JP5860584B2 - サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ - Google Patents

サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ Download PDF

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本発明は、接続端子の強度に優れたサスペンション用基板に関する。
HDD(ハードディスクドライブ)に用いられる回路基板として、磁気ヘッドスライダ等の素子を実装するサスペンション用基板が知られている。サスペンション用基板は、通常、金属支持基板(例えばSUS)、絶縁層(例えばポリイミド樹脂)、配線層(例えばCu)がこの順に積層された基本構造を有し、通常は、一方の先端に、素子を実装する素子実装領域を備え、他方の先端に、外部回路基板との接続を行う外部回路基板接続領域を備える。
素子および外部回路基板等との電気的な接続を行うために、サスペンション用基板には、通常、接続端子を含む接続端子領域が形成されている。この接続端子は、通常、金属支持基板から突出したフライング構造を有している。これには種々の理由があるが、その理由の一つとして、接続端子がフライング構造を有していないと、はんだ接合時に、接続端子の下に位置する絶縁層が熱により溶融し、接続端子と金属支持基板とがショートする可能性がある点が挙げられる。一方、フライング構造の接続端子は、金属支持基板による支えがないため、機械的強度が弱く、変形しやすいという問題がある。
ここで、特許文献1においては、回路パターンに、磁気ヘッドの端子と接続するための接続用端子となるパターン終端部が形成され、該パターン終端部の端面が、その直下の絶縁層の端面と揃っているか、または該絶縁層の端面よりも先端方向へ張り出している回路付サスペンション用基板が開示されている。この技術は、絶縁層を特定の形状にすることで、レーザー光が半田ボールの周囲に照射されても、絶縁層にレーザー光が照射されにくい構造とするものである。しかしながら、後述するように、特許文献1に記載された方法では、絶縁層の加工を高精度で行うことができず、パターン終端部の端面と、絶縁層の端面とを揃えることは困難であると考えられる。その結果、パターン終端部では、絶縁層による支えがなくなり、変形が生じやすくなるという問題がある。
また、特許文献2には、ポリイミドフィルムのエッチング方法において、まず、ポリイミドフィルムの両面に感光性樹脂層を配置し、露光現像を行うことで、レジストパターンを形成し、次に、得られたレジストパターンに更なる紫外線照射を行い、レジストパターンの硬度を向上させることが記載されている。この技術は、絶縁層の材料として有用なポリイミド樹脂の加工に関するものであり、更なる紫外線照射によってレジストパターンのエッチング耐性の向上を図ったものである。しかしながら、レジストパターンのエッチング耐性の向上を図ったとしても、後述するように、ポリイミド樹脂およびレジストパターンの密着性は十分ではないため、両者の間にエッチング液の染み込みが生じ、絶縁層の加工を高精度で行うことができないという問題がある。
特開2006−120288号公報 特開2001−305750号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、接続端子の強度に優れたサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層とを有し、接続端子領域において、上記配線層は、上記金属支持基板の端部よりも突出し、接続端子を構成する配線層突出部を有し、上記接続端子領域において、上記絶縁層は、上記金属支持基板の端部よりも突出し、上記配線層突出部を支持する絶縁層突出部を有し、上記配線層突出部の端部および上記絶縁層突出部の端部が、一致していることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、配線層突出部の端部および絶縁層突出部の端部が一致していることから、配線層突出部を絶縁層突出部で効果的に補強することができ、外力等による配線層突出部の変形を抑制することができる。その結果、接続端子の強度に優れたサスペンション用基板とすることができる。
上記発明においては、上記接続端子領域が、素子と接続するための領域であることが好ましい。
上記発明においては、上記絶縁層突出部から露出する上記配線層突出部の露出幅が、3μm以下であることが好ましい。
上記発明においては、上記絶縁層突出部の端部が、下端部が上端部よりも突出したテーパー形状であることが好ましい。絶縁層突出部の上端部における絶縁層突出部の厚さを大きくすることができ、効果的に、配線層突出部の変形を防止することができるからである。
上記発明において、上記絶縁層は、上記絶縁層突出部と、上記絶縁層突出部の根元を支持する絶縁層支持部とを有し、上記絶縁層突出部および上記絶縁層支持部の交点が、曲線形状であることが好ましい。変形が生じやすい絶縁層突出部の根元を曲線形状にすることで、接続端子の強度をさらに向上させることができるからである。
