JP4445180B2 - シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートに関し、より詳細には、シート表面の滑りを防止するシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
シートは、防水又は防塵の目的等で様々な場所に張って用いられている。例えば、瓦を家屋の屋根に敷設するような屋根工事を行う際、瓦を敷設するまで雨水から該家屋を保護するため、瓦を未敷設の屋根部分にいわゆるビニールシートを敷設することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシートの表面は滑りやすいことから、敷設されたシートの表面を作業者が歩くような場合、足が滑って作業者が転倒するという問題があった。
かかる問題は、屋根工事等のような高所作業では作業者が高所から転落する原因となりうることから、極めて重大な災害を生じる可能性があった。
とりわけ、雨水等によってシート表面が濡れている場合やシート表面に霜が降りている場合は、シート表面が一層滑りやすくなることから、このような場合には作業を行うことができないという問題もあった。
【0004】
そこで、本発明では、表面の滑りを十分に防止することができるシートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のシート(以下、「本シート」という。)は、シート本体と、該シート本体の表面の少なくとも一部に形成された滑り止め部分と、を備えてなるシートであって、該滑り止め部分が、粒子群と、該粒子群を該シート本体に対して固定する固定手段と、を有してなる、シートである。
こうすることで固定手段によってシート本体に対して固定された粒子群を有する滑り止め部分がシート本体の表面の少なくとも一部に形成されるので、滑り止め効果を有する粒子群が安定してシート本体に固定されることから、滑り止め部分が形成された該表面の部分は優れた滑り止め効果を有する。
なお、ここにいう「シート本体」としては、いかなるものが用いられてもよく特に制限されるものではないが、例えば、いわゆるビニールシートやブルーシート等と呼ばれる樹脂製シートを例示的に挙げることができる。
また、ここにいう「シート本体の表面の少なくとも一部」とは、該表面の全部であってよいことはいうまでもない。
【0006】
前記固定手段は、粒子群をシート本体に対して固定することができるものであればいかなるものであってもよく何ら制限されるものではなく、シート本体の一部として設けられるもの、粒子群を構成する粒子の一部として設けられるもの、またシート本体や粒子群を構成する粒子のいずれか一方又は両方と一体に設けられるもの、シート本体や粒子群を構成する粒子のいずれとも別体に設けるもののいずれも含む。前記固定手段の一例を挙げるとすれば、粒子群をシート本体に対して接着する接着層、シート本体の表面を融解又は溶解させた状態で該表面に粒子群を構成する粒子の一部を埋設させて該表面を固化させたときの粒子が埋設された凹部等、を例示することができる。
とりわけ粒子群をシート本体に対して接着する接着層を前記固定手段とすれば、容易かつ確実に粒子群をシート本体に対して固定することができる。
【0007】
前記滑り止め部分が、前記粒子群を覆う保護層をさらに有するものであってもよい。
こうすることで滑り止め効果を有する粒子群を構成する粒子が、シート本体から脱落したり摩砕することを効果的に防止又は減少することができる。また、保護層を防水性又は耐水性を有するものとすれば、雨水等の水分が滑り止め部分に付着しても滑り止め部分の内部に進入しないので、雨水等の水分による滑り止め部分の劣化を防止又は減少させることができる。
【0008】
前記粒子群は、滑り止め部分に含められたときに滑り止め部分が滑り止め効果を発揮するものであればいかなるものであってもよく何ら制限されるものではない。なお、「滑り止め効果」とは、滑り止め部分が形成される前のシート本体の表面よりも滑りにくい(即ち、摩擦係数が大きい)ことをいう。
かかる粒子群としては、例示的には、ケイ砂(珪砂)、陶磁器破砕物(陶磁器を破砕したもの)、砂と陶磁器破砕物との混合物等を挙げることができ、これらの中でもとりわけケイ砂が好ましい。
【0009】
