JP5860785B2 - 荷電粒子顕微鏡システムおよびそれを用いた計測方法 - Google Patents

荷電粒子顕微鏡システムおよびそれを用いた計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子顕微鏡システムおよびそれを用いた計測方法に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2000−67797号公報(特許文献1)がある。この公報には、「1種類の入力信号に対して、複数の検出光学系により得られる画像の質を定量的に評価し、その結果を用いて、各々の検出光学系の検査感度が同等となるように、検査時の画像処理パラメタを調整する」と記載されている。
特開2000−67797号公報
特許文献1には、1種類の入力信号に対して複数の検出光学系により得られる画像の質を定量的に評価し、その結果を用いて、各々の検出光学系の検査感度が同等となるように、検査時の画像処理パラメタを調整する技術が開示されている。しかし、特許文献1には、一定の範囲の入力信号に対する出力信号の関係を、複数の検出光学系の間で定量的に評価することは開示されていない。
特許文献1は、検査装置に関する技術に関するため、特定の1つの入力信号に対する出力信号の評価が有効であったと考えられるが、荷電粒子顕微鏡の撮像対象から得られる信号波形情報を利用して、撮像対象の寸法を計測する計測装置を対象とする場合、一定の範囲の入力信号に対する出力信号の関係が装置間で同等となっていることが重要となる。
また、複数の検出光学系もしくは複数の装置間において、入力信号の大きさによらず、出力信号の大きさが各々一定の差分を有する関係にあるならば、特許文献1の方式は有効である。しかしながら、実際には、複数の検出光学系もしくは複数の装置間における出力信号の差分は、入力信号の大きさによって異なる。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、荷電粒子線を被検査対象物に照射する照射部と、前記照射部により照射された該被検査対象物からの荷電粒子信号を検出する検出器を備える検出部と、を有する荷電粒子顕微鏡と、前記荷電粒子顕微鏡の検出器で検出された該荷電粒子信号を画像信号に変換する信号処理部と、信号変換特性を用いて前記信号処理部にて変換された画像信号を補正する演算処理部と、を備える荷電粒子顕微鏡システムである。
本発明によれば、信号量の装置間差を補正する機能を備える荷電粒子顕微鏡およびそれを用いた計測方法を提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る走査型電子顕微鏡システムの構成図の例である。 本発明に係る走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性の例である。 走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性の装置間差の例である。 走査型電子顕微鏡システムによる出力波形の装置間差の例である。 本発明に係る信号変換特性を算出するためのデータ取得処理を説明するフローチャートの例である。 信号が飽和しない画像取得条件の決定処理を説明するフローチャートの例である。 信号が飽和しない画像取得条件を決定するためのデータの例である。 本発明に係る寸法計測用画像の信号変換処理を説明するフローチャートの例である。 実験的に取得した走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性の例である。 画像信号に対応する入力信号のテーブルの例である。 本発明に係る信号変換特性を算出するためのデータ取得を実行させるためのGUIの例である。 本発明に係る走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性評価結果と信号変換テーブルを表示するGUIの例である。 本発明に係る信号変換特性を算出するためのデータ取得処理を説明するフローチャートの例である。 本発明に係る信号変換特性を算出するためのデータ取得処理を説明するフローチャートの例である。 本発明に係る信号変換特性を算出するためのデータ取得処理を説明するフローチャートの例である。 本発明に係る信号変換特性を算出するためのデータ取得処理を説明するフローチャートの例である。 本発明に係る寸法計測用画像の信号変換処理を説明するフローチャートの例である。 本発明に係る走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性の経時変化評価結果と信号変換テーブルの経時変化を表示するGUIの例である。 本発明に係る信号変換特性の装置間差を算出するためのデータ取得処理を説明するフローチャートの例である。 本発明に係る寸法計測用画像の信号変換処理を説明するフローチャートの例である。 実験的に取得した走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性の装置間差の例である。 本発明に係る評価装置の画像信号に対応する基準装置の画像信号のテーブルの例である。 本発明に係る走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性の装置間差評価結果と信号変換テーブルを表示するGUIの例である。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