上記発明において、上記絶縁層は、上記絶縁層突出部と、上記絶縁層突出部の根元を支持する絶縁層支持部とを有し、上記絶縁層支持部の端部が、上記金属支持基板の端部よりも突出していることが好ましい。
また、本発明においては、接続端子領域を形成する位置に、金属支持部材と、上記金属支持部材上に形成された絶縁部材と、上記絶縁部材上に形成された配線層とを有する積層体を準備する積層体準備工程と、上記配線層において、接続端子を構成する配線層突出部となる部分をレジストとして用いて、上記絶縁部材をウェットエッチングし、上記配線層突出部を支持する絶縁層突出部を有する絶縁層を形成する絶縁部材エッチング工程と、上記絶縁部材エッチング工程の後に、上記金属支持部材をエッチングし、金属支持基板を形成し、上記配線層突出部および上記絶縁層突出部を上記金属支持基板の端部よりも突出させる金属支持部材エッチング工程と、を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、配線層の配線層突出部となる部分をレジストとして用い、かつ、金属支持部材をエッチングする前に、絶縁部材のエッチングを行うことにより、配線層突出部の端部および絶縁層突出部の端部が一致したサスペンション用基板を得ることができる。
上記発明においては、上記絶縁部材エッチング工程において、上記絶縁層突出部と、上記絶縁層突出部の根元を支持する絶縁層支持部との交点に、曲線形状が形成されるように、レジストパターンを形成し、上記絶縁部材をウェットエッチングすることが好ましい。変形が生じやすい絶縁層突出部の根元を曲線形状にすることで、接続端子の強度をさらに向上させることができるからである。
上記発明においては、上記金属支持部材エッチング工程において、上記絶縁層突出部の根元を支持する絶縁層支持部が、上記金属支持基板の端部よりも突出するように、上記金属支持部材をエッチングすることが好ましい。
また、本発明においては、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、接続安定性に優れたサスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述したサスペンションと、上記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、接続安定性に優れた素子付サスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
本発明においては、接続端子の強度に優れたサスペンション用基板を得ることができるという効果を奏する。
本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板を説明する概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を説明する概略断面図である。 従来のサスペンション用基板の製造方法と、本発明のサスペンション用基板の製造方法との違いを説明する概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法を説明する模式図である。 本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。 比較例のサスペンション用基板の製造方法を示す概略断面図である。
以下、本発明のサスペンション用基板、サスペンション用基板の製造方法、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブについて詳細に説明する。
A.サスペンション用基板
まず、本発明のサスペンション用基板について説明する。本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層とを有し、接続端子領域において、上記配線層は、上記金属支持基板の端部よりも突出し、接続端子を構成する配線層突出部を有し、上記接続端子領域において、上記絶縁層は、上記金属支持基板の端部よりも突出し、上記配線層突出部を支持する絶縁層突出部を有し、上記配線層突出部の端部および上記絶縁層突出部の端部が、一致していることを特徴とするものである。
図1は、本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。なお、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。図1に示されるサスペンション用基板20は、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域11と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う外部回路基板接続領域12と、素子実装領域11および外部回路基板接続領域12の間を電気的に接続する配線層13(13a〜13d)と、を有するものである。なお、配線層13aおよび13b、並びに、配線層13cおよび13dはそれぞれ配線対を形成し、一方が記録用であり、他方が再生用である。
