AGEs)からの蛍光強度は、血管位置と測定部14との距離に依存する。このため、指尖部Aが十分に固定されていないと、指尖部Aの弾性などによって血管位置と測定部14との距離が微妙に変化してしまい、蛍光の強度が安定しない。ここで、実施形態1に係る指尖測定ユニット1によれば、固定力供給部13(ばね型の蝶番)の復元力によって挟持部11を介して指尖部Aに荷重が加わる。これにより、指尖部Aの血管位置と測定部14との距離が時間の経過とともに変化することを抑制できるので、測定される蛍光強度を安定化することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図8は、本実施形態に係る指尖測定ユニット2を示す断面図である。
図8の(a)に示すように、本実施形態に係る指尖測定ユニット2は、測定部14が、載置部12の載置面17から突出している構成である。つまり、測定部14の測定面143が、載置される指尖部Aに対して、載置面17よりも近くなる構成である。これにより、図8の(b)に示すように、載置部12に指尖部Aを載置し、固定力供給部13の復元力によって挟持部11を介して指尖部Aに荷重が加わると、測定部14の突出部分(測定面143)に指尖部Aが強く押し付けられる。
これにより、指尖部Aは、載置面17より面積の小さい測定面143に押し付けられることとなるので、指尖部Aに供給される荷重が一定の場合、実施形態1に係る指尖測定ユニット1と比べて、指尖部Aに供給される単位面積当たりの荷重(荷重圧)が大きくなる。換言すれば、指尖部Aと測定部14との相対位置関係を固定可能な荷重を得るために、固定力供給部13から供給される力(復元力)を、指尖測定ユニット1と比べて小さくすることができる。よって、固定力供給部13により供給される復元力をより小さくしても、測定される蛍光の強度を安定化することができる。なお、指尖部Aと測定部14とを安定した状態で適合させるためには、測定部14の突出部分の長さは、0.5mm以上2mm以下が好ましく、1mm程度がより好ましい。また、測定面143の面積は、指尖部Aの腹部分の面積より小さいため、指尖部Aが測定面143に押し付けられると、測定部14は指尖部Aにおける測定面143と接触する部分を押し上げる状態となる。これにより、指尖測定ユニット1に比べて指尖部Aの位置ずれを抑制することができるので、指尖部Aに供給される荷重の値は、指尖測定ユニット1にて蛍光強度を安定させるために必要な荷重の値(所定値、例えば6N)より小さくてもよい。なお、後述する指尖測定ユニットのうち、測定部14が突出している指尖測定ユニットについても同様である。
〔実施形態3〕
本発明のさらに別の実施形態について、図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図9の(a)は、本実施形態に係る指尖測定ユニット3を示す断面図であり、図9の(b)は挟持部11方向から見た載置部12を示す模式図である。
図9の(a)に示すように、本実施形態に係る指尖測定ユニット3は、載置部12の載置面17から突出している測定部14の周囲に外縁部34(スリーブ)が形成されている構成である。本実施形態では、測定部14と外縁部34とで測定アタッチメントを実現している。本実施形態に係る外縁部34は、指尖部Aに上記相対位置関係を固定可能な荷重が印加されたときに、測定部14から指尖部Aに印加される力を緩和する緩和部材である。外縁部34は、図9の(a)に示すように、測定部14と同じ長さ(載置面17から測定部14の測定面143までの長さ)の突出部分を有している。すなわち、測定面143は、外縁接触面341を含む平面内に存在する。また、本実施形態に係る外縁部34は、図9の(b)に示すように、円筒形状を有しており、その円筒内部の空間部分に測定部14が配置されている構成である。また、図9の(b)に示すように、測定部14の外周と外縁部34の外周とで形成される領域は、ユーザの指(指尖部A)と接触する外縁接触面341となっている。すなわち、外縁接触面341は、外縁部34における、挟持部11と対向する、指尖部Aと接触可能な面である。
