JP5859908B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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本発明は電動パワーステアリング装置に関する。
車両のステアリングシャフトとして、特許文献1に記載の如く、運転者が最適な運転姿勢を得るようにステアリングホイールの位置を軸方向に移動し、その位置を調整するために、ステアリングシャフトのアッパシャフトとロアシャフトをそれらの嵌合軸により相対回転不能かつ伸縮自在に雄雌嵌合してなるものがある。
特許文献1に記載のステアリングシャフトでは、アッパシャフトとロアシャフトの雄雌嵌合部の摺動抵抗を安定化するとともに、ガタ付きを防止するため、アッパシャフトとロアシャフトの一方又は両方の嵌合軸にPA材等からなる樹脂皮膜を形成し、それらの雄雌嵌合部に樹脂皮膜を設けている。
他方、特許文献2に記載の電動パワーステアリング装置では、ステアリングシャフトに入力される操舵トルクを検出するトルク検出手段と、トルク検出手段の検出結果に応じて駆動されて操舵アシストトルクを出力する電動モータとを有している。
特許文献2に記載の電動パワーステアリング装置では、トルク検出用として磁気異方性を示す磁歪膜をステアリングシャフトのロアシャフトの表面に付与し、トルクに応じた磁歪膜の磁歪効果による磁界の変化を検出コイルによりインピーダンス又は誘導電圧の変化として検出する。このインピーダンス又は誘導電圧の変化に基づいてステアリングシャフトのアッパシャフトに加えられた操舵トルクを検出するものである。
特開2003-54421 特開2004-333449
従来技術では、特許文献1に記載のステアリングシャフトを特許文献2に記載の電動パワーステアリング装置に適用しようとする場合に、まず、ステアリングシャフトのロアシャフトを上ロアシャフトと下ロアシャフトに2分割する。そして、下ロアシャフトに例えば約390℃の熱処理を施して特許文献2に記載の磁気異方性を示す磁歪膜を付与し、アッパシャフトに嵌合される上ロアシャフトを例えば約360℃に加熱してその嵌合軸に特許文献1に記載の樹脂皮膜を形成し、その後、上下のロアシャフトを圧入一体化する。
もし、ステアリングシャフトのロアシャフトを上ロアシャフトと下ロアシャフトに2分割しないときには、ロアシャフトに約390℃の熱処理を施して磁気異方性を示す磁歪膜を付与した後、このロアシャフトの嵌合軸に樹脂皮膜を形成するため、該ロアシャフトを約360℃に加熱する必要がある。ところが、この約360℃の熱がロアシャフトの磁歪膜付与部に伝わると、磁歪膜の磁気異方性が減少〜消滅してしまい、トルク検出能が低下する。
即ち、従来技術では、ステアリングシャフトのアッパシャフトとロアシャフトの雄雌嵌合部に樹脂皮膜を設けるとともに、ロアシャフトに磁歪膜を付与する場合には、ロアシャフトを上ロアシャフトと下ロアシャフトに2分割し、上ロアシャフトの嵌合軸に樹脂皮膜を形成し、下ロアシャフトに磁歪膜を付与した後、それらの上ロアシャフトと下ロアシャフトを左右一体化する必要があり、部品点数と組立工数が増加する。
本発明の課題は、ステアリングシャフトのロアシャフトを2分割することなく、ロアシャフトに磁歪膜を付与するとともに、アッパシャフトとロアシャフトの雄雌嵌合部に樹脂皮膜を設けることにある。
