JP5861052B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

吸入配管と毛細管とを相互に接するように配設するとともに、略U字状に折り曲げた熱交換部を備えた冷蔵庫に関する。
従来、吸入配管と毛細管とを相互に接するように配設した熱交換部を有するとともに、水平方向に略U字状に折り曲げた折曲部を冷蔵庫背面の断熱体の中に埋設した冷蔵庫が知られている。上部に備えられた蒸発器と底部に備えられた圧縮機との間に位置する断熱体の中に、折曲部を埋設した冷蔵庫がある(例えば、特許文献1参照)。また、上部に備えられた圧縮機と下部に備えられた蒸発器との間に位置する断熱体の中に、折曲部を埋設した冷蔵庫もある(例えば、特許文献2参照)。
このような冷蔵庫では、折曲部を有することで熱交換部が十分な有効長さを確保できるので、蒸発器に流入する冷媒の温度を十分に低下させることができ、冷凍サイクルの効率を向上させることができる。
特開平9−113096号公報 特開2006−153359号公報
しかしながら、上記従来の構成では、冷蔵庫の背面部の断熱体のうち折曲部が埋設された箇所は、断熱体の内部に金属製の管が挿入されることにより、断熱体の強度が向上する。一方、蒸発器が設けられた箇所の断熱体の強度は従来のままである。このため、冷蔵庫の背面部全体に、ねじり方向の力が作用すると、強度が向上している箇所と、そうでない箇所との間に、ひずみが生じ、断熱体にひびが生じる恐れがあった。
あるいは、断熱体の強度が向上している箇所と、そうでない箇所との間に埋設された吸入配管または毛細管に、圧縮機から伝播した振動が集中し、当該箇所の吸入配管または毛細管から異音が生じる恐れがあった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、冷蔵庫の背面部の断熱体の強度を確保し、吸入配管や毛細管からの異音を防止し、十分な有効長さを有する熱交換部を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、断熱体を備えた断熱箱体と、圧縮機と凝縮器と毛細管と蒸発器と吸入配管とを環状に接続してなる冷凍サイクル回路と、前記蒸発器を収納した冷却室と、前記吸入配管と前記毛細管とを熱交換可能に配設した熱交換部を備え、前記熱交換部は、水平方向に蛇行して折り曲げられた前記圧縮機と前記蒸発器との間に埋設された第1の折曲部と、前記蒸発器の背面に埋設された第2の折曲部とを備え、前記第2の折曲部は前記第1の折曲部より、折れ曲がる箇所が多くするとともに
、前記冷却室の背面の断熱体の壁厚は蒸発器が設けられていない箇所の壁厚より薄くしたものである。
これによって、蒸発器が設けられておらず第1の折曲部が設けられた箇所と、蒸発器が設けられた箇所との断熱体の強度の差を低減できるために、冷蔵庫の背面部全体に、ねじり方向の力が作用しても、断熱体がひび割れることがない。
本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫の背面部の断熱体の強度を確保するとともに、吸入配管や毛細管からの異音を防止しつつ、効率向上が行うのに十分な熱交換部を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略正面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略断面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の背面配管要部概略図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面部を除く面展開図