図2(a)は、図1のヘッド部周辺を拡大した拡大図である。なお、便宜上、カバー層の記載は省略している。図2(a)に示すように、配線層13a〜13dは、素子実装領域11に実装される素子と接続できるように形成される。また、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図である。図2(b)に示されるサスペンション用基板は、金属支持基板1と、金属支持基板1上に形成された絶縁層2と、絶縁層2上に形成された配線層3とを有するものである。さらに、接続端子領域Xにおいて、配線層3は、金属支持基板1の端部1aよりも突出し、接続端子を構成する配線層突出部3Aを有する。また、接続端子領域Xにおいて、絶縁層2は金属支持基板1の端部1aよりも突出し、配線層突出部3Aを支持する絶縁層突出部2Aを有する。さらに、配線層突出部3Aの端部3aおよび絶縁層突出部2Aの端部2aの端部の位置は、一致している。なお、本発明における「一致」とは、完全な一致を意味するのみならず、ある程度の広がりを有する概念である。
図2(c)は、接続端子領域Xの周辺を示す拡大図である。本発明においては、絶縁層突出部2Aから露出する配線層突出部3Aの露出幅Wが、3μm以下であることが好ましい。また、本発明において、絶縁層突出部2Aの端部2aは、下端部22が上端部21よりも突出したテーパー形状であることが好ましい。
なお、図3に示すように、接続端子領域Xにおける配線層突出部3Aと、素子実装領域11に実装された素子24の接続端子23とは、半田ボール25によって電気的に接続される。
本発明によれば、配線層突出部の端部および絶縁層突出部の端部が一致していることから、配線層突出部を絶縁層突出部で効果的に補強することができ、外力等による配線層突出部の変形を抑制することができる。その結果、接続端子の強度に優れたサスペンション用基板とすることができる。
また、上述した特許文献1の図3(a)には、配線層突出部の端部と、絶縁層突出部の端部とが一致したサスペンション用基板が記載されているが、その具体的な製造方法については何ら記載がない。さらに、後述するエッチング液の染み込みの問題があり、従来の方法では、配線層突出部の端部と、絶縁層突出部の端部とを一致させることは困難である。そのため、特許文献1には、配線層突出部の端部と、絶縁層突出部の端部とが一致したサスペンション用基板は、実質的には開示されていないものと考えられる。エッチング液の染み込みの問題については、後述する図8で詳細に説明を行う。
また、本発明のサスペンション用基板は、配線層突出部の端部の位置まで、絶縁層突出部が存在することに大きな特徴を有する。配線層突出部の端部の位置まで絶縁層突出部が存在することにより、厚み方向において配線層突出部の端部まで良好な形状保持性を発揮できるため、図3に示すように、素子との接続における高さ方向の位置精度を向上させることができるという利点もある。
以下、本発明のサスペンション用基板について、サスペンション用基板の部材と、サスペンション用基板の構成とに分けて説明する。
1.サスペンション用基板の部材
まず、本発明のサスペンション用基板の部材について説明する。本発明のサスペンション用基板は、少なくとも金属支持基板、絶縁層および配線層を有するものである。
本発明における金属支持基板は、通常、サスペンション用基板の支持基板として用いられるものである。金属支持基板の材料は、特に限定されるものではないが、ばね性を有する金属であることが好ましい。金属支持基板の材料としては、例えばSUS等を挙げることができる。また、金属支持基板の厚さは、その材料の種類により異なるものであるが、例えば10μm〜20μmの範囲内である。
本発明における絶縁層は、金属支持基板上に形成される層である。絶縁層の材料としては、例えばポリイミド樹脂(PI)等を挙げることができる。また、絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。また、絶縁層の厚さは、例えば5μm〜10μmの範囲内である。
本発明における配線層は、絶縁層上に形成されるものである。配線層の材料としては、例えば金属を挙げることができ、中でも銅(Cu)が好ましい。また、配線層の厚さとしては、例えば5μm〜18μmの範囲内であり、中でも9μm〜12μmの範囲内であることが好ましい。本発明における配線層は、めっき部により被覆されていても良い。めっき部の一例としては、金めっき部を挙げることができる。また、金めっき部の下地としてニッケルめっき部が形成されていても良い。めっき部の厚さは、例えば0.1μm〜4.0μmの範囲内である。
また、本発明のサスペンション用基板は、配線層を覆うカバー層を有していることが好ましい。カバー層の材料としては、例えばポリイミド樹脂(PI)等を挙げることができる。また、カバー層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。カバー層の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば2μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、2μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