請求項1に係る発明は、ステアリングシャフトのアッパシャフトとロアシャフトをそれらの嵌合軸により相対回転不能かつ伸縮自在に雄雌嵌合し、トルク検出用の磁歪膜をロアシャフトの表面に付与してなる電動パワーステアリング装置において、ロアシャフトの嵌合軸と、磁歪膜付与部とを一体物にするとともに、アッパシャフトとロアシャフトの嵌合軸のうち、アッパシャフトの嵌合軸にだけ樹脂皮膜を形成してなるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、ステアリングシャフトに入力される操舵トルクを検出するトルク検出手段と、トルク検出手段の検出結果に応じて駆動されて操舵アシスト力を出力する電動モータとを有し、ステアリングシャフトのアッパシャフトとロアシャフトをそれらの嵌合軸により相対回転不能かつ伸縮自在に雄雌嵌合し、トルク検出手段を構成する磁歪膜をロアシャフトの表面に付与してなる電動パワーステアリング装置において、ロアシャフトの嵌合軸と、磁歪膜付与部とを一体物にするとともに、アッパシャフトとロアシャフトの嵌合軸のうち、アッパシャフトの嵌合軸にだけ樹脂皮膜を形成してなるようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記トルク検出手段が、センサケースと、センサケースに格納される励磁コイルと検出コイルとを有し、ロアシャフトの表面に付与された磁歪膜のトルクに応じた磁歪効果による磁界の変化を検出するようにしたものである。
(請求項1、2)
(a)電動パワーステアリング装置において、ロアシャフトの嵌合軸と、磁歪膜付与部とを一体物にするとともに、アッパシャフトとロアシャフトの嵌合軸のうち、アッパシャフトの嵌合軸にだけ樹脂皮膜を形成した。
即ち、ステアリングシャフトのアッパシャフトとロアシャフトの雄雌嵌合部に設けられる樹脂皮膜は、アッパシャフトの嵌合軸にだけ形成された樹脂皮膜によりまかなうことができる。これにより、ロアシャフトの嵌合軸に樹脂皮膜が形成されることはなく、ロアシャフトが樹脂皮膜の形成のために加熱されることもない。従って、ロアシャフトに付与されたトルク検出手段の磁歪膜に、樹脂皮膜の形成に起因する熱の伝わりがなく、磁歪膜の磁気異方性が損なわれることもない。
よって、ステアリングシャフトのロアシャフトを2分割することなく、ロアシャフトに磁歪膜を付与するとともに、アッパシャフトとロアシャフトの雄雌嵌合部に樹脂皮膜を設けることができ、部品点数と組立工数を低減できる。
(請求項3)
(b)トルク検出手段は、センサケースと、センサケースに格納される励磁コイルと検出コイルとを有し、ロアシャフトの表面に付与された磁歪膜のトルクに応じた磁歪効果による磁界の変化を検出するものになる。
図1は電動パワーステアリング装置を示す断面図である。 図2は図1の要部を拡大して示す断面図である。 図3はステアリングシャフトのアッパシャフトとロアシャフトを分割して示す斜視図である。
電動パワーステアリング装置1は、図1に示す如く、運転者がステアリングホイールに加える操舵トルクが入力されるステアリングシャフト10を有する。ステアリングシャフト10は、上下に分割されたアッパシャフト11とロアシャフト12を、それらの嵌合軸、本実施例では雌スプライン軸11Aと雄スプライン軸12Aにより相対回転不能かつ伸縮自在に雄雌嵌合されている。
ステアリングシャフト10のアッパシャフト11はコラムチューブ20の上端側(ステアリングホイール側)の内周に設けた軸受13に回転自在に支持されている。軸受13は内輪と外輪のそれぞれをアッパシャフト11の外周とコラムチューブ20の内周のそれぞれに圧入されて固定される。アッパシャフト11の外周における軸方向で軸受13の内輪に対する上端側(ステアリングホイール側)、かつ軸受13の内輪の近傍には、止め輪14が係着されている。これにより、運転者とステアリングホイールとの衝突によってステアリングシャフト10に作用する衝撃により、ステアリングシャフト10のアッパシャフト11とコラムチューブ20が止め輪14、軸受13を介して軸方向に一体となり、互いに同行して移動できる。
ステアリングシャフト10のロアシャフト12は後述する操舵アシストユニット30のギヤハウジング31とセンサハウジング32のそれぞれに設けた軸受15、16に回転自在に支持される。
