JP5859731B2 - 地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置 - Google Patents

地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置 Download PDF

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Description

本発明は、地中の熱交換用堀に地中熱交換器部を水平埋設し、地中熱を利用して熱制御対象物を加熱または冷却するための地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置に関する。さらに詳しくは、熱交換量の効率向上を図った地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置に関する。
地中の温度は、年間を通してほぼ一定であり、外気温度に比べると、夏は低く、冬は高くなっている。従って、外気との温度差を利用するために地中に熱交換器を埋設して地中熱を採熱し、ヒートポンプの熱源として利用することが行われており、この地中熱利用ヒートポンプシステムに関しては種々の提案がなされている。
この地中熱利用ヒートポンプシステムの技術は、地中においてほぼ一定である10〜15℃の恒温状態にある地中熱を利用して熱交換を行なうもので、例えば、冬であれば高温エネルギーとして暖房用熱源または融雪用熱源等のために、地中熱を採熱し利用することができる。また、夏であれば低温エネルギーとして冷房用熱源等のために、地中熱を採熱し利用することができる。このような地中熱利用ヒートポンプシステムは、人工的な熱源、例えば冷暖房装置等からの排熱を大気に放熱しない。そのため、地中熱利用ヒートポンプシステムは、自然エネルギー利用の1つとして、例えば夏における都市部のヒートアイランド抑制対策としても注目されている。また、地中熱利用ヒートポンプシステムは寒冷地における暖房装置として使用されるとよい。さらに、地中熱は、大気よりも安定した温度のエネルギーであるので、効率的な省エネルギーとなり且つCO(二酸化炭素)の発生の少ない熱源の熱供給システムとして、地中熱利用ヒートポンプシステムは、普及が期待されている。
地中熱利用ヒートポンプシステムにおいて地中熱を採熱する熱交換器の埋設方法としては、所定の深さ(例えば、50〜100m)の穴を掘り、その穴内に、下端がU字形に形成されたパイプ(例えば、ポリエチレン製のUチューブ)を挿入し埋設する垂直ループ方式の垂直埋設式地中熱交換器が多く採用されている。また、掘削する竪穴の深さを、Uチューブを埋設する方式に比べ、1/3〜1/20程度にすることができ掘削コストを削減するため、螺旋状に形成された内部を熱媒が流れる螺旋状流路と、螺旋軸と平行に配設される地中熱媒流路等備えた地中穴交換器及びその埋設構造に関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、所定の深さ(例えば1〜2m)の堀を掘り、その堀の中に地中熱を採熱する熱交換器を埋設する水平ループ方式の水平埋設式地中熱交換器も知られている。この水平埋設式地中熱交換器は、深い穴を掘る作業が不要で、バックホー等建設機械で所定の深さの堀を掘ればよいので、施工コスト(イニシャルコスト)低減が期待できる。この施工コスト(イニシャルコスト)が高価であることは、地中熱利用ヒートポンプシステムの普及を阻んでいる要因の一つであり、施工コスト低減ができれば普及拡大の期待が高まる。さらに、この水平埋設式地中熱交換器を改良したものが提案されている。すなわち、住宅密集地や挟小地でも低コストで施工できるようにするためループ状に巻いた採熱管をループ部分が垂直状態になるように埋設する採熱管埋設方法及びこの埋設方法を用いた地中熱システムに関する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、これらの変形例として、渦巻き状になっている往路管部を、順次、下方に向かって拡径、または、縮径するように巻設した地中熱交換器に関する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。また、トンネル壁パネルと協働してトンネル壁面を形成するトンネル熱交換用パネルと、このトンネル熱交換用パネルでトンネル側熱交換部を形成し、トンネル側熱交換部で熱交換した熱を利用するトンネル熱利用熱交換システムに関する技術を本出願の共同出願人の一人は提案している(特許文献4参照)。
特開2007−315742号公報 特開2006−220402号公報 特開2007−010276号公報 特開2007−107288号公報