2.サスペンション用基板の構成
次に、本発明のサスペンション用基板の構成について説明する。本発明のサスペンション用基板は、接続端子領域を有するものである。この接続端子領域は、図2に示すように素子と接続するための領域であっても良く、中継基板等の外部回路基板と接続するための領域であっても良い。前者の場合、接続端子領域は、例えばサスペンション用基板のヘッド部側に形成され、後者の場合、接続端子領域は、例えばサスペンション用基板のテール部側に形成される。また、サスペンション用基板に実装される素子としては、例えば、磁気ヘッドスライダ、アクチュエータ、半導体等を挙げることができる。また、上記アクチュエータは、磁気ヘッドを有するものであっても良く、磁気ヘッドを有しないものであっても良い。
本発明においては、図2(c)に示すように、絶縁層突出部2Aから露出する配線層突出部3Aの露出幅をWとした場合、Wは3μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましく、0.5μm以下であることが特に好ましい。より効果的に、配線層突出部3Aの変形を防止することができるからである。
また、本発明においては、図2(c)に示すように、絶縁層突出部2Aの端部2aが、下端部22が上端部21よりも突出したテーパー形状であることが好ましい。絶縁層突出部2Aの上端部21における絶縁層突出部2Aの厚さを大きくすることができ、効果的に、配線層突出部3Aの変形を防止することができるからである。このテーパー角度をαとした場合、テーパー角αは、45°以上であることが好ましく、45°〜85°の範囲内であることがより好ましい。また、本発明においては、図4に示すように、絶縁層突出部2Aの下端部22は、配線層突出部3Aの端部3aよりも突出していても良い。この場合、配線層突出部3Aの端部3aにおける絶縁層突出部2Aの厚さを十分に大きくすることができ、より効果的に、配線層突出部3Aの変形を防止することができる。
接続端子領域において、配線層および絶縁層は、それぞれ、金属支持基板の端部よりも突出する配線層突出部および絶縁層突出部を有する。ここで、図5(a)は本発明における接続端子領域の周辺を示す概略断面図であり、図5(b)は図5(a)を配線層3側から観察した概略平面図であり、図5(c)は図5(a)を金属支持基板1側から観察した概略平面図である。本発明においては、図5(a)に示すように、配線層突出部3Aが金属支持基板1の端部1aから突出する長さLが、例えば25μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。また、図5(b)に示すように、配線層突出部3Aの幅Wは、例えば25μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。
また、図5(b)および図5(c)を比較すると分かるように、本発明においては、絶縁層突出部2Aの形状は、平面視上、対応する配線層突出部3Aの形状と略同一になる。さらに、絶縁層突出部2Aの長さ方向Xのみならず、絶縁層突出部2Aの幅方向Yについても、配線層突出部3Aの形状と略同一になる。このような形状が得られるのは、後述するように、配線層突出部3Aをレジストとして用いることで、エッチング液の染み込みを防止でき、絶縁層の加工を高精度で行うことができるからである。
また、本発明においては、図5(c)に示すように、絶縁層2が、絶縁層突出部2Aと、絶縁層突出部2Aの根元を支持する絶縁層支持部2Bとを有し、絶縁層支持部2Bの端部2bが、金属支持基板1の端部1aよりも突出していることが好ましい。このような構造にすることにより、例えば曲げ加工時に、配線層突出部3Aと金属支持基板1とが接触しショートすることを防止できるからである。加えて、配線層突出部3Aの変形を防止することもできる。また、絶縁層支持部2Bの端部2bが金属支持基板1の端部1aよりも突出していない場合、曲げ加工時に、配線層突出部3Aおよび金属支持基板1が接触しショートする可能性や、曲げ加工後のはんだ接合時に同じくショートする可能性がある。そのため、曲げ加工を行いやすくするという観点から、先端部(突出部)の金属支持基板1は除去し、フライング構造とすることが好ましい。ここで、絶縁層突出部2Aが金属支持基板1の端部1aから突出する長さをLとした場合、Lは、絶縁層突出部2Aの長さL21と、絶縁層支持部2Bの長さL22との和で表現することができる。L22/Lは、例えば50%以上であることが好ましく、50%〜80%の範囲内であることがより好ましい。L22は、例えば40μm以上であることが好ましく、40μm〜80μmの範囲内であることがより好ましい。一方、L21は、例えば20μm〜60μmの範囲内であることが好ましく、20μm〜40μmの範囲内であることがより好ましい。なお、図5(c)においては、絶縁層2が絶縁層支持部2Bを有するものを例示したが、本発明における絶縁層2は、絶縁層支持部2Bを有しないものであっても良い。