これにより、指尖部Aは、測定面143より面積の大きい外縁接触面341に押し付けられることとなるので、実施形態2に係る指尖測定ユニット2と比べて、指尖部Aの腹部分に印加される力を分散させて、ユーザが、局所的な押圧によって感じる痛みを低減することができる。また、測定部14に指尖部Aが強く押し付けられることによって指尖部Aに生じる測定痕が、本実施形態に係る指尖測定ユニット3では残らないというメリットがある。
さらに、指尖部Aは、載置面17より面積の小さい外縁接触面341に押し付けられることとなるので、指尖部Aに供給される荷重が一定の場合、実施形態1に係る指尖測定ユニット1と比べて、指尖部Aに供給される荷重圧が大きくなる。換言すれば、指尖部Aと測定部14との相対位置関係を固定可能な荷重を得るために、固定力供給部13から供給される力(復元力)を、指尖測定ユニット1と比べて小さくすることができる。よって、固定力供給部13により供給される復元力をより小さくしても、測定される蛍光の強度を安定化することができる。
なお、指尖部Aと測定部14とを安定した状態で適合させるためには、外縁部34の外径は1cm以下が好ましく、8mm程度がより好ましい。同じく、指尖部Aと測定部14とを安定した状態で適合させるためには、測定部14および外縁部34の突出部分の長さは、0.5mm以上2mm以下が好ましく、1mm程度がより好ましい。なお、本実施形態に係る外縁部34は円筒形状であるが、外縁部34の形状はこれに限定されず、例えば、直方体の内部に測定部14が配置された角筒形状であってもよい。
また、外縁接触面341の面積は、指尖部Aの腹部分の面積より小さいため、指尖部Aが外縁接触面341に押し付けられると、外縁部34は指尖部Aにおける外縁接触面341と接触する部分を押し上げる状態となる。これにより、指尖測定ユニット1に比べて指尖部Aの位置ずれを抑制することができるので、指尖部Aに供給される荷重の値は、指尖測定ユニット1にて蛍光強度を安定させるために必要な荷重の値(所定値、例えば6N)より小さくてもよい。なお、後述する指尖測定ユニットのうち、外縁部34を備える指尖測定ユニットについても同様である。
また、外縁部34の材質としては、例えばアクリル樹脂、ステンレス鋼(SUS)などが挙げられるが、これに限らず、測定部14から指尖部Aに印加される力を緩和できればよい。
〔実施形態4〕
本発明のさらに別の実施形態について、図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図10は、本実施形態に係る指尖測定ユニット4を示す断面図である。
図10に示すように、本実施形態に係る指尖測定ユニット4は、周囲に外縁部34を有する測定部14において、指尖部Aからの蛍光を受光する面である受光面(測定面143)が、外縁接触面341よりも奥まった位置に位置していることにより、外縁部34と測定部14とによって凹部35が形成されている。具体的には、図10に示すように、実施形態3に係る指尖測定ユニット3では外縁接触面341と同じ高さにあった測定部14の測定面143が、本実施形態に係る指尖測定ユニット4では載置面17と同じ高さとなっている。すなわち、測定面143は、載置面17を含む平面内に存在する。これにより、本実施形態に係る指尖測定ユニット4は、外縁部34の内側側面と測定部14の測定面143とによって凹部35を形成する。よって、指尖部Aに外縁接触面341が押し付けられたとき、測定部14の測定面143は指尖部Aと非接触となるので、測定面143を常に清浄な状態で維持することができる。
なお、測定面143は、載置面17を含む平面内に存在する必要はなく、指が挿入されたときに指尖部Aと非接触となる程度の凹部35が形成されるように、その位置が規定されていればよい。ただし、外縁接触面341と測定面143とが離れすぎると、受光する蛍光の強度が弱まるため、外縁接触面341と測定面143との距離、すなわち凹部35の高さは、0.5mm以上2mm以下が好ましく、1mm程度がより好ましい。
〔実施形態5〕
本発明のさらに別の実施形態について、図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図11は、本実施形態に係る指尖測定ユニット5を示す断面図である。
