JP5861687B2 - ブレーキディスクロータおよびディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスクブレーキ装置に設けられるブレーキディスクロータに関する。
従来から、ブレーキパッドの摩擦材が摺動する摺動面に、溝が形成されたブレーキディスクロータが知られている。ブレーキパッドの摩擦材は、ブレーキディスクロータとの間の摺動摩擦によって高温となる。このため、摩擦材の表面が変質するとともに、摩擦材に含まれている樹脂成分の一部が気化する。ブレーキディスクの摺動面に形成された溝は、この摩擦材の変質した部分を削り取って摩擦材の表面をリフレッシュさせるために設けられている。
このような溝を形成したブレーキディスクロータにおいては、溝の形状がブレーキパッドの摩擦材の摩耗の進行度合に影響を与える。このため、摩擦材の摩耗を均等にする溝形状が検討されている。例えば、特許文献1には、溝を曲線状に形成したブレーキディスクロータが提案されている。このブレーキディスクロータは、溝上の一点の接線が回転中心から当該溝上の一点に向かって引いた直線と成す角度の余弦と、当該溝上の一点と回転中心との距離の二乗との積が当該溝上のどの点でも一定になるように当該溝を形成した構成を採用している。
特開2013−44342号公報
しかしながら、特許文献1に提案されたブレーキディスクロータにおいても、ブレーキパッドの摩擦材の摩耗が不均一となる、つまり、摩擦材の偏摩耗を生じる可能性がある。以下、この理由について説明する。
摩擦材の摩耗は、摩擦材に対する溝の進入角度と相関関係を有し、摩擦材のどの部分においても溝の進入角度が等しければ、摩擦材を全体にわたって均等に摩耗させることができる。一例として、図10に示すように、径方向に対して傾斜した直線状の溝Sを有するブレーキディスクロータDについて、摩擦材Fの任意の点P1と点P2とにおける摩耗の進行度合について考えてみる。ここで、ロータ回転中心Oから摩擦材Fの任意の点に向かって伸ばした半直線L0と、溝Sとの成す角度(鋭角側)を摩擦材Fに対する溝Sの平面進入角度と定義する。このように平面進入角度を定義した場合、平面進入角度が小さいほど、摩擦材Fの摩耗が促進される。図10の例では、径方向外側の点P1における溝Sの平面進入角度α1は、径方向内側の点P2における溝Sの平面進入角度α2よりも小さくなる。従って、摩擦材Fは、径方向内側に比べて径方向外側において摩耗が促進される。
特許文献1に提案されたブレーキディスクロータは、溝上の一点の接線が回転中心から溝上の一点に向かって引いた直線と成す角度の余弦と、溝上の一点と回転中心との距離の二乗との積が溝上のどの点でも一定になるように溝を形成するものであるため、径方向位置に応じて溝の平面進入角度が異なる。このため、摩擦材の偏摩耗が生じる可能性がある。
摩擦材の偏摩耗については、上記の平面進入角度が摩擦材のどの部分においても等しくなるようにすることによって防止することができる。ただし、溝の断面形状によっては、摩擦材の摩耗量が不適切になる場合がある。摩擦材の摩耗量は、溝が摩擦材に進入する方向に切断した溝の断面形状と関係を有する。図9は、溝の断面状における進入角度(断面進入角と呼ぶ)を説明する図である。摩擦材はブレーキパッドに固定されて回転しないものであるため、実際には、摩擦材に対して溝が進入するものであるが、進入角度は、溝と摩擦材とにおける相対移動を考えれば良いため、ここでは、摩擦材の任意の点が溝に進入する角度を断面進入角度として説明する。溝に対する摩擦材の断面進入角度は、図9に示すように、摩擦材の任意の点Pが溝Sを通過する進路Qを通る面R(摺動面Mに対して直交する面)で切断した断面における溝Sの幅方向端部E(正確には、摩擦材の進行方向側の端部)の傾斜角度θxを使って表すことができる。摩擦材の摩耗量は、この断面進入角度θxによって決まる。