本実施例では、基準とする一定の範囲の信号処理部における入力信号に対する出力信号の非線形性を補正する、寸法計測用途の走査型電子顕微鏡システムの例を説明する。
図1は、本実施例の走査型電子顕微鏡システムの構成図の例である。
本実施例による走査電子顕微鏡システムは、走査電子顕微鏡本体10と信号処理部11、全体制御部12、PC13とを備えて構成され、ネットワークを介してデータサーバ14と繋がっている。
走査電子顕微鏡本体10は、電子銃101、電子銃101から発射された電子線102を加速する加速電極103、集束レンズ104、電子線102の軌道を偏向させる偏向電極105、電子線102の収束する焦点位置をパターンが形成された試料107の表面に位置するように電子線102の焦点位置を制御する対物レンズ106、試料107を載置するテーブル108、電子線102が照射された試料107から発生した2次電子の一部を検出する検出器109とを備えて構成され、全体制御部12により制御されている。
検出器109で検出された信号は、全体制御部12からの指示に従い信号処理部11で画像データに変換される。
PC13は、記憶部131、演算処理部132、表示画面を備えた入出力部133を備えている。
PC13内の演算処理部132は、信号処理部11にて変換された画像データを処理し、入力信号と出力信号の関係に関連する情報である信号変換特性を抽出し、記憶部131において抽出した結果である信号変換特性を記憶し、表示画面に表示する。ここで、入力信号とは、検出器109にて検出される信号のことであり、出力信号とは、信号処理部11にて処理されて出力される信号のことを指す。表示部に表示される結果は通信回線を介して複数の装置からアクセス可能なデータサーバ14へ送られ、データサーバ14において記憶される。
さらに、撮像により別の画像が得られた場合には、PC13内の記憶部131もしくはデータサーバ14に記憶された入力信号と出力信号の関係に関連する情報を読み込み、この情報に基づき演算処理部132において得られた該別の画像データを補正処理したのち、撮像対象の寸法計測を行い、処理後の画像データおよび寸法計測結果および寸法計測に関連する情報を記憶部131に記憶し、表示画面に表示することができる。
図2は、図1に示した走査型電子顕微鏡システムによる、一定の範囲の入力信号201と出力信号202の関係(以下信号変換特性と表記する)203の例20である。走査電子顕微鏡本体10の検出器109で検出された二次電子による信号は、検出器109の内部および信号処理部11において、増幅およびバイアス加算されたのち、PC13に対して画像として出力される。
出力画像(出力信号に対応)の信号コントラストが大きい方が見た目によいことや、検出器109の内部で信号を増幅した後に発生する雑音信号の影響を相対的に抑えることを理由に、一般的には出力信号が画像階調値の上下限を超えない程度に、増幅率を上げて信号を取得する。一方、走査電子顕微鏡本体10の検出器109で得られた二次電子信号(入力信号に対応)は、信号の大きさに対するノイズの大きさの割合が大きいため、信号の増幅率を上げていくと、ノイズ成分が画像階調値の上下限値を超えて飽和してしまう。主にこのノイズ成分の飽和により出力信号が低下し、その結果、入力信号201と出力信号202の関係203が非線形となる。
図3は、走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性の装置間差の例であるが、この非線形性は、雑音信号の大きさなどによっても変化するため、図3に示すように、複数の装置間で非線形性の傾向が異なる可能性がある。信号変換特性は、図2に示すとおり、入力信号201と出力信号202との関係で示され、装置Aによる信号変換特性203Aと装置Bによる信号変換特性203Bとは異なることが分かる。
また、図4は、走査型電子顕微鏡システムによる出力波形の装置間差の例であるが、図4に示すように、同じ計測対象を撮像して得られる寸法計測方向の座標401に対する出力信号波形402Aおよび402Bは装置間で異なり、各信号波形から算出された寸法計測結果に差異が生じることが分かる。本実施例では、入力信号に対する出力信号の非線形性を示す信号変換特性を考慮した補正を各装置で行うことにより、装置間での信号変換特性の違いを低減することができる。
図5は、図1に示した走査型電子顕微鏡システムによる、信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローである。図5に示す信号変換特性20の算出は、図1に示す演算処理部を含むPC13にて行われる。
はじめに、基準とする一定の範囲の入力信号201を取得する際の、画像取得条件を決定する(S501)。これは、走査型電子顕微鏡本体10で入力信号201の絶対値(本実施例の場合は検出器109で検出される二次電子の数)を計測することが困難である場合を想定し、代わりに、線形性がより保たれる条件である、信号が飽和しない画像取得条件で取得した出力信号を、入力信号201として採用するために必要なステップである。信号が飽和しない画像取得条件の決定フローの詳細については、後で図6を用いて説明する。信号が飽和しない画像取得条件とは、主に寸法計測用の画像取得時と比べて、信号の増幅率が小さい条件となる。
入力信号201取得時の画像取得条件が決まったら、入力信号201および出力信号202の取得に用いるサンプルウエハを、走査型電子顕微鏡本体10のテーブル108にロードする(S502)。本実施例では、ウエハ上にパターンや結晶模様などが存在しない、シリコンなどのベタ膜サンプルを用いる。