また、図6(a)は、図5(c)と同様に、接続端子領域を金属支持基板1側から観察した概略平面図であり、図6(b)は、接続端子領域を配線層3側から観察した概略平面図である。本発明においては、図6(a)、(b)に示すように、絶縁層2が、絶縁層突出部2Aと、絶縁層突出部2Aの根元を支持する絶縁層支持部2Bとを有し、絶縁層突出部2Aおよび絶縁層支持部2Bの交点が、曲線形状Cであることが好ましい。変形が生じやすい絶縁層突出部2Aの根元を曲線形状にすることで、接続端子の強度をさらに向上させることができるからである。さらに、この曲線形状Cは、円弧状であることが好ましく、その半径は、例えば3μm〜30μmの範囲内であることが好ましい。
B.サスペンション用基板の製造方法
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法について説明する。本発明のサスペンション用基板の製造方法は、接続端子領域を形成する位置に、金属支持部材と、上記金属支持部材上に形成された絶縁部材と、上記絶縁部材上に形成された配線層とを有する積層体を準備する積層体準備工程と、上記配線層において、接続端子を構成する配線層突出部となる部分をレジストとして用いて、上記絶縁部材をウェットエッチングし、上記配線層突出部を支持する絶縁層突出部を有する絶縁層を形成する絶縁部材エッチング工程と、上記絶縁部材エッチング工程の後に、上記金属支持部材をエッチングし、金属支持基板を形成し、上記配線層突出部および上記絶縁層突出部を上記金属支持基板の端部よりも突出させる金属支持部材エッチング工程と、を有することを特徴とするものである。
図7は、本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を説明する概略断面図である。図7におけるサスペンション用基板の製造方法においては、まず、接続端子領域を形成する位置に、金属支持部材1Xと、金属支持部材1X上に形成された絶縁部材2Xと、絶縁部材2X上に形成された配線部材3Xとを有する積層部材を準備する(図7(a))。次に、配線部材3Xの上に、DFR(ドライフィルムレジスト)を用いてレジストパターンを作製し、そのレジストパターンから露出する配線部材3Xをウェットエッチングすることにより、配線層3を形成する(図7(b))。なお、この際、図示しない部分の金属支持部材1Xのエッチングを同時に行っても良い。次に、配線層3上に、配線層突出部3Aとなる部分の少なくとも一部が露出するように、カバー層4を形成する。これにより、本発明における積層体を得る(図7(c))。
その後、配線層3上に、配線層突出部3Aとなる部分の少なくとも一部が露出するように、レジストパターン9を形成する(図7(d))。このレジストパターン9は、主に、複数の配線層3の間から露出する絶縁部材2Xを保護するためのものである。次に、配線層3の配線層突出部3Aとなる部分をレジストとして用いて、絶縁部材2Xをウェットエッチングし、配線層突出部3Aを支持する絶縁層突出部2Aを有する絶縁層2を形成する(図7(e))。次に、レジストパターン9を剥離し(図7(f))、露出する配線層3にめっき部5を形成する(図7(g))。最後に、接続端子領域を形成する位置の金属支持部材1Xを、ウェットエッチングで除去することにより、金属支持基板1を形成し、サスペンション用基板20を得る(図7(h))。
本発明によれば、配線層の配線層突出部となる部分をレジストとして用い、かつ、金属支持部材をエッチングする前に、絶縁部材のエッチングを行うことにより、配線層突出部の端部および絶縁層突出部の端部が一致したサスペンション用基板を得ることができる。このサスペンション用基板は、配線層突出部の端部および絶縁層突出部の端部が一致していることから、配線層突出部を絶縁層突出部で効果的に補強することができ、外力等による配線層突出部の変形を抑制することができる。その結果、接続端子の強度に優れたサスペンション用基板とすることができる。
次に、従来のサスペンション用基板の製造方法と、本発明のサスペンション用基板の製造方法との違いについて、図8を用いて説明する。図8(a)に示すように、従来の製造方法では、金属支持部材をエッチングし、金属支持基板1を形成した後に、絶縁部材2Xのエッチングを行う。そのため、通常は、レジストパターン9を、エッチング対象物の両面に形成する。この際、レジストパターン9の材料としては、典型的には、溶剤型フォトレジストまたはアルカリ現像剥離型フォトレジストが用いられる。ここで、絶縁部材2Xおよびレジストパターン9の密着性は高くないことから、図中のYで示した部分から、絶縁部材2Xのエッチング液(典型的にはアルカリエッチング液)が染み込んでしまう。その結果、図8(b)に示すように、過度にエッチングされた絶縁層2が形成してしまう。
これに対して、図8(c)に示すように、本発明においては、金属支持部材1Xをエッチングする前に、絶縁部材2Xのエッチングを行う。絶縁部材2Xおよび配線層3の密着性は高いことから、絶縁部材2Xのエッチング液(典型的にはアルカリエッチング液)が染み込むことを防止できる。その結果、配線層突出部3Aの端部3aと、絶縁層突出部2Aの端部2aとが一致したサスペンション用基板を得ることができる。また、金属支持部材1Xはエッチング前の状態であることから、液流によってテーパー形状の絶縁層2が生じやすい傾向にある。このテーパー形状は、従来の製造方法では形成できないものと考えられる。