コラムチューブ20の下端側の外周にはアッパブラケット21が取付けられている。コラムチューブ20はこのアッパブラケット21により車体フレーム(不図示)に支承される。アッパブラケット21はステアリングシャフト10に作用する衝撃がコラムチューブ20を介して加わったとき、車体フレームから外れる。
コラムチューブ20の下端部は、周方向の一部に不図示のスリ割りが設けられており、センサハウジング32の外周に嵌合されるとともに、締め込み部材22によってセンサハウジング32の外周に対して締め込み又は締め込み解除される。これにより、締め込み部材22がコラムチューブ20に及ぼす締め込みを解除したとき、コラムチューブ20と軸方向に一体化されているステアリングシャフト10のアッパシャフト11の雌スプライン軸11Aがロアシャフト12の雄スプライン軸12Aに沿って摺動し、アッパシャフト11とロアシャフト12を伸縮可能にする。
電動パワーステアリング装置1は、操舵アシストユニット30を構成するギヤハウジング31とセンサハウジング32をボルト結合して備える。操舵アシストユニット30はギヤハウジング31に取付けられているロアブラケット33により車体フレーム(不図示)に支持される。ギヤハウジング31とセンサハウジング32は、前述の軸受15、16を介してステアリングシャフト10のロアシャフト12を回転自在に支持する。
ギヤハウジング31には電動モータ40が取付けられ、電動モータ40の回転軸に結合されているウォームギヤ41と噛合うウォームホイール42がステアリングシャフト10のロアシャフト12に圧入されて固定される。
センサハウジング32にはトルク検出手段50のトルクセンサ51が内蔵されている。トルクセンサ51は、センサケース52と、センサケース52に格納されるボビン53と、ボビン53に巻き回された励磁コイル54と検出コイル55A、55Bとを有する。トルクセンサ51はセンサケース52をセンサハウジング32の内周にギヤハウジング31との接続側から嵌合し、センサケース52の一端をセンサハウジング32の内周の奥側(ステアリングホイール側)に設けられている内径段差部56に突き当て、センサケース52の他端をセンサハウジング32の内周のギヤハウジング31との接続側であって軸受16の外輪が装填される位置の側傍に係着された止め輪57に、エンドリング58を介して位置決め保持される。
トルク検出手段50は、トルクセンサ51により囲まれるロアシャフト12の表面に、上下2ヵ所でそれぞれ逆方向の磁気異方性となるように軸方向所定幅をなす磁歪膜59A、59Bをメッキして付与している。検出コイル55Aは磁歪膜59Aに対応し、検出コイル55Bは磁歪膜59Bに対応して設けられる。ステアリングシャフト10のアッパシャフト11、ロアシャフト12に操舵トルクが作用したとき、磁歪膜59A、59Bにも操舵トルクが作用し、このトルクに応じて磁歪膜59A、59Bに磁歪効果が生じる。そこで、電圧供給源から励磁コイル54に高周波の交流電圧(励磁電圧)を供給し、操舵トルクに応じた磁歪膜59A、59Bの磁歪効果による磁界の変化を検出コイル55A、55Bによりインピーダンス又は誘導電圧の変化として検出する。このインピーダンス又は誘導電圧に基づいてステアリングシャフト10に加えられた操舵トルクを検出する。
電動モータ40は、不図示の制御装置により、トルクセンサ51が検出した上述の操舵トルクに応じて駆動制御され、操舵アシストトルクを出力する。
従って、電動パワーステアリング装置1において、運転者がステアリングホイールを操作して加える操舵トルクは、ステアリングシャフト10のアッパシャフト11、ロアシャフト12を経て、不図示のラックアンドピニオン式操舵装置を介して、不図示の転舵輪に伝えられる。また、電動モータ40の出力はウォームギヤ41、ウォームホイール42を介してステアリングシャフト10のロアシャフト12に伝達され、電動モータ40の回転力及び回転方向を適宜制御することによって、ロアシャフト12に適切な操舵アシストトルクを付与できる。