第1の発明は、断熱体を備えた断熱箱体と、圧縮機と凝縮器と毛細管と蒸発器と吸入配管とを環状に接続してなる冷凍サイクル回路と、前記蒸発器を収納した冷却室と、前記吸入配管と前記毛細管とを熱交換可能に配設した熱交換部を備え、前記熱交換部は、水平方向に蛇行して折り曲げられた前記圧縮機と前記蒸発器との間に埋設された第1の折曲部と、前記蒸発器の背面に埋設された第2の折曲部とを備え、前記第2の折曲部は前記第1の折曲部より、折れ曲がる箇所が多くするとともに、前記冷却室の背面の断熱体の壁厚は蒸発器が設けられていない箇所の壁厚より薄くしたことにより、蒸発器が設けられておらず第1の折曲部が設けられた箇所と、蒸発器が設けられた箇所との断熱体の強度の差を低減できるために、冷蔵庫の背面部全体に、ねじり方向の力が作用しても、断熱体がひび割れることがない。あるいは、断熱体の強度が向上している箇所と、そうでない箇所との間に埋設された吸入配管または毛細管に、圧縮機から伝播した振動が集中し、当該箇所の吸入配管または毛細管から異音が生じることがない。
また、蒸発器で生じる冷熱により熱収縮と熱膨張を繰り返す蒸発器背面の断熱体の強度を向上することができ、さらに蒸発器が設けられていない箇所と、蒸発器が設けられた箇所との強度の差を低減できる。
の発明は、第1の発明にさらに、前記吸入配管は前記蒸発器と前記圧縮機を接続する配管であり、前記圧縮機の底部と前記第1の折曲部との間の吸入配管の垂直方向長さを、前記第1の折曲部の高さより長くすることにより、さらに圧縮機から振動が伝播するのを低減できる。
の発明は、第1または第2の発明にさらに、前記圧縮機のピストンの往復方向を、前記第1の折曲部または第2の折曲部の突出方向とすることにより、さらに圧縮機から振動が伝播するのを低減できる。
の発明は、第1から第のいずれか1つの発明にさらに、前記断熱箱体の天面後方に凹み部を備え、前記凹み部に前記圧縮機を配置したものである。これによれば、圧縮機が上方に配置された冷蔵庫であっても、冷蔵庫の背面部の断熱体の強度が増加するとともに、重心位置が冷蔵庫下部へ移動することにより、冷蔵庫の転倒を防止できる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面図である。図1において、冷蔵庫21は、観音開き式の扉を備える冷蔵庫であり、断熱箱体11内に複数に区画された室を備えている。
具体的には、上部より冷蔵室22、製氷室23、製氷室23に併設され急速冷凍可能な急速冷凍室24、冷凍室25、および野菜室26を備えている。
各室の開口部には、例えば硬質ウレタンフォームのような発泡断熱材を発泡充填した断
熱扉が設けられている。具体的には、冷蔵室22には断熱箱体の開口部を開閉可能に塞ぐ第1の扉31aおよび第2の扉31bが設けられている。
また、製氷室23、急速冷凍室24、冷凍室25、および野菜室26は引き出し式の室であり、それぞれ引き出し式の扉32、扉33、扉34、および扉35が設けられている。
第2の扉31bには、第2の扉31bの反ヒンジ側、すなわち、開放端側の外面の端辺に沿って扉化粧板36が取り付けられている。扉化粧板36には裏側から操作表示手段37が取り付けられており、その取り付け位置は、一般的な使用者や作業者の目の高さ程度の高さ位置である。
図2は、冷蔵庫21の側面断面図である。図2に示すように、断熱箱体11はABSなどの樹脂体を真空成型した内箱11aとプリコート鋼板などの金属材料を用いた外箱11bとで構成された空間に発泡充填する断熱体11cを注入して構成されている。断熱体11cは、例えば、硬質ウレタンフォームやフェノールフォームやスチレンフォームなどが用いられる。発泡充填する際の発泡材としてはハイドロカーボン系のシクロペンタンを用いると、温暖化防止の観点でさらによい。
また、発泡前の内箱11aと外箱11bとで構成される空間には真空断熱材(図示せず)が外箱側には、接着部材を用いて密着貼付けされている。真空断熱材は内部をシート状の無機繊維集合体であるセラミックファイバー成形体とその周囲を覆う複数の材料よりなるガスバリア性フィルムで構成され、内部を減圧してなる平面状の断熱材である。ガスバリア性フィルムは減圧後に端部を溶着して減圧状態を維持している。