この水平ループ方式の水平埋設式地中熱交換器は、海外では広く利用されているが、日本国内では設置例が少ない状況にある。この水平埋設式地中熱交換器は、海外のように十分な敷地面積が確保でき、堀を掘ることが容易であれば、安価にできる方式とされている。しかし、この水平埋設式地中熱交換器は、埋設深さが浅いため大気温度の影響を受けやすく、垂直埋設式熱交換器に比べて、単位長さ当たりの熱交換量が少ない。そのため、所定の熱交換量を得るために、管路長さの長い熱交換器を必要とし、広い面積に埋設している。しかしながら、日本国内では敷地面積が狭く、熱交換量の確保が困難になる可能性があるという問題点があった。
一方、地中浅部の水分は、通常、雨水により供給されるが、太陽熱、大気熱により蒸発し土中の水分は低下する。雨水による水分供給量が減少したり、好天が続いた場合には、地中浅部の水分は減少(乾燥)し、土壌の熱伝導率が低下する。この土壌の熱伝導率の低下は、土壌の熱交換効率を低下させるという問題点が生じた。
しかしながら、水平埋設式地中熱交換器は、垂直埋設式地中熱交換器に比べ、設置費用の削減の可能性が期待されているものであり、敷地面積の狭い場所でも熱交換量を確保して設置できる技術の開発が要望されている。
本発明は、このような従来の地中熱利用ヒートポンプシステムの地中熱交換器における問題点を解決するためになされたものであり、次の目的を達成する。
本発明の目的は、地中浅部の水分を低下させることがなく、十分な熱交換量を確保して熱交換効率を低下させることがない地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、狭い設置面積でも、管路長さが長い地中熱交換器部を埋設でき、十分な熱交換量を確保することができる地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置は、
地面に形成される形状が略長方形状であって、所定の深さに掘削された熱交換用堀と、前記地面より所定の深さの第1深さ位置に、U字部が交互に反対方向を向くように蛇行して形成されている連続U字型流体路、円環状の部位が連続するように形成されている連続ループ型流体路、及び、螺旋状に形成されているスパイラル型流体路から選択される一つの流体路が、水平または略水平に、前記熱交換用堀内の土壌に埋設され、地中と熱交換を行うための循環流体が流通する第1地中熱交換器部と、前記地面と前記第1地中熱交換器部との間に埋設され、前記地中の水分が大気に放出されてしまうことを防止して前記地中の水分を維持するためのシート状水分維持部材とを備え、前記シート状水分維持部材は、不透水性を有するシート状の部材であって、熱により前記土壌中から蒸発する水分を下面側で凝集させ、水滴状になった前記水分を前記土壌に供給して前記水分を前記土壌中に維持し、前記土壌の熱伝導率を維持することで前記土壌の熱交換効率を維持するものであり、前記シート状水分維持部材は、前記熱交換用堀の長手方向に対して直交する妻手方向の鉛直平面で切断した断面において、中央部または中央部近傍が低くなって、地上に降った水分を集水するための集水部を有する形状になっており、前記シート状水分維持部材には、前記集水部に集水された水分を前記地中に浸透させるための浸透口部が、前記集水部の前記長手方向の所定の位置に、一または複数、形成されていることを特徴とする。
本発明の地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置は、本発明1において、
前記熱交換用堀には、前記第1深さ位置より深い所定の第2深さ位置に、U字部が交互に反対方向を向くように蛇行して形成されている連続U字型流体路、円環状の部位が連続するように形成されている連続ループ型流体路、及び、螺旋状に形成されているスパイラル型流体路から選択される一つの流体路が、水平または略水平に、前記熱交換用堀内の土壌に埋設され、前記地中と熱交換を行うための循環流体が流通する第2地中熱交換器部が一または複数設けられていることを特徴とする。
本発明の地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置は、本発明において、
前記第1地中熱交換器部の前記流体路と前記第2地中熱交換器部の前記流体路とは、連続に、または、別々に流通する流体路を形成するようになっていることを特徴とする。
以上、説明したように、本発明の地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置は、シート状水分維持部材を熱交換用堀の地面(地表部)と地中熱交換器部との間に埋設することで、雨水等により土壌中に取り入れられた水分を大気中に放出させない。そのため、土壌の熱伝導率を維持することができ、土壌と地中熱交換器部との熱交換効率を維持することができる。また、太陽熱、大気熱等で大気に奪われやすい地中浅部の水分を維持することで、十分な熱交換量を確保することができる。従って、この水平埋設式地中熱交換器装置は、従来の水平埋設式地中熱交換器に比べ、狭い敷地面積でも十分な熱交換量を確保して、土壌の熱交換効率を低下させることがない。
