JP5864374B2 - 噛合チェーン式進退作動装置 - Google Patents
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Description
従来の噛合チェーン式進退作動装置は、一対の噛合チェーンが噛み合って一体化した噛み合い部分を進退方向へガイドするチェーンガイド機構を有していた。
このチェーンガイド機構は、一対の噛合チェーンに多数取り付けられたチェーンガイド用ローラと、装置下部のケーシングに下端が取り付けられてチェーンガイド用ローラを接触状態で垂直方向に向けて昇降させるチェーンガイド用垂直レールとから構成されていた。
さらに、当接部の少なくとも一部が溝状ガイド部から突出して進退ストローク全体の長さ分移動するため、当接部の突出した部分の進退経路上にあるワークを当接部の突出した部分で押して当接部の進退ストロークに対応して移動させることができる。
さらに、溝状ガイド部が形成する溝の構成は、溝を構成する側面および底面があればよく、溝を構成する側面や底面に部材間の隙間が設けられていてもよいし、溝を構成する側面と底面とが離れていてもよい。
また、当接部の取り付け位置は、噛み合い部分進出側であればよく、噛み合い部分の進退方向進出側の端部に取り付けられてもよいし、この端部近傍であってもよい。
また、駆動モータの動力を噛合チェーンに伝達する駆動スプロケットは、一対の噛合チェーンの両側に1つずつ配設してもよいし、片側に1つ配設してもよい。
また、噛合チェーンは、チェーン幅方向左右一対で配置される内歯プレートからなる内リンクユニットをチェーン幅方向に複数列接続した多列構造を有していてもよいし、単列構造を有していてもよい。
さらに、噛合チェーンは、ブシュを配置しないで連結ピンのみで内歯プレート及び外歯プレートを多数連結して構成された噛合チェーンでもよいし、ブシュ或いはブシュに遊嵌されたローラに駆動スプロケットを係合させて駆動されるものであってもよい。
ここで、図1は、本発明の第1実施例の噛合チェーン式進退作動装置100を示す概略斜視図であり、図2(A)は、本発明の第1実施例の噛合チェーン式進退作動装置100に用いられる一対の噛合チェーン120の一部の分解斜視図であり、図2(B)は、本発明の第1実施例の噛合チェーン式進退作動装置100に用いられる一対の噛合チェーン120の斜視図であり、図3は、本発明の第1実施例の噛合チェーン式進退作動装置100の動作を示すY軸方向から視た図である。
なお、Y軸方向は、送り経路Cの上流から下流へ向かう方向である。
具体的には、噛合チェーン式進退作動装置100は、ベース110と、一対の噛合チェーン120とを有している。
このうち、ベース110は、駆動モータ(図示せず)によって駆動する駆動スプロケット(図示せず)と、一対の噛合チェーン120を収納するチェーン収納部111とを有している。
一対のうちの一つ(一方)の噛合チェーン120Aは、一例として、内歯プレート121と、外歯プレート122と、ブシュ123と、連結ピン124と、ローラ125とから構成されている(図2(A)参照)。
このうち、内歯プレート121は、チェーン幅方向Tに一対で離間配置され、チェーン長手方向前後に配設されたブシュ孔を有している。
また、外歯プレート122は、一対の内歯プレート121の外側に一対配置され、チェーン長手方向前後に配設されたピン孔を有している。
なお、本実施例では、一対の内歯プレート121と一対の外歯プレート122とからなるユニットがチェーン幅方向Tで3列構成されているが、3列より少なくてもよいし多くてもよいのは言うまでもない。
他方、駆動スプロケットが逆方向へ回転すると、一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gが動力を受けて進退方向退避側へ移動しながら図示しない一本のガイド溝の分岐によって互いに噛み外れ、噛み外れた噛み外れ部分120Hがチェーン収納部111に収納されるように構成されている。
また、この当接部130の少なくとも一部である突出部131が、溝状ガイド部材140の溝141の天地方向Uで溝状ガイド部材140の天側端部141bより天地方向天側へ、すなわち、溝状ガイド部材140の溝141の底141aと反対側へ突出して設けられている。
これにより、溝状ガイド部材140の溝141に沿って一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gが進退方向Sにガイドされる。