以下、本発明のサスペンション用基板の製造方法について、工程毎に説明する。
1.積層体準備工程
本発明における積層体準備工程は、接続端子領域を形成する位置に、金属支持部材と、上記金属支持部材上に形成された絶縁部材と、上記絶縁部材上に形成された配線層とを有する積層体を準備する工程である(図7(a)〜(c))。
積層体の形成方法は、所望の積層体を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。積層体の形成方法の一例としては、図7(a)〜(c)に示すように、積層部材を用いる方法を挙げることができる。
金属支持部材、絶縁部材および配線部材を有する積層部材を用いる場合、配線部材をエッチングすることにより、配線層を形成する。配線部材をエッチングする方法は特に限定されるものでないが、具体的には、ウェットエッチング等を挙げることができる。ウェットエッチングに用いるエッチング液の種類は、配線部材の種類に応じて適宜選択することが好ましく、例えば、配線部材の材料が銅である場合は、塩化鉄系エッチング液等を用いることができる。また、本発明においては、通常、DFR等を用いてレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する配線部材をエッチングする。
また、本発明における積層体は、配線層を覆うカバー層をさらに有していても良い。カバー層の形成方法は、カバー層の材料の種類によって適宜選択することが好ましい。例えば、カバー層の材料が感光性材料である場合は、露光・現像によって、所定のパターンを有するカバー層を形成することができる。一方、カバー層の材料が非感光性材料である場合は、レジストパターンを介したエッチングによって、所定のパターンを有するカバー層を形成することができる。
なお、積層体に用いられる各部材については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様である。また、本発明においては、アディティブ法により積層体を形成しても良い。
2.絶縁部材エッチング工程
次に、本発明における絶縁部材エッチング工程について説明する。本発明における絶縁部材エッチング工程は、上記配線層において、接続端子を構成する配線層突出部となる部分をレジストとして用いて、上記絶縁部材をウェットエッチングし、上記配線層突出部を支持する絶縁層突出部を有する絶縁層を形成する工程である(図7(d)〜(f))。
絶縁部材のウェットエッチングに用いるエッチング液の種類は、絶縁層の種類に応じて適宜選択することが好ましく、例えば絶縁部材の材料がポリイミド樹脂である場合は、アルカリ系エッチング液等を用いることができる。
本発明においては、配線層の配線層突出部となる部分をレジストとして用いることを一つの特徴とする。上述したように、配線層および絶縁部材の密着性は、DFR等を用いたレジストパターンおよび絶縁層の密着性よりも高いため、エッチング液の染み込みを防止することができ、配線層突出部と略同一の形状を有する絶縁層突出部を形成することができる。また、配線層は、通常、絶縁部材用のエッチング液ではエッチングされないため、絶縁部材のレジストとして有用である。
また、本発明においては、絶縁部材エッチング工程において、絶縁層突出部と、絶縁層突出部の根元を支持する絶縁層支持部との交点に、曲線形状が形成されるように、レジストパターンを形成し、絶縁部材をウェットエッチングすることが好ましい。変形が生じやすい絶縁層突出部の根元を曲線形状にすることで、接続端子の強度をさらに向上させることができるからである。具体的には、図9(a)、(b)に示すように、配線層3上に形成されたレジストパターン9に、曲線形状Cを設けることが好ましい。この曲線形状Cは、レジストパターン9を形成する際に、所定の露光・現像を行うことにより得ることができる。
3.金属支持部材エッチング工程
次に、本発明における金属支持部材エッチング工程について説明する。本発明における金属支持部材エッチング工程は、上記絶縁部材エッチング工程の後に、上記金属支持部材をエッチングし、金属支持基板を形成し、上記配線層突出部および上記絶縁層突出部を上記金属支持基板の端部よりも突出させる工程である(図7(h))。
金属支持部材をエッチングする方法は特に限定されるものでないが、具体的には、ウェットエッチング等を挙げることができる。ウェットエッチングに用いるエッチング液の種類は、金属支持部材の種類に応じて適宜選択することが好ましく、例えば金属支持部材の材料がSUSである場合は、塩化鉄系エッチング液等を用いることができる。また、本発明においては、通常、DFR等を用いてレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する金属支持部材をエッチングする。
本発明においては、金属支持部材エッチング工程において、絶縁層突出部の根元を支持する絶縁層支持部が、金属支持基板の端部よりも突出するように、金属支持部材をエッチングすることが好ましい。このような構造にすることにより、例えば曲げ加工時に、配線層突出部と金属支持基板とが接触しショートすることを防止できるからである。
4.その他の工程