さらに、シート状水分維持部材は、妻手方向の鉛直平面で切断した断面において、中央部、中央部近傍等が低くなる緩い傾斜を有するV字状、W字形状、円弧形状等の集水部が形成されるように埋設されており、降った雨水等を効率よく集めることができる。また、シート状水分維持部材には、降った雨水等を浸透させるための浸透口部(浸透用溝、浸透用穴)が形成されており、シート状水分維持部材下方の土壌に供給することができる。
また、この水平埋設式地中熱交換器装置は、熱交換用堀に、複数段の地中熱交換器部を埋設することができ、狭い敷地面積でも、さらに十分な熱交換量を確保することができる。水平埋設式地中熱交換器装置は、垂直埋設式地中熱交換器に比べ、設置のための施工コスト(設置費用)の削減の可能性が期待されているものであり、地中熱利用ヒートポンプシステムの普及拡大に貢献することができる。
図1は、本発明の実施の形態1の水平埋設式地中熱交換器装置を採用した地中熱利用ヒートポンプシステムの構成を模式的に示した構成図である。 図2は、本発明の水平埋設式地中熱交換器装置の実施の形態1の平面図である。 図3は、図2をA−A線で切断した水平埋設式地中熱交換器装置の断面図である。 図4は、本発明の水平埋設式地中熱交換器装置の実施の形態2を一部断面にして示した平面図である。 図5は、図4をB−B線で切断した水平埋設式地中熱交換器装置の断面図である。 図6は、シート状水分維持部材の他の形態1を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。 図7は、シート状水分維持部材の他の形態2を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。 図8は、シート状水分維持部材の他の形態3を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。
以下、本発明の地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置の実施の形態を図面に基づき説明を行う。
〔実施の形態1〕
図1は、本発明の実施の形態1の水平埋設式地中熱交換器装置を採用した地中熱利用ヒートポンプシステムの構成を模式的に示した構成図である。図2は、本発明の実施の形態1の水平埋設式地中熱交換器装置の平面図、図3は、図2をA−A線で切断した水平埋設式地中熱交換器装置の断面図である。図6は、シート状水分維持部材の他の形態1示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。図7は、シート状水分維持部材の他の形態2を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。図8は、シート状水分維持部材の他の形態3を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。
地中熱利用ヒートポンプシステム1は、水平埋設式地中熱交換器装置3、地中熱利用ヒートポンプ5、負荷側熱交換部2等から構成されている。
図1〜3に示すように、地盤50の地中に、地中熱利用ヒートポンプシステム1の熱交換用堀4が掘削されている。この熱交換用堀4は、所定の深さ(例えば、深さ1.5〜2m)、所定の広さ(例えば、底部の長さ100m*底部の幅1m)の堀であり、バックホー等建設機械で掘られたものである。また、この熱交換用堀4は、熱交換用堀4の長手方向に対して直交する妻手方向(幅方向)の鉛直平面で切断した断面でいうと、底部4b側より地表部4a側が広がった台形形状となっている(図3参照)。なお、熱交換用堀は、略直方体形状に掘られた堀であってもよい。
〔水平埋設式地中熱交換器装置の実施の形態1〕
図1〜3に基づいて、水平埋設式地中熱交換器装置の実施の形態1について説明を行う。この実施の形態1の水平埋設式地中熱交換器装置3には、熱交換用堀4の第1地中深さ位置(例えば、地中深さ1.5m位置)に、折り返し部がU字状の熱交換パイプ(例えば、ポリエチレン製パイプ)が連続したものであって、U字部が交互に反対方向を向くように蛇行している形状に構成されたいわゆる連続U字型の第1地中熱交換器部31が水平、略水平に埋設されている。また、第1地中熱交換器部31の下方側であって、第1地中深さ位置より深い第2地中深さ位置(例えば、地中深さ2.5m位置)には、折り返し部がU字状の熱交換パイプ(例えば、ポリエチレン製パイプ)が連続したものであって、U字部が交互に反対方向を向くように蛇行している形状に構成されたいわゆる連続U字型流体路が形成されている第2地中熱交換器部32が水平、略水平に埋設されている。