前記粒子群を構成する粒子の粒径としては、粒子群が滑り止め部分に含められたときに滑り止め部分が所望の滑り止め効果を発揮するものであればいかなるものであってもよく何ら制限されるものではないが、通常、あまり大きいと滑り止め部分に含めることが困難になる傾向があり、またあまり小さいと十分な滑り止め効果が得られない傾向があるので、これらを満足する範囲とされることが好ましい。通常、粒子群を構成する粒子の粒径としては、下限として好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1mm以上、最も好ましくは1.5mm以上であり、上限として好ましくは2mm以下、より好ましくは1.8mm以下、最も好ましくは1.7mm以下である。なお、ここにいう粒子群を構成する粒子の粒径は、ノギスによって粒子の外径を測定したものをいう。
【0010】
また、滑り止め部分におけるシート本体の前記表面の単位面積当たりの前記粒子(粒子群を構成する粒子)の個数(個/cm)としては、滑り止め部分が所望の滑り止め効果を発揮するものであればいかなるものであってもよく何ら制限されるものではないが、通常、ある程度以上大きくしても滑り止め効果があまり増加しない傾向があり、またあまり小さいと十分な滑り止め効果が得られない傾向があるので、これらを満足する範囲とされることが好ましい。通常、滑り止め部分における前記表面の単位面積当たりの前記粒子の個数(個/cm)としては、前記粒子(粒子群を構成する粒子)の粒径にもよるが通常、下限として好ましくは10個/cm以上、より好ましくは30個/cm以上、最も好ましくは40個/cm以上であり、上限として好ましくは60個/cm以下、より好ましくは50個/cm以下、最も好ましくは45個/cm以下である。そして、滑り止め部分における前記表面の単位面積当たりの前記粒子の個数(個/cm)としては、前記粒子(粒子群を構成する粒子)の粒径が前述の0.5mm以上2mm以下のときであれば、下限として好ましくは10個/cm以上、より好ましくは30個/cm以上、最も好ましくは40個/cm以上であり、上限として好ましくは60個/cm以下、より好ましくは50個/cm以下、最も好ましくは45個/cm以下である。
【0011】
滑り止め部分は、シート本体の表面の少なくとも一部に形成されていればよく、例えば、本シートのうち滑り止め効果を発揮させたい部分に形成されるようにしてもよい。
また、滑り止め部分を、シート本体の前記表面を横断するように設けるようにしてもよく、こうすることで滑りやすい方向に対して滑り止め部分が交差するように本シートを設置することで本シート表面を滑るものが滑り止め部分に達しそこで滑りを止めることができる。これは傾斜をもった屋根に敷設された本シート上を作業者が歩行するような場合、本シートの上部から下部に至る間に滑り止め部分が存するように本シートを敷設すれば(例えば、横断する滑り止め部分が略水平になるように敷設する。)、本シート上部にて滑った作業者が確実に滑り止め部分にて止まるので、本シートを一層安全に使用することができる。
【0012】
上述のように滑り止め部分をシート本体の前記表面を横断するように設ける場合、本シートを支持物に対して支持させる支持手段を前記表面の周縁部分に備え、滑り止め部分に沿って前記表面を横断するいずれかの線分によって分割される両側のうちの少なくとも一方に該支持手段が備えられるようにしてもよい。
こうすることで本シートが傾斜をもって敷設され用いられる場合、支持手段によって高い位置の支持物に対して本シートが支持され、前記線分によって分割される両側のうちの他方(前記一方とは逆側)が低い位置となるように敷設されて用いられることが多い。このときには、本シートの上部から下部に至る間に滑り止め部分が存するようになるので、本シート上部にて滑った作業者が確実に滑り止め部分に至りそこで止まるので傾斜をもって敷設された本シートをより安全に使用することができる。
【0013】
固定手段が、前記粒子群をシート本体に対して接着する接着層である本シートの製造方法は、いかなるものであってもよく特に限定されるものではない。例えば、シート本体の表面の少なくとも一部に接着剤を付着させる接着剤付着ステップと、該接着剤が付着された該少なくとも一部に該接着剤が硬化する前に前記粒子群を吹き付ける粒子吹き付けステップと、を備えてなる、製造方法にて製造されてもよい。こうすることで、接着剤付着ステップによって付着された接着剤が硬化する前に粒子吹き付けステップによって前記粒子群を吹き付けるので、硬化前の接着剤に前記粒子群が衝突し確実に接着される。従って、前記粒子群がシート本体に対して確実に固定されるので、滑り止め部分に優れた滑り止め効果を長期間発揮させることができる。