次に、画像取得条件のひとつである電子線102の電流量を、i番目の値に設定する(S503)。図2に示した信号変換特性20を得るためには、複数の入力信号201と、これに対応する出力信号202を取得する必要がある。本実施例では、入力信号201の大きさを変更する手段として、電子線102の電流量を変えて信号を取得する。寸法計測対象から得られる入力信号を包含する範囲の入力信号201が得られるように、電子線102の電流量を変化させることができると望ましい。
次に、電子線102の電流量以外の入力信号201取得時の画像取得条件を設定する(S504)。
次に、画像を取得する(S505)。
次に、得られた複数ピクセルの画像信号の平均値を算出し、入力信号B(i)201とする(S506)。
次に、得られた入力信号B(i)201を、記憶部131で記憶する(S507)。
次に、電子線102の電流量以外の、j番目の出力信号202取得時の画像取得条件を設定する(S508)。出力信号202取得時の画像取得条件は、寸法計測用の画像を取得する際の画像取得条件と同じにする。複数の画像取得条件で寸法計測用の画像を取得する場合には、条件ごとに出力信号202を取得する。
次に、画像を取得する(S509)。
次に、得られた複数ピクセルの画像信号の平均値を算出し、出力信号S(i、j)202とする(S510)。
次に、得られた出力信号S(i、j)202を、記憶部131で記憶する(S511)。
出力信号202取得時の画像取得条件の番号jが最後になるまで、S508からS511を繰り返す(S512)。
また、電子線102の電流量の番号iが最後になるまで、S503からS512を繰り返す(S513)。
以上のステップにより、電子線102の電流量iにおける、入力信号B(i)201と出力信号S(i、j)202のデータ取得が終了する。
図6は、図5のS501で説明した、信号が飽和しない画像取得条件の決定フローである。
はじめに、入力信号201取得時の撮像条件を設定する(S601)。
次に、走査電子顕微鏡本体10においてサンプルからの信号を検出しない設定にした状態で、画像取得条件のうちの、信号増幅率(g)およびバイアス加算量(b)を変化させて画像を取得し(S602)、取得した画像信号の平均値を算出する(S603)。結果をS0(g、b)とする。この時の信号量S0(g、b)は、検出器109で検出される信号がゼロとなるため、理想的には次の(数1)のようにあらわされる。
(数1)
S0(g、b)=g×0+b
次に、信号変換特性20を算出するためのデータ取得に用いるサンプルウエハを、走査型電子顕微鏡本体10のテーブル108にロードする(S604)。
次に、先ほどのS602と同じ信号増幅率(g)およびバイアス加算量(b)の条件で画像を取得し(S605)、取得した画像信号の平均値を算出する(S606)。結果をS(g、b)とする。この時の信号量S(g、b)は、検出器109で検出される信号をsとすると、理想的には次の(数2)のようにあらわされる。
(数2)
S(g、b)=g×s+b
次に、信号増幅率(g)およびバイアス加算量(b)を変化させて取得した、サンプルウエハの信号S(g、b)とサンプルからの信号を検出しない場合の信号S0(g、b)の差分を算出する(S607)。結果をdS(g、b)とする。この時の信号量の差分dS(g、b)は、(数1)および(数2)より、理想的には次の(数3)のようにあらわされる。
(数3)
dS(g、b)=g×s
つまり、理想的には、信号量の差分dS(g、b)はバイアス加算量(b)に依存せず一定の値となる。しかしながら、実際には、サンプルウエハの信号S(g、b)は信号増幅率(g)およびバイアス加算量(b)の条件により飽和するため、図7に示した例のように、信号量の差分dS(g、b)701はバイアス加算量(b)702の変化に伴い、変化してしまう。尚、図7は、信号が飽和しない画像取得条件を決定するためのデータの例である。
この特性を踏まえ、バイアス加算量(b)702が変化しても信号量の差分dS(g、b)701の変化が小さい間は、信号が飽和していないとして、この条件を満たすような、信号増幅率(g)703およびバイアス加算量(b)702の条件を、自動的に決定する(S608)。
以上のステップにより、信号が飽和しない画像取得条件を決定する。
図8は、図5の信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローで取得したデータを用いた、寸法計測用画像の信号変換フローである。
はじめに、寸法計測用画像取得時の画像取得条件を読み込む(S801)。
次に、信号変換特性20を算出するためのデータ取得フロー(図5)で取得した、入力信号B(i)201および、出力信号S(i、j)202のうち対象となる画像取得条件(j=J)で取得した結果を読み込む(S802)。図9は、入力信号B(i)201と出力信号S(i、J)202の関係901を図示したものである。
次に、入力信号B(i)201と出力信号S(i、J)202の関係901を、関数B=f(S)で近似する(S803)。近似に用いる関数の例として、シグモイド関数や2次関数がある。図9に、近似関数902を合わせて示す。近似した関数を、信号変換特性20として採用する。
次に、算出した近似関数B=f(S)902から、各画像信号Sにおける入力信号B201を算出し、図10に示すテーブルデータ100を作成する(S804)。