本発明においては、上述した工程の他に、接続端子領域において露出する配線層の表面に、めっき部を形成するめっき部形成工程を有することが好ましい(図7(g))。めっき部を形成する方法としては、例えば、電解めっき法を挙げることができる。また、本発明により得られるサスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
C.サスペンション
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、接続安定性に優れたサスペンションとすることができる。
図10は、本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。図10に示されるサスペンション50は、上述したサスペンション用基板20と、素子実装領域11が形成されている表面とは反対側のサスペンション用基板20の表面に備え付けられたロードビーム40とを有するものである。
本発明のサスペンションは、少なくともサスペンション用基板を有し、通常は、さらにロードビームを有する。サスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、ロードビームは、一般的なサスペンションに用いられるロードビームと同様のものを用いることができる。
D.素子付サスペンション
次に、本発明の素子付サスペンションについて説明する。本発明の素子付サスペンションは、上述したサスペンションと、上記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、接続安定性に優れた素子付サスペンションとすることができる。
図11は、本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。図11に示される素子付サスペンション60は、上述したサスペンション50と、サスペンション50の素子実装領域11に実装された素子51とを有するものである。
本発明の素子付サスペンションは、少なくともサスペンションおよび素子を有するものである。サスペンションについては、上記「C.サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
E.ハードディスクドライブ
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
図12は、本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。図12に示されるハードディスクドライブ70は、上述した素子付サスペンション60と、素子付サスペンション60がデータの書き込みおよび読み込みを行うディスク61と、ディスク61を回転させるスピンドルモータ62と、素子付サスペンション60の素子を移動させるアーム63およびボイスコイルモータ64と、上記の部材を密閉するケース65とを有するものである。
本発明のハードディスクドライブは、少なくとも素子付サスペンションを有し、通常は、さらにディスク、スピンドルモータ、アームおよびボイスコイルモータを有する。素子付サスペンションについては、上記「D.素子付サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、その他の部材についても、一般的なハードディスクドライブに用いられる部材と同様のものを用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
図7に示す方法と同様の方法で、サスペンション用基板を作製した。まず、厚さ20μmのステンレス鋼(SST)である金属支持部材1Xと、厚さ10μmのポリイミド樹脂である絶縁部材2Xと、厚さ9μmのめっき銅である配線部材3Xとを有する積層部材を準備した(図7(a))。次に、積層部材の配線部材3Xの表面をアクリル系感光性ドライフィルムで覆い、露光・現像を行うことにより、所定のレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンから露出する配線部材3Xを、塩化鉄系エッチング液を用いてウェットエッチングすることにより、配線層3を形成した(図7(b))。次に、特開2008−310946号公報に記載された非感光性のポリイミド樹脂を用いて、カバー層4を形成した(図7(c))。
その後、得られた積層体の配線層3の表面に、アクリル系の感光性ドライフィルム(厚さ38μm)を配置し、フォトマスクを用いて高圧水銀灯より照射量150mJ/cmの紫外線を照射し、さらに、濃度1wt%のNaCO水溶液を用いてスプレー現像することで、所定のレジストパターン9を形成した(図7(d))。次に、有機アルカリエッチング液にて、エッチング槽の上部側面よりエッチング液をオーバーフローさせながら、80℃3分の条件で、絶縁部材2Xをエッチングした(図7(e))。次に、50℃に加熱した濃度1wt%の水酸化ナトリウム水溶液を、スプレー圧1kg/cmでスプレーし、レジストパターン9を剥離した(図7(f))。その後、めっき部5を形成し、金属支持部材1Xのエッチングを行った(図7(g)、(h))これにより、サスペンション用基板を得た。