冷蔵室22と製氷室23または急速冷凍室24との間には、断熱材が発泡充填された第1の断熱仕切壁44が設けられている。また、製氷室23または急速冷凍室24と冷凍室25との間には、第2の断熱仕切壁45が設けられている。冷凍室25と野菜室26との間には、第3の断熱仕切壁46が設けられている。
断熱箱体11の天面は冷蔵庫21の背面方向に向かって階段状に凹みを設けた形状であり、この階段状の凹み部に機械室を形成して圧縮機12、水分除去を行うドライヤ(図示せず)等の冷凍サイクル回路の構成部品が収容されている。すなわち、圧縮機12を配設する機械室は、冷蔵室22内の最上部の後方領域に食い込んで形成されることになる。手が届きにくくデッドスペースとなっていた冷蔵室22の最上部の後方領域に機械室を設けて圧縮機12を配置することにより、冷凍室25や野菜室26の容量を拡大し、収納性や使い勝手を大きく改善することができる。
第1の扉31aおよび第2の扉31bには扉ポケット41が収納スペースとして設けられている。冷蔵室22の内部には、冷蔵室22の側面に設けられた凸部(図示せず)に支持される複数の棚42が設けられている。また、冷蔵室22の最下部には貯蔵ケース43が設けられている。
冷蔵庫21の背面には、冷気を生成する冷却室51、各室への冷気の搬送風路52、冷蔵室22と搬送風路52を断熱区画するための背面パネル53が設けられている。すなわち、搬送風路52は、断熱箱体11の内箱11aと背面パネル53との間に形成されている。冷却室51は、冷凍室25の背面に設けられており、内部に、蒸発器54を備えている。冷却室51と搬送風路52との間には、搬送風路52を通過する冷気の量を調整するダンパ(図示せず)が設けられている。
冷却室51の背面の断熱体11cの壁厚は、蒸発器54を収納するために、蒸発器54が設けられていない箇所の断熱体11cの壁厚より薄くなっている。第1の断熱仕切壁44と冷蔵室22の背面の断熱体11cとは、搬送風路52を除き突合せられ密着している。また、第3の断熱仕切壁46と冷蔵室22の背面の断熱体11cとは、突合せられ密着している。
蒸発器54の上部空間には蒸発器54で冷却した冷気を強制対流させる冷却ファン(図示せず)が配置され、蒸発器54の下部空間には冷却時に蒸発器54やその周辺に付着する霜や氷を除霜するためのガラス管製のラジアントヒータ(図示せず)が設けられ、さらにその下部には除霜時に生じる除霜水を受けるためのドレンパン55、その最深部から庫外に貫通したドレンチューブが構成され、その下流側の庫外に蒸発皿56が構成されている。また、凝縮器57は、断熱箱体11の天面に設けられている。
冷蔵室22は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1℃〜5℃とし、野菜室26は冷蔵室22と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃としている。冷凍室25はマイナス温度帯に設定されており、冷凍保存のために通常−22℃〜−15℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、例えば−30℃や−25℃の低温で設定されることもある。貯蔵ケース43は、いわゆるパーシャル室として、冷蔵室22より低い温度設定の−4.5℃〜−1.5℃としている。製氷室23は、冷蔵室22内の貯水タンク(図示せず)から送られた水で室内上部に設けられた自動製氷機(図示せず)で氷を作り、室内下部に配置した貯氷容器(図示せず)に貯蔵する。
図3は、冷蔵庫21の背面図であり、冷凍サイクル回路を構成する主要な配管の配置を説明する配管要部概略図である。
冷凍サイクル回路は、圧縮機12と、凝縮器57と、減圧器である毛細管61と、水分除去を行うドライヤ(図示せず)と、蒸発器54と、吸入配管62とを環状に接続して構成されている。