図11に示すように、本実施形態に係る指尖測定ユニット5は、実施形態3に係る指尖測定ユニット3と同様に、載置部12の載置面17から突出している測定部14の周囲に外縁部34が形成されている構成である。一方、指尖測定ユニット3と異なる点は、外縁接触面341に対して着脱可能な透光性部材36が配されている点である。本実施形態に係る透光性部材36は、外縁接触面341および測定部14の測定面143を含む表面の面積と同じ底面積の円柱形状を有する。また、透光性部材36は、外縁接触面341と接する底面が石英で形成されており、その他の部分はプラスチックで形成されている。石英は透光性に優れているため、測定面143の上に透光性部材36が配されていても、測定面143から指尖部Aに到達する励起光の強度、および指尖部Aから測定部14の測定面143に到達する蛍光の強度を維持することができる。
以上より、本実施形態に係る指尖測定ユニット5は、外縁接触面341に対して着脱可能な透光性部材36が配されている。これにより、指尖部Aは透光性部材36に押し付けられることとなるため、測定部14の測定面143は指尖部Aと非接触となる。よって、測定面143を常に清浄な状態で維持することができる。また、透光性部材36は着脱可能であるので、指尖測定ユニット5を使用するユーザが変更される度に、透光性部材36を変更することができるため、衛生面の向上を図ることができる。
なお、本実施形態に係る透光性部材36は、外縁接触面341および測定部14の測定面143を含む表面の面積と同じ底面積の円柱形状であったが、この構成に限定されるものではない。透光性部材36の底面積は、測定部14の測定面143および外縁接触面341と指尖部Aとを非接触とすることができればよく、外縁接触面341および測定部14の測定面143の面積と同じでなくてもよい。また、透光性部材36は、四角柱形状などの円柱形状以外であってもよいが、外縁接触面341と安定して適合させるために、透光性部材36の底面の形状を、測定面143および外縁接触面341を含む表面の形状に合わせることが好ましい。
また、透光性部材36の高さ(透光性部材36において、指尖部Aと接触する面から外縁接触面341と接触する面までの距離)は、受光する蛍光の強度を維持するために、0.5mm以上2mm以下が好ましく、1mm程度がより好ましい。
さらに、透光性部材36は、その側面に蛍光を反射可能な鏡面部(不図示)を有していてもよい。これにより、指尖部Aから発せられた蛍光が鏡面部にて反射する。よって、指尖部Aから発せられた蛍光を効率的に測定部14の測定面143に集光することができる。
なお、透光性部材36は、実施形態4に係る指尖測定ユニット4における外縁接触面341に対して配されてもよい。この場合、指尖部Aと測定部14の測定面143との間に透光性部材36および凹部35が存在することとなるので、透光性部材36および凹部35の高さの合計(すなわち、透光性部材36の、指尖部Aと接触可能な表面から、測定部14の測定面143までの距離)が、0.5mm以上2mm以下となることが好ましい。
〔実施形態6〕
本発明のさらに別の実施形態について、図12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図12は、本実施形態に係る指尖測定ユニット6、および、指尖測定ユニット6の変形例である指尖測定ユニット61を示す断面図である。
図12の(a)に示すように、本実施形態に係る指尖測定ユニット6は、実施形態4に係る指尖測定ユニット4と同様に、指尖部Aからの蛍光を受光する面である測定面143が、外縁接触面341よりも奥まった位置に位置していることにより、外縁部34と測定部14とによって凹部35が形成されている。そして、指尖測定ユニット4と異なる点は、上記凹部35内の側面に、入射した蛍光を反射する鏡面部37を備える点である。本実施形態に係る鏡面部37は、凹部35内の側面にアルミニウムを蒸着することで形成されている。
