JP5860322B2 - スライドドア用給電装置 - Google Patents
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Description
コネクタの部分に進入した雨水が接点の周りに集まると、接点同士が雨水により短絡して、接点間の絶縁性が損なわれる虞がある。しかし、特許文献1の場合、コネクタの部分に進入した雨水を排出することができないため、かかる問題の発生を完全に防止することができなかった。
センターピラーにおいてコネクタ100は、スライドドア(図示せず)の前端面との対向面に、取付孔101aが上側、取付孔101bが下側に位置する向きで取り付けられている。これら取付孔101a、101bが形成された取付部101には、接点保持部102が設けられており、この接点保持部102では、少なくとも接点103aがその表面に露出した状態で設けられている。
リブ104は、接点保持部102の表面から図中手前側に突出しており、領域Aの上側と両側を囲むように連続して形成されている。そのため、センターピラーの表面などを伝ってコネクタ100の接点保持部102に雨水が進入しても、領域Aの上側と両側からの雨水の進入が、リブ104により阻止されるようになっている。
そうすると、図6に示す右側のセンターピラーのコネクタ100を、左側のセンターピラーにそのまま取り付けると、取り付けられたコネクタでは、領域Aの両側と下側とがリブ104により囲まれた状態となる。
さらに、領域Aの下側にリブ104が位置するので、領域A内に進入した雨水の領域A外への排出ができなくなる。
また、一方のコネクタを180度反転させても、雨水の接点側への進入の阻止と、雨水の排出ができるので、取付け方向を180°反転させても、接点の絶縁性が損なわれないコネクタとなる。
図1は、実施の形態にかかるコネクタ10を説明する図であって、(A)は、車両の後方側から見て右側のセンターピラーに取り付けられたコネクタ10の正面図であり、(B)は、(A)におけるA―A断面図である。図2の(A)は、図1におけるB−B断面図であり、(B)は、図2の(A)における領域Aの拡大図である。図3の(A)は、図1の(A)における領域Cの拡大図であり、(B)は、図1の(A)における領域Dの拡大図であり、(C)は、図3の(B)におけるA−A断面図である。
取付部12は、正面視において略長方形形状を有しており、この取付部12の長手方向(上下方向)における一端側と他端側には、板状の取付部12を厚み方向に貫通して貫通孔121、122が設けられている。
コネクタ10は、貫通孔121、122を挿通させた図示しないボルトにより、センターピラー(図示せず)の後端面に取り付けられるようになっており、この状態においてコネクタ10は、貫通孔121が上側、貫通孔122が下側に位置する向きで設けられている。
ここで、コネクタ10は、センターピラー(図示せず)の後端面に取り付けられた状態で、取付部12の一側12bを、車両の内側(車室側)に位置させ、反対側の他側12cを、車両の外側(車外側)に位置させて設けられるようになっている。
実施の形態では、コネクタ10をセンターピラー(図示せず)の後端面に取り付けた際に、接点保持部13の表面13aが、水平線に対して略垂直となり、かつ車両の後方側を向くように、取付部12の表面12aに対する接点保持部13の表面13aの傾斜角度θが設定されている。
リブ20、30は、正面視における接点保持部13の幅方向で、領域Rの一側と他側にそれぞれ設けられており、領域R内に設けられた各接点(可動接点14、固定接点15)の中心を結ぶ直線(軸線X)を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
また、リブ20、30の直線部201、301と、第1の傾斜部202、302と、第2の傾斜部203、303とは、それぞれ長手方向の全長に亘って等幅Wで形成されている(図3参照)。
リブ30の第1の傾斜部302と第2の傾斜部303は、水平線Hに対して所定角度θ2傾斜しており、領域Rを挟んで反対側に位置するリブ20側の上方と下方にそれぞれ延びている(θ2>θ1)。