なお、図3において、他の配管との違いを明確にするため、毛細管61は破線で示し、吸入配管62は、二重線で示した。また、蒸発器54は、一点鎖線で示した。
吸入配管62は、蒸発器54と圧縮機12を接続する配管であり、毛細管61は、径が吸入配管62の径より小さく、凝縮器57と蒸発器54とを接続する配管である。
吸入配管62と毛細管61は、ほぼ同じ長さであり、端部を残して熱交換可能に、はんだ付けされた熱交換部63を備えている。そして、熱交換部63は熱交換する部分の長さを確保するために、水平方向に略U字状に蛇行して折れ曲げられた第1の折曲部64と第2の折曲部65とを備えている。
第1の折曲部64は、第1の断熱仕切壁44より上方で、冷蔵室22の背面に位置するように、断熱体11cに埋設されている。つまり、第1の折曲部64は、圧縮機12と蒸発器54との間の断熱体11cに埋設されている。
第2の折曲部65は、第3の断熱仕切壁46より上方で、製氷室23または急速冷凍室24と冷凍室25との背面に位置するように、断熱体11cに埋設されている。つまり、第2の折曲部65は、蒸発器54の背面の断熱体11cに埋設されている。
そして、第2の折曲部65は、第1の折曲部64より折れ曲がる箇所が多く設けられている。すなわち、本実施の形態では、第1の折曲部64は、略U字状に構成されているの
に対し、第2の折曲部65は、略W字状に構成されている。
毛細管61と吸入配管62の上方の端部は、機械室の淵に設けた切欠部(図示せず)から突出し、圧縮機12や凝縮器57と接続されている。また、下方の端部は、内箱11aから突き出し蒸発器54と接続されている。
圧縮機12の底部と第1の折曲部64との間の吸入配管62の垂直方向長さLは、第1の折曲部64の高さH1より長くなるように構成されている。また、第2の折曲部65の高さH2は、第1の折曲部64の高さH1より大きくなるように構成されている。
第1の折曲部64と第2の折曲部65の水平部分には、昇り勾配が設けられている。また、第1の折曲部64に設けられた昇り勾配は、第2の折曲部65に設けられた昇り勾配より緩やかである。
圧縮機12は、レシプロ式の圧縮機であり、そのピストンの往復方向は、背面と略並行となるように備えられている。すなわち、ピストンの往復方向は、第1の折曲部64または第2の折曲部65の水平部分の突出方向と略並行となっている。
図4は、冷蔵庫21の正面部を除く面展開図であり、これを用いて真空断熱材の埋設位置を説明する。図4では断熱箱体11の各面を展開して、中央部に背面部、上部に天面、下部に底面、左右に側面部が示されている。
左右の少なくとも一方の側面部71L(図4の場合には正面からみて左側の側面部)には、真空断熱材70は、断熱箱体11の天面の凹みの左側の側面部71Lへの第1の投影部72Lの少なくとも一部を含み、第1の投影部72Lと断熱箱体11の庫内空間の左側の側面部71Lへの第2の投影部73Lにまたがって断熱箱体11の側面部のほぼ全体である80%以上の領域に埋設されている。
一方、他方の側面部71R(図4の場合には正面からみて右側の側面部)には、真空断熱材70は、断熱箱体11の庫内空間の右側の側面部71Rへの第2の投影部73Rの領域のみに埋設されている。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。庫内の設定された温度に応じて制御基板(図示せず)からの信号により冷凍サイクルが動作して冷却運転が行われる。圧縮機12の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器57や断熱箱体11の側面や前面間口部に配設された配管(図示せず)などを経由し、冷蔵庫21本体の結露を防止しながら凝縮液化し、毛細管61に至る。その後、毛細管61では吸入配管62を流れる冷媒と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって蒸発器54に至る。蒸発器54では、低温低圧の液冷媒は、冷却ファン(図示せず)の動作により空気と熱交換し、蒸発気化する。蒸発気化した冷媒は、吸入配管62を流れ、毛細管61を流れる冷媒と熱交換した後、圧縮機12に再び吸入される。