また、電動パワーステアリング装置1において、車両が前方の障害物と衝突し、次に車両の運転者がステアリングホイールに衝突すると、ステアリングシャフト10のアッパシャフト11、ひいてはコラムチューブ20に衝撃が作用する。続いてコラムチューブ20のアッパブラケット21が車体フレームから外れ、ステアリングシャフト10のアッパシャフト11とコラムチューブ20が軸方向に同行して移動する。尚、ステアリングシャフト10のアッパシャフト11はその雌スプライン軸11Aをロアシャフト12の雄スプライン軸12Aに摺動させて移動し、コラムチューブ20はセンサハウジング32の外周に沿って摺動する。ステアリングシャフト10のアッパシャフト11がその移動過程で、不図示の衝撃吸収プレートをしごきながら移動することで衝撃エネルギが吸収される。
しかるに、電動パワーステアリング装置1にあっては、ステアリングシャフト10のロアシャフト12を2分割することなく、ロアシャフト12に磁歪膜59A、59Bを付与するとともに、アッパシャフト11とロアシャフト12を雄雌嵌合部に樹脂皮膜60を設けるために以下の構成を具備する。ここで、樹脂皮膜60は、PA材等からなり、アッパシャフト11とロアシャフト12の雄雌嵌合部の摺動抵抗を安定化するとともに、ガタ付きを防止する。
即ち、ステアリングシャフト10において、ロアシャフト12は、アッパシャフト11と雄雌嵌合する雄スプライン軸12Aと、センサハウジング32に内蔵されたトルクセンサ51により囲まれる磁歪膜付与部12Bとが一体物とされている。ロアシャフト12の磁歪膜付与部12Bには、特定方向の応力(歪)により磁気特性が変化する磁気異方性を示す前述の磁歪膜59A、59Bがメッキされて付与され、その際に例えば約390℃の熱処理が施される。磁歪膜59A、59Bは例えばNi-Feメッキにて構成される。
そして、ステアリングシャフト10において、アッパシャフト11とロアシャフト12の雄雌嵌合部を形成するアッパシャフト11の雌スプライン軸11Aとロアシャフト12の雄スプライン軸12Aのうち、アッパシャフト11の雌スプライン軸11Aにだけ樹脂皮膜60を形成する。樹脂皮膜60は、例えばPA材をアッパシャフト11の雌スプライン軸11Aに樹脂コーティングすることにて形成され、その際に例えば約360℃に加熱される。ステアリングシャフト10のアッパシャフト11とロアシャフト12が伸縮自在に雄雌嵌合されることで、運転者に最適な運転姿勢を得るようにステアリングホイールの位置を調整できる。このとき、アッパシャフト11の雌スプライン軸11Aとロアシャフト12の雄スプライン軸12Aによる雄雌嵌合部に形成された樹脂皮膜60は、その雄雌嵌合部の摺動抵抗を安定化させるとともに、ガタ付きを防止する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)電動パワーステアリング装置1において、ロアシャフト12の雄スプライン軸12Aと、磁歪膜付与部12Bとを一体物にするとともに、アッパシャフト11とロアシャフト12のスプライン軸11A、12Aのうち、アッパシャフト11の雌スプライン軸11Aにだけ樹脂皮膜60を形成した。
即ち、ステアリングシャフト10のアッパシャフト11とロアシャフト12の雄雌嵌合部に設けられる樹脂皮膜60は、アッパシャフト11の雌スプライン軸11Aにだけ形成された樹脂皮膜60によりまかなうことができる。これにより、ロアシャフト12の雄スプライン軸12Aに樹脂皮膜60が形成されることはなく、ロアシャフト12が樹脂皮膜60の形成のために加熱されることもない。従って、ロアシャフト12に付与されたトルク検出手段50の磁歪膜59A、59Bに、樹脂皮膜60の形成に起因する熱の伝わりがなく、磁歪膜59A、59Bの磁気異方性が損なわれることもない。