次に、寸法計測用の画像信号Sを、作成したテーブルデータ100に従い、入力信号B201に変換する(S805)。
以上のステップにより、寸法計測用画像の信号を変換する。この変換により、寸法計測用の画像信号は、入力信号201に対する出力信号202の非線形性203が補正された信号となる。
図11は、信号変換特性20を算出するためのデータ取得に必要なGUIの例110である。出力信号201を取得する画像取得条件を選択するための画像取得条件選択の表示1101や、データ取得を実行させるためのデータ取得実行ボタン1102を備える。
尚、GUI110は、入出力部133の出力画面に表示され、ユーザが任意の画像取得条件を選択したり、データ取得実行を決定したりすることができる。
図12は、信号変換特性20の算出結果を表示するGUIの例120である。結果を表示する信号変換特性データを選択する信号変換特性データ選択ボタン1201や、取得した入力信号201と出力信号202の関係901や、これを関数近似した結果902を表示する表示部1202、図10に示したテーブルデータ100の表示部1203などを備える。
補正後の寸法計測対象の画像信号の装置間差は補正前と比べて小さくなり、その結果、これらの画像信号を用いて寸法計測を行った結果も、装置間差が小さくなる。また、一台の装置に複数の検出器109がある場合には、検出器109ごとに図5による信号変換特性20を算出するためのデータ取得を行い、検出器109ごとに図8による寸法計測用画像の信号変換を行うことで、検出器109間の画像信号の差、および寸法計測結果の差を小さくすることができる。
本実施例に示した走査型電子顕微鏡システムによれば、寸法計測結果の装置間差が小さくなるだけでなく、入力信号201に対する出力信号202の非線形性203も補正されるため、たとえば、信号波形を、シミュレーション波形のライブラリデータに直接マッチングさせて、計測対象の形状を計測する、ライブラリマッチング法による寸法計測精度の向上も見込まれる。
尚、GUI120は、入出力部133の出力画面に表示され、ユーザが任意の信号変換特性データを選択したり、信号変換特性や信号補正LUTを確認することができる。
本実施例では、実施例1の図5で説明した、走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローの他の例を説明する。
図13は、本発明に係る走査型電子顕微鏡システムによる、信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローの例2である。基本的には、図5の信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローと同じであり、ここでは図5と異なる点のみ説明する。
図5のフローにおいては、S501で、信号が飽和しない画像取得条件を決定し入力信号201を取得していたが、入力信号201は電子線102の電流量に比例すると考えられることから、S1301において、電子線102の電流量を入力信号201として記憶部131に保存する点が異なる。
図14は、本発明に係る走査型電子顕微鏡システムによる、信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローの例3である。基本的には、図5の信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローと同じであり、ここでは図5と異なる点のみ説明する。
図5のフローにおいては、S503で、電子線102の電流量を変更することで入力信号201の大きさを変化させていたが、本実施例においては、二次電子の収率が異なる材料のサンプルを複数枚用意し、S1401およびS1402によりサンプルを変更することで、入力信号201の大きさを変化させる。尚、二次電子の収率が異なる材料の代わりに、電子線102の入射角度に対する傾斜が異なるサンプルを複数枚用意し、サンプルを変更することで入力信号201の大きさを変化させてもよい。これは、電子線102の入射方向と照射対象の傾斜がなす角度により、二次電子の収率が変化する特性を利用したものである。
また、各サンプルの二次電子の収率もしくは、各サンプルにおける入力信号201の大きさがあらかじめわかっている場合には、入力信号201取得時の撮像条件決定ステップ(S501)および入力信号取得に関わるステップ(S504からS507)を省略し、既知の入力信号を代用することも可能である。
図15は、本発明に係る走査型電子顕微鏡システムによる、信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローの例4である。基本的には、図5の信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローと同じであり、ここでは図5と異なる点のみ説明する。
図5のフローにおいては、S503で、電子線102の電流量を変更することで入力信号201の大きさを変化させていたが、本実施例では、パターンつきサンプルを使用することで、異なる入力信号201の大きさを得る。図14の実施例でも述べたとおり、電子線の入射方向と照射対象の傾斜がなす角度により二次電子の収率が変化するため、凹凸のあるパターンの照射位置により入力信号201の大きさが異なる。