冷却室51内では、断熱箱体11内に複数に区画された室を冷却するための冷気が生成される。生成された冷気は各室に送られる。例えば、ダンパ(図示せず)を介して、搬送風路52を通って冷蔵室22に送られる。あるいは、別のダンパ(図示せず)を介して、搬送風路52を通って貯蔵ケース43に送られる。これにより、各室ごとに所定の温度に冷却制御される。
熱交換部63では、毛細管61を流れる冷媒を減圧過程において冷却できるので、比エンタルピが低下し冷凍効果が増加する。一方、吸入配管62を流れる冷媒を加熱できるので、吸入配管62の出口部では周囲温度とほぼ同等以上とすることができる。また、吸入配管62の冷媒温度が上昇するので圧縮機12に吸入される過程における熱損失は小さくて済み、冷凍サイクルの効率が向上する。冷凍温度を生成する冷凍サイクルは蒸発器54での冷媒温度が−20度以下と非常に低温であるために、特に熱損失を低減する効果は大きいものとなる。
本実施の形態では、第1の折曲部64を圧縮機12と蒸発器54との間の断熱体11cに埋設し、第2の折曲部65を蒸発器54の背面の断熱体11cに埋設することにより、それぞれの箇所の断熱体11cの強度が向上する。特に、第2の折曲部65を設けることで、壁厚が薄い蒸発器54の背面の断熱体11cの強度を向上できる。
これにより、蒸発器54が設けられておらず第1の折曲部64が設けられた箇所と、蒸発器54が設けられた箇所の断熱体11cの強度の差を低減できるために、冷蔵庫21の背面部全体に、ねじり方向の力が作用しても、断熱体11cがひび割れることがない。このため、冷蔵庫21の断熱性能が低下することがなく、冷蔵庫21の効率を向上できる。
また、断熱箱体の左右の少なくとも一方の側面部に真空断熱材70を埋設したことにより、断熱箱体11の背面部と、側面部との強度の差を低減でき、冷蔵庫全体の剛性が向上する。さらに、真空断熱材70は断熱箱体11の外箱11bの内面に密着貼り付けされていることにより、真空断熱材70の厚みに加えて断熱体の発泡充填を真空断熱材70の片側のみ考慮すればよいので、中間部に配置するのに比べて左右の側面部の薄壁化が可能である。
さらに、真空断熱材70はシート状無機繊維集合体をガスバリア性フィルムによって被覆し、内部を減圧したことにより、薄く平面性のよい真空断熱材70の構成が可能であり、比較的薄い断熱壁を有する断熱箱体11への適用に有利である。また、シート状であるので薄いシートを必要に応じて複数枚構成可能であり、必要に応じた厚みを対応可能であり、より薄型の真空断熱材への対応が容易である。また、無機繊維を用いるので真空断熱材70内における経時的なガス発生が少なく、断熱箱体11の長期信頼性が向上する。
さらに、本実施の形態においては、真空断熱材70は、断熱体の強度が低下しやすい断熱箱体11の天面に設けられた凹みの一方の側面部71Lへの第1の投影部72Lの少なくとも一部を含み、第1の投影部72Lと断熱箱体11の庫内空間の一方の側面部71Lへの第2の投影部73Lにまたがって埋設することで、特に側面部の上部の変形を防止することができる。
なお、本実施の形態においては、左側の側面部71Lには、第1の投影部72Lと断熱箱体11の庫内空間の一方の側面部71Lへの第2の投影部73Lにまたがって、真空断熱材70を埋設し、右側の側面部71Rには、断熱箱体11の庫内空間の右側の側面部71Rへの第2の投影部73Rの領域のみに真空断熱材70を埋設するものとしたが、左右を逆にしてもよい。あるいは、右側の側面部71Rの真空断熱材70を省略しても、断熱箱体11の剛性は保たれる。
また、第2の折曲部65を蒸発器54の背面の断熱体11cに埋設することにより、第1の折曲部64が埋設され断熱体11cの強度が向上している箇所と、壁厚が薄い蒸発器54の背面の断熱体11cとの間に埋設された吸入配管62または毛細管61に、圧縮機12から伝播した振動が集中し、当該箇所の吸入配管62または毛細管61から異音が生じることがない。