特許文献1においては、溝の断面形状について全く考察がされていない。例えば、図11に示すように、U字状の溝Sを形成した場合、特に、溝Sの幅方向両端が摺動面Mに対して直交する縦壁Wとなっている場合には、溝Sの平面形状がどのようなものであろうと、摩擦材に対する溝Sの断面進入角度θxは90°となる。このため、摩擦材が縦壁Wに対して直角に当たるようになり、摩擦材に大きな剪断力が働く。この結果、摩擦材の摩耗量が過剰になり、摩擦材の交換時期が早まってしまう。
更に、U字状の溝Sは、内側に窪んだ湾曲壁面が形成されるため、ブレーキディスクロータの摺動面Mの摩耗によって、溝Sの幅方向両端Eにおける傾斜角度が変化してしまう。つまり、図11に示すように、摺動面Mの摩耗が進むにつれて、溝Sに対する摺動面Mの相対位置が下がるため(h1→h2→h3)、溝Sの幅方向両端Eにおける傾斜角度(断面進入角度)が変化する。このため、摩擦材の摩耗量が変化し、設計当初に狙ったリフレッシュ性能を維持することができなくなってしまう。
このような理由から、従来のブレーキディスクロータにおいては、摩擦材の摩耗を適切に行うことができなかった。
本発明の目的は、上記問題に対処するためになされたもので、ブレーキパッドの摩擦材の偏摩耗を抑制し(第1発明の目的)、さらに、摩擦材の摩耗量を適切にする(第2発明の目的)ことにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、ブレーキパッド(51)の摩擦材(52)が摺動する摺動面(25)を備え、前記摺動面に曲線状に伸びる溝(30)が形成されたブレーキディスクロータにおいて、前記溝の曲線形状は、ブレーキディスクロータの回転中心から前記摺動面に沿って伸ばした半直線と前記溝との成す角度が、前記半直線が前記溝と交差する位置に関わらず一定となる螺旋形状であることにある。
本発明では、ブレーキパッドの摩擦材が摺動する摺動面に曲線状に伸びる溝が形成されている。この溝の曲線形状は、ブレーキディスクロータの回転中心から摺動面に沿って伸ばした半直線と溝との成す角度が、半直線が溝と交差する位置に関わらず一定となる螺旋形状となっている。つまり、この溝の摺動面における平面形状は、ベルヌーイの螺旋で表される曲線形状となっている。
ブレーキ操作が行われると、ブレーキパッドの摩擦材がブレーキディスクロータの摺動面を押圧する。これにより、ディスクロータの回転を止めようとする摩擦制動力が発生する。このとき、摩擦材の表面を溝が通過することにより、溝が摩擦材の表面を削り取ってリフレッシュさせる。この場合、本発明では、上記のように溝を形成したことで、摩擦材に対する溝の平面進入角度が、摩擦材のどの部位においても一定となる。従って、摩擦材を均一に摩耗させることができる。つまり、摩擦材の偏摩耗を抑制することができる。これにより、ブレーキパッドの交換時期を遅らせることができる。
また、本発明の一側面は、前記溝の幅方向端部は、一定の傾斜角度で幅方向中心側に向かって下り傾斜する傾斜面を備えることにある。
本発明では、溝の幅方向端部に、一定の傾斜角度で幅方向中心側に向かって下り傾斜する傾斜面が形成されている。例えば、この溝の断面形状は、V字状となっている。このため、ブレーキディスクロータの摺動面が摩耗した場合であっても、摩擦材に対する溝の断面進入角度が変化しない。従って、溝の傾斜面の傾斜角度の設定により摩擦材の摩耗量を所望の値に調整することができる。これにより、摩擦材の摩耗量とリフレッシュ性能とをバランス良く調整することができる
また、本発明の一側面は、前記溝は、前記摺動面の回転方向に複数形成されるとともに、各溝は、前記摺動面と前記ブレーキパッドとの相対位置に関わらず、前記ブレーキパッドの摩擦材が前記摺動面を押圧する押圧領域からはみ出した部分が常に存在するように形成されたことにある。