第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32は、熱交換を行うための管路長さを長くするために、循環流体路(管路)となる熱交換パイプを蛇行させているものである。そして、第1地中熱交換器部31の一端と、第2地中熱交換器部32の一端とは連通されている(図1参照)。このように第1地中熱交換器部31と、第2地中熱交換器部32とを連通可能に接続することにより、地中と熱交換を行うための管路長さをさらに長くしている。第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32は第1循環流体路10aの一部を構成するものであり、第1地中熱交換器部31の他端31aと第2地中熱交換器部32の他端32aは、第1熱交換部10内の第1循環流体側流体路を含む第1循環流体路10aに接続されている。
第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32は、掘られた堀の内部の所定の位置に設置された後、グラウト材(例えば、硅砂、砂)、掘りあげた土(土壌)とグラウト材等を混合させたもの、掘りあげた土(土壌)等の埋め戻し材で埋め戻される。すなわち、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32は、熱交換用堀4の土壌(埋め戻し材)51内に埋設される。このように、2段に地中熱交換器部を埋設することにより、同じ埋設面積当たりの熱交換量を増加させることができる。この結果、地中熱交換器部の埋設スペース(埋設面積)を削減することができる。すなわち、水平埋設式地中熱交換器装置3の敷地面積を削減することができる。
第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32、第1熱交換部10内の第1循環流体側流体路等で第1循環流体路10aが構成されている。第1循環流体路10aには第1循環ポンプ10cが設けられており、第1循環ポンプ10cにより、第1循環流体10bが、第1循環流体路10a内を循環して流れる構成になっている。第1循環流体10bは、第1循環流体路10a内を、図1に示す矢印P方向に循環している。この第1循環流体10bは、不凍液(ブライン)、水等であり、第1熱交換部10内の第1循環流体側流体路、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32等を含む第1循環流体路10aを循環している。
このような構成の第1循環流体路10aを循環する第1循環流体10bは、例えば冬季の場合、第1熱交換部10で、熱媒体流路6aを循環して流れる熱媒体6(図1参照)と熱交換し、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32を循環し、再び第1熱交換部10に戻る。熱媒体6は、新冷媒〔例えば、冷媒番号(ISO817):R404A、R407C、R410A等〕、代替フロン等であるとよい。第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32、熱交換用堀4、後述するシート状水分維持部材35等が水平埋設式地中熱交換器装置(以下、地中熱交換器装置と記載する。)3を構成する。このとき地中温度は、地上の外気温度に比べ恒温状態で温度が高くなっているので、第1循環流体10bは地上側から地中に送り込まれると、地中熱交換器装置3(第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32)で採熱し、暖められて第1熱交換部10側に循環することになる。
第1熱交換部10で、第1循環流体10bと熱交換され中高温になった熱媒体6は地中熱利用ヒートポンプ(以下、ヒートポンプと記載する。)5によってさらに暖められ、第2熱交換部11側に循環する。暖められ高温になった熱媒体6は、第2熱交換部11で第2循環流体11bと熱交換する。熱交換され高温になった第2循環流体11bは、熱制御対象物(例えば、建物、道路等)の融雪装置、暖房装置、給湯装置等の設備装置に設けられている負荷側熱交換部2で融雪、暖房、給湯等のための熱源として利用される。第2循環流体10は、不凍液、水等であるとよい。負荷側熱交換部2の例としては、床暖房、ファンコイルユニット、融雪用パネル、融雪用放熱管等がある。また、この地中熱交換器装置3は、夏季等の場合、第1地中熱交換器部10、第2地中熱交換器部11で地中と熱交換(熱放出)することで、冷房装置等の熱源とすることができる。