そこで、S1501においてパターンつきのサンプルウエハをロードし、S504およびS505で入力信号取得時の撮像条件で対象パターンの画像を取得する。S1502で、撮像画像の位置座標iにおける入力信号B(i)201を算出する。さらに、S509においてj番目の出力信号202取得時の撮像条件で、S505と同じパターンの画像を取得し、S1503において、撮像画像の位置座標iにおける出力信号S(i、j)202を算出する。
同一箇所を複数回撮像すると帯電などの影響により信号が変化するため、出力信号202取得時には、入力信号201取得時に画像を取得した対象パターンと同様の手段で形成された、非同一箇所のパターンの画像を取得するのがよい。この際、撮像位置を変更することで、画像中のパターンの位置がずれることが考えられる。そのため、出力信号202の位置座標iは、入力信号201の位置座標と一致するように補正した値を用いるのがよい。
実施例2で説明した、各々の、走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローにおいて、入力信号201の大きさを変化させる手段として、電子線102の電流量を変化させることを組み合わせて行ってもよい。
本実施例では、実施例1とは異なる、図1に示した走査型電子顕微鏡システムによる、信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローおよび寸法計測用画像の信号変換フローの例を説明する。実施例1では、出力信号202を、寸法計測用画像撮像時の画像取得条件ごとに取得していたが、信号変換特性20を算出するためのデータを取得した後に、寸法計測用画像撮像時の撮像条件を決定する場合も考慮し、本実施例では任意の寸法計測用画像撮像時の撮像条件に対応した出力信号202を取得し、信号変換特性20を算出する。
図16は、本発明に係る走査型電子顕微鏡システムによる、信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローの例である。 基本的には、図5の信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローと同じであり、ここでは図5と異なる点のみ説明する。
図16のS1602およびS1603において、寸法計測対象により変化すると考えられる寸法計測用画像撮像時の画像取得条件として、撮像パラメータpおよび撮像パラメータqを設定し、S509において画像を取得する。撮像パラメータpおよび撮像パラメータqは、各々、実際に設定される可能性のある範囲を適当に分割して設定する。撮像パラメータpおよび撮像パラメータqの具体的な例としては、信号の増幅率やバイアス加算量などが挙げられる。取得された画像より算出した出力信号を、S(i、j、k)とする。
図17は、図16の信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローで取得したデータを用いた、寸法計測用画像の信号変換フローである。
はじめに、寸法計測用画像取得時の画像取得条件を読み込む(S1701)。特に、撮像パラメータpの値をP、撮像パラメータqの値をQとする。
次に、信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローで取得した、入力信号B(i)および出力信号S(i、j、k)を読み込む(S1702)。
次に、撮像パラメータpの値がP、撮像パラメータqの値がQのときの出力信号S(i、P、Q)を、出力信号S(i、j、k)の補間により算出する(S1703)。
以降のステップは、図8のS803以降と同じであるため、ここでの説明は省略する。
以上のステップにより、寸法計測用画像の信号を変換する。この変換により、任意の撮像条件で取得した寸法計測用画像の画像信号において、入力信号201に対する出力信号202の非線形性203を補正する。
本実施例では、複数の装置間での信号変換特性20の違いを補正するだけでなく、信号変換特性20の経時変化を補正する、走査型電子顕微鏡システムの例を説明する。
本実施例では、実施例1から実施例3の走査型電子顕微鏡システムを用い、実施例1から実施例3の信号変換特性20を算出するためのデータ取得フローおよび本データを用いた寸法計測用画像の信号変換フローを定期的に実施する。定期的に実施して得られた結果を、時系列と合わせて記憶部131に記憶しておく。
記憶した信号変換特性20を時系列に沿って比較し、変化が所定の大きさよりも大きい場合にはアラームを表示する。
図18は、信号変換特性20の算出結果および経時変化を表示するGUIの例180である。表示する信号変換特性のデータを選択する信号変換特性データ選択部1801や、信号変換特性20を表示する撮像条件の入力部1802、入力した撮像条件における信号変換特性20のデータの表示部1803、信号変換特性20のテーブルデータ100を時系列に沿って表示する表示部1805などがある。信号変換特性20のテーブルデータ100を時系列に沿って表示する表示部1805では、時系列に沿って信号変換特性20の変化が所定の大きさよりも大きい場合に、該当する時系列のデータを色付けするなどを行い、知らせることができる。
尚、GUI180は、入出力部133の出力画面に表示され、ユーザが任意の信号変換特性データを選択したり、撮像条件を入力したりすることができる。
本実施例では、実施例1から実施例4で説明した、走査型電子顕微鏡システムにおいて、走査型電子顕微鏡本体10内に専用のサンプルホルダを有する例を説明する。