本発明では、螺旋状の溝が、摺動面の回転方向に複数形成される。各溝は、摺動面とブレーキパッドとの相対位置に関わらず、ブレーキパッドの摩擦材が摺動面を押圧する押圧領域からはみ出した部分が常に存在するように形成されている。摩擦材は、摩擦熱によって高温となり高圧気体を発生する。この場合、溝が摩擦材によって密閉されてしまうと、高圧気体が溝に一時的に閉じ込められてしまい、溝が密閉状態から開放された瞬間において、高圧気体が溝から一気に放出されて異音を発生することがある。これに対して、本発明は、各溝のそれぞれがブレーキパッドの摩擦材によって密閉されることがないため、異音の発生を防止することができる。
尚、上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係るブレーキディスクロータの正面図である。 車両用ディスクブレーキ装置の一部破断斜視図である。 ベルヌーイの螺旋を表す極座標を使った図である。 溝の平面進入角度αを説明する正面図である。 溝の断面図(図1のa−a方向断面)である。 剪断力を説明する説明図である。 ブレーキパッドにおける摩擦材の位置(押圧領域)を表す正面図である。 押圧領域に対する溝の位置を表す正面図である。 断面進入角度を説明する説明図である。 従来例に係る直線状の溝が形成されたブレーキディスクロータの正面図である。 従来例に係るU字状の溝の断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るブレーキディスクロータについて図面を用いて説明する。図1は、実施形態に係る車両用ディスクブレーキ装置に設けられるブレーキディスクロータの正面図であり、図2は、車両用ディスクブレーキ装置の一部破断斜視図である。ディスクブレーキ装置1は、アクスルハブ(図示略)に固定され車輪とともに回転するブレーキディスクロータ10(以下、ディスクロータ10と呼ぶ)と、車輪を回転可能に支持するキャリア(図示略)に固定されるブレーキキャリパ50(以下、キャリパと呼ぶ)とを備えている。キャリパ50は、本体ケーシング55内に、ディスクロータ10の表面と裏面とに向かい合って設けられるブレーキパッド51と、油圧が供給されてブレーキパッド51を作動させるホイールシリンダ(図示略)とを備えている。ブレーキパッド51は、ディスクロータ10の表面と裏面とに向かい合う位置に摩擦材52が設けられており、ホイールシリンダに液圧が供給されたときに、摩擦材52でディスクロータ10の表面と裏面とを挟圧することにより、ディスクロータ10の回転を止めようとする摩擦制動力を発生させる。
ディスクロータ10は、アクスルハブに固定される固定部11と、固定部11から径方向外側に拡がったリング状の摺動板部20とを一体に備えている。摺動板部20は、第1摺動板21と、第2摺動板22と、複数のフィン23とにより一体に形成されている。第1摺動板21と第2摺動板22とは、車軸方向に離れて互いに平行に設けられる。この第1摺動板21と第2摺動板22との間に複数のフィン23が配設され、各フィン23の間に冷却通路が形成されている。第1摺動板21と第2摺動板22とにおける表面(第1摺動板21と第2摺動板22とが互いに向かい合わない面)が、ブレーキパッド51の摩擦材52が押されて摺動する面となる。以下、この面を摺動面25と呼ぶ。第1摺動板21と第2摺動板22とにおける摺動面25は、基本的に同じ構成であるため、以下、両者を区別せずに説明する。
摺動面25には、複数の溝30がディスクロータ10の回転方向に等角度間隔の配置にて形成されている。本実施形態においては、溝30は、ディスクロータ10の回転中心を原点として60°の位相差を持って6本配設されている。各溝30は、全て同一形状である。まず、溝30の平面形状から説明する。各溝30は、図3に示すように、ベルヌーイの螺旋によって表される平面形状をなしている。このベルヌーイの螺旋は、極座標表示(r、θ)を用いて、次式(1)にて表される。
Figure 0005861687