指尖測定ユニット4では、指尖部Aと測定部14の測定面143とが離れているため、指尖部Aから発せられた蛍光が凹部35内の側面に吸収されることで、測定面143に到達する蛍光の強度が弱まるおそれがある。一方、本実施形態に係る指尖測定ユニット6では、凹部35内の側面に鏡面部37を備えているため、鏡面部37によって蛍光が反射されることにより、凹部35内の側面に蛍光が吸収されない。これにより、指尖部Aから発せられた蛍光の強度が弱まることを抑制した状態で、蛍光を測定面143に入射させることができるので、効率的に蛍光を集光することができる。すなわち、凹部35が形成されることによる蛍光強度の低下を抑制でき、測定される蛍光強度を維持することができる。
なお、本実施形態に係る指尖測定ユニットは、図12の(b)に示すように、テーパー形状の凹部38内の側面に鏡面部37を備える指尖測定ユニット61であってもよい。凹部をテーパー形状の凹部38とする(凹部を扇状に開口する)ことにより、より効率的に蛍光を測定部14の測定面143に集光することができるため、指尖測定ユニット6と比べて蛍光強度を強くすることができる。
また、本実施形態に係る鏡面部37は、凹部35および凹部38内の側面にアルミニウムを蒸着することで形成されているが、鏡面部37は蛍光を反射することができるものであればよく、アルミニウムに限定されるものではない。
また、本実施形態に係る指尖測定ユニット6および61が備える外縁部34の外縁接触面341に、実施形態5で説明した透光性部材36が配されてもよい。
〔実施形態7〕
本発明のさらに別の実施形態について、図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図13は、本実施形態に係る指尖測定装置200の構成を示す図である。指尖測定装置200は、図13に示すように、指尖測定ユニット7、測定部材配置部110、および制御装置220を備える構成である。なお、測定部材配置部110は、実施形態1で説明した測定部材配置部110と同様であるため、ここでの説明を省略する。
(指尖測定ユニット7)
本実施形態に係る指尖測定ユニット7は、挿入された指の指尖部Aに与えられる荷重の値を測定する荷重センサ222(固定力センサ)をさらに備える。また、指尖測定ユニット7は、指尖測定ユニット1〜6が備える固定力供給部13に代えて、荷重センサ222による測定結果に応じて、当該荷重が所定の値以上となるように、荷重制御部223により制御される固定力供給部30を備える構成である。
(荷重センサ222)
荷重センサ222は、挿入された指の指尖部Aに、固定力供給部30によって挟持部11を介して与えられる荷重の値を測定するセンサである。具体的には、荷重センサ222は、固定力供給部30によって挟持部11を介して指尖部Aに与えられる荷重を測定し、測定結果を、挿入された指の指尖部Aに与える荷重が所定の値となるように固定力供給部30を制御する荷重制御部223に出力する。例えば、荷重センサ222は、挟持部11から指尖部Aに供給される荷重の値を測定するための指示(測定開始指示)を、荷重制御部223から受けて荷重の測定を開始する。そして、荷重センサ222は、固定力供給部30が挟持部11を介して指尖部Aに与える荷重の経時変化を継続的に測定し、測定結果を継続的に荷重制御部223に出力する。なお、荷重制御部223の詳細については後述する。
荷重センサ222は、例えば、シート状であり、指尖測定ユニット7における指尖部Aが触れる箇所(例えば、緩衝部15、載置面17、外縁接触面341等)に取り付けられている。例えば図13では、荷重センサ222は、載置面17の、測定部14近傍に配置されている。しかし、指尖部Aに印加された荷重が精度よく測定可能であれば、荷重センサ222の形状および配置箇所は限定されない。
(固定力供給部30)
固定力供給部30は、挟持部11が連結部131を回転軸として載置部12に近づく方向に回転するように、挟持部11に対して、回転力を供給する駆動装置であり、例えばモーターである。具体的には、固定力供給部30は、所定の荷重(例えば、6N)を指尖部Aに対して与えるための固定指示が荷重制御部223から供給されると、当該固定指示が示す荷重を、挟持部11を介して、挿入された指尖部Aに与えるように駆動する。例えば、固定力供給部30が駆動することによって、挟持部11に対して、載置部12方向の力が供給される。これにより、挟持部11は載置部12方向に向かって移動し、指尖測定ユニット7に挿入された指尖部Aを挟持部11によって載置部12に押さえつけるように挟み込み、挟み込まれた指尖部Aに対して所定の荷重を与える。