特に、実施例4のように定期的に信号変換特性20を算出するためのデータ取得を行う場合には、データ取得の都度、評価用サンプルを用意するのではなく、装置内にサンプルが常設されている方がデータ取得を簡便に行うことができる。本実施例における走査電子顕微鏡本体10は、図1と同様の構成をしており、走査電子顕微鏡本体10内にあるテーブル108上に、信号量変換特性20を算出するためのデータ取得に用いる評価用サンプルを取り付ける専用のホルダがついており、評価用サンプルが取り付けられている。
実施例1から実施例4においては、出力された寸法計測画像の信号を変換するフローにより、入力信号201に対する出力信号202の非線形性203を補正するが、本実施例では寸法計測画像を出力する際に、入力信号201に対する出力信号202の非線形性203を補正する例を説明する。
図1の走査型電子顕微鏡本体10において、検出器109で検出した信号を、信号処理部11で処理して画像を出力している。この信号処理部11において、記憶部131に保存された信号変換特性20の算出結果と寸法計測画像の撮像条件に基づき信号変換を行い、信号変換後の画像を出力する。信号変換を画像取得後にPC13上で実施するのが実施例1から実施例4であり、画像出力前に行うのが本実施例である。
本実施例では、基準とする一定の範囲の入力信号に対する出力信号の非線形性の装置間差を補正する、寸法計測用途の走査型電子顕微鏡システムの例を説明する。
本実施例の走査型電子顕微鏡システムの構成図の例は、図1と同じであるため、説明は省略する。
本実施例における、図1に示した走査型電子顕微鏡システムによる、一定の範囲の入力信号201と出力信号202の関係(以下信号変換特性と表記する)203の例20は、図2と同じであるため、説明は省略する。
図19は、図1に示した走査型電子顕微鏡システムによる、信号変換特性の装置間差を算出するためのデータ取得フローである。
はじめに、出力信号202の取得に用いるサンプルウエハを、走査型電子顕微鏡本体10内のテーブル108にロードする(S1901)。本実施例では、ウエハ上にパターンや結晶模様などが存在しない、シリコンなどのベタ膜サンプルを用いる。
次に、画像取得条件のひとつである電子線102の電流量を、i番目の値に設定する(S1902)。信号変換特性の装置間差を得るためには、複数の大きさの出力信号202を取得する必要がある。本実施例では、信号の大きさを変更する手段として、電子線102の電流量を変えて信号を取得する。寸法計測対象から得られる信号を包含する範囲の信号が得られるように、電子線102の電流量を変化させることができると望ましい。
次に、電子線102の電流量以外の、j番目の出力信号202取得時の画像取得条件を設定する(S1903)。出力信号202取得時の画像取得条件は、寸法計測用の画像を取得する際の画像取得条件と同じにする。複数の画像取得条件で寸法計測用の画像を取得する場合には、条件ごとに出力信号202を取得する。
次に、画像を取得する(S1904)。
次に、得られた複数ピクセルの画像信号の平均値を算出し、出力信号S(i、j)202とする(S1905)。
次に、得られた出力信号S(i、j)202を、記憶部14で記憶する(S1906)。
出力信号202取得時の画像取得条件の番号jが最後になるまで、S1903からS1906を繰り返す。
また、電子線102の電流量の番号iが最後になるまで、S1902からS1907を繰り返す(S1908)。
以上のステップにより、電子線102の電流量iにおける、出力信号S(i、j)202のデータ取得が終了する。
図19のフローによる信号変換特性の装置間差を算出するためのデータ取得を、装置間差を補正する対象である複数の装置で実行し、各装置で得られた結果を装置識別情報と共に記憶部14に記憶する。
図20は、図19の信号変換特性を算出するためのデータ取得フローで取得した複数の装置の信号変換特性を算出するためのデータを用いた、寸法計測用画像の信号変換フローである。
はじめに、信号変換特性の装置間差を補正する対象の装置で取得した、寸法計測用画像取得時の画像取得条件を読み込む(S2001)。
次に、基準とする装置において、信号変換特性を算出するためのデータ取得フローで取得した出力信号S(i、j)202のうち、対象となる画像取得条件(j=J)で取得した結果を読み込む。この結果を基準信号B(i、J)とする(S2002)。
次に、信号変換特性の装置間差を補正する対象の装置において、信号変換特性を算出するためのデータ取得フローで取得した出力信号S(i、j)202のうち、対象となる画像取得条件(j=J)で取得した結果を読み込む。この結果をS(i、J)とする(S2003)。図21は、基準信号B(i、J)2101と信号変換特性の装置間差を補正する対象の装置の出力信号S(i、J)202の関係2103を図示したものである。
次に、図21に示した関係を、関数B=f(S)で近似する(S2004)。図21は、実験的に取得した走査型電子顕微鏡システムによる信号変換特性の装置間差の例である。近似に用いる関数の例として、シグモイド関数や二次関数がある。図21に、近似関数2104を併せて示す。
次に、算出した近似関数B=f(S)から、各出力画像信号Sにおける基準信号B2101を算出し、図22に示すテーブルデータ220を作成する(S2005)。図22は、本発明に係る評価装置の画像信号に対応する基準装置の画像信号のテーブルの例である。
次に、信号変換特性の装置間差を補正する対象とする装置で取得した、寸法計測用の画像信号Sを、作成したテーブルデータ220に従い、基準信号B2101に変換する(S2006)。