さらに、第2の折曲部65は第1の折曲部64より、折れ曲がる箇所が多くなっているため、蒸発器54で生じる冷熱により熱収縮と熱膨張を繰り返す蒸発器54の背面の断熱体11cの強度をさらに向上することができる。
さらに、圧縮機12の底部と第1の折曲部64との間の吸入配管62の垂直方向長さLを、第1の折曲部64の高さH1より大きくすることにより、圧縮機12の底部と第1の折曲部64との間の吸入配管62が、圧縮機12からの振動を吸収するため、圧縮機12からの振動の伝播するのをさらに低減でき、吸入配管62または毛細管61から異音が生じることがない。
さらに、第2の折曲部65の高さH2は、第1の折曲部64の高さH1より大きくなるように構成されている。これにより、壁厚が薄い蒸発器54の背面の断熱体11cの強度をさらに向上させることができる。
さらに、圧縮機12のピストンの往復方向を、第1の折曲部64かつ/または第2の折曲部65の水平部分の突出方向と同じ方向とすることにより、これらの水平部分が圧縮機12からの振動を吸収するため、さらに圧縮機から振動が伝播するのを低減でき、吸入配管62または毛細管61から異音が生じることがない。
さらに、断熱箱体11の天面後方に設けられた凹み部に圧縮機12を配置した冷蔵庫21は、圧縮機12を底面後方に設けられた冷蔵庫に比べて、重心位置が冷蔵庫上部へ移動しがちであるが、本実施の形態では、第1の折曲部64と第2の折曲部65とを断熱体11cに埋設することにより、冷蔵庫21の背面部の断熱体11cの強度が増加するとともに、重心位置が冷蔵庫21の下部へ移動することにより、冷蔵庫21の転倒を防止できる。
また、第1の折曲部64かつ/または第2の折曲部65の水平部分には、昇り勾配が設けられているので、液冷媒や冷凍機油が滞留することがなく、圧力損失などによる効率低下を引き起こすことがない。
第1の折曲部64は、熱交換部63の吸入配管62の出口部に位置している。吸入配管62の出口部を流れる冷媒は、毛細管61を流れる冷媒との熱交換により加熱され、気相成分が多くなるため、より冷凍機油が滞留しやすい。しかし、本実施の形態では、第1の折曲部64に設けられた昇り勾配は、第2の折曲部65に設けられた昇り勾配より緩やかであるため、冷凍機油が滞留することがなく、圧力損失などによる効率低下を引き起こすことがない。
特に、第1の折曲部64が第2の折曲部65より上方に位置している場合には、第1の折曲部64により冷凍機油が滞留しやすいが、本実施の形態では、第1の折曲部64に設けられた昇り勾配は、第2の折曲部65に設けられた昇り勾配より緩やかであるため、冷凍機油が滞留することがなく、圧力損失などによる効率低下を引き起こすことがない。
また、冷蔵室22の背面の断熱体11cと第1の断熱仕切壁44とが突合せられた部分や、冷蔵室22の背面の断熱体11cと第3の断熱仕切壁46とが突合せられた部分の前面投影面上には、第1の折曲部64かつ/または第2の折曲部65の水平部分を設けていない。これにより、強度が低下しやすい第1の断熱仕切壁44や第3の断熱仕切壁46の断熱体11cとの突合せ部分に、第1の断熱仕切壁44や第3の断熱仕切壁46と並行に熱交換部63を埋設することがないため、背面の断熱体11c全体の強度を均一に向上させることができる。
なお、本実施の形態では、熱交換部63は、はんだ付けされているが、熱収縮チューブのような被覆材による圧接であっても良い。
第1の折曲部64、第2の折曲部65は、略U字形状、略W字形状であると説明したが、水平方向に突出した折曲部を有していればよく、略コの字形状であっても、略V字形状であってもよい。
凝縮器57を薄型とし天面に配置したが、箱型の構成として圧縮機12と並列に、機械室内に配置すると、上下方向の内容積がさらに拡大できる。また凝縮器57はフィンチューブタイプやワイヤーチューブタイプやスパイラルフィンチューブタイプなど外表面積を拡大させ放熱能力を増加させると、凝縮器57の小型化や能力増加による省エネ化などで効果がある。