この際、先端部302a、303aは、軸線Xの軸方向から見て、先端部202a、203aよりも軸線X側に位置しており、軸線Xの軸方向から見て、リブ20の第1の傾斜部202と第2の傾斜部203の先端部202a、203a側と、リブ30の第1の傾斜部302と第2の傾斜部303の先端部302a、303a側が、所定幅W1で重なるように設けられている。そして、この状態において、リブ20の第1の傾斜部202および第2の傾斜部203と、リブ30の第1の傾斜部302および第2の傾斜部303との間に、それぞれ所定幅W4の隙間Sが確保されている。
そのため、センターピラー(図示せず)の表面を伝ってコネクタ10の部分に進入した雨水は、図3の(A)に示すように、リブ20、30の第1の傾斜部202、302が、接点が設けられた領域Rの上側を覆うように設けられているので、領域R内への進入が阻止されるようになっている。
ここで、第1の傾斜部202と第1の傾斜部302の間に隙間Sが確保されている。しかし、軸線Xの軸方向から見て、リブ20の第1の傾斜部202とリブ30の第1の傾斜部302の先端側が、所定幅W1で重なるように設けられているので、コネクタ10の部分を垂直方向(図中下方向)に伝い流れる雨水が、領域R内に進入することを阻止できるようになっている。
ここで、リブ20の第2の傾斜部203の延長上に、この突出部131が位置しているので、リブ20、30の隙間Sを通って、領域R内から接点保持部13内に排出された雨水が、接点保持部13内に留まらないようにすることができるようになっている。
図2の(B)に示すように、可動接点14は、正面視において円形の接点部141と、接点部141の中央部から延びる円柱形状の軸部142と、を備えており、接点部141の中央部には、接点部141よりも小径の接触部141aが設けられている。
スプリング保持部143は、接点部141側の一端143aを、接点部141の裏面141bに軸線Yの軸方向から当接させていると共に、反対側の他端143b側を、接点保持部13に設けられた有底円筒形状の支持部16に挿入した状態で設けられている。
底部161には、可動接点14の軸部142を挿通させる貫通穴161aが、軸線Yの軸方向に貫通して設けられており、支持部16内において、スプリング保持部143および可動接点14は、軸線Yの軸方向に進退移動可能とされている。
軸部142の先端142aには、本体部11内に埋め込まれた金属端子(不図示)から延びる配線Bの接続片B1が取り付けられており、可動接点14と金属端子とが電気的に接続されている。
実施の形態では、直線Zは、コネクタ10がセンターピラー(図示せず)に取り付けられた状態で上下方向に延びる軸線Xに対して所定角度θ4傾斜している。そのため、傾斜部18は、固定接点15の斜め下方と上方に延びており、固定接点15の領域に進入した雨水などが、重力により、図中斜め下方に延びる傾斜部18から固定接点15の領域の外に排出されるようになっている。
ここで、通常の場合、実施の形態にかかるコネクタ10と、固定接点15に対して接離する相手側接点50を備える相手側コネクタ(図示せず)とは、接点部152の中心を通る軸線Y1上で相手側接点50と固定接点15とが接離するように、スライドドアや車体(センターピラー)に取り付けられるようになっている。
かかる場合、相手側接点50に削られた樹脂が付着して、相手側接点50と固定接点402との接触不良が起こることがあった。
さらに、リング状の凹部19の底に金属製の基部151を露出させているので、仮に相手側接点50が固定接点15に対して接離できない位置に設けられていても、基部151に接離できる位置であれば、コネクタ10としての機能が損なわれないようになっている。
車体側コネクタとスライドドア側コネクタのうちの一方のコネクタ10では、他方のコネクタとの対向面である接点保持部13の表面13aに固定接点15が露出しており、
表面13aは、水平線に対して略垂直に設けられていると共に、表面13aでは、固定接点15が設けられた領域Rを挟んで一方側と他方側に、表面13aから突出してリブ20、30が設けられており、
一方のリブ20の長手方向における一端(先端部202a)および他端(先端部203a)と、他方のリブ30の長手方向における一端(先端部302a)および他端(先端部303a)は、それぞれ固定接点15が設けられた領域Rの上側と下側で、上下方向の隙間Sを確保しつつ、水平方向で所定幅W1に亘ってラップしている構成とした。