以上のステップにより、信号変換特性の装置間差を補正する対象とする装置で取得した寸法計測用画像の信号を変換する。この変換により、信号変換特性の装置間差を補正する対象とする装置で取得した寸法計測用の画像信号202は、基準装置の出力信号2101に対する非線形性2103が補正された信号となる。
本実施例における、信号変換特性の装置間差を算出するためのデータ取得に必要な、GUIの例は、図11と同じであるため、説明は省略する。
図23は、信号変換特性の装置間差の算出結果を表示する、GUIの例230である。表示する信号変換特性のデータを選択する選択部2301や、取得した、基準信号2101と、信号変換特性の装置間差を補正する対象装置の出力信号202の関係2103および、これを関数近似した結果2104を図示する部分2302や、図22に示したテーブルデータ220の表示部2303がある。
補正後の寸法計測対象の画像信号の装置間差は補正前と比べて小さくなり、その結果、これらの画像信号を用いて寸法計測を行った結果も、装置間差が小さくなる。また、一台の装置に複数の検出器109がある場合には、検出器109ごとに図19による信号変換特性を算出するためのデータ取得を行い、検出器109ごとに図20による寸法計測用画像の信号変換を行うことで、検出器109間の画像信号の差、および寸法計測結果の差を小さくすることができる。
尚、GUI110は、入出力部133の出力画面に表示され、ユーザが任意の画像取得条件を選択したり、データ取得実行を決定したりすることができる。
実施例1に対する実施例2から実施例6の変形例は、実施例7においても同様に変形可能である。
本実施例では、既存の走査型電子顕微鏡本体10および信号処理部11および全体制御部12に接続する、入力信号201に対する出力信号202の非線形性203およびその装置間差1904を補正するためのシステムの例を説明する。
システム構成は、図1に示したPC部13に相当し、既存の走査型電子顕微鏡システムにあとから接続することで実現できる。
本システムにおける処理内容については、実施例1から実施例8にて説明したとおりであり、詳細の説明は省略する。
本実施例では、既存の走査型電子顕微鏡本体10に接続されたPC13にインストールする、入力信号201に対する出力信号202の非線形性203およびその装置間差1904を補正するための実行プログラムの例を説明する。
実行プログラムによる処理内容については、実施例1から実施例8にて説明したとおりであり、詳細な説明は省略する。
実施例1から実施例10においては、寸法計測を目的とする走査型電子顕微鏡装置に限定した例を説明したが、同様の構成を有する装置、システム、およびプログラムであれば、寸法計測を目的とすることに限定しない。また、走査型電子顕微鏡装置に限定せず、透過型電子顕微鏡装置や他の荷電粒子顕微鏡装置であってもよい。
以上説明したように、本発明によれば、基準とする一定の範囲の入力信号に対して、各々の装置により得られる出力信号(画像の質)を定量的に評価し、その結果を用いて、各々の装置から出力される信号の大きさが同等となるように調整する、信号量の装置間差を補正する機能を提供することができる。

Claims (16)

  1. 荷電粒子線を被検査対象物に照射する照射部と、前記照射部により照射された該被検査対象物からの荷電粒子信号を検出する検出器を備える検出部と、を有する荷電粒子顕微鏡と、
    前記荷電粒子顕微鏡の検出器で検出された該荷電粒子信号を画像信号に変換する信号処
    理部と、
    信号変換特性を用いて前記信号処理部にて変換された画像信号を補正する演算処理部と、を備え
    前記演算処理部では、複数の撮像条件である第一の撮像条件にて撮像して得た複数の画像データのそれぞれを処理して複数の入力信号を得、該第一の撮像条件とは異なる第二の撮像条件にて撮像して得た複数の画像データのそれぞれを処理して出力信号を得ることにより、信号変換特性を取得することを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  2. 請求項1記載の荷電粒子顕微鏡システムであって、
    該信号変換特性は、前記信号処理部に入力される荷電粒子信号と前記信号処理部から出力される画像信号との関係であることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載の荷電粒子顕微鏡システムであって、
    前記演算処理部では、予め求めた荷電粒子信号である入力信号と画像信号である出力信号との関係を用いて前記信号処理部にて変換された画像信号を補正することを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  4. 請求項3記載の荷電粒子顕微鏡システムであって、
    前記検出部が複数個の検出器を備える場合には、前記複数個の検出器のそれぞれが予め定めた入力信号と出力信号との関係を有することを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  5. 請求項1記載の荷電粒子顕微鏡システムであって、
    前記複数の撮像条件は、
    前記被検査対象物に照射する荷電粒子線の電流量、前記被検査対象物の材料または前記被検査対象の傾斜の少なくとも一つを含むことを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  6. 請求項1記載の荷電粒子顕微鏡システムであって、