なお、図13では、図面の見易さを考慮して固定力供給部30を挟持部11および載置部12の外側に示しているが、実際には、固定力供給部30は、連結部131の近傍に設けられている。
また、本実施形態に係る指尖測定ユニット7は、ユーザの指が挿入されたことを検知可能な構成である。そして、ユーザの指が挿入されたときに当該指が挿入されたことを示す挿入情報を、固定力供給部30が挟持部11を介して当該指に与える荷重が所定の値となるように制御する荷重制御部223に出力する。
なお、指尖測定ユニット7のその他の構成は、上述した実施形態1〜6にて説明した指尖測定ユニット1〜6のいずれかと同様であるため、ここでの説明を省略する。
(制御装置220)
本実施形態に係る指尖測定装置200の制御装置220は、制御部221を備える。なお、その他の構成は、実施形態1にて説明した制御装置120と同様であるため、ここでの説明を省略する。
(制御部221)
制御部221は、指尖測定装置200の各部を制御するものである。制御部221は、荷重制御部223(固定力制御手段)を含む構成である。
(荷重制御部223)
荷重制御部223は、荷重センサ222による測定結果に応じて、挿入された指の指尖部Aに与える荷重が所定の値となるように固定力供給部30を制御するものである。具体的には、荷重制御部223は、指尖測定ユニット7から上記挿入情報が供給されると、固定力供給部30の制御を開始する。具体的には、荷重制御部223は上記挿入情報を供給されると、所定の荷重(例えば、6N)を指尖部Aに対して与えるための固定指示を、固定力供給部30に対して出力する。この固定指示によって、指尖測定ユニット7の固定力供給部30は、例えば、指尖測定ユニット7の挟持部11に対して、載置部12方向の力を供給する。これにより、挟持部11は載置部12方向に向かって移動し、指尖測定ユニット7に挿入された指尖部Aを挟持部11によって載置部12に押さえつけるように挟み込み、挟み込まれた指尖部Aに対して所定の荷重を与える。
また、荷重制御部223は、指尖測定ユニット7から上記挿入情報を供給されると、荷重センサ222に対して、上記測定開始指示を出力する。そして、荷重センサ222から出力される測定結果が所定の値を下回ったとき、固定力供給部30を制御して、指尖部Aに対して供給される荷重が所定の値以上となるようにする。例えば荷重制御部223は、挟持部に供給する力を大きくするための指示を固定力供給部30に与え、挟持部11を介して指尖部Aに供給される荷重が所定の値以上となるようにする。
(実施形態7に係る発明の効果)
以上により、本実施形態に係る指尖測定装置200は、挿入された指の指尖部Aに固定力供給部30によって挟持部11を介して与えられる荷重の値を測定する荷重センサ222と、荷重センサ222による測定結果に応じて、上記固定力供給部30が挟持部11を介して当該指尖部Aに与える荷重が所定の値以上となるように制御する荷重制御部223と、を備える構成である。これにより、上記所定の値を、蛍光強度の経時変化が起こらないような値(例えば、6N)として予め設定しておくだけで、蛍光強度を安定させることができる。
〔変形例1〕
本発明の実施形態1〜6に共通の変形例1について、図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図14は、指尖測定ユニットの変形例を示す断面図である。なお、図14は、実施形態2の変形例として記載しているが、本変形例は、本発明の実施形態1〜6に適用可能である。
実施形態1〜6にて説明した指尖測定ユニット1〜6は、ばね型の蝶番である固定力供給部13を有していた。しかしながら、固定力供給部は指尖部Aと測定部14との相対位置関係を固定可能な荷重を、挟持部11を介して指尖部Aに供給できるものであればよく、ばね型の蝶番に限定されるものではない。