また、コネクタ10を180度反転させても、固定接点15が設けられた領域R内への雨水の進入の阻止と、領域Rからの雨水の排出ができるので、取付け方向を180°反転させても、接点の絶縁性が損なわれないので、左右のセンターピラーの何れにも使用できるコネクタ10となる。よって、製品数の種類削減を図ることができ、生産効率の向上や、製品管理性の向上が見込まれることになる。
また、軸線Z上で開口部13bを挟んで対象となる位置に、傾斜部18が設けられているので、コネクタ10を180度反転させても、開口部13b内に進入した雨水の排出が可能となる。よって、左右のセンターピラーの何れに用いても、開口部13b内に進入した雨水の排出が可能なコネクタ10となる。
これにより、コネクタ10の高さ方向の大きさを小さくすることができる。また、コネクタ10の高さ方向の大きさを変えない場合には、コネクタ10に設ける接点(可動接点14、固定接点15)の数を増やすことができる。
11 本体部
12 取付部
121 貫通孔
122 貫通孔
13 接点保持部
13a 表面
13b 開口部
131 突出部
14 可動接点
141 接点部
142 軸部
143 スプリング保持部
15 固定接点
151 基部
152 接点部
16 支持部
161 底部
161a 貫通穴
17 Cリング
18 傾斜部
19 リング状の凹部
20 リブ
30 リブ
50 相手側接点
100 コネクタ
101 取付部
101a 取付孔
101b 取付孔
102 接点保持部
103a、103b 接点
104 リブ
201 直線部
202 傾斜部
202a 先端部
203 傾斜部
203a 先端部
301 直線部
302 傾斜部
302a 先端部
303 傾斜部
303a 先端部
400 コネクタ
401 接点保持部
401a 開口
402 固定接点
402 接点部
Sp スプリング
Claims (5)
- スライドドアを閉位置に配置した際に、車体側コネクタとスライドドア側コネクタとが互いの接点同士を接触させて電気的に接続されるスライドドア用給電装置において、
前記車体側コネクタと前記スライドドア側コネクタのうちの一方のコネクタでは、他方のコネクタとの対向面に接点が露出しており、
前記対向面は、水平線に対して所定角度傾斜して設けられていると共に、前記対向面では、前記接点を挟んで一方側と他方側に、前記対向面から突出してリブが設けられており、
前記一方側のリブの長手方向における一端および他端と、前記他方側のリブの長手方向における一端および他端は、それぞれ前記接点の上側と下側で、上下方向の隙間を確保しつつ、水平方向でラップしていることを特徴とするスライドドア用給電装置。 - 前記リブは、前記水平方向において、前記接点を挟んで一方側と他方側に設けられており、
前記対向面を前記上下方向に直線状に延びる側壁部と、
前記側壁部の上端から、前記接点側の上方に向けて直線状に延びる第1の傾斜部と、
前記側壁部の下端から、前記接点側の下方に向けて直線状に延びる第2の傾斜部と、
を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載のスライドドア用給電装置。 - 前記対向面では、当該対向面に設けた凹部内に前記接点が設けられており、
前記対向面には、前記凹部から離れるにつれて前記対向面からの深さが浅くなる傾斜部が、前記接点の中心を通ると共に、水平線に対して所定角度傾斜した直線に沿って設けられており、
前記傾斜部は、前記直線上で、前記凹部を挟んで対称となる位置に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスライドドア用給電装置。 - 前記対向面において前記接点は、前記上下方向に直線状に並んで複数設けられており、
前記接点の中心を通る直線は、前記上下方向に直線状に並んで設けられた複数の接点の中心を結ぶ直線に対して、所定角度傾斜していることを特徴とする請求項3に記載のスライドドア用給電装置。 - 前記凹部は、前記接点の外周を所定間隔で囲む大きさで形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のスライドドア用給電装置。
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