さらに、当接部130の突出部131が溝状ガイド部材140から突出して進退ストローク全体の長さ分移動する。
なお、第1実施例では、鉛直方向Zで、一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gの位置および溝状ガイド部材140の位置がワークWの位置より下であり、当接部130の突出部131の位置がワークWの位置と重なっている。
さらに、溝状ガイド部材140の溝141の天地方向Uが鉛直方向Zとなるように配設されている。
これにより、一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gが複数の地点で進退方向Sにガイドされて噛み合い部分120Gの姿勢が安定した姿勢となる。
本実施例では、溝状ガイド部材140が、進退方向Sに間隔を空けて二つ配設されており、一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gが二つの地点で進退方向Sにガイドされて噛み合い部分120Gの姿勢が安定した姿勢となる。
なお、溝状ガイド部材140の数を三つ以上にしてもよいのは勿論である。
これにより、通常、一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gにおける連結ピン124の延設方向の断面二次モーメントが連結ピン124の延設方向および進退方向Sと直交する方向の断面二次モーメントより小さくて一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gが連結ピン124の延設方向に撓み座屈しやすい傾向があり、溝状ガイド部材140の溝141の両側側壁の位置が噛み合い部分120Gに対して連結ピン124の延設方向両側となる。
つまり、一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gにおける撓み・座屈しやすい傾向がある方向には溝状ガイド部材140の溝141の側壁があり、この溝状ガイド部材140の溝141の側壁によって一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gが支えられる。
図3(A)に示すように、噛合チェーン式進退作動装置100の当接部130が搬送経路に対して退避した状態で、ワークWがY軸方向に送られてくる。
そして、ワークWが、Y軸方向で当接部130の位置と同じ位置である第1所定位置に到達する。
この際、当接部130の突出部131がワークWの側面と当接し進退方向進出側へ押圧しながらワークWとともに移動する。
なお、噛合チェーン式進退作動装置100の作動のトリガーは、ワークWが押し出し対象か否かの条件に応じて押し出し対象である場合に、図示しない非接触式センサーなどでワークWが第1所定位置に到達したことを検出することにより行われるものとする。
この際、当接部130の突出部131が進退方向進出側へさらに押圧しながらワークWとともに移動し、ワークWを送り経路Cの側方の第2所定位置へ押し出す。
つまり、ワークWを第2所定位置まで確実に押し出すことができる。
その後、一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gおよび当接部130は、進退方向退避側へ移動して図3(A)に示す位置で停止する。
なお、一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gの先端の当接部130が溝状ガイド部材140の溝141にスムーズに進入できるように、当接部130および溝141の少なくとも一方に進退方向Sに対して傾斜して当接部130を溝141に案内する傾斜案内部を形成してもよいのは勿論である。
ここで、図4は、本発明の第2実施例の噛合チェーン式進退作動装置200を示す概略斜視図であり、図5は、本発明の第2実施例の噛合チェーン式進退作動装置200の動作を示すZ軸方向から視た図である。
第2実施例では、鉛直方向Zで、一対の噛合チェーン220の噛み合い部分220Gの位置および溝状ガイド部材240の位置がワークWの位置と重なっており、さらに当接部230の突出部231の位置がワークWの位置と重なっている。
さらに、溝状ガイド部材240の溝241の天地方向UがY軸方向となるように配設されている。
図5(A)に示すように、噛合チェーン式進退作動装置200の当接部230が搬送経路に対して退避した状態で、ワークWがY軸方向に送られてくる。