得られたサスペンション用基板は、絶縁層突出部の端部が、下端部が上端部よりも突出したテーパー形状であり、そのテーパー角は79°であった。また、絶縁層突出部から露出する配線層突出部の露出幅は1μmであった。さらに、絶縁層突出部の膜厚変化は生じておらず、当初の膜厚を維持できた。また、配線層突出部にシワ(変形)が生じた割合を実体顕微鏡で測定したところ、変形発生率は0%であった。
[比較例]
図13に示す方法で、サスペンション用基板を作製した。まず、厚さ20μmのステンレス鋼(SST)である金属支持部材1Xと、厚さ10μmのポリイミド樹脂である絶縁部材2Xと、厚さ9μmのめっき銅である配線部材3Xとを有する積層部材を準備した(図13(a))。次に、積層部材の両面をアクリル系感光性ドライフィルムで覆い、露光・現像を行うことにより、所定のレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンから露出する配線部材3Xおよび金属支持部材1Xを、塩化鉄系エッチング液を用いてウェットエッチングすることにより、配線層3および金属支持基板1を形成した(図13(b))。次に、特開2008−310946号公報に記載された非感光性のポリイミド樹脂を用いて、カバー層4を形成した(図13(c))。
その後、得られた積層体の両面に、アクリル系の感光性ドライフィルム(厚さ38μm)を配置し、フォトマスクを用いて高圧水銀灯より照射量150mJ/cmの紫外線を照射し、さらに、濃度1wt%のNaCO水溶液を用いてスプレー現像することで、所定のレジストパターン9を形成した(図13(d))。このとき、金属支持基板1の開口部は、レジストパターン9で保護した。次に、有機アルカリエッチング液にて、エッチング槽の上部側面よりエッチング液をオーバーフローさせながら、80℃3分の条件で、絶縁部材2Xをエッチングした(図13(e))。次に、50℃に加熱した濃度1wt%の水酸化ナトリウム水溶液を、スプレー圧1kg/cmでスプレーし、レジストパターン9を剥離した(図13(f))。その後、めっき部5を形成し、サスペンション用基板を得た(図13(g))。
得られたサスペンション用基板は、絶縁層突出部の端部が、上端部が下端部よりも突出した逆テーパー形状であり、そのテーパー角は40°であった。また、絶縁層突出部から露出する配線層突出部の露出幅は5μmであった。さらに、絶縁層突出部の膜厚はエッチングにより減少しており、絶縁層突出部の端部から10μm程度までの範囲で、膜厚は当初の半分以下となった。また、配線層突出部にシワ(変形)が生じた割合を実体顕微鏡で測定したところ、変形発生率は3.5%であった。
1…金属支持基板、1X…金属支持部材、2…絶縁層、2A…絶縁層突出部、2X…絶縁部材、3…配線層、3A…配線層突出部、3X…配線部材、4…カバー層、5…めっき部、11…素子実装領域、12…外部回路基板接続領域、13…配線層、20…サスペンション用基板、21…絶縁層突出部の上端部、22…絶縁層突出部の下端部、23…素子の接続端子、24…素子、25…半田ボール、30…積層体、X…接続端子領域

Claims (7)

  1. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層とを有し、
    接続端子領域において、前記配線層は、前記金属支持基板の端部よりも突出し、接続端子を構成する配線層突出部を有し、
    前記接続端子領域において、前記絶縁層は、前記金属支持基板の端部よりも突出し、前記配線層突出部を支持する絶縁層突出部を有し、
    前記絶縁層突出部から露出する前記配線層突出部の露出幅が、3μm以下であり、
    前記絶縁層突出部の端部は、金属支持基板側の端部が配線層側の端部よりも突出したテーパー形状であることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記接続端子領域が、素子と接続するための領域であることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  3. 前記絶縁層は、前記絶縁層突出部と、前記絶縁層突出部の根元を支持する絶縁層支持部とを有し、前記絶縁層突出部および前記絶縁層支持部の交点が、曲線形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサスペンション用基板。
  4. 前記絶縁層は、前記絶縁層突出部と、前記絶縁層突出部の根元を支持する絶縁層支持部とを有し、前記絶縁層支持部の端部が、前記金属支持基板の端部よりも突出していることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンション。
  6. 請求項5に記載のサスペンションと、前記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンション。
  7. 請求項6に記載の素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブ。
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