また、圧縮機12は、断熱箱体11の天面後方に設けられた凹み部に配置して、蒸発器54の上方に位置しているものとして説明したが、圧縮機12を断熱箱体11の底面後方に設け、蒸発器54の下方に位置するもとしてもよい。
冷凍サイクル回路に封入される冷媒には地球温暖化防止の面で有利なHC600aを用いると冷媒ガスの比容積が大きく、体積流量が増加するので熱交換部の流速も増加し、伝熱促進となり吸入配管62の温度上昇と毛細管61の冷却による冷凍効果の増加に対し効果が向上する。
さらに、冷凍機油には相溶性のある鉱油を用いることで、毛細管61や吸入配管62の配管壁面に熱伝達を阻害する油膜が形成させることがないので、伝熱促進となり吸入配管62を流れる冷媒の温度上昇と毛細管61を流れる冷媒の冷却による冷凍効果の増加に対し効果が向上する。
また、冷凍サイクル回路に、電動三方弁などの流路制御手段を用いて、複数に区画された室の構成や温度設定に応じた複数の蒸発器を使い分けたり、複数の毛細管を切り替えたり、圧縮機12の停止中にガスカットなどして更なる省エネ化を図ることができる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、背面部の断熱体の強度を確保するとともに、吸入配管や毛細管からの異音を防止しつつ、折曲部を有することで十分な有効長さを有する熱交換部を提供することができ、冷蔵庫以外の冷却機器に適用できる。
11 断熱箱体
11a 内箱
11b 外箱
11c 断熱体
12 圧縮機
21 冷蔵庫
22 冷蔵室
23 製氷室
24 急速冷凍室
25 冷凍室
26 野菜室
31a 第1の扉
31b 第2の扉
32、33、34、35 扉
36 扉化粧板
37 操作表示手段
41 扉ポケット
42 棚
43 貯蔵ケース
44 第1の断熱仕切壁
45 第2の断熱仕切壁
46 第3の断熱仕切壁
51 冷却室
52 搬送風路
53 背面パネル
54 蒸発器
55 ドレンパン
56 蒸発皿
57 凝縮器
61 毛細管
62 吸入配管
63 熱交換部
64 第1の折曲部
65 第2の折曲部
70 真空断熱材
71L、71R 側面部
72L、72R 第1の投影部
73L、73R 第2の投影部

Claims (4)

  1. 断熱体を備えた断熱箱体と、圧縮機と凝縮器と毛細管と蒸発器と吸入配管とを環状に接続してなる冷凍サイクル回路と、前記蒸発器を収納した冷却室と、前記吸入配管と前記毛細管とを熱交換可能に配設した熱交換部を備え、前記熱交換部は、水平方向に蛇行して折り曲げられた前記圧縮機と前記蒸発器との間に埋設された第1の折曲部と、前記蒸発器の背面に埋設された第2の折曲部とを備え、前記第2の折曲部は前記第1の折曲部より、折れ曲がる箇所が多くするとともに、前記冷却室の背面の断熱体の壁厚は蒸発器が設けられていない箇所の壁厚より薄くしたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記吸入配管は前記蒸発器と前記圧縮機を接続する配管であり、前記圧縮機の底部と前記第1の折曲部との間の吸入配管の垂直方向長さが、前記第1の折曲部の高さより長いことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記圧縮機のピストンの往復方向を、前記第1の折曲部または第2の折曲部の突出方向としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記断熱箱体の天面後方に凹み部を備え、前記凹み部に前記圧縮機を配置したことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
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