なお、接着剤付着ステップにおいて「シート本体の表面の少なくとも一部に接着剤を付着させる」ことは、該少なくとも一部に接着剤が付着するものであればいかなる方法によって行われてもよく、一例を挙げれば、接着剤を塗布する方法、接着剤を噴霧する方法、接着剤中に浸漬する方法等を例示することができる。
また、粒子吹き付けステップにおいて粒子群を吹き付ける方法は、例えば、流動する気体や液体に粒子群を搬送させて吹き付けるようにしてもよく、この場合であれば、例えば、サンドブラスト装置や塗装に用いるスプレーガンを使用して行うようにしてもよい。
【0014】
また、固定手段が、前記粒子群をシート本体に対して接着する接着層である本シートの製造方法であって上記した方法と異なるものとしては、接着剤と前記粒子群とを含んだ混合物を形成する混合ステップと、前記シート本体の表面の少なくとも一部に該混合物を付着させる混合物付着ステップと、を備えてなる、製造方法であってもよい。こうすることで、混合ステップによって、接着剤と前記粒子群とを予め混合した混合物を形成し、そして混合物付着ステップによって、該混合物をシート本体の表面の少なくとも一部に付着させる。このため、混合物付着ステップにより接着剤と前記粒子群とがうまく混合され十分なじむことによって、前記粒子群が確実に接着されシート本体に対して確実に固定されるので、滑り止め部分に優れた滑り止め効果を長期間発揮させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
【0016】
図1は、一実施形態の本発明のシート(本シート)11を示す平面図であり、図2は図1のA−A断面図であり、図3は図1のB−B断面図であり、図4は図2の円C中の拡大図である。図1乃至図4を参照して、本シート11について説明する。
本シート11は、表面21aが略長方形のシート本体21と、シート本体21の表面21aの一部に形成された滑り止め部分31と、本シート11を支持物に対して支持させるためシート本体21の表面21aの周縁部分に取り付けられた支持手段たる貫通孔形成リング41と、を備えている。
【0017】
シート本体21は、いわゆるビニールシートやブルーシート等と呼ばれる建築又は土木工事にて養生用に用いられるものを用いており、具体的には、萩原工業株式会社製の「エースシート#3000」(商品名)を用いている。
【0018】
ここでは滑り止め部分31は、図1に示すように、シート本体21の表面21aが形成する略長方形の一辺に略平行にのびるように3本帯状に形成されており、3本の滑り止め部分31のいずれもが表面21aを横断するように設けられている。そして、前述の支持手段たる貫通孔形成リング41は、滑り止め部分31に沿って表面21aを横断するいずれかの線分(図1中、3本の滑り止め部分31のそれぞれについての該線分の一例を線分P、Q、Rにて示している。)によって分割される両側のうちの両方(少なくとも一方)に備えられている。また、前述の支持手段たる貫通孔形成リング41は、表面21aを横断する滑り止め部分31の両側のうちの両方(少なくとも一方)に備えられている。
【0019】
滑り止め部分31は、図2及び図4に示すように、粒子群を構成する粒子33と、複数の粒子33によって構成される粒子群をシート本体21に対して固定する固定手段たる接着層35と、複数の粒子33によって構成される粒子群を覆う保護層37と、を有している。
ここで粒子群を構成する粒子33は、ケイ砂を含む粒径が0.5〜2mmの範囲のものを用いており、具体的には、トーヨーマテラン株式会社製の「シリカサンド」(商品名)を用いている。また、粒子33は、シート本体21の表面21aに約200〜300g/mの割合、即ち、約45個/cmの割合で配設されている。
接着層35は、後述のように接着剤をヘラを用いてシート本体21の表面21aに約0.3〜0.4kg/mの割合で塗布することで形成されるものであり、ここで該接着剤としては大日精化工業株式会社製の「UNIカラーNSメジウム」(商品名)を用いた。