なお、第1循環流体路を、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32を直列に接続する直列方式のもので説明を行っているが、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32が、ヘッダー(往ヘッダー、還ヘッダー)等を経て、ヒートポンプの第1熱交換部に接続されるヘッダー方式のもの、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32を並列に接続する並列方式(リバースリターン方式)のもの等であってもよい。例えば、地中熱交換器部の流体路長さが十分長い場合には、第1地中熱交換器部、第2地中熱交換器部を、ヘッダー方式で、個別に接続するようにしてもよい。
〔シート状水分維持部材〕
地表部(地面)4aと水平埋設された第1地中熱交換器部31との間には、シート状水分維持部材35が埋設されている。シート状水分維持部材35は、地中の水分を大気側に放出させないことで熱交換効率を維持させるものであり、例えば、ビニールシート、ポリエチレンなど合成樹脂製のシートからなるいわゆる「ブルーシート」等であるとよい。なお、シート状水分維持部材は、不透水性を有し、耐候性、耐久性が高く、取り扱いが容易なシート状の部材であればよい。地中浅部の水分は通常雨水により供給されるが、太陽熱、大気熱等により蒸発し土中の水分量は低下する。雨水による水分供給量が減少し、好天が続いた場合、地中浅部の水分は減少(乾燥)し、土壌51の熱伝導率が低下する。また、土壌51の熱伝導率が低下することで熱交換効率も低下する。シート状水分維持部材35は、土壌51中の水分の蒸発により土壌51中の水分量が低下し、熱伝導率が減少する状況を緩和し、土壌51の熱交換効率を維持するために埋設されるものである。
シート状水分維持部材35は、第1地中熱交換器部31の上方に、かつ、妻手方向の鉛直平面で切断した断面において、緩い傾斜を持ったV字形状に埋設されている。V字形状の下方側の略中央の部位が雨水等を集水するための集水部38となり、この集水部38には、雨水、降った水等をシート状水分維持部材35の下部側の土壌51に浸透させるための所定の大きさの浸透口部である浸透用溝36が、所定の間隔毎に、複数個、形成されている。
これにより、雨水、降った水等は、シート状水分維持部材35の傾斜に沿って中央の低い部分である集水部38側に集まるように流れるとともに、浸透用溝36から浸透し、第1地中熱交換器部31が埋設されている土壌51に供給される。太陽熱、大気熱、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32等の熱により、土壌51中から蒸発した水分は、シート状水分維持部材35により、大気中に放出させないで、シート状水分維持部材35の下面側で凝集されて、再び、水滴状になり第1熱交換器部31の上位の土壌51に供給される。言い換えると、雨水等により、土壌51中に取り入れられた水分を大気中に放出しないで、土壌51中に維持することにより土壌51の乾燥を防止している。そして、土壌51の熱伝導率を維持することで熱交換効率を維持することを可能にしている。
〔シート状水分維持部材の他の形態1〕
なお、シート状水分維持部材は、シート状水分維持部材の他の形態1として、図6に示すような浸透用穴(浸透用口部)である浸透用楕円穴136が形成されたシート状水分維持部材135であってもよい。また、浸透用穴は、浸透用丸穴、浸透用長穴等であってもよく、雨水、降った水等をシート状水分維持部材の下方側の土壌に供給できる形状のものであればよい。さらに、複数の浸透用溝、浸透用楕円穴、浸透用丸穴、浸透用長穴等は、集水部38近傍に複数列分、所定の間隔毎に、形成されていてもよい。
〔シート状水分維持部材の他の形態2〕
また、シート状水分維持部材は、シート状水分維持部材の他の形態2として、妻手方向の鉛直平面で切断した断面において楕円弧形状(図7参照)、円弧形状に埋設されたものであってもよい。図7に示すシート状水分維持部材235には、集水部38に浸透用溝236が形成されている。
〔シート状水分維持部材の他の形態3〕
さらに、シート状水分維持部材は、シート状水分維持部材の他の形態3として、妻手方向の鉛直平面で切断した断面において変形V字形状(図8参照)、W字形状等に埋設されたものであってもよい。図8に示すシート状水分維持部材335には、集水部38に2列の浸透用溝336が形成されている。シート状水分維持部材の埋設形状は、要するに、下面側で土壌中から蒸発した水分を凝集して土壌に戻すことができるとともに、地上に降った水分(雨水等)を集水部に集水し、浸透用溝、浸透用穴等である浸透口部からこの水分(雨水等)をシート状水分維持部材の下方側の土壌に浸透できる形状であればよい。
〔地中熱利用ヒートポンプ〕
ヒートポンプ5について、図1に従って説明を行う。