    前記演算処理部にて算出した前記信号変換特性を表示する表示部を備えることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  7. 荷電粒子線を被検査対象物に照射する照射部と、前記照射部により照射された該被検査対象物からの荷電粒子信号を検出する検出器を備える検出部と、を有する荷電粒子顕微鏡と、
    前記荷電粒子顕微鏡の検出器で検出された前記荷電粒子信号を画像信号に変換する信号処理部と、信号変換特性を用いて前記信号処理部にて変換された画像信号を補正する演算処理部と、を備え、
    前記演算処理部では、前記信号変換特性を用いて前記信号処理部により出力された出力信号を前記検出器により検出された信号の大きさに変換することを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  8. 請求項1あるいは請求項7のいずれかに記載の荷電粒子顕微鏡システムであって、
    さらに、前記信号変換特性を記憶する記憶部を備えることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システム。
  9. 荷電粒子線を被検査対象物に照射する照射工程と、前記照射工程により照射された該被検査対象物からの荷電粒子信号を検出器にて検出する検出工程と、を備える荷電粒子顕微鏡の計測工程と、
    前記検出工程にて検出された前記荷電粒子信号を画像信号に変換する信号処理工程と、
    信号変換特性を用いて前記信号処理工程にて変換された画像信号を補正する演算処理工程と、を備え、
    前記演算処理工程では、複数の撮像条件にて撮像して得た複数の画像データのそれぞれを処理して複数の入力信号を得、該複数の撮像条件にて撮像して得た複数の画像データのそれぞれを処理して出力信号を得ることにより、信号変換特性を取得することを特徴とする荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法。
  10. 請求項9記載の荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法であって、
    前記信号変換特性は、前記検出工程にて検出される荷電粒子信号と前記信号処理工程にて出力される画像信号との関係であることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法。
  11. 請求項9または請求項10のいずれかに記載の荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法であって、
    前記演算処理工程では、予め求めた荷電粒子信号である入力信号と画像信号である出力信号との関係を用いて前記信号処理工程にて変換された画像信号を補正することを特徴とする荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法。
  12. 請求項11記載の荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法であって、
    前記検出工程にて複数個の検出器により荷電粒子信号を検出する場合には、前記複数個の検出器のそれぞれが予め定めた入力信号と出力信号との関係を有することを特徴とする荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法。
  13. 請求項9記載の荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法であって、
    前記複数の撮像条件は、前記被検査対象物に照射する荷電粒子線の電流量、前記被検査対象物の材料または前記被検査対象物の傾斜の少なくとも一つを含むことを特徴とする荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法。
  14. 請求項9記載の荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法であって、
    さらに、前記演算処理工程にて算出した前記信号変換特性を表示する表示工程を備えることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法。
  15. 荷電粒子線を被検査対象物に照射する照射工程と、前記照射工程により照射された該被検査対象物からの荷電粒子信号を検出器にて検出する検出工程と、を備える荷電粒子顕微鏡の計測工程と、
    前記検出工程にて検出された前記荷電粒子信号を画像信号に変換する信号処理工程と、
    信号変換特性を用いて前記信号処理工程にて変換された画像信号を補正する演算処理工程と、を備え、
    前記演算処理工程では、前記信号変換特性を用いて前記信号処理工程により出力された出力信号を前記検出工程にて検出された信号の大きさに変換することを特徴とする荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法。
  16. 請求項9あるいは請求項15のいずれかに記載の荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法であって、
    さらに、前記信号変換特性を記憶する記憶工程を備えることを特徴とする荷電粒子顕微鏡システムを用いた計測方法。
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