保護層37は、ここでは粒子33と接着層35とを覆うように設けられており、後述のように保護剤をローラー用いて粒子33によって構成される粒子群と接着層35との上に塗布することで形成される。なお、該保護剤の塗布量としては、約0.14〜0.17kg/mの割合で1回塗布している。ここで該保護剤としては関西ペイント株式会社製の「ボウジンテックス5000U」(商品名)を用いたが、通常の油性の塗料等を用いることもできる。
このような滑り止め部分31の表面には、図2及び図4に示すように、粒子群を構成する粒子33によって形成された凸部分が数多く形成されており、この多数の凸部分によって滑り止め効果が奏される。
【0020】
貫通孔形成リング41は、図3に示すように、シート本体21を貫通する貫通孔43を形成すると共に、貫通孔43の周囲のシート本体21を破損等から保護するために取り付けられている。貫通孔形成リング41は、具体的には、貫通孔43を取り囲むようにシート本体21を貫通する円筒形の貫通部41aと、貫通部41aが形成する円筒の軸に関して一方側でかつ該軸に略垂直になるように貫通部41aに取り付けられた一方側つば部41bと、貫通部41aが形成する円筒の軸に関して他方側でかつ該軸に略垂直になるように貫通部41aに取り付けられた他方側つば部41cと、を有しアルミニウム等のような金属によって形成されており、釘や突起等のような支持物を貫通孔43に嵌入することで本シート11を該支持物に対して支持させたとき、該支持物が、柔らかいシート本体21に直接接触することによってシート本体21が破損することを防止する。
【0021】
図5は、本シート11の使用方法の一例を示す図である。ここでは本シート11は、建築中の家屋101の屋根上面103の一部に敷設されて用いられている。十分な強度を持った4本の釘105が頭を突出した状態で屋根上面103に打ち込まれており、この釘105が、上述の貫通孔形成リング41により形成される貫通孔43を貫通するように本シート11は屋根上面103に敷設されている。このため本シート11は、釘105が貫通された貫通孔43付近が最も高くなり、そこから離れるにつれて高さが低くなるよう、傾斜がついた状態で敷設されている。
このように本シート11が傾斜をもって敷設され用いられる場合、支持手段たる貫通孔形成リング41によって高い位置の釘105(支持物)に対して本シート11が支持され、滑り止め部分31に沿って表面21aを横断するいずれかの線分(図5中、3本の滑り止め部分31のそれぞれについての該線分の一例を線分P、Q、Rにて示している。)によって分割される両側のうち釘105が貫通された貫通孔43が備えられた一方でない他方(該一方とは逆側)が低い位置となるように敷設されて用いられることが多い。このときには、本シート11の上部から下部に至る間に滑り止め部分31が存するようになるので、本シート11上部にて滑った作業者が確実に滑り止め部分31に至りそこで止まるので傾斜をもって敷設された本シート11をより安全に使用することができる。
【0022】
最後に、本シート11の第一の製造方法について説明する。
まず、第一に、シート本体21とするシートを用意する。ここでは、前述のように、萩原工業株式会社製の「エースシート#3000」(商品名)を準備する(なお、このシート本体21に貫通孔形成リング41が取り付けられたものを用いれば、後で取り付ける必要がない。)。
次いで、第二に、接着剤付着ステップとしてシート本体21の表面21aの一部に接着剤を付着させる。ここでは、前述のように、接着剤として大日精化工業株式会社製の「UNIカラーNSメジウム」(商品名)を用い、この接着剤をヘラを用いてシート本体21の表面21aに約0.3〜0.4kg/mの割合で塗布する。なお、ここでは図1に示したように滑り止め部分31が形成されているように3本帯状に接着剤を塗布した。なお、この接着剤を、シート本体21の表面21aに付着させる方法は、ここで用いたヘラに限られるものではなく、ローラによって付着させたり、前述のように接着剤を噴霧する方法や接着剤中に浸漬する方法等を用いてよいことは言うまでもない。
【0023】