よって、ステアリングシャフト10のロアシャフト12を2分割することなく、ロアシャフト12に磁歪膜59A、59Bを付与するとともに、アッパシャフト11とロアシャフト12の雄雌嵌合部に樹脂皮膜60を設けることができ、部品点数と組立工数を低減できる。
(b)トルク検出手段50は、センサケース52と、センサケース52に格納される励磁コイル54と検出コイル55A、55Bとを有し、ロアシャフト12の表面に付与された磁歪膜59A、59Bのトルクに応じた磁歪効果による磁界の変化を検出するものになる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、ステアリングシャフト10において、アッパシャフト11とロアシャフト12の雄雌嵌合部は、アッパシャフト11の雌スプライン軸11A等の雌嵌合軸とロアシャフト12の雄スプライン軸12Aの雄嵌合軸の雄雌嵌合によるものに限らず、アッパシャフト11の雄スプライン軸等の雄嵌合軸とロアシャフト12の雌スプライン軸等の雌嵌合軸の雄雌嵌合によるものでも良い。
本発明は、ステアリングシャフトのアッパシャフトとロアシャフトをそれらの嵌合軸により相対回転不能かつ伸縮自在に雄雌嵌合し、トルク検出用の磁歪膜をロアシャフトの表面に付与してなる電動パワーステアリング装置において、ロアシャフトの嵌合軸と、磁歪膜付与部とを一体物にするとともに、アッパシャフトとロアシャフトの嵌合軸のうち、アッパシャフトの嵌合軸にだけ樹脂皮膜を形成した。これにより、ステアリングシャフトのロアシャフトを2分割することなく、ロアシャフトに磁歪膜を付与するとともに、アッパシャフトとロアシャフトの雄雌嵌合部に樹脂皮膜を設けることができる。
1 電動パワーステアリング装置
10 ステアリングシャフト
11 アッパシャフト
11A 雌スプライン軸(嵌合軸)
12 ロアシャフト
12A 雄スプライン軸(嵌合軸)
12B 磁歪膜付与部
40 電動モータ
50 トルク検出手段
51 トルクセンサ
52 センサケース
54 ノイズコイル
55A、55B 検出コイル
59A、59B 磁歪膜
60 樹脂皮膜

Claims (3)

  1. ステアリングシャフトのアッパシャフトとロアシャフトをそれらの嵌合軸により相対回転不能かつ伸縮自在に雄雌嵌合し、
    トルク検出用の磁歪膜をロアシャフトの表面に付与してなる電動パワーステアリング装置において、
    ロアシャフトの嵌合軸と、磁歪膜付与部とを一体物にするとともに、
    アッパシャフトとロアシャフトの嵌合軸のうち、アッパシャフトの嵌合軸にだけ樹脂皮膜を形成してなることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. ステアリングシャフトに入力される操舵トルクを検出するトルク検出手段と、トルク検出手段の検出結果に応じて駆動されて操舵アシスト力を出力する電動モータとを有し、
    ステアリングシャフトのアッパシャフトとロアシャフトをそれらの嵌合軸により相対回転不能かつ伸縮自在に雄雌嵌合し、
    トルク検出手段を構成する磁歪膜をロアシャフトの表面に付与してなる電動パワーステアリング装置において、
    ロアシャフトの嵌合軸と、磁歪膜付与部とを一体物にするとともに、
    アッパシャフトとロアシャフトの嵌合軸のうち、アッパシャフトの嵌合軸にだけ樹脂皮膜を形成してなることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 前記トルク検出手段が、センサケースと、センサケースに格納される励磁コイルと検出コイルとを有し、ロアシャフトの表面に付与された磁歪膜のトルクに応じた磁歪効果による磁界の変化を検出する請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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