ヒートポンプ5は、第1熱交換部10、第2熱交換部11、圧縮部(圧縮機)8、膨張部(膨張弁)9、熱媒体循環路6a等から構成されている。熱媒体循環路6a内には、融雪、暖房、給湯用の熱源とする場合、熱媒体6が、矢印Q方向に循環している。第1熱交換部10は、第1循環流体10bと熱媒体6との間で熱交換を行なう部位である。すなわち、第1循環流体路10aを循環する第1循環流体10bの熱量を熱媒体6に熱移動させる。第2熱交換部11は、熱媒体6と第2循環流体11bとの間で熱交換を行なう部位である。すなわち、熱媒体6の熱量を第2循環流体11bに熱移動させる。熱移動された第2循環流体11bは、第2循環流体路11aを矢印R方向に循環し、熱制御対象物の負荷側熱交換部2で熱源として利用される。
第1循環流体10bは、第1循環ポンプ10cによって、熱交換用堀4に埋設された第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32を含む第1循環流体路10aを循環して流れる。第1循環流体10bは、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32を介し、熱交換用堀4の地中との間で熱交換(地中より熱採取)を行う。このとき、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32が埋設されている土壌51は、シート状水分維持部材35によって、地中の水分を大気側に放出させないことで良好な熱交換効率を維持している。第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32の埋設位置である地中深さが浅い土壌は、雨水による水分供給量が減少し、好天が続いた場合、地中浅部の水分は減少(乾燥)し、土壌の熱伝導率が低下する恐れがある。しかしながら、シート状水分維持部材35が、地中の水分を大気側に放出させないので、土壌51の熱伝導率が低下し、熱交換効率が低下することを防止している。また、降った水、雨水等は、集水部38に集水され、浸透用溝36等からシート状水分維持部材35の下方側の土壌51に浸透させ、土壌51内に供給することができる。
熱交換(熱採取)によって熱を得た第1循環流体10bは中高温の流体となり、第1熱交換部10内の第1循環流体側流体路を通過する。第1循環流体10bは、第1熱交換部10において熱媒体6との間で熱交換を行なって低温になって第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32に戻り、熱交換用堀4の地中と熱交換(熱採取)を行なう。第1熱交換部10において、第1循環流体10bとの間で熱交換し、第1循環流体10bより熱を得て中高温になった熱媒体6は、圧縮機8において圧縮(加圧)されることによってさらに温度が上昇した高温の熱媒体6となり、第2熱交換部11側に送られる。
第2熱交換部11で、熱媒体6は、第2循環流体11bとの間で熱交換を行う。熱媒体6との間で熱交換を行ない、熱を得た第2循環流体11bは高温の流体となって、第2循環ポンプ11cによって第2循環流体路11aを循環して流れ、負荷側熱交換部2において、地上側の暖房システム、暖房装置、給湯装置、融雪システム、融雪装置等の熱源として利用される。
また、季節が夏季等で冷房用の熱源とする場合には、熱媒体6は、図1に示した矢印Q方向と反対の方向に熱媒体循環路6a内を循環する。第1循環流体10bは、第1地中熱交換器部31、第2地中熱交換器部32を通過する際、外気温度より低い温度の地中と熱交換(地中に放熱、排熱)し、外気温度より低い温度である中低温の第1循環流体10bとなる。第1熱交換部10において、中低温の第1循環流体10bは熱媒体6と熱交換する。第1循環流体10bとの熱交換で中低温に温度が低下した熱媒体6は、膨張弁9によって減圧されることによって、さらに温度が低下した低温の熱媒体となり、第2熱交換部11側に送られる。第2熱交換部11において、低温の熱媒体6は第2循環流体11bと熱交換する。熱媒体6との熱交換し低温になった第2循環流体11bは負荷側熱交換部2において、冷房システム、冷房装置等の熱源として利用される。
〔水平埋設式地中熱交換器装置の実施の形態2〕
図4、5に基づいて、水平埋設式地中熱交換器装置の実施の形態2について説明を行う。この実施の形態2の地中熱交換器装置103は、実施の形態1に比べ、第1地中熱交換器部131、第2地中熱交換器部132の形状が異なる形態のものである。なお、この実施の形態2の説明では、前述した実施の形態1と同一の部位には、同一の符号を付与して詳細な説明を省略している。
図4は、本発明の実施の形態2の地中熱交換器装置103を一部断面にして示した平面図、図5は、図4をB−B線で切断した地中熱交換器装置103の断面図である。