例えば、図14の(a)に示すように、指尖測定ユニットは、挟持部11のピンチ部19と載置部12とを繋ぐようなばねである固定力供給部31を備える指尖測定ユニット21であってもよい。固定力供給部31は、指尖測定ユニット21に指を挿入することで伸び、同時に元に戻ろうとする復元力が発生する。この復元力が荷重としてピンチ部19から指尖部Aに伝えられることで、指尖部Aと測定部14との相対位置関係が固定される。なお、図14の(a)では、図面の簡略化のために指尖測定ユニット21と固定力供給部31とを重ね合わせて表示しているが、実際には、図14の(a)の奥側(指の奥側)と図14の(a)の手前側(指の手前側)との2か所に、挟持部11のピンチ部19と載置部12とを繋ぐように固定力供給部31が配置されている。すなわち、2つの固定力供給部31は、載置部12に指を挿入可能な程度に、挟持部11および載置部12の幅方向(載置面17における、指の挿入方向と略垂直な方向)に離間して配置されている。なお、指尖部Aと測定部14との相対位置関係が固定されるように、固定力供給部31の強度、個数および配置位置が決定されていればよい。
また、図14の(b)に示すように、指尖測定ユニットは、挟持部11の一部を比重の重い金属材料からなる荷重部材とした固定力供給部32を備える指尖測定ユニット22であってもよい。固定力供給部32は、比重の重い金属であるため、固定力供給部32の自重によって指尖部Aを押圧する押圧力を挟持部11に供給することができる。この押圧力が、荷重として挟持部11から指尖部Aに供給されることで、指尖部Aと測定部14とを固定可能とすることができる。なお、固定力供給部32(荷重部材)としては、鉄またはステンレス鋼(SUS)などが利用できる。また、固定力供給部32は、挟持部11の上に独立して設けられてもよい。
〔変形例2〕
本発明の実施形態1〜7に共通の変形例2について、図15に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図15は、指尖測定ユニットの変形例を示す断面図である。なお、図15は、実施形態2の変形例として記載しているが、本変形例は、本発明の実施形態1〜7、および変形例1に適用可能である。
実施形態1〜7にて説明した指尖測定ユニットは、測定部14が励起光を出射する出射部および蛍光を受光する受光部の機能が一体となっているものであった。しかしながら、測定部はこの構成に限定されるものではない。例えば、測定プローブとして、測定プローブ113(図4参照)の代わりに、出射用ファイバー116と入射用ファイバー117とを用いた構成であってもよい。出射用ファイバー116および入射用ファイバー117は、出射用ファイバー115および入射用ファイバー114とそれぞれ同様の機能を有するため、ここでの説明を省略する。
この場合、図15に示すように、指尖測定ユニット23の測定部は、出射用ファイバー116の端部であり、蛍光を受光する受光部141と、入射用ファイバー117の端部であり、励起光を出射する出射部142と、で構成される。すなわち、本変形例に係る測定部は、受光部141と出射部142とが別々となった構成である。
本変形例に係る受光部141は、実施形態1〜7の測定部14と同様に、載置部12に配置されている。一方、本変形例に係る出射部142は、挟持部11の位置決め部16に配置されている。これに限らず、出射部142が指尖部Aに励起光を出射可能な位置に、受光部141が指尖部Aから発せられた蛍光を受光可能な位置に、それぞれ配置されていればよい。
〔変形例3〕
本発明の実施形態1〜7に共通の変形例3について、図16に基づいて説明すれば、以下のとおりである。図16は、指尖測定ユニットの変形例を示す断面図である。なお、図16は、実施形態3の変形例として記載しているが、本変形例は、本発明の実施形態1〜7、および変形例1に適用可能である。
実施形態1〜7にて説明した指尖測定ユニットは、測定部14が載置部12に配置されている構成であった。しかしながら、測定部14が配置される部材は、載置部12に限定されるものではない。例えば、図16に示すように、測定部14は挟持部11に配置されてもよい。また、測定部14が挟持部11に配置される場合、載置面17に緩衝部65を備えてもよい。これにより、指尖部Aと測定部14との相対位置関係のずれを防止するとともに、ユーザが感じる痛みを低減することができる。