そして、第三に、粒子吹き付けステップとして、接着剤付着ステップにより接着剤が付着された前記一部に接着剤が硬化する前に粒子群を構成する粒子33を吹き付ける。ここでは前述のように、粒径が0.5〜2mmの範囲のトーヨーマテラン株式会社製の「シリカサンド」(商品名)を粒子群(複数の粒子33により構成される。)として用い、スプレーガンによってシート本体21の表面21aに粒子33が約200〜300g/mの割合、即ち、約45個/cmの割合で固定されるように吹き付ける。これによって、未硬化の接着剤に粒子群を構成する粒子33が衝突し確実に接着される。
【0024】
最後に、第四に、粒子吹き付けステップにより粒子群を構成する粒子33が接着されたものの上から保護剤をローラー用いて塗布し保護層を形成する。ここでは前述のように、保護剤として関西ペイント株式会社製の「ボウジンテックス5000U」(商品名)を用い、約0.14〜0.17kg/mの割合で1回塗布する。なお、保護剤は、刷毛等によって塗布されたり、スプレーガンによって噴霧されてもよく、保護剤としては、前述のように通常の油性の塗料等を用いることもできる。
その後、乾燥等させ(ここで貫通孔形成リング41を取り付けるようにしてもよい。)、本シート11が完成される。
なお、上記の製造方法では、粒子吹き付けステップと保護剤塗布とを別の工程によって行っているが、粒子33と保護剤とを事前に混合し、その混合物をスプレーガン等によって噴霧してもよい。
【0025】
また、上述の本シート11の製造方法では、付着された接着剤に粒子群を構成する粒子33を吹き付けることで粒子33を未硬化の接着剤に衝突させ確実に接着されるようにしたが、未硬化の接着剤に粒子33を単に落下させること(例えば、粒子33をふるいにかけながら落下させる等)によって接着剤に粒子33を接着させるようにすることもできる。
【0026】
さらに、本シート11の第二の製造方法について説明する。
まず、前述の製造方法と同様に、第一に、シート本体21とするシートを用意する。ここでは、前述のように、萩原工業株式会社製の「エースシート#3000」(商品名)を準備する。
次いで、第二に、混合ステップとして、接着剤と粒子群を構成する粒子33とを含んだ混合物を形成する。ここでは接着剤としては大日精化工業株式会社製の「UNIカラーNSメジウム」(商品名)を用い、粒子群を構成する粒子33としては粒径が0.5〜2mmの範囲のトーヨーマテラン株式会社製の「シリカサンド」(商品名)を用いた。具体的には、混合は、0.35kgの接着剤と0.25kgの粒子33とを容器中に投入し、均一になるまで棒によって十分に攪拌することで行い、これにより接着剤と粒子33とを含んだ混合物を形成した。なお、ここでは混合は、0.35kgの接着剤と0.25kgの粒子33とを用いたが、これに限定されるものではなく適宜それらの配合比率を変更してもよく、特に限定されるものではないが、例えば、0.3〜0.4kgの接着剤と0.2〜0.3kgの粒子33とを混合してもよい。
そして、第三に、混合物付着ステップとして、混合ステップで形成された該混合物をヘラによってシート本体21の表面21aに塗布した(付着させた)。なお、ここでは該混合物をシート本体21の表面21aに約0.5〜0.7kg/mの割合で1回塗布した。なお、混合物付着ステップにおいて、該混合物をシート本体21の表面21aに付着させるのは、ローラー等を用いてよいことはいうまでもない。
最後に、第四に、混合物付着ステップにより前記混合物が付着されたものの上から保護剤をローラー用いて塗布し保護層を形成する。ここでは油性の塗料(具体的には、ここではシリコン又はウレタン系樹脂塗料を用いた。かかるシリコン又はウレタン系樹脂塗料を用いることで、仕上がりが良好になる。)を用い、約0.16〜0.18kg/mの割合で1回塗布する。なお、保護剤は、刷毛等によって塗布されたり、スプレーガンによって噴霧されてもよく、保護剤としては、前述のように関西ペイント株式会社製の「ボウジンテックス5000U」(商品名)を用いてもよい。
その後、乾燥等させ(ここで貫通孔形成リング41を取り付けるようにしてもよい。)、本シート11が完成される。
【0027】
以上説明したように、本シート11は、シート本体21と、シート本体21の表面21aの少なくとも一部に形成された滑り止め部分31と、を備えてなるシートであって、滑り止め部分31が、複数(多数)の粒子33により構成される粒子群と、粒子33により構成される粒子群をシート本体21に対して固定する固定手段たる接着層35と、を有してなる、シートである。