第1地中熱交換器部131は、ポリエチレンパイプ等の熱交換器が連続したループ管状に形成されたものであり、円環(ループ)の部位が連続するように形成された連続ループ型流体路を構成するものである。第1地中熱交換器部131は、一方の管部131aが、ループ管部を形成しながら一端部131c側から折り返し管部131d側に順次延び、折り返し管部131dで折り返した後、他方の管部131bが折り返し管部131d側から他端部131e側に直線状に戻ってくるように形成されている。図4に示すように、一方の管部131aは、所定の直径Dの円環(ループ)状のループ管部を形成しながら、1ループ毎に、ループ管部が所定の寸法Pずつ、折り返し管部131d側に変位していく構成になっている。
そして、第1ループ管部131a1の他端が第2ループ管部131a2の一端に連続するように構成され、第1ループ管部131a1から第2ループ管部131a2に連続する形状に構成されている。同様に、第2ループ管部131a2から第3ループ管部131a3に、第3ループ管部131a3から折り返し管部131dに連続する形状に構成されている。一方の管部131a、折り返し管部131d、他方の管部131bは、連続ループ型流体路が形成された第1地中熱交換器部131となる。連続ループ型流体路が形成された第1地中熱交換器部131は、熱交換用堀4の第1地中深さ位置(例えば、地中深さ1.5m位置)に、水平、略水平に埋設されている。
第1地中熱交換器部131と同一形状の第2地中熱交換器部132は、一方の管部132aが、連続ループ管部を形成しながら一端部132c側から折り返し管部132d側に順次延び、折り返し管部132dで折り返した後、他方の管部132bが折り返し管部132d側から他端部132e側に直線状に戻ってくるように形成されている。図4に示すように、一方の管部132aは、所定の直径Dの円環(ループ)状のループ管部を形成しながら、1ループ毎に、ループ管部が所定の寸法Pずつ、折り返し管部132d側に変位していく構成になっている。そして、第1ループ管部132a1の他端が第2ループ管部132a2の一端に連続するように構成され、第1ループ管部132a1から第2ループ管部132a2に連続する形状に構成されている。同様に、第2ループ管部132a2から第3ループ管部132a3に、第3ループ管部132a3から折り返し管部132dに連続する形状に構成されている。
一方の管部132a、折り返し管部132d、他方の管部132bは、連続ループ型流体路が形成された第2地中熱交換器部132となる。連続ループ型流体路が形成された第2地中熱交換器部132は、第1地中深さより深い熱交換用堀4の第2地中深さ位置(例えば、地中深さ2.5m位置)に、水平、略水平に埋設されている。
第1地中熱交換器部131の他端部131eと、第2地中熱交換器部132の一端部132cとは連通するように接続されている。第1地中熱交換器部131、第2地中熱交換器部132は第1循環流体路の一部を構成するものであり、第1地中熱交換器部131の一端部131cと第2地中熱交換器部132の他端部132eは、第1熱交換部内の第1循環流体側流体路を含む第1循環流体路に接続されている。すなわち、第1循環流体路が、第1地中熱交換器部131、第2地中熱交換器部132を直列に接続する直列方式となっている。
なお、第1循環流体路は、第1地中熱交換器部131、第2地中熱交換器部132が、ヘッダー(往ヘッダー、還ヘッダー)等を経て、ヒートポンプの第1熱交換部に接続されているヘッダー方式のもの、第1地中熱交換器部131、第2地中熱交換器部132が並列に接続されている並列方式(リバースリターン方式)のもの等であってもよい。例えば、地中熱交換器部の流体路長さが十分長い場合には、第1地中熱交換器部、第2地中熱交換器部を、ヘッダー方式で、個別に接続するようにしてもよい。
第1地中熱交換器部131の上方には、シート状水分維持部材35が埋設されている。この実施の形態2は、第1地中熱交換器部131、第2地中熱交換器部132が、連続したループ状の部位が連続している連続ループ型流体路を熱交換用堀に埋設しているものである点が異なるのみで、他の部位は実施の形態1と同一であり、地中熱利用ヒートポンプシステムの説明は省略する。
なお、第1地中熱交換器部、第2地中熱交換器部は、一方の管部が、スパイラル軸線が略水平方向を向き、所定の直径、所定のピッチに捩れている螺旋(スパイラル)状に形成されたスパイラル状管部に構成されているスパイラル型流体路が熱交換用堀に埋設されたものであってもよい。また、スパイラル状管部のリード角が、スパイラル軸線に対して、所定の角度、傾斜しているような傾斜スパイラル型流体路が熱交換用堀に埋設されたものであってもよい。さらに、スパイラル状管部は、スパイラル形状を側面視したとき、上下方向につぶれた楕円状、長円状のものであってもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこの実施の形態に限定されることはない。本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内での変更が可能なことはいうまでもない。例えば、シート状水分維持部材の下部に地中熱交換器部を2段埋設した形態で説明を行っているが、1段、または、3段以上であってもよい。3段の地中熱交換器部は、例えば、地面から1.5mの深さ位置、2.5mの深さ位置、3.5mの深さ位置に埋設されるとよい。この地中熱交換器部の段数は、地中熱利用ヒートポンプシステムに要求される能力、熱交換用堀の設置可能面積等に応じて、適宜、選択されればよい。