また、図16に示す指尖測定ユニット24は、比重の重い金属材料からなる荷重部材である固定力供給部32を有する構成であるが、この構成に限定されるものではない。本変形例の固定力供給部は、実施形態1〜7にて説明したように、ばね型の蝶番である固定力供給部13であってもよいし、ばねである固定力供給部31であってもよい。また、本変形例の場合、外縁部34を比重の重い金属材料とし、固定力供給部32の代わりとしてもよい。
なお、図16に示す指尖測定ユニット24は、対向面20に緩衝部15を備える構成であったが、本変形例に係る指尖測定ユニットは、図16に示す構成に限定されない。例えば、緩衝部15を備えず、対向面20から測定部14および外縁部34が突出している構成であってもよいし、緩衝部15および外縁部34を備えず、対向面20から測定部14が突出している構成であってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、生体内の蛍光物質から生じる蛍光の強度に基づいて、上記蛍光物質の量を測定する測定装置に利用することができ、特に、生体内のAGEsをモニタリングする測定装置に好適である。
1 指尖測定ユニット
2 指尖測定ユニット
3 指尖測定ユニット
4 指尖測定ユニット
5 指尖測定ユニット
6 指尖測定ユニット
7 指尖測定ユニット
21 指尖測定ユニット
22 指尖測定ユニット
23 指尖測定ユニット
24 指尖測定ユニット
61 指尖測定ユニット
11 挟持部
12 載置部
13 固定力供給部
14 測定部(出射部、受光部)
17 載置面(対向面)
20 対向面
30 固定力供給部
31 固定力供給部
32 固定力供給部
34 外縁部
35 凹部
36 透光性部材
37 鏡面部
38 凹部
100 指尖測定装置(測定装置)
141 受光部
142 出射部
143 測定面(受光面)
200 指尖測定装置(測定装置)
222 荷重センサ(固定力センサ)
223 荷重制御部(固定力制御手段)
341 外縁接触面
A 指尖部(測定対象部位、指先)

Claims (6)

  1. 生体における測定対象部位に対して照射した励起光によって励起された上記生体内の蛍光物質から生じる蛍光の強度に基づいて、上記蛍光物質の量を測定する測定装置であって、
    上記測定対象部位である指尖部の掌側の面が載置される載置面を有する載置部と、
    上記載置部と対向し、上記載置部とともに上記測定対象部位を挟持する挟持部と、
    上記載置部に設けられた測定部と、
    上記測定対象部位と上記測定部との相対位置関係を固定可能な力を、上記挟持部を介して上記測定対象部位に供給する固定力供給部と、を備え、
    上記測定部は、上記励起光を導光する第1光ファイバと、上記蛍光を導光する第2光ファイバとが一体となった同軸系光ファイバの端部であり、
    上記端部は、315nmから400nmの範囲の波長である上記励起光を上記測定対象部位に対して照射し、上記蛍光を受光する測定面を有し、
    上記測定面は、上記載置面と同一平面内に位置、または、上記載置面から突出していることを特徴とする測定装置。
  2. 上記端部の周囲に形成された外縁部をさらに備え、
    上記外縁部は、上記測定対象部位と接触する外縁接触面を有することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 上記測定面が上記外縁接触面よりも奥まった位置に位置していることにより凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  4. 上記外縁接触面に対して着脱可能な透光性部材が配されていることを特徴とする請求項2または3に記載の測定装置。
  5. 上記凹部内の側面に、入射した上記蛍光を反射する鏡面部をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の測定装置。
  6. 上記固定力供給部によって与えられる力の値を測定する固定力センサと、
    上記固定力センサによる測定結果に応じて、上記固定力供給部が与える力が所定の値以上となるように上記固定力供給部を制御する固定力制御手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の測定装置。
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