そして、ここでは固定手段が、粒子33により構成される粒子群をシート本体21に対して接着する接着層35である。
さらに、ここでは滑り止め部分31が、粒子33により構成される粒子群を覆う保護層37をさらに有する。
【0028】
また、ここでは粒子33により構成される粒子群が、ケイ砂を含むものであり、その粒子33の粒径が、0.5〜2mmの範囲である。
加えて、ここでは粒子群を構成する粒子33が、シート本体21の表面21aに約45個/cmの割合で固定されている。
【0029】
そして、滑り止め部分31が、シート本体21の表面21aを横断するように設けられている。
さらに、本シート11を支持物に対して支持させる支持手段たる貫通孔形成リング41をシート本体21の表面21aの周縁部分に備え、滑り止め部分31に沿って表面21aを横断するいずれかの線分(該線分の一例を線分P、Q、Rにて示した。)によって分割される両側のうちの少なくとも一方(ここでは両方)に支持手段たる貫通孔形成リング41が備えられている。
また、ここではシート本体21の表面21aを横断する滑り止め部分31の両側のうちの一方に支持手段たる貫通孔形成リング41が備えられている。
【0030】
また、上述した本シート11の第一の製造方法は、シート本体21の表面21aの少なくとも一部に接着剤を付着させる接着剤付着ステップと、該接着剤が付着された該少なくとも一部に該接着剤が硬化する前に粒子群を構成する粒子33を吹き付ける粒子吹き付けステップと、を備えてなる。
【0031】
そして、上述した本シート11の第二の製造方法は、接着剤と粒子群を構成する粒子33とを含んだ混合物を形成する混合ステップと、シート本体21の表面21aの少なくとも一部に該混合物を付着させる混合物付着ステップと、を備えてなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の本発明のシート(本シート)を示す平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図2の円C中の拡大図である。
【図5】本シートの使用方法の一例を示す図である。
【符号の説明】
11 本シート
21 シート本体
21a 表面
31 滑り止め部分
33 粒子
35 接着層
37 保護層
41 貫通孔形成リング
41a 貫通部
41b 一方側つば部
41c 他方側つば部
43 貫通孔
101 家屋
103 屋根上面
105 釘

Claims (8)

  1. シート本体と、該シート本体の表面の少なくとも一部に形成され粒子群と該粒子群を該シート本体に対して固定する固定手段とを有する滑り止め部分と、該シートを支持物に対して支持させる該表面の周縁部分に備えられる支持手段と、を備えてなるシートであって、
    該滑り止め部分が、該表面を横断するように設けられたものであり、
    該滑り止め部分に沿って該表面を横断するいずれかの線分によって分割される両側のうちの少なくとも一方に該支持手段が備えられているものである、シート。
  2. 前記固定手段が、前記粒子群を前記シート本体に対して接着する接着層である、請求項1に記載のシート。
  3. 前記滑り止め部分が、前記粒子群を覆う保護層をさらに有するものである、請求項1又は2に記載のシート。
  4. 前記粒子群がケイ砂を含むものである、請求項1乃至3のいずれかに記載のシート。
  5. 前記粒子群を構成する粒子の粒径が、0.5〜2mmの範囲である、請求項1乃至4のいずれかに記載のシート。
  6. 前記粒子群を構成する粒子が、前記シート本体の前記表面に10〜60個/cmの割合で固定されたものである、請求項1乃至5のいずれかに記載のシート。
  7. 前記シート本体の表面の少なくとも一部に接着剤を付着させる接着剤付着ステップと、
    該接着剤が付着された該少なくとも一部に該接着剤が硬化する前に前記粒子群を吹き付ける粒子吹き付けステップと、
    を備えてなる、請求項1乃至6のいずれかに記載のシートの製造方法。
  8. 接着剤と前記粒子群とを含んだ混合物を形成する混合ステップと、
    前記シート本体の表面の少なくとも一部に該混合物を付着させる混合物付着ステップと、
    を備えてなる、請求項1乃至6のいずれかに記載のシートの製造方法。
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