ここで、aは定数、eはネイピア数(2.71828……)である。αは、原点Oから伸ばした半直線L0と螺旋Lとが成す角度(半直線と螺旋とが交差する点における接線と半直線との成す角度)を表している。
このベルヌーイの螺旋によれば、半直線L0と螺旋Lとが成す角度αは、半直線L0と螺旋Lとが交差する位置に関わらず一定となる。従って、ブレーキパッド51の摩擦材52においては、図4に代表的に例示した点P1、点P2、点P3で表されるように、摩擦材52のどの点においても溝30の平面進入角度αが一定となる。図中、矢印xはディスクロータ10の回転方向を表す。
次に、溝30の断面形状について説明する。図5は、溝30の長手方向の軸に対して垂直に切断した断面(図1のa−a方向断面)を表す。図示するように、溝30は、幅方向の両端部に傾斜面31が形成された断面V字状溝である。この傾斜面31は、一定の傾斜角度βで幅方向中心側に向かって下り傾斜するように形成されている。一定の傾斜角度とは、溝の深さ方向、長手方向におけるどの位置においても溝中心に向かう傾斜角度が一定であることを意味する。溝30は、刃具によって切削されて形成される。従って、この刃具の形状によって傾斜面31の傾斜角度および溝底部32の形状が決められる。溝底部32については、V字状に形成する必要はない。
このように、溝30の平面形状をベルヌーイの螺旋形状としたこと、および、溝30の幅方向の両端部に一定の傾斜角度の傾斜面31を形成したことにより、ブレーキパッド51の摩擦材52のどの点においても溝30の断面進入角度を一定にすることができる。この結果、本実施形態のディスクロータ10によれば、ブレーキパッド51の摩擦材52の摩耗を均一にすることができる。つまり、摩擦材52の偏摩耗を抑制することができる。従って、ブレーキパッド51の交換時期を遅らせることや、面圧不均一によるブレーキ鳴きを抑制することができる。また、溝30を形成する刃具の選択によって傾斜面31の傾斜角度を任意に設定することができるため、摩擦材52の摩耗量とリフレッシュ性能とをバランス良く調整することができる。
ここで、比較例として、従来のディスクロータについて説明する。従来のディスクロータにおいては、図11に示すように、断面U字状の溝Sが形成されることがある。このU字状の溝Sの場合には、溝Sの幅方向両端が摺動面Mに対して直交する縦壁Wとなっているため、溝Sの平面形状がどのようなものであろうと、摩擦材に対する溝の断面進入角度が90°となってしまい、摩擦材に働く剪断力が大きくなってしまう。このため、摩擦材を過度に摩耗させてしまう。これに対して、本実施形態では、図6(図5の破線円で囲んだ拡大図)に示すように、溝30の断面形状を上記のように傾斜面31を有するV字状としているため、摩擦材52に働く剪断力を低減することができ、摩擦材52の摩耗を抑制することができる。
また、断面U字状の溝Sは、内側に窪む湾曲壁面が形成されるため、図11に示すように、ディスクロータの摺動面Mの摩耗が進行するにつれて、溝Sに対する摺動面Mの相対位置が下がることから(h1→h2→h3)、溝Sの幅方向両端における傾斜角度が少なくなるように変化する。このため、摩擦材に対する溝Sの断面進入角度が変化してしまい、設計当初に狙ったリフレッシュ性能が得られなくなる。これに対して、本実施形態では、溝30の断面形状を上記のように傾斜面31を有するV字状としているため、摺動面25が摩耗しても、摩擦材52に対する溝30の断面進入角度が変化しない。これにより、設計当初に狙ったリフレッシュ性能を維持することができる。
次に、ディスクロータ10のもう一つの特徴的な構成について説明する。本実施形態のディスクロータ10に形成される溝30は、回転方向に等角度間隔で複数設けられているが、各溝30は、摺動面25とブレーキパッド51との相対位置に関わらず(つまり、ディスクロータ10の回転位置に関わらず)、ブレーキパッド51の摩擦材52の押圧面からはみ出した部分が常に存在するように形成されている。図7は、ブレーキパッド51、および、ブレーキパッド51に設けられた摩擦材52の正面外形ラインを表している。摩擦材52の外形ラインで囲まれた領域が、摩擦材52が摺動面25を押圧する押圧面(押圧領域A)となる。