また、複数の地中熱交換器部を有する地中熱交換器装置では、各々の循環流体路を連通するように接続しなくてもよい。例えば、冷温熱を同時に必要とする場合、上段側の地中熱交換器部を冷房用熱源に、下段側の地中熱交換器部を暖房用熱源に利用するようにしてもよい。このようにすると、冷温熱を有効に利用することができる地中熱利用ヒートポンプシステムを構築することができる。さらに、ヒートポンプが、熱媒体と第2循環流体との間で熱交換を行い、第2循環流体が負荷側熱交換部と熱交換を行う間接式のヒートポンプとして説明を行っているが、熱媒体が、直接、負荷側熱交換部と熱交換を行う直膨式のヒートポンプであってもよい。
1…地中熱利用ヒートポンプシステム
2…負荷側熱交換部
3、103…水平埋設式地中熱交換器装置
4…熱交換用堀
5…地中熱利用ヒートポンプ
6…熱媒体
8…圧縮部(圧縮機)
9…膨張部(膨張弁)
10…第1熱交換部
10a…第1循環流体路
10b…第1循環流体
11…第2熱交換部
11a…第2循環流体路
11b…第2循環流体
31、131…第1地中熱交換器部
32、132…第2地中熱交換器部
35、135、235、335…シート状水分維持部材
36、236、336…浸透用溝(浸透口部)
136…浸透用楕円穴(浸透口部)

Claims (3)

  1. 地面に形成される形状が略長方形状であって、所定の深さに掘削された熱交換用堀と、
    前記地面より所定の深さの第1深さ位置に、U字部が交互に反対方向を向くように蛇行して形成されている連続U字型流体路、円環状の部位が連続するように形成されている連続ループ型流体路、及び、螺旋状に形成されているスパイラル型流体路から選択される一つの流体路が、水平または略水平に、前記熱交換用堀内の土壌に埋設され、地中と熱交換を行うための循環流体が流通する第1地中熱交換器部と、
    前記地面と前記第1地中熱交換器部との間に埋設され、前記地中の水分が大気に放出されてしまうことを防止して前記地中の水分を維持するためのシート状水分維持部材とを備え、
    前記シート状水分維持部材は、不透水性を有するシート状の部材であって、熱により前記土壌中から蒸発する水分を下面側で凝集させ、水滴状になった前記水分を前記土壌に供給して前記水分を前記土壌中に維持し、前記土壌の熱伝導率を維持することで前記土壌の熱交換効率を維持するものであり、
    前記シート状水分維持部材は、前記熱交換用堀の長手方向に対して直交する妻手方向の鉛直平面で切断した断面において、中央部または中央部近傍が低くなって、地上に降った水分を集水するための集水部を有する形状になっており、
    前記シート状水分維持部材には、前記集水部に集水された水分を前記地中に浸透させるための浸透口部が、前記集水部の前記長手方向の所定の位置に、一または複数、形成されている
    ことを特徴とする地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置。
  2. 請求項1に記載された地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置において、
    前記熱交換用堀には、前記第1深さ位置より深い所定の第2深さ位置に、U字部が交互に反対方向を向くように蛇行して形成されている連続U字型流体路、円環状の部位が連続するように形成されている連続ループ型流体路、及び、螺旋状に形成されているスパイラル型流体路から選択される一つの流体路が、水平または略水平に、前記熱交換用堀内の土壌に埋設され、前記地中と熱交換を行うための循環流体が流通する第2地中熱交換器部が一または複数設けられている
    ことを特徴とする地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置。
  3. 請求項2に記載された地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置において、
    前記第1地中熱交換器部の前記流体路と前記第2地中熱交換器部の前記流体路とは、連続に、または、別々に流通する流体路を形成するようになっている
    ことを特徴とする地中熱利用ヒートポンプシステムの水平埋設式地中熱交換器装置。
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