そして、ワークWが、Y軸方向で当接部230の位置と同じ位置である第1所定位置に到達する。
この際、当接部230の突出部231がワークWの側面と当接し進退方向進出側へ押圧しながらワークWとともに移動する。
この際、当接部230の突出部231が進退方向進出側へさらに押圧しながらワークWとともに移動し、ワークWを送り経路Cの側方の第2所定位置へ押し出す。
その後、一対の噛合チェーン220の噛み合い部分220Gおよび当接部230は、進退方向退避側へ移動して図5(A)に示す位置で停止する。
ここで、図6(A)は、本発明の第3実施例である噛合チェーン式進退作動装置300の溝状ガイド部材340を示す斜視図であり、図6(B)は、本発明の第3実施例の溝状ガイド部材340、一対の噛合チェーン320の噛み合い部分320Gおよび当接部330を進退方向進出側から退避側へ向かって視た図である。
さらに、一対の噛合チェーン320の連結ピン324の端部324aが、外歯プレート322からチェーン幅方向外側へ突出している。
これにより、溝状ガイド部材340の溝341の天地方向Uで一対の噛合チェーン320の噛み合い部分320Gと溝状ガイド部材340との相対的な移動が規制されて相対的な位置関係が決まる。
つまり、一対の噛合チェーン320の噛み合い部分320Gが溝状ガイド部材340の溝341からこの溝341の底341aと反対方向へ抜け出ることを防止する。
110、 210 ・・・ ベース
111、 211 ・・・ チェーン収納部
120、 220、 320 ・・・ 一対の噛合チェーン
120A、 320A・・・ (一方の)噛合チェーン
120B、 320B・・・ (他方の)噛合チェーン
120G、220G、320G・・・ 噛み合い部分
120H ・・・ 噛み外れ部分
121 ・・・ 内歯プレート
122、 322 ・・・ 外歯プレート
123 ・・・ ブシュ
124、 324 ・・・ 連結ピン
324a・・・ 端部
125 ・・・ ローラ
130、 230、 330 ・・・ 当接部
131、 231、 331 ・・・ 突出部
140、 240、 340 ・・・ 溝状ガイド部材(溝状ガイド部)
141、 241、 341 ・・・ 溝
141a、241a、341a・・・ 底
141b、241b、341b・・・ 天側端部
341c・・・ 突条ガイド部
C ・・・ (ベルトコンベヤなどによるワークの)送り経路
S ・・・ 進退方向
T ・・・ チェーン幅方向
U ・・・ 天地方向
W ・・・ ワーク
X ・・・ 送り経路の幅方向
Y ・・・ 送り経路の上流から下流へ向かう方向
Z ・・・ 鉛直方向
Claims (3)
- 駆動モータの動力を伝達して進退方向に進退する一対の噛合チェーンを有する噛合チェーン式進退作動装置において、
前記一対の噛合チェーンの噛み合った噛み合い部分の進退経路上に配設され溝形状を形成して噛み合い部分を進退方向へガイドする溝状ガイド部と、
前記噛み合い部分の進退方向進出側に取り付けられてワークと当接する当接部とを有し、
該当接部の少なくとも一部が、前記溝状ガイド部の溝の天地方向で溝状ガイド部の天側端部より天地方向天側へ突出して設けられているとともに、
前記当接部が進入および退出可能な前記溝状ガイド部が、前記進退方向に間隔を空けて複数配設されていることを特徴とする噛合チェーン式進退作動装置。 - 前記噛合チェーンが、チェーン幅方向に離間配置した一対の内歯プレートと、該一対の内歯プレートの外側に配置した一対の外歯プレートと、前記一対の内歯プレートのブシュ孔に圧入されるブシュと、該ブシュに対して回動自在に挿通され一対の外歯プレートのピン孔に圧入されて内歯プレートと外歯プレートとを連結する連結ピンとを有しているとともに、前記連結ピンの延設方向が、前記溝状ガイド部の溝の幅方向と同じ方向に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の噛合チェーン式進退作動装置。
- 前記溝状ガイド部が、該溝状ガイド部の溝の内側の両側側面に配設された突条ガイド部を有し、前記一対の噛合チェーンの連結ピンの端部が、前記外歯プレートからチェーン幅方向外側へ突出しているとともに、前記突条ガイド部が、前記溝の天地方向で一対の噛合チェーンの噛み合い部分での一方の噛合チェーンの連結ピンの端部と他方の噛合チェーンの連結ピンの端部との間に配設されていることを特徴とする請求項2に記載の噛合チェーン式進退作動装置。
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