各溝30は、それぞれ、ディスクロータ10の回転に伴って、全ての部位が押圧領域Aを通過する位置に形成されているが、全ての部位が同時に押圧領域Aに入ってしまう状況が存在しないような長さに設定されている。ここで、図8を用いて、摩擦材52によって覆われている溝30(ここでは溝30Aとする)について説明する。ディスクロータ10は、矢印x方向に回転しているものとする。また、溝30Aにおいて、ディスクロータ10の回転方向側の端部を溝先端部30fと呼び、ディスクロータ10の反回転方向側の端部を溝後端部30rと呼ぶ。溝30Aは、ディスクロータ10の回転によって溝先端部30fから先に押圧領域Aに進入し、押圧領域A内を回転方向に進行する。そして、溝先端部30fから先に押圧領域Aから抜け出るが、溝先端部30fが押圧領域Aから抜け出る瞬間においては、溝後端部30rは、まだ押圧領域Aに入っていなく、溝後端部30rが押圧領域Aに入った瞬間においては、溝先端部30fはすでに押圧領域Aから抜け出ているように形成されている。従って、溝30Aの全ての部位が同時に押圧領域Aに入ってしまう状況が存在しなく、常に、少なくとも溝先端部30fと溝後端部30rとの一方が押圧領域Aに入らないように各溝30の長さが設定されている。このため、各溝30は、摩擦材52によって密閉されないようになっている。
仮に、溝30が溝先端部30fから溝後端部30rまでの全域にわたって同時に押圧領域Aに入ってしまうと、摩擦材52に含まれる樹脂成分から発生したガス、および、熱で膨張した空気が溝30内に閉じ込められてしまう。この場合、溝30の一部が摩擦材52から開放された瞬間、つまり、溝30の一部が押圧領域Aから抜け出た瞬間において、高圧気体が溝30から一気に排出され、これに伴って異音(破裂音)が発生する。こうした問題に対して、本実施形態における各溝30は、ディスクロータ10の回転位置に関わらず、押圧領域Aからはみ出した部分が常に存在するように形成されている。このため、常に、溝30から気体を排出することができ、異音の発生を防止することができる。
以上、本実施形態のブレーキディスクロータについて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
1…ディスクブレーキ装置、10…ブレーキディスクロータ、20…摺動板部、25…摺動面、30…溝、30f…溝先端部、30r…溝後端部、31…傾斜面、50…ブレーキキャリパ、51…ブレーキパッド、52…摩擦材。

Claims (3)

  1. ブレーキパッドの摩擦材が摺動する摺動面を備え、前記摺動面に曲線状に伸びる溝が形成されたブレーキディスクロータにおいて、
    前記溝の曲線形状は、ブレーキディスクロータの回転中心から前記摺動面に沿って伸ばした半直線と前記溝との成す角度が、前記半直線が前記溝と交差する位置に関わらず一定となる螺旋形状であるブレーキディスクロータ。
  2. 請求項1記載のブレーキディスクロータにおいて、
    前記溝の幅方向端部は、一定の傾斜角度で幅方向中心側に向かって下り傾斜する傾斜面を備えるブレーキディスクロータ。
  3. 請求項1または2記載のブレーキディスクロータを備えたディスクブレーキ装置であって、
    前記溝は、前記摺動面の回転方向に複数形成されるとともに、各溝は、前記摺動面と前記ブレーキパッドとの相対位置に関わらず、前記ブレーキパッドの摩擦材が前記摺動面を押圧する押圧領域からはみ出した部分が常に存在するように形成されたディスクブレーキ装置。
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